JPH0749966B2 - 計測装置 - Google Patents

計測装置

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JPH0749966B2
JPH0749966B2 JP4173075A JP17307592A JPH0749966B2 JP H0749966 B2 JPH0749966 B2 JP H0749966B2 JP 4173075 A JP4173075 A JP 4173075A JP 17307592 A JP17307592 A JP 17307592A JP H0749966 B2 JPH0749966 B2 JP H0749966B2
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circuit
resistance
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正喜 小澤
俊幸 保坂
正幸 吉澤
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Seiko Epson Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、温度,圧力等を測定す
る計測装置の測定精度の向上に関するものであり、特
に、電子温度計等のデジタル処理により測定する際の絶
対値精度調整を可能とするものである。
【0002】
【従来の技術】従来、サーミスタ等の感温抵抗を用いた
電子温度計においては、測定温度範囲では温度変化に影
響されず略一定の抵抗値を示す基準抵抗を有しており、
基準抵抗の抵抗値と感温抵抗の抵抗値との比(抵抗比)
を求めて温度に換算(デコード)するようになってい
る。即ち、従来の電子温度計は、サーミスタと基準抵抗
及び初期調整用可変抵抗器を有し、サーミスタと基準抵
抗を切り換えてそれぞれの抵抗値に基づく周波数を持つ
パルス信号を発生する抵抗値−周波数変換回路と、源振
クロックを分周して所定パルス幅のウィンドウパルスを
生成する分周回路と、所定パルス幅に相当する計数時間
に亘り基準抵抗に基づく基準パルス信号を計数すると共
に、リセット後に同じく上記計数時間に亘り感温抵抗に
基づく検出パルス信号を計数するカウンタとを有してお
り、基準パルス信号の計数値と検出パルス信号の計数値
との比(抵抗比)を算出し、参照メモリでその抵抗比を
温度に換算して温度表示するものである。
【0003】このような構成の電子温度計は次のように
動作する。まず、第1フェーズにおいては、抵抗値−周
波数変換回路が基準抵抗及び初期調整用可変抵抗器を選
択して両者の直列合成抵抗値を持つ基準パルス信号を発
生する。この基準パルス信号は分周回路により決定され
る一定の計数時間に亘りカウンタで計数され、その基準
パルス信号の計数値(第1の計数値)は記憶手段によっ
て一時記憶される。そしてカウンタがリセットされる。
次に、第2フェーズにおいては、抵抗値−周波数変換回
路がサーミスタを選択してその抵抗値に応じた周波数を
持つ温度検出パルス信号を発生する。この温度検出パル
ス信号も分周回路により決定された一定の計数時間に亘
りカウンタで計数されて温度検出パルス信号の計数値
(第2の計数値)が得られる。そして一時記憶された第
1の計数値と第2の計数値との比が算出され、温度換算
により温度が表示されるようになっている。
【0004】このように基準抵抗の抵抗値とサーミスタ
の抵抗値との比から温度表示を得るためには、温度計毎
の換算テーブル等は一定の換算データを持っているた
め、ある一定の温度(例えば室温)においては抵抗比は
どの温度計でも一定値でなければならないが、実際に
は、基準抵抗やサーミスタには抵抗値の個体差(抵抗値
の製造バラツキ)が存在することから、抵抗比は一定に
はならない。そこで抵抗比を一定にするために、製造段
階の検査工程において初期調整用可変抵抗器を動かし基
準抵抗との合成直列抵抗値を増減調整して抵抗比が一定
値になるように合わせ込んでいる(絶対値精度調整)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
