JPH07283512A - 導体パターンの形成方法 - Google Patents

導体パターンの形成方法

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JPH07283512A
JPH07283512A JP6727694A JP6727694A JPH07283512A JP H07283512 A JPH07283512 A JP H07283512A JP 6727694 A JP6727694 A JP 6727694A JP 6727694 A JP6727694 A JP 6727694A JP H07283512 A JPH07283512 A JP H07283512A
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JP
Japan
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photoresist layer
conductor
conductor paste
squeegee
pattern
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Pending
Application number
JP6727694A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Nakada
好和 中田
Shozo Otomo
省三 大友
Kazunari Tanaka
一成 田中
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel and Sumikin Electronics Devices Inc
Original Assignee
Sumitomo Metal Ceramics Inc
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07283512A publication Critical patent/JPH07283512A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルミナセラミックス基板11上にポジ型フ
ォトレジスト層12を形成した後、ポジ型フォトレジス
ト層12に導体パターン状の凹部15を形成し、凹部1
5にスキージ17を用いて導体ペースト16を充填して
アルミナセラミックス基板11上に導体パターン18を
形成する方法において、曲げ弾性率が30〜200kg
f/mm2 の範囲にある材料からなるスキージ17を用
いて凹部15に導体ペースト16を充填する導体パター
ンの形成方法。 【効果】 凹部15の幅や直径の大小に拘わらず、凹部
15以外のポジ型フォトレジスト層12上に導体ペース
ト16を残したり、ポジ型フォトレジスト層12を傷つ
けたりすることなく、凹部15への導体ペースト16の
充填を完全に行うことができ、その結果平坦性に優れ、
精密な形状を有する導体パターン18をアルミナセラミ
ックス基板11上に形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導体パターンの形成方法
に関し、より詳細には半導体LSI、チップ部品などが
実装され、それらを相互配線するためのセラミックス基
板上への導体パターンの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器はますます小型化、高密
度化が進んできており、これらに実装される電子部品の
狭ピッチ多ピン化や、マルチチップ化も急速に進められ
つつある。従って、LSI、ICチップのボンディング
法も従来のワイヤボンディング法から、マルチチップや
高密度実装に適したTAB(Tape Automated Bonding)
方式又はフリップチップ方式が採用されるようになって
きている。このような電子機器の高密度化に伴い、セラ
ミックス配線基板上に、線幅が100μm以下の微細配
線や直径が100μm以下のバンプなどの導体層パター
ンを形成する技術が要求されるようになってきている。
以下、セラミックス基板上への配線パターンの形成方法
を例にとって説明する。
【0003】従来からのセラミックス基板上への配線パ
ターンの形成方法は、薄膜法、メッキ法、厚膜法などに
大別される。
【0004】前記薄膜法は、セラミックス基板に蒸着、
スパッタリング又はイオンプレーティングなどにより厚
さ数μmオーダーの導体金属層を形成する方法であり、
この方法ではフォトレジストを用いたフォトリソグラフ
ィーの手法が利用できることから、精度の高い微細配線
を形成できるという利点を有している。他方、この方法
では形成された配線とセラミックス基板との密着性が低
い、工程数が他の方法と比較して多い、薄膜形成装置が
高価であるなどの問題点がある。
【0005】また、メッキ法は溶液中で電気化学的手法
によりセラミックス基板に導体配線を形成する方法であ
るが、上記した薄膜法とほぼ同様の問題点がある。
【0006】さらに前記厚膜法は、導体粒子を溶剤など
の液状成分を含有する有機ビヒクル中に分散させた導体
ペーストを用い、この導体ペーストをスキージにてメッ
シュスクリーンより吐出させることでセラミックス基板
上に所定パターンを印刷し、その後焼成することにより
セラミックス基板上に導体配線のパターンを形成する方
法である。前記厚膜法を適用して導体配線のパターンを
