JPH07269475A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JPH07269475A
JPH07269475A JP6336994A JP6336994A JPH07269475A JP H07269475 A JPH07269475 A JP H07269475A JP 6336994 A JP6336994 A JP 6336994A JP 6336994 A JP6336994 A JP 6336994A JP H07269475 A JPH07269475 A JP H07269475A
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JP
Japan
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scroll
refrigerant
compressor
compression
fixed
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Application number
JP6336994A
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English (en)
Inventor
Jisuke Saito
治助 斎藤
Yoshinori Nobori
義典 登
Katsutake Tsuchiya
勝毅 土屋
Michio Yasuzuka
三千雄 安塚
Kazuya Sato
里  和哉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C28/00Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids
    • F04C28/10Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids characterised by changing the positions of the inlet or outlet openings with respect to the working chamber
    • F04C28/16Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids characterised by changing the positions of the inlet or outlet openings with respect to the working chamber using lift valves

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スクロール圧縮機のリキッドインジェクショ
ン機構を改良し、リキッドインジェクション機構とパワ
ーセーブ機構とを組み合わせてコストダウンを行うこ
と、リキッドインジェクション機能に支持フレームのス
ラストプレート部冷却の機能を追加すること、スクロー
ル圧縮機の信頼性の向上を図ること。 【構成】 第1に、冷媒液を圧縮機外部の冷媒回路から
圧縮機の圧縮室内へ供給するためのリキッドインジェク
ション機構と、パーシャルロード運転時に圧縮室から低
圧室へ圧縮途中の冷媒ガスを一部逃がすためのパワーセ
ーブ機構とを有するスクロール圧縮機に対して、固定ス
クロールの上面に固定したカバー及び固定スクロール
に、密閉容器に設けた配管接続部から圧縮室まで連通し
て、設けた冷媒液通路の途中から分岐して、パワーセー
ブ機構の冷媒ガス逃がし通路を開閉するパワーセーブ弁
に背圧を加えられるように、冷媒液通路を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば冷凍機、空調
機等に搭載されるスクロール圧縮機のリキッドインジェ
クションに関し、特に、リキッドインジェクション機構
とパワーセーブ機構とを組み合わせてコストダウンを行