電子温度計においては次のような問題点があった。
【0006】 検査工程において一定の温度下で電子
温度計を置き、その温度表示値が一定温度になるように
可変抵抗値に対し手動で調整を加えることは、煩雑な手
間を要し、殊に厳しい精度が要求される温度計にあって
は、微調整作業も熟練を必要とする。従って、低い生産
性に留まり、低コスト化の障害となっていた。
【0007】 また、上記の電子温度計では可変抵抗
値は固定抵抗値に比して耐環境性に劣り、経時変化(抵
抗値変化)を招き易く、使用時における温度表示の信頼
性が乏しい。
【0008】 更に、可変抵抗器は可動部を有するた
め、回路系全体の半導体集積化に不向きであり、抵抗値
−周波数変換回路,分周回路,カウンタと共にワンチッ
プ化ができず、可変抵抗器は外付けのディスクリート部
品として基板実装してければならない。このため、体温
計等に適用する場合には、小型化の障害になると共に、
部品点数の増大により製造コストの上昇に繋がる。
【0009】上述の問題点を解消する技術として、本件
出願人は先に特願昭59-17499号(特開昭60-161538 号公
報)を以て電子温度計を開示した。この出願に開示の電
子温度計は、基準抵抗の抵抗値に基づく周波数を持つ基
準パルス信号と感温抵抗の抵抗値に基づく周波数を持つ
温度検出パルス信号を切り換え可能に発生する抵抗値−
周波数変換回路と、予め規定した計数時間に亘り基準パ
ルス信号を計数すると共に、リセット後上記所定の計数
時間に亘り温度検出パルス信号を計数する計数回路とを
有し、基準パルス信号の計数値と温度検出パルス信号の
計数値との比に基づいて温度を表示する電子温度計にお
いて、計数回路をセット付き計数回路とし、基準パルス
信号又は温度検出パルス信号のいずれか一方の計測に先
立ってセット付き計数回路に対して抵抗値バラツキ補正
用データを初期値として設定する初期値設定回路を有す
るものである。
【0010】この電子温度計もまた従来と同様に、特定
の温度において基準抵抗の計数値と感温抵抗の計数値と
の比が製品間でバラツキ無く一定値となるようにする必
要があるが、従来のように、元々基準抵抗と感温抵抗と
の抵抗比を可変抵抗値の調整で一定値にしておくのでは
なく、計数比が一定値になるように固有の抵抗値バラツ
キ補正用データを温度測定の際にセット付き計数回路へ
送り込むようにしている。従来の抵抗値のバラツキを無
くす補正の仕方が検査工程における抵抗値自体の増減
(ハード的恒久補正)であるのに対し、上記出願に係る
電子温度計では検査工程における特定温度と表示温度を
合致させるような固有の抵抗値バラツキ補正データ値の
選定と温度測定時でのその補正データによるセット付き
計数回路の初期値設定(ソフト的随時補正)である。こ
のようなソフト的随時補正を達成するには、従来の計数
回路をセット付き計数回路に変えることと、基準パルス
信号又は温度検出パルス信号のいずれか一方に先立って
セット付き計数回路へ固有の抵抗値バラツキ補正用デー
タを初期設定する初期値設定回路を必要としている。
【0011】そして、初期調整用可変抵抗器を用いずに
済み、抵抗値のバラツキのある基準抵抗と感温抵抗を使
用しても、それらの抵抗比を見かけ上一定値にすること
ができ、低コストで調整工程が少なく経時変化の無い電
子温度計を実現できる。
【0012】ところで、上記電子温度計においては、計
数時間が同一の条件において基準抵抗に基づく基準パル
ス信号の計数値と感温抵抗に基づく検出パルス信号の計
数値とを求め、両計数値からその計数比を算出した後、
その計数比に対応した温度に換算するようにしている。
このため、計数比を演算する割算回路が必須となってい
る。カウンタ等で割算回路を構成すると回路が非常に複
雑化してしまう。このため、体温計には適用でき難い場
合もある。また、温度計,体温計に限らず、感圧抵抗を
備えた抵抗値−周波数変換回路を持つ小型圧力計等にも
上記ソフト的随時補正を適用させたい要請があるもの
の、やかり割算回路が必須であるため、回路系の複雑さ
と形成領域の大規模化を招き易い。
【0013】そこで上記問題点に鑑み、本発明の課題
