JPH07286912A - 電子温度計 - Google Patents

電子温度計

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JPH07286912A
JPH07286912A JP7474195A JP7474195A JPH07286912A JP H07286912 A JPH07286912 A JP H07286912A JP 7474195 A JP7474195 A JP 7474195A JP 7474195 A JP7474195 A JP 7474195A JP H07286912 A JPH07286912 A JP H07286912A
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Masaki Ozawa
正喜 小沢
Toshiyuki Hosaka
俊幸 保坂
Masayuki Yoshizawa
正幸 吉澤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】諸回路の規模を削減し、低コスト、高性能の電
子温度計を実現する。 【構成】基準抵抗102の抵抗値に基づく周波数を持つ
基準パルス信号とサーミスタ101の抵抗値に基づく周
波数を持つ検出パルス信号を切り換え可能に発生する抵
抗値−周波数変換回路1と、計数打ち切り値に到るまで
基準パルス信号を計数した後、リセットして基準パルス
信号の計数時間と等しい時間に亘り検出パルス信号を計
数する分周回路2と、計数打ち切り値に達するまで発振
回路4からのクロックを計数して測温行程毎上記計数時
間を決定する分周回路5と、抵抗バラツキ補正用データ
に応じて上記計数打ち切り値を設定する打ち切り値設定
手段としての初期論理調整回路3とを有し、初期論理調
整回路3は、分周回路2の論理理出力の下位桁側出力の
論理値を抵抗バラツキ補正用データを基に変換する初期
値設定回路61と、ゲート設定出力回路60とから成
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル電子温度計
に関し、特に、抵抗値の個体差を補正して高精度表示を
可能とする電子温度計の初期論理調整技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、サーミスタ等の感温抵抗を用いた
電子温度計においては、測定温度範囲では温度変化に影
響されず略一定の抵抗値を示す基準抵抗を有しており、
基準抵抗の抵抗値と感温抵抗の抵抗値との比(抵抗比)
を求めて温度に換算(デコード)して表示するようにな
っている。即ち、従来の電子温度計は、サーミスタと基
準抵抗及び初期調整用可変抵抗器を有し、サーミスタと
基準抵抗を切り換えてそれぞれの抵抗値に基づく周波数
を持つパルス信号を発生する抵抗値−周波数変換回路
と、源振クロックを分周して一定計数値に達するまで上
記各パルス信号の通過を許容する計数時限回路と、源振
クロックが一定計数値になる一定計数時間に亘り基準抵
抗に基づく基準パルス信号を計数した後、リセット後に
同じく上記計数時間に亘り感温抵抗に基づく検出パルス
信号を計数する唯一のカウンタ(分周回路)とを有して
おり、基準パルス信号の計数値と検出パルス信号の計数
値とをそれぞれラッチしてから、それらの比(抵抗比)
を算出し、参照メモリでその抵抗比を温度に換算して温
度表示するものである。
【0003】このような構成の電子温度計は次のように
動作する。まず、第1フェーズにおいては、抵抗値−周
波数変換回路が基準抵抗及び初期調整用可変抵抗器を選
択して両者の直列合成抵抗値を持つ基準パルス信号を発
生する。この基準パルス信号は計数時限回路により特定
される恒常数の計数時間Tに亘りカウンタで計数され、
その基準パルス信号の計数値(第1の計数値N1 )はラ
ッチされて記憶手段によって一時記憶される。そして上
記カウンタがリセットされる。次に、第2フェーズにお
いては、抵抗値−周波数変換回路がサーミスタ(感温抵
抗)を選択してその温度の抵抗値に応じた周波数を持つ
