JP3455275B2 - 故障診断装置 - Google Patents

故障診断装置

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JP3455275B2
JP3455275B2 JP06162594A JP6162594A JP3455275B2 JP 3455275 B2 JP3455275 B2 JP 3455275B2 JP 06162594 A JP06162594 A JP 06162594A JP 6162594 A JP6162594 A JP 6162594A JP 3455275 B2 JP3455275 B2 JP 3455275B2
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達也 鈴木
哲 高橋
康夫 影井
雅章 古山
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、いわゆるエキスパート
システムを利用して車輛、航空機等の不具合現象に結び
付く故障原因を探究する故障診断装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、医学、建築、化学等の各分野でコ
ンピュータを活用して問題解決の手がかりとするエキス
パートシステムが採用されている。このエキスパートシ
ステムは、ある特定分野における専門家の知識をコンピ
ュータに入力し、それを利用して複雑な問題を専門家と
同等なレベルで解決することができるようにしたシステ
ムである。 【0003】従来、このエキスパートシステムを車輛の
故障診断に採用したものとしては、例えば、特開昭62
−6846号公報に開示されているように、不具合現象
を入力し、その現象を引き起している根本的な故障原因
(故障箇所)を、ツリー型の知識ベースを利用して、い
わゆる前向き推論、或は、後ろ向き推論、又は、前向き
推論と後ろ向き推論とを組合わせて原因を探究するもの
が知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の故障診断装置では、知識ベースを構築する際に、
熟練整備員及び設計者等の専門家の知識が漏れなく獲得
されていないと、ツリー状に形成された知識ベースが途
中で途切れてしまい、故障原因を的確に探究することが
できなくなる。 【0005】しかし、例えば、車輛、航空機等の分野で
は制御系の技術の進歩がめざましく、取扱う診断の内容
がより複雑化を極める傾向にあり、このような分野にお
いて、知識ベースを漏れのないように構築することは困
難で、しかも、開発経費が膨大になるばかりか、問診内
容が冗長的になってしまうために使い勝手が悪くなる。 【0006】また、知識ベースを実情に対応させて逐次
改修することは維持コストが掛かり過ぎるため実現性に
乏しい。 【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、知識ベースの構築が比較的容易で、しかもこの知識
ベースの維持コストを低く抑えることのできる故障診断
装置を提供することを目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による故障診断装置は、故障診断に必要な知識デ
ータを文字列で記憶する知識ベース部と前記知識デー
タを利用して故障原因を推論により探究する推論機構
探究結果を上記知識ベース部に蓄積させる技術情報
収集部とを備えた故障診断装置において、前記知識ベー
ス部は、過去の不具合現象と該不具合現象の故障原因と
を文字列の知識データとして記憶する診断事例型知識デ
ータ記憶部を有し、前記推論機構部は、前記診断事例型
知識データ記憶部に記憶された前記文字列の中から、入
力部を介して入力された文字列と同一又は類似の不具合
現象を探究して故障原因或は故障箇所の仮説を生成する
事例ベース推論部と、前記事例ベース推論部で生成した
仮説を絞り込んで探究結果を出力する推論制御部とを有
し、 前記技術情報収集部は、前記推論機構部で故障原因
が探究されない場合に、前記入力部を介して新たに入力
された探究結果を表す文字列を、入力された前記不具合
現象の探究結果として出力すると共に前記診断事例型知
識データ記憶部に登録することに了解を求める出力を行
い、了解を示す入力が行われた場合に、入力された前記
文字列を報告された前記不具合現象の探究結果として該
不具合現象に対応させて前記診断事例型知識データ記憶
部に登録することを特徴とする。 【0009】 【作 用】本発明では、不具合現象を表す文字列を入力
部から入力すると、推論機構部では、事例ベース推論部
において、診断事例型知識データ記憶部に記憶された文
字列の中から入力部を介して入力された文字列と同一或
