JPH0727317Y2 - 乾燥機能付浴室 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は浴槽とこの浴槽の外側とを仕切るスライディン
グドアを備えた浴室に関する。

（従来の技術） ホテル等の浴室にあっては、浴槽に洗い場を連設するこ
となく、浴槽と洗面エリア或いはトイレエリア等の一体
化したものがある。このような浴室では洗面エリアやト
イレエリアに浴槽内の湯水が飛散するのを防止するた
め、浴槽とこの浴槽の外側エリアとをスライディングド
アにより仕切るようにしたものが知られている。

（考案が解決しようとする課題） ところで、かかる浴室は当然のことながら入浴やシャワ
ーを浴びるために使用されるものであるが、せっかくの
スペースをわずかな入浴時間だけに使用するのはスペー
スの有効利用の観点から好ましくない。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決すべく本考案は、浴槽とこの浴槽の外側
とを仕切るスライディングドアを備え、このスライディ
ングドアは浴槽の側縁部に配置された枠体に複数の遮へ
い板を移動可能に支持してなる浴室において、上記浴槽
側の浴室側壁下部にはダクトを介してヒータに連なる温
風口を設けた。

又、スライディングドアの上部にはガラリを設け、さら
に枠体の上部寄りに横架された水平材の浴槽側端面に
は、物干しを一体的に設け、スライディングドア取付け
時、浴室壁面との間に横架される前記物干しが前記温風
口の上部に位置するようにした。

（作用） 非入浴時にはスライディングドアを閉めて温風を吹き込
ませることにより、浴槽側を乾燥室として使用すること
ができ、浴槽の有効利用を図ることができる。

又、ガラリを設けることにより浴槽側の湿度を適当に下
げることができ、更に物干しにより衣服等を吊り下げて
干すことができ、浴室側壁下部に形成された温風口から
吹出される温風と相俟って乾燥効率をより向上させるこ
とができる。

更に又、スライディングドアを支持する枠体の上部寄り
に横架された水平材の上部にガラリを、浴槽側端面に物
干しを夫々一体的に設けているため、ガラリや物干しの
取付け施工が容易である。

（実施例） 以下に本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。

第１図は本考案に係るスライディングドアを備えた浴室
を示す斜視図、第２図は第１図II−II線断面図である。

浴室１内にはその一側部に浴槽２及びシャワー装置３を
設置してこの領域を浴槽エリア４とし、その外側の領域
に洗面台５及び鏡６を設置して洗面エリア７としてい
る。これら浴槽エリア４と洗面エリア７の間にはスライ
ディングドア８を設置し、浴槽２やシャワーの湯水が洗
面エリア７に飛散するのを防止している。

このスライディングドア８は浴槽２の側縁部に配置され
た枠体９に複数の遮へい板10を移動可能に支持してな
る。この枠体９は浴槽２の側縁部上端面2a、浴室壁11及
び天井12に当接支持された四角形状をなし、その上部寄
りの位置に横架された水平材13により上枠体9aと下枠体
9bに分割されている。上記遮へい板10はこの下枠体9b内
に支持され、一方上枠体9aにはガラリ15が設けられてい
る。

また、水平材13の浴槽側端面13aには適当な間隔をもっ
て複数の物干し14が固定されている。そして、これら物
干し14の他端14aはスライディングドア８の取付時に、
その対向する浴室壁面16に取り付けられる。

これら物干し14を取り付けた浴室壁面16の下部には、温
風を吹き出すための温風口17が設けられ、ダクト18を介
してヒータ19に連っている。

以上の構成において衣服等を物干しに吊してスライディ
ングドアを閉じ、温風を吹き出させることにより浴槽エ
リア４を乾燥室として使用でき、浴室の有効利用が図れ
る。又ガラリや物干しはスライディングドアを支持する
枠体の上部寄りに横架された水平材の上部および浴槽側
端面に予め夫々一体的に設けておくことにより、浴室に
おける施工作業の効率化を図ることができる。

尚、本考案は以上の実施例に限定されず、スライディン
グドアや物干しの形状や構造は図示例に限定されるもの
ではない。

（考案の効果） 以上に説明した如く本考案によれば、スライディングド
アによって仕切られる浴槽側に乾燥用の温風を吹き込む
温風口を設けたことにより浴槽側を乾燥室として使用す
ることができ、浴室の有効利用が図れる。

尚、実施例においては当該浴槽側の温風口上部にガラリ
や物干しを設けるようにしたため、乾燥室としての機能
をより高めることができ、更にこれらガラリや物干しは
スライディングドアを支持する枠体の上部寄りに横架さ
れた水平材の上部および浴槽側端面に予め夫々一体的に
設けておくようにしたため、浴室における施工作業の効
率を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るスライディングドアを備えた浴室
を示す斜視図、第２図は第１図II−II線断面図である。 尚、図面中、１は浴室、２は浴槽、４は浴槽エリア、７
は洗面エリア、８はスライディングドア、14は物干し、
15はガラリ、17は温風口、19はヒータである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 藤木 由加利 神奈川県茅ケ崎市本村２丁目８番１号 東 陶機器株式会社茅ケ崎工場内

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽とこの浴槽の外側とを仕切るスライデ
   ィングドアを備え、このスライディングドアは浴槽の側
   縁部に配置された枠体に複数の遮へい板を移動可能に支
   持してなる浴室において、上記浴槽側の浴室側壁下部に
   はダクトを介してヒータに連なる温風口を設けたことを
   特徴とする乾燥機能付浴室。
2. 【請求項２】上記スライディングドアの上部にはガラリ
   が設けられていることを特徴とする請求項１記載の乾燥
   機能付浴室。
3. 【請求項３】上記枠体の上部寄りに横架された水平材の
   浴槽側端面には、物干しを一体的に設け、スライディン
   グドア取付け時、浴室壁面との間に横架される前記物干
   しが前記温風口の上部に位置するようにしたことを特徴
   とする請求項１又は請求項２記載の乾燥機能付浴室。