JPH07285522A - 連続ヒートシール装置用ローラ - Google Patents

連続ヒートシール装置用ローラ

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JPH07285522A
JPH07285522A JP7040208A JP4020895A JPH07285522A JP H07285522 A JPH07285522 A JP H07285522A JP 7040208 A JP7040208 A JP 7040208A JP 4020895 A JP4020895 A JP 4020895A JP H07285522 A JPH07285522 A JP H07285522A
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JP
Japan
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roller
continuous heat
fluororubber
tetrafluoroethylene
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JP7040208A
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English (en)
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Shigeru Wakui
茂 涌井
Yoshiro Oki
芳郎 沖
Satoru Fukuzawa
覚 福澤
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続ヒートシール装置のローラを、非粘着
性、低摩擦特性および耐摩耗性の全てを兼ね備えたもの
として、長時間の連続使用に耐えるものとする。 【構成】 フッ化ビニリデン−フルオロプロピレンゴム
等のフッ素ゴムと、テトラフルオロエチレン−エチレン
共重合体等の熱可塑性フルオロ樹脂と、テトラフルオロ
エチレン低次重合体等の分子量50000以下の低分子
量含フッ素重合体を必須成分とする潤滑性ゴム組成物
で、連続ヒートシール装置のローラの外周面を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は熱可塑性樹脂を含むフ
ィルムを2以上のローラ間に連続通過させてヒートシー
ルする連続ヒートシール装置用ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、加熱ヒータで加熱される加熱ロ
ーラの外周面に2以上の押圧ローラを圧接させ、前記加
熱ローラと押圧ローラ間にポリエチレンなどの熱可塑性
樹脂フィルムまたは熱可塑性樹脂と金属箔などをラミネ
ートしたフィルムを通過させてる連続ヒートシール装置
が知られている。
【0003】これを図1および図2を利用して説明する
と、円盤状の加熱ローラ1が軸2を中心に回転し、加熱
ローラ1に沿って移動するフィルム3,4は、加熱ロー
ラ1に接触当初または剥離直前にそれぞれ2つの押圧ロ
ーラ5,6で加熱ローラ1に圧接する。そして、前記し
た押圧ローラ5,6は、回転自在であるので圧接力を増
大させても摩擦力が増大せず、フィルム3,4と加熱ロ
ーラ1との摩擦を小さく抑えながら円滑にフィルム3,
4を確実にヒートシールした状態で通過させることがで
きる。なお、加熱ローラ1の内部にはヒータ7が内蔵さ
れ、加熱ローラ1の外周の温度は、約150〜250℃
に加熱調節されている。
【0004】近年では、シール速度の高速化が包装機械
などの分野で求められるようになり、加熱ローラ1の回
転速度の高速度化による加熱ローラ1の放熱量を補うべ
く、加熱ローラ1の表面温度をより高く設定することが
求められている。
【0005】このような連続ヒートシール装置において
は、前記した加熱ローラ1または押圧ローラ5,6のう
ち、少なくともいずれか一つをシリコーンゴムまたはフ
ッ素ゴムなどの弾性材料で形成し、フィルムを確実にシ
ールするようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
に、シリコーンゴムまたはフッ素ゴムで形成した従来の
加熱ローラまたは押圧ローラは、非粘着性、低摩擦特
性、耐摩耗性の少なくともいずれか一以上の特性が満足
できないものであって、長期間使用するとヒートシール
時に溶融したフィルムの一部がローラ(加熱ローラまた
は押圧ローラ)に付着して、フィルムの一部がヒートシ
