JP6453117B2 - ネギ属野菜含有酸性液状調味料 - Google Patents

ネギ属野菜含有酸性液状調味料 Download PDF

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本発明は、ネギ属野菜を含有する酸性液状調味料に関し、詳しくは、ネギ属野菜風味の経時的減少を抑えた酸性液状調味料に関する。
ニンニクや玉ネギ、ネギ等のネギ属野菜は特有の風味に優れることから、従来より、ドレッシング、焼肉のたれ等、食品の風味付けに広く用いられている。
例えば、特開2014−103884号公報(特許文献1)には、ネギ科野菜をソースに対して用いると、加熱温度の上昇に伴って異なる香気成分を発し、料理に彩りを添えてくれることが記載されている。
しかし、ドレッシング等の酸性下では製造直後は問題ないものの製造後に時間が経過するとネギ属野菜の特有の風味が失われやすいという問題があった。
特開2014−103884号公報
そこで、本発明の目的は、ネギ属野菜風味の経時的減少を抑えた酸性液状調味料を提供するものである。
本発明者は、上記目的を達成すべくネギ属野菜を含有した酸性液状調味料に使用する様々な配合原料について鋭意研究を重ねた。
その結果、特殊処理した卵を含有させたところ、意外にもネギ属野菜風味の経時的減少を抑えた酸性液状調味料が得られることを見出し、ついに本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)ネギ属野菜を含有する酸性液状調味料において、
噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵を含有する、
酸性液状調味料、
(2)(1)に記載の酸性液状調味料において、
前記乾燥卵が70℃以上160℃以下の熱蒸気で2秒間以上60分間以下変性されたものである、
酸性液状調味料。
(3)(1)又は(2)に記載の酸性液状調味料において、
前記乾燥卵が水不溶性乾燥卵である、
酸性液状調味料、
(4)(1)乃至(3)のいずれかに記載の酸性液状調味料において、
前記ネギ属野菜を生換算で1%以上15%以下含有する、
酸性液状調味料、
(5)(1)乃至(4)のいずれかに記載の酸性液状調味料において、
前記乾燥卵を生換算で2.5%以上20%以下含有する、
酸性液状調味料、
(6)(1)乃至(5)のいずれかに記載の酸性液状調味料において、
前記ネギ属野菜が未加熱又は100℃以下で加熱した野菜である、
酸性液状調味料、
(7)(1)乃至(6)のいずれかに記載の酸性液状調味料において、
前記ネギ属野菜として少なくともニンニクを含有する、
酸性液状調味料、
である。
本発明は、ネギ属野菜風味の経時的減少を抑えた酸性液状調味料が得られることから、ネギ属野菜を含有した酸性液状調味料の更なる需要の拡大が期待される。
以下本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を意味する。
<本発明の特徴>
本発明は、ネギ属野菜を含有する酸性液状調味料において、噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵を含有することを特徴としており、これにより、本発明の酸性液状調味料は、ネギ属野菜風味の経時的減少を抑えたものとなる。
<酸性液状調味料>
本発明の酸性液状調味料は、食酢、柑橘類果汁、有機酸等の酸材を配合したpHが4.6以下の液状調味料のことであり、このような酸性液状調味料としては、具体的には、例えば、乳化液状ドレッシング、分離液状ドレッシング、あるいは、食用油脂を原材料として配合していないドレッシングタイプ調味料、更には、食酢や柑橘類果汁等を配合した種々のソース、たれ等が挙げられる。
<ネギ属野菜>
本発明で用いるネギ属野菜は、市販されているニンニク、玉ネギ、ネギ、ラッキョウ、アサツキ等を用いればよい。中でも、ニンニクはネギ属野菜の特有の風味に優れている点から、少なくともニンニクを含有するとよい。
ネギ属野菜の形状は、スライス、みじん切り、おろし、ペースト、粉末等が挙げられるが、ネギ属野菜風味を感じやすいため、スライス、みじん切り、おろし、ペーストを用いるとよい。
また、用いるネギ属野菜は生、加熱処理、冷凍処理、乾燥処理したもの等が挙げられる。
加熱処理としては、風味の調整のため、焼く、蒸す、茹でる、揚げる等を行えばよいが、ネギ属野菜が未加熱又は100℃以下で加熱すると、ネギ属野菜中のアリイナーゼ等の酵素活性が失われにくく、ネギ属野菜の特徴的な風味の一つであるアリシンや、アリシンを出発物質とする化合物が生成しやすく、ネギ属野菜の特有の風味が生じやすくなるため、ネギ属野菜は未加熱又は100℃以下で加熱した野菜を用いるとよい。