うこと、リキッドインジェクション機能に支持フレーム
のスラストプレート部冷却の機能を追加すること、その
結果としてスクロール圧縮機の信頼性の向上を図ること
に関する。
【0002】
【従来の技術】スクロール圧縮機のリキッドインジェク
ションに関する従来の技術としては、圧縮比が高くて吐
出ガス温度の高くなりすぎるのを防ぐために、圧縮行程
中間の圧縮室に冷媒液を導入するものである。これは、
スクロール圧縮機の特性として、その圧縮室の構造から
高圧縮比運転が可能であり、そのためにフルパワー運転
が続いた場合には、吐出ガス温度が高くなり過ぎ、オイ
ルスラッジが生成したりして、圧縮機の信頼性の低下を
招く心配がある。そこで、それを防止するために、固定
スクロールと揺動スクロールとで形成され、かつ圧縮行
程中間の圧縮室に冷媒液を導入し、この気化熱により吐
出ガス温度の低減を行っている。このリキッドインジェ
クション機構は、圧縮機外部の冷媒回路中の凝縮冷媒液
を配管を通して圧縮機の圧縮室へ導入している。
【0003】また、このリキッドインジェクション機構
とは別に、安価なスクロール圧縮機の容量制御方式とし
て、スクロールの圧縮室から低圧側へ圧縮途中の冷媒ガ
スを一部逃がすパワーセーブ方式が採用されており、こ
の方式の作動には、リキッドインジェクションと同様
に、圧縮機外部の冷媒回路中の高圧冷媒ガスを、配管を
通して圧縮機のパワーセーブ機構に導くことで行ってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】第1に、リキッドイン
ジェクションと、パワーセーブによる容量制御の機構と
を構成するために、圧縮機外部の冷媒回路から圧縮機の
圧縮機構部へ、2系統の配管接続が必要となり、部品点
数の増加からコストの増加と信頼性の低下を招く。 第
2に、スクロール圧縮機の運転中に、温度上昇により問
題が起こるのは、吐出ガスの温度上昇だけではない。支
持フレームのスラストプレート部が揺動スクロールとの
摩擦熱によって温度上昇することが原因で、支持フレー
ムのスラストプレート部が焼付きを起こすという問題が
ある。
【0005】この発明の目的は、リキッドインジェクシ
ョン機構を改良し、リキッドインジェクション機構とパ
ワーセーブ機構とを組み合わせてコストダウンを行うこ
と、リキッドインジェクション機能に支持フレームのス
ラストプレート部冷却の機能を追加すること、その結果
としてスクロール圧縮機の信頼性の向上を図ることであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1に、冷媒液を圧縮機
外部の冷媒回路から圧縮機の圧縮室内へ供給するための
リキッドインジェクション機構と、パーシャルロード運
転時に圧縮室から低圧室へ圧縮途中の冷媒ガスを一部逃
がすためのパワーセーブ機構とを有するスクロール圧縮
機に対して、固定スクロールの上面に固定したカバー及
び固定スクロールに、密閉容器に設けた配管接続部から
圧縮室まで連通して、設けた冷媒液通路の途中から分岐
して、パワーセーブ機構の冷媒ガス逃がし通路を開閉す
るパワーセーブ弁に背圧を加えられるように、冷媒液通
路を設けた。これでコストダウンが実現する。
【0007】第2に、前記の第1の構造に加えて、カバ
ー及び固定スクロールに配管接続部から圧縮室まで連通
して設けた冷媒液通路に、パワーセーブ弁への分岐点か
ら後ろの途中において、圧縮室から圧縮中の冷媒ガスが
逆流するのを阻止する逆止弁を設けた。これで、圧縮中
の冷媒ガスがリキッドインジェクションの冷媒液通路に
逆流することによって生ずるかもしれないパワーセーブ
機構の支障を防ぐことができる。
【0008】第3に、支持フレームのスラストプレート
部の焼付きを防止するために、冷媒液を圧縮機外部の冷
媒回路から圧縮機の圧縮室内へ供給するためのリキッド
インジェクション機構を有するスクロール圧縮機に対し
て、固定スクロール上面に固定したカバー及び固定スク
ロールに配管接続部から圧縮室まで連通して設けた冷媒
液通路の途中から分岐して、支持フレームのスラストプ
