JPH0660130B2 - 1―ブロモエチルヒドロカルボニルカーボネートの製造方法 - Google Patents

1―ブロモエチルヒドロカルボニルカーボネートの製造方法

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JPH0660130B2
JPH0660130B2 JP60256819A JP25681985A JPH0660130B2 JP H0660130 B2 JPH0660130 B2 JP H0660130B2 JP 60256819 A JP60256819 A JP 60256819A JP 25681985 A JP25681985 A JP 25681985A JP H0660130 B2 JPH0660130 B2 JP H0660130B2
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carbonate
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bromoethylhydrocarbonyl
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C68/00Preparation of esters of carbonic or haloformic acids
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07C69/96Esters of carbonic or haloformic acids

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、1−ブロモエチルヒドロカルボニルカーボネ
ートの新規の製法に関する。本発明は、新規の1−ブロ
モエチルヒドロカルボニルカーボネートにも関する。
〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕
若干のα−ブロモカーボネートが少数の文献に記載され
ているが、正確な記述の対象となってきたのは、1−ブ
ロモエチルエチルカーボネートだけであるように思われ
る。その調製は決して容易なものではないように思われ
る。各種の調製方法が提案されてきた。そのうちの1方
法は、1−ブロモエチルハロホルメートとエタノールと
を、反応式 (式中、Xは塩素原子または臭素原子である) に従って反応させることからなる。
この方法が困難な点は、出発材料ブロモハロホルメート を製造する点にある。
欧州特許出願(EP)第108,547号によれば、 エチルクロロホルメートまたはエチルブロモホルメート
のラジカル臭素化を実施する。
このラジカル臭素化には欠点がある。フリーラジカル開
始剤よりも好んで使用されるUVランプは多量のエネル
ギーを消費する。この方法を使用すると反応時間が長い
ので、ますますそうなる。各種のブロム化副生成物が常
に生成される。
フランス特許出願(ER)第2,532,933号に記載されている
ように、アセトアルデヒドとブロモホスゲンとを反応さ
せることによって1−ブロモエチルブロモホルメートを
調製することもできる。しかしながら、触媒を使用する
必要があり、しかもブロモホスゲンは市販の試薬ではな
い。ブロモホスゲンは比較的不安定であり、調製が非常
に難かしい。例えば、一酸化炭素と臭素との反応により
製造されるが、この反応には非常に特別な工業的装置が
必要である。
1−ブロモエチルエチルカーボネートの他の製法は、ラ
ジカル法を使用する、ジエチルカーボネートの臭素化か
らなる。この方法には前記のラジカル法と同じ欠点、す
なわち副生成物の形成および大量のエネルギーの必要性
がある。更に、この方法は他の若干の1−ブロモエチル
カーボネートの調製には不適当である。なぜなら、若干
の化合物においては、臭素原子が他の炭化水素基に多量
に結合するからである。例えば、臭素原子をエチルイソ
プロピルカーボネートに結合させようとすると、1−ブ
ロモイソプロピルエチルカーボネートの方が多く得られ
る。
欧州特許出願(EP)第108,547号に示されているとおり、
1−クロロエチルエチルカーボネートを出発材料として
使用し、有機基によって塩素原子の臭素原子による置換
を実施することもできる。この方法にも欠点がある。置
換反応が緩慢で不完全であるからである。
例えば、1−ブロモエチルエチルカーボネート65%だ
けと1−クロロエチルエチルカーボネート35%とから
なる混合物が得られ(前記特許明細書の例12参照)、
他のすべての低級アルキルカーボネートと同様に、α−
ブロモカーボネートからα−クロロカーボネートを分離
することは非常に難かしい。
炭素−臭素結合が炭素−塩素結合よりもかなり容易に切
断されることは以前から知られていた。従って、或る分
子へのカーボネート基の導入用として、α−ブロモカー
ボネートは特に求められている。従って、これらの大部
分を容易にしかも良好な収率で製造することができるこ
とは非常に重要である。しかしながら、前記の従来法は
必ずしも全面的に満足できるものではなかった。
〔問題点を解決するための手段〕