<ネギ属野菜の含有量>
本発明の酸性液状調味料に用いるネギ属野菜の含有量は、喫食した際に、十分なネギ属野菜風味が感じられ、しかも酸性液状調味料の風味のバランスがよいことから、生換算で1%以上15%以下であるとよく、さらに5%以上10%以下であるとよい。
<噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵>
本発明で用いる乾燥卵は、液卵を噴霧乾燥した後、得られた乾燥卵を変性させた粒子状物のことである。
本発明の酸性液状調味料は、噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵を含有することにより、ネギ属野菜風味の経時的減少を抑えられたものとなる。
これに対し、変性していない乾燥卵粉子を用いた場合、ネギ属野菜風味の経時的減少を抑えた酸性液状調味料を得られない。
<液卵>
乾燥卵に用いる前記液卵とは、鶏卵等を割卵して殻を除去して得たものであればよく、例えば、割卵して卵内容物を均一に混合した液全卵、割卵して卵白から分離して得た液卵黄、これらを水その他で希釈した液、あるいは多少濃縮した液などがあげられる。
本発明で用いる前記液卵は、ネギ属野菜風味の経時的減少を抑える効果が得られ易いことから、少なくとも卵黄を含むとよく、さらに、前記液卵中の卵黄含有量が、液卵に対し生換算で15%以上であるとよい。
なお、前記液卵には、本発明の目的を損なわない範囲で他の任意の原料・成分を加えてもよい。
<噴霧乾燥>
本発明で用いる噴霧乾燥とは、噴霧状態で乾燥することをいい、噴霧乾燥の方法は常法に従えばよいが、代表的には送風温度を130℃以上200℃以下にした気体中に液卵を噴霧して乾燥すればよい。
本発明の乾燥卵は、噴霧乾燥と噴霧乾燥後の変性より細かな粒子状にすることができ、その結果、酸性液状調味料に分散してネギ属野菜風味の経時的減少を抑える効果を得ることができる。
<変性>
本発明で用いる乾燥卵は、乾燥卵に含まれるタンパク質を変性させたものであればよく、具体的には、NSI(窒素溶解指数)による測定値で60以下である乾燥卵をいう。
さらに、本発明においては、乾燥卵を水不溶性となるように変性させた水不溶性乾燥卵を用いるとよく、具体的には、NSI(窒素溶解指数)による測定値で30以下である乾燥卵をいう。
このような水不溶性乾燥卵を用いることで、酸性液状調味料において、ネギ属野菜風味の経時的減少を抑える効果が得られ易い。
NSIはAOCS(American Oil Chemists Society)の公式分析法BA-11-65 NSIに基づいて以下の手順で測定する。つまり、まず、試料である乾燥卵を50倍量の3%食塩水に加えて10分間軽く混合する。次に、乾燥卵を含む食塩水をNo.5A濾紙で濾過して濾液中の窒素含有量を測定する。続いて、試料とした乾燥卵中の窒素に対する前記濾液中の窒素の割合を百分率で表す。
<変性条件>
乾燥卵を変性させる方法は特に制限はなく、例えば、加熱による変性があげられる。
具体的には、例えば、乾燥卵を70℃以上160℃以下の温度で加熱することにより変性させることができる。
乾燥卵の加熱方法は任意であるが、例えば、底に乾燥卵が落ちにくくするために細孔を多数設けた板の上に乾燥卵を1〜10cm程度に広げた状態で、細孔を通して下から上へと蒸気を通す一方、さらに乾燥卵粉の上側からも蒸気を送風してさらす方法、布の上に1〜10cm程度の厚さに広げて蒸気にさらす方法、あるいは少容量の容器内に乾燥卵粉を封入し、この容器をオーブン等の加熱装置で加熱する方法等があげられる。
加熱時間は、加熱温度にもよるが、2秒間以上行えばよく、水不溶性とする点からは、10秒以上行えばよい。加熱しすぎても風味のバランスが悪くなる場合があることから、加熱時間は、60分間以下とすればよい。
<乾燥卵の含有量>
本発明の酸性液状調味料に用いる乾燥卵の含有量は、酸性液状調味料に対して生卵換算で2.5%以上20%以下であるとよく、さらに5%以上15%以下であるとよい。
乾燥卵の含有量が前記範囲内であることにより、酸性液状調味料においてネギ属野菜風味の経時的減少を抑える効果が得られ易い。
なお、本発明の酸性液状調味料には、上述した原料、すなわち、酸材、ネギ属野菜、噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵以外に本発明の効果を損なわない範囲で酸性液状調味料に一般的に使用されている各種原料を適宜選択し配合させることが出来る。
