JPH07267970A - ホスホニウム塩の製造方法 - Google Patents

ホスホニウム塩の製造方法

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JPH07267970A
JPH07267970A JP6062286A JP6228694A JPH07267970A JP H07267970 A JPH07267970 A JP H07267970A JP 6062286 A JP6062286 A JP 6062286A JP 6228694 A JP6228694 A JP 6228694A JP H07267970 A JPH07267970 A JP H07267970A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウィッティヒ反応によってオレフィン化合物
を合成する過程における、塩化物を用いた効率的なホス
ホニウム塩の製造方法を提供する。 【構成】 一般式R1 3P(式中、R1 は、フェニル基ま
たは炭素数2〜8の直鎖アルキル基を表す。)で表され
るホスフィン化合物と一般式 【化1】 (式中、R2 は、水素原子、アルキル基、不飽和結合を
有する炭化水素基、または分子内に保護基により保護さ
れた水酸基を有する炭化水素基を表し、R3 は水素原
子、飽和炭化水素基、または不飽和炭化水素基を表
す。)で表される第1級または第2級塩化物との反応に
おいて、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、およびN,N−1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノンの中から選ばれる溶媒中で、一般
式MBrまたはMI(式中、MはLi、Na、Kを表
す。)で表されるアルカリ金属塩の存在下に反応させ
る、ホスホニウム塩の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種化学品、農薬、医
薬、香料、生理活性物質およびその中間体に存在するオ
レフィン化合物をウィッティヒ反応により合成する過程
において不可欠のホスホニウム塩の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ホスホニウム塩を塩基で脱プロトン化し
てホスホランを生成させ、これにアルデヒドやケトンを
反応させると特異的に位置選択的にビニル基に変換する
ウィッティヒ反応は、優れたオレフィン合成法の1つで
あり、有機合成化学上、極めて有効な手段となってい
る。ウィッティヒ反応については、すでに数多くの報告
があり、その中において一般的なホスホニウム塩の調製
方法は、トリフェニルホスフィンに代表されるホスフィ
ン類と第1級または第2級ハロゲン化物を溶媒中あるい
は無溶媒で加熱下反応させるというものである(Or
g.,React.,14,270(1965)および
新実験化学講座14、有機化合物の合成と反応(I)p
224,丸善(1977)参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般にホスホニウム塩
は、ホスフィン類と反応性の高い第1級や第2級のハロ
ゲン化物からSN 2型の反応様式で合成される。したが
って、ハロゲンの種類による反応速度は、I〉Br〉C
lの順で低下するのが普通である。現在までに数多くの
反応例が報告されているが、その反応速度からして臭化
物またはヨウ化物を用いた反応例がその大半を占めてい
る(Org.React.,14,388(1965)
参照)。また、反応は、温度と反応時間にも依存し、高
温下で長時間反応させると、その反応率が高くなる。
【0004】一方、ウィッティヒ反応によって所望のオ
レフィンを純度良く得るためには、その前段階のハロゲ
ン化物を精製しておくことが極めて大切である。工業的
に最も頻繁に用いられるのが蒸留操作であるが、その沸
点もI〉Br〉Clの順で低くなる。したがって、加熱
下に蒸留するという点では、塩化物が熱に対する安定度
から最も優位であり、ヨウ化物と臭化物は、一般に熱安
定性に乏しく、蒸留中に変質してしまう危険性が大き
く、細心の注意を要する。とりわけ、分子内に他の官能
基を有するハロゲン化物の場合、工業的規模の蒸留に耐
えられないと思われるものも少なくない。
【0005】以上述べたように、ハロゲン化物が塩化物
の場合、蒸留では沸点が低く、優位である反面、ホスホ
ニウム塩に変換する速度が小さいという欠点がある。か
かる欠点の解消のため、ある程度、反応温度を上昇させ
