JPH07266501A - 合成樹脂とゴムとの積層体 - Google Patents

合成樹脂とゴムとの積層体

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JPH07266501A
JPH07266501A JP6508894A JP6508894A JPH07266501A JP H07266501 A JPH07266501 A JP H07266501A JP 6508894 A JP6508894 A JP 6508894A JP 6508894 A JP6508894 A JP 6508894A JP H07266501 A JPH07266501 A JP H07266501A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フッ素樹脂やナイロン樹脂等の合成樹脂と、
SBR、NBR、IR、EPDM、NRなどのゴムとの
界面接着性の良好な積層体を提供すること、特に自動車
用燃料ホースとして優れた特性の積層体を得ることを目
的とする。 【構成】 エポキシ化ゴム又はエポキシ化ゴムとゴムの
ブレンド物をゴム層にしたり、このものを合成樹脂層と
ゴム層の界面接着剤とした合成樹脂とゴムとの積層体で
あり、特に合成樹脂層がフッ素樹脂のホース内管であ
り、ゴム層がエポキシ化天然ゴムとNBR/PVCとの
ブレンド物のホース外管である燃料ホース用の積層体で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂とゴムとの新
規な積層体に関するもので、合成樹脂とゴムとの特性を
有効に活用する分野、例えば燃料用ホース、パッキング
材料等の分野に用いて有用な工業材料である積層体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂とゴムとの積層体の有効な利用
分野として自動車エンジン用燃料ホースがある。燃料ホ
ースはゴム弾性を利用して可撓性を付与し、かつ耐ガソ
リン腐食性や耐ガソリン透過性を付与する必要がある。
そのために、耐ガソリン透過性の良好なフッ素樹脂やナ
イロン樹脂を内層にしたゴムホースが開発され使用され
ている。
【0003】しかしながら、フッ素樹脂とゴムとは接着
し難いため、表面コロナ処理、プラズマ処理、金属ナト
リウム処理などを施し、かつ有機シロキサン系やエポキ
シ樹脂系接着剤を利用して一体化するのであるが(実公
昭57−38272号、特開平5−177771号、特開平5−44874
号など)、有機シロキサン系では接着力が十分でなく、
エポキシ系樹脂接着剤では接着層が硬化すると固くなっ
てゴムホースの曲げに追従し難くなり、遂にはクラック
が入り、フッ素樹脂の内層剥離や破損をもたらすに至る
欠点がある。
【0004】燃料用ホースの外管ゴム層のサワーガソリ
ンによる劣化を防止する対策としては、内管ゴム層を2
重とし、その内層にアクリルゴムとフッ素樹脂とのブレ
ンドポリマーを、そして外層にエピクロルヒドリンゴム
を含有するブレンドポリマーを用いたもの(特開平1−1
59245号)、あるいは、内管ゴム層にアクリルゴムとフッ
素樹脂とのブレンドポリマーを、外管ゴム層にアクリル
ニトリル−ブタジエンゴムを用いたもの(特開昭63−218
347号)など、耐油性フッ素樹脂をゴムにブレンドする手
段を利用したものがある。
【0005】一方、エポキシ化ゴムは、ゴムラテックス
に過酸化酸を反応させてゴム分子の骨格にエポキシ基を
付加したもので、このゴムの持つ低いローリング抵抗性
と良好な湿潤グリップ性を利用して乗用車タイヤのトレ
ッド、インナーチューブ、インナーライナーなどの性能
向上が注目されている。
【0006】このような自動車用タイヤにおいて、エポ
キシ基を含有しない2つのゴム層の間にエポキシ化ゴム
を配置してゴムの複合材料を製造する方法については、
特開平2−229834号において提案されている。
【0007】また、タイヤトレッドベース組成物及びタ
イヤワイヤコート組成物として高モジュラスなゴム組成
物を得る目的で、エポキシ化ゴムとナイロンとを高温で
反応させることが特開平2−107628号において提案され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、合成樹脂と
ゴムとの積層体において、従来の界面接着の問題点、す
なわち、界面剥離や界面亀裂、界面劣化などによる積層
体の性能劣化を改善すること、また、フッ素樹脂とゴム