は、初期調整用可変抵抗器を用いず、抵抗値のバラツキ
のある基準抵抗と検出抵抗を使用しても、それらの抵抗
比を見かけ上一定値にすることができ、低コストで調整
工程が少なく経時変化の無い温度等の計測装置を提供す
ることを前提としつつ、割算回路を不要とする簡易構成
の計測装置を実現することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明においては、基準抵抗の抵抗値に基づく周
波数を持つ基準パルス信号と温度,圧力等に感応して抵
抗値変化する検出抵抗の抵抗値に基づく周波数を持つ検
出パルス信号とを切り換え可能に発生する抵抗値−周波
数変換手段と、上記基準パルス信号及び上記検出パルス
信号の一方を第1のパルス信号とすると共に他方を第2
のパルス信号とし、目標計数値になるまで第1のパルス
信号を計数すると共に、リセット後に第1のパルス信号
の計数が目標計数値に到る迄の時間に等しい計数時間に
亘り第2のパルス信号を計数する計数手段と、上記計数
手段による上記計数時間に亘る第2のパルス信号の観測
計数値に基づいて計測結果を表示する計測装置におい
て、上記計数手段はプリセット型計数手段であって、第
1のパルス信号の計数に先立って上記プリセット型計数
手段に対して抵抗値バラツキ補正用データを初期値とし
て設定する補正データ設定手段を有して成ることを特徴
とする。
【0015】
【作用】第1フェーズでは第1のパルス信号が計数手段
によって計測される。第1のパルス信号の計数時間が予
め所定時間に規定されているのではなく、カウントアッ
プすべき計数値が目標計数値として規定されているに過
ぎない。このため、第1のパルス信号の計数によって目
標計数値までになる計数時間が決定されることになる。
例えば、抵抗値バラツキ補正データが大きい場合は、目
標計数値に達する迄の計数時間が短く、逆に、抵抗値バ
ラツキ補正データが小さい場合は、目標計数値に達する
迄の計数時間が長くなる。そして、第2フェーズでは第
2のパルス信号が計数手段によって決定された上記計数
時間に亘り計数されることになり、その第2のパルス信
号の観測計数値が得られる。そしてこの観測計数値だけ
に基づいて計測結果が表示される。このように、計数比
を算出することなく、第2のパルス信号の観測計数値に
基づいて温度等への換算が可能となっているので、割算
処理が不要となっている。このため、回路系の複雑さや
形成領域の大規模化を回避できる。勿論、初期調整用可
変抵抗器を用いておらず、抵抗値のバラツキのある基準
抵抗や検出抵抗を使用しても、それらの抵抗比を見かけ
上一定値にすることができ、低コストで調整工程が少な
く経時変化に無い計測装置を提供できる。
【0016】
【実施例】本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
【0017】図1は本発明の実施例に係る電子温度計の
回路構成を示すブロック図であり、図2は図1のブロッ
ク図内の抵抗値−周波数変換回路1の回路図、図3は図
1に示したブロック図内の初期論理調整回路9と分周回
路10の一部を表す回路図、図4は電子温度計の各部信
号を示すタイムチャートで、図1〜図3に記入されたポ
イントA〜Jにおける信号の変化を示している。
【0018】本実施例の温度計は、基準抵抗2と容量4
により構成される回路の充放電から抵抗値−周波数変換
回路1において発生するパルス信号を、分周回路10に
よりカウントし、その測定時間T0をメインカウンタで
計測する基準値設定部70と、同じ構成の感温素子3と
容量4により構成される回路の充放電から抵抗値−周波
数変換回路1において発生するパルス信号を、基準値設
定部70において決定された測定時間T0の間、分周回
路10によりカウントする測定部71と、分周回路10
のカウント値(観測計数値)に基づき温度を表示する変
換表示部72とを備えている。さらに、本例の温度計に
おいては、分周回路10に初期値を設定可能な初期論理
調整回路9を備えている。
【0019】本例の温度計の測定原理は、一定期間の基
準抵抗2と容量4による充放電回数と、感温素子(感温
抵抗)3と容量4による充放電回数とから、基準抵抗2