温度検出パルス信号を発生する。この温度検出パルス信
号も計数時限回路により特定される計数時間Tに亘り同
じカウンタで計数されて温度検出パルス信号の計数値
(第2の計数値N2 )が得られる。
【0004】そして一時記憶された第1の計数値と第2
の計数値との比(N1 /N2 )が算出され、温度換算に
より温度が表示されるようになっている。このような第
1フェーズと第2フェーズとは繰り返して何度も遂行さ
れ、例えば温度表示値がピークであることが判定された
場合、フェーズの繰り返しが停止されるようになってい
る。
【0005】このように基準抵抗の抵抗値とサーミスタ
の抵抗値との比から温度表示を得るためには、温度計毎
の換算テーブル等は一定の換算データを持っているた
め、ある一定の温度(例えば室温)においては抵抗比は
どの温度計でも一定値でなければならないが、実際に
は、基準抵抗やサーミスタには抵抗値の個体差(抵抗の
製造バラツキ)が存在することから、それらの抵抗比は
一定とはならない。そこで現実の抵抗比を一定値にする
ために、製造段階の検査工程においては初期調整用可変
抵抗器を動かして基準抵抗との合成直列抵抗値を増減調
整し、抵抗比が一定値になるように合わせ込んでいる
(絶対値精度調整)。このような可変抵抗器を用いた温
度計は特願昭58−234652号に見られる。
【0006】しかしながら、上記の初期調整用可変抵抗
器を備えた電子温度計においては次のような問題点があ
った。
【0007】 検査工程において一定の温度下に電子
温度計(体温計)を置き、その温度表示値が一定温度に
なるように可変抵抗器に対し手動で抵抗調整を加えるこ
とは、煩雑な手間を要し、殊に厳しい精度が要求される
温度計にあっては、微調整作業も熟練を必要とする。従
って、低い生産性に留まり、低コスト化の障害となって
いた。
【0008】 また、上記の電子温度計では可変抵抗
器は固定抵抗器に比して耐環境性に劣り、経時変化(抵
抗値変化)を招き易く、使用時における温度表示の信頼
性に乏しい。
【0009】 更に、可変抵抗器は可動部を有してい
るため、回路系全体の半導体集積化に不向きであり、抵
抗値−周波数変換回路,分周回路,カウンタと共にワン
チップ化ができず、可変抵抗器は外付けのディスクリー
ト部品として基板実装しなければならない。このため、
体温計等に適用する場合には、小型化の障害になると共
に、部品点数の増大により製造コストの上昇に繋がる。
【0010】このような問題点を解消するため、本出願
人は、特願昭59−17499号を以て、デジタルによ
る初期論理調整回路(補正回路)を用いた電子温度計に
関する技術を既に開示している。
【0011】図3および図4は特願昭59−17499
号において開示された一例を示してある。この電子温度
計においては、先ず、抵抗値Rtのサーミスタ101お
よび抵抗値R1の基準抵抗102の抵抗値を、抵抗値−
周波数変換回路1によりそれぞれの抵抗値に対応した周
波数の信号、すなわち、検出パルス信号および基準パル
ス信号に変換する。抵抗値−周波数変換回路1は、抵抗
と容量により充放電を繰り返す回路、二重積分AD変換
回路のヘッド部分などにより構成することができる。計
測期間は短時間であるので、その間は時定数が一定とす
る。そして、検出パルス信号を分周回路37により一定
の基準時間(計数時間=T)の間カウントし、そのカウ
ント値をラッチ回路12にてラッチする。そして、ラッ
チした結果をデコーダ13により温度値にデコードし、
液晶表示盤14に表示する。検出パルス信号をカウント
する基準時間Tは、抵抗値−周波数変換回路1の個体差
を排除するために、基準抵抗102から抵抗値−周波数
変換回路1により所定の周波数に変換された基準パルス
信号を用いて設定している。すなわち、基準パスル信号
を分周回路37によりカウントし、ゲート設定出力回路
60において分周回路37のカウント値が予め設定され
た基準カウント値Mに達したか否かを判定する。そし
て、分周回路37のカウント値が基準カウント値Mに達
するまでの期間(基準時間T)に亘り発振回路4のクロ
