JPH07277856A - コンクリートまたはモルタルのコーティング剤 - Google Patents

コンクリートまたはモルタルのコーティング剤

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JPH07277856A
JPH07277856A JP9816894A JP9816894A JPH07277856A JP H07277856 A JPH07277856 A JP H07277856A JP 9816894 A JP9816894 A JP 9816894A JP 9816894 A JP9816894 A JP 9816894A JP H07277856 A JPH07277856 A JP H07277856A
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JP
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meth
weight
coating agent
concrete
copolymer
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JP9816894A
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English (en)
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Hideki Sendai
英毅 千代
Masaharu Yoshida
真晴 葭田
Minoru Ito
実 伊藤
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンクリートの打ち放し面またはモルタル仕
上げ面の外観を損なわず、耐水性、撥水性、耐汚染性に
優れたコーティング剤の提供。 【構成】 数平均分子量が300〜5,000、MW
N が10以下、分子中の側鎖基の1〜50モル%が
(メタ)アクリロキシアルキル基で置換されたラダーシ
リコーンオリゴマーとアクリル系モノマーとの共重合溶
液に無機化合物粉末をコポリマー固形分に対し0.1〜
10重量%配合したコンクリートまたはモルタル用コー
ティング剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土木、建築におけるコ
ンクリートの打ち放し面またはモルタル仕上げ面にコー
ティングして、耐水性、撥水性、耐汚染性の改良に効果
があり、外観を変化させることなく、コンクリートまた
はモルタルの表面の保護作用を有するコーティング剤に
関するものであり、建物、建材、道路、トンネル、橋梁
等に広範囲な適用範囲を有する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートの打ち放し面またはモルタ
ル仕上げ面は水を吸いやすい、汚れやすい、あるいは日
光や風雨にさらされると風化しやすいなどの性質がある
ために種々のコーティング剤を塗布することが行われて
いる。例えば、アクリル系、ウレタン系、シリコーン
系、フッ素系などのコーティング剤が上市されている
が、あるものは光沢が強すぎてコンクリートまたはモル
タルの外観の変化を伴い、あるものは強すぎる撥水性の
ため雨水に伴う汚れた滴状または筋状に付着し、あるも
のは長期間の屋外暴露で躯体から剥離するなどコンクリ
ートまたはモルタルの外観を変化させずに保護作用を有
するコーティング剤は得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、コンクリー
トの打ち放し面またはモルタル仕上げ面のコーティング
剤として、従来欠点とされていた耐水性、撥水性、耐汚
染性、耐候性を有し、且つ外観を著しく変化させないバ
ランスのとれたコーティング剤の開発を目的とするもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、数平均分子量
Mnが300〜5,000、重量平均分子量Mwが40
0〜50,000、Mw/Mnが10以下であり、分子
中の側鎖基における(メタ)アクリロキシアルキル基
[本発明においてメタクリロあるいはメタクリル及びア
クリロあるいはアクリルを(メタ)アクリロあるいは
(メタ)アクリルという。]含有量が1〜50モル%の