と感温素子3との抵抗値比を求めて、その抵抗値比から
温度を判定するものである。
【0020】そのため、基準抵抗2と容量4による目標
充放電回数から計数時間を設定し、その計数時間に亘り
感温素子3と容量4による充放電回数を分周回路10で
カウントして、そのデジタルカウント値をラッチ11で
ラッチし、ROM12に用意された変換テーブルで温度
デジタル値に変換して、表示部15により、デジタル温
度を表示している。
【0021】さらに詳しく説明すると、発振器であるO
SC19からのクロック信号をメインカウンタ18で分
周し、時間計測を可能としている。そして、メインカウ
ンタ18により計時された結果に基づき、メインコント
ローラ17から図4に示す各種のコントロール信号が出
力される。この信号のうちφ1、φ2、φ3は、図2に
示す抵抗値−周波数変換回路1を構成するMOSトラン
ジスタTr1、Tr2、およびTr3のゲート信号であ
り、上述した充放電動作を行わせるものである。なお、
Tr1、Tr2は、P−チャンネル・トランジスタ(以
下Pチャンと略する)で、Tr3は、N−チャンネル・
トランジスタ(以下Nチャンと略する)とする。
【0022】以下で、図2に示す抵抗値−周波数変換回
路1の動作を説明する。基準抵抗2と容量4による充放
電期間をフェイズIと称し、感温素子3と容量4による
充放電期間をフェイズIIと称する。
【0023】 (1) フェイズIによる充放電モード 抵抗値−周波数変換回路1は図2に示すように、基準抵
抗2と感温素子3とが並列に接続され、これらに共通に
容量4が直列に接続されている。また、基準抵抗2には
トランジスタTr1が、感温素子3にはトランジスタT
r2がそれぞれ直列に接続されている。さらに、容量4
は、トランジスタTr3によるバイパス回路が接続され
ている。従って、トランジスタTr1により、基準抵抗
2に係る回路のオン・オフが行なわれ、トランジスタT
r2により、感温素子3に係る回路のオン・オフが行わ
れる。さらに、トランジスタTr3により容量4の充放
電の制御が行なわれる。
【0024】フェイズIにおいては、信号φ2、φ3と
B点が高レベル、信号φ1が低レベルの場合で、Tr
1、Tr2がPチャン、Tr3がNチャンであるため、
PチャンTr1のみがオンして、基準抵抗2の回路がオ
ンとなる。そして、トランジスタTr3のゲートには、
信号φ3とB点の信号がNANDゲート6を介して入力
されているため、トランジスタTr3はオフとなる。従
って、容量4が基準抵抗2を介して充電される。容量4
の容量値をC、基準抵抗2の値をR1とすると、容量4
は、時定数C×R1により充電される。
【0025】容量4に充電されたA点の電圧はインバー
タ5を介してB点に供給される。インバータ5は、A点
のレベルがロジックレベル1/2VDDを越えると反転し
B点は低レベルとなる。従って、トランジスタTr3の
ゲートに印加されるNAND6の出力は高レベルとな
り、A点はNチャンTr3を介してVSSにショートされ
るため容量4は放電される。その結果、A点の電圧は低
下し、インバータ5の出力は再度高レベルに反転する。
その結果、トランジスタTr3はオフとなり、容量4の
充電が始まる。この波形を図4のA点の信号として、時
刻t1に始まるフェイズIに示されている。インバータ
5による波形Bは、同じく図4のB点の信号として示さ
れており、時刻t1から時刻t2までのフェイズIの期
間をT1とすると、この期間T1の間での波形Bのパル
ス数N1と、容量4の値Cおよび基準抵抗2の抵抗値R
1との関係は次式となる。
【0026】 T1=(C×R1×ln2)×N1 ・・・ (1) (II) フェイズIIによる充放電モード 信号φ2が低レベル、信号φ1、φ3、およびB点が高
レベルの場合、PチャンTr2のみがオンする。従っ
て、感温素子3と容量4との回路が接続され、感温素子
3の抵抗値をRsとすると、容量4は時定数C×Rsで
充電される。上述したフェイズIと同じく、A点の電圧
がインバータ5のロジックレベル1/2VDDに達する
と、NチャンTr3がオンする。そのため、A点は、V
SSにショートされ、図4に示したA点でのフェイズIIに
