JPH072732Y2

JPH072732Y2 - 圧力比例制御弁を用いたブレード制御機構

Info

Publication number: JPH072732Y2
Application number: JP1988127648U
Authority: JP
Inventors: 達士浅原; 英一村本
Original assignee: Komatsu Ltd
Current assignee: Komatsu Ltd
Priority date: 1988-09-29
Filing date: 1988-09-29
Publication date: 1995-01-25
Anticipated expiration: 2003-09-29
Also published as: JPH0250449U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、ブルドーザの作業油圧回路に圧力比例制御弁
を用いたブレード制御機構に関する。

（従来の技術）ブルドーザでは、その作業内容から、ブレードには
“上”、“保”、“下”の３位置の他に地形に応じてブ
レードが自由に上下できる“浮”の状態が要求される。
従って、切換弁（１）には、第４図に示すように４ポー
ト４位置のものが使用されており、操作方式はブレード
を“上”、“保”、“下”、“浮”の４位置に変える必
要から、入力レバー（17）方式が採用されている。

（考案が解決しようとする課題）切換弁の操作方式として、入力レバー方式が採用されて
いるが、この方式は直動式で操作力が重い。又、ブレー
ドをほんの少し動かしたいときは、切換弁内のスプール
の移動を少なくして、ポンプよりブレードシリンダーに
流れる流量でコントロールするため直動式切換弁では、
微調整が難しい。

本考案はかかる問題点を解消することを目的としてい
る。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するため、本考案はパイロット式４位置
切換弁（１）により制御され、かつ圧力比例制御弁
（２）により切換えられるブレード制御機構において、
このパイロット式４位置切換弁（１）のスプール（10）
の一方端（10b）を押す、パイロット圧油を導入するた
めの第１パイロット圧室（14）および第１ばね（７）
と、前記スプール（10）の他方端（10a）を押す、パイ
ロット圧油を導入するための第２パイロット圧室（16）
および第２ばね（８）と、この第２ばね（８）が所定ス
トローク以上圧縮されるときにこの第２ばね（８）と協
働して前記スプール（10）の他方端を押す第３ばね
（９）とを設けたパイロット式４位置切換弁（１）によ
り制御することを特徴とするものである。

（作用）上記のような構成から、切換弁の操作はパイロット油圧
で行われるので操作力が軽減され、しかも操作レバーの
動きに応じて発生する油圧と切換弁の戻しバネの反力と
がバランスする位置で、切換弁のスプールを停止させる
ことができる。従って、第１パイロット圧室（14）と第
２パイロット圧室（16）とをドレンすると第１ばね
（７）と第２ばね（８）とが釣合うスプール（10）の第
１位置が、第１パイロット圧室（14）をドレンし、第２
パイロット圧室（16）にパイロット圧を導入すると、こ
のパイロット圧に応じて第１ばね（７）が圧縮される第
２位置が、第２パイロット圧室（16）をドレンし、第１
パイロット圧室（14）にパイロット圧を導入すると、こ
のパイロット圧に応じて第２ばね（８）が圧縮される第
３位置が、さらに第３ばね（９）が圧縮され始めると前
記パイロット圧に応じて第２ばね（８）と第３ばね
（９）とが圧縮される第４位置が得られる。