1−ブロモエチルヒドロカルボニルカーボネートの新規
の製法が今や見出された。
本発明方法によれば、式 (式中、Rは置換されているかもしくは置換されていな
い飽和のC1−C12脂肪族基またはC5−C24脂環式基、あ
るいは置換されているかもしくは置換されていない芳香
族基である) で表わされるビニルヒドロカルボニルカーボネートと無
水臭化水素酸とを、10℃〜100℃の温度で反応させ
る。
各種の不飽和化合物に対する臭化水素酸の付加は、各種
の研究の対象となってきた(Houben-Weyl“Methoden der
organischen Chemie”vol,5/4,pp107-127参照)。カー
ボネート基に隣接する不飽和結合に対する前記の酸の付
加は、従来、予想されていなかった。単純なオレフィン
系化合物の場合には比較的簡単であるが、二重結合をも
つ炭素原子上の官能基の存在は、反応結果の予想を非常
に困難なものにしている。従って、例えば、臭化水素は
式 CH2=CH-O-CH2-CH3 のビニルエチルエーテルを即座に分解してしまい、ブロ
モ誘導体の形成は観察されない。カーボネート基の酸素
形成性部分に隣接する不飽和結合に対する酸の結合の際
にも同じ現象が起きるものと予想される。しかしなが
ら、驚ろくべきことに、ビニルカーボネートに対する臭
化水素酸の付加を行う手段が今や見出された。しかも、
その付加は選択的であり、臭素原子がα−位だけに結合
する。
出発材料として使用するビニルヒドロカルボニルカーボ
ネートは、通常の方法、例えばビニルクロロホルメート
とアルコールまたはフェノールとの縮合(例えば米国特
許第2,377,111号,第2,384,143号および第3,905,981号
各明細書参照)、あるいは米国特許第2,370,549号明細
書に記載の方法によるカーボネートの熱分解によって得
ることができる。
R中の置換基は、一般に臭化水素酸と反応しやすい官能
性基をもたない基およびハロゲン原子からなる群から選
ぶ。前者の中では、飽和炭化水素基が適している。
臭化水素酸は無水であることが必要である。一般にわず
かに過剰、例えば被処理ビニルカーボネート1当量あた
り1.05〜1.4当量のオーダーで使用する。
本発明の好ましい態様によれば、気体状の臭化水素酸を
反応媒質中に徐々に導入する。
前記の反応は溶媒の不在下で行う。
好ましい温度は15〜60℃である。一般に、反応は2
〜3時間だけである。次に、カーボネートの回収は通常
の方法、一般には減圧下の蒸留によって行う。
本発明方法は簡単である。本発明を使用するにあたって
は、高価な装置も大量のエネルギー消費も必要ない。本
発明により、塩素−臭素交換法(この方法ではα−クロ
ロカーボネートによる汚染が起こる)およびラジカル臭
素化法(この方法では多数の他の臭素化生成物が得られ
る)と比較して、高純度で1−ブロモエチルヒドロカル
ボニルカーボネートを得ることが可能になる。
本発明は、式 (式中、R′は置換されているかもしくは置換されてい
ない飽和のC1もしくはC3−C12脂肪族基またはC5−C24
脂環式基、あるいは置換されているかもしくは置換され
ていない芳香族基である)で表わされる新規の1−ブロ
モエチルヒドロカルボニルカーボネートに関する。
R′中の置換基は、一般に臭化水素酸と反応しやすい基
をもたない基およびハロゲン原子からなる群から選ぶ。
前者の基の中では、飽和炭化水素基が適している。
本発明は、特には、1−ブロモエチルイソプロピルカー
ボネート、1−ブロモエチルn−オクチルカーボネート
および1−ブロモエチルフェニルカーボネートに関す
る。
1−ブロモエチルヒドロカルボニルカーボネートは合成
中間体であり、これは多くの反応においてそれより反応
性の低いクロロ同類化合物または安定性の低いヨード同
類化合物と有利に置き換えることができる。
その重要な用途の1つは、各種の化合物におけるカルボ
ン酸基の変性である、この反応は以下のように示すこと
ができる。
この用途は、特にフランス特許出願第2,532,933号およ
び欧州特許出願第108,547号各明細書に記載がある。
1−ブロモエチルカーボネートは、ドイツ特許出願第2,
628,410号明細書に記載されているように、リン酸誘導
体と反応することもできる。
C-Br結合はC-Cl結合よりも非常に不安定であるので、α
−ブロモカーボネートは相当するα−クロロカーボネー
トよりも少量で使用することができる。反応条件は、よ
り緩やかになり、その結果、出発化合物のなかにはその
分解が回避されるものもある。収量は高くなる。
更に、α−ブロモカーボネートは担当するヨードカーボ
ネートよりも非常に安定である。従って、前者によって
後者を置き換えた場合には、高純度の生成物をより大量
に得ることが可能になる。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明する。
例1:1−ブロモエチルエチルカーボネートの調製 撹拌器、温度計、還流冷却器および気体導入用管を備え
た反応器中に、ビニルエチルカーボネート58g(0.5
モル)を導入する。
無水臭化水素酸48gの気流を撹拌下で1時間15分に
亘って通す。温度は徐々に16℃〜35℃に上昇する。