ック(計時パルス)を独立の分周回路5がカウントして
計時し、基準カウント値Mに達した時点でNOR回路1
1を閉じて基準パルス信号の計数動作を止めさすと共
に、決定した基準時間(計数時間)Tを記憶する。この
ように、基準抵抗102に基づいて決定された基準時間
Tに亘り、今度は分周回路37が検出パルス信号をカウ
ントすることにより、そのカウント値Nからサーミスタ
の抵抗値Rtの変動を検出することが可能となる。
【0012】ここで、サーミスタの抵抗値Rtに基づき
基準時間T内にカウントされたカウント値をNとする
と、抵抗値とカウント値は反比例の関係となるので、次
式のような関係が成り立つ。
【0013】 R1×N = Rt×M …(1) しかし、基準抵抗の抵抗値R1は個体差があり、また、
サーミスタの抵抗値Rtも個体差がある。
【0014】実際の基準抵抗の抵抗値R1’と実際のサ
ーミスタの抵抗値Rt’との比が、抵抗値R1とRtと
の比とΔRだけ異なっているとすると以下の通りとな
る。
【0015】 N’=Rt’/R1’×M …(2) Rt/R1=Rt’/R1’×ΔR …(3) 従って、実際の温度を示すNは、 N=Rt’/R1’×ΔR×M …(4) となる。よって、Nを求めるには、MをΔR×Mに変換
すれば良い。
【0016】このため、特願昭59−17499号で
は、 ΔR×M=M−ΔM …(5) として補正している。すなわち、基準時間Tを基準パル
ス信号から分周回路37によりカウントする際に、制御
回路(初期値設定回路)38を用いて分周回路37に初
期値ΔMを設定(プリセット)し、分周回路37が基準
パルス信号を実際カウントする計数回数を(M−ΔM)
としている。
【0017】ところで、この制御回路(初期値設定回
路)38は、図4に示すように、初期値ΔMを設定する
ためのプルアップ用のP形MOSトランジスタ51a〜
51d、インバータ52a〜52d、および初期値ΔM
の設定のタイミングを制御するNANDゲート回路(設
定タイミング回路)53a〜53dにより構成されてい
る。そして、基準時間Tを測定する際は、制御回路38
から初期値ΔMをセット優先形リセット付1/2分周回
路55a〜55dを用いて構成された分周回路37に予
めセットし、基準時間Tを個体差に合わせて制御する。
【0018】 このような電子温度計では、抵抗値バ
ラツキ補正用の可変抵抗器を用いずに、初期論理調整を
行い、個体差のない高精度表示が可能となっている。
【0019】 また、基準パルス信号の計数値と検出
パルス信号の計数値との比を求めることなく、検出パル
ス信号のカウント値だけに基づいて温度表示ができるの
で、割算処理が不要で、回路系の複雑さや素子形成領域
の大規模化を回避でき、温度計の小型軽量化を図れる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、更なる
小型軽量化と低コスト化を目指すには、分周回路37を
構成している回路規模の大きなセット優先形リセット付
1/2分周回路を、回路規模が小さく、素子数も少ない
通常のリセット付1/2分周回路とし、また、初期値設
定のタイミングを制御するNANDゲート53a〜53
dなどを出来る限り削減することが必要である。
【0021】そこで、本発明においては、このような問
題に鑑みて、電子温度計を構成する諸回路の規模を削減
し、低コスト、高性能の電子温度計を実現することを目
的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明に係る電子温度計は、基準抵抗の抵抗値
に基づく周波数を持つ基準パルス信号と温度に感応して
抵抗値変化する検出抵抗の抵抗値に基づく周波数を持つ
検出パルス信号とを切り換え可能に発生する抵抗値−周
波数変換手段と、上記基準パルス信号及び上記検出パル
ス信号の一方を第1のパルス信号とすると共に他方を第
2のパルス信号として、計数打ち切り値に到るまで第1
のパルス信号を計数した後、リセットして第1のパルス
信号の計数時間と等しい計数時間に亘り第2のパルス信
号を計数する計数手段と、上記計数手段の第1のパルス
