JPS6336973A - 厚肉ベンデイング鋼管の溶接方法 - Google Patents

厚肉ベンデイング鋼管の溶接方法

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JPS6336973A
JPS6336973A JP18014186A JP18014186A JPS6336973A JP S6336973 A JPS6336973 A JP S6336973A JP 18014186 A JP18014186 A JP 18014186A JP 18014186 A JP18014186 A JP 18014186A JP S6336973 A JPS6336973 A JP S6336973A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、厚肉ベンディング鋼管の高能率溶接方法に関
し、詳しくは、厚さが25〜60mmにもなる厚肉のベ
ンディング(板巻)鋼管を溶接欠陥を生じさせること無
く高能率で溶接するための溶接技術に関するものである
(従来の技術) 大径鋼管の製造方法としては、UOE方式、スパイラル
方式、ベンディングロール方式、あるいはプレスベンデ
ィング方式などがある。
これらのうちプレスベンディング方式は、ベンディング
後真円度を良くするために鋼板の両端をまず油圧プレス
等で端曲げを行い、その後プレスにより通常は20〜3
0回の転圧成形して所要の管径にしてから溶接を行う方
式で、比較的厚肉鋼管の製造に適している。
この技術は、(11内面開先どり(ガス切断) 、(2
)端曲げ、(3)プレスベンディング成形、(4)外面
側部分仮付け、(5)内面側多層溶接、(6)外面ガウ
ジング、(7)外面多層溶接、(8)寸法修正、の工程
で製管する方法である。
前記工程で採用する溶接法としては、一般にサブマージ
アーク溶接方法が用いられるが、これは同方法は溶は込
みが深く、溶着速度が大で、かつ外観の良好なビードを
得るのに適しているからである。しかしながら、内外面
とも多層溶接しなければならないため、溶接に要する時
間が非常に長く、生産性はこれによって律速されている
。この点、UOEパイプやスパイラルパイプの場合には
、多電極サブマージアーク溶接法による両面一層溶接が
普通であり、溶接速度も速いため、多層溶接を必要とす
るものに比較すると、溶接の効率は非常に高い。このよ
うな両面一層溶接法が可能となるためには、UOEパイ
プのように開先精度が良好でなければならず、前記プレ
スベンディング鋼管では開先突合わせ精度が良好とはい
い難(、肉厚も大きいため必然的に多層溶接とならざる
を得ない。
第7図は、従来のプレスベンディング鋼管用素鋼板の端
部形状を示したもので、通常はこの素鋼板1に角度αの
内面側2に当る部分に開先4を設けて曲成するが、成形
後の形状は第8図に示すように開先の一点でしかあわな
くなり、外面側3の突合せ部に角度θ1のすきまが生じ
る。このすきまはプレスのかけ方により多少の変動はあ
るものの第7図のような内面開先4をとる限り不可避に
生じ、このすきま(角度θ、)のために内面側の初層溶
接条件は大きく制限を受ける。すなわち、このような開
先において内面側2から溶接を行うと溶は落ちしやすい
。従って内面側の初層溶接条件は、溶は落ち防止上、低
電流、低入熱にしなければならず、通常は1電極法を用
い、低電流で行われる。このようにして行われれた内面
初層ビードでは溶着金属量が少なく、第2層目で入熱量
を上げすぎると初層溶接金属をアークが貫通してしまい
、第2層目においても溶は落ちが生じるという問題があ
るため、第2層目も1電極による低電流溶接を行い、入
熱量を大きくした溶接は第3層目以降とならざるを得す
、溶接能率が極めて悪いという問題点があった。
(発明が解決しようとする問題点) そこで2本発明者らは、厚肉プレスベンディング鋼管製
造時の溶接能率の向上を目指して溶接速度アップと溶接
パス数の低減をはかるべく、多電極サブマージアーク溶
接条件と、開先精度の関係について詳細に検討した。
その結果、溶接の能率の向上策としては、大入熱溶接で
パス数を低減し、しかも溶接を高速で行うことがもっと
も効果的であるが、そのためには解決すべき以下のよう
な問題点がある。
まず、上述のように溶は落ち防止のためルート部にすき
