JPH07274159A - モニター付きインターホン装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 子機側の露出補正等の制御を親機側から行う
ことができるモニター付きインターホン装置を提供する
こと。 【構成】 垂直帰線期間を示す切換信号によって、子機
１０側のスイッチ１４と親機側のスイッチ２１とを同時
に切り換え、垂直帰線期間を除く映像期間には子機１０
側で撮影した映像信号を子機１０から親機２０に伝送す
るように切り換え、垂直帰線期間には親機２０側で発生
した制御信号を親機２０から子機１０へ伝送するように
切り換えることにより、２本の共通配線１，２だけで子
機１０側から親機２０側へ映像を送りモニター表示しな
がら、親機２０側から子機１０側に対して露出等の制御
を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はモニター付きインターホ
ン装置に関し、特に２線式のモニター付きインターホン
装置において、撮像素子を備えた子機に対して親機側か
ら露出制御信号（撮像素子のシャッタスピードを制御す
るための制御信号）等を送信する信号伝送システムに関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、テレビドアホンとして知られるモ
ニター付きインターホン装置は、共通の伝送線路を介し
て、親機と子機間で通話する双方向の音声通話機能を有
するほか、子機から親機へ画像伝送しモニター表示する
モニター表示機能を有している。従って、モニター付き
インターホン装置では、子機側に撮像素子を備え、親機
側にテレビモニターを備えており、子機側の撮像素子で
撮影した電気信号を映像信号に変換した後、この映像信
号を、子機と親機を繋ぐ２線の伝送線路を通して親機側
に伝送し、親機のテレビモニターに表示することができ
る。

【０００３】ところで、上記のような従来の２線式のモ
ニター付きインターホン装置では、子機側の撮像素子の
露出光量を自動及び／又は手動にて設定する機能を備え
たものがある。

【０００４】上記のモニター付きインターホン装置は、
主に、建物の玄関先に取り付けられ、被写体に対して常
に逆光状態となることが多く、また一日の内では時間帯
によって光量が大幅に異なる等の、条件下で撮影しなけ
ればならないため、自動露出設定のみでは、来訪者等の
被写体を良好にモニターすることができない。また、子
機の撮像面に対して、被写体がどうように接近したかに
よってもモニターの表示状態が変化する。このため、子
機側で自動露出設定するほかに、子機側で手動露出設定
もできるように設計されている。

【０００５】しかしながら、子機側でその都度、手動露
出設定することは、大変不便であった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来のモ
ニター付きインターホン装置では、子機側の撮像素子の
露出光量を手動設定するには、その都度、子機側に行っ
て設定しなければならず、大変不便であるという問題が
あった。

【０００７】そこで、本発明は、上記の問題に鑑み、子
機側の露出補正等の制御を親機側から行うことができる
モニター付きインターホン装置を提供することを目的と
するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明によ
るモニター付きインターホン装置は、共通配線を介して
親機と子機間で通話する機能及び子機から親機へ画像伝
送する機能を有した２線式のモニター付きインターホン
装置であって、子機に設けられた撮像手段と、子機に設
けられて、前記撮像手段の撮像信号を基に映像信号を発
生する第１の信号発生手段と、子機に設けられて、前記
映像信号の映像期間には、前記第１の信号発生手段から
の映像信号を前記共通配線に出力し、前記映像信号の垂
直帰線期間には、前記共通配線を通して供給される親機
からの制御信号を前記撮像手段に入力する第１の切換手
段と、親機に設けられて、前記撮像手段を制御するため
の前記制御信号を発生する第２の信号発生手段と、親機
に設けられて、前記映像信号の映像期間には、前記共通
配線を通して供給される子機からの映像信号を親機内に
入力し、前記映像信号の垂直帰線期間には、前記第２の
信号発生手段からの前記制御信号を前記共通配線に出力
する第２の切換手段と、親機に設けられて、前記共通配
線からの映像信号に基づき垂直帰線期間の映像用同期信
号を発生する第３の信号発生手段と、前記第２の切換手
段から出力される映像信号の垂直帰線期間に、前記第３
の信号発生手段からの映像用同期信号を付加し、複合映
像信号を生成する信号合成手段と、この手段からの複合
映像信号を入力し、画面表示する表示手段とを具備した
ものである。