ール済の製品に付着して生産効率を下げると共に、ヒー
トシールを確実に行なうことができなくなるという不具
合が生ずる。
【0007】そして、このような場合に溶融したフィル
ムはローラに強固に固着するので、ヒートシール機能を
回復させるためにはローラを交換するという非能率的な
作業が必要となる。
【0008】そこで、この発明は上記した問題点を解決
し、連続ヒートシール装置のローラを、非粘着性、低摩
擦特性および耐摩耗性の全てを兼ね備えたものとして、
長時間の連続使用に耐えるものとすることを課題として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、連続ヒートシール装置のロー
ラの外周面または全体を、フッ素ゴムと熱可塑性フルオ
ロ樹脂と数平均分子量5×104 以下の低分子量含フッ
素重合体とを必須成分とし、前記フッ素ゴムと熱可塑性
フルオロ樹脂の配合重量比が50:50〜95:5の範
囲であり、かつフッ素ゴムと熱可塑性フルオロ樹脂の合
計100重量部に対する低分子量含フッ素重合体の配合
量が5〜50重量部である潤滑性ゴム組成物で形成した
のである。
【0010】前記連続ヒートシール装置用ローラは、ヒ
ータで加熱される加熱ローラまたは加熱ローラに圧接す
る押圧ローラであってよく、前記潤滑性ゴム組成物に、
さらに熱硬化性樹脂の硬化粉末またはガラス転移点が3
00度以上の熱可塑性樹脂粉末を全組成物量の5〜20
重量%添加してもよい。
【0011】前記フッ素ゴムは、テトラフルオロエチレ
ン−プロピレンゴム、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオ
ロプロピレンゴム、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロ
プロピレン−テトラフルオロエチレンゴム、フルオロシ
リコーンゴムおよびパーフルオロ系フッ素ゴムからなる
群から選ばれる一種以上のフッ素ゴムを採用することが
できる。
【0012】また、前記熱可塑性フルオロ樹脂は、テト
ラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオ
ロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重
合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体からなる群から選ばれる一種以上の重合体
を採用することができる。
【0013】また、前記低分子量含フッ素重合体は、テ
トラフルオロエチレン重合体、フルオロポリエーテルお
よびポリフルオロアルキル基含有化合物からなる群から
選ばれる一種以上の重合体を採用することができる。
【0014】以下に、その詳細を述べる。まず、この発
明におけるフッ素ゴムとは、平均して1個以上のフッ素
原子を含む単位モノマーの重合体または共重合体であっ
て、ガラス転移点が室温以下であり、室温でゴム状弾性
を有するものであれば、特に限定されるものでなく、広
範囲のものを例示することができる。
【0015】フッ素ゴムは、塊状重合、懸濁重合、乳化
重合、溶液重合、触媒重合、電離性放射線重合、レドッ
クス重合などの重合方式をその製造段階で採用できる。
このようなフッ素ゴムの数平均分子量(Mn)は、通常
5×104 以上のものが好ましく、また可及的に高分子
量のものが良好な結果を得ることから、Mn7×104
以上、特に望ましくは10×104 〜25×104 程度
のものを用いることがより好ましい。
【0016】以上の条件を満足するフッ素ゴムの市販品
としては、テトラフルオロエチレン−プロピレンゴムで
ある旭硝子社製:アフラス、フッ化ビニリデン−ヘキサ
フルオロプロピレンゴムであるデュポン・昭和電工社
製:バイトン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロ
ピレン−テトラフルオロエチレンゴムであるモンテフル
オス社製:テクノフロン、フルオロシリコーン系エラス
トマーであるダウコーニング社製:シラスティックL
S、フォスファゼン系エラストマーであるファイアスト
ーン社製:PNF、パーフルオロ系エラストマーである
ダイキン工業社製:ダイエルパーフロなどを挙げること
ができる。
【0017】この発明における熱可塑性フルオロ樹脂
(フッ素樹脂)は、テトラフルオロエチレン−エチレン
共重合体(以下ETFEと略記する)、テトラフルオロ
エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体(以下PFAと略記する)、テトラフルオロエチレン
