JPH072829A - 光学活性化合物および液晶組成物 - Google Patents
光学活性化合物および液晶組成物Info
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- JPH072829A JPH072829A JP17107893A JP17107893A JPH072829A JP H072829 A JPH072829 A JP H072829A JP 17107893 A JP17107893 A JP 17107893A JP 17107893 A JP17107893 A JP 17107893A JP H072829 A JPH072829 A JP H072829A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】
【化1】
で示される光学活性化合物およびこの化合物を含有する
液晶組成物。 【効果】この光学活性化合物は、ベース液晶への少量添
加で大きな自発分極を示すため、高速応答が可能であ
る。
液晶組成物。 【効果】この光学活性化合物は、ベース液晶への少量添
加で大きな自発分極を示すため、高速応答が可能であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な光学活性化合物
および該化合物を含有する液晶組成物に関する。更に詳
しくは、キラルスメクチックC相(以下、Sc*相と略
称する)を示す新規な強誘電性液晶組成物を提供するも
のである。
および該化合物を含有する液晶組成物に関する。更に詳
しくは、キラルスメクチックC相(以下、Sc*相と略
称する)を示す新規な強誘電性液晶組成物を提供するも
のである。
【0002】
【従来の技術】最近、メイヤーらにより強誘電性液晶化
合物を用いる表示方式が報告され、これによるとTN型
の100〜1000倍という高速応答とメモリー効果が
得られるため、次世代の表示素子として期待され、現
在、盛んに研究、開発が進められている。強誘電性液晶
化合物の液晶相は、チルト系のキラルスメクチック相に
属するものであるが、実用的には、その中で最も低粘性
であるSc*相が最も望ましい。Sc*相を示す液晶化
合物は、既に数多く合成され、検討されているが、強誘
電性液晶表示素子として用いるための条件としては、
(a)室温を含む広い温度範囲でSc*相を示すこと、
(b)均一な配向性を示し、かつその螺旋ピッチが大き
いこと、(c)適当なチルト角を有すること、(d)大
きな自発分極を持つこと等が挙げられる。しかし、これ
ら条件を単独で満足するSc*相を示す液晶化合物は現
在知られておらず、混合によりこれらを満足させる努力
がなされている。一方、Sc*相を示す液晶組成物(以
下、Sc*液晶組成物という)の調製方法として、現在
では、強誘電性を示さず、光学活性でないスメクチック
C相(以下Sc相と略称する)を示す液晶化合物または
組成物に光学活性化合物を添加する方法が一般的であ
り、光学活性化合物の開発も進められている。光学活性
化合物の持つ双極子モーメントを有効に利用し、大きな
自発分極を得るためには、双極子周りの自由回転を阻害
し、双極子の向きをを一方向に揃える必要がある。双極
子を環構造上に固定した下記化2に示すγ−ラクトン型
化合物は上記目的に合致し、比較的大きな自発分極を持
つことが報告されている〔有機合成化学協会誌,51,
388(1993)〕。
合物を用いる表示方式が報告され、これによるとTN型
の100〜1000倍という高速応答とメモリー効果が
得られるため、次世代の表示素子として期待され、現
在、盛んに研究、開発が進められている。強誘電性液晶
化合物の液晶相は、チルト系のキラルスメクチック相に
属するものであるが、実用的には、その中で最も低粘性
であるSc*相が最も望ましい。Sc*相を示す液晶化
合物は、既に数多く合成され、検討されているが、強誘
電性液晶表示素子として用いるための条件としては、
(a)室温を含む広い温度範囲でSc*相を示すこと、
(b)均一な配向性を示し、かつその螺旋ピッチが大き
いこと、(c)適当なチルト角を有すること、(d)大
きな自発分極を持つこと等が挙げられる。しかし、これ
ら条件を単独で満足するSc*相を示す液晶化合物は現
在知られておらず、混合によりこれらを満足させる努力
がなされている。一方、Sc*相を示す液晶組成物(以
下、Sc*液晶組成物という)の調製方法として、現在
では、強誘電性を示さず、光学活性でないスメクチック