おける波形が得られる。従って、インバータ5を介した
B点には、図4に示したように、感温素子3の抵抗値R
sが変動すると、周期が変動するパルスが発生する。フ
ェイズIIの期間をT2とし、この期間T2の間に発生す
るB点のパルス数をN2とすると、容量4の値Cおよび
抵抗値Rsとの間には次式の関係がある。
【0027】 T2=(C×Rs×ln2)×N2 ・・・ (2) フェイズIの期間T1は、メインカウンタ18の設定さ
れた分周段からの信号φ4の立ち上がりにより時刻t1
から始まる。続いてメインコントローラ17の出力信号
φ2およびφ3が立ち上がり、基準抵抗2と容量4の充
放電が始まる。
【0028】B点の波形(信号B)は、抵抗値−周波数
変換回路1からNORゲート7を介して分周回路10に
入力されている。従って、同じくNORゲート7に入力
されるC信号の立ち下がると、信号Bのパルスが分周回
路10へクロック信号として入力される。基準抵抗2と
容量4の充放電が進み、時刻t2に、分周回路10での
計測が前述のフェイズIとして設定されている目標パル
ス数N1となると、多入力NANDゲート(以下多入力
ゲートと略する)16の出力設定となり信号Gが出力さ
れる。信号Gが出力されると信号φ2およびφ3が立ち
下がり、信号Cが立ち上がりフェイズIは終了する。こ
の時、メインコントローラ17では、時刻t1から時刻
t2のフェイズIの計数時間T1の時間がメインカウン
タ18の分周出力を使用し記憶される。なお、フェイズ
IのT1間は信号Hは高レベルとなっている。
【0029】フェイズIIの期間T2は、メインカウンタ
18の設定された分周段の出力φ4の立ち下がりにより
時刻t3から始まる。続いて、メインコントローラ17
の出力信号φ1とφ3が立ち上がり、感温素子3と容量
4の充放電が始まり、抵抗値−周波数変換回路1からパ
ルス状の信号Bが出力される。そして、信号Cの立ち下
がりにより、NORゲート7を介して信号Bのパルスが
分周回路へクロックとして加わっていく。同時に、時刻
t3から感温素子3による充放電が開始されるとメイン
カウンタ18のカウントアップも進んでいく。この時、
メインコントローラ17ではフェイズIで記憶された計
数時間T1の分周出力データと、メインカウンタ18の
カウントデータの比較が行われている。時刻t4に、両
者が等しくなるとメインコントローラ17により、信号
φ1、φ3が立ち下がり、信号Cが立ち上がりフェイズ
IIの期間T2は終了する。この間に、信号Bを分周回路
10でカウントした観測カウント値N2をラッチするた
め、時刻t4に、メインコントローラ17からラッチ信
号Uが出力され、ラッチ11ではカウント値N2の値が
ラッチされる。そして、カウント値N2がROM12に
記憶された変換テーブルで温度デジタル値に変換され、
デコーダー13、トライバー14を経て表示部15に表
示される。
【0030】このように、本例の温度計においては、結
果的に、メインコントローラ17により基準抵抗2によ
るパルス数を計測するフェイズIの期間T1、感温素子
3によるパルス数を計測するフェイズIIの期間T2とが
同じ時間間隔となるよう動作している。ゆえに(1)式
と(2)式は等しく、次のように表される。
【0031】 (C×R1×ln2)×N1=(C×Rs×ln2)×
N2 ・・・(3) よって、N1、N2、Rs、R1には以下のような関係
があることが判る。
【0032】 N2=R1/Rs×N1 ・・・ (4) また、感温素子3として、サーミスタを用いると、その
温度W℃時の抵抗Rsは、次式になる。
【0033】 Rs=R0×exp(B(1/W−1/W0))・・・
(5) ここで、Bはサーミスタ定数、W0は基準温度、R0は
温度W0におけるサーミスタの抵抗値である。これを
(4)式に代入すると、次式となる。
【0034】 N2=R1×N1/(R0×exp(B(1/W−1/W
0)))・・・(6) 温度W℃と、カウント数N2との関係は(6)式のよう
になり、フェイズIIで計測されたN2は、ラッチ16よ
りROM12に転送され、(6)式に基づく変換テーブ
ルにより、°Cあるいは°Fの温度デジタル値に変換さ