形成する場合、対象となる基板は必ずしも焼結体でなく
てもよく、グリーンシート上に導体ペーストのパターン
を形成した後、グリーンシートの焼成と導体ペーストの
焼き付けを同時に行ってもよい。
【0007】前記厚膜法はセラミックス基板との充分な
密着強度を有する配線パターンを低コストで形成するこ
とができるという優れた利点を有する。またこの方法を
前記したグリーンシートを用いた配線パターンの形成方
法に適用した場合、印刷された前記導体ペースト中の液
状成分が短時間でグリーンシート内部にうまく吸収され
るため、配線の幅や配線間の距離が150μm以下の微
細な配線パターンを形成することもできる。しかしなが
ら、この方法を焼成済みのセラミックス基板に適用した
場合、液状成分は焼結体内部に吸収されないため、印刷
された導体ペースト中の液状成分が横方向に広がる、い
わゆる「にじみ」や「だれ」現象が発生し、配線の幅や
配線間の距離が150μm以下の配線パターンを設計通
り形成することができないという問題があった。
【0008】そこで近年、パターンの形成には前記薄膜
法の特徴であるフォトレジストを用いたフォトリソグラ
フィーを導入し、形成された前記パターンになるように
導体層を形成する方法としては前記厚膜法の特徴である
導体ペーストを用いる方法が種々試みられている。この
方法では、まずガラス基板やセラミックス基板の表面に
フォトレジスト層を形成した後、フォトリソグラフィー
により前記フォトレジスト層に配線パターン状に凹部
(開口部)を形成し、導体ペーストを該凹部に擦り込む
ことにより充填して導体層パターンを形成する方法をと
っており、この方法によりほぼ薄膜法と同等の精度を有
する微細パターンを形成することができる。ここで、前
記導体ペーストを前記凹部に擦り込む操作をスキージン
グ、前記導体ペーストを前記凹部に擦り込むために使用
する平板をスキージと呼ぶ。
【0009】前記工程の後、前記フォトレジスト層自体
は不要となるので除去する必要がある。前記フォトレジ
ストを除去する方法としては、酸化性雰囲気中で前記フ
ォトレジストを燃焼させることにより除去する方法が一
般的であるが、この場合Cuなどを導体として使用する
と酸化して抵抗値が上がるなどの問題があり、Au、A
g、Ptなどの高価な貴金属のみしか導体として使用す
ることができなかった。そこで、酸化性雰囲気で前記フ
ォトレジスト層を分解、消失させた後、酸化した金属を
還元する方法も提案されているが、工程数が増加するた
め、好ましい方法とは言えなかった。
【0010】しかし、特開平2−240996号公報で
提案されているように、フォトレジスト層の構成材料と
してポジ型フォトレジストを使用することにより、現像
液を用いた湿式プロセスにより前記フォトレジスト層を
溶解、除去することが可能となり、そのため前記フォト
レジスト層を除去した後、非酸化性雰囲気で焼成するこ
ともできるようになり、Cu、Mo−Mnなどの易酸化
性卑金属を導体として使用した場合でも、導体自体を酸
化させずに配線パターンをセラミックス基板上に形成す
ることが可能となった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、セラミッ
クス基板上にフォトレジスト層を形成し、該フォトレジ
スト層に配線パターン状に凹部を形成した後、該凹部に
導体ペーストを充填する工程を経て、セラミックス基板
上に配線パターンを形成する方法において、前記フォト
レジスト層の前記凹部に前記導体ペーストを充填する
際、従来はスキージとしてゴム製の平板を使用し、該ゴ
ム製スキージで導体ペーストを保持しながら前記凹部に
導体ペーストを擦り込むように動かして充填していた
(例えば特開平4−283946号公報、特開平4−2
23391号公報、特開平4−223392号公報、特
開平4−223393号公報、特開平5−110228
号公報など)。
【0012】しかし、スキージとしてゴム製の平板を使
用すると、100μm以下の幅や直径を有する凹部には
前記導体ペーストを良好に充填することができるが、1
00μm以上の幅や直径を有する凹部に前記導体ペース
トを完全に充填することは難しく、前記導体ペーストが
完全に充填されない部分が生じる。
【0013】このように完全に充填されていない部分が
生じる理由としては、以下のことが考えられる。すなわ
ち、その幅や直径が100μm以上の凹部を有するフォ
トレジストの前記凹部に前記導体ペーストを充填する
際、柔軟性を有する前記ゴム製スキージの一部が前記凹
部の中に食い込んでしまうため、一旦前記凹部に充填さ
れた導体ペーストの一部を掻き出してしまう結果とな
る。
【0014】通常のセラミックス配線板などでは、10
0μm以下の幅や直径を有する導体パターンと100μ
m以上の幅や直径を有する導体パターンとが併存するた
め、前記ゴム製スキージを使用するとセラミックス基板
上に形成された配線パターン状の凹部に完全に前記導体
ペーストを充填するのが困難になるという課題があっ
た。
【0015】このような課題に対し、スキージとして、
ゴム製の平板の代わりに金属製の平板を使用することも
考えられる。しかしこの場合には、前記凹部への前記導
体ペーストの充填をほぼ完全に行えるものの、フォトレ
ジスト層の上面全体にも前記導体ペーストが厚く残存
し、その後フォトレジストを除去して配線パターンを形
成した際には配線間がショートしてしまうという問題が
新たに発生する。これは、金属板に柔軟性が少ないた
め、スキージングの際に金属製スキージとフォトレジス
ト層との間に隙間が形成され、このため凹部が形成され
