JPH0727935U - リヤシートスライドロック構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シートが座席使用範囲外にある場合には乗員
に容易に分からせるようにする。 【構成】 スライドレールには複数のロック穴を設け、
シートにはロックプレートを設け、シートを任意の位置
でロック可能となす一方、スライドレールに感知手段を
設けて座席使用範囲と範囲外とを感知できるようにす
る。感知手段はロックプレートのロック穴に嵌入する変
位量を変化させてもよく、スライドレールに段差を設け
てシートの座席使用範囲外へのスライドを規制してもよ
い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、リヤシートスライドロック構造に関し、特にワンボックス車等に おいてシートが座席使用範囲外にあることを容易に分かるようにした構造に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

最近、種々な用途に利用できる、いわゆるワンボックス車が注目されている。 かかるワンボックス車においては車室内を有効に利用できるように種々な工夫が なされているが、同時に安全性等を確保することが要求される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

例えば、リヤ側スペースの前端から後端まで長尺のスライドレールを延在させ 、該スライドレールに第１、第２のリヤシートをスライド自在にかつロック可能 に支承し、もってリヤシートを折り畳んで格納して広い荷室スペースを作る場合 あるいはフルフラット化やテーブル化する場合にシートを任意の位置に設定でき 、有用性をアップさせた構造が提案されている。

【０００４】 しかるに、かかるシートにおいてこれを本来の座席して使用する場合、前席と の間隔やシートベルトの取付位置等が車両保安基準等によって規制され、座席と して使用できるスライド範囲は限られており、かかるスライド範囲外にシートが ある場合には乗員にこれを知らせ、走行中等における安全性を保証できるように することが要求される。

【０００５】 この考案は、かかる点に鑑み、シートが座席使用範囲外にある場合にこれが乗 員に容易に分かるようにしたリヤシートスライドロック構造を提供することを課 題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案に係るリヤシートスライドロック構造は、車体前後方向に延びる 長尺のスライドレールにスライド自在に支承して任意の位置に設定できるように したリヤシートにおいて、スライドレールには複数のロック穴を長手方向に所定 の間隔をあけて形成し、シートにはロック穴に嵌入しうるロックプレートを設け てシートをスライドレールの任意の位置でロック可能となす一方、スライドレー ルにはシートの座席使用範囲と座席使用範囲外とを感知しうる手段を設けるよう にしたことを特徴とする。

【０００７】 感知手段はシートの座席使用範囲と座席使用範囲外とを感知できればどのよう なものでもよく、例えばタッチセンサーや光センサー等で検知し識別してもよい が、製造工程やコスト等を考慮するとスライドレールの構造からこれを感知でき るようにするのがよい。例えば、座席使用範囲と範囲外とでロック穴の大きさを 異ならせ、ロックプレートのロック穴に嵌入する変位量を変化させるようにして もよい。勿論、ロック穴の形状を異ならせてもよく、又スライドレールに２種類 のロック穴を設け、第１、第２のロックプレートを設けて座席使用範囲と範囲外 とで嵌入するロックプレートを異ならせてもよい。また、スライドレールのスラ イド面に段差を設け、ロックプレートのロック穴に嵌入する変位量を変化させ、 又は座席使用範囲と範囲外とでスライド面の高さを変化させてこれが分かるよう にしてもよく、あるいはシートの着座姿勢では段差によってシートの使用範囲外 へのスライドを規制してもよい。

【０００８】 この感知手段はシートが座席使用範囲外にあることを乗員に分からせるもので あるが、安全性を確保する上で、座席使用範囲外では構造的にシートとして使用 できないようにするのが好ましい。例えば、構造的な感知手段の場合にはロック プレートとリクライニング機構の操作レバーとを連携ワイヤーで連結して座席使 用範囲外でシートバックのロックを解除する等、感知手段とシートと連携させて 座席使用範囲外ではシートに着座できないようにするのがよいが、勿論、リクラ イニング機構以外の機構、例えばロックカムと操作レバーとを設けてシートバッ クを着座姿勢にロックしロックを解除してフラット姿勢とする傾動ロック機構を 利用してシートを座席として使用できないようにしてもよい。