レート部周辺に冷媒液の供給を可能とする冷媒液通路
を、固定スクロール及び支持フレームに設けた。
【0009】
【作用】パーシャルロード運転時に圧縮室から低圧室へ
圧縮途中の冷媒ガスを一部逃がすためのパワーセーブ機
構の作動には、従来、圧縮機外部の冷媒回路中の高圧冷
媒ガスを、配管を通して圧縮機のパワーセーブ機構に導
いたが、パワーセーブ弁に背圧を加える流体として、圧
縮機外部の高圧冷媒ガスの代わりに凝縮冷媒液を用いる
から、リキッドインジェクションのための圧縮機外部の
配管系統をそのまま共用することができた。
【0010】そのために、圧縮機内部の冷媒液通路を2
つに分岐することになっても、全体としては部品点数が
減って、コストダウンになる。さらに、圧縮機外部の配
管系統が2から1個になることは、冷媒漏れ等のトラブ
ルのチャンスが確実に減るから、圧縮機やこの圧縮機を
用いた冷凍・空調システムの信頼性も向上することにな
る。
【0011】パーシャルロード運転時に、冷媒液の供給
を止めて、パワーセーブ弁を開こうとするのに対して、
圧縮中の冷媒ガスがリキッドインジェクションの冷媒液
通路に逆流すれば、パワーセーブ弁が閉弁したままにな
る等の誤動作を生ずることになる。圧縮室から圧縮中の
冷媒ガスが逆流するのを阻止する逆止弁を設けたこと
は、このようなパワーセーブ弁の誤動作等のパワーセー
ブ機構の支障を防ぐことができる。
【0012】支持フレームのスラストプレート部周辺に
冷媒液の供給をすることができれば、供給された冷媒液
は、スラストプレート部の周辺の摩擦熱により気化し、
スラストプレート部の周辺を冷却することができる。
【0013】
【実施例】以下、この発明の第1実施例を図1から図4
までの図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係
わるスクロール圧縮機の全体構成を示すもので、この密
閉容器2は、円筒状の胴部4と、この胴部4の上下両端
部に嵌着された上下両エンドキャップ6、8とで構成さ
れているとともに、その内部には、胴部4に固定された
支持フレーム10を間に介して、電動要素12が下部側
に、この電動要素12にて駆動されるスクロール圧縮要
素14が上部側に、それぞれ配置収納されている。
【0014】前記の電動要素12は、回転軸20と、こ
の回転軸20に圧入保持された回転子22と、この回転
子22に嵌装された固定子24とで構成されている。回
転軸20は、前記支持フレーム10と下部ボス18と
に、回転自在に保持されている。下部ボス18は、胴部
4に固着された下部フレーム16にボルト締めされてい
る。また、固定子24は胴部4に固定されている。さら
に、前記回転軸20の上端部には、ピン部26が回転軸
20の軸心と偏心させて形成され、このピン部26に
は、後述するスクロール圧縮要素14の揺動スクロール
28の下面に設けたボス穴30が挿入されて連結される
ようになっている。
【0015】一方、前記のスクロール圧縮要素14は、
図1、図2に示すように、主要部品としては、固定スク
ロール32、カバー34と、揺動スクロール28とで構
成されている。固定スクロール32は、支持フレーム1
0の上にボルトにより固定されるが、その際、胴部4の
端部に密着して、密閉容器2内を高圧室36と低圧室3
8とに区切っている。カバー34は、固定スクロール3
2の上面にボルトにより固定されている。
【0016】また、揺動スクロール28は、回転軸20
の偏心したピン部26に嵌合しており、電動要素12の
駆動により、固定スクロール32に対して、自転せず、
前記の偏心量を半径とする円軌道上を公転する構造にな
っている。そして、固定スクロール32の円盤状部分3
3の下面即ち低圧室38側には、渦巻き状のラップ40
が形成されているとともに、その中央部には、前記の高
圧室36側に連通する吐出ポート42が設けられてい
る。
【0017】揺動スクロール28の円盤状部分29の上
面には、同じように、180度ずらして、同じ大きさ、
同じ方向、同じ高さのラップ44が形成されている。こ
のラップ44は、固定スクロール32のラップ40に、