ている部分以外のフォトレジスト層の上にも前記導体ペ
ーストが取り残されてしまうためと考えられる。
【0016】他方、フォトレジスト層の表面全体に前記
導体ペーストが厚く残存しないよう、金属板を強く抑え
つけながらスキージングさせる方法も考えられるが、こ
の場合にはフォトレジスト層自体を傷つけてしまい、フ
ォトレジスト層に欠損が生じたりする結果、正確な配線
パターンが形成されない。
【0017】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、セラミックス基板上に100μm以下の幅や
直径を有する導体パターンと100μm以上の幅や直径
を有する導体パターンとが併存する導体パターンを形成
する場合であっても、設定通りの精密な導体パターンを
形成することができる導体パターンの形成方法を提供す
ることを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る導体パターンの形成方法は、セラミック
ス基板上にフォトレジスト層を形成した後、該フォトレ
ジスト層に導体パターン状の凹部を形成し、該凹部にス
キージを用いて導体ペーストを充填して前記セラミック
ス基板上に導体パターンを形成する方法において、曲げ
弾性率が30〜200kgf/mm2 の範囲にある材料
を用いて構成されたスキージを用いて前記凹部に前記導
体ペーストを充填することを特徴としている。
【0019】本発明に係る導体パターンの形成方法につ
いて、以下詳細に説明する。本発明に係る導体パターン
の形成方法においては、まずセラミックス基板上にフォ
トレジスト層を形成する。
【0020】本発明に使用するセラミックス基板は、配
線基板として使用することができるものであれば特に限
定されず、その具体例としては、例えばセラミックス基
板として通常使用されるアルミナセラミックス基板、ム
ライトセラミックス基板、ガラスセラミックス基板、窒
化アルミニウムセラミックス基板などが挙げられる。前
記セラミックス基板は、その内部に配線などが形成され
た基板であってもよい。
【0021】また、本発明に使用するフォトレジストと
しては、ネガ型のものでも、ポジ型のものでも使用する
ことができる。
【0022】ポジ型フォトレジストを用いる場合は、ま
ず液状のポジ型フォトレジストを、例えばロールコータ
ー法、バーコーター法、ディップ法、ホイラー法(スピ
ンナー法)などの方法により前記セラミックス基板表面
に塗布した後、前記セラミックス基板をオーブンに入れ
て約87〜90℃で30〜40分程度加熱し、フォトレ
ジストを乾燥、固化させる。前記液状のポジ型フォトレ
ジストとしては、例えばヘキストジャパン社製のAZ4
903、AZ4620/A、東京応化工業社製のOPレ
ジスト、東京エレクトロン社製のアキュトレース、日本
チバガイギー社製のプロビマーなどが挙げられる。
【0023】形成するポジ型フォトレジスト層の厚みは
10〜50μmが好ましい。前記ポジ型フォトレジスト
層の厚みが10μm未満であるか、又は50μmを超え
ると、後工程において前記ポジ型フォトレジスト層に形
成された凹部に導体ペーストを完全に充填することが困
難になる。なお、前記液状フォトレジストを用い、10
μmから50μmのポジ型フォトレジスト層を前記セラ
ミックス基板に均一に形成するには、前記塗布方法のう
ち、ロールコーター法又はバーコーター法がより好まし
い。液状のポジ型フォトレジストを使用することによ
り、セラミックス基板上に形成されたフォトレジスト層
はセラミックス基板の凹凸に余り影響されず、平坦性の
高いフォトレジスト層を形成することができる。
【0024】ネガ型フォトレジストを用いる場合も、液
状のネガ型フォトレジストを用い、前記ポジ型フォトレ
ジストの場合と同様の方法によりフォトレジスト層を形
成することができる。
【0025】次に、前記セラミックス基板上に形成され
た前記フォトレジスト層に導体パターン状に凹部を形成
する。
【0026】前記セラミックス基板上に形成された前記
フォトレジスト層に前記凹部を形成する方法としては、
フォトリソグラフィーの手法を用いる方法とレーザ光の
照射によりフォトレジスト層を分解、消失させる方法と
があり、その後に不要となったフォトレジスト層を消失
させる工程も使用するフォトレジストの種類により異な
る場合がある。
【0027】従って、それぞれの場合に分け、フォトレ
ジスト層に凹部を形成する工程(凹部形成工程)、該凹
部に導体ペーストを充填する工程(導体ペースト充填工
程)、残存した前記フォトレジスト層を消失させる工程
(フォトレジスト層消失工程)などの工程を説明するこ
とにする。
【0028】まず第1番目の方法として、フォトレジス
トとしてポジ型フォトレジストを用い、フォトリソグラ
フィーの手法により前記ポジ型フォトレジスト層に凹部
を形成する方法について説明する。この場合には、凹部
形成工程として、前記ポジ型フォトレジスト層に所定の
導体パターン状に紫外線が露光されるように設計された
フォトマスクを介して紫外線を照射し、その後現像処理
を施すことにより、セラミックス基板上に導体パターン
状に凹部を形成する。
【0029】前記紫外線などによる露光処理の条件は特
に限定されないが、露光量は通常700〜800mJ/
cm2 が好ましい。前記露光量が700mJ/cm2
満であると現像により前記セラミックス基板の表面まで
達する凹部を完全に形成することが難しく、他方前記露
光量が800mJ/cm2 を超えるとオーバー露光とな
