JPH0728379U - 鳥類忌避装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 効率的に鳩等の鳥類がベランダ等に侵入する
ことを防止することができる鳥類侵入防止装置を提供す
る。 【構成】 支柱１・１間にワイヤ等の線材２を水平方向
に懸架し、その線材２を覆うように該線材２に回動自在
な適宜長さの円筒形の複数個の磁石３と筒体５が嵌入さ
れる。更に必要に応じて支柱１の上部に風により回転可
能な羽根車１０を設け、その羽根車１０に磁気球を嵌入
する。 【効果】 鳥は磁気を嫌うため、本装置をベランダ等に
設置すれば効率的に侵入されることを防止できる。また
磁気に鈍感な鳥が万一磁石や筒部に止まろうとしても、
磁石や筒部が回転するので驚いて逃げる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、鳩等の鳥類がベランダ等に侵入することを防止するための鳥類侵入 防止装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、都市で生息する鳩、カラス、スズメ、ムクドリ等の鳥類が増加し、排泄 した糞や病原菌等が問題となっているので、鳩等の鳥類がベランダ等に侵入する ことを防止するために例えば疑似目玉、針、超音波等による方法が提案されてい る。この中でも、鳥自身が有している生物磁気（飛行方向を判断したり、帰巣性 の道しるべとなっているもの）を狂わすような強い磁気を嫌うことに着目して磁 石を用いた鳥類忌避装置が種々提案され、例えば実公平４−１０７８９号公報に 示す装置が知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、この公報に示された考案のように、単に張架用糸線に複数の半 球型磁石を所定間隔毎に取り付ける方法では、ある程度の効果はあるものの磁気 に鈍感な鳩も存在し、前記半球型磁石と磁石の間の張架用糸線に止まってしまう 等ユーザにとって満足な結果が得られないという問題点があった。 本考案は上記従来の問題点に鑑み、効率的に且つ確実に鳩等の鳥類がベランダ 等に止まることを防止できる鳥類忌避装置を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために、支柱の間に線材を水平方向に懸架し、鳥 類が止まった場合に回動自在な複数の円筒形の磁石と筒部を交互に前記線材に遊 嵌すると共に、前記磁石が適宜間隔で位置するように磁石の間に前記筒体を配置 したことを特徴とする。 本考案はまた、風により回転可能な羽根車に磁石を取付け、この羽根車を前記 支柱の上に取り付けたことを特徴とする。

【０００５】

【作用】

本考案では、磁石が適宜間隔で位置するように磁石の間に筒体を遊嵌されてい るので、磁気を嫌う鳥が近づくことを防止することができ、また、磁気に鈍感な 鳥が止まろうとしても前記磁石や筒部が線材に対し回転するので止まることがで きず、驚いて逃げる。このため、効率的に鳩等の鳥類がベランダ等に侵入するこ とを防止できる。 また、磁石が取付けられた羽根車を支柱上に取り付けると、その羽根車が風に より回転してその磁場に変化を生じさせ、その付近一帯を異常な磁場にして鳥を 近づかなくする。更に鳥は回転する羽根車にも驚いてよりより近づかなくなる。

【０００６】

【実施例】

以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。 図１は本考案に係る鳥類忌避装置の一実施例を示す正面図、図２はその一部拡 大断面図である。

【０００７】 これらの図において１はボルト、丸材、角材、板材等の支柱、２はその支柱１ の間に懸架したワイヤ等の線材、３はその線材２を覆うように線材２に回動自在 に嵌入した円筒型磁石、４は円筒型磁石の位置決めワッシャ、５は複数個の円筒 型磁石３が適宜間隔で位置するように、磁石３と同様、線材２に回動自在に嵌入 した筒体である。

【０００８】 支柱１は鳥が止まって糞をされては困る場所、例えば住宅用マンションのベラ ンダの手すり６、マンションや寺院の屋根、ビル屋上等に接着剤７、ビス、ボル ト等で固定する。また支柱１の高さは鳥の種類のより変えるものとし、例えば鳩 の場合には約１０cm、カラスの場合は約２０cmくらいが好ましい。 円筒型磁石３及び筒体５は線材２に回動自在に嵌入されているので、鳥がこの 磁石に止まろうとしても回転して止まることができないようになっている。尚磁 力としては鳥が磁気を感じて頭部の生物磁気に影響する程度でよく実験によれば １５００ガウス以上で、磁石３と磁石３との間隔は約２０〜３０cmぐらいが好ま しい。尚容易に回転するように筒体５は比較的軽量の素材、例えば麦わら、プラ スチック等とする。