【０００９】請求項２記載の発明によるモニター付きイ
ンターホン装置は、請求項１記載のモニター付きインタ
ーホン装置において、前記第１の切換手段は、前記第１
の信号発生手段の映像信号出力端子と、前記撮像素子の
制御端子とを、選択的に前記共通配線に接続するスイッ
チと、前記撮像手段を駆動する同期信号に基づき、この
スイッチを前記映像信号の映像期間には前記映像信号出
力端子に切り換え、前記映像信号の垂直帰線期間には前
記制御端子に切り換える切換信号を発生する手段とで構
成され、前記第２の切換手段は、親機内の映像信号入力
端子と、前記第２の信号発生手段の制御信号出力端子と
を、選択的に前記共通配線に接続するスイッチと、前記
第３の信号発生手段からの映像用同期信号に基づき、こ
のスイッチを前記映像信号の映像期間には親機内の前記
映像入力端子に切り換え、前記映像信号の垂直帰線期間
には前記第２の信号発生手段の制御信号出力端子に切り
換える切換信号を発生する手段とで構成され、前記信号
合成手段は、前記第２の切換手段から出力される映像信
号と、前記第３の信号発生手段からの映像用同期信号を
選択的に切り換えて出力するスイッチと、前記第３の信
号発生手段からの映像用同期信号に基づき、このスイッ
チを映像信号の垂直帰線期間には前記第３の信号発生手
段の出力端子に切り換え、映像信号の映像期間には前記
第２の切換手段の出力端子に切り換える切換信号を発生
する手段とで構成されることを特徴とする。

【００１０】請求項３記載の発明によるモニター付きイ
ンターホン装置は、共通配線を介して親機と子機間で通
話する機能及び子機から親機へ画像伝送する機能を有し
た２線式のモニター付きインターホン装置であって、子
機に設けられた撮像手段と、子機に設けられて、前記撮
像手段の撮像信号を基に映像信号を発生する第１の信号
発生手段と、子機に設けられて、前記第１の信号発生手
段からの映像信号をＦＭ変調するＦＭ変調手段と、子機
に設けられて、前記映像信号の映像期間には、前記ＦＭ
変調手段からのＦＭ映像信号を前記共通配線に出力し、
前記映像信号の垂直帰線期間には、前記共通配線を通し
て供給される親機からの制御信号を前記撮像手段に入力
する第１の切換手段と、親機に設けられて、前記撮像手
段を制御するための前記制御信号を発生する第２の信号
発生手段と、親機に設けられて、前記映像信号の映像期
間には、前記共通配線を通して供給される子機からのＦ
Ｍ映像信号を親機内に入力し、前記映像信号の垂直帰線
期間には、前記第２の信号発生手段からの前記制御信号
を前記共通配線に出力する第２の切換手段と、親機に設
けられて、前記第２の切換手段を通して供給される子機
からのＦＭ映像信号をＦＭ復調するＦＭ復調手段と、親
機に設けられて、前記ＦＭ復調手段からの映像信号に基
づき垂直帰線期間の映像用同期信号を発生する第３の信
号発生手段と、前記ＦＭ復調手段から出力される映像信
号の垂直帰線期間に、前記第３の信号発生手段からの映
像用同期信号を付加し、複合映像信号を生成する信号合
成手段と、この手段からの複合映像信号を入力し、画面
表示する表示手段とを具備したものである。

【００１１】請求項４記載の発明によるモニター付きイ
ンターホン装置は、請求項３記載のモニター付きインタ
ーホン装置において、前記第１の切換手段は、前記ＦＭ
変調手段のＦＭ変調信号出力端子と、前記撮像素子の制
御端子とを、選択的に前記共通配線に接続するスイッチ
と、前記撮像手段を駆動する同期信号に基づき、このス
イッチを前記映像信号の映像期間には前記ＦＭ変調信号
出力端子に切り換え、前記映像信号の垂直帰線期間には
前記制御端子に切り換える切換信号を発生する手段とで
構成され、前記第２の切換手段は、親機内のＦＭ変調信
号入力端子と、前記第２の信号発生手段の制御信号出力
端子とを、選択的に前記共通配線に接続するスイッチ
と、前記第３の信号発生手段からの映像用同期信号に基
づき、このスイッチを前記映像信号の映像期間には親機
内の前記ＦＭ復調手段のＦＭ復調信号入力端子に切り換
え、前記映像信号の垂直帰線期間には前記第２の信号発
生手段の制御信号出力端子に切り換える切換信号を発生
する手段とで構成され、前記信号合成手段は、前記ＦＭ
復調手段から出力されるＦＭ復調信号と、前記第３の信
号発生手段からの映像用同期信号を選択的に切り換えて
出力するスイッチと、前記第３の信号発生手段からの映
像用同期信号に基づき、このスイッチを映像信号の垂直
帰線期間には前記第３の信号発生手段の出力端子に切り
換え、映像信号の映像期間には前記ＦＭ復調手段のＦＭ
復調信号出力端子に切り換える切換信号を発生する手段
とで構成されることを特徴とする。