C相(以下Sc相と略称する)を示す液晶化合物または
組成物に光学活性化合物を添加する方法が一般的であ
り、光学活性化合物の開発も進められている。光学活性
化合物の持つ双極子モーメントを有効に利用し、大きな
自発分極を得るためには、双極子周りの自由回転を阻害
し、双極子の向きをを一方向に揃える必要がある。双極
子を環構造上に固定した下記化2に示すγ−ラクトン型
化合物は上記目的に合致し、比較的大きな自発分極を持
つことが報告されている〔有機合成化学協会誌,51,
388(1993)〕。
【0003】
【化2】
【0004】化2中、*は該炭素原子が不斉炭素原子で
あることを表す。
あることを表す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
γ−ラクトン型化合物でも実用レベルには達しておら
ず、さらに大きな自発分極を持つ化合物の開発が要望さ
れている。一方上記のγ−ラクトン型化合物は、双極子
がラクトン環構造に固定されているものの、骨格とラク
トン環の間に結合子があるため、この部分での回転が存
在し、双極子モーメントが一部相殺され、自発分極をロ
スしていると考えられる。
γ−ラクトン型化合物でも実用レベルには達しておら
ず、さらに大きな自発分極を持つ化合物の開発が要望さ
れている。一方上記のγ−ラクトン型化合物は、双極子
がラクトン環構造に固定されているものの、骨格とラク
トン環の間に結合子があるため、この部分での回転が存
在し、双極子モーメントが一部相殺され、自発分極をロ
スしていると考えられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、双極子を
縮合環構造として骨格上に固定し、双極子の回転が全く
存在しない化合物について鋭意検討を行った結果、従来
とは構造が異なり、大きな自発分極を示す新規な光学活
性化合物を見出し本発明に到達した。すなわち本発明
は、下記一般式(1)
縮合環構造として骨格上に固定し、双極子の回転が全く
存在しない化合物について鋭意検討を行った結果、従来
とは構造が異なり、大きな自発分極を示す新規な光学活
性化合物を見出し本発明に到達した。すなわち本発明
は、下記一般式(1)
【0007】
【化3】
【0008】〔式中、R1は炭素数1〜12のアルキル
基または炭素数2〜12のアルケニル基を表し、Xおよ
びYは単結合、−O−または−COO−を表し、Aは1
〜2個のフッ素原子で置換されていてもよい1,4-フ
ェニレン基を表し、nは0または1を表し、R2は炭素
数1〜12のアルキル基を表し、*は該炭素原子が不斉
炭素原子であることを表す〕で示される光学活性化合
物;並びにこの光学活性化合物を少なくとも一種含有す
ることを特徴とする液晶組成物である。
基または炭素数2〜12のアルケニル基を表し、Xおよ
びYは単結合、−O−または−COO−を表し、Aは1
〜2個のフッ素原子で置換されていてもよい1,4-フ
ェニレン基を表し、nは0または1を表し、R2は炭素
数1〜12のアルキル基を表し、*は該炭素原子が不斉
炭素原子であることを表す〕で示される光学活性化合
物;並びにこの光学活性化合物を少なくとも一種含有す
ることを特徴とする液晶組成物である。
【0009】一般式(1)中、R1で表される炭素数1
〜12のアルキル基または炭素数2〜12のアルケニル
基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル
基、n−ヘプチル基 、n−オクチル基、n−ノニル
基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル
基、3−ブテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニ
ル基、6−ヘプテニル基、7−オクテニル基、8−ノネ
ニル基、9−デセニル基、trans−2−ヘキセニル
基、trans−2−ヘプテニル基、trans−2−
デセニル基などが挙げられ、これらのうち好ましいもの
は、炭素数1〜10のアルキル基および炭素数4〜10
のアルケニル基である。
〜12のアルキル基または炭素数2〜12のアルケニル
基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル
基、n−ヘプチル基 、n−オクチル基、n−ノニル
基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル
基、3−ブテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニ
ル基、6−ヘプテニル基、7−オクテニル基、8−ノネ
ニル基、9−デセニル基、trans−2−ヘキセニル
基、trans−2−ヘプテニル基、trans−2−
デセニル基などが挙げられ、これらのうち好ましいもの
は、炭素数1〜10のアルキル基および炭素数4〜10
のアルケニル基である。
【0010】Yは好ましくは、単結合または−COO−
である。
である。
【0011】Aで示される1〜2個のフッ素原子で置換
されていてもよい1,4−フェニレン基の具体例として
は、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フ
ェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、
2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基等が挙げら
れる。
されていてもよい1,4−フェニレン基の具体例として
は、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フ
ェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、
2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基等が挙げら
れる。
【0012】R2で表される炭素数1〜12のアルキル
基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル
基、n−ヘプチル基 、n−オクチル基、n−ノニル
基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基
などが挙げられ、これらのうち好ましいものは、炭素数
1〜10のアルキル基である。
基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル
基、n−ヘプチル基 、n−オクチル基、n−ノニル
基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基
などが挙げられ、これらのうち好ましいものは、炭素数
1〜10のアルキル基である。
【0013】本発明の液晶化合物の具体例としては、表
1に示すような基を有する化合物が挙げられる。
1に示すような基を有する化合物が挙げられる。
【0014】
【表1】
【0015】表1中、各記号はそれぞれ以下の基を表
す。 MET;CH3− PEN;n-C5H11− H
EX;n-C6H13− DEC;n-C10H21−
す。 MET;CH3− PEN;n-C5H11− H
EX;n-C6H13− DEC;n-C10H21−
【0016】本発明の化合物は、例えば次に示す工程を
経て合成できる〔下記式中R1 、X、A、Y、R2およ
び*は一般式(1)の場合と同一である〕。 (I)nが0およびYが単結合の場合
経て合成できる〔下記式中R1 、X、A、Y、R2およ
び*は一般式(1)の場合と同一である〕。 (I)nが0およびYが単結合の場合
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】すなわち、市販の3−ヒドロキシ−7−メ
トキシ−2−ナフトエ酸をメタノール中、メチルエステ
ル化した後、ピリジン存在下、無水トリフルオロメタン
スルホン酸と反応させることにより、7−メトキシ−2
−ナフトエ酸メチル−3−トリフルオロメタンスルホネ
ートを得ることができる。7−メトキシ−2−ナフトエ
酸メチル−3−トリフルオロメタンスルホネートをパラ
ジウム触媒存在下、市販の一般式(2)で示されるアセ
チレン誘導体と反応させて得た一般式(3)の化合物
を、Pd/Cを用いて水素添加することにより、一般式
(4)の化合物を得ることができる。一般式(4)の化
合物をアルカリ加水分解して得た一般式(5)の化合物
に、無水トリフルオロ酢酸を作用させることにより、本
発明の化合物である一般式(1a)の化合物を得ること
ができる。一般式(1a)の化合物に三臭化ホウ素を作
用させて得た一般式(6)の化合物に、ジエチルアゾジ
カルボキシレートとトリフェニルホスフィンの存在下、
一般式(7)で示されるカルボン酸誘導体あるいはアル
コール誘導体を反応させることにより、本発明の化合物