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(以下FEPと略
記する)からなる群から選ばれる1種以上の重合体であ
ることが好ましい。
【0018】その他使用可能な熱可塑性フルオロ樹脂と
しては、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
(以下EPEと略記する)、トリフルオロクロロエチレ
ン重合体(以下CTFEと略記する)、トリフルオロク
ロロエチレン−エチレン共重合体(以下ECTFEと略
記する)、ポリビニルフルオライド(以下PVFと略記
する)およびポリビニリデンフルオライド(以下PVD
Fと略記する)を挙げることができる。
【0019】上記した熱可塑性フルオロ樹脂は、触媒乳
化重合、懸濁重合、触媒溶液重合、気相重合および電離
性放射線照射重合などの各種重合方式が製造段階で採用
できる。分子量(Mn)は5×104 以下のものが望ま
しく、5000を越えほぼ2×104 以下のものが特に
望ましい。
【0020】以上の条件に該当する代表例としては、前
記したPFAである三井・デュポンフロロケミカル社製
PFA MP10、FEPである三井・デュポンフロロ
ケミカル社製テフロンFEP100、ETFEである旭
硝子社製アフロンCOPなどが挙げられる。
【0021】上記したフッ素ゴム及び熱可塑性フルオロ
樹脂を混合した組成物は、弾性体としての特性を有す
る。そして、この発明において低分子量含フッ素重合体
はこのような弾性体にさらに優れた摺動特性を付与する
ために配合されるものである。
【0022】ここで低分子量含フッ素重合体としては、
テトラフルオロエチレン(TFE)、主要構造単位−C
n 2n−O−(nは1〜4の整数)を有するフルオロポ
リエーテル、下記の化1の式で表わされる主要構造単位
を有するポリフルオロアルキル基含有化合物(炭素数2
〜20)で分子量(Mn)50000以下のものをいう
が、より優れた摺動特性を付与するためには分子量50
00以下のものが特に好ましい。
【0023】
【化1】
【0024】そして、これらのうち、平均粒径5μm 以
下のTFE低次重合体が最も好ましく、市販品としてデ
ュポン社製バイダックスAR、旭硝子社製フルオンルブ
リカントL169などを挙げることができる。
【0025】前記した−Cn 2n−O−(nは1〜4の
整数)の主要構造単位を有する平均分子量5×104
下のフルオロポリエーテルとしては、下記の化2で表わ
されるものを例示することができる。
【0026】
【化2】
【0027】このような重合体は、他の配合材料および
添加材に対する親和性(密着性)の向上のために、イソ
シアネート基、水酸基、カルボキシル基、エステル等の
官能基を含む構造単位を有するものが望ましい。
【0028】このようなフルオロポリエーテルの具体例
としては、下記の化3で表わされるものが挙げられ、こ
れらを単独使用しても官能基を有しないものと併用して
もよい。
【0029】
【化3】
【0030】また、官能基に活性化水素が含まれている
フルオロポリエーテルとポリフルオロポリエーテル基を
含有しないイソシアネート化合物とを併用してもよく、
またイソシアネート基を有するフルオロポリエーテル
と、各種のフルオロポリエーテル基を含有しないジアミ
ン類、トリアミン類または各種のフルオロポリエーテル
基を含有しないジオール類、トリオール類を併用するな
どの方法を採用してもよい。
【0031】特に官能基同士が反応して分子量の増大が
起こるようなフルオロポリエーテルを組み合わせて使用
することが好ましく、このようなものとして、たとえば
イソシアネート基を含む単位を有するものと、水酸基を
含む単位を有するものとを組み合わせることは同様に好
ましいことである。
【0032】また、前記したポリフルオロアルキル基含
有化合物としては、たとえば下記化4で示されるポリフ
ルオロアルキル基を有するものがあり、炭素数2〜20
で分子量(Mn)50000以下の具体例としては、下
記の化5で表わされるもの(反応性基およびポリフルオ
ロアルキル基を有する化合物と、その反応性基と反応す
る基を有するエチレン性不飽和化合物との反応物(たと
えば、フルオロアルキルアクリレートなど)の重合体
や、前記反応性基およびポリフルオロアルキル基を有す
る化合物とその反応性基と反応する基を有する各種重合
体との反応物、または前記化合物の重縮合物など)が挙
げられる。
【0033】
【化4】
【0034】
【化5】
【0035】このようなポリフルオロアルキル基含有化