は類似の不具合現象を探究して故障原因或は故障箇所の
仮説を生成する。そして、上記事例ベース推論部で生成
した仮説を、予め設定した基準に従って絞り込み、故障
原因或は不具合箇所を特定する探究結果を出力する。 【0010】そして、推論機構部で故障原因が探究され
ない場合、技術情報収集部では、入力部から新たに入力
された探究結果を表す文字列を、入力された不具合現象
の探究結果として出力すると共に診断事例型知識データ
記憶部に登録することに了解を求め、了解された場合
に、新たに入力された文字列を、報告された不具合現象
の探究結果として当該不具合現象に対応させて診断事例
型知識データ記憶部に登録する。 【0011】 【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。 【0012】なお、本実施例では、航空機の燃料系統の
不具合現象を故障診断対象の一例として記述しながら説
明する。 【0013】図4に示すように、本実施例に係る故障診
断装置Aは装置本体1と入力ペン2とで構成されてお
り、この装置本体1には上記入力ペン2を用いて情報を
入力するタッチスクリーン1aが設けられている。 【0014】上記故障診断装置Aは空港の整備部門等に
配備されているもので、上記入力ペン2を用いて上記タ
ッチスクリーン1aに不具合現象を入力すると、内蔵す
るコンピュータが不具合現象の原因あるいは故障箇所を
探究し、探究結果及び点検の要領等、必要な情報を上記
タッチスクリーン1a上に表示して整備員を支援する。 【0015】図1に示すように、装置本体1に内蔵する
コンピュータには、故障診断を実行する機能として、ウ
インドウ処理部12、システム制御部13、推論機構部
14、技術情報収集部15、知識ベース部16、及び運
用記録データ部17が構成されている。又、上記タッチ
スクリーン1aは、入力部11aと表示部11bとで構
成されている。 【0016】上記ウインドウ処理部12には、前処理と
しての文字認識部12aと操作入力部12bとが設けら
れていると共に、後処理としての表示制御部12cが設
けられている。 【0017】文字認識部12aでは、上記タッチスクリ
ーン1aに表示されたペン入力用ウインドウ(図6参
照)に整備員が上記入力ペン2で入力した不具合現象等
の手書き文字をキャラクタコードに変換し、コマンド類
を上記システム制御部13へ出力する。又、操作入力部
12bでは上記タッチスクリーン1aに表示されたグラ
フィックスあるいはメニュー等を入力ペン2で選択した
とき、それに対応するコマンド類を上記システム制御部
13へ出力する。又、上記表示制御部12cでは上記シ
ステム制御部13から出力された信号に基づいて、表示
部11bに文字及びグラフィック等を表示させる。 【0018】上記システム制御部13には、マン・マシ
ンインターフェース制御部13aと、動作モード制御部
13bと、システム管理部13cとが設けられている。
マン・マシンインタフェース制御部13aでは、上記ウ
インドウ処理部12からのコマンド類に従って実行処理
を行う。あるいは、上記表示制御部12cへ文字データ
及びグラフィックス・データ等を出力する。動作モード
制御部13bでは、整備員が選択した使用モードに従
い、診断処理の中断・再開、及び整備記録の印刷、発注
管理システムのデータ電送等の周辺機器等を含めた装置
全体の動作モードを制御する。システム管理部13cで
は、システムの作動状態、データ管理等、システム全体
を管理する。 【0019】又、上記推論機構部14には、文字列検索
部14aと事例ベース推論部14bと推論制御部14c
とが設けられている。 【0020】文字列検索部14aでは、整備員が入力し
た不具合現象を表す文字列を、予め登録した分離用文字
(“。”“,”“が”“は”等)を用いて分解し、この
分解した文字列を用いて、後述する知識ベース部16の
診断事例型知識データ記憶部16aに記憶されている知
識データの事象から、上記文字列と同一あるいは類似す
る文字列を、文字列単位、ワード単位、あるいは文字単
位で検索して集計する。 【0021】事例ベース推論部14bでは、上記文字列
検索部14aで検索した不具合現象と、同一あるいは類
似する事象を上記知識ベース部16の診断事例型知識デ
ータ記憶部16aに記憶されている知識データから探索
して、故障原因あるいは故障箇所の仮説を生成する。 【0022】推論制御部14cでは、上記事例ベース推
論部14bで生成した仮説が複数ある場合、一定の基準
に従って、1つの仮説に絞り込み、探究結果として出力
する。 【0023】技術情報収集部15は、データ収集部15
aと事例登録部15bとで構成されている。データ収集
部15aでは、整備員が原因探究時に装置本体に入力し
た不具合項目、点検箇所、測定値等、整備作業中に入力
