JPH07271587A - 故障診断装置 - Google Patents

故障診断装置

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JPH07271587A
JPH07271587A JP6064218A JP6421894A JPH07271587A JP H07271587 A JPH07271587 A JP H07271587A JP 6064218 A JP6064218 A JP 6064218A JP 6421894 A JP6421894 A JP 6421894A JP H07271587 A JPH07271587 A JP H07271587A
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Japan
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knowledge data
inference
failure
hypothesis
data storage
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Pending
Application number
JP6064218A
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English (en)
Inventor
Makoto Takasu
誠 多賀須
Tatsuya Suzuki
達也 鈴木
Satoru Takahashi
哲 高橋
Yasuo Kagei
康夫 影井
Masaaki Furuyama
雅章 古山
Kunihiro Abe
邦宏 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 故障診断時の点検項目数を軽減し、負担の軽
減を図る。 【構成】 知識ベース推論部14bでは、知識ベース部
16の診断事例型知識データ記憶部16aとFMECA
型知識データ記憶部16bとの知識データを利用して推
論により故障原因を探究し仮説を生成する。推論制御部
14cでは、各知識データを利用して生成した仮説をF
TA型知識データ記憶部16cの知識データを利用して
検証して仮説の絞り込みを行う。診断事例型知識データ
記憶部16aとFMECA型知識データ記憶部16bと
の知識データは、故障原因と不具合現象とが一義的に記
述され、FTA型知識データを利用して仮説を検証し
て、故障原因を予測する仮説の信憑性を高くし、整備員
等に対してはFTA型知識データを利用した検証時にの
み問診がなされるので、問診の内容が単純化され、負担
が軽減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆるエキスパート
システムを利用して車輛、航空機等の不具合現象に結び
付く故障原因を探究する故障診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医学、建築、化学等の各分野でコ
ンピュータを活用して問題解決の手がかりとするエキス
パートシステムが採用されている。このエキスパートシ
ステムは、ある特定分野における専門家の知識をコンピ
ュータに入力し、それを利用して複雑な問題を専門家と
同等なレベルで解決することができるようにしたシステ
ムである。
【0003】従来、このエキスパートシステムを車輛の
故障診断に採用したものとしては、例えば、特開昭62
−6846号公報に開示されているように、不具合現象
を入力し、その現象を引き起している根本的な故障原因
(故障箇所)を、知識ベースに記憶されている知識デー
タを利用して推論により探究するものが知られている。
【0004】この知識ベースには、ルールの集合で構成
した知識データや過去の事例を記憶する知識データ等、
複数の知識データが記憶されており、推論の際には、個
々の知識データを利用して仮説を各々生成し、この各仮
説を、予め設定したある基準に従って絞り込むことで、
故障原因或は故障箇所を予測する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、故障原因を
探究するときに複数の知識データを利用すれば、互いの
知識の欠落を補間して、故障原因を部品等の細部にまで
探究することができる反面、複数の知識データを利用し
た推論では、各知識データ毎に仮説が生成されるため、
問診の内容が膨大になり、整備員等の負担が多くなる。
【0006】すなわち、知識データを利用した推論では
故障原因を探究する際に、整備員等に対して問診を行う
ことで、仮説を次第に絞り込むようにしているため、各
知識データ毎に問診が行われる結果となり、整備員等は
その問診に対して、一々、点検結果等のデータを入力し
なければならなず、作業効率が悪い。
【0007】特に、ルール型知識データを利用した推論
では、生成される仮説が不具合現象との因果関係を論理
的に説明できるものであるため、信憑性は高いが、多く
のルールの集合で構成されているため、問診の内容が多
くなり、整備員に対する負担増となる。一方、診断事例
型知識データでは、問診内容は少ないが該当する事例が
登録されていなければ、故障原因を探究することはでき
ず、不便である。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、推論の際の問診等による点検項目を減少して
整備員等の負担の軽減を図り、作業効率の良い故障診断