【０００９】

【作用及び考案の効果】

本考案によれば、スライドレールの複数の各ロック穴に、シートのロックプレ ートを嵌入させるようにしたので、座席使用時にシートをロックできるが、シー トの折り畳み時やフルフラット時にもシートをロックでき、スライドレールの任 意の位置でシートをロックできる。

【００１０】 また、スライドレールに感知手段を設け、シートの座席使用範囲と範囲外とを 感知できるようにしたので、シートが座席使用範囲外にある場合に乗員にはこれ が容易に分かり、シートを座席使用範囲に戻す等、迅速に対応でき、走行中等に おける安全性を保証できる。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図１ないし図４ は本考案の一実施例によるリヤシートスライドロック構造を示す。図１において 、ワンボックス車の車室フロアにはリヤ側１に左右一対の長尺スライドレール２ が前端から後端にかけて前後方向に設けられ、該スライドレール２には第１、第 ２のリヤシート３が支承されている。

【００１２】 上記第１、第２のリヤシート３は図２に示すようにシートクッション３０とシ ートバック３１とから構成され、該シートクッション３０とシートバック３１と の間にはリクライニング機構４が設けられている。

【００１３】 上記リクライニング機構４ではシートクッション３０にロアーブラケット４０ が、シートバック３１にアッパーブラケット４１が固定され、該アッパーブラケ ット４１にはギア部４２が形成され、ロアーブラケット４０にはギア部４２と噛 合しうるギア部を有するロック片４３が揺動自在に取付けられるとともにロック 片４３を操作する操作レバー４４が設けられおり、操作レバー４４の操作によっ てロック片４３とギア部４２の噛合を解除してシートバック３１を傾倒できるよ うになっている。

【００１４】 また、図２及び図３に示すように、第１、第２のリヤシート３は取付ベース５ 上に載置して固定され、該取付ベース５はアッパーベース５０とロアーベース５ １とを相互にボルトで連結して構成され、該ロアーベース５１の車幅方向両端部 分は下方に折曲げられ、該折曲部分の前後両端にはローラ５２が回転自在に取付 けられている。

【００１５】 スライドレール２は略四角形閉断面状をなし、該スライドレール２の上面壁中 央には収納溝が長手方向全長にわたって形成されてスライドレール２内には上記 ローラ５２が収納され、第１、第２のシート３は前後にスライドしるうようにな っている。

【００１６】 ロアーベース５１には略中央に上下方向に切り欠き５１０が形成され、該切り 欠き５１０にはロックプレート６０が収納され、その外方にはカバープレート６ １が設けられ、該カバープレート６１のガイド溝６１１及びロックプレート６０ のボルト穴にはボルト６１０が挿通されてロックプレート６０はガイド溝６１１ の寸法だけ上下にスライドしうるように設けられ、又ロックプレート６０の上端 折曲部とロアーベース５１との間にはコイルばね６２が張架されてロックプレー ト６０は下方に付勢されている。

【００１７】 また、スライドレール２の底面壁には幅方向のほぼ中央に複数の略同一のロッ ク穴２０が長手方向に所定の間隔をあけて形成され、該ロック穴２０には上記ロ ックプレート６０が嵌入可能となっており、これによってリヤシート３をスライ ドレール２の任意の位置、例えば最前端や最後端の位置でもロックできるように なっている。

【００１８】 他方、アッパーベース５０内には略Ｊ字状のアンロック操作アーム７０が取付 ピン７１の回りに回転自在に取付けられてロックプレート６０のボルト６１０に 下方から係合されている。

【００１９】 シートクッション３０の側面にはスライドレバー７３が設けられ、該スライド レバー７３とアンロック操作アーム７０とは操作ワイヤ７４で連結されており、 該スライドレバー７３の操作によってアンロック操作アーム７０がロックプレー ト６０を引上げてロックプレート６０とロック穴２０との係合が外れ、リヤシー ト３のロックが解除されるようになっている。