合物は、前記したフルオロポリエーテルと同様に、他の
配合材料および添加剤の親和性(密着性)の向上のため
に、親和性の高い官能基、たとえばイソシアネート基、
水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基、
アミノ基、スルフォン基等を含む単位を有する化合物で
あることが好ましい。
【0036】なお、ポリフルオロアルキル基含有化合物
は、単独使用または2種以上併用のいずれでもよく、ま
た、活性化水素を有する反応基を有するポリフルオロア
ルキル基含有化合物と、ポリフルオロアルキル基を有し
ないイソシアネート化合物とを併用してもよい。また、
イソシアネート基を有するポリフルオロアルキル基含有
化合物と、各種のポリフルオロアルキル基を含有しない
ジアミン類、トリアミン類または各種のポリフルオロア
ルキル基を含有しないジオール類、トリオール類を併用
するなどの方法を採用してもよい。
【0037】このような官能基同士の組み合わせは強度
増加のうえからも好ましく、具体的には炭素数2〜20
のポリフルオロアルキル基を有し、かつ、水酸基、メル
カプト基、カルボキシル基、アミノ基から選ばれる少な
くとも1種類を含む含フッ素重合体との組み合わせ、ま
たは炭素数2〜20のポリフルオロアルキル基を有し、
かつ、イソシアネート基を含む単位を有する含フッ素重
合体と、炭素数2〜20のポリフルオロアルキル基を有
し、さらに活性化水素を有する反応基を含む単位を有す
る含フッ素重合体との組み合わせを挙げることができ
る。
【0038】特に、上記した低分子量含フッ素重合体の
うち、フルオロオレフィン重合体またはフルオロポリエ
ーテルを用いると、潤滑性において優れた結果が得ら
れ、特に平均粒径5μm以下のテトラフルオロエチレン
重合体を用いると最も望ましい結果を得ることが判明し
ている。
【0039】この発明において、フッ素ゴム、熱可塑性
フルオロ樹脂および低分子量含フッ素重合体の配合比
は、フッ素ゴムと熱可塑性フルオロ樹脂の重量比にて5
0:50から95:5の範囲が好ましい。なぜならば熱
可塑性フルオロ樹脂の配合重量比が50/100を越え
ると、目的の組成物に充分な弾性特性が得られず、5/
100未満では充分な耐摩耗性が得られないからであ
る。
【0040】また、フッ素ゴムと熱可塑性フルオロ樹脂
の合計100重量部に対して低分子量含フッ素重合体5
〜50重量部が好ましい。なぜならば、低分子量含フッ
素重合体の配合比が5重量部未満では充分な摺動特性が
得られず、50重量部を越えるとゴム状弾性特性が損な
われるからである。
【0041】また、上記潤滑性ゴム組成物に対し、30
0℃において不溶融な熱硬化性樹脂の硬化粉末、または
ガラス転移点が300℃以上の耐熱性樹脂粉末を添加し
て耐摩耗性を向上させることができる。
【0042】熱硬化性樹脂の粉末としては、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化後の微粉末、ガラス転
移点が300℃以上である耐熱性樹脂としては、ポリイ
ミド樹脂、芳香族アラミド樹脂等の微粉末が挙げられ
る。市販の樹脂粉末のうち、フェノール樹脂の硬化粉砕
品としては、鐘紡社製:ベルパールH300、ポリイミ
ド樹脂の硬化粉砕品としては、三笠産業社製:PWA2
0、芳香族アラミド樹脂の粉砕品としては、旭化成社
製:MP−P、ガラス転移点Tgが300℃以上の熱硬
化性樹脂粉末としては宇部興産社製:ユーピレックスS
(Tg>500)などがある。
【0043】このような熱硬化性樹脂粉末の粒径は、約
1〜15μmのものがゴム状弾性の維持と混練工程の容
易性の点で好ましい。熱硬化性樹脂粉末は、前記必須成
分に対して5〜20重量%添加すればよく、5重量%未
満では耐摩耗性向上の効果がなく、20重量%を越える
多量ではゴム弾性が低下するので好ましくない。
【0044】なお、この発明の目的を損なわない範囲で
上記成分の他に各種添加剤が配合されていてもよい。た
とえば、フッ素ゴムの加硫剤としてイソシアネート、有
機過酸化物等、ステアリン酸ナトリウム、酸化マグネシ
ウム、水酸化カルシウムなどの酸化防止剤または受酸
剤、カーボンなどの帯電防止剤、シリカ、アルミナなど
の充填剤、その他金属酸化物、着色剤、難燃剤などを便
宜加えてもよいことはいうまでもない。
【0045】以上の各種原材料を混合する方法は特に限
定するものではなく、通常広く用いられている方法、例
えば、主原料になるエラストマー、その他諸原料をそれ
ぞれ個別に順次、または同時にロール混合機その他混合
機により混合すればよい。なお、このとき摩擦による発