信号の計数値が上記計数打ち切り値に達するまで計時パ
ルスを計数して測温行程毎上記計数時間を決定する計数
時間決定手段と、抵抗バラツキ補正用データに応じて上
記計数打ち切り値を設定する打ち切り値設定手段とを有
し、上記計数手段の第2のパルス信号の計数値結果をラ
ッチしこれに基づいて温度を表示する電子温度計におい
て、上記打ち切り値設定手段は、上記計数手段の論理出
力のうち下位桁側出力の論理値を上記抵抗バラツキ補正
用データを基に変換する論理値変換手段と、上記計数手
段の論理出力のうち上位桁側出力及び上記論理値変換手
段の出力を入力として計数打ち切りを判定する計数打ち
切り判定手段とを有して成ることを特徴とする。例え
ば、論理値変換手段としてはEXORゲートで構成で
き、また計数打ち切り判定手段としては多入力NAND
ゲートで構成できる。
【0023】
【作用】第1のフェーズでは第1のパルス信号が計数手
段によって計数されるが、その計数動作は計数値が計数
打ち切り値になるまで継続し、その間に計数時間決定手
段が計時パルスを計数して計数時間を決定する。次に、
第2のフェーズでは上記計数時間決定手段で決定された
計数時間に亘り第2のパルス信号が同じ計数手段によっ
て計数され、その計数結果がラッチされてこれに基づい
て温度表示が行われるようになっている。
【0024】本発明においては、抵抗値バラツキ補正用
データに応じて計数打ち切り値を設定する打ち切り値設
定手段が設けられており、その計数打ち切り値が可変で
きるようになっているので、温度計の抵抗値−周波数変
換手段の個体差(抵抗値バラツキ)に見合う補正データ
に応じて計数打ち切り値を設定すれば、結果的に計数時
間を長短調整できるので、同一温度における第2の信号
パルスの計数結果を増減させることが可能で、抵抗個体
差の補正により全ての製品で高精度表示が可能となる。
【0025】第1のパルス信号の計数に先立って計数手
段に初期値をプリセットしておくのではなく、計数打ち
切り値(又はカウントアップ値)を設定できるようにし
ているので、計数手段はセット機能付き分周回路を必要
とせず、リセット機能で充分であるから、計数手段自体
の回路構成の簡略化を図ることができる。ビット数が多
い計数手段を用いて高精度表示を達成するに従い、その
回路規模の縮小化の効果が顕著となる。
【0026】また、従来の計数手段に初期値をプリセッ
トする方式では、第1のパルス信号の計数に先立ってセ
ット制御信号により設定タイミング回路から初期値を計
数手段へ送り込むが、第2のパルス信号の計数に際して
はセット制御信号を印加しないように選択制御する必要
があり、設定タイミング回路の回路規模やセット制御信
号の生成回路が必要であった。しかし、本発明ではプリ
セット方式でないため、設定タイミング回路やセット制
御信号の生成回路は不要であり、回路構成の簡素化によ
り小型軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【0027】本発明において、第1フェーズ(第1のパ
ルス信号の計数過程)と第2フェーズ(第2のパルス信
号の計数過程)とから成る1測温行程を何度も繰り返し
て温度変化の推移を観測する場合、これは電子温度計の
環境温度自体が推移するため、温度依存性のあるキャパ
シタ等の電子要素を含む電子温度計の温度補償について
も充分顧慮する必要がある。本発明における計数時間決
定手段は、第1フェーズの都度、第1のパルス信号が計
数打ち切り値になるまで計時パルスを計数して計数時間
を決定するようにいるため、すべての測温行程では計数
時間は恒常的に一定ではなく、基本的には測温行程毎で
環境温度に応じて計数時間が異なっている。環境温度が
変化しても、計数時間が恒常値(画一値)であれば、第
2のパルス信号の計数値自体は温度を反映した値になら
ない。かかる場合は第2のパルス信号の計数値のみに基
づいて温度表示を行うことができず、第1のパルス信号
の計数値と第2のパルス信号の計数値との比を算出しけ
ればならない。しかし、本発明のように、第1のパルス
信号の計数値が計数打ち切り値に達するまでに要する時