装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による故障診断装置は、故障診断に必要な知識デ
ータを記憶する知識ベース部と、この知識データを利用
して、入力された不具合現象に対応する故障原因を推論
により探究する推論機構部とを備える故障診断装置にお
いて、前記知識ベース部に、故障原因と不具合現象とを
一義的に記述した知識データを記憶する1次知識データ
記憶部と、不具合現象と故障原因との因果関係を理論的
に分析して構成した知識データを記憶する2次知識デー
タ記憶部とを備え、上記推論機構部に、入力された不具
合現象と同一又は類似の不具合現象を上記1次知識デー
タ記憶部に記憶されている知識データから探索して故障
原因を探究し仮説を生成する知識ベース推論部と、上記
知識ベース推論部で推論した仮説を上記2次知識データ
記憶部16cに記憶されている知識データを利用して検
証し仮説を絞り込む推論制御部とを備えることを特徴と
する。
【0010】
【作 用】本発明による故障診断装置では、整備員等が
不具合現象を入力すると、まず、知識ベース推論部で
は、知識ベース部の1次知識データ記憶部に格納されて
いる知識データから同一或は類似する事象を検索すると
共に、この知識データを利用し上記検索した事象に基づ
いて故障原因を推論により探究する。そして、故障原因
を予測するある仮説が生成されると、推論制御部では上
記知識ベース部の2次知識データ記憶部に格納されてい
る知識データを利用して、上記仮説の検証を行う。この
2次知識データは不具合現象と故障原因との因果関係を
理論的に分析して構築されており、この知識データを利
用して上記仮説を結論仮説として上記事象とを結ぶルー
トが探索され、上記不具合現象と上記仮説とがルートで
結び付けられた仮説を選択して、仮説の絞り込みを行
う。
【0011】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0012】なお、本実施例では、航空機の燃料系統の
不具合現象を故障診断対象の一例として記述しながら説
明する。
【0013】図7に示すように、本実施例に係る故障診
断装置Aは装置本体1と入力ペン2とで構成されてお
り、この装置本体1には上記入力ペン2を用いて情報を
入力するタッチスクリーン1aが設けられている。
【0014】上記故障診断装置Aは空港の整備部門等に
配備されるもので、上記入力ペン2を用いて上記タッチ
スクリーン1aに不具合現象を入力すると、内蔵するコ
ンピュータが不具合現象の原因あるいは故障箇所を探究
し、探究結果及び点検の要領等、必要な情報を上記タッ
チスクリーン1a上に表示して整備員を支援する。
【0015】図1に示すように、装置本体1に内蔵する
コンピュータには、故障診断を実行する機能として、ウ
インドウ処理部12、システム制御部13、推論機構部
14、技術情報収集部15、知識ベース部16、及び運
用記録データ部17が構成されている。又、上記タッチ
スクリーン1aは、入力部11aと表示部11bとで構
成されている。
【0016】上記ウインドウ処理部12には、前処理と
しての文字認識部12aと操作入力部12bとが設けら
れていると共に、後処理としての表示制御部12cが設
けられている。
【0017】文字認識部12aでは、上記タッチスクリ
ーン1aに表示されたペン入力用ウインドウ(図10参
照)に整備員が上記入力ペン2で入力した不具合現象等
の手書き文字をキャラクタコードに変換し、コマンド類
を上記システム制御部13へ出力する。又、操作入力部
12bでは上記タッチスクリーン1aに表示されたグラ
フィックスあるいはメニュー等を入力ペン2で選択した
とき、それに対応するコマンド類を上記システム制御部
13へ出力する。又、上記表示制御部12cでは上記シ
ステム制御部13から出力された信号に基づいて、表示
部11bに文字及びグラフィック等を表示させる。
【0018】上記システム制御部13には、マン・マシ
ンインターフェース制御部13aと、動作モード制御部
13bと、システム管理部13cとが設けられている。
マン・マシンインタフェース制御部13aでは、上記ウ
インドウ処理部12からのコマンド類に従って実行処理
を行う。あるいは、上記表示制御部12cへ文字データ
及びグラフィックス・データ等を出力する。動作モード
制御部13bでは、整備員が選択した使用モードに従
い、診断処理の中断・再開、及び整備記録の印刷、発注
管理システムのデータ電送等の周辺機器等を含めた装置
全体の動作モードを制御する。システム管理部13cで
は、システムの作動状態、データ管理等、システム全体
を管理する。
【0019】又、上記推論機構部14には、文字列検索
部14aと、知識ベース推論部14bと推論制御部14
cとが設けられている。
【0020】文字列検索部14aでは、整備員が入力し
た不具合現象を表す文字列を、予め登録した分離用文字
(“。”“,”“が”“は”等)を用いて分解し、この
分解した文字列を用いて、後述する知識ベース部16の
各知識データ記憶部16a〜16cに記憶されている知
識データから、上記文字列と同一あるいは類似する文字
列を、文字列単位、ワード単位、あるいは文字単位で検
索して、各知識データ記憶部16a,16bに記憶され
ている知識データ毎に集計する。
【0021】知識ベース推論部14bでは、上記文字列
検索部14aで検索した不具合現象と、同一あるいは類
似する事象を上記知識ベース部16に設けた1次知識デ
ータ記憶部である診断事例型知識データ記憶部16aと