【０００９】 この鳥類忌避装置の取付け方法としては、まず設置場所（例えばベランダ手す り６）の表面上の埃や油気、鳥の糞等をきれいに清掃し、次に支柱のベ−ス８に 接着剤７またはねじ等で固定する。そして支柱１上端のナット９をはずしてワイ ヤ２に所定個数毎の円筒型磁石３と筒体５を交互に嵌入した後、ボルト頭部１ａ に一度巻付け、その後ナット９で緊締しながらピ−ンと張っていくもので、余っ たワイヤ２は最短側のボルトに巻くか切断する。 このように本実施例の鳥類忌避装置が設置されると、鳥は磁気を嫌うので、磁 石３に近づかない。また、もし磁気に鈍感な鳥が磁石３の上、或は磁石３と磁石 ３との間の筒部５上に止まろうとしても、磁石３と筒体５が線材２を軸として回 動自在であるので回転してしまい、驚いて飛び去る。このため糞で汚されること がない。

【００１０】 図３（Ａ）（Ｂ）は鳥類忌避装置の他の実施例で、前記支柱１の上に回転可能 な羽根車１０を取り付け、その羽根１１に磁気球１２を嵌入したものである。 この羽根車１０の羽根１１に自然風または鳥の羽根の羽ばたきにより生じる風 が当たって回転し、磁気が周囲に飛ぶことにより同じ磁力でも広範囲に影響する ことが可能となるものである。実験では風力によっては１０〜１００倍程度（前 記２０〜３０cm間隔毎に設置した場合には、約２．０〜３０ｍ）まで影響するこ とが確認できた。この羽根車１０により場合により磁石３の数を減らすことがで き、また自然の風を利用するので駆動の費用がかからない利点がある。 尚場合により磁石３と筒体５はお互いに圧接して線材２が露出しないように支 柱１・１の両側から中央に向かってコイルバネ等の附勢部材により附勢してもよ い。

【００１１】 図４は本考案の鳥類忌避装置を瓦屋根１３に取り付けたときの使用状態を示す もので、屋根の幅全体に１本の線材２を張設した忌避装置を更に５０〜１００cm 間隔で平行に屋根全体に取り付けた例である。このように取り付ければ屋根全体 に磁気を有し、鳥が全く近づかず、糞で汚される心配がない。

【００１２】 図５、図６は予め板材型の支柱１４に円筒形磁石３と筒体５を嵌入し、中央に 羽根車１０をセットした簡易型の鳥類忌避装置の例で、この装置下面に接着剤や 公知の着脱具１５の一方１５ａを取り付けておき、他方の着脱具１５ｂを予め装 置の設置場所、例えばベランダ手すりに固定しておくと簡単に着脱ができ、ベラ ンダにふとんを干すとき等不要なときは簡単にはずせる利点がある。また予め組 み立ててあるので取付けに手間を要しない利点がある。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、支柱の間に線材を水平方向に懸架し、鳥類が止 まった場合に回動自在な複数の円筒形の磁石と筒部を前記線材に嵌入すると共に 、前記磁石が適宜間隔で位置するように磁石の間に前記筒体を配置したので、磁 気を嫌う鳥が近づくことを防止することができる。また磁気に鈍感な鳥が万一磁 石や筒部に止まろうとしても、磁石や筒部が回転するので驚いて逃げる。したが って、効率的に鳩等の鳥類がベランダ等に侵入することを防止することができる 。 本考案は更に、風により回転可能な羽根車に磁石を取付け、前記羽根車を前記 支柱の上に取り付けたので、磁場が回りに飛ばされて広範囲に異常磁場を作り、 効率的であると共に、回転する羽根車に驚いて近づかない効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案に係る鳥類忌避装置の一実施例を
示す斜視図である。

【図２】図２はその一部拡大断面図である。

【図３】図３（Ａ）（Ｂ）は他の実施例の鳥類忌避装置
の要部の拡大断面図である。

【図４】図４は他の実施例の使用状態を示す斜視図であ
る。

【図５】図５は更に他の実施例を示す正面図である。

【図６】図６は図５のＡ−Ａ線に沿う側面図である。

【符号の説明】

１・１４ 支柱 ２ 線材 ３ 円筒型磁石 ５ 筒部 １０羽根車 １２磁石

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】支柱の間に線材を水平方向に懸架し、その
   線材を覆うように該線材に回動自在な複数の円筒形磁石
   と筒体を嵌入したことを特徴とする鳥類忌避装置。
2. 【請求項２】風により回転可能な羽根車に磁石を取付
   け、この羽根車を前記支柱の上に取り付けたことを特徴
   とする請求項１記載の鳥類忌避装置。