JPH07271596A - 故障診断装置 - Google Patents

故障診断装置

Info

Publication number
JPH07271596A
JPH07271596A JP6064219A JP6421994A JPH07271596A JP H07271596 A JPH07271596 A JP H07271596A JP 6064219 A JP6064219 A JP 6064219A JP 6421994 A JP6421994 A JP 6421994A JP H07271596 A JPH07271596 A JP H07271596A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
maintenance
failure
data
data storage
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6064219A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Takasu
誠 多賀須
Tatsuya Suzuki
達也 鈴木
Satoru Takahashi
哲 高橋
Yasuo Kagei
康夫 影井
Masaaki Furuyama
雅章 古山
Kunihiro Abe
邦宏 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP6064219A priority Critical patent/JPH07271596A/ja
Publication of JPH07271596A publication Critical patent/JPH07271596A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新たな知識ベースを構築等する際の知識の獲
得を客観的でしかも容易かつ確実に行うことのできる機
能を備えた故障診断装置を提供する。 【構成】 整備記録データ記憶部17aでは、故障診断
時の整備員の入力した点検結果、或は処置内容及び処置
結果などの整備データを診断例毎に格納する。この整備
データを集計することで、診断例毎の整備経過及び処置
内容が把握でき、新たな知識ベースを構築する際の客観
的な情報源とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆるエキスパート
システムを利用して車輛、航空機等の不具合現象に結び
付く故障原因を探究する故障診断装置に係り、特に故障
診断時の点検結果等の整備データを収集して新たな知識
ベースの構築等に反映させる故障診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医学、建築、化学等の各分野でコ
ンピュータを活用して問題解決の手がかりとするエキス
パートシステムが採用されている。このエキスパートシ
ステムは、ある特定分野における専門家の知識をコンピ
ュータに入力し、それを利用して複雑な問題を専門家と
同等なレベルで解決することができるようにしたシステ
ムである。
【0003】従来、このエキスパートシステムを車輛の
故障診断に採用したものとしては、例えば、特開昭62
−6846号公報に開示されているように、不具合現象
を入力し、その現象を引き起している根本的な故障原因
(故障箇所)を、ルールの集合で表した、いわゆるルー
ル型知識データを利用して探究するものが知られてい
る。
【0004】このような故障診断装置では、推論により
故障原因が探究できたとき、整備員等は、探究の結果に
従って部品を交換し、或は必要な処置を施す。また、探
究結果に従って必要な処置を施しても、不具合現象が依
然改善されない場合、或は満足な結果が得られなかった
場合、整備員等は自己の知識及び経験に従って独自に故
障原因を探究しようとする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ルール
型知識データは、設計資料及び熟練整備員等の経験等を
解析してルールの集合で表したもので、新製品開発など
で、新たなルール型知識データを構築しようとする場
合、或は既存の知識データのメンテナンスを行う場合に
は、上述の設計資料及び熟練整備員等の経験等から知識
を獲得する。
【0006】しかし、この整備員等から知識を漏れなく
獲得することは困難で、又、多大な時間と膨大な経費を
必要とする。すなわち、熟練整備員等の知識は経験から
導かれるもので、多くの場合には客観的な資料として残
され難いからである。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、知識ベースの構築等に必要な情報を客観的に、容易
で、しかも確実に獲得することのできる故障診断装置を
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による故障診断装置は、故障診断に必要な知識デ
ータを記憶する知識ベース部と、上記知識データを利用