ラップの端面が相手の底面に接するように噛み合い、し
かも、揺動スクロール28は、回転軸20の偏心したピ
ン部26に嵌合しているから、2つの渦巻き状のラップ
は、互いに偏心して、その偏心の方向線上で接して閉じ
こめられた複数の空間を作り、その閉じこめられた空間
の1つ、1つが圧縮室となる。
【0018】さらに、揺動スクロール28は、固定スク
ロール32に対して偏心して公転しているから、2つの
渦巻き状のラップの偏心の方向と接触位置は回転しなが
ら移動し、前記の圧縮室は外側から内側に向かって移り
ながら縮小して行く。最初、低圧室38から入り込んで
圧縮室に閉じこめられた低圧の冷媒ガスは、圧縮されな
がら内側に移動し、最後に、高圧冷媒ガスとなって、吐
出ポート42を通って高圧室36へ送り出される。
【0019】さらに図1において、46は、密閉容器2
の中頃に設けた、低圧室38と連通する吸込管接続部で
ある。48は、密閉容器2の上部に設けた、高圧室36
と連通する吐出管接続部である。50は、密閉容器2の
中頃に設けた、電動要素12に電流を送るための電気配
線接続部である。52が、リキッドインジェクションの
ための圧縮機外部配管系統を接続する配管接続部であっ
て、密閉容器2の上部に貫通して設けられ、また、カバ
ー34の冷媒液通路に接続されている。
【0020】図2は、この発明の第1実施例のスクロー
ル圧縮要素14の断面図である。この図で、固定スクロ
ール32に、下面の圧縮室側と上面とを連通するいくつ
かのポートが設けられている。中央部に設けられている
1個のポートは、すでに説明した通り、吐出ポート42
であって、圧縮後の高圧冷媒ガスを高圧室36に送り出
す通路となるものである。
【0021】次に、中央寄りの圧縮室から設けられた2
個の細いポート54、54が、リキッドインジェクショ
ンのポートであって、圧縮機外部の冷媒回路中の凝縮冷
媒液を圧縮行程中間の圧縮室に導入するための通路とな
る。次に、リキッドインジェクションのポート54、5
4の少し外側の圧縮室から設けられた2個のポート5
6、56が、パワーセーブのポートであって、負荷が小
さいときに圧縮機の容量を下げるために、圧縮行程中間
の圧縮室から低圧室38へ圧縮途中の冷媒ガスを一部逃
がすための通路となる。
【0022】最も外側に設けられた2個のポート58、
58は、固定スクロール32の上面と、下面の渦巻き状
のラップ40の外側にある低圧室38とを連通し、パワ
ーセーブのポート56、56に連通して、ポート56、
56とともに圧縮途中の冷媒ガスを一部逃がすための冷
媒ガス逃がし通路を構成する。固定スクロール32の上
面に固定されているカバー34には、リキッドインジェ
クションのための配管接続部52と連通する冷媒液通路
60が設けられており、さらに、冷媒液通路60は、途
中で冷媒液通路62、62、64、64に分岐して、前
記の固定スクロール32の各ポートに向かっている。
【0023】固定スクロール32とカバー34との各ポ
ート部の合わせ面には、それぞれ、弁室と弁が設けられ
ている。即ち、固定スクロール32のリキッドインジェ
クションのポート54、54と、カバー34の冷媒液通
路62、62との合わせ面には、逆止弁66、66があ
って、冷媒液を冷媒液通路62からリキッドインジェク
ションのポート54へ、即ち圧縮機外部の冷媒回路中の
凝縮冷媒液を圧縮行程中間の圧縮室に流すことはできる
が、その逆、即ち圧縮室から圧縮中の冷媒ガスがリキッ
ドインジェクション通路に逆流することは許さない構造
としてある。
【0024】次に、固定スクロール32のパワーセーブ
のポート56、56と、カバー34の冷媒液通路64、
64との合わせ面には、パワーセーブ弁68、68があ
る。冷媒液通路64からの冷媒液は、このパワーセーブ
弁68の背中側に圧力(背圧)を加えて弁を開閉させ
る。圧力を加えて閉弁したときは、ポート56と58と
を遮断してパワーセーブの働きを停止し、圧力を加える
ことをやめて開弁したときは、ポート56と58とが連
通してパワーセーブ機能が作動するように構成されてい
る。
【0025】このように構成した第1実施例のリキッド