熱を防止する意味で温調器を設けることが望ましい。ま
た、ロール混合機を使用する場合には、仕上げの混合と
して、ロール間隔を3mm以下程度に締めて薄通しを行な
うとさらに良い。
【0046】この発明の連続ヒートシール装置用ローラ
は、成形工程において特に限定した手段を必要とするも
のではなく、通常のプレス成形方法で一次加硫(約14
0〜170度で約10〜30分、加圧約5〜10kgf
/cm2 )した後、二次加硫(約200〜300℃で約
2〜20時間、加圧なし)すればよい。
【0047】また、加熱ローラまたは押圧ローラの摺動
部となる外周面のみを前記潤滑性ゴム組成物で成形し、
内部を耐熱性合成樹脂またはアルミニウム、鋼等の金属
で複合成形してもよい。
【0048】
【実施例】実施例および比較例で用いた原材料を一括し
て示すと以下のとおりであ。なお、各成分の配合割合は
重量%であるが、(3)〜(7)に示す原材料について
は(1)、(2)に示す原材料の総重量100に対する
重量部で示した。
【0049】(1)フッ化ビニリデン−フルオロプロピ
レンゴム(旭モンテ社製:テクノフロンFOR420) (2)テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体〔E
TFE〕(旭硝子社製:アフロンCOP) (3)低分子量含フッ素重合体〔低分子量TFE〕(旭
硝子社製:ルーブリカントL169) (4)低分子量含フッ素重合体(フルオロポリエーテ
ル)〔低分子量FEP〕(アウジモント社製:フォンブ
リンZ−DISOC) (5)カーボン(ファンデルビルト社製:MTカーボ
ン) (6)ステアリン酸ナトリウム (一般工業材) (7)酸化マグネシウム〔MgO〕 (一般試薬) (8)水酸化カルシウム〔Ca(OH)2 〕 (一般試
薬) (9)フェノール樹脂 (カネボウ社製:ベルパールH3
00) (10)ニトリル−ブタジエン系共重合体〔NBR〕
(一般工業材 硬度JIS−A70) (11)ジメチルシリコーン系重合体〔シリコーンゴ
ム〕(一般工業材 硬度JIS−A70)。
【0050】〔実施例1〜4、比較例1〜5〕ロール間
隔5〜10mmに調整したロール混合機にフッ素ゴム
(1)を巻きつけ、表1に示した割合で順次、MTカー
ボン、ステアリン酸ナトリウム、MgO、Ca(OH)
2 を加えて混練した。その後、ロール間隔を1mmに調
整し、素練りを約10回行なった。なお、この時の摩擦
熱を防止する目的で、常時ロール内に冷却水を通し、ロ
ール温度を60℃以下に保った。次に、冷却水を止め、
ロール内にスチームを通してゴム温度が70℃以上、9
0℃以下になるように調整し、その後、ロール間隔を5
〜10mm程度に戻し、低分子量含フッ素重合体を少量
ずつ添加しながら表1に示す配合割合で混練した。その
後、再びロール間隔を1mmに狭めて素練りを約10回行
なった。
【0051】以上の工程で得られたコンパウンドにおけ
る150×150×1t(mm)シートを、一次加硫
(170℃、10分、プレス圧7kgf/cm2 )およ
び二次加硫(230℃、16時間、フリー)を行なっ
た。このようにして加硫した各試験片について、摩擦・
摩耗特性、非粘着性、一般特性、実機耐久性を求めた。
各試験方法はつぎのとおりである。
【0052】(a)摩擦・摩耗試験:得られたシートを
内径φ17、外径φ21に加工し、これをφ17×φ2
1×10のSPCCリング片に接着してリング試験片と
した。相手材はSUJ2(軸受鋼)φ6×φ33×6の
円盤状試験片とし、スラスト型摩擦試験機にて評価し
た。条件は、滑り速度128m/min、面圧3.5k
gf/cm2 とした。50時間後の摩擦係数と摩耗係数
(×10-10 cm3 /kgf・m)を表2に示した。
【0053】(b)非粘着性評価試験:各試験片の水に
対する接触角をゴニオメータ式接触角測定器で測定し、
接触角の大きいものほど非粘着性は良いと判断し、結果
を表2に併記した。
【0054】(c)弾性体特性評価試験:得られたシー
ト状試験片に対してJIS−K6301に準拠し、引張
り強度、伸び、硬度(JIS−A)を調べ、結果を表2
に併記した。
【0055】(d)実機耐久性試験:図1及び図2に示
す押圧ローラ5,6(φ100×30(mm)、SUS
材製)の外周面に約5mmの肉厚にて前記コンパウンド
を注入成形し、230℃、16時間の条件で2次加硫し
たものを試験片とした。
【0056】また、加熱ローラ1は、ステンレス製のφ
250×40(mm)のものを採用し、軸方向に3mm
間隔で高さ3mmの凹凸を形成したものを用いた。
【0057】試験条件は、加熱ローラ1の表面を130