して、入力された不具合現象に対応する故障原因を推論
により探究する推論機構部と、故障診断時の整備データ
を収集する整備記録データ記憶部とを備えることを特徴
とする。
【0009】
【作 用】本発明による故障診断装置では、整備員等が
不具合現象を入力すると、推論機構部では、この不具合
現象と同一或は類似する事象を知識ベース部に格納され
ている知識データを利用して推論により故障原因を探究
し、整備員等に対する問診により必要な箇所の点検等を
指示し、点検結果の入力を待つ。そして、整備員等が入
力した点検結果或は処置結果に基づいて再推論し仮説を
絞り込み、故障原因を予測する。
【0010】次いで、整備員等が上記結論仮説に従って
必要な処置を行って、仮説を検証し、その結果を入力す
る。また、整備員等が独自に行った原因探究の経過も入
力する。一方、整備記録データ記憶部では、整備員等の
入力した全ての整備データを診断例毎に収集する。そし
て、この整備記録データ記憶部に格納されている情報
を、知識ベース構築等の際に反映させる。
【0011】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0012】なお、本実施例では、航空機の燃料系統の
不具合現象を故障診断対象の一例として記述しながら説
明する。
【0013】図4に示すように、本実施例に係る故障診
断装置Aは装置本体1と入力ペン2とで構成されてお
り、この装置本体1には上記入力ペン2を用いて情報を
入力するタッチスクリーン1aが設けられている。
【0014】上記故障診断装置Aは空港の整備部門等に
配備されているもので、上記入力ペン2を用いて上記タ
ッチスクリーン1aに不具合現象等を入力すると、内蔵
するコンピュータが不具合現象の原因あるいは故障箇所
を探究し、探究結果及び点検の要領等、必要な情報を上
記タッチスクリーン1a上に表示して整備員等を支援す
る。
【0015】図1に示すように、装置本体1に内蔵する
コンピュータには、システム全体を制御する機能として
システム制御部13が設けられ、また故障診断を実行す
る機能として、ウインドウ処理部12、推論機構部1
4、技術情報収集部15、知識ベース部16、及び運用
記録データ部17が構成され、さらに外部へのデータ出
力機能としてインターフェース制御部18が設けられ、
このインターフェース制御部18介してホストコンピュ
ータ等の外部装置19或は印刷装置20等に接続自在に
されている。
【0016】又、上記タッチスクリーン1aは、入力部
11aと表示部11bとで構成されている。
【0017】上記ウインドウ処理部12には、前処理と
しての文字認識部12aと操作入力部12bとが設けら
れていると共に、後処理としての表示制御部12cが設
けられている。
【0018】文字認識部12aでは、上記タッチスクリ
ーン1aに表示されたペン入力用ウインドウ(図7、図
14参照)に整備員等が上記入力ペン2で入力した不具
合現象等の手書き文字をキャラクタコードに変換し、コ
マンド類を上記システム制御部13へ出力する。又、操
作入力部12bでは上記タッチスクリーン1aに表示さ
れたグラフィックスあるいはメニュー等を入力ペン2で
選択したとき、それに対応するコマンド類を上記システ
ム制御部13へ出力する。又、上記表示制御部12cで
は上記システム制御部13から出力された信号に基づい
て、表示部11bに文字及びグラフィック等を表示させ
る。
【0019】上記システム制御部13には、マン・マシ
ンインターフェース制御部13aと、動作モード制御部
13bと、システム管理部13cとが設けられている。
マン・マシンインタフェース制御部13aでは、上記ウ
インドウ処理部12からのコマンド類に従って実行処理
を行う。あるいは、上記表示制御部12cへ文字データ
及びグラフィックス・データ等を出力する。動作モード
制御部13bでは、整備員が選択し入力した使用モード
に、動作を制御すると共に、診断処理の中断・再開、及
び整備記録の印刷及び表示、発注管理システムのデータ
伝送等の周辺機器等を含めた装置全体の動作モードを制
御する。システム管理部13cでは、システムの作動状
態、データ管理等、システム全体を管理する。
【0020】又、上記推論機構部14には、事例ベース
推論部14aとルール・ベース推論部14bと推論制御
部14cとが設けられている。
【0021】事例ベース推論部14aでは、整備員等が
入力した不具合現象と同一或は類似する現象を上記知識
ベース部16の診断事例型知識データ記憶部16aに記
憶されている知識データから探索して、故障原因あるい
は故障箇所の仮説を生成する。
【0022】ルール・ベース推論部14bでは、整備員
等が入力した不具合現象と同一或は類似する現象に基づ
き上記知識ベース部16に設けたルール型知識データ記
憶部16bに記憶されている知識データを利用して故障
原因あるいは故障箇所を推論により探究し、仮説を生成
する。
【0023】そして、上記推論制御部14cで、上記各
推論部14a,14bで生成した仮説の整合性を判断
し、結論となる仮説を導き出す。