ることによって、そのホスホニウム塩生成速度は増大す
るが、同時に塩化物の変質する危険性も増大することに
なる。したがって、塩化物を使って効率的にホスホニウ
ム塩を製造する方法が求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決すべく鋭意検討した結果、一般式R1 3P(式
中、R1 は、フェニル基または炭素数2〜8の直鎖アル
キル基を表す。)で表されるホスフィン化合物と一般式
【化2】 (式中、R2 は、水素原子、アルキル基、不飽和結合を
有する炭化水素基、または分子内に保護基により保護さ
れた水酸基を有する炭化水素基を表し、R3 は、水素原
子、飽和炭化水素基、または不飽和炭化水素基を表
す。)で表される第1級または第2級塩化物との反応に
おいて、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、およびN,N−1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノンの中から選ばれる溶媒中で、一般
式MBrまたはMI(式中、Mは、Li、Na、または
Kを表す。)で表されるアルカリ金属塩の存在下に反応
させることにより、極めて良好に温和にホスホニウム塩
へ導くことができることを見出し、本発明を完成した。
【0007】本発明は、アルカリ金属塩によるハロゲン
交換反応と、ホスホニウム塩合成反応とを同一溶媒中で
行なうものである。これらの化学反応を次に示す。
【化3】 ハロゲン交換反応によく用いられる溶媒は、アセトン、
2−ブタノール、エタノール、N,N−ジメチルホルム
アミド(以下、DMFと略す。)である。しかし、ウィ
ッティヒ反応において使用することのできない溶媒を考
慮すると、これらのうちアセトン、2−ブタノール、エ
タノールは除外される。一方、ホスホニウム合成反応に
よく用いられる溶媒としては、アセトニトリル、DM
F、トルエン、ベンゼン等が用いられることが多い(L
iebig Ann.Chem.1705〜1720
(1981))。
【0008】上記2つの反応を同一溶媒中で行なうのに
適する溶媒を検討した結果、DMFの他に、下の化学式
で表されるN,N−ジメチルアセトアミド(以下、DM
ACと略す。)
【化4】 、および下の化学式で表されるN,N−1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリジノン(以下、DMIと略す。)
【化5】 が選定された。これらの溶媒は、塩化物1モルに対して
50〜500gの割合で使用する。50g未満である
と、ハロゲン交換反応が遅くなり、500gを越える
と、それ以上使用しても反応速度に変化がなく、特に過
剰使用の必要はない。溶媒量によってアルカリ金属塩の
溶解度が異なり、ハロゲン交換反応速度が変わってくる
場合がある。したがって、反応速度を上げるためには多
めに溶媒を使用した方がよい。好ましくは塩化物1モル
に対して200〜500gである。
【0009】次に、一般式R1 3Pで表されるホスフィン
化合物の具体例を挙げると、容易に入手可能なトリフェ
ニルホスフィンが一般的に使用されており、ウィッティ
ヒ反応の例も多い。また、トリエチルホスフィン、トリ
n−プロピルホスフィン、トリn−ブチルホスフィン、
トリn−ヘキシルホスフィン、トリn−オクチルホスフ
ィン等も本発明に供することができる。使用量は、塩化
物1モルに対して1.0〜2.0モルである。1.0モ
ル未満であると、化学量論的にホスフィンが不足し、塩
化物が残ってしまい、2.0モルを越えると、ホスフィ
ン化合物が過剰となって、ウィッティヒ反応後のオレフ
ィンの単離が困難となる。
【0010】第1級塩化物の例としては、8−(テトラ
ヒドロ−2−ピラニルオキシ)オクチルクロライド、9
−トリメチルシリルオキシノニルクロライド、10−ア
セトキシデシルクロライド、4−ヘプテニルクロライ
ド、4−デセニルクロライドなどが挙げられる。第2級
塩化物の例としては、2−クロロヘキサン、3−クロロ
ヘプタン、4−メチル−2−クロロヘキサンなどが挙げ
られる。
【0011】一般式MBrまたはMIで表されるアルカ
リ金属塩の具体例を挙げると、臭素塩として、NaB
r、KBr、LiBrが挙げられ、ヨウ素塩として、N
aI、KI、LiIが挙げられる。これらはいずれも、
塩化物1モルに対して0.9〜3.0モル使用する。
0.9モル未満であると、ホスホニウム塩の生成速度が
遅くなり、3.0モルを越えると、これ以上加えてもホ
スホニウム塩の生成速度が増大しなくなる。一般にハロ