このような原料としては、例えば、植物性や動物性等の食用油脂、澱粉分解物、デキストリンアルコール、オリゴ糖、オリゴ糖アルコール等の糖類、卵黄、ホスフォリパーゼA処理卵黄、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、リゾレシチン、オクテニルコハク酸処理澱粉等の乳化材、食塩、砂糖、グルタミン酸ソーダ、醤油、味噌、核酸系旨味調味料等の各種調味料、香辛料、ビタミンE等の酸化防止剤、クチナシ、カロチン等の色素、野菜や肉加工品の截断物等の具材等が挙げられる。
<酸性液状調味料の製造方法>
本発明の酸性液状調味料の製造方法は、上述したネギ属野菜及び噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵を含有させる他は、従来の一般的な酸性液状調味料の製造方法に準じ、配合原料を略均一に混合することにより製造することができる。
以下、本発明の酸性液状調味料について、実施例、試験例及び比較例に基づき具体的に説明する。
なお、本発明は、これらに限定するものではない。
[実施例1]
<乾燥卵の調製>
割卵し卵白から分離して得た卵黄液10Kgを送風温度175℃で噴霧乾燥した。
次に、この乾燥卵黄粉を、布を敷いた蒸し器の上に1cmの厚さに広げ、100℃の熱蒸気に2分間さらして加熱変性させ、本発明の水不溶性乾燥卵を得た。
得られた乾燥卵黄粉は実質的に水に溶解しないものであり、NSIは15であった。
<酸性液状調味料の調製>
下記の配合割合に準じ、各原材料を略均一に混合し、酸性液状調味料を調製した。
得られた酸性液状調味料は、水不溶性乾燥卵を2.5%(生卵換算で5%)、生ニンニクを1%含有していた。
更に、得られた酸性液状調味料を250mL容量の蓋付きPET容器に充填して実施例1の容器入りの酸性液状調味料を製した。
<配合割合>
食油 40%
食酢(酢酸5%) 10%
砂糖 10%
水不溶性乾燥卵 2.5%(生卵換算で5%)
すりおろし生ニンニク 1%
食塩 3%
キサンタンガム 0.1%
清水 残余
――――――――――――――――――――
合計100%
得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存した。
10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、実施例1の酸性液状調味料はネギ属野菜風味がかなり残っていた。
[比較例1]
<酸性液状調味料の調製>
実施例1の酸性液状調味料の調製において水不溶性乾燥卵を配合せず、その減少分を清水の配合量を増やして補正した以外は、実施例1と同様の方法で酸性液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存し、10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、ネギ属野菜風味に欠けていた。
[比較例2]
<乾燥卵の調製>
割卵し卵白から分離して得た卵黄液10Kgを送風温度175℃で噴霧乾燥し、噴霧乾燥後に変性させない乾燥卵を得た。NSIは60超であった。
<酸性液状調味料の調製>
実施例1において噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵に代えて、上記の噴霧乾燥後に変性させない乾燥卵を用いた以外は、実施例1と同様の方法で液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存し、10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、ネギ属野菜風味に欠けていた。
[比較例3]
<酸性液状調味料の調製>
以下の配合割合とした以外は、実施例1と同様の方法で酸性液状調味料を製した。
<配合割合>
食油 40%
食酢(酢酸5%) 10%
砂糖 10%
生卵黄 5%
生ニンニク 1%
食塩 3%
キサンタンガム 0.1%
清水 残余
――――――――――――――――――――
合計100%
得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存し、10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、ネギ属野菜風味に欠けていた。
[実施例2]
<乾燥卵の調製>
実施例1の卵黄液10Kgに代えて、割卵して卵殻を除去したのち全体を均一に混合して得た液全卵10Kgを用いた以外は実施例1と同じ条件で乾燥卵を得た。NSIは30以下であった。
<酸性液状調味料の調製>