【0024】技術情報収集部15は、データ収集部15
aと事例登録部15bとで構成されている。データ収集
部15aでは、整備員等が原因探究時に装置本体1に入
力した不具合項目、点検箇所、測定値等の入力データ、
及び、故障原因或は故障箇所を独自に探究したときの経
緯、及び処置の内容等の入力データを収集して、後述の
整備記録データ記憶部17aに診断例毎に格納する。ま
た、上記動作モード制御部13bで設定した使用モード
が、整備記録印刷及び表示モードのときには、この整備
記録データ記憶部17bに格納されている診断例毎の整
備データを収集し出力する。
【0025】事例登録部15bでは、推論による探究結
果、及び、上記整備員等の独自の探究経緯及び処置内容
等を事例データとして、後述する診断事例型知識データ
記憶部16aの知識データに蓄積させる。
【0026】上記知識ベース部16は、診断事例型知識
データを記憶する診断事例型知識データ記憶部16aと
ルール型知識データを記憶するルール型知識データ記憶
部16bと電子化マニュアルデータを記憶する電子化マ
ニュアルデータ記憶部16cとで構成されている。
【0027】上記診断事例型の知識データは過去の故障
原因の探究結果を事例としてまとめたデータ・ベース
で、図11に示すように、各診断事例毎に、不具合現象
(あるいは不具合の生じている箇所)、故障の故障原因
及びその処置、不具合部品、並びに知識源の種類等が記
憶されている。なお、この診断事例データの知識源とし
ては、不具合記録票、整備記録票、整備員等に対するイ
ンタビュー等がある。このインタビューは、整備員等に
対して行った文章化されていない整備要領、原因探究等
のノウハウを収集して診断事例に反映させたものであ
る。
【0028】不具合記録票には、図6、図13に示すよ
うに、乗員が発見した「不具合事項と点検箇所」を記録
する欄と、整備員等が実施した「処置」等を記録する欄
が設けられている。整備記録票には、点検時に生じた
「不具合現象」、並びに、作業を実施した部門で記入さ
れた「不具合部品」、「故障状況」等が記録されてい
る。
【0029】上記ルール型知識データ記憶部16bに記
憶されているルール型知識データは、設計資料及び熟練
整備員等の経験等を解析し、不具合現象と故障原因とを
構成部品の体系毎に論理的に分析してルールの集合で表
したもので、一定の場合、中間仮説と結論仮説との結び
付の深さを示すための確信度が付けられていることがあ
る。
【0030】具体的には、ルール型知識データとして、
不具合現象と故障原因との因果関係を理論的に分析し仮
説の集合体としてツリー状に表わした故障樹木解析(フ
ォルトツリーアナリシス;FTA)型知識データ、不具
合現象と故障原因とを確信度で結び付けマトリクス状に
整理した故障モード影響分析(確信度付マトリクス;F
MECA)型知識データが採用される。
【0031】又、電子化マニュアルデータは、構成部品
等の点検、交換あるいは組立手順等を表したテキスト及
びグラフィックス・データであり、例えば、図8に示す
ように、上記装置本体1のタッチスクリーン1aに、ブ
ースタ・ポンプのグラフィックや、このブースタ・ポン
プの点検要領などのデータを上記電子化マニュアルデー
タから読込んでウインドウに表示させる。
【0032】又、上記運用記録データ部17は、整備記
録データ記憶部17aと作業経過一時記憶部17bとで
構成されている。
【0033】上記記整備記録データ記憶部17aには、
不具合現象に対する処置、点検結果、及び試運転の状
況、或は整備員等が独自に原因を探究したときの整備結
果、及びそれらの整備経過が事例毎に記憶される。な
お、この整備記録データ記憶部17aに記憶された点検
結果、及び整備経過は、上記タッチスクリーン1aに表
示することができ、又、印刷装置20に出力することで
外部に取出すことができ、さらに、ホストコンピュータ
等の外部装置19に出力することで集計することができ
る。又、上記作業経過一時記憶部17bには、例えば、
整備途中で交換部品を手配するために中断し、その後、
故障診断を再開するような場合に、中断した整備作業か
ら引続き続行することができるようにするために、整備
員等の実施した整備経過、あるいは整備状況が逐次記憶
される。
【0034】次に、故障診断手順について、図2、図3
の推論処理ルーチンに示すフローチャートに従い、航空
機の燃料系の不具合を適宜例示しながら説明する。
【0035】装置本体1の電源スイッチをONすると、
装置本体1のタッチスクリーン1aに、図5に示すよう
に、使用モードの選択画面が表示され、整備員等は表示
されたモードから今回の使用モード(ウインドウ)を入
力ペン2により選択する。ステップS1では、入力ペン
2により選出された使用モードを判断する。この使用モ
ードには、通常の故障探究モードと、整備記録印刷及び
表示モードとがある。この整備記録印刷及び表示モー
ド、すなわち、図5において「整備記録印刷」のウイン
ドウを選択すると、過去の診断例毎の整備データを印刷
装置20に出力するとともに、上記タッチスクリーン1
aにその内容が表示される。