のブレンドポリマーよりも耐ガソリン性の優れるフッ素
樹脂等の薄い樹脂層の強力な積層手段の開発を課題に、
上記エポキシ化ゴムの利用に着目し、種々検討を行な
い、特に耐油性において極めて高性能かつ耐久性の優れ
た合成樹脂とゴムとの積層体に適用しようとするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の課題解決手段
は、まず第一に、合成樹脂層とゴム層との積層体であっ
て、ゴム層がエポキシ化ゴム、又はエポキシ化ゴムとゴ
ムのブレンド物であることを特徴とする合成樹脂とゴム
との積層体とすることである。これは、ゴム層自体にエ
ポキシ化ゴム、又はエポキシ化ゴムと他のゴムとのブレ
ンド物を用いるものである。
【0010】次の手段は、合成樹脂層とゴム層との積層
体であって、合成樹脂層とゴム層との界面接着層がエポ
キシ化ゴム、又はエポキシ化ゴムとゴムとのブレンド物
であることを特徴とする合成樹脂とゴムとの積層体とす
ることである。これは、合成樹脂とゴムとの接着剤とし
てエポキシ化ゴム又はエポキシ化ゴムとゴムとのブレン
ド物を用いるものである。
【0011】エポキシ化ゴムの原料は、天然ゴム及び合
成ゴムであり、例えば、天然ゴム(NR)、スチレンブ
タジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリ
ロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム
(CR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン・プロピレンゴ
ム(EPT)、イソプレンゴム(IR)、アクリルゴム(A
CM)、フッ素ゴム(FPM)、クロロスルホン化ポリエ
チレン(CSM)、NBRとポリ塩化ビニルブレンドゴム
(NBR/PVC)、エピクロロヒドリンゴム(CO,EC
O)等があげられるが、これらに限定されるものではな
い。一般的には、物性や性能面から、NR、IR、B
R、SBR、NBR、EPTのエポキシ化ゴムが好適で
あり、エポキシ化度は2〜60モル%、好ましくは5〜55
モル%である。2モル%以下ではエポキシ化による接着
性の向上が望めず、60モル%以上では粘着性が大きすぎ
て、それ自体ゴム弾性を失うし、ゴムとのブレンドに際
してもブレンダーの内壁に付着して機械的なブレンドが
困難となる。
【0012】エポキシ化ゴムに混合する他のゴムとして
は、SBR,BR,NBR,CR,IIR,EPT(E
PDM),IR,ACM,NR,Si,FPM,CS
M,CO,ECOなどであるが、特にこれらに限定され
ない。耐油性が要求される場合は、NBR,CO,CE
O,NBR/PVCが用いられる。
【0013】ゴム物質としては、上記エポキシ化ゴム材
料あるいはエポキシ化ゴムとブレンドするゴム物質と同
様なものが適用でき、例えば、SBR,BR,NBR,C
R,IIR,EPT,IR,ACM,NR,Si,FP
M,CSM,NBR/PVC,CO,ECOなどである
が、特にこれらに限定されない。しかし、耐油性が要求
される場合は、NBR,NBR/PVC,CO,ECO
などが用いられる。
【0014】合成樹脂とゴムとの積層体において、上記
ゴム物質と積層する合成樹脂としては、フッ素樹脂、ナ
イロン樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリエチレンやポリプロピレンの如きポリオ
レフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる
が、中でも燃料ホースにする場合は、各種フッ素樹脂や
ナイロン樹脂のような耐油性樹脂との積層体が最も好ま
しい。
【0015】ここにいうフッ素樹脂とは、次のものなど
である。すなわち、ポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EP
E)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ET
FE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(CTFE)、
クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(EC
TFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポ
リビニルフルオライド(PVF)、テトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライ
ド共重合体(THV)などである。特に成形加工面や、物
性・性能面からは、テトラフルオロエチレン−エチレン
共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサ
フルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合体
(THV)が望ましい。
【0016】ナイロン系樹脂としては、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン11、ナイロン12等があげられるが、
ホース等曲げ物性が要求される場合は、ナイロン11、ナ
イロン12が望ましい。
【0017】エポキシ化ゴムと同時に混合しようするエ
ポキシ硬化剤には、ポリアミン系又は酸無水物系のもの
が用いられる。例えば、ポリアミン系では、ジエチレン
トリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TE
TA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ジエチ
レンアミノプロピルアミン(DEPA)、ポリアミドポリ
アミン類、ジメチルシクロヘキシルアミン(DMCA)、
メンセンジアミン(MDA)、イソホロンジアミン(IP
DA)、N−アミノエチルピペラジン(N−AEP)、3,
9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキ
サスピロ(5,5)ウンデカンアダクト(ATUアダクト)、
ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン
(ラロミンC−260、BASF社商品名)、ビス(4−アミ
ノシクロヘキシル)メタン(ワンダミンHM、新日本理化
商品名)、メタキシレンジアミン(m−XDA)ジアミノ
ジフェニルメタン(DDM)、ジアミノジフェニルスルホ
ン(DDS)、m−フェニレンジアミン(m−PDA)、ジ
シアンジアミド(Dicy)、アジピン酸ジヒラジド(A
ADH)などであり、酸無水物系では、無水フタル酸(P
A)、テトラヒドロ無水フタル酸(THPA)、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水
フタル酸(MeTHPA)、メチルヘキサヒドロ無水フタ
ル酸(MeHHPA)、無水メチルナジック酸(MNA)、
ドデシル無水コハク酸(DDSA)、無水クロレンディッ
ク酸(HET)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸無水物(BTDA)、エチレ
ングリコールビス(アンヒドロトリメート)(TME
G)、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物(M
CTC)、無水トリメリット酸(TMA)、ポリアゼライ
ン酸無水物(PAPA)などが用いられる。特に限定する
ものではないが、ポリアミン系ではジアミノジフェニル
メタン(DDM)、酸無水物系では、メチルヘキサヒドロ
無水フタル酸程度の粘度がエポキシ化ゴム中に練り込み
やすい。
【0018】エポキシ硬化剤の硬化促進剤としては、上
記アミン系硬化剤それ自体促進剤となるし、酸無水物系
硬化剤においてもそうであるが、酸無水物系には更に次
の化合物が用いられる。イミダゾール類、イミダゾリ
ン、DBU類1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−
7、ベンジルジメチルアミン(BDMA)、2,4,6トリス
ジメチルアミノメチルフェノール(DMP−30、化薬ヌ
ーリー商品名)、2PTAラウリルジメチルアミン、金
属アセチルアセトネート、オクチル酸スズ、トリフェニ
ルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム−テトラフ
ェニルポレート、アミンイミドなどである。
【0019】以上列挙したような、合成樹脂とゴムの積
層体は、まず、合成樹脂層に対して積層するゴム層とし
てエポキシ化ゴムそのもの、又は、エポキシ化ゴムとゴ
ムのブレンド物そのものを何ら接着剤を介することなく
して積層する。ゴム層には、エポキシ化ゴムとゴムの加
工をスムーズに行えるよう、無水炭酸ソーダを0.25−0.