【００２０】 また、ロック穴２０は二穴状をなし、ロックプレート６０の下端は二股状に形 成されて各ロック穴２０にはロックプレート６０が同一の状態にて嵌入するよう に設けられ、又図４に示すように、スライドレール２の底面壁にはリヤシート３ の座席使用範囲外Ｂに段差部（感知手段）２１が座席使用範囲Ａよりも低くなる ように形成され、該底面壁に上記ロック穴２０が形成され、ロックプレート６０ がロック穴２０に嵌入するスライド量がリヤシート３の座席使用範囲Ａで小さく 、範囲外Ｂで大きくなるように設定されている。

【００２１】 また、ロックプレート６０の上端折曲部とリクライニング機構４の操作レバー ４４とは連携ワイヤ８で連結され、座席使用範囲外Ｂではロックプレート６０の ロック穴２０に嵌入するスライド量が大きくなることによってリクライニング機 構４によるシートバック３１のロックが解除されるようになっている。

【００２２】 次に、使用方法について説明する。リヤシート３が座席使用範囲Ａにある場合 、ロックプレート６０はコイルばね６２によって下方に付勢されてロック穴２０ に嵌入し、リヤシート３はその位置にロックできる。この時、ロックプレート６ ０の嵌入するスライド量は小さいので、リクライニング機構４の操作レバー４４ は引っ張られず、ロック片４３とアッパーブラケット４１のギア部４２とは噛合 され、シートバック３１は所定の角度にロックされており、通常の座席として使 用できる。

【００２３】 リヤシート３をスライドさせる場合にはスライドレバー７３をコイルばね６２ のばね力に抗して操作すると、アンロック操作アーム７０がロックプレート６０ を引上げてロック穴２０から離脱させ、これによってリヤシート３のロックを解 除できる。スライドレバー７３を操作し続ければロックプレート６０がロック穴 ２０に嵌入しないので、リヤシート３をスライドレール２の所望の位置まで前後 にスライドさせることができる。

【００２４】 他方、リヤシート３を座席使用範囲外Ｂに設定しロックした場合、ロックプレ ート６０は今度は大きくスライドしてロック穴２０に嵌入し、該ロックプレート ６０が連携ワイヤ８を介してリクライニング機構４の操作レバー４４を引張り、 ロック片４３とアッパーブラケット４１のギア部４２との噛合が解除されてシー トバック３１はロックされずに倒れるので、乗員にはリヤシート３が座席使用範 囲外Ｂにあることが直ちに分かる。

【００２５】 従って、乗員は走行中にはリヤシート３を座席使用範囲Ａに戻してロックし、 走行中における安全性を確保できる。

【００２６】 また、座席使用範囲外Ｂではシートバック３１はロックされないが、リヤシー ト３自体はスライドレール２にロックされているので、リヤシート３を折り畳ん で格納して広い荷室スペースを作り、あるいはフルフラット化やテーブル化する 場合には問題なく使用できる。

【００２７】 図５ないし図９は本考案の他の実施例によるリヤシートスライドロック構造を 示し、図１ないし図４と同一符号は同一又は相当部分を示す。図において、リク ライニング機構４ではシートバック３１側のアッパーブラケットは第１、第２の アッパーブラケット１４１、１４２からなり、両ブラケット１４１、１４２は取 付ピン１４３によって相互に揺動自在に連結され、又第１アッパーブラケット１ ４１はその下端側でシートクッション３０側のロアーブラケット（図示せず）に 揺動可能に支承され、第２アッパーブラケット１４２はその上端部でシートバッ ク３１側面に固定されている。

【００２８】 また、第２アッパーブラケット１４２の下端縁には凹状カム部１４４が形成さ れ、第１アッパーブラケット１４１には凹状カム部１４４に噛合しうるロックカ ム片１４５が揺動自在に取付けられるとともにロックカム片１４５を操作するテ ーブル操作レバー１４６が設けられており、テーブル操作レバー１４６の操作に よってロックカム片１４５と凹状カム部１４４の噛合を解除してシートバック３ １を前傾テーブル化できるようになっている。

