JPH07265942A - 電縫鋼管の溶接方法 - Google Patents

電縫鋼管の溶接方法

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JPH07265942A
JPH07265942A JP5764294A JP5764294A JPH07265942A JP H07265942 A JPH07265942 A JP H07265942A JP 5764294 A JP5764294 A JP 5764294A JP 5764294 A JP5764294 A JP 5764294A JP H07265942 A JPH07265942 A JP H07265942A
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JP
Japan
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steel plate
shape
resistance welded
electric resistance
steel
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JP5764294A
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English (en)
Inventor
Osamu Shiotani
修 塩谷
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】溶接部に所謂ペネトレータが存在しない、耐食
性に優れた電縫鋼管を製造するための溶接方法を提供す
ることを目的としている。 【構成】鋼板を一群のロールスタンドを経て円筒状にロ
ール成形し、該鋼板両側端の突合せ部を電気抵抗熱で加
熱、接合する電縫鋼管の溶接方法において、上記突合せ
部をX状の形状とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼板を多数のロールス
タンドを経てロール成形した後、該成形で生じた鋼板両
側端の突合部を接合する電縫鋼管の溶接方法に関し、特
に該溶接部が耐食性に優れるようになる溶接方法に関わ
る。
【0002】
【従来の技術】電縫鋼管は、継目無鋼管(所謂シームレ
ス鋼管)についで多く製造され、高級品としての送油や
送ガス用のラインパイプ、大型事業用発電用ボイラ鋼
管、油井用鋼管の他、円筒柱用鋼管、シリンダ用鋼管、
送電線鉄塔用鋼管として使用される。この電縫鋼管は、
素材の帯鋼(以下、鋼板)を一群の成形ロールによって
円筒状に連続成形した後、その成形体(鋼板両側端はい
まだ接合していないので、所謂オープンパイプという)
の継目部を電気抵抗溶接法を用いて接合し、製造され
る。接合方法としては、上記オープンパイプの両端部に
電流を流し、発生するジュール熱でその部分を集中的に
1540℃程度にまで加熱し、その直後にスクイズロー
ルを用いて圧着するものであり、使用電流の周波数に対
応して直流法、低周波法、高周波法がある。最近は、製
品品質や製造能率で多くの利点を有する高周波法が一般
に多用されている。
【0003】ところで、一般に高周波溶接においては、
溶接を成功させるために管理すべき因子が多数あり、管
の仕様(外径、肉厚、材質)、溶接速度、入熱量(加熱
程度)、オープンパイプ端部の突合せ条件、給電量等、
多種に亙っている。そしてこれらの因子が適切でない場
合には、製造した電縫鋼管にコールドウエルド(未溶
着)、ペネトレータ(微少酸化物の侵入)、ラップビー
ド不良等の溶接欠陥が生じ、製品の品質や歩留低下をも
たらす。従って、上記因子の管理は電縫鋼管の溶接に際
して非常に重要であり、その中でもオープンパイプ両端
部の突合せ条件は従来より注目されるものであった。
【0004】従来、その突合せは、相対する端面が平行
の所謂I型突合せ、あるいはわずか上部が外方に開いた
V型突合せが一般に知られていた。しかしながら、その
ような突合せ部を高周波抵抗溶接(図2(a))をする
と、図2に示すように、当初は鋼板端部の上下方向から
溶解(図2(b))し、鋼板端部1の上下が先に溶着す
る。そのため、溶接部の高さ方向の中間部は、溶鋼3が
排出されずに残り、該溶鋼に含まれている米粒状、虫食
い状の微細な高融点酸化物が所謂ペネトレータ2として
一緒に残留してしまうことがある(図2(c))。この
ペネトレータ2は、Mn−Si系の酸化物が多いが、そ
れが多いと厳しい使用環境の下では、該溶接部の耐食性
を著しく低下させる。また、最近の鋼管に対する品質要
求は厳しいものがあり、特にSO2 ,H2 S等による腐
食に強い(耐HIC)鋼管の製造が熱望されている状況
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
を鑑みなされたもので、溶接部に所謂ペネトレータが存
在しない、耐食性に優れた電縫鋼管を製造するための溶
接方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、所謂オープンパイプの継目における突合せ
部を種々の形状にして、試行を繰り返した。本発明は、
その努力の成果として得たものである。すなわち、本発
明は、鋼板を一群のロールスタンドを経て円筒状にロー
ル成形し、該鋼板両側端の突合せ部を電気抵抗熱で加
熱、接合する電縫鋼管の溶接方法において、上記突合せ
部をX状の形状とすることを特徴とする電縫鋼管の溶接
方法である。また、本発明は、上記鋼板両側端を山形の
形状とし、該山形の頂部にルートフェイスを設けたこと
を特徴とする請求項1記載の電縫鋼管の製造方法である
ことが好ましい。
【0007】この場合、鋼板側端面を山形にする方法
は、製造ライン上の成形ロールだけでなく、アウトライ
ンでの作業で行っても良い。
【0008】
【作用】本発明では、鋼板を一群のロールスタンドを経
て円筒状にロール成形し、該鋼板両側端の突合せ部を電
気抵抗熱で加熱、接合する電縫鋼管の溶接方法におい