ラダーシリコーンオリゴマーと(メタ)アクリル酸エス
テル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド
[以上3種の(メタ)アクリル誘導体を以下アクリル系
モノマーという。]およびスチレンより選ばれた1種ま
たは複数のモノマーとを共重合したコポリマー溶液また
はコポリマー分散液に個数平均粒子径1〜50μm、重
量平均粒子径2〜100μmの無機化合物粉末をコポリ
マー固形分に対し0.1〜10重量%を配合したコンク
リートまたはモルタルのためのコーティング剤を開発す
ることにより上記の目的を達成した。
【0005】ラダーシリコーンはコーティング剤として
耐候性、耐水性、耐熱性に優れていることが認められて
おり(例えば特開昭62−132575号)、屋外に使
用されるコンクリート等の製品のコーティングに良好で
はあるが塗膜の伸度が小さいためにコーティングする基
材の形状や大きさによっては寒暖の差による基材の伸縮
に追従できないため塗面にクラックを生じやすい。また
光沢が大きく、モルタル表面の外観が著しく変化する。
【0006】またアクリル樹脂コーティング剤は組成に
よって硬いものから軟らかいものまでの塗膜を作ること
ができるが、耐候性、耐水性などがシリコーン樹脂、フ
ッ素樹脂に比して不十分である。
【0007】本発明のコーティング剤に用いられるコポ
リマーはMnが300〜5,000、Mwが400〜5
0,000、Mw/Mnが10以下であり、側鎖基にお
ける(メタ)アクリロキシアルキル含有量が1〜50モ
ル%のラダーシリコーンオリゴマーとアクリル系モノマ
ー及びスチレンより選ばれた1種または複数のモノマー
との共重合物である。
【0008】ラダーシリコーンオリゴマーとアクリル系
モノマー及びスチレンからなるモノマーとの配合比は重
量で1:99〜50:50、好ましくは3:97〜3
0:70である。
【0009】コポリマー中のラダーシリコーンオリゴマ
ー含有量が1重量%未満では耐候性、耐水性、耐汚染性
が不十分であり、50重量%を越えると貯蔵中に粘度上
昇が大きく不安定である。またMnが300未満あるい
はMwが400未満では塗膜の耐候性、耐水性、耐汚染
性が劣り、Mnが5,000を越えるときあるいはMw
が50,000を越えるときにはコーティング剤の作業
性が悪く、貯蔵中の粘度上昇が大きく不適当である。
【0010】Mw/Mnが10を越えると貯蔵中の粘度
上昇があり、ゲル化しやすい。ラダーシリコーン中の側
鎖基における(メタ)アクリロキシアルキル基含有量が
1モル%未満では共重合性が悪く、コーティング剤中に
未反応のラダーシリコーンオリゴマーが残り、結果的に
耐候性、耐汚染性が不十分となる。ラダーシリコーンオ
リゴマーの(メタ)アクリロキシアルキル基以外の側鎖
は、炭素数1〜18のアルキル基、置換アルキル基、フ
ェニル基、置換フェニル基であり、ことにメチル基、フ
ェニル基が優れている。この場合、側鎖基に5モル%以
下のエポキシ基、アミノ基を入れてもさしつかえない。
【0011】ラダーシリコーンオリゴマーの合成はトリ
アルコキシシランまたはトリクロロシランの加水分解後
縮合によって行われる。
【0012】トリアルコキシシランとしてはトリメトキ
シメタクリロキシプロピルシラン、トリエトキシアクリ
ロキシブチルシラン、トリクロロメタクリロキシプロピ
ルシランおよびトリエトキシメチルシラン、トリメトキ
シフェニルシラン、トリクロロメチルシラン、トリクロ
ロフェニルシランなどを混合して用いられる。
【0013】このようにして合成したラダーシリコーン
オリゴマーは末端基がヒドロキシル基またはアルコキシ
基であり、貯蔵中あるいは加熱によりほかの分子の水酸
基、アルコキシ基と反応し、縮合して粘度上昇、遂には
ゲル化が起こる可能性があるので、末端基のシリコーン
原子を非反応性のアルキル基及び/またはフェニル基
(トリメチルシリル基及び/またはトリフェニルシリル
基)で置換しておくことが望ましい。このためにはラダ
ーシリコーン合成反応の末期に1官能シラン、例えばト
リメチルアルコキシシラン、トリフェニルアルコキシシ
ラン、トリメチルクロロシラン、トリフェニルクロロシ
ランなどを添加して末端をメチル基やフェニル基に変え
るか、またはヘキサアルキルジシロキサンを反応させて
末端をアルキル基に変えて安定化することができる。
【0014】ラダーシリコーンオリゴマーと共重合する
モノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルとして
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸2エチルヘキシル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸2エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、アク
リル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリル
酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチルなどから選
ばれる。
【0015】その他のモノマーとしてはアクリル酸、メ
タクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチ
レンなどが用いうる。
【0016】なお、これらのモノマーの合計量の10%
以下であればビニルエステル、例えば酢酸ビニル、バー
サチック酸ビニルまたはメチロール(メタ)アクリルア
ミド、アルコキシメチロール(メタ)アクリルアミドな
どほかのモノマーを共重合してもさしつかえない。
【0017】共重合は溶液重合または乳化重合によって
行われる。溶液重合はアゾビスイソブチロニトリルのよ
うな重合開始剤の存在下酢酸ブチル、トルエンなどの有
機溶剤中でラダーシリコーンオリゴマーおよびモノマー
を添加して加熱して行う。乳化重合は乳化剤及び重合開
始剤を溶解した水中にラダーシリコーンを溶解したモノ
マーを添加し、加熱して行うか、あるいは適当なレドッ
クス系触媒を用いて室温で重合を行うことができる。
【0018】コポリマー溶液またはコポリマー分散液に
配合する無機化合物粉末は個数平均粒子径1〜50μ
m、重量平均粒子径2〜100μmの範囲内にあること
が必要で、個数平均粒子径が1μm未満あるいは重量平
均粒子径が2μm以下では塗膜に光沢がでて、また個数
平均粒子径が50μmを越えるとき、あるいは重量平均
粒子径が100μmを越えるときには塗膜がザラツクと
共に着色し、共に打ち放しコンクリートの外観が損なわ
れる。コポリマーと無機化合物粉末との配合割合はポリ
マーに対し0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜5
重量%である。
【0019】無機化合物粉末はコンクリートまたはモル
タルの表面からアルカリがポリマー塗膜をマイグレーシ
ョンして表面が白化するのを防ぐ効果がある。しかし、
無機粉末が0.1%未満ではコポリマーの光沢がでて、
コンクリートまたはモルタルの外観が悪く、10%を越
えるときには無機粉末に基づく着色が表れて、コンクリ
ートまたはモルタルの外観が損なわれる。
【0020】無機化合物粉末としては酸化ケイ素、酸化
アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、
ケイ酸アルミニウム、酸化チタン、マイカ、タルク、ク
レー、硫酸バリウム、セメントが適当である。場合によ
っては微量の着色無機顔料、例えばカーボンブラック、
黄土、コバルトブルーなどを加え、着色を調製すること
ができる。
【0021】コポリマー溶液またはコポリマー分散液に
無機化合物粉末を配合するには溶液または分散液に無機
化合物粉末を混合し、振盪、撹拌によって分散すること
もできるが、あらかじめ少量の溶剤または溶液、分散液
で混練機により混練して加えることもできる。また混練
を容易にするため、無機化合物粉末をあらかじめシラン
カップリング剤等で表面処理を行い、分散しやすくして
も良い。
【0022】無機化合物粉末を配合したコポリマー溶液
または分散液は、限定されないが、製造の場合固形分濃
度約50%くらいのものを調整し、使用に際してシンナ
ーで薄め、固形分濃度として1〜30%、好ましくは3
〜20%の溶液または分散液としてスプレー塗装するこ
とが好ましい。
【0023】コーティング剤が溶剤系のときにはポリイ
ソシアネートなどの架橋剤を加えて室温で架橋すること
ができる。この場合コポリマー中に水酸基、アミノ基な
どイソシアネートと反応する活性水素を有する反応基を
有していることが必要で、代表的なものは、メタクリル
酸ヒドロキシエチルをモノマーに使用し、水酸基を有す
るコポリマーを作り、イソシアネートと反応させて架橋