間が環境温度の変化によって多少長短変化した場合で
も、その環境温度により長短変化した計数時間をそのま
ま第2フェーズにおける計数時間として受け渡すように
しているため、環境温度変化による誤差が紛れ込まず、
また計数値の比を算出する必要がなく、第2のパルス信
号の計数値だけに基づいて温度表示ができる。このた
め、割算処理が不要で、回路系の複雑さや素子形成領域
の大規模化を回避でき、温度計の小型軽量化を図れる。
【0028】特に、本発明において、打ち切り値設定手
段は、上記計数手段の論理出力のうち下位桁側出力の論
理値を上記抵抗バラツキ補正用データを基に変換する論
理値変換手段と、上記計数手段の論理出力のうち上位桁
側出力及び上記論理値変換手段の出力を入力として計数
打ち切りを判定する計数打ち切り判定手段とを有して成
ることを特徴とする。このため、計数手段としてはセッ
ト機能付きのカウンタを用いる必要がなく、リセット機
能付きで足りるので、回路構成の簡略化を図ることがで
きる。計数手段の出力結果を論理的に観測できるので、
測温行程毎に計数手段に対し初期値をプリセットするこ
ともなく、動作シーケンスも簡略化できる。
【0029】
【実施例】本発明の一実施例のブロック図を第1図に示
す。サーミスタ101と基準抵抗102は、先に説明し
た特願昭59−17499号と同様に抵抗値に反比例し
た周波数を備えた信号を出力可能な抵抗値−周波数変換
回路1に接続されており、この変換回路1からサーミス
タ101の温度により変動する抵抗値Rsに基づく温度
検出信号が、また、基準抵抗の抵抗値R1に基づく基準
信号が出力される。
【0030】温度検出信号および基準信号は、NORゲ
ート11を介して分周回路2によりカウントされ、基準
信号に基づくカウント値は、初期論理調整回路3により
サーミスタの抵抗値と基準抵抗の抵抗値の個体差が補正
された基準カウント値(計数打ち切り値)により判定さ
れる。分周回路5は、発振回路4から発生される一定の
クロック(計時パルス)を使用して分周回路2において
カウントし基準時間(計数時間)の設定が可能であり、
その設定は、初期論理調整回路3においてカウント値が
計数打ち切り値に達したときに行われる。発振回路4及
び分周回路5は計数時間決定回路を構成している。
【0031】温度検出信号は、NORゲート11により
分周回路5に設定された基準時間の間、分周回路2に供
給され、分周回路2においてカウントされる。そのカウ
ント値は、ラッチ回路12によりラッチされ、ラッチ回
路12の結果をデコード回路13により温度に変換し、
液晶表示盤14に表示される。
【0032】本例の初期論理調整回路3は、分周回路2
のカウント値が予め設定された基準カウント値Mに達し
たか否かを判定するゲート設定出力回路60、およびサ
ーミスタ101および基準抵抗102の個体差を補正す
るために基準カウント値MをM’に変更する初期設定回
路61により構成されている。従って、本例の電子温度
計においては、先に説明した式(4)において、実際の
温度を示すNを導くための補正であるΔR×Mを直接
M’に変換することができる。すなわち、特願昭59−
17499号においては、式(5)に示すように、ΔR
×MをM−ΔMとして実現しているが、本例において
は、 ΔR×M=M’ …(6) として実現しているのである。この結果、分周回路2
に、基準信号のカウントに先立ち、初期値を設定する必
要がなくなり、分周回路2を通常のリセット付1/2分
周回路により実現することが可能となる。
【0033】図2に、分周回路2および初期論理調整回
路3の構成を示してある。分周回路2は、8個のリセッ
ト付1/2分周回路15〜22により構成されており、
それぞれ20 、21 、22 、23 、24 、25 、26
7 の分周を担当する。従って、リセットターミナル6
から入力されたリセット信号の後、入力ターミナル23
から入力された基準信号および温度検出信号をカウント
し8ビットの信号として、ラッチ回路12およびゲート
設定出力回路60へ出力することができる。
【0034】初期設定回路61は、4つのPチャネルM