まが生じないように成形製管する必要がある。これによ
って内面大入熱溶接が可能となるが、実際のプレスベン
ド製管工程において全くすきまの無いような形成をする
ためには高度の技術と細心の注意が必要であまり実用的
でなく、多少のルート部すきまは許容しなければならな
いのが普通である。
また、この溶接の高能率化については、内面は外面に比
べるとスラグ除去などの溶接作業がやりにくいこと、な
らい装置の存在をうまく処理しなければならないことな
どから大入熱1バス溶接をすることが不可欠であり、し
かも好適な開先を採用して溶は落ちや溶接欠陥の発生し
ない溶接をしなければならない。
次に、その他の問題点として、従来、内面多層溶接終了
後に外面側から内面ビードまでガウジングしていたが、
ガウジングであっても非常に時間を要する。したがって
、内面1バス溶接を前提とすると工程のバランス上ガウ
ジングも能率化する必要がある。しかも、ガウジングに
伴う騒音、ヒユーム等もあわせて考えると、このガウジ
ング工程の能率化、省略化は必須である。
(問題点を解決するための手段) 要するに、高能率溶接方法を達成するためには、■溶接
速度の向上、■溶接バス数の低減、■ガウジングの能率
化を図らなければならない。
これに対し、上記■■に関しては多電極大入熱溶接法の
採用によって、対処でき、また上記■に関しては、従来
の内面Y開先では既に述べたようにガウジング工程に多
大の時間を要するので、外面側についても開先どりをし
てX開先化を採用することで対処できる。
ただし、このX開先化については、はじめに外面開先内
を断続的に仮付けしたのち内面溶接を行い、その後仮付
ビードのみをガウジング除去するのが普通である。
ところが、前記外面開先内の部分仮付けビードの聡長さ
は、スプリングバックによる力を抑えるためにシーム長
の約172程度としてガウジングを要する長さを抑え、
その部分だけをグラインダ仕上げするようにしても、思
いの他ガウジング時間の短縮につながらないということ
が判った。
しかも、仮付ビードの無い部分で起こる溶落ちを防止す
る必要も考え、外面開先内を連続(全長)仮付溶接しガ
ウジングを省略する方が全体として能率面でメリットの
あることがわかった。
なお、かかる仮付け溶接は炭酸ガス溶接法により行うが
、この溶接法の場合溶接入熱量が少ないため、後記する
開先角度では溶込み深さは2〜41II11程度と考え
れば良く、開先精度が悪(でもこの方法で溶落ちするこ
とは無い。しかも、この炭酸ガス溶接法によれば、ルー
トフェース長さが6mm以上10mm未満になるように
し後記する内面溶接条件を採用すれば外面側板付けビー
ドと内面ビードを十分にラップさせ、ルート溶は残しに
よるブローホールの発生が防止できる。
次に、内面多電極溶接および外面初層多電極溶接におい
て、先行極の電流を900A以上として入熱量が75K
J/ca+以上となるように設定し、6n+n1以上1
0mm未満のルートフェース長さにすれば、全面仮付け
ビードがあっても内外面ビードをラップさせ得ることを
知見した。この際、開先角度が小さずぎると溶込みの確
保が困難となってくるため、内外面開先角度はある程度
広くすることが必要である。開先内での溶接ではいわゆ
る梨の実型のビードとなり、高温割れが発生しやすいが
、これも開先幅をある程度広くすることで防止可能であ
る。
さて、厚肉の溶接では、スラグ巻込みが発生するとその
後の手入れに多大の時間を要し、せっかく高能率化して
も効果が無くなるという問題点もあるが、スラグの巻込
みは深溶込みで、ビード底部の曲率が小さいときに発生
しやすく、とくに開先内溶接となる外面初層溶接が問題
となりやすい。
この点についても検討したところ、多電極溶接において
第1電極電流を900A以上、第2電極以降の電流をそ
の直前の電極電流の90%〜100%とすることにより
、ビード底部の曲率を大きくすればスラグの巻込みが防
止できることが判明した。外面開先内の仮付ビードの存
在は外面初層ビード底部の曲率をより大きくする上でも
有効である。
なお、本発明は、上述のような知見にもとすいてなされ
たものであるが、被溶接材がもともと薄物では溶接バス
数もさほど多くならないため溶接能率が問題となること
は少ない。また逆に60mmを越えるような極厚の物で
はもともと全体のパス数が多くなるため、かかる対策が