ゲン交換反応は可逆的であり、交換反応によって生じる
塩の溶解度が大きいときは交換が不完全となる。しか
し、交換した臭化物、ヨウ化物は、ホスフィン類と反応
し、ホスホニウム塩となり、消費されるため、平衡は、
交換反応が進行する方へ傾くことになる。したがって、
ハロゲン交換反応は可逆的であるが、大過剰のアルカリ
金属塩は必ずしも必要ではない。一般に、臭素塩よりも
ヨウ素塩の方が反応速度が大きい。ただし、リチウム金
属塩(LiBr、LiI)を用いる場合、ウィッティヒ
反応をそのままアルカリ金属塩の存在下に行なうと、シ
ス体の選択性を低下させる場合があるので注意を要す
る。
【0012】反応温度および反応時間は、通常、アルキ
ルクロリドを用いる場合、40〜200℃で5〜30時
間である。塩化物内に不飽和結合を有する場合には、通
常60〜120℃で約10〜20時間であり、反応の際
に異性化を伴う可能性がある。また、分子内に保護基に
より保護された水酸基を有する塩化物の場合には、反応
温度を上げすぎると保護基がはずれることがあるため、
注意が必要であるが、60〜100℃で10〜30時間
反応すれば、ほぼ95%以上の反応率で反応が進行す
る。また、塩化物が低沸点の場合、オートクレーブ中、
加圧下で反応を行なうこともできる。
【0013】
【実施例】以下、具体的実施例により本発明を説明する
が、本発明はこれらの実施例の記載事項に限定されるべ
きものではない。反応条件 反応器にトリフェニルホスフィン26.2g(0.1モ
ル;塩化物1モルに対して1モル)、溶媒30g(塩化
物1モルに対して300g)、アルカリ金属塩を所定量
入れ、さらに塩化物0.1モルを入れ、窒素ガス雰囲気
下に所定の反応温度、時間で反応を行なった。反応後、
室温まで冷却してn−オクチルアルコール10gを加え
て、これを内部標準とし、ガスクロマトグラフィー(G
C)分析して下式のようにn−オクチルアルコールに対
する塩化物の減少率を算出し、これを反応率とみなして
反応の進行を推算した。 反応率 塩化物減少率={(C×B÷A)−D}÷(C
×B÷A)×100 A:反応前のn−オクタノールのGC(%) B:反応前の塩化物のGC(%) C:反応後のn−オクタノールのGC(%) D:反応後の塩化物のGC(%)
【0014】1)n−デシルトリフェニルホスホニウム
ブロミドの調製 アルカリ金属塩として、20.4g(塩化物1モルに対
して2.1モル)のNaBr(実施例1〜4、比較例1
〜3)、23.6g(塩化物1モルに対して2.1モ
ル)のKBr(実施例5)、17.2g(塩化物1モル
に対して2.1モル)のLiBr(実施例6)を用い
た。塩化物として、17.7gのCH3 (CH2 9
lを用いた。反応条件および結果を表−1に示す。
【表1】
【0015】2)8−(テトラヒドロ−2−ピラニルオ
キシ)オクチルトリフェニルホスホニウムブロミドの調
製 アルカリ金属塩として、20.4g(塩化物1モルに対
して2.0モル)のNaBr(実施例7〜9、比較例
4,5)、23.6g(塩化物1モルに対して2.0モ
ル)のKBr(実施例10)を用いた。塩化物として、
下の化学式で表される化合物を29.1g用いた。
【化6】 反応条件および結果を表−2に示す。
【表2】
【0016】3)Z−4−オクテニルトリフェニルホス
ホニウムブロミドの調製 アルカリ金属塩として、15.3g(塩化物1モルに対
して1.5モル)のNaBr(実施例11〜13、比較
例6)、17.2g(塩化物1モルに対して2.0モ
ル)のLiBr(実施例14)を用いた。塩化物とし
て、下の化学式で表される化合物を14.6g用いた。
【化7】 反応条件および結果を表−3に示す。
【表3】
【0017】4)9−(トリメチルシリルオキシ)ノニ
ルトリフェニルホスホニウムブロミドの調製 アルカリ金属塩として、15.3g(塩化物1モルに対
して1.5モル)のNaBr(実施例15〜17、比較
例7)を用いた。塩化物として、下の化学式で表される
化合物を25.0g用いた。
【化8】 反応条件および結果を表−4に示す。
【表4】
【0018】5)Z−4−デセニルトリフェニルホスホ
ニウムヨージドの調製 アルカリ金属塩として、18.0g(塩化物1モルに対
して1.2モル)のNaI(実施例18)、23.0g
(塩化物1モルに対して1.53モル)のNaI(実施
例19、比較例8)、21.6g(塩化物1モルに対し
て1.3モル)のKI(実施例20)を用いた。塩化物
として、下の化学式で表される化合物を17.5g用い
た。
【化9】 反応条件および結果を表−5に示す。
【表5】