である一般式(1b)の化合物を得ることができる。 (II)nが1およびYが−COO−の場合
トキシ−2−ナフトエ酸をメタノール中、メチルエステ
ル化した後、ピリジン存在下、無水トリフルオロメタン
スルホン酸と反応させることにより、7−メトキシ−2
−ナフトエ酸メチル−3−トリフルオロメタンスルホネ
ートを得ることができる。7−メトキシ−2−ナフトエ
酸メチル−3−トリフルオロメタンスルホネートをパラ
ジウム触媒存在下、市販の一般式(2)で示されるアセ
チレン誘導体と反応させて得た一般式(3)の化合物
を、Pd/Cを用いて水素添加することにより、一般式
(4)の化合物を得ることができる。一般式(4)の化
合物をアルカリ加水分解して得た一般式(5)の化合物
に、無水トリフルオロ酢酸を作用させることにより、本
発明の化合物である一般式(1a)の化合物を得ること
ができる。一般式(1a)の化合物に三臭化ホウ素を作
用させて得た一般式(6)の化合物に、ジエチルアゾジ
カルボキシレートとトリフェニルホスフィンの存在下、
一般式(7)で示されるカルボン酸誘導体あるいはアル
コール誘導体を反応させることにより、本発明の化合物
である一般式(1b)の化合物を得ることができる。 (II)nが1およびYが−COO−の場合
【0020】
【化6】
【0021】すなわち、前記の一般式(6)で示される
化合物に、ジエチルアゾジカルボキシレートとトリフェ
ニルホスフィンの存在下、一般式(8)で示される安息
香酸誘導体を反応させることにより、本発明の化合物で
ある一般式(1c)の化合物を得ることができる。
化合物に、ジエチルアゾジカルボキシレートとトリフェ
ニルホスフィンの存在下、一般式(8)で示される安息
香酸誘導体を反応させることにより、本発明の化合物で
ある一般式(1c)の化合物を得ることができる。
【0022】本発明の液晶組成物は、複数の化合物の混
合物からなり、本発明の光学活性化合物を少なくとも1
種含有し、Sc*相を示す液晶組成物である。
合物からなり、本発明の光学活性化合物を少なくとも1
種含有し、Sc*相を示す液晶組成物である。
【0023】本発明の液晶組成物には、本発明の光学活
性化合物を少なくとも1種必須成分とし、任意成分とし
てSc相を示す液晶化合物(2−4’−アルキルオキシ
フェニル−5−アルキルピリミジン、2−4’−アルキ
ルフェニル−5−アルキルオキシピリミジン、2−4’
−アルキルオキシオキシフェニル−5−アルキルオキシ
ピリミジン、2−p−アルキルオキシカルボニルフェニ
ル−5−アルキルピリミジン、2−4’−アルキルオキ
シ−3’−フルオロフェニル−5−アルキルピリミジ
ン、2−4’−アルキルオキシ−2’,3’−ジフルオ
ロフェニル−5−アルキルピリミジン、2−4’−アル
キルオキシフェニル−5−アルキルピリジン、2−4’
−アルキルオキシ−3’−フルオロフェニル−5−アル
キルピリジン等)、Sc*相を示す液晶化合物(光学活
性4−アルキルオキシ−4’−ビフェニルカルボン酸−
p’−(2−メチルブチルオキシカルボニル)フェニル
エステル、光学活性4−n−アルキルオキシ−4’−ビ
フェニルカルボン酸−2−メチルブチルエステル、光学
活性4−アルキルオキシフェニル−4’−(4−メチル
ヘキシルオキシ)ベンゾエート、光学活性4−アルケニ
ルオキシフェニル−4’−(4−メチルヘキシルオキ
シ)ベンゾエート、特開昭63−233932号公報記
載のナフタレン系化合物、特開昭63−233932号
公報記載のナフタレン系化合物にアルケニル基を導入し
た化合物等)、光学活性化合物(特開昭63−9903
2号公報、特開昭63−190843号公報、特開平2
−138274号公報、特開平2−256673号公
報、特開平2−262579号公報、特開平2−286
673号公報、特開平3−27374号公報等に記載の
化合物)、Sc相を示さないスメクチック液晶化合物、
ネマチック相を示す液晶化合物および2色性色素(アン
トラキノン系色素、アゾ系色素等)から選ばれる化合物
を含んだ混合物である。本発明の液晶組成物中、本発明
の液晶化合物1種以上の含有量は通常0.5〜25重量
%であり、好ましくは1〜15重量%である。
性化合物を少なくとも1種必須成分とし、任意成分とし
てSc相を示す液晶化合物(2−4’−アルキルオキシ
フェニル−5−アルキルピリミジン、2−4’−アルキ
ルフェニル−5−アルキルオキシピリミジン、2−4’
−アルキルオキシオキシフェニル−5−アルキルオキシ
ピリミジン、2−p−アルキルオキシカルボニルフェニ