故障モード影響分析(確信度付マトリクス;以下、「F
MECA」と略記する)型知識データ記憶部16bとに
記憶されている知識データから探索し、この事象に基づ
き上記各知識データを利用して故障原因あるいは故障箇
所を推論により探究し、仮説を生成する(詳細について
は、後述のフローチャートで説明する)。
【0022】上記推論制御部14cでは、上記知識ベー
ス部16に設けた2次知識データ記憶部である故障樹木
解析(フォルトツリーアナリシス;以下、「FTA」と
略記する)型知識データ記憶部16cに記憶されている
知識データを利用して、上記知識ベース推論部14bで
生成した各仮説の検証を行う(詳細については、後述の
フローチャートで説明する)。
【0023】技術情報収集部15は、データ収集部15
aと事例登録部15bとで構成されている。データ収集
部15aでは、整備員が原因探究時に装置本体1にタッ
チスクリーン1aから入力した不具合項目、点検箇所、
測定値等、整備作業中に入力したデータを収集する。事
例登録部15bでは、推論による探究結果(成功事例と
失敗事例の双方)を診断事例として、上記診断事例型知
識データ記憶部16aの知識データに登録する。
【0024】上記知識ベース部16は、1次知識データ
記憶部として、診断事例型知識データ記憶部16aとF
MECA型知識データ記憶部16bとが設けられ、ま
た、2次知識データ記憶部としてFTA型知識データ記
憶部16cが設けられている。さらに、この知識ベース
部16には、電子化マニュアルデータ記憶部16dが設
けられている。
【0025】上記診断事例型知識データ記憶部16aに
は、過去の故障原因の探究結果及びそのときの不具合現
象を事例毎に記憶する診断事例型知識データが格納され
ている。図11に、この診断事例型知識データの内容を
例示する。この知識データには、各診断事例毎に、不具
合現象(あるいは不具合の生じている箇所)、故障原因
及びその処置内容、不具合部品、並びに知識源の種類等
が一義的に記述されている。なお、この診断事例型知識
データの知識源としては、不具合記録票、整備記録票、
整備員に対するインタビュー等がある。インタビュー
は、整備員に対して行った文章化されていない整備要
領、原因探究等のノウハウを収集して診断事例に反映さ
せたものである。
【0026】不具合記録票には、図8に示すように、乗
員が発見した「不具合事項と点検箇所」を記録する欄
と、整備員が実施した「処置」等を記録する欄が設けら
れている。整備記録票には、点検時に生じた「不具合現
象」、並びに、作業を実施した部門で記入された「不具
合部品」、「故障状況」等が記録されている。
【0027】一方、上記FMECA型知識データ記憶部
16bには、熟練整備員の経験、及び部品又は系統の信
頼性情報等を解析し、マトリクス状の、いわゆるFME
CA表として構成するFMECA型知識データが系統毎
に格納されている。図14に示すように、上記FMEC
A型知識データは、不具合現象と故障原因とを部品又は
系統毎に分類した、いわゆるFMECA表として表形式
で表したもので、不具合現象の欄には、部品又は系統の
故障モード、故障の影響、及び故障の探知方法が記述さ
れている。又、各格子で囲まれた中には確信度が明記さ
れている。この確信度は、部品又は系統のMTBF(平
均故障間隔)あるいは、同一の不具合現象に対して考え
られる故障原因の数、あるいは故障の実績発生回数等を
考慮して設定されるもので、この確信度により、不具合
現象と故障原因との因果関係の深さが示される。
【0028】また、2次知識データ記憶部である上記F
TA型知識データ記憶部16cには、設計資料及び熟練
整備員の経験等を解析し、不具合現象と故障原因とを構
成部品の体系毎に論理的に分析し、ルールの集合で表し
たFTA型知識データが格納されている。図18に示す
ように、このFTA型知識データでは、構成部品毎にル
ール(図では、ルール1〜6)で分類され、各ルールは
中間仮説を介して連鎖的に結び付けられている。例え
ば、ルール2は「ブースタ・ポンプ異常」を中間仮説と
したときの結論仮説(燃料漏洩等)が示され、又、ルー
ル4は「燃料漏洩」を中間仮説としたときの結論仮説
(締付不良、ポンプ内部不良等)が示されている。
【0029】さらに、上記電子化マニュアルデータは、
構成部品等の点検、交換あるいは組立手順等を表したテ
キスト及びグラフィックス・データであり、例えば、図
22に示すように、上記装置本体1のタッチスクリーン
1aに、ブースタ・ポンプのグラフィックや、このブー
スタ・ポンプの点検要領などのデータを上記電子化マニ
ュアルデータから読込んでウインドウに表示させる。
【0030】又、上記運用記録データ部17は、作業経
過一時記憶部17aと整備記録データ記憶部17bとで
構成されており、作業経過一時記憶部17aには、例え
ば、整備途中で交換部品を手配するために中断し、その
後、故障診断を再開するような場合に、中断した整備作
業から引続き続行することができるようにするために、
整備員の実施した整備経過、あるいは整備状況が逐次記
憶される。又、上記整備記録データ記憶部17bには、
不具合現象に対する処置、点検結果、及び試運転の状況
などの整備結果が事例毎に記憶される。
【0031】次に、故障診断手順について、図2〜図6
のフローチャートに従い、航空機の燃料系の不具合を適
宜例示しながら説明する。
【0032】この故障診断は図2、図3の推論処理ルー
チンに従って実行される。
【0033】先ず、装置本体1の電源スイッチをONす