り、凹部の断面形状が逆台形になるため好ましくない。
【0030】前記現像処理の条件も特に限定されるもの
ではなく、通常行われるスプレー法又は浸漬揺動法など
の方法により現像処理を施すことができる。
【0031】上記方法によりポジ型フォトレジスト層
に、その幅又は直径が50μm程度以上で、お互いの間
隔が50μm程度まで近づいた凹部を形成することがで
きる。
【0032】この後、後工程で導体ペーストを充填する
際に前記ポジ型フォトレジスト層の前記凹部が変形しな
いように、前記ポジ型フォトレジスト層を約87〜90
℃で30〜40分程度加熱処理することが好ましい。
【0033】次に、全面露光処理工程として、前記凹部
が形成された前記ポジ型フォトレジスト層全面に紫外線
を照射する。
【0034】ポジ型フォトレジスト層に全面露光処理を
施す目的は、後工程で現像処理を施すことにより、この
ポジ型フォトレジスト層を溶解、消失させ、導体ペース
トの乾燥体のみをセラミックス基板上に残すためであ
る。この露光処理の際の露光量は、前記ポジ型フォトレ
ジスト層に凹部を形成した場合と同様の条件でよい。
【0035】なお、前記全面露光処理工程は、後述する
導体ペースト充填工程、又は接着工程の後であってもよ
い。
【0036】次に導体ペースト充填工程として、導体パ
ターン状に形成された前記凹部に導体ペーストを充填す
る。
【0037】通常、導体ペーストは導体粉末、溶剤、及
び樹脂(バインダ)より構成される。前記導体粉末用の
材料としては、通常基板等の配線に使用される公知の導
体材料を使用することができ、その具体例としては、例
えばW、Mo−Mn、Au、Ag−Pd、Cu、Ni、
Pdなどが挙げられる。
【0038】また前記導体ペースト用の溶剤には、前記
ポジ型フォトレジスト層を溶解しないものを用いる必要
がある。これは、前記ポジ型フォトレジスト層を溶解す
る溶剤を用いて導体ペーストを調製した場合、前記ポジ
型フォトレジスト層の凹部に前記導体ペーストを充填す
ると、前記ポジ型フォトレジスト層が前記溶剤に溶解
し、凹部の形状が崩れるためである。前記ポジ型フォト
レジスト層を溶解しない溶剤としては、例えばトルエ
ン、キシレン、ショウノウ油、テレビン油、パイン油、
フェニルシクロヘキサン、ドデシルベンゼンなど、誘電
率の低い炭化水素系溶剤が挙げられる。
【0039】また、前記導体ペースト用のバインダー
は、後工程で用いられる現像液に溶解しないものである
必要がある。これは、前記ポジ型フォトレジスト層に形
成された凹部に前記導体ペーストを充填した後、このポ
ジ型フォトレジスト層を現像液に接触させて溶解、消失
させる工程において、前記導体ペーストが前記現像液に
溶解しないようにするためである。現像液は通常水溶液
であるので、前記導体ペーストに用いられる樹脂は非水
溶性の樹脂である必要がある。前記樹脂の具体例として
は、例えばエチルセルロース、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂などが挙げられる。
【0040】以上の理由から本発明に使用される導体ペ
ーストとしては、例えば上記導体粉末が84〜96wt
%、前記アクリル樹脂などの樹脂(バインダ)が2〜6
wt%、トルエンなどの溶剤が2〜16wt%の組成か
らなるものが好ましい。前記導体ペーストの調製は3本
ロールを使用する方法など、公知の調製方法を用いて調
製することができる。
【0041】なお、焼成後に導体とセラミックス基板と
の接着性を高めるために、上記導体粉末に対し、ガラ
ス、SiO2 、TiO2 等の無機結合粉末を1〜10w
t添加してもよい。
【0042】上記した組成の導体ペーストをポジ型フォ
トレジスト層の凹部に充填するには、曲げ弾性率が30
〜200kgf/mm2 の材料を用いて構成されたスキ
ージを用い、導体ペーストを凹部に直接擦り込むように
充填する方法をとるのが好ましい。
【0043】この場合に用いるスキージは、厚さが数1
〜5mm、幅が50〜100mm、長さが10〜50m
m程度の平板であり、前記ポジ型フォトレジスト層の表
面と接触する先端部分には傾斜が形成されていてもよ
い。このスキージとして、従来はゴム製のものが使用さ
れていたが、このような曲げ弾性率が30kgf/mm
2 未満の柔らかいスキージを使用すると、その幅や直径
が100μmを超えるような大きな容積を有する凹部に
前記導体ペーストを擦り込む際、前記スキージが湾曲し
て前記凹部の内部まで入り込み一旦充填された導体ペー
ストを掻き出してしまう。従って、不正確な導体パター
ンが形成されたり、前記導体パターンの高さが不均一に
なったりするという問題が生じる。他方、曲げ弾性率が
200kgf/mm2 を超えた硬いスキージを使用する
と、ポジ型フォトレジスト層の表面に導体ペーストの層
がかなり厚く残存し、最終的に導体ペースト中の有機分
を分解させて導体層を形成した場合にショートが発生し
てしまう。しかし、このような不都合を避けようとして
前記スキージを前記ポジ型フォトレジスト層の表面に強
く擦り付けると、前記ポジ型フォトレジスト層に傷や欠
損が生じ、正確な導体パターンが形成されない。
【0044】本発明で用いるスキージは、曲げ弾性率が
30〜200kgf/mm2 の範囲にあると同時に、ペ
ーストの溶剤に溶解しない化学的に安定な材料である必
要があり、その具体的な例としては、例えばパーフルオ
ロアルコシキ樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂、フッ