実施例1において卵黄液から製した水不溶性卵粒子に代えて、上記の液全卵から製した水不溶性乾燥卵を用いた以外は、実施例1と同様の方法で酸性液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料は、噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵を3.5%(生卵黄換算で5%)、ネギ属野菜を生換算で1%含有していた。
更に、得られた酸性液状調味料を250mL容量の蓋付きPET容器に充填して容器入りの酸性液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存した。
10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、ネギ属野菜風味が残っていた。
[実施例3]
<乾燥卵の調製>
実施例1の卵黄液10Kgに代えて、卵黄液1.5Kgと卵白液8.5Kgを均一に混合して得た液卵10Kgを用いた以外は実施例1と同じ条件で乾燥卵を得た。NSIは30以下であった。
<酸性液状調味料の調製>
実施例1において卵黄液から製した水不溶性卵粒子に代えて、上記の液卵から製した水不溶性乾燥卵を用い、実施例1においてすりおろし生ニンニクを含有せず、みじん切り生ネギを15%用いた以外は、実施例1と同様の方法で酸性液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料は、噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵を5%(生卵黄換算で2.5%)、すりおろし生ネギを15%含有していた。
更に、得られた酸性液状調味料を250mL容量の蓋付きPET容器に充填して容器入りの酸性液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存した。
10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、ネギ属野菜風味がかなり残っていた。
また、実施例1で得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存した。
10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、実施例4は実施例1に比べ、ネギ属野菜風味がやや劣るものの問題ない程度であった。
[試験例1]
酸性液状調味料中の水不溶性乾燥卵の含有量の違いによる酸性液状調味料の経時的なネギ属野菜風味の残存性を調べた。
具体的には、実施例1の含有量を表2に示す割合に変更し、その増加分又は減少分を清水の配合量で補正した以外は、実施例1と同様の方法で3種類の酸性液状調味料を調整した。
さらに、得られた酸性液状調味料を250mL容量の蓋付きPET容器に充填して容器入りの酸性液状調味料を製した。
前述の3種類の酸性液状調味料を、家庭用冷蔵庫で10日間保存後、各酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食し、下記の評価基準に従って評価した。
<評価基準>
ネギ属野菜風味の経時的残存性の評価ランク:基準
A:ネギ属野菜風味がかなり残っている。
B:ネギ属野菜風味が残っている。
C:ネギ属野菜風味に欠けている。
表1より、酸性液状調味料中の水不溶性乾燥卵の含有量が1%以上15%以下である酸性液状調味料(No.1〜4)は、ネギ属野菜風味が残っていることが理解される。
特に、酸性液状調味料中のネギ属野菜の合計含有量が5%以上10%以下である酸性液状調味料(No.1、2)は、ネギ属野菜風味がかなり残っていることが理解される。
[実施例4]
<乾燥卵の調製>
割卵し卵白から分離して得た卵黄液10Kgを送風温度175℃で噴霧乾燥した。
次に、この乾燥卵黄粉を、布を敷いた蒸し器の上に1cmの厚さに広げ、70℃の熱蒸気に10分間さらして加熱変性させ、本発明の乾燥卵を得た。
NSIは60以下であった。
なお、蒸し器中の卵粉の上部には凝縮水よけのカバーを設けて凝縮水が卵粉の上に落下しないようにした。
<酸性液状調味料の調製>
実施例1において水不溶性乾燥卵に代えて、上記の噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵を用いた以外は、実施例1と同様の方法で液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料は、噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵を2.5%(生卵黄換算で5%)、生ニンニクを1%含有していた。
