JPH07278586A - 粉末油脂およびそれを用いた食品 - Google Patents

粉末油脂およびそれを用いた食品

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JPH07278586A
JPH07278586A JP6108900A JP10890094A JPH07278586A JP H07278586 A JPH07278586 A JP H07278586A JP 6108900 A JP6108900 A JP 6108900A JP 10890094 A JP10890094 A JP 10890094A JP H07278586 A JPH07278586 A JP H07278586A
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oils
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Takeshi Koriyama
剛 郡山
Kiyomi Furuhata
清代美 降旗
Koji Takami
幸司 高見
Kazumi Mori
和美 盛
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Nippon Suisan Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 油脂およびトウモロコシから派生する水不溶
性繊維からなる安定化粉末油脂。上記水不溶性繊維は粉
末油脂基材として使用される。油脂は好ましくは魚油。
上記水不溶性繊維は好ましくは吸油率および吸水率が自
重の5倍以上のものであり、とうもろこしの繊維区分か
ら粗い繊維を除去して得られる微繊維区分に蛋白質区分
を加えたもの、あるいはこの混合物を、生澱粉分解酵素
で処理して、澱粉を分解、除去することにより得られた
ものであり、固形分中、蛋白質10〜70重量%、食物
繊維15〜80%、油分3〜10重量%、その他3〜6
重量%の成分組成からなる。この安定化粉末油脂を添加
した食品、好ましくは揚げ物の衣に添加して使用したも
の。 【効果】 食品にそのまま添加することができ、食品素
材としてすぐれた食感を有する、例えばザラツキ感がな
く、食感を損ねない、安定化粉末油脂およびこれを含有
し加熱安定性にすぐれた食品を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉末油脂およびそれを用
いた食品に関する。さらに詳しくは、本発明はトウモロ
コシから派生する水不溶性繊維に油脂を混合した粉末化
油脂およびそれを用いた食品に関する。
【0002】本発明において、「微繊維区分」とは、と
うもろこし穀粒を、ウェットミリング(とうもろこしの
湿式亜硫酸浸漬処理)により、澱粉区分、蛋白質区分、
外皮区分および胚芽区分に分離した際の外皮区分、すな
わち繊維区分をさらに湿式粉砕し、粗い繊維を除去して
得られるものをいう。好ましくは、24メッシュ通過物
である。
【0003】
【従来の技術】近年、不飽和脂肪酸を含有する油脂類の
生理活性が注目を集めており、そのためにこれらの油脂
類は健康食品あるいは栄養補助食品、飼料、医薬品等、
広範囲で利用されている。油脂類は食品に水とともに含
有されることが多いが、油脂と水の分離の問題があるほ
か、特に高度不飽和脂肪酸を含む油脂類は酸化に対し不
安定性であり、酸化を受けないように取り扱う必要があ
る等その取扱いが煩雑である問題がある。
【0004】食品に油を添加する場合、特に高度不飽和
脂肪酸含有油脂を食品にそのまま添加する場合には、そ
の安定性が問題となり、また、加熱安定性も悪いことか
ら賞味期間が短いものになってしまう。また、例えばフ
ライ類の衣にそのまま油脂を添加しただけでは調理時に
そのほとんどが揚げ油に流出し、目的の油を高度に含有
した食品を得ることができない。このように液状のまま
では用途も限定されることから、油脂類を粉末化するこ
とが行われている。
【0005】従来、油脂類を担体とともに粉末化する製
造方法としては噴霧式、粉砕式およびコーティング式が
あげられる。噴霧式は、最も一般的であり、油脂類とタ
ンパク質、炭水化物、乳化剤等を用いて乳化した後、噴
霧乾燥する方法が採用される。しかし、この方法は表面
積を大きくする操作であり、特に高度不飽和脂肪酸を含
有する油脂の場合、酸化され易く保存安定性も悪い。粉
砕式は、乳化、凍結乾燥、粉砕と非常に手間がかかり、
さらに凍結乾燥機を使用するため多大な費用がかかる。
マイクロカプセル化するコーティング式では形成された
皮膜が破れ油脂が溶出する恐れがあり、またコスト面か
ら用途も限定される。
【0006】抗酸化性を持つタンパク質に吸着させる方
法〔ゼイン、グリアジン、グルテニン、オボアルブミ
ン、カゼイン:J.Agric.Food.Chem,
1987,35,628,ゼイン、卵白:Agric.