化エチレンプロピレン樹脂、テトラフルオロエチレン−
エチレン共重合樹脂、ポリビニリデンフルオライド樹
脂、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂などのフッ素
樹脂やその他のプラスチックが挙げられる。その中で
も、テトラフルオロエチレン樹脂(商品名 テフロン)
が最も入手し易く、安価なため好ましい。なお、前記曲
げ弾性率は、ASTM試験法D790に従って測定した
ものを基準としている。
【0045】曲げ弾性率が30〜200kgf/mm2
の材料を用いて構成されたスキージを用いて、前記凹部
に前記導体ペーストを充填した場合でも、凹部以外のポ
ジ型フォトレジスト層の表面に導体ペーストが多少残存
する場合もあるが、この場合は導体ペーストの付着して
いないスキージを用いて掻き取ることにより殆ど除去す
ることができ、前記ポジ型フォトレジスト層が傷つくこ
ともない。さらに、前記操作によっても除去できない極
薄い導体ペーストの層が存在する場合は、導体ペースト
を乾燥させた後、ラッピングフィルム(砥粒として粒径
1μmのアルミナが被着しているもの)を用いて研磨す
ることにより除去することができる。また、凹部内に導
体ペーストの充填不良が生じた場合には、充填方向を初
期の充填方向より90度変えて再度充填すれば、完全に
充填することができる。
【0046】導体ペーストを充填した後は、結着工程と
して、前記工程を経たセラミックス基板に加熱処理を施
し、前記導体ペースト中の溶剤などを揮発させると同時
に、前記導体ペーストの乾燥体を前記セラミックス基板
に結着させる。加熱処理は、約87〜90℃で10〜2
0分程度行うのが好ましい。
【0047】次に、ポジ型フォトレジスト層の消失工程
として、前記導体ペーストが充填されたポジ型フォトレ
ジスト層を現像液で処理して溶解し、前記ポジ型フォト
レジスト層を消失させる。現像処理の条件は、上記した
ポジ型フォトレジスト層に凹部を形成した際の条件と同
様の条件でよい。前記ポジ型フォトレジスト層には予め
全面露光処理が施されているので、前記現像処理により
溶解、消失する。
【0048】前記した諸工程を経ることにより、セラミ
ックス基板上に導体ペーストの乾燥体からなる導体パタ
ーンのみが残存し、これを焼成処理することにより、前
記導体ペースト中の有機分が分解、消失し、前記導体ペ
ーストに含まれている金属導体が焼結して、セラミック
ス基板上に所定の導体パターンが形成される。焼成条件
は、含まれている導体の種類により異なるが、金属導体
が焼結してセラミックス基板にしっかり接着する温度条
件が好ましい。
【0049】前記導体パターンには、適宜Niメッキや
Auメッキを施してもよく、またCrやCuなどを蒸着
させてもよい。
【0050】次に、第2番目の方法として、フォトレジ
ストとしてネガ型フォトレジストを用い、フォトリソグ
ラフィーの手法により凹部を形成する方法について説明
する。まず、ネガ型フォトレジスト層に露光処理及び現
像処理を施し、前記ネガ型フォトレジスト層に凹部を形
成する。この場合、導体パターン以外の部分が露光され
るように設計されたフォトマスクを用いて露光処理を施
す以外は、ほぼ前記した第1番目の方法と同様の方法を
用いることができる。この時の露光量は20〜40mJ
/cm2 程度が好ましい。
【0051】次に、前記凹部に導体ペーストを充填する
が、この導体ペーストの充填方法も前記した第1番目の
方法と同様の方法及び条件で行うことができる。この
後、加熱により導体ペーストを乾燥させ、セラミックス
基板に結着させる点も同様である。なお、ネガ型フォト
レジストの場合は、前記ネガ型フォトレジスト層に前記
凹部を形成する工程における露光処理により前記凹部以
外の部分が硬化し、現像処理によって前記ネガ型フォト
レジスト層を消失させることができない。従って、前記
ネガ型フォトレジスト層への全面露光処理は行わず、酸
化性雰囲気下での熱処理により前記ネガ型フォトレジス
ト層を分解、消失させる。
【0052】前記熱処理温度は600〜900℃程度が
好ましい。なお、Wなどの比較的酸化しにくい金属導体
を使用した場合には、前記熱処理を行っても金属は酸化
されないので、その後還元性雰囲気中で焼成することに
より焼結させ、セラミックス基板への接着を行うことが
できる。しかし、銅などの酸化されやすい金属を使用し
た場合は、前記熱処理により銅粉末などの金属粉末が酸
化されるので、酸化された金属を還元するために還元性
雰囲気で熱処理を行う必要がある。この場合、金属の還
元と焼成とを同時に行うこともできる。
【0053】次に、第3番目の方法として、フォトレジ
ストとしてポジ型フォトレジストを用い、レーザ光を照
射することにより分解、消失させて、前記ポジ型フォト
レジスト層に凹部を形成する方法について説明する。
【0054】前工程で形成されたポジ型フォトレジスト
層へのレーザ光の照射は、照射により形成される凹部が
導体層パターンになるようにポジ型フォトレジスト層の
表面を走査することにより行う。このとき、レーザ光の
強度を一定の範囲に設定することにより、セラミックス
基板を傷つけることなく、照射した範囲のフォトレジス
ト層のみを完全に分解、消失させることができる。
【0055】このときのレーザ光の照射条件は、フォト
レジスト層の種類、材質、厚さ、セラミックス基板の種
類などにより異なるが、例えばアルミナ基板上に25μ
mの厚さのポジ型フォトレジスト層を形成する場合、レ
ーザ光の照射強度は0.5〜2J/cm2 程度が好まし