【００１２】

【作用】本発明によれば、２線式のモニター付きインタ
ーホン装置において、垂直帰線期間を示す切換信号によ
って、子機側の第１の切換手段と親機側の第２の切換手
段とを同時に切り換え、垂直帰線期間を除く映像期間に
は子機側で撮影した映像信号を子機から親機に伝送する
ように切り換え、垂直帰線期間には親機側で発生した制
御信号を親機から子機へ伝送するように切り換えること
により、２本の共通配線だけで子機から親機へ映像伝送
する一方親機から子機へ制御信号伝送することができ、
子機側から親機側へ映像を送りモニター表示しながら、
親機側から子機側に対して露出等の制御を行うことがで
きる。

【００１３】

【実施例】実施例について図面を参照して説明する。図
１は本発明の一実施例のモニター付きインターホン装置
を示すブロック図である。この実施例は、子機と親機間
の伝送において、映像信号をベースバンド信号で伝送
し、音声信号を上り，下りの２周波でＦＭ変調して伝送
する場合の実施例を示している。

【００１４】図１において、モニター付きインターホン
装置は、子機１０と親機２０の間を共通配線１，２で接
続した構成とされている。モニター付きインターホン装
置は、共通配線１，２を介して親機２０と子機１０間で
音声通話する音声通話機能と、子機１０から親機２０へ
画像伝送しモニター表示するモニター表示機能と有して
いる。

【００１５】まず、音声通話機能については、子機１０
内に送受話器３と音声回路４を配し、親機２０内に音声
回路５と送受話器６を配して構成されている。送受話器
３はマイクとスピーカを備えており、この送受話器３の
マイクからの音声信号を、音声回路４でＦＭ変調して共
通配線１，２に導く。そして、共通配線１，２からの子
機側の音声ＦＭ信号を、音声回路５でＦＭ復調して送受
話器６のスピーカに導く。送受話器６もマイクとスピー
カを有しており、送受話器６のマイクからの音声信号
を、音声回路５で前記音声回路４とは異なった周波数で
ＦＭ変調して共通配線１，２に導き、共通配線１，２か
らの親機側のＦＭ信号を、音声回路４でＦＭ復調して送
受話器３のスピーカに導くようになっている。

【００１６】次に、モニター表示機能については、子機
１０内の撮像手段１１で撮影した信号を親機２０内のテ
レビモニター２５に送信する機能と、親機２０内の御信
号発生回路２６で発生した制御信号を子機１０内の撮像
手段１１に送信する機能とで構成されている。

【００１７】子機１０内には、固体撮像素子（例えばＣ
ＣＤ）を有した撮像手段１１と、撮像された電気信号を
映像信号に変換する第１の信号発生手段としての映像信
号変換回路１２と、端子ａを映像信号変換回路１２から
の映像信号に接続し、端子ｂを撮像手段１１の露出制御
等の制御端子に接続し、共通端子ｃを共通配線１に接続
し、共通端子ｃに対して端子ａ又は端子ｂを選択的に切
り換えて接続することにより、子機側から親機側への映
像信号の送信と、親機側から子機側への制御信号の受信
とを、時分割的に切り換えるためのスイッチ１４と、水
平，垂直の同期信号を発生し撮像手段１１及び映像信号
変換回路１２に供給する一方、垂直帰線期間を示す信号
を発生しスイッチ１４に切換信号として供給する同期信
号発生回路１３とが配設されている。前記スイッチ１４
と前記同期信号発生回路１３の切換信号発生部は、第１
の切換手段を構成している。