【００２９】 また、ロアーベース５１には略中央外側面に第１のロックプレート６０が取付 ブラケット６３にて上下方向にスライド自在に取付けられ、該取付ブラケット６ ３のガイド長穴６３０には第１のロックプレート６０のガイドピン６５が収納さ れて第１のロックプレート６０はガイド長穴６３０の寸法だけ上下にスライドし うるように設けられ、又第１のロックプレート６０の上端折曲部と取付ブラケッ ト６３上端突起との間にはコイルばね６４が張架されて第１のロックプレート６ ０は下方に付勢されている。

【００３０】 上記ロアーベース５１の上端折曲部の略中央には挿通穴５３が形成され、該挿 通穴５３には第２のロックプレート６６が挿通され、該第２のロックプレート６ ６は図８(a) に示すようにロアーベース５１内面側に第１ロックプレート６０と 同様の構造にて支承されている。即ち、第２のロックプレート６６は取付ブラケ ット６３にて上下スライド自在に取付けられ、該取付ブラケット６３のガイド長 穴６３０には第２ロックプレート６６のガイドピン６５が収納され、又第２のロ ックプレート６６の上端折曲部と取付ブラケット６３上端突起との間にはコイル ばね６４が張架されている。

【００３１】 また、スライドレール２内底面には制御プレート１７が載置され、スライドレ ール２及び制御プレート１７には第１ロックプレート６０下方のシート座席使用 範囲（図１の領域Ａ参照）に複数の第１ロック穴２０、１７０が上下に貫通しか つ長手方向に所定の間隔をあけて形成され、該第１ロック穴２０、１７０に第１ ロックプレート６０が嵌入してリヤシート３を座席使用範囲Ａでロックできるよ うになっている。また、第１ロックプレート６０下方の座席使用範囲外（図１の 領域Ｂ参照）には全長にわたってストッパー段差部（感知手段）１７１が形成さ れている。

【００３２】 他方、スライドレール２及び制御プレート１７には第２ロックプレート６６下 方に複数の第２ロック穴１７２（但し、スライドレール２の第２ロック穴は図に は現れていない）が貫通しかつ長手方向全長にわたって、即ち座席使用範囲Ａ及 び範囲外Ｂの双方にわたって所定の間隔をあけて形成され、該第２ロック穴１７ ２に第２ロックプレート６６が嵌入してリヤシート３を座席使用範囲Ａ及び範囲 外Ｂのいずれにもロックできるようになっている。

【００３３】 また、シートクッション３０の側面にはスライド操作レバー１８０が設けられ 、該スライド操作レバー１８０と第１、第２のロックプレート６０、６６の上端 折曲部との間には操作ワイヤー１８１、１８２が連結され、スライド操作レバー １８０の操作にて第１、第２のロックプレート６０、６６を引上げてリヤシート ３のロックを解除できるようになっている。

【００３４】 第１、第２のロックプレート６０、６６の取付ブラケット６３には略Ｊ字状の アンロックアーム１８３が揺動自在に取付けられ、その先端は第１、第２のロッ クプレート６０、６６のガイドピン６５に下方から係合されている。なお、アン ロックアーム１８３はコイルばねにてガイドピン６２の下方スライド方向に揺動 付勢するのがよい。