OS31〜34、および4つのEXOR24〜27によ
り構成されている。そして、EXOR24にはPチャネ
ルMOS31の出力とリセット付1/2分周回路15の
出力とが入力され、その出力がゲート設定出力回路60
を構成する多入力NAND29に接続されている。他の
EXOR25〜27においても同様に、それぞれPチャ
ネルMOS32の出力とリセット付1/2分周回路16
の出力、PチャネルMOS33の出力とリセット付1/
2分周回路17の出力、PチャネルMOS34の出力と
リセット付1/2分周回路18の出力が入力され、それ
ぞれのEXOR25〜27の出力がゲート設定出力回路
60を構成する多入力NAND29に接続されている。
この初期設定回路61に用いられているPチャネルMO
S31〜34は、初期値設定のためのプルアップ用MO
Sであり、それぞれのMOS31〜34のソース側が高
電位Vddに接続され、ゲート電極は低電位Vssに接
続されている。そして、EXORゲート24〜27に接
続されているドレイン側には、データ入力ライン7〜1
0がそれぞれ接続されており、このライン7〜10を接
地するか否かにより初期値を設定することができる。
【0035】初期設定回路61に設定された初期値から
分周回路2によりカウントされたカウント値を判断する
ゲート設定出力回路60は、多入力NAND回路29に
より構成されており、EXORゲート31〜34および
リセット付1/2分周回路20〜22の出力が入力さ
れ、これらの総ての値が1となることにより、インバー
タ30を介してカウント値が所定値に達した信号を分周
回路5に出力する。
【0036】このように、本例においては、初期設定回
路61によりゲート設定出力回路60において判定され
る基準カウント値(計数打ち切り値)を変更し、サーミ
スタの抵抗値と基準抵抗の抵抗値との個体差を補正して
いる。実例を上げて説明すると、設定温度においてサー
ミスタの抵抗値が23.0KΩ、基準抵抗の抵抗値が2
2.4KΩであった場合に、サーミスタの抵抗値に係る
カウント数を224カウントに調整するには、(4)お
よび(6)式から 224=22.4/23.0×M’ …(7) となり、M’は230である。従って、本例において
は、初期設定回路61によりMをM’、すなわち、23
0に設定すれば良い。
【0037】 M’=230=128+64+32+4 +2 =27 +26 +25 +22 +21 …(8) である。従って、初期設定回路61においてEXOR2
4〜27に印加されるデータの内、20 、23 、24
データを高レベルとするように、データ入力ライン7〜
10のうちライン8、9を低レベルとすれば良い。な
お、本例においては、24 のデータ、すなわち、1/2
分周回路19の信号は、判定時に高レベルとなるよう
に、インバータ28を用いて反転させている。このよう
な設定下において、リセット付1/2分周回路16、1
7の値は、EXOR25、26で反転されずにそのまま
多入力NAND29に入力され、リセット付1/2分周
回路15、18の値は、EXOR24、27で反転され
多入力NAND29に入力される。そして、リセット付
1/2分周回路20の値はインバータ28により反転さ
れ、また、リセット付1/2分周回路21、22の値は
そのまま多入力NAND29に入力される。このため、
本例においては、21 、22 、25 、26 、27 を表す
リセット付1/2分周回路15、18、20、21、2
2の値がそのまま多入力NAND29に入力され、その
他の値は、反転して多入力NAND29に入力される。
従って、分周回路2において、230をカウントした段
階で多入力NAND29は低レベルとなり、このカウン
トに費やした時間が基準時間(計数時間)として分周回
路5に設定される。そして、次に分周回路2により基準
時間(計数時間)の間、温度検出信号をカウントするこ
とにより、補正されたカウント値がラッチ回路12にラ
ッチされ、精度の良い温度が表示される。
【0038】このように本例においては、分周回路2の
カウント値を比較する基準カウント値を変更するように