【００１８】また、親機２０内には、共通端子ｃを共通
配線１に接続し、端子ａをスイッチ２４の端子ｂに接続
し、端子ｂを制御信号発生回路２６の制御信号出力端子
に接続し、共通端子ｃに対して端子ａ又は端子ｂを選択
的に切り換えて接続することにより、子機側から親機側
への映像信号の受信と、親機側から子機側への制御信号
の送信とを、時分割的に切り換えるためのスイッチ２１
と、共通配線１に流れる映像信号の映像期間を検出する
ことにより垂直帰線期間同期信号及び垂直帰線期間を示
す切換信号を発生する第３の信号発生手段としての垂直
帰線期間同期信号発生回路２２と、垂直帰線期間を示す
切換信号を極性反転する反転回路２３と、端子ａを垂直
帰線期間同期信号発生回路２２の垂直帰線期間同期信号
出力端子に接続し、端子ｂをスイッチ２１の端子ａに接
続し、共通端子ｃをテレビモニター２５のビデオ入力端
子に接続し、共通端子ｃに対して端子ａ又は端子ｂを選
択的に切り換えて接続することにより、スイッチ２１か
ら送信されてくる映像信号の垂直帰線期間に同期信号を
付加するための信号合成用のスイッチ２４と、液晶ディ
スプレイ，平板型ＣＲＴディスプレイ等で構成され、ス
イッチ２４の出力を表示するための表示手段としてのテ
レビモニター２５と、露出制御等の操作を行うための操
作ボタン２７と、操作ボタン２７の操作に従って露出制
御等の制御信号を発生しスイッチ２１の端子ｂに供給す
る第２の信号発生手段としての制御信号信号発生回路２
６とが配設されている。前記スイッチ２１と垂直帰線期
間同期信号発生回路２２の切換信号発生部は、第２の切
換手段を構成している。また、前記スイッチ２４と垂直
帰線期間同期信号発生回路２２の切換信号発生部と反転
回路２３は、信号合成手段を構成している。

【００１９】以上のように構成されたモニター付きイン
ターホン装置の動作を、図２を参照して説明する。

【００２０】ＣＣＤ等の撮像手段１１で撮像された電気
信号は、映像信号変換回路１２で図２(a) に示すような
複合映像信号Ｖ1 に変換される。なお、複合映像信号Ｖ
1 は垂直走査期間（１Ｖ）の単位で示してあり、水平走
査期間ごとに水平同期信号も存在しているがこれらは省
略し、垂直帰線期間を示す信号とこれ以外の映像期間を
示す信号とで表現している。撮像手段１１のドライブ及
び映像信号変換回路１２の映像処理は、同期信号発生回
路１３からの水平，垂直同期信号に同期して行われる。

【００２１】スイッチ１４は、図２(e) に示すような垂
直走査周期の切換パルスＳ1 にて切り換えられ、垂直帰
線期間に相当するローレベル期間にはスイッチ１４は端
子ｂに切り換えられ、それ以外の映像期間に相当するハ
イレベル期間にはスイッチ１４は端子ａに切り換えられ
る。同時に、親機２０内のスイッチ２１も図２(e) に示
すような垂直走査周期の切換パルスＳ2 にて切り換えら
れ、垂直帰線期間に相当するローレベル期間にはスイッ
チ２１は端子ｂに切り換えられ、それ以外の映像期間に
相当するハイレベル期間にはスイッチ２１は端子ａに切
り換えられる。このとき、スイッチ２４も同様に図２
(f) に示す垂直走査周期の切換パルスＳ3にて切り換え
られ、垂直帰線期間に相当するハイレベル期間にはスイ
ッチ２４は端子ａに切り換えられ、それ以外の映像期間
に相当するローレベル期間にはスイッチ２４は端子ｂに
切り換えられる。

【００２２】従って、複合映像信号Ｖ1 の垂直帰線期間
を除く映像期間には、スイッチ１４，２１が端子ａに接
続され、図２(b) に示すような垂直帰線期間の信号部分
を除いた映像信号Ｖ2 が共通配線１を通しかつスイッチ
２１の端子ａ及びスイッチ２４の端子ｂを通してテレビ
モニター２５のビデオ入力端子に供給される。

【００２３】一方、複合映像信号Ｖ1 の垂直帰線期間に
は、スイッチ１４，２１が端子ｂに接続され、このとき
操作ボタン２７によって露出等の制御操作を行うと、図
２(c)に示すような制御信号ＣＬが、制御信号発生回路
２６からスイッチ２１の端子ｂを通りさらに共通配線１
及びスイッチ１４の端子ｂを通して撮像手段１１の制御
端子に供給される。このとき、垂直帰線期間同期信号発
生回路２２から図２(g) に示すような垂直帰線期間同期
信号ＶＳＮが、スイッチ２４の端子ａを通してテレビモ
ニター２５のビデオ入力端子に供給される。