【0036】以下の説明では、まず、通常の故障探究モ
ードを選択した場合について説明し、次に、整備記録印
刷及び表示モードを選択した場合について説明する。
【0037】ステップS1で、整備員が通常の故障探究
モード(診断の開始)を選択すると、ステップS2へ進
み、今回の使用モードを故障探究モードに固定した後、
図2の破線で示す推論実行ルーチンへ進む。
【0038】この推論実行ルーチンへ進むと、上記タッ
チスクリーン1aには、図7に示すように、不具合現象
を入力するためのウインドウと、不具合現象を文章表現
で入力するためのペン入力用ウインドウが表示される。
【0039】そこで、整備員等は、ステップS3で、各
ウインドウに、手渡された不具合記録票21(図6、図
13参照)等の帳票を参照して、航空機のシステムの可
動状態などの必要事項、或は乗員などから伝えられた不
具合現象(症状)を入力ペン2を用いて入力する。又、
ステップS4では、上記航空機の検査箇所に接続したテ
スタからの計測値を直接入力する。そして、必要事項の
入力を完了し、「入力終了」のウインドウを入力ペン2
によりを選出すると、ステップS5へ進み、入力された
情報(年月日、任務、内容等)が入力データとして内部
メモリに保管されるとともに、運用記録データ部17の
整備記録データ記憶部17aに格納される。
【0040】次いで、ステップS6,S7を平行に実行
し(コンカレント処理)、各ステップS6,S7で、知
識ベース部16に設けた診断事例型知識データ記憶部1
6aとルール型知識データ記憶部16bとに記憶されて
いる各知識データに基づいて、それぞれ故障原因を推論
により探究し、仮説を生成する。
【0041】すなわち、ステップS6では、上記診断事
例型知識データ記憶部16aに記憶されている知識デー
タを用いて、事例ベース推論により故障原因を探究し仮
説を生成する。又、ステップS7では、ルール型知識デ
ータ記憶部16bに記憶されている知識データを用いて
ルール・ベース推論により故障原因を探究し仮説を生成
する。
【0042】上記事例ベース推論は、上記推論機構部1
4の事例ベース推論部14aで実行されるもので、予め
登録され、或は過去の診断例毎に蓄積された知識データ
から、類似する或は同一の不具合現象を有する診断事例
を選択し、この選択した知識データに基づいて、今回の
不具合現象に対応する原因、対象となる部品、あるいは
必要とする処置等、不具合現象を解消するための仮説を
生成する。一方、上記ステップS7のルール・ベース推
論は、推論機構部14のルール・ベース推論部14bで
実行されるもので、設計資料及び熟練整備員等の経験等
を解析し、不具合現象と故障原因とを構成部品の体系毎
に論理的に分析してルールの集合で表したルール型知識
データに基づいて、不具合現象と、この不具合現象に最
も因果関係の深いと思われる原因とを結ぶルートをルー
ルに従って探究し、結論となる仮説を生成する。
【0043】そして、上記各ステップS6,S7で推論
が終了し、仮説が生成されると、ステップS8へ進み、
上記各推論によって生成した仮説の整合性を判断する。
【0044】この仮説の整合性の判断は、上記推論機構
部14の推論制御部14cで実行されるもので、上記ス
テップS6,S7で生成した仮説が競合する場合、予め
設定した基準に従って1つの仮説に絞り込み、競合を解
消する。
【0045】この仮説の競合を解消する基準としては、
例えば、各知識データ記憶部16a,16bに記憶され
ている知識データに優先順位をつけたり、生成された仮
説に対して不具合現象と故障原因との結びつきの強さを
示す信頼度を算出し、この信頼度の最も高いものを選択
する等がある。
【0046】そして、上記ステップS8で1つの仮説に
絞り込まれると、ステップS9へ進み、推論が終了した
かを判断する。推論が終了したかどうかの判断は、例え
ば、上記ステップS6,S7でそれぞれ生成した仮説が
整合した場合、或は設定回数以上推論を繰返しても、上
記ステップS6,S7で生成した仮説に整合性がないた
めに優先順位等により1つの仮説に絞り込んだ場合、或
は、仮説が全く生成されなかった場合に、推論終了と判
断する。一方、上記ステップS6,S7で生成した仮説
が競合し、しかも再推論の余地がある場合には推論未終
了と判断する。
【0047】そして、推論未終了のときは、上記ステッ
プS6,S7へ戻り、内部メモリに保管されている入力
データと、上記ステップS8で絞り込まれた仮説とを組
合わせて再推論を行う。また、推論終了のときは、ステ
ップS10へ進む。
【0048】ステップS10では、他に点検項目がある
かを判断し、点検項目がある場合は、ステップS11へ
分岐する。点検項目があるかどうかは、例えばルール型
知識データ記憶部16bの知識データで生成された結論
仮説に他のルールが連鎖されており、故障原因をさらに
探究する余地がある場合等である。
【0049】そして、ステップS11で上記タッチスク
リーン1aに問診の内容を表示し、同時に、関連する点
検要領等の作業内容や必要な情報を、例えば、図8に示
すように表示する。そして、ステップS3,S4へ戻