ル−5−アルキルピリミジン、2−4’−アルキルオキ
シ−3’−フルオロフェニル−5−アルキルピリミジ
ン、2−4’−アルキルオキシ−2’,3’−ジフルオ
ロフェニル−5−アルキルピリミジン、2−4’−アル
キルオキシフェニル−5−アルキルピリジン、2−4’
−アルキルオキシ−3’−フルオロフェニル−5−アル
キルピリジン等)、Sc*相を示す液晶化合物(光学活
性4−アルキルオキシ−4’−ビフェニルカルボン酸−
p’−(2−メチルブチルオキシカルボニル)フェニル
エステル、光学活性4−n−アルキルオキシ−4’−ビ
フェニルカルボン酸−2−メチルブチルエステル、光学
活性4−アルキルオキシフェニル−4’−(4−メチル
ヘキシルオキシ)ベンゾエート、光学活性4−アルケニ
ルオキシフェニル−4’−(4−メチルヘキシルオキ
シ)ベンゾエート、特開昭63−233932号公報記
載のナフタレン系化合物、特開昭63−233932号
公報記載のナフタレン系化合物にアルケニル基を導入し
た化合物等)、光学活性化合物(特開昭63−9903
2号公報、特開昭63−190843号公報、特開平2
−138274号公報、特開平2−256673号公
報、特開平2−262579号公報、特開平2−286
673号公報、特開平3−27374号公報等に記載の
化合物)、Sc相を示さないスメクチック液晶化合物、
ネマチック相を示す液晶化合物および2色性色素(アン
トラキノン系色素、アゾ系色素等)から選ばれる化合物
を含んだ混合物である。本発明の液晶組成物中、本発明
の液晶化合物1種以上の含有量は通常0.5〜25重量
%であり、好ましくは1〜15重量%である。
【0024】強誘電性を示すSc*液晶組成物は、電圧
印加により光スイッチング現象を起こし、これを利用し
た応答の速い液晶表示素子を作製できる〔例えば、特開
昭56−107216号公報、特開昭59−11874
4号公報、エヌ.エー.クラーク(N.A.Clar
k)、エス.ティー.ラガウォール(S.T.Lage
rwall);アプライド フィジックス レター(A
pplied Physics Letter)36、
899(1980)など〕。
印加により光スイッチング現象を起こし、これを利用し
た応答の速い液晶表示素子を作製できる〔例えば、特開
昭56−107216号公報、特開昭59−11874
4号公報、エヌ.エー.クラーク(N.A.Clar
k)、エス.ティー.ラガウォール(S.T.Lage
rwall);アプライド フィジックス レター(A
pplied Physics Letter)36、
899(1980)など〕。
【0025】Sc*相を示す本発明の液晶組成物をセル
間隔0.5〜10μm、好ましくは0.5〜3μmの液
晶セルに真空封入し、両側偏光子を設置することにより
光スイッチング素子(液晶表示素子)とすることができ
る。上記の液晶セルは、透明電極を設けた基板の表面を
配向処理した後、2枚の基板間にスペーサーを介在さ
せ、貼り合わせることによって作製することができる。
基板としては、特に制限はなく、In2O3、SnO2、
In2O3−SnO2などを設けたガラス、ポリエステル
フィルムなどの基板、薄膜トランジスター、ダイオード
を形成した基板などが挙げられる。また、上記スペーサ
ーとしては、アルミナビーズ、ガラスファイバー、ポリ
イミドフィルムなどが挙げられる。配向処理方法として
は、通常の配向処理、例えば、ポリイミド膜のラビング
処理、SiO斜め蒸着などが適用できる。
間隔0.5〜10μm、好ましくは0.5〜3μmの液
晶セルに真空封入し、両側偏光子を設置することにより
光スイッチング素子(液晶表示素子)とすることができ
る。上記の液晶セルは、透明電極を設けた基板の表面を
配向処理した後、2枚の基板間にスペーサーを介在さ
せ、貼り合わせることによって作製することができる。
基板としては、特に制限はなく、In2O3、SnO2、
In2O3−SnO2などを設けたガラス、ポリエステル
フィルムなどの基板、薄膜トランジスター、ダイオード
を形成した基板などが挙げられる。また、上記スペーサ
ーとしては、アルミナビーズ、ガラスファイバー、ポリ
イミドフィルムなどが挙げられる。配向処理方法として
は、通常の配向処理、例えば、ポリイミド膜のラビング
処理、SiO斜め蒸着などが適用できる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に説明する
が、本発明はこれに限定されない。なお、化合物の構造
は、NMR(核磁気共鳴スペクトル分析)、IR(赤外