ると、タッチスクリーン1aに、図9に示すように、使
用モード(メニュー)の選択画面が表示される。そし
て、整備員が、故障診断装置Aの装置本体1のタッチス
クリーン1aに表示されたメニューから「診断の開始」
を入力ペン2により選択すると、図10に示すように、
不具合現象を入力するためのウインドウと、この不具合
現象を文章表現で入力するためのペン入力用ウインドウ
が表示されて推論処理が開始される。
【0034】整備員は、ステップS1で、手渡された不
具合記録票21(図8参照)等の帳票を参照して、航空
機のシステムの可動状態などの必要事項、あるいは乗員
などから伝えられた不具合現象(症状)を入力ペン2を
用いて上記タッチスクリーン1aに入力する。
【0035】なお、図8に示す不具合記録票21の処置
の欄には、整備員が点検を完了した後、その処置及び試
運転状況などの整備記録データを書込むことができる
(図26参照)。
【0036】一方、ステップS2では、後述するステッ
プS12で表示された問診に応じてテスタ接続により得
られた計測値等の症状を直接入力する。
【0037】そして、上記タッチスクリーン1a上の不
具合現象入力ウインドウ等の欄に必要事項の入力を完了
し、「入力終了」のウインドウを入力ペン2により選出
すると、入力された情報(年月日、任務、内容等)が入
力データとして、ステップS3でメモリに保管される。
【0038】次いで、ステップS4で、上記ステップS
1で入力されて上記ステップS3で保管された不具合現
象と、診断事例型知識データ記憶部16aとFMECA
型知識データ記憶部16bとに記憶されている知識デー
タの各事象等との類似度を算出する。
【0039】この類似度の算出は、文字列検索部14a
で実行されるもので、例えば、以下の手順で行われる。
【0040】(1)まず、上記各知識データ記憶部16
a,16bの各知識データから類似度の算出対象となる
文字列(文章)をそれぞれ取出す。なお、この各文字列
には、上記各知識データ記憶部16a,16bに記憶さ
れている知識データとの対応付けを行うためのID(自
己証明)番号が付与されている。
【0041】(2)次いで、このID番号が付与された文
字列を、ストリング、ワード、及びキャラクタの各単位
毎に分解して、各知識データ毎のワーキングメモリに格
納する。なお、この各ワーキングメモリに格納されてい
る「分解文字列」には、分解前のものと同じID番号が
付与されている。
【0042】ここで、「ストリング」とは、文字列その
ものをいい、「ワード」とは、空白文字、予め登録され
ている分離用文字(“。”、“,”、“が”、“は”
等)を用いて、例えば、文字列「エンジンが始動せず」
を「エンジン」と「始動せず」とに分解する。
【0043】キャラクタとは、文字列を所定文字数毎に
分解することをいい、例えば、文字列「エンジンが始動
せず」を、「エンジ」「ンが始」「動せず」、あるい
は、「エ」「ンジン」「が始動」「せず」、又は、「エ
ン」「ジンが」「始動せ」「ず」等のように3文字毎に
分解する。
【0044】(3)次いで、上記ワーキングメモリに格納
された「分解された文字列」から予め登録した「無視語
句(“しかし”、“私は”等)」を削除する。
【0045】(4)その後、予め登録した「同意語句
(“不調”は、“故障”とする等)」を用いて上記「分
解された文字列」を置換する。
【0046】(5)一方、整備員が入力した不具合現象
(症状)の文字列を、上記(1)〜(4)と同様に、ストリン
グ、ワード、及びキャラクタの各単位毎に分解する。
【0047】(6)そして、分解された不具合現象の文字
列を用いてワーキングメモリに格納されている「分解さ
れた文字列」を検索する。
【0048】例えば、整備員が入力した「エンジンが始
動せず」と、上記各知識データ記憶部16a,16bに
記憶されている知識データから取出された文字列との類
似度は以下のようになる。
【0049】 (7)次いで、ストリング、ワード、あるいはキャラクタ
の各単位で完全に一致するデータをID番号毎に集計
し、この集計結果を類似度として、知識ベース推論部1
4b、推論制御部14cに出力する。なお、集計する際
には、ストリング、ワード、あるいはキャラクタ毎に重
み付係数を用いて行う。
【0050】その結果、不具合現象「燃料片減り」「左
タンク減らず右からのみ消費」と上記診断事例型知識デ
ータ記憶部16aと上記FMECA型知識データ記憶部
16bとの各知識データに記憶されている事象との類似
度は以下のようになる。
【0051】診断事例型知識データ記憶部16aに記憶
されている知識データの中で、類似度算出の対象となる
診断事例を抜粋すれば、図11に示す通りで、この各診
断事例の類似度を、上述の基準に従って算出した結果、
図12に示すようになる。この中で、「事例-1048」の
「3000ftで巡行中」「左タンク燃料消費せず」
は、最も高い類似度、すなわち、入力された不具合現象
に最も近似する事例ということになる。
【0052】一方、上記FMECA型知識データ記憶部
16bに記憶されている知識データの中で、類似度算出
の対象となる系統は、図14に示す燃料系統で、この燃
料系統の中の類似度は、図15に示すように、「燃料片
減り」が最も高い値を示す。上記ステップS4で各知識
データ記憶部16a,16bに記憶されている知識デー
タと、不具合現象との類似度が算出されると、次のステ
ップS5,S6を平行に実行し(コンカレント処理)、
各ステップS5,S6で、各知識データ記憶部16a,
16bに記憶されている知識データに基づいて、故障原