く、またその走査速度は1〜10cm/sec程度が好
ましい。一方、エキシマレーザのエネルギーはレーザの
機種、使用するガスに依存するが、ほぼ100〜300
mJ/cm2 の範囲内にあり、必要とされる照射強度に
比べて低い。従って、照射強度を0.5〜2J/cm2
に高めるために、レーザ光を実際に加工したいパターン
の数倍の大きさのフォトマスクを通過させ、レンズ系で
サンプル上へ縮小投射する方法をとることができる。
【0056】なお、レーザ光を照射した際に加工周辺に
炭素が付着することがあるが、これはトルエン、キシレ
ンなどの溶剤でふきとったり、前記溶剤を用いて超音波
洗浄すれば良い。トルエン、キシレンはフォトレジスト
を溶解することはないので、加工部の形状が崩れること
はない。
【0057】用いるレーザは、上記した条件を満足する
ものであれば特に限定されないが、その具体例として
は、例えばエキシマレーザ、YAGレーザなどが挙げら
れ、これらの中ではエキシマレーザが好ましい。
【0058】このようにレーザを使用した場合において
も、その幅が10μm以上で、凹部同士の間隔が15μ
m程度まで近づいた凹部をフォトレジスト層に形成する
ことができる。形成される導体パターンもほぼ同様の精
度となる。
【0059】この後、前記ポジ型フォトレジスト層に紫
外線による全面露光処理を施すことにより、後工程での
現像処理により前記ポジ型フォトレジストを溶解、除去
することが可能となる。前記全面露光処理は、現像処理
によるポジ型フォトレジスト層の消失工程の前であれ
ば、前記凹部に前記導体ペーストを充填した後に行って
もよい。
【0060】この後、形成された凹部に導体ペーストを
充填するが、その方法は上記した第1番目の方法と同様
の方法でよく、その後も同様に現像処理を施して前記ポ
ジ型フォトレジスト層を消失させ、還元性雰囲気下で焼
成することにより、セラミックス基板上に導体パターン
を形成することができる。
【0061】次に、第4番目の方法として、フォトレジ
ストとしてネガ型フォトレジストを用い、レーザ光を照
射することにより分解、消失させて、前記ネガ型フォト
レジスト層に凹部を形成する方法について説明する。
【0062】この場合、凹部が形成されたネガ型フォト
レジスト層には全面露光処理を施す必要がない点で、そ
の必要があったポジ型フォトレジストの場合(第3番目
の方法)と異なるが、その他の工程はほぼ同様であるの
で、ここでは詳しい説明は省略する。
【0063】以上説明してきたように、上記した導体パ
ターンの形成方法を用いることにより、セラミックス基
板上に所定パターンの配線を形成することができる他、
フリップチップ方式によって集積回路などを実装する場
合などに、接続用のパッドとして用いられるバンプをセ
ラミックス基板上に形成することができる。また、配線
と接続用パッドを同一基板に同時に形成することも可能
である。
【0064】
【作用】上記した構成の導体パターンの形成方法によれ
ば、セラミックス基板上にフォトレジスト層を形成した
後、該フォトレジスト層に導体パターン状の凹部を形成
し、該凹部にスキージを用いて導体ペーストを充填して
前記セラミックス基板上に導体パターンを形成する方法
において、曲げ弾性率が30〜200kgf/mm2
範囲にある材料を用いて構成されたスキージを用いて前
記凹部に前記導体ペーストを充填するので、前記凹部の
幅や直径の大小に拘わらず、前記凹部以外の前記フォト
レジスト層上に前記導体ペーストが残存したり、前記フ
ォトレジスト層が傷ついたりすることなく、前記凹部へ
の前記導体ペーストの充填が完全に行われ、その結果平
坦性に優れ、精密な形状を有する導体パターンがセラミ
ックス基板上に形成される。
【0065】
【実施例及び比較例】以下、本発明に係る導体パターン
の形成方法の実施例及び比較例を図面に基づいて説明す
る。
【0066】[実施例1]まず、アルミナセラミックス
基板11の全面に液状ポジ型フォトレジスト(ヘキスト
ジャパン社製 AZ4903)をバーコーターにて塗布
し、塗布済みのアルミナセラミックス基板11を、プリ
ベーク処理として、90℃に保ったオーブン中に入れて
30分間乾燥させ、ポジ型フォトレジスト層12を形成
した(図1(a))。乾燥後のポジ型フォトレジスト層
12の膜厚は25μmであった。
【0067】次に、配線ルールが線幅75μm、線間2
5μmである所定の配線パターン及び直径2mmのピン
付けパッドパターンを有するフォトマスク13を介し
て、ポジ型フォトレジスト層12を露光量が700mJ
/cm2 になるように紫外線14による露光処理を施し
た(図1(b))。
【0068】次に、現像液(ヘキストジャパン社製の4
00Kと水とを1:4の割合で混合した溶液)に前記工
程を経たアルミナセラミックス基板11を浸漬し、浸漬
揺動法により現像処理を施して、導体パターン状の凹部
15をポジ型フォトレジスト層12に形成した(図1
(c))。
【0069】次に、前記工程を経たアルミナセラミック
ス基板11をオーブンに入れ、ポストベーク処理とし
て、90℃で40分間熱処理を施して溶剤を揮発させ
た。
【0070】次に、凹部15が形成されたポジ型フォト
レジスト層12に、露光量が700mJ/cm2 となる
ように紫外線14による全面露光処理を施した(図1
(d))。
【0071】次に、テトラフルオロエチレン樹脂(三井
・デュポンフルオロケミカル(株)製 テフロンTF
E、曲げ弾性率:50kgf/mm2 )製のスキージ1
7(縦40mm、横100mm、厚さ3mm)を用い、
凹部15に導体ペースト16を擦り込むようにして充填