Biol.Chem,52(2),539,1988〕
もあるが、その効果は低いか、または高いものでも(ゼ
イン、グリアジン)それから調製された粉末油脂は硬く
食感が悪い。しかもこれらプロラミン類は高価であるこ
とからその食品素材としての利用は非常に難しいものと
なっている。
【0007】とうもろこしを原料としてウェットミリン
グ(とうもろこしの湿式亜硫酸浸漬処理)等の方法によ
り、主成分の澱粉等が生産されているが、この製造工程
において、主成分以外の外皮、蛋白質、胚芽等が副産物
として得られる。この外皮、すなわち繊維区分から調製
される水不溶性食物繊維は、近年ダイエタリーファイバ
ーとして注目されているが、血清コレステロールの上昇
を抑制する効果等の生理活性を有することも知られてお
り、New Food lndustry vol,2
0,No.4(1984)に記載されているように、多
少の吸油性および吸水性を有している。
【0008】また、蛋白質区分は、乾燥後、飼料、淡口
アミノ酸調味料の原料等として利用されており、特開平
3−50292号に記載されているように、油脂の酸化
を防止する効果があるが、吸油性、吸水性はわずかであ
る。
【0009】油脂や水を含有する食品の耐老化性等の安
定性を向上させるためには、吸油性と吸水性とを兼ね備
え、さらには油脂の酸化防止効果をも有する物質を添加
することが好ましいと考えられるが、水不溶性食物繊
維、とうもろこし蛋白質を含めて、充分な吸油性および
吸水性を有するものがないというのが現状である。さら
にこれら水不溶性食物繊維、とうもろこし蛋白質のいず
れも、食品に添加した場合、これらを微粉末にして配合
しても、ザラツキのある食感になるという問題があっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、食品素材と
して利用するのに十分すぐれた食感を有する安定化粉末
油脂を提供すること、ならびにその油脂を用いた食品を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はトウモロコシ由
来の水不溶性繊維を用いて油脂を安定に粉末化したもの
である。上記水不溶性繊維はトウモロコシから派生する
水不溶性繊維であり、粉末油脂基材として使用される。
【0012】粉末油脂基材として使用されるトウモロコ
シ由来の水不溶性繊維は、好ましくは吸油率および吸水
率が自重の5倍以上のものである。吸油率および吸水率
が自重の5倍以上のものは、とうもろこしの繊維区分か
ら粗い繊維を除去して得られる微繊維区分である。
【0013】本発明は、とうもろこし穀粒から分離、調
製される微繊維区分または微繊維区分と蛋白質区分の混
合物が、吸油性および吸水性に優れ、食品に配合しても
食感を損ねず、さらには油脂の酸化防止の効果も有する
ことを見いだしたことに基づく。本発明の粉末油脂基材
の好ましい態様においては、成分組成が、固形分中、蛋
白質10〜70重量%、食物繊維15〜80重量%、油
分3〜10重量%、その他3〜6重量%であるものを使
用することである。
【0014】油脂として魚油、豚脂、牛脂などの動物
油、コーン油、大豆油、菜種油、アマニ油、ごま油、綿
実油、オリーブ油、パーム油などの植物油、合成油など
の油脂を使用する。これら油脂としてはいかなる由来の
ものであっても良く、その炭素数、不飽和度、化学修飾
など、化学構造も問わないが、不揮発性の油であること
が好ましい。
【0015】また、その純度は、精製された油脂であっ
ても、魚油のように複数の脂肪酸成分の混合物であって
も良く、さらに魚介エキスのように水分、蛋白質など、
油脂以外の物質を含んでいても良い。油脂として、好ま
しくは魚油を使用する。油脂の添加量は5〜80重量
%、好ましくは20〜50重量%である。
【0016】本発明の粉末油脂基材は、とうもろこし穀
粒を湿式磨砕して繊維区分と蛋白質区分とを分離した
後、この繊維区分から粗い繊維を除去して微繊維区分を
分離することにより得られたもの、分離した微繊維区分
を生澱粉分解酵素で処理して、澱粉を分解、除去するこ
とにより得られたものなどである。
【0017】混合物は、とうもろこし穀粒を湿式磨砕し