因を推論により探究し仮説を生成する。
【0053】すなわち、ステップS5では、上記診断事
例型知識データ記憶部16aに記憶されている知識デー
タを用いて、事例ベース推論により故障原因を探究し仮
説を生成する。又、ステップS6では,FMECA型知
識データ記憶部16bに記憶されている知識ベースを用
いてルール・ベース推論により故障原因を探究し仮説を
生成する。
【0054】まず、ステップS5の診断事例推論による
仮説の生成について説明する。この診断事例推論は、知
識ベース推論部14bで実行されるもので、具体的に
は、図4に示す診断事例推論による仮説の生成ルーチン
に従って行われる。
【0055】ステップS21で、上記推論処理ルーチン
のステップS4で算出した診断事例型知識データ記憶部
16aに記憶されている知識データの事例毎の類似度に
基づいて仮説の絞り込みを行う。この仮説の絞り込み
は、類似度が予め設定した「しきい値」以上かどうかで
判断する。例えば、「しきい値」を10とすれば、図1
1、図12に示すように、「事例-1048」が、診断事例
推論によって生成された仮説となる。なお、図11、図
12に示す知識データでは、「しきい値」を越える事例
が一つのみであったが、この「しきい値」よりも高い類
似度を有する事例が複数ある場合には、それらが全て診
断事例推論による仮説となる。
【0056】その後、ステップS22で、上記ステップ
S21で絞り込まれた仮説の信頼度を算出する。この信
頼度は、上記FMECA推論によって得られた仮説との
競合を解消する際の基準となるもので、上記推論処理ル
ーチンのステップS4で算出した類似度に係数を乗算し
て算出している。なお、本実施例では、図13に示すよ
うに、信頼度を算出する際の係数を1としている。
【0057】そして、上記ステップS21で絞り込まれ
た事例を「診断事例推論による仮説」として推論制御部
14cへ出力し、上記推論処理ルーチンのステップS7
へ戻る。
【0058】次に、上記推論処理ルーチンのステップS
6で実行されるFMECA推論による仮説の生成につい
て説明する。このFMECA推論は、上記事例ベース推
論と同様に、上記知識ベース推論部14bで実行され、
具体的には、図5に示すFMECA推論による仮説の生
成ルーチンに従って行われる。
【0059】まず、ステップS31で、FMECA型知
識データ記憶部16bに記憶されている知識データの各
現象から、今回の診断対象となる現象の絞り込みを行
う。この現象の絞り込みは、不具合現象に対応する現象
を上記推論処理ルーチンのステップS4で算出した類似
度に基づいて、この類似度が、予め設定した「しきい
値」以上の現象を選出することで行う。例えば、「しき
い値」を10とした場合、図14に示す、いわゆるFM
ECA表に表示されている現象では、「燃料減少」と
「燃料片減り」と「燃料タンク残量修正不能」とに絞り
込まれる(図15参照)。
【0060】次いで、ステップS32で、上記ステップ
S31で絞り込まれた現象に対応する確信度を上記FM
ECA表から求める。例えば、図14に示すFMECA
表には、「燃料減少」に対応する確信度が16,21,
63、「燃料片減り」に対応する確信度が50,31,
46、「燃料タンク残量修正不能」に対応する確信度が
40,60である。
【0061】そして、ステップS33で、上記各確信度
の中から予め設定した「しきい値」以上の確信度を選出
し、仮説の絞り込みを行う。例えば、上記「しきい値」
を20に設定すると、図14に示すように、太枠で囲ん
だ確信度が対象となり、ステップS34では、この確信
度に対応する部品及び原因を選出する。
【0062】次いで、ステップS35で、上記ステップ
S34で選出した部品又は原因の信頼度をそれぞれ算出
し、この信頼度及び仮説を「FMECA推論による仮
説」として、例えば、図16に示すようなデータを上記
推論制御部14cへ出力し、上記推論処理ルーチンのス
テップS7へ戻る。
【0063】なお、本実施例では、上記信頼度を、類似
度と確信度とを乗算した値の総和に、係数を乗算して求
めており、表に示せば、以下の通りである。
【0064】 そして、図2に示す推論処理ルーチンのステップS7へ
戻り、上記ステップS5,S6で生成した各仮説を集約
する。この集約した仮説は、図17に示すように、知識
データ毎に集約され、算出した信頼度に従って順位が付
けられている。
【0065】次いで、ステップS8でこの集約した仮説
が不具合現象に結び付くかを、FTA型知識データを利
用して検証する。この仮説の検証は、図1の推論制御部
14cで実行され、具体的には、図6に示すFTA推論
による仮説の検証ルーチンに従って行われる。
【0066】まず、ステップS41で、上記ステップS
7で集約した仮説と、FTA型知識データの各事象との
類似度を上述と同様に算出して、仮説に対応する事象を
選択する。その結果、例えば、図17において事例ベー
ス推論で生成した仮説の順位1は、「ブースタ・ポン
プ」が故障原因であり、この「ブースタ・ポンプ」は、
図18のルール1の結論仮説に対応する。又、FMEC
A推論で生成した仮説の順位1は、「ブースタ・ポン
プ、自身の作動不良」であり、この「ブースタ・ポン
プ、自身の作動不良」は、ルール2の結論仮説に対応す
る。同様に、順位2の「サブタンク、入口管つまり」は
ルール1の結論仮説に対応し、順位3の「トランスファ
・ポンプ、電源ライン不良」は、ルール1の結論仮説に
対応し、順位4の「燃料シャット・オフ・バルブ、燃料