【００２４】これによって、スイッチ２４からは図２
(b) の信号に図２(g) の信号が付加された図２(h) に示
すような複合映像信号Ｖ3 が出力され、テレビモニター
２５に供給される。従って、テレビモニター２５は、垂
直帰線期間に欠落する同期信号を補って、正常な画面表
示（走査）を行うことができる。

【００２５】なお、本実施例のモニター付きインターホ
ン装置では、モニター表示機能を動作させモニター表示
しているときには、操作ボタン２７にて特に露出等の制
御操作を行わないときでも、スイッチ１４，２１，２４
は垂直帰線期間と映像期間とで常に切換動作を行ってお
り、操作ボタン２７の操作によって初めて制御信号が生
成されて垂直帰期期間にのみ子機側に伝送されるように
なっている。

【００２６】図３は本発明の他の実施例のモニター付き
インターホン装置を示すブロック図である。この実施例
は、子機と親機間の伝送において、映像信号をＦＭ変調
信号で伝送し、音声信号をベースバンド信号で伝送する
場合の実施例を示している。このように、音声信号とし
てベースバンド信号を使用する場合には、子機内及び親
機内の各音声回路に配したハイブリッド回路のバランス
により親子間の同時送受話が可能となっている。図１と
同一部分には同一符号を付して説明する。

【００２７】図３において、モニター付きインターホン
装置は、子機１０Ａと親機２０Ａの間を共通配線１，２
で接続した構成とされている。モニター付きインターホ
ン装置は、共通配線１，２を介して親機２０Ａと子機１
０Ａ間で音声通話する音声通話機能と、子機１０Ａから
親機２０Ａへ画像伝送しモニター表示するモニター表示
機能と有している。

【００２８】まず、音声通話機能については、子機１０
Ａ内に送受話器３と音声回路４Ａを配し、親機２０Ａ内
に音声回路５Ａと送受話器６を配して構成されている。
送受話器３はマイクとスピーカを備えており、この送受
話器３のマイクからの音声信号を、ハイブリッドトラン
スを有した音声回路４Ａを通して共通配線１，２に導
く。そして、共通配線１，２からの子機側音声信号を、
ハイブリッドトランスを有した音声回路５Ａを通して送
受話器６のスピーカに導く。送受話器６もマイクとスピ
ーカを有しており、送受話器６のマイクからの音声信号
を、ハイブリッドトランスを有した音声回路５Ａを通し
て共通配線１，２に導き、共通配線１，２からの親機側
音声信号を、ハイブリッドトランスを有した音声回路４
Ａを通して送受話器３のスピーカに導くようになってい
る。

【００２９】次に、モニター表示機能については、子機
１０Ａ内の撮像手段１１で撮影した信号を親機２０Ａ内
のテレビモニター２５に送信する機能と、親機２０Ａ内
の御信号発生回路２６で発生した制御信号を子機１０Ａ
内の撮像手段１１に送信する機能とで構成されている。

【００３０】子機１０Ａ内には、固体撮像素子（例えば
ＣＣＤ，ＭＯＳ型撮像素子）を有した撮像手段１１と、
撮像された電気信号を映像信号に変換する第１の信号発
生手段としての映像信号変換回路１２と、映像信号変換
回路１２からの映像信号をＦＭ変調するＦＭ変調回路１
５と、端子ａをＦＭ変調回路１５からのＦＭ映像信号に
接続し、端子ｂを撮像手段１１の露出制御等の制御端子
に接続し、共通端子ｃを共通配線１に接続し、共通端子
ｃに対して端子ａ又は端子ｂを選択的に切り換えて接続
することにより、子機側から親機側へのＦＭ映像信号の
送信と、親機側から子機側への制御信号の受信とを、時
分割的に切り換えるためのスイッチ１４と、水平，垂直
の同期信号を発生し撮像手段１１及び映像信号変換回路
１２に供給する一方、垂直帰線期間を示す信号を発生し
スイッチ１４に切換信号として供給する同期信号発生回
路１３とが配設されている。前記スイッチ１４と前記同
期信号発生回路１３の切換信号発生部は、第１の切換手
段を構成している。