3phr位加えてスコーチを防止する。無水炭酸ソーダのほ
か酸化マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、炭酸亜
鉛などもpHの調整に使用できる。次に加硫方法である
が、従来の加硫方式でもよいが、どちらかといえば硫黄
が少なく加硫促進剤の多い低硫黄加硫方式を用いる。更
に、上記エポキシ硬化剤、エポキシ硬化促進剤などを配
合して約100℃以下で混練してエポキシ化ゴム組成物と
する。必要により通常のゴムも加えて混練する。
【0020】
【作用】ゴム層にエポキシ化ゴムを用いることで、合成
樹脂との接着性が向上し、合成樹脂表面のコロナ処理、
プラズマ処理のみで十分となる。通常のゴムよりも耐油
性、ガス不透過性も向上する。エポキシ樹脂接着剤のよ
うに硬化脆化することなく、適当な弾性を保持する。エ
ポキシ化ゴムと他のゴムとのブレンド物にしても合成樹
脂との良好な接着性が保持され、かつ、広範なゴム弾性
硬度の調節ができる。
【0021】エポキシ化ゴムを合成樹脂層とゴム層との
界面接着剤として使用すると、エポキシ接着剤のみの場
合に比べて硬化しにくくクラックの発生がない。硬化前
にも既に接着力を発揮するので初期接着性にも優れる。
エポキシ化度の調節と共に、他のゴムとのブレンドによ
って接着層の硬度や他の特性も変更可能となる。
【0022】合成樹脂層をフッ素樹脂のホース内管と
し、ゴム層をエポキシ化天然ゴムとNBR/PVCのブ
レンド物のホース外管とすると、優れた特性の耐油性、
燃料ホースとなる。自動車のガソリンホースなどは複雑
な曲げ加工をマンドレルでくせをつけて行うが、エポキ
シ硬化剤を選択すると未加硫時でも既に合成樹脂とゴム
層とが接着して変形時にも界面剥離しない優れた初期接
着力が得られるので、極めて好都合である。
【0023】
【実施例】
実施例1 図1に示す合成樹脂層1としてナイロン6の厚み2.1m
m、大きさ200mm×200mmのシートを用い、このシート上
にゴム層2としてエポキシ化度50±2モル%のエポキシ
天然ゴム(ENR−50、マレイシアゴム研究所製)の下記
配合例1の混練シート(10mm厚)を重ねて、160℃、7分
間加硫接着して積層板3とした。 配合例1 ENR−50 100 亜 鉛 華 5 ステアリン酸 2 ホワイトカーボン 10 カーボンブラック 20 アロマ系オイル 5 加硫促進剤(スルフェンアミド系) 1.7 イオウ 1.5 テトラヒドロ無水フタール酸 40 185.2 積層体の層間剥離試験はJISK6301によって行っ
たところ、ゴム層2の構造破壊となり、層間剥離は認め
られなかった。このものは振動防止板として優れた性能
を有している。一方、比較例としてENR−50の代りに
NRを用い、テトラヒドロ無水フタール酸無添加の配合
物の加硫物は、積層体の接着力が得られず、容易に層間
剥離をするものであった。
【0024】実施例2 図2に示す燃料ホース内管の合成樹脂層1をフッ素樹脂
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−
ビニリデンフルオライド共重合体(THV)を用いて押出
機により230℃で押出し、直径30mm、厚み0.2mmとし、そ
の表面をコロナ放電処理をし、外管のゴム層2として下
記配合例2のNBR/PVCブレンドゴムとエポキシ化
度50±2モル%のENR−50の100:30ブレンド物を主体
とする配合物を80℃で押出し、ゴム層の厚み3mmの積層
管4を作成した。 配合例2 NBR/PVC 100 ENR−50 30 亜 鉛 華 5 ステアリン酸 1 ホワイトカーボン 40 カーボンブラック 40 可 塑 剤(フタル酸系) 20 加硫促進剤(スルフェンアミド系) 1.9 イ オ ウ 1.7 メチルヘキサヒドロ無水フタール酸 23 262.6 この積層管4をマンドレルに挿入し、直接蒸気加硫で6
Kgf/cm2で20分行って製品とした。実施例1と同様の層
間剥離試験では、ゴム層2の構造破壊となり、層間剥離
は全くなかった。比較例として、配合例2中からENR
−50とメチルヘキサヒドロ無水フタール酸を抜いた配合
物につき、同様の処理を施したものは、層間で剥離して
しまう結果を示した。
【0025】実施例3 合成樹脂層として実施例2のTHVの代りにテトラフル
オロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)を、ゴム層
として実施例2のENRとNBR/PVCブレンド物の
代りにエピクロルヒドリンゴム(エプクロマーC,ダイ
ソー(株)商品名)とエポキシ化度25±2モル%のエポキ
シ化天然ゴム(ENR−25,マレイシアゴム研究所製)と
を用い、下記配合例3の組成物として実施例2と同様の
