JPH0728169U - エレベーターの貨物搬入／搬出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 嵩が大きいか重い貨物であっても小さい力で
簡便にケージに積み降ろしし得るようにしたエレベータ
ーの貨物搬入／搬出装置を提供することである。 【構成】 ケージの床面と貨物との間の摩擦を減らして
貨物を容易に移送し得るようにする複数のローラーと、
ケージの両側壁下部のキックプレートに着脱可能に固定
され、前記複数のローラーの両端部をそれぞれ回転可能
に支持する複数のローラー支え台とから構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はエレベーターの貨物搬入／搬出装置に関するもので、詳しくは高層建 築物に設置された貨物専用エレベーターに使用し得る構造に適当なエレベーター 内の貨物搬入／搬出装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般的に、貨物をエレベーターのケージに積むかケージから降ろす時に貨物の 嵩が大きく重ければ、貨物をケージに積むかケージから降ろすために少なくとも 二人以上によって運搬すべきである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、貨物が重くて運搬者が持てない場合は、貨物を押してケージに積む かケージから降ろすことになる。この際に、貨物によりケージの床面又はホール 側の床面が掻かれて損傷される。又、貨物の嵩が大きい場合は、ケージ内の空間 が狭くてケージ内の運搬者が動くことが不便で、貨物を持つか押すことが難しく て力が大きく掛かる。 従って、本考案はこのような従来の問題に鑑みてなされたもので、嵩が大きい か重い貨物であっても小さい力で簡便にケージに積み降ろしし得るようにしたエ レベーターの貨物搬入／搬出装置を提供することをその目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は、ケージの床面と貨物との間の摩擦を減ら して貨物を容易に移送し得るようにする複数のローラーと、ケージのキックプレ ートに着脱可能に固定され、前記複数のローラーの両端部をそれぞれ回転可能に 支持する複数のローラー支え台とから構成されるエレベーターの貨物搬入／搬出 装置を提供する。

【０００５】

【作用】

このように構成される本考案によると、ケージの両側壁の下端部のキックプレ ートに複数のローラー支え台を固定し、該複数のローラー支え台にそれぞれ複数 のローラーの両端部を回転可能に設置する。このように貨物搬入／搬出装置を設 置した後、運搬者が貨物の底面を前記ローラー上に置いてから貨物をホールでケ ージの内側に押すかケージ内で貨物を引いて積み、又貨物をケージ内でホールの 方に押すかホールで貨物を引いて降ろすことになる。これにより、貨物をケージ に積むかケージから降ろす時に前記複数のローラーが回転しながら貨物が移送さ れるので小さい力でもケージに又はケージから貨物を積むか降ろすことができる 。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の一実施例によるエレベーターの貨物搬入／搬出装置を添付図面 に基づいて詳細に説明する。

【０００７】 本考案によるエレベーターの貨物搬入／搬出装置は、図１〜図５に示すように 、ケージ１の両側壁４の下部のキックプレート８に所定間隔で複数の固定孔９が それぞれ形成され、各固定孔９の外側上端部に、固定孔９を覆える蓋１４がヒン ジ１１により開閉されるようにそれぞれ設置され、各固定孔９に各ローラー支え 台１２の挿入部２４が挿入されることにより複数のローラー支え台１２がケージ １の両側壁４の下端部に所定間隔で設置される。

【０００８】 前記ローラー支え台１２は、所定形状の本体２１が備えられ、該本体２１の一 側面には前記固定孔９に挿入される挿入部２４が突設され、本体２１の上部には ローラー１３の軸端部が挿入され回転可能に支持される支持溝２２が形成され、 本体２１の上面の一方の側にケージの側壁保護ガイド板２３が形成される。

【０００９】 そして、ローラー１３の軸の両端部が前記ケージ１の両側壁４の下部に設置さ れた各ローラー支え台１２の支持溝２２に挿入され回転可能に設置される。

【００１０】 ここで、未説明符号２は重量カウンター、５はハンドレール、６は天井板、７ はケージの床板、１０は空気孔リングである。

【００１１】 このように構成される本考案によるエレベーターの貨物搬入／搬出装置は、図 ３に示すように、ローラー１３及びローラー支え台１２を設置しなかった状態で はキッキプレート８の固定孔９が蓋１４により閉まった状態である。このような 状態でローラー支え台１２の挿入部２４を固定孔９と合わせた後、ケージ１の内 部から外側に、側壁保護用ガイド板２３がケージ１の側壁４に密着されるまで押 し込める。これにより、図４に示すように、固定孔９の蓋１４が前記挿入部２４ により押されて開き、ローラー支え台１２の挿入部２４が固定孔９に差し込まれ て固定される。

【００１２】 このような方法により複数のローラー支え台１２を複数の固定孔９に結合した 後、ケージ１の内部の両側で相応する位置に結合されたローラー支え台１２の支 持溝２２に各ローラー１３の軸端部を挿入して複数のローラー１３を結合する。