て繊維区分と蛋白質区分とを分離した後、この繊維区分
から粗い繊維を除去して微繊維区分を分離した微繊維区
分を前記蛋白質区分と混合したもの、この混合物を生澱
粉分解酵素で処理して、澱粉を分解、除去することによ
り得られたものなどである。
【0018】安定化粉末油脂は、粉末油脂基材に油を噴
霧することにより簡単に製造することができる。製品は
食感にすぐれ、かつ水になじみのよい安定化油脂粉末で
ある。上記の安定化粉末油脂は食品素材として使用され
る。したがって本発明は上記の安定化粉末油脂を含有す
る食品に係わる。
【0019】本発明の安定化粉末油脂を含有する食品
は、一般に油脂を含有する食品、有用な油脂を含有させ
て改良する食品であれば特に制限されない。特に精製魚
油の取り扱いが簡単になるため、これまで酸化や臭いな
どのため取り扱いが制限されていたいろいろの食品に使
用することができる。特に食品としては揚げ物の衣に添
加して使用した食品に適している。
【0020】以下、本発明を、好ましい態様を挙げて、
詳細に説明する。本発明で使用される微繊維区分は、と
うもろこし穀粒を、ウェットミリング(とうもろこしの
湿式亜硫酸浸漬処理)により、澱粉区分と、蛋白質区分
と、外皮区分と、胚芽区分とに分離した際の外皮区分、
すなわち繊維区分をさらに湿式粉砕し、粗い繊維を除去
して得られるもので、好ましくは24メッシュ通過物で
ある。
【0021】本発明で使用することができる蛋白質区分
は、ウェットミリングにより分離される蛋白質区分をそ
のまま用いる。上記ウェットミリングとは、とうもろこ
し穀粒を亜硫酸液に浸漬した後、胚芽区分、外皮区分を
順次分離し、得られたスラリーから蛋白質区分と、澱粉
区分とを分離し、蛋白質区分はさらに濃縮する方法のこ
とである。
【0022】本発明の粉末油脂基材は、このようにして
得られた微繊維区分をそのまま好ましくは生澱粉分解酵
素で処理して澱粉を分解、除去する。または微繊維区分
に蛋白質区分を混合したものをそのまま用いることもで
きるが、この場合も好ましくは生澱粉分解酵素で処理し
て澱粉を分解、除去する。
【0023】後述する実施例から明らかなように、油脂
の酸化防止効果は、微繊維区分または微繊維区分と蛋白
質区分との混合物の処理物のほうが、粉末化後に微繊維
区分と蛋白質区分を混合したものより優れている。
【0024】上記生澱粉分解酵素による処理は、例えば
次のようにして行う。微繊維区分、または微繊維区分と
蛋白質区分との混合物を含む懸濁液を、例えば連続遠心
分離機等を用いて、固形分濃度1〜10重量%程度に調
製した後、アルカリを添加してpHを5〜6に調整し
て、次いで、生澱粉分解酵素を添加し、50〜60℃
で、3〜20時間撹拌して反応させる。その後、加熱処
理して殺菌し、脱水し、繰り返し水洗した後、乾燥す
る。
【0025】上記アルカリとしては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等が好ましく使
用される。上記生澱粉分解酵素としては、例えば「ダピ
アーゼ」(商品名、長瀬産業株式会社製、ダイキン工業
株式会社製)、「グルクザイム」(商品名、天野製薬株
式会社製)などを用いることができ、その使用量は、微
繊維区分、または微繊維区分と蛋白質区分との混合物を
含む懸濁液の固形分当たり、0.02〜0.2重量%が
好ましい。
【0026】本発明の安定化油脂粉末は、油脂の添加量
が5〜80%、好ましくは20〜50%である。油脂の
中でも粉末化による効果が大きいのは魚油である。油の
添加方法は問わない。粉末油脂基材に油脂を直接噴霧混
合する方法,エタノール、ヘキサンなどの溶剤中で油と
粉末油脂基材を混合して乾燥する方法,水と油を混合し
て油をエマルション化してから粉末油脂基材を混ぜて乾
燥する方法が例示される。乾燥手段は,減圧法、噴霧乾
燥法、凍結乾燥法など何でもよい。また、粉末油脂基材
に油を噴霧することにより簡単に製造することができ
る。
【0027】食品に添加する場合は、上記粉末油脂を原
材料と混合するだけで安定性に富む油脂含有食品が得ら
れる。したがって本発明は上記粉末油脂を練り込み等に
より添加した食品を提供する。混合方法は粉体と混合し