したデータを収集する。 【0024】事例登録部15bでは、推論による探究結
果(成功事例と失敗事例の双方)を診断事例として、上
記診断事例型知識データ記憶部16aに蓄積する。 【0025】上記知識ベース部16は、診断事例型知識
データを記憶する診断事例型知識データ記憶部16aと
電子化マニュアルデータを記憶する電子化マニュアルデ
ータ記憶部16bとで構成されている。 【0026】上記診断事例型知識データは、診断対象と
なる機器において実際に発生した過去の事例を蓄積した
データ・ベースで、図7に示すように、不具合現象(あ
るいは不具合の生じている箇所)、故障原因及びその処
置、不具合部品、並びに知識源の種類等で構成されてい
る。この知識データの知識源としては、不具合記録票、
整備記録票、整備員に対するインタビュー、整備員の独
自の探究等がある。インタビューは、整備員に対して行
った文章化されていない整備要領、原因探究等のノウハ
ウを収集して診断事例に反映させたものである。 【0027】不具合記録票には、図5に示すように、乗
員が発見した「不具合事項と点検箇所」を記録する欄
と、整備員が実施した「処置」等を記録する欄が設けら
れている。整備記録票には、点検時に生じた「不具合現
象」、並びに、作業を実施した部門で記入された「不具
合部品」、「故障状況」等が記録されている。 【0028】さらに、電子化マニュアルデータは、構成
部品等の点検、交換あるいは組立手順等を表したテキス
ト及びグラフィックス・データであり、例えば、図9に
示すように、上記装置本体1のタッチスクリーン1a
に、ブースタ・ポンプのグラフィックや、このブースタ
・ポンプの点検要領などのデータを上記電子化マニュア
ルデータから読込んでウインドウに表示させる。 【0029】又、上記運用記録データ部17は、整備記
録データ記憶部17aと作業経過一時記憶部17bとで
構成されており、上記整備記録データ記憶部17aに
は、不具合現象に対する処置、点検結果、及び試運転の
状況などの整備記録が事例毎に記憶される。又、上記作
業経過一時記憶部17bには、例えば、整備途中で交換
部品を手配するために中断し、その後、故障診断を再開
するような場合に、中断した整備作業から引続き続行す
ることができるようにするために、整備員の実施した整
備経過、あるいは整備状況が逐次記憶される。 【0030】次に、故障診断手順について、図2、図3
のフローチャートに従い、航空機の燃料系の不具合を適
宜例示しながら説明する。 【0031】先ず、整備員は、故障診断装置Aの装置本
体1のタッチスクリーン1aに表示されたメニューから
「診断の開始」を選択すると、図6に示すように、不具
合現象を入力するためのウインドウと、この不具合現象
を文章表現で入力するためのペン入力用ウインドウが表
示されて推論処理が開始される。 【0032】整備員は、ステップS1で、手渡された不
具合記録票21(図5参照)等の帳票を参照して、航空
機のシステムの可動状態などの必要事項、あるいは乗員
などから伝えられた不具合現象(症状)を入力ペン2を
用いて上記タッチスクリーン1aに入力する。 【0033】なお、図5に示す不具合記録票21の処置
の欄には、整備員が点検を完了した後、その処置及び試
運転状況などの整備記録データが書込まれる(図13参
照)。 【0034】一方、ステップS2では、後述するステッ
プS8で表示された問診に応じてテスタ接続により得ら
れた計測値等の症状を直接入力する。 【0035】そして、上記タッチスクリーン1a上の不
具合現象入力ウインドウ等の欄に必要事項の入力を完了
し、「入力終了」のウインドウを入力ペン2により選出
すると、入力された情報(年月日、任務、内容等)が入
力データとして出力され、ステップS3でメモリに保管
される。 【0036】次いで、ステップS4で、ステップS1で
入力されてステップS3で保管された不具合現象と、診
断事例型知識データ記憶部16aに記憶されている知識
データの各事例との類似度を算出する。 【0037】この類似度の算出は、文字列検索部14a
で実行されるもので、例えば、以下の手順で行われる。 【0038】(1)まず、上記診断事例型知識データ記憶
部16aの知識データから類似度の算出対象となる文字
列(文章)をそれぞれ取出す。なお、この各文字列に
は、上記診断事例型知識データ記憶部16aに記憶され
ている知識データの各事例との対応付けを行うためのI
D(自己証明)番号が付与されている。 【0039】(2)次いで、このID番号が付与された文
字列を、ストリング、ワード、及びキャラクタの各単位
毎に分解して、ワーキングメモリに格納する。なお、こ
のワーキングメモリに格納されている「分解文字列」に
は、分解前のものと同じID番号が付与されている。 【0040】ここで、「ストリング」とは、文字列その