れ、さらに、デコーダ13、ドライバー14を通って表
示部15でデジタル温度表示される。
【0035】なお、本例の温度計と異なり、抵抗値−周
波数変換回路1の最初の充放電フェイズIで感温素子と
容量の充放電をおこない、フェイズIIで基準抵抗と容量
の充放電を行い、基準抵抗と容量の充放電をN2として
上記と同様の処理によって、温度デジタル値への変換を
行ってもN1、N2、Rs、R1には同様の関係がある
ため、上記と同様に温度測定を行なうことが可能であ
る。
【0036】次に、本例の温度計において採用している
絶対値調整について説明する。調整としては、温度測定
原理による調整点の温度において、感温素子3の抵抗値
の変化により周波数が変動したパルス信号のカウント値
N2を、ROM12に記憶された変換テーブルの設定数
に合わせれば良い。従って、基準抵抗2および感温素子
3の抵抗値が、各々有する個体差によりばらついて変換
テーブルの設定値抵抗比に対してズレてしまうことによ
り、カウント値N2がズレてしまうことを補正できれば
良いわけである。このような個体差による設定値抵抗比
に対するズレをKをすると(4)式は、次式となる。
【0037】 N2=R1/Rs×N1×K ・・・ (7) 従って、Kをなんらかの方法で補正できれば、変換テー
ブルの設定値抵抗比に合致するカウント値N2をラッチ
11に供給することができ、絶対値の調整を行なうこと
が可能となる。
【0038】そこで、基準抵抗2により、フェイズIIの
測定時間を決定するカウント値N1を可変させてN11
とし、このカウント値N11をN11=N1/Kとする
と(7)式は次式となる。
【0039】 N2=R1/Rs×N11/K×K N2=R1/Rs×N11 ・・・ (8) このように設定抵抗値比に対するズレKは、N1をN1
1と可変設定できれば補正でき、絶対値調整を行なえる
ことが判る。従って、本例においては、初期論理調整回
路により、カウント値N1を個体差を考慮したカウント
値N11となるように可変設定する。
【0040】カウント値N1を調整する方法には、カウ
ントを行なう分周回路10に、カウントを開始する前
に、調整に必要なカウント値をプリセットしておく方法
と、分周回路10においてカウントアップするターゲッ
トとなるカウント値N1をN11に変更する方法とがあ
る。
【0041】図1に示す本例の温度計では、初期論理調
整回路9を用いて、分周回路10に初期値をプリセット
することにより、カウント値をN1からN11としてい
る。
【0042】すなわち、分周回路10におけるカウント
アップに用いられる多入力NANDゲート16の出力設
定と、初期論理調整回路9の初期データセットの設定の
差をカウント値N11として可変設定できるようにして
いる。このカウント値N11を数式で表すと、多入力N
ANDゲート16の出力設定をMとして、初期論理調整
回路9の初期データセットの設定値をM0とするとN1
1=M−M0となる。そして、カウント値N1をN11
に可変設定するために、Mを固定しM0を可変設定して
いる。
【0043】図3に、分周回路10と、初期論理調整回
路9の構成を示してある。分周回路10は、セット優先
型リセット付1/2分周回路(以下セット1/2分周回
路と略する)28〜31とリセット付1/2分周回路3
2から構成されており、20〜24 まで順次カウントさ
れる。そして、セット1/2分周回路28〜31とリセ
ット付1/2分周回路32により構成される各ビットの
結果が、ラッチ回路11および多入力ゲート16に出力
される。
【0044】この分周回路10に初期データセットを設
定する初期論理調整回路9は、分周回路10の20 〜2
3 のセット1/2分周回路28〜31に対応したハーフ
ビットのフリップフロップ回路20〜23を備えてい
る。それぞれのフリップフロップ回路20〜23のデー
タ入力端子Dは、ターミナルD0〜D3を介して接地さ
れていると同時にそれぞれのプルアップトランジスタT
r4〜Tr7によりプルアップされている。従って、タ
ーミナルD0〜D3の接続を切ると、プルアップトラン
ジスタTr4〜Tr7により、所定のプリップフロップ
回路20〜23にデータが設定される。このフリップフ