吸収スペクトル分析)、MS(質量分析)および元素分
析により確認した。 実施例 1 表1中No.1の化合物の製造 市販の3−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−ナフトエ
酸50g(229mmol)をメタノール1.5Lに溶
かし、濃硫酸10滴を加え5日間加熱還流した。放冷
後、メタノールを留去し、トルエンで抽出した。トルエ
ン層を水洗後、溶媒を留去し、得られた固体をメタノー
ルから再結晶することにより、3−ヒドロキシ−7−メ
トキシ−2−ナフトエ酸メチル47.4g(204mm
ol)を得た。 で得た3−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−ナフト
エ酸メチル47.4g(204mmol)を乾燥ピリジ
ン200mlに溶かし、10℃以下で無水トリフルオロ
メタンスルホン酸69.1g(245mmol)を加
え、室温で一晩攪拌した。反応終了後氷水中に投入し、
トルエンで抽出した。トルエン層を1N塩酸、水で順次
洗浄後、溶媒を留去し、得られた固体をヘキサンから再
結晶することにより7−メトキシ−2−ナフトエ酸メチ
ル−3−トリフルオロメタンスルホネート65.4g
(180mmol)を得た。 で得た7−メトキシ−2−ナフトエ酸メチル−3−
トリフルオロメタンスルホネート10.0g(27.5
mmol)と市販の光学活性1−オクチン−3−オール
3.5g(27.5mmol)をトリエチルアミン10
0ml中、触媒にジクロロビストリフェニルホスフィン
パラジウム193mg(0.27mmol)、ヨウ化銅
48mg(0.25mmol)およびトリフェニルホス
フィン386mg(1.5mmol)を用い、窒素雰囲
気下7時間加熱還流した。放冷後、トリエチルアミンを
留去し、残渣をトルエン抽出した。トルエン層を1N塩
酸、水で順次洗浄後、溶媒を留去し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製することにより、油状の下記
化7で示される化合物8.5g(25.0mmol)を
得た。
が、本発明はこれに限定されない。なお、化合物の構造
は、NMR(核磁気共鳴スペクトル分析)、IR(赤外
吸収スペクトル分析)、MS(質量分析)および元素分
析により確認した。 実施例 1 表1中No.1の化合物の製造 市販の3−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−ナフトエ
酸50g(229mmol)をメタノール1.5Lに溶
かし、濃硫酸10滴を加え5日間加熱還流した。放冷
後、メタノールを留去し、トルエンで抽出した。トルエ
ン層を水洗後、溶媒を留去し、得られた固体をメタノー
ルから再結晶することにより、3−ヒドロキシ−7−メ
トキシ−2−ナフトエ酸メチル47.4g(204mm
ol)を得た。 で得た3−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−ナフト
エ酸メチル47.4g(204mmol)を乾燥ピリジ
ン200mlに溶かし、10℃以下で無水トリフルオロ
メタンスルホン酸69.1g(245mmol)を加
え、室温で一晩攪拌した。反応終了後氷水中に投入し、
トルエンで抽出した。トルエン層を1N塩酸、水で順次
洗浄後、溶媒を留去し、得られた固体をヘキサンから再
結晶することにより7−メトキシ−2−ナフトエ酸メチ
ル−3−トリフルオロメタンスルホネート65.4g
(180mmol)を得た。 で得た7−メトキシ−2−ナフトエ酸メチル−3−
トリフルオロメタンスルホネート10.0g(27.5
mmol)と市販の光学活性1−オクチン−3−オール
3.5g(27.5mmol)をトリエチルアミン10
0ml中、触媒にジクロロビストリフェニルホスフィン
パラジウム193mg(0.27mmol)、ヨウ化銅
48mg(0.25mmol)およびトリフェニルホス
フィン386mg(1.5mmol)を用い、窒素雰囲
気下7時間加熱還流した。放冷後、トリエチルアミンを
留去し、残渣をトルエン抽出した。トルエン層を1N塩
酸、水で順次洗浄後、溶媒を留去し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製することにより、油状の下記
化7で示される化合物8.5g(25.0mmol)を
得た。
【0027】
【化7】
【0028】で得た上記化7で示される化合物8.