インジェクションの機能について説明する。フルパワー
運転時には、圧縮機外部の冷媒回路からの冷媒液の供給
を行う。スクロール圧縮機の高圧縮比のために、そのま
までは吐出冷媒ガス温度が高く、長時間運転ではオイル
スラッジの生成や、固定スクロールと揺動スクロールの
温度上昇による焼付きなどが起こる心配がある。それに
対して、配管接続部52から冷媒液通路60、62、リ
キッドインジェクションのポート54で構成された冷媒
液通路を通って圧縮行程中間の圧縮室に供給された凝縮
冷媒液は、吐出冷媒ガス温度に比べればかなり低いか
ら、圧縮途中の圧縮ガスに混じると蒸発してその気化熱
で、吐出ガス温度の低減、固定スクロールと揺動スクロ
ールの冷却を行う。
【0026】一方、分岐して冷媒液通路64に供給され
た冷媒液は、パワーセーブ弁68に背圧を加えて閉弁さ
せ、パワーセーブのポート56と58とを遮断して、パ
ワーセーブの働きを停止させる。即ち、低圧室38から
圧縮室に吸入された冷媒ガスは、100%圧縮されて、
高圧室36へ送り出される。
【0027】負荷の小さいパーシャルロード運転時に
は、圧縮機外部の冷媒回路からの冷媒液の供給を停止す
る。冷媒液通路64からの冷媒液の加圧はなくなるか
ら、パワーセーブ弁68は開いて、パワーセーブのポー
ト56と58とを連通させ、パワーセーブの働きを開始
する。即ち、低圧室38から圧縮室に吸入された冷媒ガ
スの一部を圧縮途中で低圧室38に戻すことにより、圧
縮機の能力を落とし、低排除容積相当の運転となる。こ
の時、冷媒循環量は減っても冷媒回路の凝縮器は同一容
量であるから、凝縮温度は低下し、高圧圧力も低下し、
凝縮冷媒液の圧縮室への供給がなくとも、吐出ガス温度
も低下する。リキッドインジェクションによる冷却は不
要である。
【0028】逆止弁66の機能は、リキッドインジェク
ションのポート54への冷媒液の供給を絶った場合の、
圧縮中の冷媒ガスがリキッドインジェクションの冷媒液
通路に逆流することを防止し、逆流することによって生
ずるかもしれないパワーセーブ機構の支障を防ぐことで
ある。
【0029】図3、図4は、前記のリキッドインジェク
ション機構とパワーセーブ機構を有する圧縮機の、フル
パワー運転時とパーシャルロード運転時との状態比較図
である。図3は、モリエル線図上での比較で、(1→2
→3→4→1)はフルパワー運転時、(1→5→6→4
→1)はパーシャルロード運転時を示す。図4は、圧縮
室の昇圧特性を示し、P1はフルパワー運転時、P2は
パーシャルロード運転時の昇圧であって、P2<P1
である。
【0030】次に、図5、図6に、この発明の第2実施
例を示す。図1、2と同じ部品については同じ番号を付
す。80が、スラストプレート部であって、支持フレー
ム10の1端面が公転する揺動スクロール28を下から
支えて、圧縮室の圧力による下向きのスラストを受けと
める働きをしている。このため、スラストプレート部8
0が揺動スクロール28との摩擦熱によって温度上昇す
ることが原因で、支持フレーム10のスラストプレート
部80が焼付きを起こすという問題がある。
【0031】固定スクロール32の上面に固定されてい
るカバー34には、リキッドインジェクションのための
配管接続部52と連通する冷媒液通路82、84、84
が設けられておる。また、固定スクロール32には、下
面の圧縮室側と上面とを連通し、中央寄りの圧縮室から
設けられた2個の細いポート86、86があり、これら
がリキッドインジェクションのポートである。冷媒液通
路82とリキッドインジェクションのポート86とは連
通している。
【0032】さらに、固定スクロール32のリキッドイ
ンジェクションのポート86、86から分岐して横方向
に通る冷媒液通路88、88、さらにそれらに連通して
固定スクロール32の取付脚部90、90を垂直に通る
冷媒液通路92、92が設けられている。冷媒液通路9
2、92は、取付脚部90、90の取付面において、図
6に示すように、ボルト穴94とピン穴96の中間に位
置して、開口している。さらに、支持フレーム10の方