ロップ回路20〜23の出力は、それぞれNANDゲー
ト24〜27を介して対応するセット1/2分周回路2
8〜31のセット(バー)端子に接続されている。従っ
て、同時にNANDゲート24〜27に入力する信号J
が高レベルとなると、フリップフロップ回路20〜23
の設定値、すなわち、初期論理調整回路9の設定値が分
周回路10に設定される。
【0045】例えば、初期データセットの設定値M0を
M0=1とする場合は、ターミナルD0の論理調整デー
タ入力端子(以下D端子と略する)を開放する。VSS
イン33からフリップフロップ回路20のデータ端子D
がVSSライン33から開放され、PチャンのTr4によ
りプルアップされるため、ハーフビットのフリップフロ
ップ回路20にM0=1がセットされる。そして、デー
タ読み込み信号JのタイミングでNAND24がオンし
てセット1/2分周回路28の20 を1に出力セットす
る。これにより分周回路10にM0=1が設定されたこ
とになる。さらにM0=5とする場合は、ターミナルD
0をVSSライン33から開放するだけでなく、ターミナ
ルD2をVSSライン33から開放する。するとセット1
/2分周回路30の22 出力も、プリップフロップ回路
22の設定値がNANDゲート26を介して設定され、
分周回路10には、M0=5が設定される。
【0046】VSSライン33から開放されない他のター
ミナルD1およびD3は、フリップフロップ回路21お
よび23のデータ入力端子Dが低レベルのままであるの
で、対応するセット1/2分周回路29および31には
データが設定されない。
【0047】なお、PチャンTr4〜Tr7は常にオン
のままだと、VDDとVSS間に常に電流が流れてしまい回
路の消費電流が大きくなってしまう。このため、本実施
例においては適当な初期データの読み込みサイクルでP
チャンTr4〜Tr7はゲート端子34への低レベル信
号でオンし、合わせてクロック端子35へもデータ読み
信号が入りハーフビットフリップフロップ20〜23も
データが読み込まれて以降読み込みサイクル時までデー
タは保存される。
【0048】本例の温度計においては、初期論理調整回
路9に設定された初期データの読み込みのタイミング
は、図4に示されている通りフェイズIが始まる時刻t
1の前に、分周回路10をすべてリセット信号Iでリセ
ットした後、データ読み込み信号の信号Jの信号で初期
データのM0を分周回路10に読み込んでいる。そし
て、初期データM0が設定された分周回路10により、
抵抗値⇔周波数変換回路1から出力されるフェイズIの
基準抵抗に基づくパルス信号Bをカウントし、カウント
値N1に到達する時間をメインカウンタ18により基準
値として設定する。
【0049】次にフェイズIIにより、感温素子3に基づ
くパルス信号Bをカウントするわけであるが、この際
は、読み込み信号Jは高レベルとならず、分周回路10
はリセット後、初期データM0が設定されない状態から
カウントを開始する。
【0050】このように、本例ではターミナルD0〜D
3のD端子をVSSラインから開放するために、基板パタ
ーンカットかカットしないかの論理調整データを入力す
ることにより、初期論理調整回路9により初期設定され
る初期データを可変設定できる。その結果、フェイズI
においてフェイズIIの測定期間を決定する期間T1を、
基準抵抗2と容量4による充放電回数から、補正された
カウント値までカウントして設定することができる。従
って、調整ポイントにおける基準抵抗と感温素子の抵抗
値の個体差によるバラツキ、すなわち、抵抗値比ズレを
補正でき、絶対値調整が行える。
【0051】なお、本発明は電子温度計に限らず、体温
計,圧力計,はかり等にも適用可能である。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、第1の
パルス信号を計測する計測時間が予め規定されているの
ではなく、目標計数値が規定されているに過ぎず、第1
のパルス信号の計数によって目標計数値までの計数時間
が決定されることになり、この決定された計数時間に亘
り第2のパルス信号の計数が行なわれ、その第2のパル