5g(25.0mmol)をエタノール100mlに溶
かし、5%パラジウムカーボン500mgを加え、常圧
の水素雰囲気下で水素添加を行った。反応終了後、触媒
を除去し、溶媒を留去することにより、油状の下記化8
で示される化合物8.2g(23.8mmol)を得
た。
5g(25.0mmol)をエタノール100mlに溶
かし、5%パラジウムカーボン500mgを加え、常圧
の水素雰囲気下で水素添加を行った。反応終了後、触媒
を除去し、溶媒を留去することにより、油状の下記化8
で示される化合物8.2g(23.8mmol)を得
た。
【0029】
【化8】
【0030】で得た上記化8で示される化合物8.
2g(23.8mmol)をエタノール150mlに溶
かし、水酸化ナトリウム水溶液(1.9g/20ml、
47.7mmol)を加え、2時間加熱還流した。放冷
後溶媒を留去し、1N塩酸を投入後トルエン抽出した。
トルエン層を水洗後、溶媒を留去し、得られた固体をヘ
キサンから再結晶することにより、下記化9で示される
化合物6.7g(20.3mmol)を得た。
2g(23.8mmol)をエタノール150mlに溶
かし、水酸化ナトリウム水溶液(1.9g/20ml、
47.7mmol)を加え、2時間加熱還流した。放冷
後溶媒を留去し、1N塩酸を投入後トルエン抽出した。
トルエン層を水洗後、溶媒を留去し、得られた固体をヘ
キサンから再結晶することにより、下記化9で示される
化合物6.7g(20.3mmol)を得た。
【0031】
【化9】
【0032】で得た上記化9で示される化合物6.
7g(20.3mmol)を乾燥トルエン150mlに
溶かし、窒素雰囲気下、10℃以下で無水トリフルオロ
酢酸6.4g(30.5mmol)を加え、室温で一晩
攪拌した。反応終了後氷水中に投入し、トルエン層を1
N塩酸、水で順次洗浄後、溶媒を留去し、得られた固体
をメタノールから3回再結晶することにより本発明の化
合物である表1中No.1の化合物5.0g(16.0
mmol)を得た。1 H-NMR (ppm) 0.84(t,3H) 1.16〜1.32(m,4H) 1.40〜1.
61(m,3H) 1.71〜2.17(m,3H) 2.82〜2.91(m,1H) 3.01〜3.14(m,1H) 3.90(s,3H) 4.00〜4.10(m,1H) 7.17〜7.25(m,2H) 7.53(s,1H) 7.70(d,1H) 8.14(s,1H) IR (cm-1) 2934 1709 1609 1234 1131 1033
895 582 元素分析値 理論値(%) 実測値(%) C:76.89 C:76.77 H:7.74 H:7.90
7g(20.3mmol)を乾燥トルエン150mlに
溶かし、窒素雰囲気下、10℃以下で無水トリフルオロ
酢酸6.4g(30.5mmol)を加え、室温で一晩
攪拌した。反応終了後氷水中に投入し、トルエン層を1
N塩酸、水で順次洗浄後、溶媒を留去し、得られた固体
をメタノールから3回再結晶することにより本発明の化
合物である表1中No.1の化合物5.0g(16.0
mmol)を得た。1 H-NMR (ppm) 0.84(t,3H) 1.16〜1.32(m,4H) 1.40〜1.
