JPH06272388A - 移動式荷取り構台配設構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動式荷取り構台上からフロア上に荷物を降
ろす必要がなく、簡単にフロア上に移動させることがで
きる移動式荷取り構台配設構造を提供する。 【構成】 建物のフロア１１に形成された開口部１１ａ
に、該開口部１１ａを介して吊り上げられた建築資材を
受け取る移動式荷取り構台１２が移動自在に配設された
移動式荷取り構台配設構造において、該移動式荷取り構
台１２は、前記開口部１１ａの周縁部に移動自在に配設
された脚部１３と、該脚部１３に一体で建築資材が載置
される受け台１４とを有し、該受け台１４は、前記開口
部１１ａ内に挿入されて上面１５ａが、前記フロア１１
の上面１１ｂと略同じに設定された。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、高層建築物等の建設
において、各階に建築資材等の荷物を運搬する場合に使
用される移動式荷取り構台の配設構造に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来から高層建築物の建設において、建
築資材を各階に運搬する場合、クレーン等で建築資材を
吊り上げるのであるが、建築物の外側を通して建築資材
を吊り上げるようにすると、落下により、建築物の外側
を通行している人等に怪我を負わせる危険がある。

【０００３】そのため、図４及び図５に示すように、各
階のフロア１，２…に形成された開口部１ａ，２ａ…を
介して建築資材３を吊り上げるようにする方法がある。
詳しくは、フロア１上及びフロア２上には、開口部１
ａ，２ａ上を開閉する移動式荷取り構台４が配設されて
いる。そして、例えばフロア１上に建築資材３を運搬す
るには、開口部１ａ，２ａを開成した状態で、図示省略
のクレーンにてロープ５を介して建築資材３を吊り上
げ、フロア１の直上まで吊り上げた状態で、移動式荷取
り構台４を矢印方向に移動させて開口部１ａを閉成し、
その後、建築資材３を下降させて移動式荷取り構台４上
に載せるようにしている。

【０００４】次いで、このように移動式荷取り構台４上
に載せられた建築資材３をフロア１上に降ろして使用す
るようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のものにあっては、移動式荷取り構台４の上面
（載置面）がフロア１の上面より高い位置にあるため、
この移動式荷取り構台４上からフロア１上に建築資材３
を降ろす労力が掛かる。

【０００６】そこで、この発明は、移動式荷取り構台上
からフロア上に荷物を降ろす必要がなく、簡単にフロア
上に移動させることができる移動式荷取り構台配設構造
を提供することを課題としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明は、かかる課題
を解決するため、建物のフロアに形成された開口部に、
該開口部を介して吊り上げられた荷物を受け取る移動式
荷取り構台が移動自在に配設された移動式荷取り構台配
設構造において、該移動式荷取り構台は、前記開口部の
周縁部に移動自在に配設された脚部と、該脚部に一体で
荷物が載置される受け台とを有し、該受け台は、前記開
口部内に挿入されて上面が、前記フロアの上面と略同じ
に設定された移動式荷取り構台配設構造としたことを特
徴としている。

【０００８】

【作 用】かかる手段によれば、移動式荷取り構台の受
け台が、フロアの上面と略同じ高さに設定されているた
め、この受け台上に乗せられた荷物を、従来のように移
動式荷取り構台上からフロア上に降ろす必要がなく、容
易にフロア上に移動させることができる。

【０００９】特に、台車を使用し、移動式荷取り構台上
で荷物を受け取り、フロア上に移動させるようにすれ
ば、より簡単に荷物をフロア上に移動させることができ
る。

【００１０】

【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて説明す
る。

【００１１】図１乃至図３は、この発明の一実施例を示
す図である。従来と同一乃至均等な部材は同一符号を付
して説明する。

【００１２】まず構成を説明すると、高層建築物の各階
のフロア１１には、所定大きさの長方形の開口部１１ａ
が形成されている。そして、この開口部１１ａに、開口
部１１ａを介して吊り上げられた荷物として建築資材３
を受け取る移動式荷取り構台１２が移動自在に配設され
ている。