り、整備員等からの点検結果の入力を待つ。
【0050】そして、整備員等が上記タッチスクリーン
1aに入力ペン2を用いて点検結果を入力し、あるいは
テスタから直接計測結果を入力すると、ステップS5
で、この入力データが内部メモリ及び上記整備記録デー
タ記憶部17aに格納され、ステップS6,S7で、各
知識データに基づき、再推論により故障原因を探究す
る。
【0051】そして、推論が終了し、ステップS9から
ステップS10へ進み、仮説を検証するための点検項目
がないか判断し、点検項目がない場合は、ステップS1
2へ進み、故障原因が探究できたかを判断する。
【0052】故障原因が探究できたときは、ステップS
13で、例えば、図9に示すように、上記タッチスクリ
ーン1aに推論の結果及び論拠を表示し、整備員等が、
この内容を確認し、「了解」のウインドウを入力ペン2
により選出すると、ステップS14で、仮説に対応する
部品の交換手順等、必要な処置要領等の情報を表示し、
ステップS15で、整備員等からの処置結果、すなわ
ち、不具合が解消したかどうかの検証結果の入力を待
つ。
【0053】整備員等は、上記タッチスクリーン1a上
で提示された部品を交換し、あるいは必要な箇所の点検
を行った結果、不具合現象が解消し、あるいは、故障箇
所を特定できた場合、又は、指定された部品を交換して
も不具合現象が依然解消されない場合、あるいは、故障
箇所が特定できない場合、その情報を入力する。この情
報は内部メモリに格納されるとともに、上記整備記録デ
ータ記憶部17aに格納される。
【0054】推論制御部14cでは、整備員等の入力し
たデータに基づいて今回の原因探究が成功かどうかを判
断し、ステップS16で、上記タッチスクリーン1aに
探究結果の成否の確認画面を表示する。この探究結果の
成否の確認画面は、例えば、図10に示すように、探究
の経緯、及びダイアログボックスに、今回の探究結果が
成功したかどうかの確認内容を表示することで行う。な
お、探究結果に従って部品を交換しても満足な結果が得
られなかった場合に、整備員等が、上記ステップS15
で、その旨を入力すると、ステップS16では、タッチ
スクリーン1a上に、今回の探究が失敗である旨の確認
画面を表示する。また、ダイアログボックスには、例え
ば、 と、整備員等に了解を得るための確認内容を表示する。
【0055】そして、整備員等が事例の登録を了解する
と、ステップS17で、今回の探究結果を診断事例とし
て、診断事例型知識データ記憶部16aに記憶されてい
る知識データに、例えば、図11の「事例-5721」に示
すように蓄積する。なお、今回の探究結果が失敗の場合
には、その内容が「原因及び処置」の欄に記載され、ま
た、「特記事項」の欄には、「探究失敗」と記載され
る。
【0056】次いで、ステップS18へ進むと、今回の
探究経緯及び処置の内容を、診断年月日、診断者名、及
び整備員が特に気づいた点、例えば交換した部品を分解
したところ内部の故障箇所が特定できた場合等の補足情
報と共に、整備記録データ記憶部17aに入力して、故
障診断を終了する。
【0057】ところで、推論により得られた仮説が失敗
であった場合、或は、ステップS6,S7での推論の結
果、仮説が生成されなかった場合、整備員等は独自に故
障を探究しようとするが、本故障診断装置Aでは、この
整備員等の独自の探究の経緯及び処置内容を、診断例毎
の整備データ、及び知識データとして獲得できるように
設定されている。
【0058】例えば、図13に示すように、不具合記録
票21に、上記各知識データ記憶部16a,16bに記
憶されている知識データでは、満足な仮説が導き出せな
い不具合現象が記載されている場合(図13では、「エ
ンジン始動せず」がこれに該当する)、図14に示すよ
うに、整備員等が、上記不具合記録票21に記載されて
いる内容を、上記タッチスクリーン1aに入力し、この
入力データに従い、ステップS6,S7で推論により故
障原因を探究しても、満足な仮説が生成されず、ステッ
プS11の問診で指定された部品を交換し、或は、点検
しても故障原因を特定することができず、結果的に故障
原因を探究することができなくなる。
【0059】従って、上記ステップS12では、今回の
推論では原因が探究できなかったと判断し、ステップS
19へ分岐する。ステップS19では、整備員等は、自
己の知識、及び経験から独自に原因を探究し、ステップ
S20で、その内容を、図15に示すように、タッチス
クリーン1aに表示された項目に従って、探究の経緯、
処置等の所定事項に従って入力する。この入力データは
内部メモリに保管されるとともに、上記整備記録データ
記憶部17aに格納される。
【0060】その後、ステップS21へ進むと、整備員
等の入力したデータが知識として獲得され、整備員等の
探究経緯等が整理されて、ステップS16へ戻る。
【0061】ステップS16へ戻ると、図16に示すよ
うに、整備員等の今回の探究経緯の確認画面が表示さ
れ、この内容を確認して、ダイアログボックスの「了
解」のウインドウを入力ペン2により選択すると、ステ
