JPH0727957U - 自動車用ウエザストリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被取着体に取着する際の反力を軽減させ、取
付作業性を向上させる。 【構成】 断面枠状のリテーナ１には互いに対向する折
曲部１１，１２が形成されている。ウエザストリップ２
は、基部３とシール部４とを備えている。基部３とシー
ル部４との一方の連結部分（図の右方）には凹部８が形
成され、他方の連結部分（図の左方）には基部３の一部
を切り欠くようにして切欠部９が形成されている。ウエ
ザストリップ２は、基部３をリテーナ１の収容室１０に
嵌合させることによりリテーナ１に取着されている。ウ
エザストリップ２をリテーナ１に取着させる際、基部３
の屈曲を伴うが、本構成によれば切欠部９が容易に折曲
変形することで基部３の屈曲が助けられる。即ち、ウエ
ザストリップ２を屈曲させる際の反力が低減される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、自動車用ウエザストリップに係り、詳しくはウエザストリップの 基部を被取着体に嵌合させることにより同ウエザストリップを被取着体に取着す る自動車用ウエザストリップに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種の従来の自動車用ウエザストリップについて図５，図６に従い説明する 。ウエザストリップ２１は基部２２及びシール部２３を有している。一方、リテ ーナ（被取着体）２４は断面枠状をなし、その一側（図６の上側）が開口してい る。ウエザストリップ２１をリテーナ２４に取着させる際には、図６に示す如く 基部２２の右端部をリテーナ２４の折曲部２４ａに係合させ、その状態で基部２ ２を屈曲させる。そして、基部２２の左端部をリテーナ２４の傾斜面２４ｂに沿 って滑らせ基部２２をリテーナ２４内に挿入する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記のウエザストリップ２１においては、図６のように基部２２を 屈曲させる際に、この屈曲に伴う反力が取付作業の妨げとなる。そのため、従来 から、屈曲に伴う反力を軽減することができるウエザストリップが望まれていた 。

【０００４】 この考案は上記問題に着目してなされたものであって、その目的とするところ は、被取着体に取着する際の反力を軽減させ、取付作業性を向上させることがで きる自動車用ウエザストリップを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記問題を解決するために、本考案は、枠状の被取着体に取着する自動車用ウ エザストリップであって、前記被取着体に嵌合される基部にシール部を一体成形 し、該基部と該シール部とが連結される少なくとも一部位に切欠部を設けたこと を要旨とするものである。

【０００６】

【作用】

上記構成によれば、ウエザストリップを被取着体に取着させる際、基部を屈曲 させて同基部を被取着体に挿入し嵌合させる。このとき、基部とシール部との連 結部に設けられた切欠部が容易に折曲変形し同基部の屈曲を助ける。その結果、 屈曲による反力が軽減される。

【０００７】

【実施例】

以下に、本考案を具体化した一実施例を図１〜図４に基づいて説明する。 図１に示すように、例えば車両本体のルーフサイド部には金属製のリテーナ（ 被取着体）１が設けられ、このリテーナ１には、ＥＰＤＭ（エチレン−プロピレ ン−ジエン共重合ゴム）よりなるウエザストリップ２が取り付けられている。図 ２に示すように、リテーナ１は一側（図では上側）に開口した収容室１０を有し 、その上方には互いに対向する折曲部１１，１２が形成されている。図の左方の 折曲部１２よりも先端側には、滑らかに傾斜する案内面１３が形成されている。

【０００８】 一方、図３に示すように、ウエザストリップ２は、基部３とシール部４とを備 えている。前記シール部４は、中空部５及びリップ部６を有している。そして、 上下動する相手部材としてのドアガラス（図示せず）の先端縁が前記シール部４ に当接することにより、車両本体とドアガラスとの間がシールされるようになっ ている。