℃に加熱し、周速約5m/min.にて500時間連続
運転した。そして、摩耗量の多少により〇、△、×の3
段階に評価し、結果を表2に併記した。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】表2および表3の結果から明らかなよう
に、フッ素ゴム単独の組成物、またはフッ素ゴムにET
FEまたは低分子量TFEを添加した組成物からなる比
較例の試験片は、摩擦係数が高く、摺動特性に耐久性が
なかった。また、ニトリルゴム、シリコーンゴムからな
る試験片でも同様の結果であった。
【0061】これに対して、全ての条件を満足する実施
例の試験片は、非粘着性、低摩擦特性および耐摩耗性の
全てを兼ね備えており、500時間の連続使用に耐える
ことが判った。
【0062】
【効果】この発明は以上説明したように、連続ヒートシ
ール装置のロールを、フッ素ゴムと熱可塑性フルオロ樹
脂と所定分子量の低分子量含フッ素重合体を所定割合で
配合した潤滑性ゴム組成物で形成したので、このものが
非粘着性、低摩擦特性および耐摩耗性の全てを兼ね備え
たものとなり、長時間の連続使用に耐えるものとなる利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の連続ヒートシール装置の平面図
【図2】図1の縦断面図
【符号の説明】 1 加熱ローラ 2 軸 3、4 フィルム 5、6 押圧ローラ 7 ヒータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱されかつ圧接状態で回転する2以上
    のローラ間に、熱可塑性樹脂を含むフィルムを連続通過
    させてヒートシールする連続ヒートシール装置の前記ロ
    ーラにおいて、 このローラの外周面または全体を、フッ素ゴムと熱可塑
    性フルオロ樹脂と数平均分子量5×104 以下の低分子
    量含フッ素重合体とを必須成分とし、前記フッ素ゴムと
    熱可塑性フルオロ樹脂の配合重量比が50:50〜9
    5:5の範囲であり、かつフッ素ゴムと熱可塑性フルオ
    ロ樹脂の合計100重量部に対する低分子量含フッ素重
    合体の配合量が5〜50重量部である潤滑性ゴム組成物
    で形成してなる連続ヒートシール装置用ローラ。
  2. 【請求項2】 前記連続ヒートシール装置用ローラが、
    ヒータで加熱される加熱ローラである請求項1に記載の
    連続ヒートシール装置用ローラ。
  3. 【請求項3】 前記連続ヒートシール装置用ローラが、
    ヒータで加熱される加熱ローラに圧接する押圧ローラで
    ある請求項1に記載の連続ヒートシール装置用ローラ。
  4. 【請求項4】 前記潤滑性ゴム組成物に、さらに熱硬化
    性樹脂の硬化粉末またはガラス転移点が300度以上の
    熱可塑性樹脂粉末を全組成物量の5〜20重量%添加し
    た請求項1に記載の連続ヒートシール装置用ローラ。
  5. 【請求項5】 前記フッ素ゴムが、テトラフルオロエチ
    レン−プロピレンゴム、フッ化ビニリデン−ヘキサフル
    オロプロピレンゴム、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオ
    ロプロピレン−テトラフルオロエチレンゴム、フルオロ
    シリコーンゴムおよびパーフルオロ系フッ素ゴムからな
    る群から選ばれる一種以上のフッ素ゴムである請求項1
    に記載の連続ヒートシール装置用ローラ。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性フルオロ樹脂がテトラフル
    オロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチ
    レン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、
    テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
    重合体からなる群から選ばれる一種以上の重合体である
    請求項1に記載の連続ヒートシール装置用ローラ。
  7. 【請求項7】 低分子量含フッ素重合体がテトラフルオ
    ロエチレン重合体、フルオロポリエーテルおよびポリフ
    ルオロアルキル基含有化合物からなる群から選ばれる一
    種以上の重合体である請求項1に記載の連続ヒートシー
    ル装置用ローラ。
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