【００１３】具体的には、この移動式荷取り構台１２
は、計４つの脚部１３と、これら脚部１３に一体で建築
資材３が載置される受け台１４とを有している。

【００１４】この受け台１４は、長方形の開口部１１ａ
の略半分の大きさに形成され、その開口部１１ａ内に挿
入され、図中二点鎖線に示すように、足場板１５が設け
られ、この足場板１５の上面１５ａが、フロア１１の上
面１１ｂと略同じ高さに設定されている。

【００１５】また、脚部１３には、車輪１３ａが設けら
れ、この車輪１３ａがフロア開口部１１ａの周縁部上を
転動するようになっており、この脚部１３により受け台
１４が支持された状態で移動自在に配設されている。

【００１６】さらに、この移動式荷取り構台１２には、
相対向する一対の構台側固定手摺１６，１７が配設され
ると共に、この構台側固定手摺１６の外側に伸縮型手摺
１８、構台側固定手摺１７の外側に伸縮型手摺１９が配
設されている。例えば、図１中左側の伸縮型手摺１８
は、回動側手摺１８ａが図中実線又は二点鎖線に示すよ
うに矢印方向に回動自在に移動式荷取り構台１２に取り
付けられると共に、この回動側手摺１８ａに伸縮側手摺
１８ｂがスライド自在に配設されて構成されている。こ
こで、図１中実線には、伸縮型手摺１８の使用状態を示
し、伸縮側手摺１８ｂが伸長された状態である。この伸
縮側手摺１８ｂの先端部は図示省略のロック装置によ
り、開口部１１ａの周縁部に設けられたフロア側固定手
摺２０の両端部に連結されるようになっている。なお、
説明は省略するが、伸縮型手摺１９も同様の構造を呈
し、この手摺１９の使用時には、フロア側固定手摺２１
に連結されるようになっている。

【００１７】次に、かかる構成の移動式荷取り構台１２
の作用について説明する。

【００１８】フロア１１上まで建築資材３を吊り上げる
には、まず、図１に示すように、予め台車が受け台１４
に乗せられた移動式荷取り構台１２を図中右側に寄せ
て、開口部１１ａの左側を開けておく。この状態では、
構台側固定手摺１６，伸縮型手摺１８，フロア側固定手
摺２０により、その開いた部分の周囲が囲われるように
なっている。

【００１９】この状態から、その開いた部分を介して建
築資材３をフロア１１の直上位置まで吊り上げる。その
後、移動式荷取り構台１２を図中左側に移動させて、建
築資材３を下降させて台車上に受け取る。この際には、
左側の伸縮型手摺１８は、図１の二点鎖線に示すように
収納状態とし、反対に右側の伸縮型手摺１９は使用状態
とする。

【００２０】その後、再度、この移動式荷取り構台１２
を図中右側にスライドさせる。この状態から、建築資材
３が乗せられた台車を図１中矢印方向に移動させること
により、フロア１１上に建築資材３を移動させることが
できる。

【００２１】このようにフロア１１の上面１１ｂと足場
板１５の上面１５ａとを略同一平面上とすることによ
り、台車を用いて建築資材３を移動式荷取り構台１２上
からフロア１１上に容易に移動させることができるた
め、従来より作業性が良好である。

【００２２】

【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、移動式荷取り構台の受け台の上面が、フロアの上
面と略同じ高さに設定されているため、この受け台上に
乗せられた荷物を、従来のように移動式荷取り構台上か
らフロア上に降ろす必要がなく、容易にフロア上に移動
させることができる、という実用上有益な効果を発揮す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す平面図である。

【図２】同一実施例を示す図１のＡ−Ａ線に沿う断面図
である。

【図３】同一実施例を示す図１のＢ−Ｂ線に沿う断面図
である。

【図４】従来例を示す断面図である。

【図５】同従来例を示す平面図である。

【符号の説明】

３ 建築資材（荷物） 11 フロア 11a 開口部 11b 上面 12 移動式荷取り構台 13 脚部 14 受け台 15a 上面

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 建物のフロアに形成された開口部に、該
   開口部を介して吊り上げられた荷物を受け取る移動式荷
   取り構台が移動自在に配設された移動式荷取り構台配設
   構造において、 該移動式荷取り構台は、前記開口部の周縁部に移動自在
   に配設された脚部と、該脚部に一体で荷物が載置される
   受け台とを有し、 該受け台は、前記開口部内に挿入されて上面が、前記フ
   ロアの上面と略同じに設定されたことを特徴とする移動
   式荷取り構台配設構造。