しているので、分周回路2に補正用の初期値を設定する
必要がない。このため、分周回路2として、リセット付
1/2分周回路を採用することができ、初期値を設定す
るために採用されていたセット優先形リセット付1/2
分周回路を省くことができる。従って、セット優先形リ
セット付1/2分周回路といった素子数が多く、回路規
模の大きな回路を削除することができ、電子温度計を小
型し、低コストで生産することが可能となる。また、本
例に採用されているEXORは、従来の電子温度計にお
いて、分周回路2からの出力をサーミスタの特性に合わ
せて出力を反転させるために設けられているインバータ
等と比較し、それ程回路規模の大きなゲート回路ではな
く、これによる回路面積への影響は少ない。
【0039】更に、本例においては、セット制御信号が
不要であることから従来の設定タイミング回路のNAN
Dゲートも省くことが可能となり、低コスト化と同時に
電子温度計の計測動作を簡略化できる。
【0040】更にまた、従来に比べると、第2のパルス
信号(検出パスル信号)のカウント値だけに基づいて温
度表示ができるので、割算処理が不要で、回路系の簡素
化に寄与している。
【0041】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る電
子温度計においては、基準パルス信号と検出パルス信号
を切り換え可能に生成する唯一の抵抗値−周波数変換手
段と、基準パルス信号及び検出パルス信号の一方を第1
のパルス信号とすると共に他方を第2のパルス信号とし
て、計数打ち切り値に到るまで第1のパルス信号を計数
した後、リセットして第1のパルス信号の計数時間と等
しい計数時間に亘り第2のパルス信号を計数する唯一の
計数手段と、その計数手段の第1のパルス信号の計数値
が上記計数打ち切り値に達するまで計時パルスを計数し
て測温行程毎上記計数時間を決定する計数時間決定手段
と、計数手段に初期値をプリセットする方式ではなく、
抵抗値バラツキ補正用データに応じて計数時間の長短を
調整する打ち切り値を設定可能な打ち切り値設定手段を
有して成る点を特徴とする。従って、次の効果を奏す
る。
【0042】 打ち切り値が可変できるようになって
いるので、温度計の抵抗値−周波数変換手段の個体差
(抵抗値バラツキ)に見合う補正データに応じて打ち切
り値を設定すれば、計数打ち切り値までの計数時間を長
短調整ができるので、同一温度における第2の信号パル
スの計数結果を増減させることが可能で、個体差の補正
により全ての製品で高精度表示が可能となる。第1のパ
ルス信号の計数に先立って計数手段に初期値をプリセッ
トしておくのではないため、計数手段はセット付き分周
回路を必要とせず、回路構成の簡略化を図ることができ
る。計数手段のビット数が多くなるに従い、その回路規
模の縮小化が顕著となる。
【0043】 セット制御信号が不要となるので、初
期値の設定タイミング回路やセット制御信号の生成回路
を省くことができ、回路構成の簡素化により小型軽量化
及び低コスト化を図ることができる。
【0044】 本発明における計数時間決定手段は測
温行程毎に計数時間を決定する。この結果、第1のパル
ス信号の計数値が計数打ち切り値に達するまでに要する
時間が環境温度の変化によって多少長短変化した場合で
も、その環境温度により長短変化した計数時間をそのま
ま第2のパルス信号における計数時間として受け渡すよ
うにしているため、環境温度変化による誤差が紛れ込ま
ず、また計数値の比を算出する必要がなく、第2のパル
ス信号の計数値だけに基づいて温度表示ができるように
なっている。このため、割算処理が不要で、回路系の複
雑さや素子形成領域の大規模化を回避でき、温度計の小
型軽量化を図れる。
【0045】 特に、本発明において、打ち切り値設
定手段は、上記計数手段の論理出力のうち下位桁側出力
の論理値を上記抵抗バラツキ補正用データを基に変換す
る論理値変換手段と、上記計数手段の論理出力のうち上
位桁側出力及び上記論理値変換手段の出力を入力として
計数打ち切りを判定する計数打ち切り判定手段とを有し