ップS17で、この探究経緯及び処置内容が診断事例型
知識データに、図17の「事例-5722」に示すように、
新たな事例データとして追加され、以後、同種の不具合
現象に対しては、上記事例データに基づいて仮説が導き
出される。
【0062】そして、ステップS18で、今回の診断時
の補足事項を整備記録データ記憶部17aに記録して推
論処理を終了する。
【0063】上記整備記録データ記憶部17aに記憶さ
れたデータは、印刷装置20に出力することができる。
次に、この手順について説明する。
【0064】装置本体1のタッチスクリーン1aに使用
モードを選択するメニューを表示させ(図5参照)、ス
テップS1で、整備記録印刷及び表示モードを選択する
と、ステップS26で、このモードが固定され、ステッ
プS27で、上記整備記録データ記憶部17aに格納さ
れている過去の診断例毎の整備データをインターフェー
ス制御部18を介して印刷装置20へ出力する。
【0065】同時に、上記タッチスクリーン1aに、そ
の内容が表示される。この整備データは、上記ステップ
S3,S15で整備員が入力した不具合現象及び点検結
果、並びに、ステップS20で入力した整備員の独自の
探究結果等の整備過程における全ての情報が含まれてい
る。従って、この整備データを参照することで、不具合
現象に基づいて探究した整備過程及び処置内容、更に
は、不具合現象が解消したかどうかの処置の結果まで整
備過程の全ての情報を把握することができる。
【0066】そのため、この整備データを出力すること
で、新製品の開発設計、或は補用部品等の在庫管理、及
び知識ベースのメンテナンスに必要な情報として客観的
な情報を容易且つ確実に入手することができる。又、ホ
ストコンピュータなどの外部装置19に接続すること
で、この整備データを集中管理することもできる。な
お、上記整備データは、図12、図18に示すように、
不具合記録票21に記載して、集計することもできる。
【0067】又、本発明は上記実施例に限るものではな
く、例えば故障診断の対象は、航空機に限らず、自動
車、鉄道等の車輛、あるいは船舶などであっても良い。
【0068】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
整備データが、整備記録データ記憶部に格納されるの
で、新たに知識ベースを構築する際に必要とする客観的
な情報を容易で、しかも確実に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】故障診断装置の機能ブロック図
【図2】推論処理ルーチンを示すフローチャート
【図3】推論処理ルーチンを示すフローチャート(続
き)
【図4】故障診断装置の外観図
【図5】使用モードの選択画面を示す説明図
【図6】不具合現象が記載された不具合記録票を示す説
明図
【図7】不具合現象の入力画面を示す説明図
【図8】問診時の表示画面を示す説明図
【図9】推論結果及び論拠の表示画面を示す説明図
【図10】探究結果の確認の表示画面を示す説明図
【図11】新たな事例を事例データとして蓄積した診断
事例型知識データの説明図
【図12】処置内容を記載した不具合記録票を示す説明
【図13】他の不具合現象が記載された不具合記録票を
示す説明図
【図14】他の不具合現象を入力した表示画面を示す説
明図
【図15】独自の探究経緯及び処置内容を入力する表示
画面の説明図
【図16】独自の探究経緯及び処置内容の確認の表示画
面を示す説明図
【図17】独自に探究した経緯及び処置内容を新たな事
例データとして蓄積した診断事例型知識データの説明図
【図18】独自の探究による経緯及び処置内容を記載し
た不具合記録票を示す説明図
【符号の説明】
14 推論機構部 16 知識ベース部 17a 整備記録データ記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01M 19/00 Z G06F 17/30 (72)発明者 影井 康夫 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内 (72)発明者 古山 雅章 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内 (72)発明者 阿部 邦宏 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 故障診断に必要な知識データを記憶する
    知識ベース部(16)と、 上記知識データを利用して、入力された不具合現象に対
    応する故障原因を推論により探究する推論機構部(1
    4)と、 故障診断時の整備データを収集する整備記録データ記憶
    部(17a)とを備えることを特徴とする故障診断装
    置。