【００１３】 図１及び図２に示すように、本考案によるエレベーターの貨物搬入／搬出装置 の設置が完了された後、ケージ１に貨物を積もうとする場合は、図６に示すよう に、ケージ１の入口から貨物３を前記ローラー１３上に押して入れることだけに より貨物を積めることになる。即ち、貨物３をローラー１３上に押して入れると ローラー１３と貨物との摩擦力によりローラー１３が回転しながら貨物の移送を 案内するので、重く大きい貨物であっても小さい力で簡単にケージ１に積めるこ とになる。これと同様に、ケージ１から貨物３を降ろす時も小さい力で簡単に降 ろせることになる。

【００１４】 そして、ローラー１３によりケージ１の床面７と貨物３との直接接触がないの でケージ１の床面７が掻かれて損傷される心配がない。

【００１５】 一方、貨物を運搬しない平常時は、前記ローラー１３を持ち上げてローラー支 え台１２から分離し、ローラー支え台１２をケージ１の内方に引いて挿入部２４ を固定孔９から分離する。この際に、蓋１４は再び本来状態に復帰して固定孔９ を覆うことになる。このように平常時は貨物搬入／搬出装置をケージから取り外 すことにより乗客が利用するのに不便を与えないことになる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によるエレベーターの貨物搬入／搬出装置をエレ ベーターのケージに設置して貨物を運搬すると、嵩が大きく重い貨物をケージに 積むかケージから降ろす時、従来は二人以上が必要であったが、本考案によると 一人のみでも十分に作業し得ることになる。

【００１７】 又、従来は嵩が大きい貨物である場合にケージ内で人が動ける空間が少なくて 大きい力を掛けられなかったが、本考案によると小さい力で簡単に貨物をケージ の外に降ろせるので、嵩が大きい貨物であっても容易に取り扱えることになる。

【００１８】 又、貨物がケージの床面に接触しないためケージの床面が貨物により掻かれて 損傷されることはない。

【００１９】 従って、本考案の装置は貨物運搬用エレベーターの設置が義務化された高層建 築物等の貨物運搬用エレベーターに大変有用に適用し得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による貨物搬入／搬出装置が設置された
エレベーターケージの部分斜視図。

【図２】本考案による貨物搬入／搬出装置の構成を示す
ケージの断面図。

【図３】本考案による貨物搬入／搬出装置のローラー及
びローラー支え台をケージから取り外した状態を示すケ
ージの部分断面図。

【図４】本考案による貨物搬入／搬出装置のローラー及
びローラー支え台をケージに装着した状態を示すケージ
の部分断面図。

【図５】本考案による貨物搬入／搬出装置のローラー支
え台の斜視図。

【図６】本考案による貨物搬入／搬出装置の使用状態説
明図。

【符号の説明】

１ ケージ ４ ケージの側壁 ８ キックプレート ９ 固定孔 １１ ヒンジ １２ ローラー支え台 １３ ローラー １４ 蓋 ２１ ローラー支え台本体 ２２ 支持溝 ２３ 側壁保護ガイド板 ２４ 挿入部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケージ（１）の床面（７）と貨物（３）
   との間の摩擦を減らして該貨物（３）を容易に移送し得
   るようにする複数のローラー（１３）と、前記ケージ
   （１）の両側壁（４）の下部に所定間隔で固定され、前
   記複数のローラー（１３）の両端部をそれぞれ回転可能
   に支持する複数のローラー支え台（１２）とから構成さ
   れることを特徴とするエレベーターの貨物搬入／搬出装
   置。
2. 【請求項２】 前記複数のローラー支え台（１２）は、
   前記ケージ（１）の前記両側壁（４）の下部のキックプ
   レート（８）に所定間隔で穿孔された複数の固定孔
   （９）にそれぞれ着脱可能に固定されることを特徴とす
   る請求項１記載のエレベーターの貨物搬入／搬出装置。
3. 【請求項３】 前記ローラー支え台（１２）は、本体
   （２１）と、該本体（２１）の側面に突設され前記キッ
   クプレート（８）の前記固定孔（９）に挿入される挿入
   部（２４）と、前記本体（２１）の上部に形成され、前
   記ローラー（１３）の軸端部を収容して回転可能に支持
   する支持溝（２２）と、前記本体（２１）の上面の一方
   の側に形成されて前記ケージ（１）の前記側壁（４）を
   保護するための側壁保護ガイド板（２３）とから構成さ
   れることを特徴とする請求項２記載のエレベーターの貨
   物搬入／搬出装置。
4. 【請求項４】 前記複数の固定孔（９）には、前記キッ
   クプレート（８）の背面にヒンジ（１１）により回動可
   能に設置されて前記各固定孔（９）を覆う蓋（１４）が
   備えられることを特徴とする請求項２記載のエレベータ
   ーの貨物搬入／搬出装置。