【００３１】また、親機２０Ａ内には、共通端子ｃを共
通配線１に接続し、端子ａをＦＭ復調回路２８のＦＭ信
号入力端子に接続し、端子ｂを制御信号発生回路２６の
制御信号出力端子に接続し、共通端子ｃに対して端子ａ
又は端子ｂを選択的に切り換えて接続することにより、
子機側から親機側へのＦＭ映像信号の受信と、親機側か
ら子機側への制御信号の送信とを、時分割的に切り換え
るためのスイッチ２１と、共通配線１に流れるＦＭ映像
信号の映像期間を検出することにより垂直帰線期間同期
信号及び垂直帰線期間を示す切換信号を発生する第３の
信号発生手段としての垂直帰線期間同期信号発生回路２
２と、垂直帰線期間を示す切換信号を極性反転する反転
回路２３と、端子ａを垂直帰線期間同期信号発生回路２
２の垂直帰線期間同期信号出力端子に接続し、端子ｂを
ＦＭ復調回路２８のＦＭ信号出力端子に接続し、共通端
子ｃをテレビモニター２５のビデオ入力端子に接続し、
共通端子ｃに対して端子ａ又は端子ｂを選択的に切り換
えて接続することにより、ＦＭ復調回路２８から送信さ
れてくるＦＭ映像信号の垂直帰線期間に同期信号を付加
するための信号合成用のスイッチ２４と、液晶ディスプ
レイ，平板型ＣＲＴディスプレイ等で構成され、スイッ
チ２４の出力を表示するための表示手段としてのテレビ
モニター２５と、露出制御等の操作を行うための操作ボ
タン２７と、操作ボタン２７の操作に従って露出制御等
の制御信号を発生しスイッチ２１の端子ｂに供給する第
２の信号発生手段としての制御信号信号発生回路２６と
が配設されている。前記スイッチ２１と垂直帰線期間同
期信号発生回路２２の切換信号発生部は、第２の切換手
段を構成している。また、前記スイッチ２４と垂直帰線
期間同期信号発生回路２２の切換信号発生部と反転回路
２３は、信号合成手段を構成している。

【００３２】以上のように構成されたモニター付きイン
ターホン装置の動作を、図４を参照して説明する。

【００３３】ＣＣＤ等の撮像手段１１で撮像された電気
信号は、映像信号変換回路１２で図４(a) に示すような
複合映像信号Ｖ1 に変換される。なお、複合映像信号Ｖ
1 は垂直走査期間（１Ｖ）の単位で示してあり、水平走
査期間ごとに水平同期信号も存在しているがこれらは省
略し、垂直帰線期間を示す信号とこれ以外の映像期間を
示す信号とで表現している。撮像手段１１のドライブ及
び映像信号変換回路１２の映像処理は、同期信号発生回
路１３からの水平，垂直同期信号に同期して行われる。

【００３４】スイッチ１４は、図４(e) に示すような垂
直走査周期の切換パルスＳ1 にて切り換えられ、垂直帰
線期間に相当するローレベル期間にはスイッチ１４は端
子ｂに切り換えられ、それ以外の映像期間に相当するハ
イレベル期間にはスイッチ１４は端子ａに切り換えられ
る。このとき、親機２０Ａ内のスイッチ２１も同様に図
４(e) に示すような垂直走査周期の切換パルスＳ2 にて
切り換えられ、垂直帰線期間に相当するローレベル期間
にはスイッチ２１は端子ｂに切り換えられ、それ以外の
映像期間に相当するハイレベル期間にはスイッチ２１は
端子ａに切り換えられる。同時に、スイッチ２４も図４
(f) に示す垂直走査周期の切換パルスＳ3 にて切り換え
られ、垂直帰線期間に相当するハイレベル期間にはスイ
ッチ２４は端子ａに切り換えられ、それ以外の映像期間
に相当するローレベル期間にはスイッチ２４は端子ｂに
切り換えられる。

【００３５】従って、複合映像信号Ｖ1 の垂直帰線期間
を除く映像期間には、スイッチ１４，２１が端子ａに接
続され、図４(b) に示すような垂直帰線期間の信号部分
を除いたＦＭ映像信号Ｖ4 が共通配線１を通しかつスイ
ッチ２１の端子ａを通してＦＭ復調回路２８に供給され
る。そして、ＦＭ復調回路２８でＦＭ復調された図４
(c)に示す映像信号Ｖ5 が、スイッチ２４の端子ｂを通
してテレビモニター２５のビデオ入力端子に供給され
る。