とくに効果を発揮できるのは25〜60mmのときであ
る。
以上要するに上述した点についてまとめると、本発明は
; 開先加工を施した厚肉鋼管用素鋼板を管状に成形し、得
られた管の開先内面および外面を溶接する方法において
、 上記素鋼板に、製管時にルートフェースとなる部分の長
さを6ml1+以上10mm未満とすると共にルートフ
ェース角度を2〜7°とする開先加工を施すとともに内
・外面開先相当部分に25〜40°の開先加工を施し、 その素鋼管をプレスベンディング方式にて成形して未溶
接鋼管とし、この未溶接鋼管の外面側開先内を炭酸ガス
溶接法により連続仮付けし、次いで行う内面溶接につい
ては、先行極の電流を900A以上とし、入熱量が75
〜150 KJ / cmの多電掻1パス仕上げサブマ
ージアーク溶接を行い、次に外面溶接については、外面
開先内の前記仮付けビードの上面を第1電極電流を90
0A以上、第2電極以降の電流をその直前の電極電流の
90%〜lOO%として75 KJ/cs以上の大熱量
で多電極サブマージアーク溶接を行うことを特徴とする
厚肉ベンディング鋼管の溶接方法、 を課題解決手段として採用する。
このような溶接方法を採用すれば、溶接やガウジングに
多大の時間を要していた従来の厚肉ベンディング鋼管の
溶接能率を飛曜的に向上させることができ、しかもスラ
グ巻込みの無い溶接部が得られるようになるのである。
(作 用) 本発明における鋼管用素鋼板に施す開先加工に関しては
、該素鋼板に対し、成形製管したときに開先断面積のル
ートフェースとなる部分の長さが6mm以上10mm未
満で、2〜7″の開先加工(面取り)を行う。これは内
面の大入熱1パス溶接を実現するのに不可欠である。次
いで、こうして得られた開先付鋼板をプレスベンディン
グ方式にて曲成して鋼管を得るのである。
まず、上記内・外面開先形状(X開先)を得るために素
鋼板に施す開先加工について説明する。
第7図に示した従来法で用いる素鋼板の開先は、外面側
の突合せ部に第8図の如(角度θ、のすきまが生じ、こ
れが後述する大入熱溶接の実施を困難にしている。この
本発明では、このすきまを無くす所定のルートフェース
を得るために、第2図に示すように、該当部分に角度α
2の加工を施すこととした。しかも、ガウジング工程を
省略するために、外面開先用角度α3の加工が必要であ
り、これを成形すると理想的には第1図に示すようにル
ート部にすきまの無い継手用開先ができる。
このとき(素材の端面6に施す)ルートフェース部角度
α2は2°〜7°が適当であり、これ以外はつぎのよう
な問題点がある。すなわち、α2が2″より小さい場合
には第8図に示すθ、と同様、外面側ルート部にすきま
が生じ、仮付けビードが流れ込み、その部分に炭酸ガス
溶接による脱酸生成物が残留したりして、次工程の内面
サブマージアーク溶接時に溶接欠陥となりやすい。即ち
仮付け溶接といえどもより良好なビードを得る必要があ
るわけであり、ルート部にすきまが生じないようにする
ことが重要である。いっぽう76より大きい場合には第
3図に示すように逆に内面側ルート部に角度θ2のすき
まが生じる。この場合も内面ビードにブローホールなど
の溶接欠陥が生じやすく、できるだけこのようなルート
部の開きが出ないようにするため、素材ルートフェース
部の角度α2は2°〜7 ″にすれば良い。
ところで突合せ後の内・外面開先角度は、ルートフェー
ス部角度α2との関係で第1図の場合には β=2 (α1−αZ )       (1)γ−2
(α3 +αz )       (2)となるため、
ルートフェース部角度α2が大きすぎると内面側は狭開
先溶接に近くなり、十分な溶込み量の確保が困難となる
。一方、外面側は角度が大きくなるため開先面積の増大
を招き、結果的に溶着量を増加させなければならないと
いう不都合が生じる。
次に、上述のような開先の素鋼板を、プレスベンド成形
製管して外面側を仮付けする。このとき、ルートフェー
ス長さ14を大きくして全長について仮付けを行うと、
その後に行う内面サブマージアーク溶接において、仮付
けど一ドと内面ビードがラップせずにルートフェースが
そのまま残ってしまい、第4図に示すようにその部分を
起点とするブローホールが内面サブマージアーク溶接金
属中に発生する。したがって、ルートフェース長さく1
4)は10鶴未満とする必要がある。一方その長さく1