【０００９】 前記基部３の底部には、リテーナ１側（図の下方）へ突出するビード７が一体 的に形成されている。このビード７はその断面が三角形状に形成されている。そ して、ウエザストリップ２がリテーナ１に取着された状態（図１の状態）では、 ビード７の頂点の部分が、リテーナ１の内底面１ａに当接し部分的に弾性変形し た状態となる。このビード７によりウエザストリップ２とリテーナ１とのシール 性が確保され、結果的に雨水等が車内側へ浸入するのが防止される。

【００１０】 又、基部３とシール部４との連結部分において図の右方に位置する部位には、 前記リテーナ１の折曲部１１の形状に相応し同折曲部１１に係合する凹部８が形 成されている。同じく基部３とシール部４との連結部分であって図の左方に位置 する部位には、基部３の一部を切り欠くようにして切欠部９が形成されている。 そして、図１の状態では、基部３とシール部４との左右連結部付近にて、ウエザ ストリップ２がリテーナ１に固持されるようになっている。

【００１１】 次に、上記の構成を有するウエザストリップ２をリテーナ１に取着する際の作 用について説明する。 ウエザストリップ２をリテーナ１に取着するに際しては、図４に示すように、 先ず、ウエザストリップ２の基部３の右端をリテーナ１の収容室１０内に挿入し 、ウエザストリップ２の凹部８とリテーナ１の折曲部１１とを係合させる。次い で、ウエザストリップ２の基部３を屈曲させるとともに、同基部３の左端部をリ テーナ１の案内面１３に沿って滑らせて、同基部３を収容室１０内に押し込む。 このとき、基部３は切欠部９にて容易に折曲変形し、押し込みによる屈曲を助け るべく作用する。その結果、ウエザストリップ２を屈曲させる際の反力が軽減さ れる。

【００１２】 このように、本実施例のウエザストリップ２によれば、同ウエザストリップ２ をリテーナ１に取着する際において、切欠部９によって反力が大幅に軽減される 。その結果、より少ない力でウエザストリップ２を容易に取り付けることができ 、取付作業に支障を来すことがないので、取付時における作業性の向上を図るこ とができる。

【００１３】 なお、本考案は前記実施例に限定されるものではなく、考案の趣旨を逸脱しな い範囲で構成の一部を適宜に変更して次のように実施することもできる。 前記実施例では、図２に示すように、ウエザストリップ２のシール部４が中空 部５及びリップ部６を有する場合に具体化したが、必ずしも同図に示すような形 状を有していなくともよい。すなわち、例えばリップ部を有しないウエザストリ ップに具体化してもよい。

【００１４】 前記実施例では、車両本体のルーフサイド部に取り付ける構成としたが、ウエ ザストリップは車両本体だけでなくドア等に取付けられるタイプのものであって もよい。

【００１５】 前記実施例では、ウエザストリップ２の素材としてＥＰＤＭを用いたが、その 外の素材としてウレタンゴム等を用いてもよい。

【００１６】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案の自動車用ウエザストリップによれば、被取着体 に取着する際の反力を軽減させ、取付作業性を向上させることができるという優 れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例におけるウエザストリップの
取付構造を説明する断面図である。

【図２】一実施例におけるリテーナを示す断面図であ
る。

【図３】一実施例におけるウエザストリップを示す斜視
図である。

【図４】一実施例におけるウエザストリップをリテーナ
に取着する際の作用を説明する断面図である。

【図５】従来技術におけるウエザストリップを示す断面
図である。

【図６】従来技術におけるウエザストリップをリテーナ
に取着する際の作用を説明する断面図である。

【符号の説明】

１…被取着体としてのリテーナ、２…ウエザストリッ
プ、３…基部、４…シール部、９…切欠部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 枠状の被取着体（１）に取着される自動
   車用ウエザストリップであって、 前記被取着体（１）に嵌合される基部（３）にシール部
   （４）を一体成形し、該基部（３）と該シール部（４）
   とが連結される少なくとも一部位に切欠部（９）を設け
   たことを特徴とする自動車用ウエザストリップ。