ものをいい、「ワード」とは、空白文字、予め登録され
ている分離用文字(“。”、“,”、“が”、“は”
等)を用いて、例えば、文字列「エンジンが始動せず」
を「エンジン」と「始動せず」とに分解する。 【0041】キャラクタとは、文字列を所定文字数毎に
分解することをいい、例えば、文字列「エンジンが始動
せず」を、「エンジ」「ンが始」「動せず」、あるい
は、「エ」「ンジン」「が始動」「せず」、又は、「エ
ン」「ジンが」「始動せ」「ず」等のように3文字毎に
分解する。 【0042】(3)次いで、上記ワーキングメモリに格納
された「分解された文字列」から予め登録した「無視語
句(“しかし”、“私は”等)」を削除する。 【0043】(4)その後、予め登録した「同意語句
(“不調”は、“故障”とする等)」を用いて上記「分
解された文字列」を置換する。 【0044】(5)一方、整備員が入力した不具合現象
(症状)の文字列を、上記(1)〜(4)と同様に、ストリン
グ、ワード、及びキャラクタの各単位毎に分解する。 【0045】(6)そして、分解された不具合現象の文字
列を用いてワーキングメモリに格納されている「分解さ
れた文字列」を検索する。 【0046】例えば、整備員が入力した「エンジンが始
動せず」と、上記診断事例型知識データ記憶部16aに
記憶されている知識データから取出された文字列との類
似度は以下のようになる。 【0047】 (7)次いで、ストリング、ワード、あるいはキャラクタ
の各単位で完全に一致するデータをID番号毎に集計
し、この集計結果を類似度として、事例ベース推論部1
4bに出力する。なお、集計する際には、ストリング、
ワード、あるいはキャラクタ毎に重み付係数を用いて行
う。 【0048】その結果、不具合現象「燃料片減り」「左
タンク減らず右からのみ消費」と診断事例型知識データ
記憶部16aの知識データに記憶されている事例との類
似度は以下のようになる。 【0049】診断事例型知識データ記憶部16aに記憶
されている知識データの中で、類似度算出の対象となる
診断事例を抜粋すれば、図7に示す通りで、この各診断
事例の類似度を、上述の基準に従って算出した結果、図
8に示す値となる。この中で、事例-1048の「3000
ftで巡行中」「左タンク燃料消費せず」は、最も高い
類似度、すなわち、入力された不具合現象に最も近似す
る事例ということになる。 【0050】上記ステップS4で診断事例型知識データ
記憶部16aに記憶されている知識データと、不具合現
象との類似度が算出されると、次のステップS5で、上
記類似度に基づき診断事例型知識データ記憶部16aに
記憶されている知識データを利用して故障原因を推論に
より探究し仮説を生成する。 【0051】この診断事例推論は、事例ベース推論部1
4bで実行されるもので、上記ステップS4で算出した
類似度に基づき、予め設定した「絞り込みの判断基準」
に従って、仮設の絞り込みを行う。この「絞り込みの判
断基準」を、例えば、「各診断事例における類似度の最
も高い診断事例」と定義した場合には、図7、図8に示
すように、「事例-1048」が、診断事例推論によって生
成された仮説となる。なお、類似度の最も高い診断事例
が複数ある場合、或は、この事例に近似する事例がある
場合、それらが全て診断事例推論による仮説となる。 【0052】そして、ステップS6で、仮設を絞り込む
ための点検項目があるかを判断し、点検項目がある場合
は、ステップS7へ分岐して、整備員、あるいは、ユー
ザに対する問診の内容を絞り込む。この点検項目として
は、例えば、上記類似度の最も高い値を示す診断事例が
複数ある場合、或は、類似度に差がない場合等、いずれ
かに仮設を絞り込む必要があるときに、各診断事例の不
具合現象を問診することで、仮設を絞り込む。 【0053】そして、ステップS8で、例えば、図9に
示すように、上記ステップS8で絞り込んだ問診の内容
を装置本体1のタッチスクリーン1aに表示し、同時
に、関連する点検要領等の作業内容や必要な情報を表示
する。 【0054】そして、ステップS1,S2へ戻り、整備
員からの点検結果の入力を待つ。 【0055】整備員が上記タッチスクリーン1aに入力
ペン2あるいはテスタから点検結果を入力すると、ステ
ップS3で、このデータが保管され、ステップS4で、
入力された文字列と、前回までの「入力データ」の文字
列、及び計測結果に基づいて、各診断事例の類似度を再
度算出し、ステップS5で、再推論を行い、上記診断事
例を1つに絞り込む。 【0056】そして、推論が終了し、仮設が1つに絞り
込まれたら、ステップS6からステップS9へ進み、故
障原因が探究できたかを判断する。 【0057】故障原因が探究できたときは、ステップS
10で、例えば、図10に示すように、推論の結果を上
記タッチスクリーン1aに表示し、整備員が、この内容