4)が6N未満の場合には、外面側の開先面積が増加し
、厚肉になるほど増加量が多いために溶接パスの増加を
招き、目的とする溶接の高能率化に反する結果となる。
次に、素鋼板に施す開先加工については、内面側角度α
3.外面側角度α3に関しては、成形突合わせ時の角度
変化(11,(21式を考慮すると25°〜40°にす
る必要がある。その角度が25°よりも小さい場合は狭
開先になりすぎて十分な溶込みの確保が困難となるし、
一方、角度が40°より大きい場合は開先面積が広くな
るため溶着量をふやさなければならないという問題があ
る。
外面の仮付け後に行う内面溶接であるが、これをサブマ
ージアーク溶接による多層盛で行うと、パイプ内面での
スラグ除去の問題やシームならいの困難さなどがあり、
極めて作業しにくくなることから1バス溶接で仕上げる
必要がある。その際、十分な溶込み深さと溶着量を確保
するためには、多電極で先行掻電流を900A以上、し
かも入熱量を75〜150KJ/Cl11の大入熱にす
ることが必要である。
75 KJ/e11未満では溶込み量が少なく炭酸ガス
仮付けビードとラップしな(なりブローホールが発生す
る。一方、150KJ/ cmを超える場合にはビード
外観が不良となりやすい。
このように内面溶接を大入熱を投入して1パスで仕上げ
ると、当然この工程のつぎに実施される外面開先部のガ
ウジングの高能率化もはかれないとライン全体としての
高能率化は期待できない。
そこで、本発明では外面開先について仮付けビードを残
したまま、即ちガウジングをせずに外面サブマージを行
うことにした。このような方法では、ルートフェース長
さくβ4)を適正化して仮付けど一層を全て溶融し、外
面初層ビードを内面ビードにラップさせなければ、継手
性能は不完全なものとなり、また仮付けビード内にはし
ばしばブローホールなどの欠陥が存在するが、それらが
除去できなくなるおそれがある。
なお、この外面溶接に当っては、開先内の初層ビードで
のスラグ巻込みが問題である。ただし、外面に多電極溶
接を採用し、初層溶接条件として第1電極電流を900
A以上、第2電極以降の電流をその直前の電極電流の9
0%〜100%として、少なくとも75KJ/cm以上
の入熱量となる条件を用いれば、外面初層ビードのスラ
グ巻込みを防止できる。
すなわち、内面ビードは1パス仕上げであるためビード
幅が十分広くなるのに対し、厚物の外面溶接では、多層
溶接にならざるを得ない。しかも、初層ビード幅は開先
形状によって制約を受けるため、結果的にビード幅に対
して溶込みの深いビードになりやすく、第5図に示した
ようにビード断面底部の曲率も小さくなりスラグ巻込み
が発生しやすい。これを防止するためには第1電極電流
を900A以上として、まず溶込み量を確保する。そし
て、第6図に示すように、ビード断面底部の曲率を太き
(するという要請に応えられるビードを得るためには、
第2電極以降の電流をその直前の電極電流の90〜10
0%にするとよい。
また、仮付けビードがあっても、前記外面ビードが内面
ビードと十分にラップするようになるためには入熱量を
少くとも75KJ/cm以上投入することが必要である
。すなわち、外面開先内に仮付けビードがあっても、ビ
ードの表面がフラットであれば、ルート部が■形状(第
5図参照)の場合に比較して元のルート先端からの溶は
込み深さの減少は掻めて少ないので、既に述べたように
ルートフェース長ささえ適正化すれば内面ビードと十分
にラップさせることができる。また、仮付けビードの存
在によりビート底部の曲率はさらに大きくなり、スラグ
巻込みは一層発生しにくくなるという°メリットもある
さて、外面側の初層を溶接し、その後、つまり第2層以
降の溶接が必要な場合には、板厚に応じて入熱量を上述
のように設定して溶接する。要するに、本発明の外面多
電極溶接法の採用は、従来能率の悪かった厚肉ベンディ
ング鋼管の溶接をガウジングなしで高能率に行うことが
できるようになる。
(実施例) つぎに本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
xJl津L API規格、X−60級、板厚441層、長さ3m、外
径760鶴用パイプの素鋼板に、第1表に示すような開
先加工を施してプレスベンディング成形し、第2表に示
す条件で溶接した。サブマージアーク溶接では直径4.