漏洩」は、ルール1の結論仮説に対応し、順位5の「ト
ランスファ・ポンプ、自身の作動不良」は、ルール3の
結論仮説と同一であり、順位6の「トランスファ・ポン
プ、燃料漏洩」は、ルール3の結論仮説と同一である。
【0067】そして、ステップS42で、上記ステップ
S41で選択した各仮説とトップ事象とを結ぶルートを
探索する。上記各仮説とトップ事象である「燃料系統の
不具合」とは、図19のルート1〜7のラインで結びつ
けることができる。
【0068】上述のように、FTA型知識データは不具
合現象と故障原因との因果関係を論理的に分析してルー
ルの集合として格納されているため、各仮説と上記トッ
プ事象とを結ぶルートが探索できれば、この仮説は論理
的に有り得ると考えられる。
【0069】その後、ステップS43で、上記ステップ
S42で探索したルートの完全度を算出する。この完全
度は不具合現象と故障原因との結びつき(因果関係)が
強いもの程、高い値になる。ルートの完全度は以下の通
りである。
【0070】1)ルート1→50 2)ルート2→80 3)ルート3→50 4)ルート4→50 5)ルート5→50 6)ルート6→80 7)ルート7→80 この中で、ルート2はルート1を介してトップ事象につ
ながり、又、ルート6,7はルート4を介してトップ事
象につながるため、最も強い因果関係を有することにな
る。
【0071】次いで、ステップS44で、上記完全度に
基づいて、この完全度が予め設定した「しきい値」以上
かどうかで仮説の絞り込みを行う。例えば、「しきい
値」を60とした場合には、上記ルート2,6,7が対
象となる。
【0072】次いで、ステップS45で、上記ステップ
S44で絞り込んだ仮説の信頼度を算出する。この信頼
度は、上記完全度に係数を乗算して設定するもので、例
えば、係数を1とすれば、図20に示すとおりである。
【0073】その後、ステップS46で、仮説が検証で
きたかを判断する。仮説が検証できたかどうかの判断
は、上記ステップS44で「しきい値」以上の仮説があ
ったかどうかで判断し、少なくとも1つの仮説が検証で
きたときは、ステップS47へ進む。又、前述の診断事
例型知識データ及びFMECA型知識データを利用して
生成した仮説が、FTA型知識データに事象として格納
されていない場合には、仮説を検証することができない
ため、上記ステップS46からステップS50へ分岐
し、予め定めた基準に従って仮説を選択し、選択した仮
説を、「推論終了」の情報とともにメモリしてルーチン
を抜け、ステップS9へ戻る。
【0074】上記仮説を選択する基準としては、例え
ば、信頼度の最も高い仮説を選択するか、診断事例型知
識データとFMECA型知識データとに優先順位を付け
るとともに、優位な知識データ側の順位1の仮設を選択
することなどが考えられる。
【0075】なお、再推論を所定回行っても仮説の整合
性が得られず、或は、検証できなかった場合には、上述
仮説の選択基準を適用して選択し、この仮説を結論仮説
とし、「推論終了」の情報とともに、メモリしてルーチ
ンを抜け、ステップS9へ戻る。
【0076】一方、上記ステップS44で検証した仮説
が複数ある場合、ステップS46からステップS47へ
進み、その各仮説の整合性を判断する。この整合性の判
断は、各ルートに他のルートが含まれているかどうかで
判断し、例えば、図19に示すように、ルート2,6,
7はそれぞれ分岐されているため、整合性なしと判断さ
れる。
【0077】そして、上記ステップS48で整合性なし
の場合には、ステップS49へ進み、上記ステップS4
4で絞り込まれた各仮説の中から、予め設定した一定の
基準に従って、再推論用データを作成する。この基準を
例えば、「信頼度が最も高いものを選出する」と定義し
た場合、図20の集計表では、全ての仮説が対象とな
り、それぞれの仮説に基づいて再推論用データが作成さ
れ(図21参照)、このデータを「推論未終了」の情報
とともにメモリして、ステップS9へ戻る。
【0078】又、整合性ありの場合、あるいは上記ステ
ップS44で検証した仮説が一つの場合には、この仮説
を結論仮説とし、「推論終了」の情報と共にメモリし、
ステップS49をジャンプして、ステップS48からス
テップS9へ戻る。
【0079】そして、ステップS9では、推論が終了か
どうかを、上記ステップS8での推論が終了か未終了か
で判断し、推論未終了の場合には、ステップS4へ戻
り、上記ステップS3でメモリに保管した不具合現象、
及び所定の計測値等の入力データと、上記ステップS8
(ステップS49)で作成した「再推論用データ」に記
載された仮説とを組合わせた文字列と、診断事例型知識
データ及びFMECA型知識データの事象との類似度
を、再度算出する。
【0080】そして、この各知識データ毎の類似度に従
い、上記ステップS5,S6で、再推論により故障原因
を探究する。
【0081】その結果、ステップS5での診断事例推論
では、再推論時においても、「事例-1048」のみが仮説
として生成されるため、前回と同様の推論結果が出力さ
れる。
【0082】一方、ステップS6で実行されるFMEC
A推論では、図21の再推論用データ中の仮説を、図1
4に示すFMECA表に照合すれば、現象「燃料片減
り」に対して、原因「ブースタ・ポンプ、自身の作動不
良」のみが一致しているため、この原因がFMECA推
論による探究結果として出力される。
【0083】そして、ステップS7で集約した仮説に基
づいてステップS8で、FTA推論で各仮説を検証する
と、事例ベース推論により得られた仮説とFMECA推