【００３５】 このアンロックアーム１８３とシートバック３１側面の第２アッパーブラケッ ト１４２との間には第１、第２の連携ワイヤー１８４、１８５が連結され、該第 １、第２の連携ワイヤー１８４、１８５のアウタースリーブは第１アッパーブラ ケット１４１に固定され、又第１アッパーブラケット１４１には円弧状をなすガ イド部材１８６、１８７が取付ピン１４３を挟んで形成され、該ガイド部材１８ ６、１８７はシートバック３１の前方傾動時に第１、第２の連携ワイヤー１８４ 、１８５の上方部分を前方に折曲げガイドし、シートバック３１の着座姿勢では 第１連携ワイヤー１８４が弛みかつ第２連携ワイヤー１８５がアンロックアーム １８３を引っ張って第２ロックプレート６６の第２ロック穴１７１への嵌入を規 制する一方、シートバック３１の前傾テーブル姿勢では第２連携ワイヤー１８５ が緩みかつ第１連携ワイヤー１８４がアンロックアーム１８３を引っ張って第１ ロックプレート６０の第１ロック穴１７０、２０への嵌入を規制するようになっ ている。

【００３６】 ここで、スライド操作レバー１８０の操作及びシートバック３１の傾動による 第１ロックプレート６０の上下スライド距離が図８(b) に示す関係になるように 、連携ワイヤー１８６の長さや取付位置等が設定されている。即ち、スライド操 作レバー１８０の操作によってはロック穴１７０、２０に嵌入したロックプレー ト６０はこれを離脱するがストッパー段差部１７１を越えない距離ａだけスライ ドし、シートバック３１の傾動によってはロック穴１７０、２０に嵌入したロッ クプレート６０がストッパー段差部１７１を越える距離ｂだけスライドする。

【００３７】 次に、使用方法について説明する。リヤシート３が座席使用範囲Ａにあってシ ートバック３１が起立した着座姿勢にある場合、図５に示すように、第１連携ワ イヤー１８４は弛み、第１ロックプレート６０がコイルばね６４によって付勢さ れて第１ロック穴１７０、２０に嵌入し、リヤシート３はその位置にロックでき る。他方、第２連携ワイヤー１８５は引っ張られてアンロックアーム１８３を上 方に揺動させ、第２ロックプレート６６は上方にスライドされて第２ロック穴１ ７２への嵌入を規制されている。

【００３８】 リヤシート３をスライドさせる場合にはスライド操作レバー１８０をコイルば ね６４のばね力に抗して操作すると、アンロックアーム１８３が第１ロックプレ ート６０を引上げて第１ロック穴１７０、２０から離脱させ、これによってリヤ シート３のロックが解除されるので、スライド操作レバー１８０を操作し続けて リヤシート３をスライドレール２の前後にスライドさせることができるが、座席 使用範囲Ａの両端にはストッパー段差部１７１があって第１ロックプレート６０ がこれに当たってスライドを規制されるので、隣接する座席使用範囲外Ｂを越え てリヤシート３をスライドさせることはできない。

【００３９】 隣接する座席使用範囲外Ｂを越えて次の座席使用範囲Ａまでスライドさせる場 合にはテーブル操作レバー１４６を操作し、ロックカム片１４５を下方に揺動さ せて凹状カム１４４から離脱させると、シートバック３１が取付ピン１４３回り に揺動可能となり、シートバック３１を取付ピン３１の回り前方に傾動させてテ ーブル化すると、図９に示すように、第１、第２の連携ワイヤー１８４、１８５ が前方に折曲げられ、第１連携ワイヤー１８４はアンロックアーム１８３を引っ 張って第１ロックプレート６０を大きく引き上げ、第１ロックプレート６０のス トッパー段差部１７１によるスライド規制が解除されので、リヤシート３を隣接 する座席使用範囲外Ｂを越えて次の座席使用範囲Ａまでスライドさせることがで き、シートバック３１を起立させるとリヤシート３もロック可能となる。

【００４０】 従って、リヤシート３の座席使用範囲Ａにおいてはシートバック３１を着座姿 勢にしないと、リヤシート３をロックできず、又ストッパー段差部１７１によっ て座席使用範囲外Ｂへのスライドを規制されるので、リヤシート３が着座姿勢で かつロックされている時には乗員はリヤシート３が座席使用範囲Ａにあることが 構造的に分かる。