Qmmの51−Mn系ワイヤとSiO□−TiO□−A
 6203系溶融型フラツクスを用いて3電極溶接を行
い、外面1層目の溶接終了後X線検査による内部欠陥や
溶込み具合等を調べた。
第3表にその溶接結果を示したが、本発明法の場合開先
形状、および溶接条件がすべて必要な条件を満たしてい
るため、いずれの場合も良好なビードが得られ、かつ内
外面ビードのランプも十分であった。
これに対し比較例として示したB1−84はいずれの場
合も問題点があった。すなわち、B1ではα2=0であ
るため成形したときにルート部に第8図のθ、の如きす
きまが生じたため、外面開先内仮付け時にルート部すき
まに仮付けと一層が流入凝固し、炭酸ガス仮付けど一層
内にも溶接欠陥が発生し、これが原因で内面ビード内に
スラグ巻込みが発生した。B2.83は、ルートフェー
スの12が長すぎて炭酸ガス仮付けビードと内面サブマ
ージアーク溶接金属がシップせず、結果的にルートフェ
ース!!4が残り、かつ内面ビードにこれに起因するブ
ローホールが生じたのである。さらに、B4ではα2.
β2とも本発明の条件内であったが、α1=20°と小
さいため内面ビード外観は良好になったものの外面1層
目溶接後の切断マクロ試験結果は内面側ビードの溶込み
量が小さく、内外面ビードがラップしていなかった。し
かも外面側のα3が45°と大きく成形後の突合わせ角
度が100゜にも達し、開先幅、面積とも大きくなりす
ぎて外面1層目ビードにアンダカットが発生した。
第1表  素鋼板加工寸法 *形状は第2図の要領 第2表 溶接条件 去新U叱l 実施例1で用いた鋼板と同様の鋼板および溶接材料を用
い、第1表のA2と同様の加工を施してこれを成型し、
外面側開先内を連続的に全長板付けした後、内匈に3電
極サブマ一ジアーク1層溶接を行った。つぎにガウジン
グなしで外面側の初層溶接を行い、X線透過検査により
欠陥を調査し、さらに断面マクロを調べた。
溶接条件と溶接結果を一括して第4表に示したが、本発
明法の場合(C−1〜C−4)は、開先形状、溶接条件
などが全て必要な条件を満たしているため、外観が良好
でX線検査や断面マクロ組織観察によってもスラグ巻込
み、溶込み不足などの欠陥は発生していない。
これに対し比較例(D−1〜D−4)では、本発明で限
定した条件を満足していないため、ビード外観は良好で
も溶接欠陥が発生している。すなわちDIでは、外面初
層溶接条件のうち各電極電流比が小さすぎるため、溶込
みは十分であるにもかかわらずスラグ巻込みが発生して
いる。D2では、外面側初層溶接の電流比は本発明の条
件を満足しているものの、入熱量が72.9KJ/cm
と小さいため、仮付けど一層が内・外面ビードの中央に
サンドインチされた形で溶は残っており、継手としては
不十分であった。この場合、X線観察では欠陥は認めら
れなかった。D3では、外面初層溶接時の第1電極の電
流値が85OAと小さいため、電極電流比や入熱量は本
発明条件を満足しているにもかかわらずD2と同様仮付
けビードの溶残しが生じた。D4では、内外面の溶接に
おける入熱量が不足しているため溶込み不足が生じ、か
つ外面初層溶接での電流比も本発明条件を満足していな
いため、スラグ巻込みも発生している。
天111走 実施例1で使用した鋼管および溶接材料と同一の材料を
用い、溶接を最終パスまで実施しパス数および溶接を終
了するまでの時間を測定し、従来法と比較した。第5表
に成形後の仮付け溶接以降の条件を示した。
本発明法の場合、内面は3電極1パス仕上げで、ガウジ
ングせず、しかも外面も2パス溶接で終了しているのに
対し、従来法では内面溶接の1パス目、2パス目で溶落
ちやメタル流出を防止するため、1電極巾人熱低速溶接
を行っており、内面に6バスの溶接が必要であった。
またガウジングにより、外面開先を作るためここでも多
大の時間を要し、さらに外面のパス数も本発明法より多
いため、能率が悪い。
第6表は溶接結果を示したものであるが、本発明法の場
合は、開先ルート部にすきまが生じないために、最初か
ら大入熱溶接が可能でガウジングもないことから極めて
能率が良く、バス間温度150℃では40分で全てを終