した。なお、導体ペースト16は、モリブデン粉末(平
均粒径1.5μm):75重量部、マンガン粉末(平均
粒径2μm):15重量部、酸化チタン粉末(平均粒径
0.5μm):5重量部、シリカ粉末(平均粒径2.5
μm):5重量部からなる導体原料粉末90wt%、イ
ソブチルメタクリル樹脂6wt%、及びフェニルシクロ
ヘキサン4wt%から構成されており、スキージ17の
移動速度は2.5mm/秒に設定した(図1(e))。
【0072】その後、前記工程を経たアルミナセラミッ
クス基板11をオーブンに入れ、ペースト乾燥処理とし
て、90℃で10分間熱処理を施し、溶剤を揮発させる
と共に、導体ペーストをアルミナセラミックス基板11
に結着した。その後、ラッピングフィルム(砥粒として
粒径1μmのアルミナが被着しているもの)を用いてポ
ジ型フォトレジスト層12の表面を約10秒間研磨し、
余剰の導体ペースト(厚み2μm)を除去した。その
後、導体ペーストの充填方向を最初の充填方向より90
度ずらし、再度、同様に導体ペーストの充填、乾燥、研
磨を行った。
【0073】この工程の後、走査型電子顕微鏡によりポ
ジ型フォトレジスト層11の表面を観察したが、スキー
ジングによるポジ型フォトレジスト層12の欠損は皆無
であった。
【0074】次に、前記工程を経たアルミナセラミック
ス基板11を、凹部15を形成する際に用いた現像液と
同様の現像液に浸漬し、同様に現像処理を施して、ポジ
型フォトレジスト層12を消失させ、アルミナセラミッ
クス基板11上に導体ペーストの乾燥体16’のみを残
した(図1(f))。
【0075】最後に、前記工程を経たアルミナセラミッ
クス基板11を、微量水蒸気を含有する窒素−水素混合
ガス雰囲気中、1500℃で焼成することにより、導体
ペースト乾燥体16’中の有機分を分解、消失させると
共に、導体粉末の焼結とアルミナセラミックス基板11
への接着を行い、導体パターン18の形成を完了した
(図1(g))。
【0076】最終的に形成した厚膜導体パターンの精度
を走査型電子顕微鏡(SEM)にて調査したところ、線
幅75μm±2μmと極めて高い精度であり、配線部お
よびパッド部のいずれも形状が崩れた箇所はなく、平坦
性に優れていた。
【0077】[実施例2]スキージ17として、パーフ
ルオロアルコキシ樹脂(三井・デュポンフロロケミカル
(株)製 テフロンPFA、曲げ弾性率:67kgf/
mm2 )製のもの(実施例1と同形状)を使用した以外
は実施例1と同様に厚膜導体パターン18を形成した。
その結果、スキージングによるポジ型フォトレジスト層
12の欠損は皆無であった。
【0078】また、最終的に形成した厚膜配線の精度を
走査型電子顕微鏡にて調査したところ、線幅75μm±
2μmと極めて高い精度であり、配線部およびパッド部
のいずれも形状が崩れた箇所はなく、平坦性に優れてい
た。
【0079】[実施例3]スキージ17として、フッ化
エチレンプロピレン樹脂(三井・デュポンフルオロケミ
カル(株)製 テフロンFEP、曲げ弾性率:67kg
f/mm2 )製のもの(実施例1と同形状)を使用した
以外は実施例1と同様に厚膜導体パターン18を形成し
た。その結果、スキージングによるポジ型フォトレジス
ト層12の欠損は皆無であった。
【0080】また、最終的に形成した厚膜配線の精度を
走査型電子顕微鏡にて調査したところ、線幅75μm±
2μmと極めて高い精度であり、配線部およびパッド部
のいずれも形状が崩れた箇所はなく、平坦性に優れてい
た。
【0081】[実施例4]スキージ17として、ポリテ
トラフルオロエチレン樹脂(ダイキン工業(株)製 ネ
オフロンPFA、曲げ弾性率:68kgf/mm2 )製
のもの(実施例1と同形状)を使用した以外は実施例1
と同様に厚膜導体パターン18を形成した。その結果、
スキージングによるポジ型フォトレジスト層12の欠損
は皆無であった。
【0082】また、最終的に形成した厚膜配線の精度を
走査型電子顕微鏡にて調査したところ、線幅75μm±
2μmと極めて高い精度であり、配線部およびパッド部
のいずれも形状が崩れた箇所はなく、平坦性に優れてい
た。
【0083】[実施例5]スキージ17として、テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
樹脂(ダイキン工業(株)製 ネオフロンFEP、曲げ
弾性率:60kgf/mm2 )製のもの(実施例1と同
形状)を使用した以外は実施例1と同様に厚膜導体パタ
ーン18を形成した。その結果、スキージングによるポ
ジ型フォトレジスト層12の欠損は皆無であった。
【0084】また、最終的に形成した厚膜配線の精度を
走査型電子顕微鏡にて調査したところ、線幅75μm±
2μmと極めて高い精度であり、配線部およびパッド部
のいずれも形状が崩れた箇所はなく、平坦性に優れてい
た。
【0085】[実施例6]スキージ7として商品名ネオ
フロンETFE(ダイキン工業(株)製 テトラフルオ
ロエチレン〜エチレン共重合体樹脂 曲げ弾性率120
kgf/mm2 )製のもの(実施例1と同形状)を使用
した以外は実施例1と同様に厚膜導体パターン18を形
成した。その結果、スキージングによるポジ型フォトレ
ジスト層12の欠損は皆無であった。
【0086】また、最終的に形成した厚膜配線の精度を
走査型電子顕微鏡にて調査したところ、線幅75μm±
2μmと極めて高い精度であり、配線部およびパッド部
のいずれも形状が崩れた箇所はなく、平坦性に優れてい
た。
【0087】[実施例7]スキージ17として、ポリビ
