JPH07277159A - 車輪止め装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の脱線や転倒等の事故を防止できる車輪
止め装置を提供する。 【構成】 装置は、本体部１と、これが所定位置に設置
されると当て板１ｂが接触してその設置を検知するセン
サ２と、その検知を知らせる表示灯３と、着脱部４とを
有する。着脱部４は、表示板４ａと、着脱金具４ｂと、
リミットスイッチ４ｃとを備え、表示灯３もこれに装着
され、スイッチ４ｃと電線４ｄにより接続されている。
バッテリー２ａ及びセンサ２は、電線２ｂにより、スイ
ッチ４ｃ及び表示灯３に接続されている。 【効果】 車輪止め装置を装着すると表示灯３が点灯す
る。着脱部４を例えば車両の扉に設置すると、表示灯３
が消灯する。運転者は乗車するときに必ずこれを視認
し、車輪止め装置を取り外すので、これを装着した状態
で車両を発進させる事故を確実に防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両、自動車、航
空機等の車輪を有する移動手段に装着される車輪止め装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】車輪を備えた移動手段では、その停止状
態を確保するために車輪止め装置が用いられる。ところ
が、従来の車輪止め装置は、単に車輪を止める機能を備
えただけのものであった。このため、従来の車輪止め装
置では、不注意により、車輪に車輪止め装置を装着した
状態で移動手段を発進させ、移動手段の脱線や転倒等の
事故を発生させるおそれがあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、移動手段の脱線や転倒等の事故
の発生を防止できる車輪止め装置を提供することを課題
とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、車輪止め装置は、移動手段の車輪に対して
所定位置に設置されることにより車輪の動きを拘束する
車輪止め部と、該車輪止め部が前記所定位置に設置され
るとそれを検知する検知手段と、該検知手段が前記設置
を検知するとそれを報知する報知手段と、所定位置に設
置されることにより前記報知手段の報知を停止させる停
止手段と、を有することを特徴とする。

【０００５】

【作用】本発明によれば、移動手段の車輪に対して車輪
止め部が所定位置に設置されると、検知手段がこれを検
知し、報知手段がこれを報知するので、車輪止め部が確
実に所定位置に設置されたかどうかを確認することがで
きる。又、車輪止め部を設置した運転者もしくは作業者
には、報知手段の報知状態を解消させる必要が生ずる。
一方、停止手段は、停止手段が所定位置に設置されると
報知手段の報知状態を停止させる。従って、運転者等
は、報知手段を停止させるために停止手段を所定位置に
設置することになる。そしてこの所定位置を、例えば車
両の扉部分や、その他の場所で移動手段を運転しょうと
する時に必ず見る所にすることにより、運転者は車輪止
め部が装着されていることを確実に知ることができる。
その結果、車輪止め部を装着した状態で車両を発進させ
る事故が確実に防止される。

【０００６】なおこの場合、車輪止め部を所定位置から
取り外したときには、報知手段が再び作動するようにす
ることが望ましい。そのようにすれば、車輪止め部の車
輪からの取り外しが一層確実に行われることになる。

【０００７】

【実施例】図１は実施例の車輪止め装置の全体構成を示
す。車輪止め装置は、所定位置に設置されることにより
車輪の動きを拘束する車輪止め部としての本体部１と、
本体部１が所定位置に設置されるとそれを検知する検知
手段としてのセンサ２と、センサ２が前記設置を検知す
るとそれを報知する報知手段としての表示灯３と、停止
手段としての着脱部４とを有する。

【０００８】本体部１には、捩じりバネ１ａで付勢され
るように本体部１に取り付けられた可動式車輪当て板１
ｂが装着されている。センサ２は接触式リミットスイッ
チで、本体部１に取り付けられたバッテリー２ａから電
源を供給されていて、本体部１が車輪に対して所定位置
に設置されていないときには、可動式車輪当て板１ｂと
接触せず、本体部１が所定位置に設置され車輪止めとし
て作動するときには、可動式当て板１ｂが傾倒すること
によりこれと接触し、本体部１の所定位置への設置を検
知する。

【０００９】着脱部４は、表示板４ａと、着脱金具４ｂ
と、リミットスイッチ４ｃとを備えている。表示灯３
は、着脱金具４ｂと一体化されて表示板４ａに取り付け
られ、リミットスイッチ４ｃと電線４ｄにより接続され
ている。そして、バッテリー２ａ及びセンサ２は、電線
２ｂにより、それぞれリミットスイッチ４ｃ及び表示灯
３に接続されている。このような構成により、着脱部４
を着脱金具４ｂによって所定位置に設置すると、その位
置で表示灯３が視認される。電線２ｂは、本体部１と着
脱部４が設置される所定位置との間を結合できるだけ長
さを有する。