ても、また練り製品の場合には練り込み時に添加しても
よい。具体的食品としては、ちくわ、ソーセージ、クリ
ームコロッケ、菓子類が例示される。
【0028】フライ類のバッターに添加する場合は小麦
粉等に混ぜた後、水と混合、あるいは通常のバッターに
添加、混合すればよい。したがって本発明は上記粉末油
脂をフライ類等揚げ物の衣に使用した粉末油脂中の油が
揚げ油に移行しない食品を提供する。具体的食品として
は、天ぷら、フライ、コロッケ等が例示される。
【0029】
【実施例】本発明を実施例によって説明する。本発明は
この実施例によって何ら限定されない。
【0030】参考例1 とうもろこし穀粒を、ウェットミリングにより処理して
得られる外皮すなわち繊維区分を水に懸濁させ、ホモジ
ナイサーで湿式粉砕した後、24メッシュに通して粗い
繊維を除去して微繊維区分を得た。次いで、得られた微
繊維区分100重量部と蛋白質区分50重量部に、水酸
化ナトリウムを添加してpHを5.5に調整し、次に、
微繊維区分に含まれる固形分当たり0.1重量%の生澱
粉分解酵素「ダピアーゼ」(商品名、長瀬産業株式会社
製、ダイキン工業株式会社製)を添加し、50℃で、5
時間反応させた。その後、加熱殺菌、脱水し、繰り返し
水洗し、乾燥して蛋白質54.6%、食物繊維35.9
%、油分4.8%のザラツキ感のない淡黄色の粉末を得
た。この粉末の吸油率は5.04、吸水率は9.83で
あった。
【0031】上記の吸油率は、測定する粉末をビーカー
に入れ、コーンオイルを滴下して混和させ、混和物の表
面が光沢を生じるまでの油量を求めて測定したものであ
り、粉末1g当たりの吸油量の吸油率とする。上記吸水
率は、測定する粉末1gに、水30gを添加し、ホモゲ
ナイサーで1分間ホモゲナイズし、次いで、5000r
pmで、20分間遠心分離し、上澄み液を除去して残り
の重量を測定し、粉末1g当たりの吸水量を求め、吸水
率としたものである。
【0032】実施例1 粉末油脂の調製 参考例1と同様に調製した粉末油脂基材100gをミキ
サーにて混合しながら、高度精製魚油42.9gを滴下
する(滴下時間5分)。さらに10分混合を続けて、3
0%魚油含有粉末油脂を得た。対照としてゼイン、小麦
グルテンを基材に用い、同様の操作で粉末油脂を調製し
た(30%魚油含有ゼイン、10%魚油含有小麦グルテ
ン)。この得られた粉末油脂を褐色ビンに小分けし、軽
くフタをした後、20℃恒温室に保存した。保存中の含
有油脂の過酸化物価の上昇を図1(粉末油脂の保存試
験)に記した。粉末油脂基材はゼインには若干劣るもの
の高い抗酸化性を示した。
【0033】実施例2 下記の表1に記した配合の魚肉ソーセージ原料に高度精
製魚油の量を100gにしたほかは実施例1と同様に調
製した50%魚油含有粉末油脂を添加し、混練後レトル
ト処理を施し、魚肉ソーセージを得た。対照として魚油
をそのまま添加したソーセージを同様の配合で調製し
た。
【0034】
【表1】
【0035】これらのソーセージの35℃保存における
含有油脂の過酸化物価の変化を、表2に示した。
【0036】
【表2】
【0037】魚油を粉末油脂として添加したものは、レ
トルト後,35日保存後ともに、直接魚油を添加したも
のに比べ、過酸化物価が低かった。このことから魚油含
有粉末油脂を食品に添加すると保存安定性にすぐれた魚
油含有食品が調製可能になることがいえる。なお、実施
例1で得たゼイン粉末油脂を添加した場合できあがった
製品の食感は悪く、砂をかむような食感であった。
【0038】実施例3 添加した精製魚油の量を66.7gとしたほかは実施例
1と同様にして調製した40%魚油含有粉末油脂を1
3.7%含むバッターを使用して表3に示す配合でマグ
ロフライを調製し、サラダ油中165℃3分間油ちょう
した。油ちょう前後のマグロフライ中のDHAの量から
添加魚油の残存率を求めた。なお比較としてバッターに
直接魚油を添加したものも調製し、同様に処理した。油
脂は酸分解法により抽出し、分析を行った。結果を表4
に記した。粉末油脂をバッターに用いたものは魚油残存
率88.0%と高く、直接魚油を添加したものに比べ、
約8倍の残存率であった。このことから、魚油含有粉末