する。
【0024】コーティング剤をコンクリート・モルタル
打ち放し面に塗布するには、スプレー塗、ローラー塗、
刷毛塗などが用いられ、コーティング剤の一部はモルタ
ル面にしみこみ、一部はモルタルの表面を被覆し、耐候
性、耐水性、耐汚染性のある美麗な面を形成することが
できる。
【0025】
【作用】本発明のコーティング剤は、コンクリートの打
ち放し面またはモルタル仕上げ面の表面に施工し、その
表面の外観を損なわず耐水性、撥水性、耐汚染性を改良
させるためのものである。
【0026】特に(メタ)アクリロキシアルキル基を含
有のラダーシリコーンオリゴマーとアクリル系モノマー
との共重合体に無機化合物粉末を配合することにより従
来のコーティング剤が抱えていた問題を、効果は低下さ
せずに塗膜表面へのアルカリのマイグレーションを防止
すると共に外観保持ができるコーティング剤を開発でき
た。
【0027】更にラダーシリコーンオリゴマーの末端基
をアルカリ基及び/またはフェニル基の置換基と結合し
たシロキサンとすることによりコーティング剤の安定性
を大幅に改良した。
【0028】
【実施例】本発明を具体的に説明するために実施例を示
す。JIS R 5210のポルトランドセメント50
重量部に平均粒径0.1mmの川砂100重量部を混合
し、水/セメント比を50%として練り合わせ、モルタ
ルペーストを作った。これをフレキシブル板に左官コテ
でコーティングし、厚さ10mmの平滑なモルタル面を
作り、30日間室温に養生して基材とした。
【0029】これにコーティング剤を100g/m2
(固形分)になるようにスプレーし、室温で7日間放置
した後塗膜試験を行った。
【0030】耐候性:サンシャインウエザメーターで3
000時間照射処理後のコーティング塗面のワレ、ふく
れ、変色を肉眼判定した。
【0031】耐水性:JIS K 5400に従い、3
0℃の水中に72時間浸漬し、引き上げて塗面のしわ、
ふくれ、割れ、剥れを観察した。
【0032】耐汚染性:川崎地区の屋外に3ケ月間暴露
し、流水で洗った後、汚れの程度を観察した。全く汚れ
ないものを◎、全面的に汚れたものを×とし、中間的な
ものを△で示した。
【0033】(実施例1)温度計、撹拌装置、還流冷却
器を取りつけた2Lのフラスコに、3−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン75g(0.3モル)、メ
チルトリエトキシシラン107g(0.6モル)、フェ
ニルトリメトキシシラン20g(0.1モル)、アセト
ン80g、塩酸0.01モル、水20gを仕込み、フラ
スコ内の温度を60℃まで昇温し、撹拌しながら3時間
保持した。続いて70℃に昇温し、1時間反応させた
後、ブチルアミンを加えて中和し、水、トルエンを用い
て洗浄後ロータリーエバポレーターを使用して溶剤、水
を除去した。
【0034】得られたラダーシリコーンオリゴマーの置
換基Rの30モル%がメタクリロキシプロピル基、60
モル%がメチル基、10モル%がフェニル基であり、分
子量はMn=3,200,Mw=16,000,Mw/
Mn=5.0であった。このラダーシリコーンオリゴマ
ー10重量部に、メタクリル酸メチル20重量部、アク
リル酸ブチル15重量部、メタクリル酸2重量部、メタ
クリル酸2ヒドロキシエチル3重量部とを加え、酢酸ブ
チルとトルエン(1:1混合溶剤)中で共重合して固形
分濃度50%、分子量36,000のコポリマー溶液を
得た。
【0035】これに個数平均粒子径5μm、重量平均粒
子径15μmの酸化ケイ素粉末を50%濃度のコポリマ
ー溶液100重量部に対し2重量部配合した。これをペ
イントシェーカーを用いて良く分散し、ベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤0.2部、ヒンダードアミン系安定
剤0.1部を加えて溶解し、コーティング剤とした。こ
れを基材に所定量塗布し、室温で7日間放置した後、コ
ーティング塗膜の試験を行った。結果を表1に示す。
【0036】(実施例2)実施例1で製造したラダーシ
リコーンオリゴマー10重量部にヘキサメチルジシロキ
サン0.2重量部を加え、塩酸を加えてpHを4とし、
50℃で2時間反応させて末端が3個のメチル基で置換
されたシロキサンであるラダーシリコーンオリゴマーを
合成した。以下実施例1と同様にしてアクリル系モノマ
ーと共重合し、酸化ケイ素粉末と紫外線吸収剤、安定剤