了した。これに対し、従来法では、235分と本発明法
の6倍の時間を要した。
第6表  ベンディング板巻鋼管製造結果(発明の効果
) 以上説明したように本発明によれば、ベンディングロー
ル成形した厚肉鋼管を、溶接作業l−ラブルを引起ずこ
となくかつ溶接欠陥のない溶接を能率良く行うことがで
きる上、溶接に要する時間を大幅に短縮し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明にかかる溶接継手部につきベンディン
グロール成形したときの開先突合わせ状況を示す路線図
、 第2図は、本発明法で用いるベンディングロール鋼管用
素材の側面図、 第3図は、ルート部内面側のすきまを示す説明図、 第4図は、ルート部溶残しに起因する内面ビードのブロ
ーホール発生の説明図、 第5図および第6図は、いずれも溶接条件を変化させた
ときの外面初層ビード断面形状の説明図、第7図は、従
来のベンディングロール鋼管用素材の側面図、 第8図は、従来素鋼板をヘンデイングロール成形したと
きの開先突合わせ状況を示す溶接継手部の路線図、 第9図の(イ)、(ロ)は、実施例3の継手部開先形状
の路線図である。 1・・・鋼管用素鋼板   2・・・内面側表面3・・
・外面側表面    4・・・内面側開先5・・・外面
側開先    6・・・ルートフェース7・・・外面側
板付けど−ド 8・・・ブローホール α1・・・素鋼板内面開先角度 α2・・・素鋼板ルート面角度 α3・・・素鋼板外面開先角度 β1・・・素鋼板内面開先深さ 7!2・・・素鋼板ルート長さ 7!3・・・素鋼板外面開先深さ /!4・・・突合わせ時ルートフェース長さβ・・・突
合わせ時内面開先角度 T・・・突合わせ時外面開先角度 θ、・・・突合わせ時外面すきま角度 θ2・・・突合わせ時内面すきま角度 第4図 第5図 第6図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、開先加工を施した厚肉鋼管用素鋼板を管状に成形し
    、得られた管の開先内面および外面を溶接する方法にお
    いて、 上記素鋼板に、製管時にルートフェースと なる部分の長さを6mm以上10mm未満とすると共に
    ルートフェース角度を2〜7゜とする開先加工を施すと
    ともに内・外面開先相当部分に25〜40゜の開先加工
    を施し、 かかる鋼板をプレスベンディング方式にて 成形して未溶接鋼管とし、 この未溶接鋼管の外面側開先内を炭酸ガス 溶接法により連続仮付け溶接し、 次いで行う内面溶接については先行極の電 流を900A以上とし入熱量が75〜150KJ/cm
    の多電極1パス仕上げサブマージアーク溶接を行い、 次に外面溶接については、外面開先内の仮 付けビードの上面を第1電極電流を900A以上、第2
    電極以降の電流をその直前の電極電流の90%〜100
    %として75KJ/cm以上の入熱量で多電極サブマー
    ジアーク溶接を行うことを特徴とする厚肉ベンディング
    鋼管の溶接方法。
JP18014186A 1986-08-01 1986-08-01 厚肉ベンデイング鋼管の溶接方法 Granted JPS6336973A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010184244A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Hitachi Zosen Corp シャー切断鋼板の突合せ両面サブマージアーク溶接方法
JP2014172063A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Kobe Steel Ltd サブマージアーク溶接方法、当該サブマージアーク溶接方法を用いる鋼管を製造する方法、溶接継手、及び当該溶接継手を有する鋼管
CN107984105A (zh) * 2017-12-14 2018-05-04 钦州学院 风电塔架s355nl钢的焊接工艺

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