論により得られた仮説とは、 で一致する。従って、上記ステップS8で実行される、
仮説の検証ルーチンのステップS48で、仮説が整合し
たと判断され、この仮説を探究結果とし、「推論終了」
の情報とともにメモリして、ステップS9へ戻る。
【0084】そして、ステップS9で「推論終了」と判
断されて、ステップS10へ進むと、他に点検項目があ
るかを判断し、点検項目がある場合は、ステップS11
へ分岐して、整備員、あるいは、ユーザに対する問診の
内容を絞り込む。この問診により、今回の結論仮説を検
証するとともに、新たな仮説を生成する際の情報とす
る。すなわち、FTA型知識ベースでは、図19に示す
ように、ルート2の結論仮説である「作動不良」は、ル
ール5の中間仮説であり、問診することで、ブースタ・
ポンプの「作動不良」が、ポンプ内部の不良が原因か、
通電不良が原因かをさらに、絞り込むことができる。
又、このときには、ルール5の中間仮説である「作動不
良」をトップ事象として探索すればよいので、問診内容
が単純化される。
【0085】このように、上記診断事例型知識データと
FMECA型知識データとをそれぞれ利用した仮説をF
TA型知識データを利用して検証しているため、原因探
究の信憑性が高くなるばかりでなく、各知識データ毎の
重複した問診が行われることがなくなり、整備員の入力
する情報が最小限となり、点検等に要する負担が軽減さ
れる。
【0086】そして、ステップS12で、上記ステップ
S11で絞り込んだ問診の内容を装置本体1のタッチス
クリーン1aに表示し、同時に、関連する点検要領等の
作業内容や必要な情報を、例えば、図22に示すように
表示する。そして、ステップS1,S2へ戻り、整備員
からの点検結果の入力を待つ。
【0087】整備員が上記タッチスクリーン1aに入力
ペン2あるいはテスタから点検結果を入力すると、ステ
ップS3で、このデータが保管され、ステップS4で、
入力された文字列と、前回までの「入力データ」の文字
列、及び計測結果に基づいて、各知識データとの類似度
を再度算出し、ステップS5,S6で、対応する知識デ
ータを利用して仮説を生成し、ステップS8で、この仮
説をFTA型知識ベースを利用して推論により検証す
る。
【0088】そして、推論が終了し、ステップS9から
ステップS10へ進み、点検項目がない場合は、そのま
ま、ステップS13へ進み、故障原因が探究できたかを
判断する。
【0089】故障原因が探究できたときは、ステップS
14で、例えば、図23に示すように、推論の結果及び
論拠を上記タッチスクリーン1aに表示し、整備員が、
この内容を確認し、「了解」のウインドウを入力ペンに
より選択すると、ステップS15で、仮説に対応する部
品の交換手順等、必要な処置要領等の情報を表示し、ス
テップS16で、整備員からの処置結果、すなわち、不
具合が解消したかどうかの結果の入力を待つ。そして、
この処置結果が入力されると、ステップS17へ進み、
探究結果の確認を行う。
【0090】このステップS17では、上記タッチスク
リーン1aに探究結果の確認画面を表示する。この探究
結果の確認画面は、例えば、図24に示すように、探究
の経緯、及びダイアログボックスに、今回の探究結果が
成功したかどうかの確認内容を表示することで行う。な
お、探究結果に従って部品を交換しても満足な結果が得
られなかった場合に、整備員が、上記ステップS16
で、その旨を入力すると、コンピュータでは、この入力
データから今回の探究は失敗であると判断し、ステップ
S17で、タッチスクリーン1a上に、その旨の確認画
面を表示する。また、ダイアログボックスには、例え
ば、 と、整備員に了解を得るための確認内容を表示する。
【0091】そして、整備員が事例の登録を了解する
と、ステップS18で、まず、上記FMECA型知識デ
ータ記憶部16bに記憶されている知識データの、今回
の探究により選出された現象と原因あるいは部品とを結
ぶ確信度(図14参照)を、今回の原因探究結果に応じ
て更新する。すなわち、今回の探究が成功した場合に
は、確信度を相対的に高くし、また、失敗の場合には、
確信度を相対的に低くする。
【0092】そして、ステップS19で、今回の探究結
果を診断事例として、診断事例型知識データ記憶部16
aに記憶されている知識データに、例えば、図25の
「事例-5721」に示すように蓄積する。なお、今回の探
究結果が失敗の場合には、その内容が「原因及び処置」
の欄に記載され、また、「特記事項」の欄には、「探究
失敗」と記載される。
【0093】次いで、ステップS20へ進むと、今回の
探究経緯を、診断年月日、診断者名等の補足情報と共
に、整備記録データ記憶部17bにメモリして、故障診
断を終了する。
【0094】一方、上記ステップS13で、故障原因が
探究できなかったと判断された場合には、上記ステップ
S14〜S16をジャンプしてステップS17へ進み、
今回の推論では、故障原因が探究できなかった旨の確認
画面を表示する。そして、整備員等が内容を了解する
と、今回の推論では原因が探究できなかったため、ステ
ップS18,S19では、確信度の更新、及び探究事例
の追加はなされず、ステップS20で、整備記録データ
記憶部17bに今回の探究結果を上述と同様、整備記録
としてメモリし、故障診断を終了する。
【0095】なお、上記整備記録データ記憶部17bに
メモリされたデータは、外部印刷機などを介して取出す
ことができ、例えば、図26に示すように、不具合記録
票21に記載して、集計することができる。