JP6064219A 1994-03-31 1994-03-31 故障診断装置 Pending JPH07271596A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6064219A JPH07271596A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 故障診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6064219A JPH07271596A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 故障診断装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07271596A true JPH07271596A (ja) 1995-10-20

Family

ID=13251778

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6064219A Pending JPH07271596A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 故障診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07271596A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003075300A (ja) * 2001-08-31 2003-03-12 Tsubasa System Co Ltd 車輌の診断項目表作成装置
US6766600B2 (en) * 2000-11-17 2004-07-27 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. Display device and display controller of construction machinery
US7513070B2 (en) 2003-06-19 2009-04-07 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. Work support and management system for working machine

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6766600B2 (en) * 2000-11-17 2004-07-27 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. Display device and display controller of construction machinery
JP2003075300A (ja) * 2001-08-31 2003-03-12 Tsubasa System Co Ltd 車輌の診断項目表作成装置
US7513070B2 (en) 2003-06-19 2009-04-07 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. Work support and management system for working machine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7706936B2 (en) Method and system for adaptively modifying diagnostic vehicle information
US5109380A (en) Testing apparatus
CN101986124B (zh) 对先占症状的支持
EP1839192A1 (en) Test procedures using pictures
JPH07271596A (ja) 故障診断装置
JPH07295822A (ja) 故障診断装置
JPH07271758A (ja) 故障診断装置
JPH07271589A (ja) 故障診断装置
JPH07295819A (ja) 故障診断装置
JPH07257495A (ja) 故障診断装置
JPH07281903A (ja) 故障診断装置
JP3349010B2 (ja) 故障診断装置
JPH07271590A (ja) 故障診断装置
JPH07306123A (ja) 故障診断装置
JP3417496B2 (ja) 故障診断装置
JPH04321133A (ja) 故障診断装置
US11538290B1 (en) Automated vehicle diagnostic navigation system and method
JP2003248811A (ja) 故障診断装置
JP3455275B2 (ja) 故障診断装置
JPH07271601A (ja) 故障診断装置
JPH07295824A (ja) 故障診断装置
JP2525867B2 (ja) プラント分散制御システムの故障診断装置
JPH07271587A (ja) 故障診断装置
JPH07295817A (ja) 故障診断装置
JP3485202B2 (ja) 故障診断装置