を添加してコーティング剤を調製した。実施例1と同様
に塗装した後塗膜の試験を行った。結果を表1に示す。
【0037】なお、実施例1で合成したラダーシリコー
ンオリゴマーとアクリル系モノマーを用いたコポリマー
溶液と実施例2で合成したラダーシリコーンオリゴマー
とアクリル系モノマーを用いたコポリマー溶液を、50
℃で放置したところ、実施例1の溶液は当初粘度が38
0cpであったが、90日後においてゲル化していた。
一方、実施例2の溶液は当初350cpであったが90
日後の粘度は330cpでほとんど変化しておらず、極
めて安定性が高いものである。
【0038】(実施例3)実施例1のコーティング剤2
00gにヘキサメチレンジイソシアネート4.7g及び
ジブチルスズジラウレート0.01gを混合した。この
場合水酸基とイソシアネート基のモル比は1:1.2で
ある。これに実施例1と同様の紫外線吸収剤及び安定剤
を添加してコーティング液を調製し、スプレー塗装した
後、実施例1と同様に塗膜を試験した。結果を表1に示
す。
【0039】(実施例4)実施例1で得られたコポリマ
ー溶液100重量部に個数平均粒子径12μm、重量平
均粒子径25μmの酸化アルミニウム粉末0.5重量
部、個数平均粒子径20μm、重量平均粒子径53μm
のクレー粉末1.0重量部を配合し、ホモミキサーで撹
拌して良く分散させた。これに実施例1と同様の紫外線
吸収剤、安定剤を添加してコーティング液を調製し、ス
プレー塗装した後、実施例1と同様に塗膜を試験した。
結果を表1に示す。
【0040】(実施例5)実施例1で製造したラダーシ
リコーンオリゴマー10重量部をスチレン10重量部、
アクリル酸2エチルヘキシル10重量部、メタクリル酸
イソブチル15重量部、メタクリル酸2重量部、メタク
リル酸2ヒドロキシプロピル3重量部の混液に溶解し、
酢酸ブチルとトルエン(1:1混合溶剤)中で共重合し
て固形分濃度50%、分子量44,000のコポリマー
溶液を得た。この溶液100重量部に個数平均粒子径8
μm、重量平均粒子径20μmのシランカップリング剤
処理を施したケイ酸アルミニウム1.5重量部、個数平
均粒子径20μm、重量平均粒子径30μmのセメント
粉末0.5重量部を加え、良く撹拌して分散せしめた。
これに実施例1と同様の紫外線吸収剤、安定剤を添加
し、コーティング剤とした。スプレー塗装後実施例1と
同様に塗膜の試験をした。結果を表1に示す。
【0041】(実施例6)実施例1で製造したラダーシ
リコーンオリゴマー10重量部をメタクリル酸メチル2
0重量部、アクリル酸ブチル15重量部、エチレングリ
コールジアクリル酸エステル3重量部、アクリル酸20
重量部の混液に溶解した。別に温度計、かくはん器、滴
下装置を付したフラスコに脱イオン水55部を入れ、乳
化剤としてポリエチレングリコールノニルフェニルエー
テルスルホン酸ソーダ3重量部、ドデシル硫酸ソーダ
0.5重量部、重合開始剤として過硫酸アンモニウム
0.5重量部を溶解した。フラスコを加熱し、モノマー
混液を滴下しつつ、温度を上昇し、80℃で5時間かけ
て乳化重合を行った。更に反応末期に過硫酸アンモニウ
ム0.05重量部を追加し、90℃で30分保って重合
を終了した。得られたエマルジョンは固形分47%、粘
度は0.18PaSであった。
【0042】ポリエチレングリコールドデシルエーテル
を分散剤として実施例1と同じ個数平均粒子径5μm、
重量平均粒子径15μmの酸化ケイ素を上記エマルジョ
ン100重量部に対し2.2重量部を配合しコーティン
グ剤とした。
【0043】実施例1と同様に基材にスプレーし、室温
乾燥した後実施例1と同様に塗膜試験を行った。結果を
表1に示す。
【0044】(比較例1)実施例1においてラダーシリ
コーンオリゴマーの使用を省略し、メタクリル酸メチル
20重量部、アクリル酸ブチル15重量部、メタクリル
酸2重量部、メタクリル酸2ヒドロキシエチル3重量部
を酢酸ブチルとトルエンの混液(1:1)40重量部中
で溶液重合して固形分50%のコポリマー溶液を作っ
た。この溶液100重量部に対し、実施例1と同じ酸化
ケイ素2重量部を良く混合し、同じ紫外線吸収剤及び安
定剤を加えてコーティング液を作った。
【0045】実施例1と同様に塗膜試験を行った。結果
は表1に示すようであって、耐候性、耐水性、耐汚染性
共に不十分であった。
【0046】(比較例2)配合する酸化ケイ素粉末の粒
子径が個数平均で70μm、重量平均で150μmのも