を確認し、「了解」のウインドウを入力ペン2により選
出すると、ステップS11で、仮説に対応する部品の交
換手順等、必要な処置要領等の情報を表示し、ステップ
S12で、整備員からの処置結果、すなわち、不具合が
解消したかどうかの結果の入力を待つ。そして、この処
置結果が入力されると、この入力データに基づいて、今
回の故障探究の成否を判断し、ステップS13で、探究
結果を確認する画面を上記タッチスクリーン1aに表示
する。 【0058】今回の探究が成功である場合には、例え
ば、図11に示すように、探究の経緯、及びダイアログ
ボックスに、今回の探究結果が成功である旨の確認内容
を表示する。また、ステップS10で提示された探究結
果に従って部品の交換等を行っても、依然不具合が解消
されなかった場合に、上記ステップS12で整備員がそ
の旨を入力すると、ステップS13では、タッチスクリ
ーン1aに表示したダイアログボックスには、例えば、 と、整備員に了解を得るための確認内容を表示する。 【0059】そして、整備員が事例の登録を了解する
と、ステップS14で、今回の探究結果を新たな診断事
例として、診断事例型知識データ記憶部16aに記憶さ
れている知識データに、例えば、図12の「事例-572
1」に示すように追加し、蓄積する。なお、今回の探究
結果が失敗の場合には、その内容が「原因及び処置」の
欄に記載され、また、「特記事項」の欄には、「探究失
敗」と記載される。 【0060】次いで、ステップS15へ進むと、今回の
探究経緯を、診断年月日、診断者名等の補足情報と共
に、整備記録データ記憶部17aにメモリして、故障診
断を終了する。 【0061】上記整備記録データ記憶部17aにメモリ
されたデータは、外部印刷機などを介して取出すことが
でき、例えば、図13に示すように、不具合記録票21
に記載して、集計することができる。 【0062】ところで、上記診断事例型知識データ記憶
部16aに記憶されている知識データは、過去の事例を
収集したものであるため、全く新しい不具合現象が発生
した場合には、この故障診断装置Aを用いても故障原因
を満足に探究することはできない。 【0063】このような故障原因の探究できない不具合
現象が生じた場合、あるいは、推論により導き出された
結論が、自己の知識及び経験から判断して明らかに間違
いの場合、または、今回の故障探究が失敗であった場
合、本装置では、整備員が原因を独自に探究し、その結
果を知識として獲得できるように設定されている。 【0064】すなわち、上記ステップS9で、故障原因
が探究できなかったと判断された場合、ステップS16
へ分岐し、ここで整備員が自己の知識及び経験に基づい
て独自に故障を探究する。 【0065】そして、探究の結果、不具合現象が解消し
たときには、ステップS17で、この整備員の探究の経
緯及び処置内容を上記タッチスクリーン1aから入力ペ
ン2を介して入力する。すると、ステップS18で、こ
の入力されたデータに基づいて、知識ベースとして蓄積
するための知識が獲得され、ステップS13へ戻ると、
その探究結果の確認画面が上記タッチスクリーン1aに
表示される。 【0066】この表示画面を確認して、「了解」のウイ
ンドウを入力ペン2により選出すると、ステップS14
で、診断事例型知識データ記憶部16aに記憶されてい
る知識データに、今回の探究結果が成功事例として、例
えば、図14の「事例-5722」に示すように蓄積され
る。 【0067】その結果、以後、同様の不具合が生じた場
合には、この事例データに基づいて仮設が生成されるこ
とになる。 【0068】次いで、ステップS15へ進み、今回の探
究経緯及び処置内容を整備記録データ記憶部17aにメ
モリして、故障診断を終了する。 【0069】なお、整備員の独自の探究により得られた
事例データは、前述のように外部印刷機を接続すること
で、図15に示すように、不具合記録票21に記載して
集計することができる。 【0070】このように、本実施例では、知識ベースと
して、過去の実際に発生した事例を蓄積する診断事例型
知識データを採用したので、知識ベースの構築及び維持
コストを低く抑えることができる。また、故障診断によ
り得られた探究の成果、及び、独自の探究の経緯及び処
置内容が診断事例として知識ベースに蓄積されるため、
本装置を使い込むことで知識ベースが精錬化され、整備
の質が向上する。 【0071】なお、本発明は、上記実施例に限るもので
はなく、例えば、故障診断の対象は、航空機に限らず、
自動車、鉄道等の車輛、あるいは船舶などであっても良
い。 【0072】 【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
知識ベースとして、過去の診断事例を蓄積する診断事例
型知識データを採用し、この知識データを利用して推論