の取付脚部98、98にも、同じ位置で冷媒液通路9
2、92に連通して、垂直から水平に曲がって、スラス
トプレート部80の横で開口する冷媒液通路100、1
00を設けている。
【0033】このように構成されたリキッドインジェク
ション機構の第2実施例の機能は、運転時における、圧
縮機外部の冷媒回路からの凝縮冷媒液の供給が、本来の
圧縮室への供給だけでなく、分岐した冷媒液回路88、
92、100を通つて、スラストプレート部80の横に
も行われるから、供給された冷媒液は、スラストプレー
ト部80の周辺の摩擦熱により気化し、スラストプレー
ト部80の周辺を冷却し、焼付きを防止する。
【0034】スクロール圧縮機のリキッドインジェクシ
ョンについての第1実施例、第2実施例は、冷媒液を、
1系統の配管接続で、圧縮機外部の冷媒回路から圧縮室
内へ供給するという従来の機能に、パワーセーブ弁68
の背中側に供給する機能と、スラストプレート部の周辺
に供給する機能とを、別個に追加したものである。
【0035】これに対する第3実施例として、冷媒液
を、1系統の配管接続で、圧縮機外部の冷媒回路から、
圧縮機の圧縮室内、パワーセーブ弁68の背中側、及び
スラストプレート部の周辺の3カ所に同時に供給するも
のは、カバー34と固定スクロール32内の冷媒液通路
を分岐させることで、当然に考えられるところである。
但し、第3実施例については、第1実施例、第2実施例
の説明と重複するから、図示及び説明を省略する。
【0036】
【発明の効果】パーシャルロード運転時に圧縮室から低
圧室へ圧縮途中の冷媒ガスを一部逃がすためのパワーセ
ーブ機構の作動には、従来、圧縮機外部の冷媒回路中の
高圧冷媒ガスを、配管を通して圧縮機のパワーセーブ機
構に導いたが、この発明では、パワーセーブ弁に背圧を
加える流体として、圧縮室への冷媒液通路から分岐させ
て、圧縮機外部の高圧冷媒ガスの代わりに凝縮冷媒液を
用いるから、リキッドインジェクションのための圧縮機
外部の配管系統をそのまま共用することができた。
【0037】そのために、圧縮機外部の配管系統は1つ
ですむから、圧縮機内部の冷媒液通路を2つに分岐する
ことになっても、全体としては部品点数が減って、コス
トダウンになる。さらに、圧縮機外部の配管系統が2か
ら1個になることは、冷媒漏れ等のトラブルのチャンス
が確実に減るから、圧縮機やこの圧縮機を用いた冷凍・
空調システムの信頼性も向上することになる。圧縮室か
ら圧縮中の冷媒ガスが逆流するのを阻止する逆止弁を設
けたことは、前記の構造にした場合に生ずるかもしれな
いパワーセーブ弁の誤動作等のパワーセーブ機構の支障
を防いでいる。
【0038】さらに、圧縮室への冷媒液通路から分岐さ
せて、支持フレームのスラストプレート部周辺に冷媒液
の供給をする冷媒通路を設けたから、供給された冷媒液
は、スラストプレート部の周辺の摩擦熱により気化し、
スラストプレート部の周辺を冷却し、焼付きを防止する
ことができる。圧縮機の信頼性を向上させるものであ
る。リキッドインジェクション機構の機能の追加であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるスクロール圧縮機の第1実施
例を示す概略縦断側面図。
【図2】第1実施例のスクロール圧縮要素の要部の縦断
面図。
【図3】第1実施例のスクロール圧縮機のフルパワー運
転時とパーシャルロード運転時の状態を示すモリエル線
図。
【図4】第1実施例のスクロール圧縮機のフルパワー運
転時とパーシャルロード運転時の昇圧特性を示す、公転
角度ー冷媒ガス圧縮圧力線図。
【図5】この発明に係わるスクロール圧縮機の第2実施
例のスクロール圧縮要素の要部の縦断面図。
【図6】第2実施例の固定スクロールの底面図。
【符号の説明】
2・・・密閉容器、 10・・・支持フレーム、 12・・・電動要素、 14・・・スクロール圧縮要素、 28・・・揺動スクロール、 29・・・揺動スクロールの円盤状部分、 32・・・固定スクロール、 33・・・固定スクロールの円盤状部分、 34・・・カバー、 36・・・高圧室、 38・・・低圧室、 40・・・固定スクロールの渦巻き状のラップ、 44・・・揺動スクロールの渦巻き状のラップ、 52・・・配管接続部、 54・・・リキッドインジェクションのポート(第1実