方法で図2に示す積層管4を製造した。 配合例3 エピクロマーC 100 ENR−25 10 カーボンブラック 50 ホワイトカーボン 20 ステアリン酸 1 MgO 1.2 加硫促進剤(チオ尿素系) 2.0 可 塑 剤(重合型) 25 無水フタール酸 15 224.2 このものも合成樹脂層とゴム層の界面剥離現象は全く見
られず、優れた接着力を示した。積層体の性状からみて
もアルコール混合ガソリンに対する耐油性の良好なもの
となっている。
【0026】実施例4 合成樹脂層としてナイロン11を用い、ゴム層の配合物と
してエポキシ化度25±3モル%のエポキシ化NBRとN
BRのブレンド物(50:50)を配合例4にしたがって図2
に示す積層管4を製造し、実施例2と同様な結果を得
た。 配合例4 エポキシ化NBR 50 NBR 50 亜 鉛 華 5 ステアリン酸 1 カーボンブラック 45 促進剤(チアゾール等) 2 イオウ 0.7 加硫剤(メチルヘキサヒドロ 21 無水フタール酸) 174.7
【0027】実施例5−8 表1に示す各合成樹脂層及び各ゴム層の組合せにおい
て、界面接着層5としてエポキシ化ゴムとゴムとのブレ
ンド物からなる上記配合例1−4のものを用い、図3、
図4に示す積層体を得た。これらは、いずれも界面接着
層の構造破壊であった。
【0028】
【表1】
【0029】実施例9 合成樹脂層としてナイロン6の厚み2.1mm大きさ200mm×
200mmのシートを用い、ゴム層として配合例5のように
エポキシ化度50±2モル%のエポキシ化天然ゴム(EN
R−50)を主体とするゴム配合物の混練シートを用い、
実施例1と同様にして図1に示す積層板3とした。ま
た、合成樹脂層としてナイロン6を用い、ゴム層として
NBRを用い、その間の界面接着層5として、同じく配
合例5の0.5mm厚のシートを用いて、加熱加圧して図3
に示す積層板3とした。これら2枚の積層板について実
施例1と同様にして剥離試験を行ったところ、すべてゴ
ム層2内の構造破壊であった。 配合例5 ENR−50 100 亜 鉛 華 5 ステアリン酸 2 ホワイトカーボン 10 カーボンブラック 20 アロマ系オイル 5 加硫促進剤 1.7 イオウ 1.5 ジアミノジフェニルメタン 28 173.2
【0030】
【発明の効果】本発明の合成樹脂とゴムとの積層体は、
以上のように構成されているため、本来剥離しやすい合
成樹脂層とゴム層間の層間接着力が向上し、ほとんどの
場合ゴム層の構造破壊となる位強力な接着が得られ、そ
の結果、耐ガソリン性、耐アルコールガソリン性、耐サ
ワーガソリン性等が一段と向上した燃料ホース、パッキ
ン、隔膜などの提供が可能となった。
【0031】また、ゴム層の加硫前の初期接着性にも優
れるため、マンドレルを用いた複雑な自動車用ガソリン
ホースの加工においても優れた製品を安価に提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】板状積層体の断面図である。
【図2】管状積層体の断面図である。
【図3】板状積層体の断面図である。
【図4】管状積層体の断面図である。
【符号の説明】
1 合成樹脂層 2 ゴム層 3 積層板 4 積層管 5 界面接着層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂層とゴム層との積層体であっ
    て、ゴム層がエポキシ化ゴム、又はエポキシ化ゴムとゴ
    ムのブレンド物であることを特徴とする合成樹脂とゴム
    との積層体。
  2. 【請求項2】 合成樹脂層とゴム層との積層体であっ
    て、合成樹脂層とゴム層との界面接着層がエポキシ化ゴ
    ム、又はエポキシ化ゴムとゴムとのブレンド物であるこ
    とを特徴とする合成樹脂とゴムとの積層体。
  3. 【請求項3】 エポキシ化ゴムが天然ゴム、イソプレン
    ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニ
    トリルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム又は
    エピクロロヒドリンゴムのエポキシ化度2〜50モル%の
    1種又は2種以上の混合物である請求項1又は2記載の
    合成樹脂とゴムとの積層体。
  4. 【請求項4】 合成樹脂層がフッ素樹脂のホース内管で
    あり、ゴム層がエポキシ化天然ゴムとNBR/PVCと
    のブレンド物のホース外管である燃料ホースとした合成
    樹脂とゴムとの積層体。
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