【００１０】なお上記では、検知手段を可動式当て板１
ｂとリミットスイッチとによる接触式のものにしたが、
検知手段は、車輪の接近を検知するホトセンサや赤外線
センサ等の非接触式センサであってもよい。又、センサ
２と着脱部４との間は必ずしも電線のような有線結合で
なくても、リモコン装置のように無線結合になっていて
もよい。又、報知手段としては、表示灯のような可視的
なものでなくても、ブザーのような可聴式の警報であっ
てもよい。この報知手段に対して、人の操作により報知
状態を遮断するスイッチ等の遮断手段を設けるようにし
てもよい。

【００１１】着脱金具４ｂとしては、磁石式、フック
式、ハンガー式等、適当な着脱手段を用いることができ
る。表示装置４を設置する所定位置としては、車両自体
又は車両外の適当な場所の何れでも良いが、例えば車両
の扉の把手部のように、車両の運転者が確実に見る場所
であることが望ましい。

【００１２】以上のような構成により、本車輪止め装置
は次のように使用される。車輪止め装置は、使用されて
いないときには、本体部１と着脱部４とが電線２ｂで接
続された状態でセットとして保管されている。図示しな
い車両が停止してその車輪に車輪止め装置を装着すると
きには、可動式当て板１ｂが車輪及び本体部１に圧接す
るように本体部１を設置する。これにより、センサ２が
オンになる。又このときには、着脱部４が所定位置に設
置されていないので、リミットスイッチ４ｃもオンにな
っている。その結果、表示灯３が点灯する。

【００１３】運転者又は作業者は、この表示灯の点灯に
より、本体部１が車輪に対して適正に設置されたことを
知る。そして、この表示灯を消灯するために、着脱部４
を例えば車両において運転者が乗車するときに開閉する
側の扉に設置する。着脱金具４ｂが磁石式の場合には、
着脱部４をその扉に貼り付けるような操作だけでよい。
これにより、リミットスイッチ４ｃの先端突起部が扉面
に接触してオフになり、バッテリー２ａと表示灯３との
間の電気的接続が遮断され、表示灯３が消灯する。その
結果、運転者等は、着脱部４が所定位置に設置されたこ
とを確認することができる。更に、運転者は乗車すると
きに必ずこれを視認するので、車輪止め装置が装着され
ていることを知る。従って、運転者が車輪止め装置の取
り外しを忘れて車両を発進させる事故が確実に防止され
る。なおこの場合、車両の扉面に小突起部を取り付け、
リミットスイッチ４ｃがこの突起部に接触するように
し、着脱部４を車両の扉のこの部分以外に貼り付けても
消灯しないようにすれば、運転者は一層確実に車輪止め
装置の装着を知ることになる。

【００１４】次に車両を運転するときには、運転者が車
両に乗車するときに着脱部４を目視し、これを取り外
す。これにより、表示灯３が点灯するので、運転者は車
輪止め装置が装着されていることを確認し、これを取り
外して適当な場所に保管する。その結果、車輪止め部を
確実に取り外して車両を安全に発進させることができ
る。なおこのときには、本体部１が車輪から取り外され
ているので、表示灯は消灯されている。

【００１５】

【発明の効果】以上の如く本発明によれば、車輪止め装
置が車輪止め部の他に検知手段と報知手段と停止手段と
を有するので、車輪止め部を車輪に装着すると共に、停
止手段を車両等の移動手段の扉等の適当な位置に設置す
ることにより、作業者や運転者が報知手段を介して確実
に車輪止め装置の着脱を知ることができる。その結果、
車輪止めを装着した状態で移動手段を発進させることが
なくなり、移動手段の脱線や転倒等の事故を確実に防止
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の車輪止め装置の全体構成を示す説明図
である。

【符号の説明】

１ 本体部（車輪止め部） ２ センサ（検知手段） ３ 表示灯（報知手段） ４ 着脱部（停止手段）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 移動手段の車輪に対して所定位置に設置
   されることにより車輪の動きを拘束する車輪止め部と、
   該車輪止め部が前記所定位置に設置されるとそれを検知
   する検知手段と、該検知手段が前記設置を検知するとそ
   れを報知する報知手段と、所定位置に設置されることに
   より前記報知手段の報知を停止させる停止手段と、を有
   することを特徴とする車輪止め装置。