（実施例）本考案に基づく実施例につき、図面により説明する。第
１図は圧力比例制御弁（２）を用いたブレード制御油圧
回路図で、作業機ポンプ（３）及び油圧ポンプ（４）
は、エンジン（５）により駆動され、作業機ポンプ
（３）よりの作動油は、４位置切換弁（１）を経て、ブ
レードシリンダー（６）に送られる。一方油圧ポンプ
（４）よりのオイルは圧力比例制御弁（２）に送られる
が、操作レバー（2a）の操作方向とストロークに応じて
パイロット油圧となり、４位置切換弁（１）のスプール
を移動させる。第２図（ａ）は４位置切換弁（１）の断
面図で、両端には夫々バネ室（14）、（16）があり、バ
ネ（７）及び複合バネ（８）、（９）が夫々装着されて
いる。圧力比例制御弁（２）の操作レバー（2a）が
“保”の位置にある時は、パイロット油圧回路（11）、
（12）はドレン回路とつながっているため、スプール
（10）に使用するパイロット油圧はなく、スプール（1
0）はバネ（７）及びバネ（８）の働きで、“保”の状
態に維持されている。操作レバー（2a）を“上”にする
と油圧ポンプ（４）よりのオイルは圧力比例制御弁
（２）を通って、油圧回路（12）に入りパイロット油圧
として、スプール（10）の端面（10a）を押し、第２図
（ｂ）に示すようにバネ（７）を圧縮し、スプール（1
0）はバネ受（13）がバネ室（14）に当たった位置で停
止する。操作レバーを“保”の位置に戻せば、端面（10
a）を押していたパイロット油圧はドレン回路につなが
り、スプール（10）はバネ（７）の反力で“保”の位置
に戻る。操作レバー（2a）を“下”の方向に動かすと、
パイロット油圧は油圧回路（11）を経て、スプール（1
0）の当り面（10b）に作用し第２図（ｃ）に示すよう
に、先ずバネ（８）を圧縮し、バネ受（13）がバネ受
（15）に当たるまでは、操作レバー（2a）のストローク
に応じてパイロット油圧も増加して行く。バネ受（13）
がバネ受（15）に当たった位置までが“下”位置で、さ
らにスプール（10）を動かすためには、バネ（８）に加
えてバネ（９）を圧縮せねばならず、パイロット油圧は
急増して、第２図（ｄ）に示すようにバネ受（13）がバ
ネ室（16）に当たった位置でスプール（10）は停止す
る。この位置までが“浮”である。

第３図は、レバーストロークとパイロット油圧との関係
を示す圧力比例制御弁の性能図で、パイロット油圧が０
〜P₁の間はブレード“保”、P₁〜P₂の間で“下”、P₂〜
P₃の間で“浮”の状態をあらわす。

（考案の効果）本考案は上述のとおり構成されているので、切換弁の切
換がパイロット油圧で行われるため、運転手は圧力比例
制御弁の操作レバーを動かすだけで操作力は大幅に軽減
される。しかも操作レバーのストロークに応じてパイロ
ット油圧が変わるので、ブレードのファインコントロー
ルに必要なスプールの微移動も簡単に行うことができ、
作業効率が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案実施例に基づく圧力比例制御弁を用い
たブレード制御油圧回路図。第２図（ａ）は４位置切換弁の両端断面図。第２図（ｂ）は“上”時における４位置切換弁の一部断
面図。第２図（ｃ）は“下”時における４位置切換弁の一部断
面図。第２図（ｄ）は“浮”時における４位置切換弁の一部断
面図。第３図は圧力比例制御弁の性能図。第４図は従来技術に基づくブレード制御油圧回路図であ
る。１……４位置切換弁２……圧力比例制御弁３……作業機ポンプ４……油圧ポンプ６……ブレードシリンダー７……バネ８……バネ（複合バネ）９……バネ（複合バネ） 10……スプール、17……入力レバー

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】パイロット式４位置切換弁により制御さ
れ、かつ圧力比例制御弁により切換えられるブレード制
御機構において、このパイロット式４位置切換弁のスプ
ールの一方端を押す、パイロット圧油を導入するための
第１パイロット圧室および第１ばねと、前記スプールの
他方端を押す、パイロット圧油を導入するための第２パ
イロット圧室および第２ばねと、この第２ばねが所定ス
トローク以上圧縮されるときにこの第２ばねと協働して
前記スプールの他方端を押す第３ばねとを設けたパイロ
ット式４位置切換弁により制御することを特徴とする圧
力比例制御弁を用いたブレード制御機構。