ス信号の観測計数値が得られる。そしてこの観測計数値
に基づいて計測結果が表示される。従って次の効果を奏
する。
【0053】 計数比を算出することなく、第2のパ
ルス信号の観測計数値に基づいて温度等への換算が可能
となっているので、割算処理が不要となっている。この
ため、回路系の複雑さや形成領域の大規模化を回避でき
る。
【0054】 勿論、セット付き計数手段と補正デー
タ設定手段との存在によって、初期調整用可変抵抗器を
用いず、抵抗値のバラツキのある基準抵抗や感温抵抗を
使用しても、それらの抵抗比を見かけ上一定値にするこ
とができ、低コストで調整工程が少なく経時変化の無い
温度等の計測装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る電子温度計の回路構成を
示すブロック図である。
【図2】図1のブロック図内の抵抗値−周波数変換回路
を示す回路図である。
【図3】図1に示したブロック図内の初期論理調整回路
と分周回路の一部を表す回路図である。
【図4】同実施例の電子温度計の各部信号を示すタイム
チャートである。
【符号の説明】
1…抵抗−周波数変換回路 2…基準抵抗 3…感温抵抗 4…容量 5…インバータ 6,8,24〜27…NANDゲート 7…NORゲート 9…初期論理調整回路 10…分周回路 11…ラッチ回路 12…ROM 13…デコーダ 14…ドライバー 15…表示部 16…多入力NANDゲート 17…メインコントローラ 18…メインカウンタ 19…発振器 20〜23…ハーフビットのフリップフロップ回路 28〜31…セット優先型リセット付き1/2分周回路 32…リセット付き1/2分周回路 33…VSS電源ライン 34…ゲート端子 35…クロック端子 Tr1〜Tr3…MOSトランジスタ D0〜D3…初期論理調整回路への初期データ設定用タ
ーミナル 70…基準値設定部 71…測定部 72…変換表示部。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭47−27041(JP,A) 特開 昭58−500821(JP,A) 特開 昭58−500822(JP,A) 特開 昭59−100815(JP,A) 実開 昭57−116824(JP,U) 特公 平2−16448(JP,B2) 特公 昭57−14485(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準抵抗の抵抗値に基づく周波数を持つ
    基準パルス信号と温度,圧力等に感応して抵抗値変化す
    る検出抵抗の抵抗値に基づく周波数を持つ検出パルス信
    号とを切り換え可能に発生する抵抗値−周波数変換手段
    と、前記基準パルス信号及び前記検出パルス信号の一方
    を第1のパルス信号とすると共に他方を第2のパルス信
    号とし、目標計数値になるまで第1のパルス信号を計数
    すると共に、リセット後に第1のパルス信号の計数が目
    標計数値に到る迄の時間に等しい計数時間に亘り第2の
    パルス信号を計数する計数手段と、前記計数手段による
    前記計数時間に亘る第2のパルス信号の観測計数値に基
    づいて計測結果を表示する計測装置において、前記計数
    手段はプリセット型計数手段であって、第1のパルス信
    号の計数に先立って前記プリセット型計数手段に対して
    抵抗値バラツキ補正用データを初期値として設定する補
    正データ設定手段を有して成ることを特徴とする計測装
    置。
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JPH0246881B2 (ja) * 1979-10-29 1990-10-17 Shimadzu Corp Teikoburitsujinohendoryonohyojisochi
JPS593505A (ja) * 1982-06-29 1984-01-10 Kiyouhou Seisakusho:Kk ロボット用ポンテンショメ−タの交換方法

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