更に、得られた酸性液状調味料を250mL容量の蓋付きPET容器に充填して容器入りの酸性液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存した。
10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、ネギ属野菜風味がかなり残っていた。
また、実施例1で得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存した。
10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、実施例4は実施例1に比べ、ネギ属野菜風味がやや劣るものの問題ない程度であった。
[実施例5]
<乾燥卵の調製>
割卵し卵白から分離して得た卵黄液10Kgを送風温度175℃で噴霧乾燥した。
次に、この乾燥卵黄粉を、布を敷いた蒸し器の上に1cmの厚さに広げ、160℃の熱蒸気に10秒間さらして加熱変性させ、本発明の乾燥卵を得た。
NSIは30以下であった。
なお、蒸し器中の卵粉の上部には凝縮水よけのカバーを設けて凝縮水が卵粉の上に落下しないようにした。
<酸性液状調味料の調製>
実施例1において水不溶性乾燥卵の変性条件を上記に代えた以外は、実施例1と同様の方法で液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料は、噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵を2.5%(生卵黄換算で5%)、生ニンニクを1%含有していた。
更に、得られた酸性液状調味料を250mL容量の蓋付きPET容器に充填して容器入りの酸性液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存した。
10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、ネギ属野菜風味がかなり残っていた。
[実施例6]
<すりおろし加熱ニンニクの調製>
実施例1で用いたすりおろし生ニンニク50gを予め95℃に温めておいた油500mL中で1分間湯煎し、すりおろし加熱ニンニクを製した。
<酸性液状調味料の調製>
実施例1においてすりおろし生ニンニクに代えて、上記のすりおろし加熱ニンニクを用いた以外は、実施例1と同様の方法で酸性液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料は、噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵を2.5%(生卵黄換算で5%)、ニンニクを生換算で1%含有していた。
更に、得られた酸性液状調味料を250mL容量の蓋付きPET容器に充填して容器入りの酸性液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存した。
10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、ネギ属野菜風味がかなり残っていた。
また、実施例6は実施例1に比べ、ネギ属野菜風味がやや劣るものの問題のない程度であった。
[実施例7]
<すりおろし加熱ニンニクの調製>
実施例1で用いたすりおろし生ニンニク50gを予め110℃に温めておいた油500mL中で1分間湯煎し、すりおろし加熱ニンニクを製した。
<酸性液状調味料の調製>
実施例1においてすりおろし生ニンニクに代えて、上記のすりおろし加熱ニンニクを用いた以外は、実施例1と同様の方法で酸性液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料は、噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵を2.5%(生卵黄換算で5%)、ニンニクを生換算で1%含有していた。
更に、得られた酸性液状調味料を250mL容量の蓋付きPET容器に充填して容器入りの酸性液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存した。
10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、ネギ属野菜風味がかなり残っていた。
また、実施例1や実施例6に比べ、ネギ属野菜風味が劣るものの問題のない程度であった。
[実施例8]
<酸性液状調味料の調製>
実施例1においてすりおろし生ニンニク1%に代えて、すりおろし生玉ネギ10%に変更し、その増加分を清水の配合量で補正した以外は、実施例1と同様の方法で酸性液状調味料を調整した。