て成ることを特徴とする。このため、計数手段としては
セット機能付きのカウンタを用いる必要がなく、リセッ
ト機能付きで足りるので、回路構成の簡略化を図ること
ができる。計数手段の出力結果を論理的に観測できるの
で、測温行程毎に計数手段に対し初期値をプリセットす
ることもなく、動作シーケンスも簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図である。
【図2】図1に示す分周回路と初期論理調整回路の構成
を示す回路図である。
【図3】従来例である特願昭59−17499号の実施
例のブロック図である。
【図4】従来例である特願昭59−17499号の実施
例の分周回路と制御回路の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1…抵抗値−周波数変換回路 2…分周回路(計数手段) 3…基準抵抗とサーミスタの抵抗値の補正を行う初期論
理調整回路 4…一定のクロックを発生する発振回路 5…計数時間を決める分周回路 6…分周回路2をリセットするリセット信号入力ライン 7〜10…調整データを入力する論理調整データ入力ラ
イン 11…NOR回路 12…ラッチ回路 13…デコーダ 14…液晶表示盤(LCD) 15〜22…リセット付1/2分周回路 23…分周回路2の入力信号ライン 24〜27…EXOR回路 28、30、39〜45…インバータ 29、44…多入力NANDゲート 31〜34…プルアップ用PチャネルMOSトランジス
タ 35…電源Vssに接続されている端子 36…電源Vddに接続されている端子 37…初期論理調整データの初期セットを行える分周回
路 38…制御回路 47〜50…制セット信号入力ライン 60…ゲート設定出力回路 61…初期値設定回路 101…サーミスタ 102…基準抵抗。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準抵抗の抵抗値に基づく周波数を持つ
    基準パルス信号と温度に感応して抵抗値変化する検出抵
    抗の抵抗値に基づく周波数を持つ検出パルス信号とを切
    り換え可能に発生する抵抗値−周波数変換手段と、前記
    基準パルス信号及び前記検出パルス信号の一方を第1の
    パルス信号とすると共に他方を第2のパルス信号とし
    て、計数打ち切り値に到るまで第1のパルス信号を計数
    した後、リセットして第1のパルス信号の計数時間と等
    しい計数時間に亘り第2のパルス信号を計数する計数手
    段と、前記計数手段の第1のパルス信号の計数値が前記
    計数打ち切り値に達するまで計時パルスを計数して測温
    行程毎前記計数時間を決定する計数時間決定手段と、抵
    抗バラツキ補正用データに応じて前記計数打ち切り値を
    設定する打ち切り値設定手段とを有し、前記計数手段の
    第2のパルス信号の計数値結果をラッチしこれに基づい
    て温度を表示する電子温度計において、前記打ち切り値
    設定手段は、前記計数手段の論理出力のうち下位桁側出
    力の論理値を前記抵抗バラツキ補正用データを基に変換
    する論理値変換手段と、前記計数手段の論理出力のうち
    上位桁側出力及び前記論理値変換手段の出力を入力とし
    て計数打ち切りを判定する計数打ち切り判定手段とを有
    して成ることを特徴とする電子温度計。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030082051A (ko) * 2002-04-16 2003-10-22 (주)케이투파워 아날로그 검출값의 이득과 편차 자동 조정 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20030082051A (ko) * 2002-04-16 2003-10-22 (주)케이투파워 아날로그 검출값의 이득과 편차 자동 조정 방법

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