のを使用した他はすべて実施例1と同様に行った。表1
に示すように塗装表面が白化し、外観が打ち放しのもの
とは異なり、また塗膜の物性も好ましくなかった。
【0047】(比較例3)配合する酸化ケイ素の微粒子
の粒子径が個数平均で0.5μm、重量平均で1.0μ
mのものを使用したほかはすべて実施例1と同様に行っ
た。配合したコーティング剤は著しく粘度が上昇し、ま
たチクソ性が大でコーティング(スプレー塗装)が不可
能であった。
【0048】(比較例4)実施例5で製造した共重合物
溶液100部に同様のケイ酸アルミニウム17%及びセ
メント粉末3%を混合し、その他の紫外線吸収剤、安定
剤の添加量を同量にしてコーティング剤を作った。塗装
面は打ち放し面とは異なった白化した外観であり、また
塗膜試験結果は耐候性、耐水性、耐汚染性共に実施例5
に比して著しく劣り、実用性がなかった。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明のコンクリートまたはモルタル用
コーティング剤は、耐候性、耐水性、耐汚染性に優れて
おり、従来のコーティング剤が問題となっていた光沢の
強すぎるための外観の変化やアルカリのマイグレーショ
ンによる白化などがなく、道路や建築物などのコンクリ
ートまたはモルタルの表面処理に広範に使用できるもの
である。更に末端基をアルキル基またはフェニル基と結
合したシロキサンで置換したラダーシリコーンオリゴマ
ーを用いたコーティング剤は極めて安定であり、貯蔵性
に優れている。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数平均分子量Mnが300〜5,00
    0、重量平均分子量Mwが400〜50,000、Mw
    /Mnが10以下であり、分子中の側鎖基における(メ
    タ)アクリロキシアルキル基の含有量が1〜50モル%
    のラダーシリコーンオリゴマーと(メタ)アクリル酸エ
    ステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド
    およびスチレンより選ばれた少なくとも1種のモノマー
    とを共重合したコポリマー溶液またはコポリマー分散液
    に、個数平均粒子径1〜50μm、重量平均粒子径2〜
    100μmの無機化合物粉末をコポリマー固形分に対
    し、0.1〜10重量%配合したコンクリートまたはモ
    ルタルのためのコーティング剤。
  2. 【請求項2】 コポリマー中のラダーシリコーンオリゴ
    マーと(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル
    酸、(メタ)アクリルアミド及びスチレンより選ばれた
    少なくとも1種のモノマーとの共重合配合比が、重量比
    で1:99〜50:50である請求項1記載のコンクリ
    ートまたはモルタルのためのコーティング剤。
  3. 【請求項3】 無機化合物粉末が酸化ケイ素、酸化アル
    ミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、ケイ
    酸アルミニウム、酸化チタン、マイカ、タルク、クレ
    ー、硫酸バリウムまたはセメントである請求項1または
    2記載のコンクリートまたはモルタルのためのコーティ
    ング剤。
  4. 【請求項4】 (メタ)アクリル酸エステルが、炭素数
    1〜18のアルキルエステル、ヒドロキシアルキルエス
    テル、アミノアルキルエステルまたはグリシジルエステ
    ルより選ばれた少なくとも1種のモノマーである請求項
    1〜3記載のコンクリートまたはモルタルのためのコー
    ティング剤。
  5. 【請求項5】 ラダーシリコーンオリゴマーの末端基
    が、炭素数1〜18のアルキル基及び/またはフェニル
    基の置換基と結合したシロキサンである請求項1〜4記
    載のコンクリートまたはモルタルのためのコーティング
    剤。
  6. 【請求項6】 活性水素を含むコポリマーの非水溶液で
    あるとき、室温〜60℃においてポリイソシアネート等
    の架橋剤を添加し、架橋した請求項1〜5記載のコンク
    リートまたはモルタルのためのコーティング剤。
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