得られた酸性液状調味料は、噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵を2.5%(生卵黄換算で5%)、すりおろし生玉ネギを10%含有していた。
更に、得られた酸性液状調味料を250mL容量の蓋付きPET容器に充填して容器入りの酸性液状調味料を製した。
また、実施例8で得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存した。
10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、実施例8は、ネギ属野菜風味が残っていた。
[実施例9]
<酸性液状調味料の調製>
実施例1においてすりおろし生ニンニク1%に代えて、すりおろし生ニンニク5%とすりおろし生玉ネギ5%に変更した以外は、実施例1と同様の方法で酸性液状調味料を調整した。
得られた酸性液状調味料は、水不溶性乾燥卵を2.5%(生卵黄換算で5%)、すりおろし生ニンニクを5%、すりおろし生玉ネギを10%含有していた。
更に、得られた酸性液状調味料を250mL容量の蓋付きPET容器に充填して容器入りの酸性液状調味料を製した。
得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存した。
10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、ネギ属野菜風味がかなり残っていた。
また、実施例8で得られた酸性液状調味料を家庭用冷蔵庫で10日間保存した。
10日間保存後の酸性液状調味料10gをカットした生レタス100gに和えて喫食したところ、実施例9は実施例8に比べ、ネギ属野菜風味が残っていた。






















Claims (12)

  1. ネギ属野菜を含有する酸性液状調味料の製造方法において、
    噴霧乾燥後に変性させた乾燥卵を含有させる
    酸性液状調味料(但し、生(なま)醤油を含むものを除く)の製造方法
  2. 請求項1に記載の酸性液状調味料の製造方法において、
    前記乾燥卵が70℃以上160℃以下の熱蒸気で2秒間以上60分間以下変性されたもの
    である、
    酸性液状調味料の製造方法
  3. 請求項1又は2に記載の酸性液状調味料の製造方法において、
    前記乾燥卵が水不溶性乾燥卵である、
    酸性液状調味料の製造方法
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の酸性液状調味料の製造方法において、
    前記ネギ属野菜を生換算で1%以上15%以下含有させる
    酸性液状調味料の製造方法
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の酸性液状調味料の製造方法において、
    前記乾燥卵を生換算で2.5%以上20%以下含有させる
    酸性液状調味料の製造方法
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の酸性液状調味料の製造方法において、
    前記ネギ属野菜が未加熱又は100℃以下で加熱した野菜である、
    酸性液状調味料の製造方法
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の酸性液状調味料の製造方法において、
    前記ネギ属野菜として少なくともニンニクを含有させる
    酸性液状調味料の製造方法
  8. ネギ属野菜を含有する酸性液状調味料において、
    水不溶性乾燥卵を含有する、
    酸性液状調味料(但し、生(なま)醤油を含むものを除く)。
  9. 請求項8に記載の酸性液状調味料において、
    前記ネギ属野菜を生換算で1%以上15%以下含有する、
    酸性液状調味料。
  10. 請求項8又は9に記載の酸性液状調味料において、
    前記乾燥卵を生換算で2.5%以上20%以下含有する、
    酸性液状調味料。
  11. 請求項8乃至10のいずれかに記載の酸性液状調味料において、
    前記ネギ属野菜が未加熱又は100℃以下で加熱した野菜である、
    酸性液状調味料。
  12. 請求項8乃至11のいずれかに記載の酸性液状調味料において、
    前記ネギ属野菜として少なくともニンニクを含有する、
    酸性液状調味料。
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