により仮設を生成するようにしたので、知識ベースの構
築が比較的容易になり、しかも知識ベースの維持コスト
を低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】故障診断装置の機能ブロック図 【図2】推論処理ルーチンを示すフローチャート 【図3】推論処理ルーチンを示すフローチャート(続
き) 【図4】故障診断装置の外観図 【図5】不具合記録票を示す説明図 【図6】不具合現象の入力画面を示す説明図 【図7】診断事例型知識データを示す説明図 【図8】診断事例型知識ベース推論における類似度の算
出結果を示す説明図 【図9】問診時の表示画面を示す説明図 【図10】推論結果の表示画面を示す説明図 【図11】探究結果の確認の表示画面を示す説明図 【図12】新たな成功事例を登録した診断事例型知識デ
ータの説明図 【図13】処置の内容を記載した不具合記録票を示す説
明図 【図14】独自に探究した事例を登録した診断事例型知
識データの説明図 【図15】独自の探究による経緯及び処置内容を記載し
た不具合記録票を示す説明図 【符号の説明】 14 推論機構部 14b 事例ベース推論部 14c 推論制御部15 技術情報収集部 16 知識ベース部 16a 診断事例型知識データ記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 影井 康夫 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富 士重工業株式会社内 (72)発明者 古山 雅章 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富 士重工業株式会社内 (72)発明者 阿部 邦宏 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富 士重工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−126980(JP,A) 杉松啓充・堀聡 著,“事例ベース推 論を用いた診断支援システム”,人工知 能学会全国大会論文集,社団法人人工知 能学会,1993年10月12日,第7回,p. 747−750 柴田徹,外5名著,“分割型問題への アプローチDIAGBOX/MAT,D T”,NEC技報,株式会社日本電気文 化センター,1992年 5月15日,第45 巻,第4号,p.77−82. (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06N 5/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】故障診断に必要な知識データを文字列で
    憶する知識ベース部と前記 知識データを利用して故障原因を推論により探究す
    る推論機構部と探究結果を上記知識ベース部に蓄積させる技術情報収集
    部と、 を備えた 故障診断装置において、 前記知識ベース部は、過去の不具合現象と該不具合現象
    の故障原因とを文字列の知識データとして記憶する診断
    事例型知識データ記憶部を有し、 前記推論機構部は、前記診断事例型知識データ記憶部に
    記憶された前記文字列の中から、入力部を介して入力さ
    れた文字列と同一又は類似の不具合現象を探究して故障
    原因或は故障箇所の仮説を生成する事例ベース推論
    と、前記事例ベース推論部で生成した仮説を絞り込んで
    探究結果を出力する推論制御部とを有し、 前記技術情報収集部は、前記推論機構部で故障原因が探
    究されない場合に、前記入力部を介して新たに入力され
    た探究結果を表す文字列を、入力された前記不具合現象
    の探究結果として出力すると共に前記診断事例型知識デ
    ータ記憶部に登録することに了解を求める出力を行い、
    了解を示す入力が行われた場合に、入力された前記文字
    列を報告された前記不具合現象の探究結果として該不具
    合現象に対応させて前記診断事例型知識データ記憶部に
    登録する ことを特徴とする故障診断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
杉松啓充・堀聡 著,"事例ベース推論を用いた診断支援システム",人工知能学会全国大会論文集,社団法人人工知能学会,1993年10月12日,第7回,p.747−750
柴田徹,外5名著,"分割型問題へのアプローチDIAGBOX/MAT,DT",NEC技報,株式会社日本電気文化センター,1992年 5月15日,第45巻,第4号,p.77−82.

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