油脂をバッターに用いると、揚げた後の魚油のロスが少
なく、また、魚油の移行による揚げ油の劣化が防げると
いう利点がある。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】実施例4 添加した高度精製魚油の量を25.0gにした他は実施
例1と同様にして調製した20%魚油含有粉末油脂と、
対照として参考例1と同様に調製した粉末油脂基材50
gと別に調製したコーン蛋白50gをブレンダーにて均
一に混合したものを基材に用い、同様の操作で調製した
粉末油脂を得た。この得られた粉末油脂を褐色ビンに小
分けし、軽くフタをした後に20℃恒温室に保存した。
保存中の含有油脂の過酸化物価の変化を表5に示した。
【0042】
【表5】
【0043】基材として乾燥後、参考例1にコーン蛋白
を加えたものは参考例1を基材として用いたものより過
酸化物価が高かった。
【0044】
【発明の効果】食品にそのまま添加することができ、食
品素材として利用するのに十分すぐれた食感を有する、
例えばザラツキ感がなく、食感を損ねない、安定化粉末
油脂を提供することができる。安定に油脂を含有し加熱
安定性にすぐれた食品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の粉末油脂の保存試験の結果を
表す説明図である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油脂およびトウモロコシから派生する水
    不溶性繊維からなることを特徴とする安定化粉末油脂。
  2. 【請求項2】 トウモロコシから派生する水不溶性繊維
    が、粉末油脂基材として使用される請求項1記載の安定
    化粉末油脂。
  3. 【請求項3】 油脂の添加量が5〜80重量%である請
    求項1または請求項2記載の安定化粉末油脂。
  4. 【請求項4】 油脂の添加量が20〜50重量%である
    請求項1または請求項2記載の安定化粉末油脂。
  5. 【請求項5】 油脂が魚油である請求項1、請求項2、
    請求項3または請求項4記載の安定化粉末油脂。
  6. 【請求項6】 トウモロコシから派生する水不溶性繊維
    が、吸油率および吸水率が自重の5倍以上のものである
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項
    5記載の安定化粉末油脂。
  7. 【請求項7】 トウモロコシから派生する水不溶性繊維
    が、とうもろこしの微繊維区分に蛋白質区分を加えたも
    のである請求項6記載の安定化粉末油脂。
  8. 【請求項8】 トウモロコシから派生する水不溶性繊維
    が、とうもろこし穀粒の繊維区分から微繊維区分を分離
    し、次いで、この微繊維区分と前記蛋白質区分とを混合
    することにより得られたものである請求項6記載の安定
    化粉末油脂。
  9. 【請求項9】 トウモロコシから派生する水不溶性繊維
    が、とうもろこし穀粒の繊維区分から微繊維区分を分離
    し、次いで、この微繊維区分と前記蛋白質区分の混合物
    を、生澱粉分解酵素で処理して、澱粉を分解、除去する
    ことにより得られたものである請求項6記載の安定化粉
    末油脂。
  10. 【請求項10】 トウモロコシから派生する水不溶性繊
    維が、固形分中、蛋白質10〜70重量%、食物繊維1
    5〜80%、油分3〜10重量%、その他3〜6重量%
    の成分組成からなる請求項6、請求項7、請求項8また
    は請求項9記載の安定化粉末油脂。
  11. 【請求項11】 請求項1、請求項2、請求項3、請求
    項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求
    項9または請求項10記載の安定化粉末油脂を添加した
    ことを特徴とする食品。
  12. 【請求項12】 揚げ物の衣に添加して使用したもので
    ある請求項11記載の食品。
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