【００３６】一方、複合映像信号Ｖ1 の垂直帰線期間に
は、スイッチ１４，２１が端子ｂに接続され、このとき
操作ボタン２７によって露出等の制御操作を行うと、図
４(d)に示すような制御信号ＣＬが、制御信号発生回路
２６からスイッチ２１の端子ｂを通りさらに共通配線１
及びスイッチ１４の端子ｂを通して撮像手段１１の制御
端子に供給される。このとき、垂直帰線期間同期信号発
生回路２２から図４(g) に示すような垂直帰線期間同期
信号ＶＳＮが、スイッチ２４の端子ａを通してテレビモ
ニター２５のビデオ入力端子に供給される。

【００３７】これによって、スイッチ２４からは図４
(c) の信号に図４(g) の信号が付加された図４(h) に示
すような複合映像信号Ｖ3 が出力され、テレビモニター
２５に供給される。従って、テレビモニター２５は、垂
直帰線期間に欠落する同期信号を補って、正常な画面表
示（走査）を行うことができる。

【００３８】なお、図３の実施例のモニター付きインタ
ーホン装置においても、モニター表示機能を動作させモ
ニター表示しているときには、操作ボタン２７にて特に
露出等の制御操作を行わないときでも、スイッチ１４，
２１，２４は垂直帰線期間と映像期間とで常に切換動作
を行っており、操作ボタン２７の操作によって初めて制
御信号が生成されて垂直帰期期間にのみ子機側に伝送さ
れるようになっている。

【００３９】

【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、２線
式のモニター付きインターホン装置において、親機側か
ら子機側へ共通配線を介して制御信号を送信することが
できるので、親機側からの操作で子機側の露出制御や撮
像部のオンオフ制御等を行うことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のモニター付きインターホン
装置を示すブロック図。