て、上記突合せ部をX状の形状としたので、上記突合せ
部の鋼板は、肉厚方向の中央に位置する山形の頂部より
溶解を始め、その後徐々に上下方向へと拡がって行くよ
うになる。この際、鋼板にスクイズロールで圧力を掛け
るので、溶鋼の大部分は上下方向に排出されるようにな
り、溶接部に上記の微細な酸化物が残らないようにな
る。その結果、溶接部の耐食性は改善され、製品の品質
や歩留が向上する。また、本発明では、上記鋼板両側端
を山形の形状とし、該山形の頂部にルートフェイスを設
けるようにしたので、突合せ部の位置合わせが正確にな
り、且つ溶接作業中に接点のずれが生じないようにな
り、一段と上記効果が促進される。
【0009】この第2番目の発明を具体的に実施する方
法の一例としては、図3(a)に示すように、まずフィ
ンパスロール8での成形に入る前に鋼板端部を肉厚中心
より若干下方から斜に切り落としておくことである。そ
の結果、フィンパスロール8で通常の曲げ加工を行え
ば、上記山形9の頂部が平坦になった所謂ルートフェイ
ス10を有する突合せが可能となるのである(図3
(b),(c))参照。
【0010】なお、該ルートフェイスの長さは、鋼板の
板厚みによって異なるが、例えば6mm板厚で1mm程
度である。さらに、本発明では、図1にαで示す上記X
形状の開度を2°〜(t/4)°とするのが良い。該X
の開度が2°より小さいと、I型突合せと同程度の効果
しかなく、上限を(t/4)としたのは圧着では板厚の
半分を押付ければ足るからである。
【0011】
【実施例】板幅1590mm,厚み15.9mmで、鋼
種X65(化学成分、C/0.08、Si/0.20,
Mn/1.21,P/0.007,S/0.001,A
l/0.033,Nb/0.044,Ti/0.00
8,各重量%)の鋼帯を一群のロールで成形、溶接して
外径406.4mm,肉厚15.9mmの電縫鋼管を製
造した。その際、本発明と従来(比較例)の溶接方法を
採用したが、本発明の適用時は上記突合せ部のX形状開
度αを5°とし、従来のI型突合せではαを0°とし
た。
【0012】次に、2種類の上記電縫鋼管5から、図4
に示すように、溶接部を含む試験片11(長さ100m
m、幅20mm,厚み13mm)をそれぞれ30個製作
し、溶接部の状況を調査するためにHICテストを行っ
た。このテスト方法は、NACE TM0284に規定
されているので詳細は省略するが、温度25°でH2
を飽和した0.5%酢酸+5%NaCl水溶液中に、上
記試験片を所定時間(約96時間)だけ浸漬しておき、
その後該試験片11の溶接部に生じた割れの面積率を超
音波探傷器で評価するものである。上記の電縫鋼管5か
ら採取した試験片11での成績は、本発明のX型突合せ
の場合、該割れ面積率が0%となり、従来法のI型突合
せの場合では平均5.4%となった。従って、本発明に
係る電縫鋼管5の溶接方法の有効性と溶接部の耐食性が
優れていることが証明された。
【0013】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、電縫
鋼管溶接部へのペネトレータ侵入がなくなり、耐食性に
優れた電縫鋼管の製造が可能となった。その結果、製品
の品質や歩留が向上し、電縫鋼管製造の生産性も増大し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電縫鋼管の溶接方法に基づいたオ
ープンパイプのX状突合せを示す図である。
【図2】従来の溶接方法に基づく突合せを示す図であ
り、(a)は給電方法、(b)は溶接での熱影響部、
(c)はペネトレータの侵入を示す。
【図3】本発明に係る電縫鋼管の溶接方法を実施する前
のフィンパスロール成形状況を示す図であり、(a)は
鋼板端部の一部を切落した図、(b)はフィンパスロー
ルでの成形状況、(c)はルートフェイスの生成状況を
しめす。
【図4】HICテストの試験片を採取する位置を示す図
である。
【符号の説明】
1 鋼板端部(突合せ部) 2 ペネトレータ 3 溶鋼 4 熱影響部(HAZという) 5 素管(電縫鋼管) 6 造管方向 7 コンタクトチップ 8 フインパスロール 9 山形 10 ルートフェイス 11 試験片

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板を一群のロールスタンドを経て円筒
    状にロール成形し、該鋼板両側端の突合せ部を電気抵抗
    熱で加熱、接合する電縫鋼管の溶接方法において、 上記突合せ部をX状の形状とすることを特徴とする電縫
    鋼管の溶接方法。
  2. 【請求項2】 上記鋼板両側端を山形の形状とし、該山
    形の頂部にルートフェイスを設けたことを特徴とする請
    求項1記載の電縫鋼管の製造方法。
JP5764294A 1994-03-28 1994-03-28 電縫鋼管の溶接方法 Withdrawn JPH07265942A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007160381A (ja) * 2005-12-16 2007-06-28 Jfe Steel Kk 溶接部特性の良好な電縫管の高能率製造方法
EP2000247A2 (en) * 2005-11-11 2008-12-10 JFE Steel Corporation Method of producing seam-welded pipe having good welded portion characteristics

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EP2000247B1 (en) * 2005-11-11 2015-01-07 JFE Steel Corporation Method of producing seam-welded pipe having good welded portion characteristics
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