61(m,3H) 1.71〜2.17(m,3H) 2.82〜2.91(m,1H) 3.01〜3.14(m,1H) 3.90(s,3H) 4.00〜4.10(m,1H) 7.17〜7.25(m,2H) 7.53(s,1H) 7.70(d,1H) 8.14(s,1H) IR (cm-1) 2934 1709 1609 1234 1131 1033
895 582 元素分析値 理論値(%) 実測値(%) C:76.89 C:76.77 H:7.74 H:7.90
【0033】なお、化7〜化9中、*は該炭素原子が不
斉炭素原子であることを表す。
斉炭素原子であることを表す。
【0034】実施例 2、比較例 1 下記化10〜化14で示されるピリミジン系化合物を表
2に示す割合で混合して、組成物(A)を調製した。こ
の組成物に本発明の化合物(化合物No.1)を2重量
%加えて、本発明の液晶組成物を得た。また、組成物
(A)に下記化15で示される光学活性化合物を2重量
%加えて比較例1とした。
2に示す割合で混合して、組成物(A)を調製した。こ
の組成物に本発明の化合物(化合物No.1)を2重量
%加えて、本発明の液晶組成物を得た。また、組成物
(A)に下記化15で示される光学活性化合物を2重量
%加えて比較例1とした。
【0035】
【化10】
【0036】
【化11】
【0037】
【化12】
【0038】
【化13】
【0039】
【化14】
【0040】
【化15】
【0041】化15中、*は該炭素原子が不斉炭素原子
であることを表す。次に、透明電極付のガラス基板に配
向処理剤としてポリイミドを塗布し、表面をラビングし
た後、スペーサーを介在させ、ラビング方向が反平行と
なるように貼合わせ、セル厚2μmのセルを作成した。
このセルに本発明の液晶組成物および比較例1の組成物
をそれぞれ注入して液晶セルを作成し、2枚の直交する
偏光子の間に設置し、25℃において、±10V/μm
の電圧(E)を印加して、応答速度(τ)および自発分
極(Ps)を測定した。この結果を表3に示した。
であることを表す。次に、透明電極付のガラス基板に配
向処理剤としてポリイミドを塗布し、表面をラビングし
た後、スペーサーを介在させ、ラビング方向が反平行と
なるように貼合わせ、セル厚2μmのセルを作成した。
このセルに本発明の液晶組成物および比較例1の組成物
をそれぞれ注入して液晶セルを作成し、2枚の直交する
偏光子の間に設置し、25℃において、±10V/μm
の電圧(E)を印加して、応答速度(τ)および自発分
極(Ps)を測定した。この結果を表3に示した。
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【発明の効果】本発明の光学活性化合物は、双極子を縮
合環構造として骨格上に固定しているため、双極子の回
転が全く存在せず、双極子の向きを一方向に揃えること
ができる。このため、双極子モーメントのロスがなく、
大きな自発分極を得ることができ、高速応答が可能であ
る。従って、本発明の化合物および組成物は、液晶表示
素子に用いる液晶材料として有用である。
合環構造として骨格上に固定しているため、双極子の回
転が全く存在せず、双極子の向きを一方向に揃えること
ができる。このため、双極子モーメントのロスがなく、
大きな自発分極を得ることができ、高速応答が可能であ
る。従って、本発明の化合物および組成物は、液晶表示
素子に用いる液晶材料として有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 〔式中、R1は炭素数1〜12のアルキル基または炭素
数2〜12のアルケニル基を表し、XおよびYは単結
合、−O−または−COO−を表し、Aは1〜2個のフ
ッ素原子で置換されていてもよい1,4-フェニレン基
を表し、nは0または1を表し、R2は炭素数1〜12
のアルキル基を表し、*は該炭素原子が不斉炭素原子で
あることを表す〕で示される光学活性化合物。 - 【請求項2】 複数の化合物の混合物からなり、請求項
1記載の光学活性化合物を少なくとも一種含有すること
を特徴とする液晶組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17107893A JPH072829A (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | 光学活性化合物および液晶組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17107893A JPH072829A (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | 光学活性化合物および液晶組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH072829A true JPH072829A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=15916612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17107893A Pending JPH072829A (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | 光学活性化合物および液晶組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH072829A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0299545A (ja) * | 1988-10-07 | 1990-04-11 | Hitachi Ltd | 熱硬化性樹脂組成物並びにそれを用いたプリプレグおよび積層板 |
-
1993
- 1993-06-16 JP JP17107893A patent/JPH072829A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0299545A (ja) * | 1988-10-07 | 1990-04-11 | Hitachi Ltd | 熱硬化性樹脂組成物並びにそれを用いたプリプレグおよび積層板 |
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