【図２】図１の動作を説明する波形図。

【図３】本発明の他の実施例のモニター付きインターホ
ン装置を示すブロック図。

【図４】図３の動作を説明する波形図。

【符号の説明】

１０，１０Ａ…子機 １１…撮像手段 １２…映像信号変換回路 １３…同期信号発生回路 １４，２１，２４…スイッチ １５…ＦＭ変調回路 ２０，２０Ａ…親機 ２２…垂直帰線期間同期信号発生回路 ２５…テレビモニター ２６…制御信号発生回路 ２７…操作ボタン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岸 彰夫 神奈川県川崎市川崎区駅前本町25ー１ 東 芝マイクロエレクトロニクス株式会社内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】共通配線を介して親機と子機間で通話する
   機能及び子機から親機へ画像伝送する機能を有した２線
   式のモニター付きインターホン装置であって、 子機に設けられた撮像手段と、 子機に設けられて、前記撮像手段の撮像信号を基に映像
   信号を発生する第１の信号発生手段と、 子機に設けられて、前記映像信号の映像期間には、前記
   第１の信号発生手段からの映像信号を前記共通配線に出
   力し、前記映像信号の垂直帰線期間には、前記共通配線
   を通して供給される親機からの制御信号を前記撮像手段
   に入力する第１の切換手段と、 親機に設けられて、前記撮像手段を制御するための前記
   制御信号を発生する第２の信号発生手段と、 親機に設けられて、前記映像信号の映像期間には、前記
   共通配線を通して供給される子機からの映像信号を親機
   内に入力し、前記映像信号の垂直帰線期間には、前記第
   ２の信号発生手段からの前記制御信号を前記共通配線に
   出力する第２の切換手段と、 親機に設けられて、前記共通配線からの映像信号に基づ
   き垂直帰線期間の映像用同期信号を発生する第３の信号
   発生手段と、 前記第２の切換手段から出力される映像信号の垂直帰線
   期間に、前記第３の信号発生手段からの映像用同期信号
   を付加し、複合映像信号を生成する信号合成手段と、 この手段からの複合映像信号を入力し、画面表示する表
   示手段とを具備したことを特徴とするモニター付きイン
   ターホン装置。
2. 【請求項２】請求項１記載のモニター付きインターホン
   装置において、 前記第１の切換手段は、 前記第１の信号発生手段の映像信号出力端子と、前記撮
   像素子の制御端子とを、選択的に前記共通配線に接続す
   るスイッチと、 前記撮像手段を駆動する同期信号に基づき、このスイッ
   チを前記映像信号の映像期間には前記映像信号出力端子
   に切り換え、前記映像信号の垂直帰線期間には前記制御
   端子に切り換える切換信号を発生する手段とで構成さ
   れ、 前記第２の切換手段は、 親機内の映像信号入力端子と、前記第２の信号発生手段
   の制御信号出力端子とを、選択的に前記共通配線に接続
   するスイッチと、 前記第３の信号発生手段からの映像用同期信号に基づ
   き、このスイッチを前記映像信号の映像期間には親機内
   の前記映像入力端子に切り換え、前記映像信号の垂直帰
   線期間には前記第２の信号発生手段の制御信号出力端子
   に切り換える切換信号を発生する手段とで構成され、 前記信号合成手段は、 前記第２の切換手段から出力される映像信号と、前記第
   ３の信号発生手段からの映像用同期信号を選択的に切り
   換えて出力するスイッチと、 前記第３の信号発生手段からの映像用同期信号に基づ
   き、このスイッチを映像信号の垂直帰線期間には前記第
   ３の信号発生手段の出力端子に切り換え、映像信号の映
   像期間には前記第２の切換手段の出力端子に切り換える
   切換信号を発生する手段とで構成されることを特徴とす
   るモニター付きインターホン装置。
3. 【請求項３】共通配線を介して親機と子機間で通話する
   機能及び子機から親機へ画像伝送する機能を有した２線
   式のモニター付きインターホン装置であって、 子機に設けられた撮像手段と、 子機に設けられて、前記撮像手段の撮像信号を基に映像
   信号を発生する第１の信号発生手段と、 子機に設けられて、前記第１の信号発生手段からの映像
   信号をＦＭ変調するＦＭ変調手段と、 子機に設けられて、前記映像信号の映像期間には、前記
   ＦＭ変調手段からのＦＭ映像信号を前記共通配線に出力
   し、前記映像信号の垂直帰線期間には、前記共通配線を
   通して供給される親機からの制御信号を前記撮像手段に
   入力する第１の切換手段と、 親機に設けられて、前記撮像手段を制御するための前記
   制御信号を発生する第２の信号発生手段と、 親機に設けられて、前記映像信号の映像期間には、前記
   共通配線を通して供給される子機からのＦＭ映像信号を
   親機内に入力し、前記映像信号の垂直帰線期間には、前
   記第２の信号発生手段からの前記制御信号を前記共通配
   線に出力する第２の切換手段と、 親機に設けられて、前記第２の切換手段を通して供給さ
   れる子機からのＦＭ映像信号をＦＭ復調するＦＭ復調手
   段と、 親機に設けられて、前記ＦＭ復調手段からの映像信号に
   基づき垂直帰線期間の映像用同期信号を発生する第３の
   信号発生手段と、 前記ＦＭ復調手段から出力される映像信号の垂直帰線期
   間に、前記第３の信号発生手段からの映像用同期信号を
   付加し、複合映像信号を生成する信号合成手段と、 この手段からの複合映像信号を入力し、画面表示する表
   示手段とを具備したことを特徴とするモニター付きイン
   ターホン装置。
4. 【請求項４】請求項３記載のモニター付きインターホン
   装置において、 前記第１の切換手段は、 前記ＦＭ変調手段のＦＭ変調信号出力端子と、前記撮像
   素子の制御端子とを、選択的に前記共通配線に接続する
   スイッチと、 前記撮像手段を駆動する同期信号に基づき、このスイッ
   チを前記映像信号の映像期間には前記ＦＭ変調信号出力
   端子に切り換え、前記映像信号の垂直帰線期間には前記
   制御端子に切り換える切換信号を発生する手段とで構成
   され、 前記第２の切換手段は、 親機内のＦＭ変調信号入力端子と、前記第２の信号発生
   手段の制御信号出力端子とを、選択的に前記共通配線に
   接続するスイッチと、 前記第３の信号発生手段からの映像用同期信号に基づ
   き、このスイッチを前記映像信号の映像期間には親機内
   の前記ＦＭ復調手段のＦＭ復調信号入力端子に切り換
   え、前記映像信号の垂直帰線期間には前記第２の信号発
   生手段の制御信号出力端子に切り換える切換信号を発生
   する手段とで構成され、 前記信号合成手段は、 前記ＦＭ復調手段から出力されるＦＭ復調信号と、前記
   第３の信号発生手段からの映像用同期信号を選択的に切
   り換えて出力するスイッチと、 前記第３の信号発生手段からの映像用同期信号に基づ
   き、このスイッチを映像信号の垂直帰線期間には前記第
   ３の信号発生手段の出力端子に切り換え、映像信号の映
   像期間には前記ＦＭ復調手段のＦＭ復調信号出力端子に
   切り換える切換信号を発生する手段とで構成されること
   を特徴とするモニター付きインターホン装置。