【００４１】 他方、シートバック３１を前傾テーブル化してリヤシート３を座席使用範囲外 Ｂにスライドさせた場合、第１ロックプレート６０はストッパー段差部１７１上 方にあって第１ロックプレート６０ではリヤシート３をロックできないが、第２ 連携ワイヤー１８５が弛んで第２ロックプレート６６が下方にスライドでき、第 ２ロック穴１７２に嵌入してリヤシート３をロックできる。第２のロックプレー ト６６のロックの解除は第１ロックプレート６０の場合と同様に、スライド操作 レバー１８０の操作にて行う。

【００４２】 座席使用範囲外Ｂにおいてシートバック３１を起立させた場合には第２ロック プレート６６の下方へのスライドが規制され、第１ロックプレート６０は下方に スライドできるが、嵌入すべきロック穴がないので、リヤシート３をロックでき ない。

【００４３】 また、リヤシート３の座席使用範囲Ａにおいてシート３をテーブル化する場合 があるが、かかる場合にはスライドレール２の座席使用範囲Ａにも第２ロック穴 １７２が設けられているので、シートバック３１をテーブル化しても第２ロック プレート６６を第２ロック穴１７２に嵌入でき、テーブル化したリヤシート３を ロックできる。

【００４４】 なお、リクライニングレバー１４０を操作してシートバック３１をリクライニ ングさせることがあるが、かかる場合には第１、第２のアッパーブラケット１４ １、１４２がロックカム片１４５でロックされて一体化され、第１、第２の連携 ワイヤー１８４、１８５のアウタースリーブ先端が第１アッパーブラケット１４ １に取付けられているので、第１、第２の連携ワイヤー１８６、１８７がシート バック３１のリクライニングによって何ら押し引きされず、上述の動作が影響を 受けることはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例によるスライドロック構造
を備えたリヤシートを示す概略図である。

【図２】 上記スライドロック構造を示す概略構成図で
ある。

【図３】 上記スライドロック構造の要部を示す分解斜
視図である。

【図４】 上記スライドロック構造におけるスライドレ
ールを示す一部切開斜視図である。

【図５】 本考案の他の実施例によるリヤシートスライ
ドロック構造を示す概略構成図である。

【図６】 上記スライドロック構造の要部を示す斜視図
である。

【図７】 上記スライドロック構造におけるスライドレ
ールを示す一部切開斜視図である。

【図８】 上記スライドロック構造の要部断面、及び着
座姿勢とフラット姿勢での第１ロックプレートのスライ
ド距離ａ、ｂの関係を示す図である。

【図９】 前傾テーブル時における上記スライドロック
構造を示す概略構成図である。

【符号の説明】

２…スライドレール ２０…ロック穴 ２１…段差部（感知手段） ３…リヤシート ６０…ロックプレート ６６…ロックプレート １７０…ロック穴 １７１…ストッパー段差部（感知手段） １７２…ロック穴 Ａ…座席使用範囲 Ｂ…座席使用範囲外

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体前後方向に延びる長尺のスライドレ
   ールにスライド自在に支承して任意の位置に設定できる
   ようにしたリヤシートにおいて、 上記スライドレールには複数のロック穴が長手方向に所
   定の間隔をあけて形成され、上記シートにはロック穴に
   嵌入しうるロックプレートが設けられて上記シートがス
   ライドレールの任意の位置でロック可能である一方、 上記スライドレールにはシートの座席使用範囲と座席使
   用範囲外とを感知しうる手段が設けられていることを特
   徴とするリヤシートスライドロック構造。
2. 【請求項２】 上記感知手段は、ロックプレートのロッ
   ク穴に嵌入する変位量が変化するように構成されている
   請求項１記載のリヤシートスライドロック構造。
3. 【請求項３】 上記ロック穴の大きさが座席使用範囲と
   座席使用範囲外とで異なっている請求項２記載のリヤシ
   ートスライドロック構造。
4. 【請求項４】 上記感知手段は、上記スライドレールの
   スライド面に形成された段差である請求項１又は２記載
   のリヤシートスライドロック構造。