【0019】応用例 (1)Z−9−トリコセンの合成(イエバエ Musc
a domesticaの性フェロモン) 反応器に131gのトリフェニルホスフィン、60gの
DMF、102gのNaBr、110g(0.47モ
ル)の1−クロロテトラデカンを加え、120℃で20
時間、N2 雰囲気下で攪拌した。次に30mmHgに減
圧して、DMFがほぼ出なくなるまで回収した。残渣に
THF1リットルを加え、n−ブチルリチウムヘキサン
溶液(15%)320ミリリットルを0〜10℃で滴下
し、次に−30℃に冷却して70gのノニルアルデヒド
を1時間かけて滴下した。反応後、水10ミリリットル
を入れて反応を止め、減圧下でTHFを回収した。残渣
にn−ヘキサン、純水を各400ミリリットル入れ、生
じた不溶のトリフェニルホスフィンオキシドを濾別し
た。得られた有機層を純水500ミリリットルで洗浄し
た。減圧下でn−ヘキサンを除去した残渣を蒸留したと
ころ、96.6gの9−トリコセン(Z体88%、E体
12%)が得られた。その沸点は、2mmHgで195
〜199℃であった。
【0020】(2)Z・E−9,11−テトラデカジエ
ニルアセタートの合成(ハスモンヨトウ Spodop
tera lituraの性フェロモン) 反応器に131gのトリフェニルホスフィン、200g
のDMF、102gのNaBr、125gの9−(トリ
メチルシリルオキシ)ノニル−1−クロリドを加え、1
00℃で20時間、N2 雰囲気下で攪拌した。次にTH
F1リットルを加え、0℃に冷却し、56gのtert
−ブトキシカリウムを加え、1時間攪拌し、次に43g
のE−2−ペンテナールを−20℃で滴下した。反応
後、THFを減圧下で除去し、残渣に純水、n−ヘキサ
ン各400ミリリットルを入れ、生じた不溶のトリフェ
ニルホスフィンオキシドを濾別した。得られたヘキサン
層に60gのトリエチルアミンを入れ、47gの塩化ア
セチルを滴下し、アセチル化した。反応後、純水500
ミリリットルで2回洗浄し、有機層のn−ヘキサンを除
去した残渣を減圧蒸留したところ、151gの9,11
−テトラデセニルアセタート(Z・E体87%、E・E
体13%)が得られた。その沸点は、3mmHgで14
3〜147℃であった。
【0021】
【発明の効果】本発明によると、塩化物を使って効率的
にホスホニウム塩を製造することが可能である。従来の
ように塩化物を使用して直接ホスホニウム塩を調製しよ
うとすると、反応を完結させることが困難であり、不完
全な反応の結果として未反応塩化物が残る。この残存し
た塩化物は、ウィッティヒ反応時に使用する塩基と反応
してしまうため、ホスホニウム塩中から未反応塩化物を
除去する精製作業が不可欠である。本発明によれば、未
反応塩化物の残存を極力低く抑えることができ、未反応
塩化物の精製作業が不要となり、ホスホニウム塩の合成
反応液をそのままウィッティヒ反応に供することができ
る。また、ウィッティヒ反応に好ましい他の溶媒、例え
ばTHF等を添加しての反応も可能である。このよう
に、反応工程の煩雑さから開放される。さらに、ホスホ
ニウム塩合成反応液から本発明で使用した溶媒を回収
し、再結晶などの一般的精製法でホスホニウム塩を精製
して、他の溶媒系でウィッティヒ反応を行なうこともで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 倉男 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式R1 3P(式中、R1 は、フェニル
    基または炭素数2〜8の直鎖アルキル基を表す。)で表
    されるホスフィン化合物と一般式 【化1】 (式中、R2 は、水素原子、アルキル基、不飽和結合を
    有する炭化水素基、または分子内に保護基により保護さ
    れた水酸基を有する炭化水素基を表し、R3 は、水素原
    子、飽和炭化水素基、または不飽和炭化水素基を表
    す。)で表される第1級または第2級塩化物との反応に
    おいて、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
    チルアセトアミド、およびN,N−1,3−ジメチル−
    2−イミダゾリジノンの中から選ばれる溶媒中で、一般
    式MBrまたはMI(式中、Mは、Li、Na、または
    Kを表す。)で表されるアルカリ金属塩の存在下に反応
    させることを特徴とするホスホニウム塩の製造方法。
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