ニリデンフルオライド樹脂(ダイキン工業(株)製 ネ
オフロンVDF、曲げ弾性率:180kgf/mm2
製のもの(実施例1と同形状)を使用した以外は実施例
1と同様に厚膜導体パターン18を形成した。その結
果、スキージングによるポジ型フォトレジスト層12の
欠損は皆無であった。
【0088】また、最終的に形成した厚膜配線の精度を
走査型電子顕微鏡にて調査したところ、線幅75μm±
2μmと極めて高い精度であり、配線部およびパッド部
のいずれも形状が崩れた箇所はなく、平坦性に優れてい
た。
【0089】[実施例8]スキージ17として、ポリク
ロロトリフルオロエチレン樹脂(ダイキン工業(株)製
ネオフロンCTFE、曲げ弾性率:180kgf/m
2 )製のもの(実施例1と同形状)を使用した以外は
実施例1と同様に厚膜導体パターン18を形成した。そ
の結果、スキージングによるポジ型フォトレジスト層1
2の欠損は皆無であった。
【0090】また、最終的に形成した厚膜配線の精度を
走査型電子顕微鏡にて調査したところ、線幅75μm±
2μmと極めて高い精度であり、配線部およびパッド部
のいずれも形状が崩れた箇所はなく、平坦性に優れてい
た。
【0091】[比較例1]スキージ17として、天然ゴ
ム(曲げ弾性率:0.11kgf/mm2 )製のもの
(実施例1と同形状)を使用した以外は実施例1と同様
にポジ型フォトレジスト層12を形成し、このポジ型フ
ォトレジスト層12に凹部15を形成した後、凹部15
に導体ペースト16を充填するためにスキージングを行
った。
【0092】前記工程を経たアルミナセラミックス基板
11を実施例1と同様に加熱、乾燥させた後、SEMに
よりポジ型フォトレジスト層12の導体ペースト16が
充填されている部分を観察したところ、パッド部に充填
不良箇所が存在することがわかった。
【0093】[比較例2]スキージ17として、エポキ
シ樹脂製(曲げ弾性率:255kgf/mm2 )のもの
(実施例1と同形状)を使用した以外は実施例1と同様
にポジ型フォトレジスト層12を形成し、このポジ型フ
ォトレジスト層12に凹部15を形成した後、凹部15
に導体ペースト16を充填するためにスキージングを行
った。
【0094】その結果、ポジ型フォトレジスト層12の
ほぼ全面に渡って厚さが10μmの導体ペースト16が
残存した。そこで、残存した導体ペースト16の層を除
去するため、乾燥後にラッピングフィルム(砥粒として
粒径1μmのアルミナが披着しているもの)を用いて研
磨したが、残存した導体ペースト乾燥体16’を完全に
除去することはできなかった。
【0095】なお、前記エポキシ樹脂製のスキージ17
を用いて、複数回スキージングを行ったところ、スキー
ジ17が導体ペースト16の溶剤により溶解して湾曲し
た。 [比較例3]スキージ17として銅板(曲げ弾性率:1
1.2×103 kgf/mm2 )を使用した以外は実施
例1と同様にポジ型フォトレジスト層12を形成し、こ
のポジ型フォトレジスト層12に凹部15を形成した
後、凹部15に導体ペースト16を充填するためにスキ
ージング行った。その結果、ポジ型フォトレジスト層1
2が大きく傷つき、一部に欠損部分が発生した。
【0096】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る導体パ
ターン形成方法にあっては、セラミックス基板上にフォ
トレジスト層を形成した後、該フォトレジスト層に導体
パターン状の凹部を形成し、該凹部にスキージを用いて
導体ペーストを充填して前記セラミックス基板上に導体
パターンを形成する方法において、曲げ弾性率が30〜
200kgf/mm2 の範囲にある材料を用いて構成さ
れたスキージを用いて前記凹部に前記導体ペーストを充
填するので、前記凹部の幅や直径の大小に拘わらず、前
記凹部以外の前記フォトレジスト層上に前記導体ペース
トを残したり、前記フォトレジスト層を傷つけたりする
ことなく、前記凹部への前記導体ペーストの充填を完全
に行うことができ、その結果平坦性に優れ、精密な形状
を有する導体パターンをセラミックス基板上に形成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(g)は実施例に係る導体パターンの
形成方法における各工程を模式的に示した断面図であ
る。
【符号の説明】
11 アルミナセラミックス基板 12 ポジ型フォトレジスト層 15 凹部 16 導体ペースト 17 スキージ 18 導体パターン
フロントページの続き (72)発明者 田中 一成 山口県美祢市大嶺町東分字岩倉2701番1 株式会社住友金属セラミックス内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス基板上にフォトレジスト層
    を形成した後、該フォトレジスト層に導体パターン状の
    凹部を形成し、該凹部にスキージを用いて導体ペースト
    を充填して前記セラミックス基板上に導体パターンを形
    成する方法において、曲げ弾性率が30〜200kgf
    /mm2 の範囲にある材料を用いて構成されたスキージ
    を用いて前記凹部に前記導体ペーストを充填することを
    特徴とする導体パターンの形成方法。
JP6727694A 1993-09-27 1994-04-05 導体パターンの形成方法 Pending JPH07283512A (ja)

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