【0096】このように、本実施例では、複数の知識デ
ータを利用して探究した結果を、最も論理的に構築され
ているFTA型知識データを利用して検証するようにし
たので、予測した故障原因の信憑性が極めて高く、しか
も、問診内容が少なくなり、最短で故障原因を探究する
ことができるため、整備員の点検結果を入力する手間が
軽減される。
【0097】なお、本発明は、上記実施例に限るもので
はなく、例えば、故障診断の対象は、航空機に限らず、
自動車、鉄道等の車輛、あるいは船舶などであっても良
い。
【0098】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
まず、1次知識データ記憶部に記憶されている故障原因
と不具合現象とを一義的に記述した知識データを利用し
て不具合現象を探究して仮説を生成し、次いで2次知識
データ記憶部に記憶されている不具合現象と故障原因と
の因果関係を理論的に分析して構成した知識データを利
用して、上記仮説を検証するようにしたので、問診など
による点検項目が、上記2次知識データ記憶部に記憶さ
れている知識データによるルート探索のための問診にの
み絞り込まれ、問診の内容が最小限に絞り込まれるた
め、整備員の負担が軽減され、作業効率が向上する。
【0099】また、不具合現象と故障原因との因果関係
を理論的に分析して構成した知識データで仮説が検証さ
れるため、結論として得られる故障原因の予測は極めて
信憑性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】故障診断装置の機能ブロック図
【図2】推論処理ルーチンを示すフローチャート
【図3】推論処理ルーチンを示すフローチャート(続
き)
【図4】診断事例推論による仮説の生成ルーチンを示す
フローチャート
【図5】FMECA型知識ベース推論による仮説の生成
ルーチンを示すフローチャート
【図6】FTA型知識ベース推論による仮説の検証ルー
チンを示すフローチャート
【図7】故障診断装置の外観図
【図8】不具合記録票を示す説明図
【図9】使用モードの選択画面を示す説明図
【図10】不具合現象の入力画面を示す説明図
【図11】診断事例型知識データを示す説明図
【図12】診断事例型知識ベース推論における類似度の
算出結果を示す説明図
【図13】診断事例型知識ベース推論による仮説を信頼
度によって表した説明図
【図14】FMECA型知識データの説明図
【図15】FMECA型知識ベース推論による類似度の
算出結果の説明図
【図16】FMECA型知識ベース推論による仮説生成
の結果を示す説明図
【図17】診断事例推論とFMECA推論とによって得
た仮説の集約を示す説明図
【図18】FTA型知識データを示す説明図
【図19】FTA型知識ベース推論におけるルート探索
結果の説明図
【図20】FTA型知識ベース推論による仮説検証の結
果を示す説明図
【図21】再推論用データの説明図
【図22】問診時の表示画面を示す説明図
【図23】推論結果及び論拠の表示画面を示す説明図
【図24】探究結果の確認の表示画面を示す説明図
【図25】新たな事例を登録した診断事例型知識データ
の説明図
【図26】処置の内容を記載した不具合記録票を示す説
明図
【符号の説明】
14 推論機構部 14b 知識ベース推論部 14c 推論制御部 16 知識ベース部 16a,16b 1次知識データ記憶部 16c 2次知識データ記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01M 19/00 Z (72)発明者 影井 康夫 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内 (72)発明者 古山 雅章 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内 (72)発明者 阿部 邦宏 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 故障診断に必要な知識データを記憶する
    知識ベース部(16)と、この知識データを利用して、
    入力された不具合現象に対応する故障原因を推論により
    探究する推論機構部(14)とを備える故障診断装置に
    おいて、 前記知識ベース部(16)に、 故障原因と不具合現象とを一義的に記述した知識データ
    を記憶する1次知識データ記憶部(16a,16b)
    と、 不具合現象と故障原因との因果関係を理論的に分析して
    構成した知識データを記憶する2次知識データ記憶部
    (16c)とを備え、 上記推論機構部(14)に、 入力された不具合現象と同一又は類似の不具合現象を上
    記1次知識データ記憶部(16a,16b)に記憶され
    ている知識データから探索して故障原因を探究し仮説を
    生成する知識ベース推論部(14b)と、 上記知識ベース推論部(14b)で推論した仮説を上記
    2次知識データ記憶部(16c)に記憶されている知識
    データを利用して検証し仮説を絞り込む推論制御部(1
    4d)とを備えることを特徴とする故障診断装置。
JP6064218A 1994-03-31 1994-03-31 故障診断装置 Pending JPH07271587A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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