次に、窒素により2時間20℃で脱ガスすることによっ
て過剰の臭化水素酸を除去する。
得られた生成物を、減圧下の蒸留によって精製する。こ
の方法で、以下の物性をもつ1−ブロモエチルエチルカ
ーボネート75g(収量76%)を収集する。
沸点(B.p.):66−68℃/12mmHg ▲n20 D▼:1.4410 ▲d20 4▼:1.42651 HNMR(CCl4,δppm):1.3(1,3H) 1.95(d,3H) 4.15(9,2H) 6.55(9,1H) IRν(C=0):1770cm-1 例2:1−ブロモエチルエチルカーボネートの調製 例1の操作を繰返すが、但し、ビニルエチルカーボネー
ト259g(2.23モル)および無水臭化水素酸気体21
0g(2.59モル)から出発する。臭化水素酸の付加時間
は8時間であり、温度は16℃〜35℃で変化する。
反応混合物を例1と同様に処理すると、1−ブロモエチ
ルエチルカーボネート378g(収量86%)が得られ
る。
例3:1−ブロモエチルn−オクチルカーボネートの調
例1の操作を繰返すが、但し、ビニルn−オクチルカー
ボネート0.5モルおよび無水臭化水素酸気体0.59モルか
ら出発する。
臭化水素酸の付加時間は3時間であり、温度は25℃に
維持する。
減圧下で蒸留する(122℃/4mmHg)と、1−ブロモ
エチルn−オクチルカーボネート(収量83%)が得ら
れる。
IR(C=0):1765cm-1 1 HNMR(CCl4,δppm):0.9(t,3H);
1.10-1.9(m,12H); 2(d,3H,J=6Hz); 4.15(t,2H,J=6Hz); 6.55(q,1H,J=6Hz) 例4:1−ブロモエチルイソプロピルカーボネートの調
例1の操作を繰返すが、但し、ビニルイソプロピルカー
ボネート0.5モルおよび無水臭化水素酸気体0.58モルか
ら出発する。臭化水素酸の付加時間は4時間であり、温
度は30℃に維持する。
減圧下で蒸留する(78℃/16mmHg)と、1−ブロモ
エチルイソプロピルカーボネート(収量80%)が得ら
れる。
IRν(C=0):1760cm-1 1 HNMR(CCl4,δppm):1.3(d,6H,J=6Hz); 2(d,3H,J=6Hz); 4.9(sept,1H,J=6Hz); 6.55(q,1H,J=6Hz) ▲d20 4▼=1.3424 ▲n20 D▼=1.4372 例5:1−ブロモエチルフェニルカーボネートの調製 例1の操作を繰返すが、但し、ビニルフェニルカーボネ
ート0.5モルおよび無水臭化水素酸気体0.6モルから出発
する。臭化水素酸の付加は20℃で6時間および50℃
で2時間行う。
減圧下で蒸留する(126℃/5.5mmHg)と、1−ブロ
モエチルフェニルカーボネート(収量80%)が得られ
る。
IRν(C=0):1765cm-1 1 HNMR(CCl4,δppm):2(d,3H,J=6Hz); 6.6(q,1H,J=6Hz); 7.2(m,5H)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (式中、Rは置換されているかもしくは置換されていな
    い飽和のC1−C12脂肪族基またはC5−C24脂環式基、あ
    るいは置換されているかもしくは置換されていない芳香
    族基である) で表わされるビニルヒドロカルボニルカーボネートと無
    水臭化水素酸とを、10℃〜100℃の温度で反応させるこ
    とを特徴とする、1−ブロモエチルヒドロカルボニルカ
    ーボネートの製法。
  2. 【請求項2】R中の置換基を、臭化水素酸と反応しやす
    い官能性基をもたない有機基およびハロゲン原子からな
    る群から選ぶ特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】Rがエチル基、イソプロピル基、n−オク
    チル基またはフェニル基である特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】気体状の臭化水素酸を反応媒質中に徐々に
    導入する特許請求の範囲第1項から第3項までのいずれ
    か1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】被処理ビニルカーボネート1当量あたり、
    1.05〜1.4当量の量で臭化水素酸を使用する特許請求の
    範囲第1項から第4項までのいずれか1項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】溶媒の不在下で反応を行う特許請求の範囲
    第1項から第5項までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】反応温度が15〜60℃である特許請求の範囲
    第6項記載の方法。
JP60256819A 1984-11-23 1985-11-18 1―ブロモエチルヒドロカルボニルカーボネートの製造方法 Expired - Lifetime JPH0660130B2 (ja)

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