施例)、 56、58・・・パワーセーブのポート(パワーセーブ
機構の冷媒ガス逃がし通路) 60、62、64・・・カバーに設けられた冷媒液通路
(第1実施例)、 66・・・逆止弁、 68・・・パワーセーブ弁、 80・・・支持フレームのスラストプレート部、 82、84・・・カバーに設けられた冷媒液通路(第2
実施例)、 86・・・リキッドインジェクションのポート(第2実
施例)、 88、92・・・固定スクロールに設けた冷媒液通路
(第2実施例)、 100・・・支持フレームに設けた冷媒液通路(第2実
施例)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安塚 三千雄 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 里 和哉 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内に収納される電動要素とスク
    ロール圧縮要素とを備え、 このスクロール圧縮要素は、密閉容器内に固定された固
    定スクロールと、その固定スクロールに対して公転する
    揺動スクロールとを有し、その固定スクロールと揺動ス
    クロールとにそれぞれ向かい合う円盤状部分に渦巻き状
    に形成したラップを互いに噛み合わせて複数の圧縮室を
    形成し、前記の電動要素の駆動により揺動スクロールを
    公転させて圧縮ガスを造るように構成するとともに、 冷媒液を圧縮機外部の冷媒回路から圧縮機の圧縮室内へ
    供給するためのリキッドインジェクション機構と、パー
    シャルロード運転時に圧縮室から低圧室へ圧縮途中の冷
    媒ガスを一部逃がすためのパワーセーブ機構とを有する
    スクロール圧縮機において、 固定スクロールの上面に固定したカバー及び固定スクロ
    ールに、密閉容器に設けた配管接続部から圧縮室まで連
    通して、設けた冷媒液通路の途中から分岐して、パワー
    セーブ機構の冷媒ガス逃がし通路を開閉するパワーセー
    ブ弁に背圧を加えられるように、冷媒液通路を設けたこ
    とを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 カバー及び固定スクロールに配管接続部
    から圧縮室まで連通して設けた冷媒液通路に、パワーセ
    ーブ弁への分岐点から後ろの途中において、圧縮室から
    圧縮中の冷媒ガスが逆流するのを阻止する逆止弁を設け
    たことを特徴とする請求項1のスクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 密閉容器内に収納される電動要素とスク
    ロール圧縮要素とを備え、 このスクロール圧縮要素は、密閉容器内に固定された固
    定スクロールと、その固定スクロールに対して公転する
    揺動スクロールとを有し、その固定スクロールと揺動ス
    クロールとにそれぞれ向かい合う円盤状部分に渦巻き状
    に形成したラップを互いに噛み合わせて複数の圧縮室を
    形成し、前記の電動要素の駆動により揺動スクロールを
    公転させて圧縮ガスを造るように構成するとともに、 冷媒液を圧縮機外部の冷媒回路から圧縮機の圧縮室内へ
    供給するためのリキッドインジェクション機構を有する
    スクロール圧縮機において、 固定スクロール上面に固定したカバー及び固定スクロー
    ルに配管接続部から圧縮室まで連通して設けた冷媒液通
    路の途中から分岐して、支持フレームのスラストプレー
    ト部周辺に冷媒液の供給を可能とする冷媒液通路を、固
    定スクロール及び支持フレームに設けたことを特徴とす
    るスクロール圧縮機。
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