JPH07265724A - 破砕機の磨耗検出方法及び装置 - Google Patents

破砕機の磨耗検出方法及び装置

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JPH07265724A
JPH07265724A JP6323194A JP6323194A JPH07265724A JP H07265724 A JPH07265724 A JP H07265724A JP 6323194 A JP6323194 A JP 6323194A JP 6323194 A JP6323194 A JP 6323194A JP H07265724 A JPH07265724 A JP H07265724A
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wear
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detecting
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JP6323194A
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Tadao Nakayama
忠雄 中山
Shogo Kawabe
昌吾 川辺
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 内側破砕部材1と外側破砕部材2の閉じ側位
置φが閉じ側位置検出手段3で検出され、内側破砕部材
1の回転位置θが回転位置検出手段10で検出され、主
軸9を保持するための油圧Pが油圧検出手段5によって
検出される。演算・記憶手段12が、前記回転位置θに
対する前記主軸保持油圧Pの関係から内側破砕部材1の
偏磨耗を検出し、前記閉じ側位置φに対する前記主軸保
持油圧Pの関係から外側破砕部材2の偏磨耗を検出す
る。 【効果】 内側破砕部材1及び外側破砕部材2それぞれ
についての磨耗の傾向を破砕運転中において定量的に検
出することができるので、被破砕物投入位置の調整等の
操作を定量的、かつ科学的に行えるようになるため、偏
磨耗を抑えることが可能になり、製品々質の安定が図れ
るとともに、内・外両側破砕部材1,2の使用寿命を飛
躍的に延ばすことが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コーンクラッシャ等の
ような旋動型破砕機における破砕部材の磨耗量を検出す
る方法並びに該方法の実施に使用する検出装置に関す
る。さらに詳しくは、破砕運転中において外側破砕部材
と内側破砕部材のそれぞれの偏磨耗を定量的に検出でき
て、偏磨耗による製品品質のばらつきを無くするととも
に、両破砕部材の長寿命化を図り得る破砕機の磨耗検出
方法並びに該方法の実施に好適に使用し得る磨耗検出装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より鉱石等の被破砕物を小塊状に砕
くためにコーンクラッシャ等のような旋動型破砕機が用
いられている。コーンクラッシャの場合、鉱石等は外側
破砕部材と内側破砕部材の間に挟圧されることによって
砕かれるが、両破砕部材は破砕運転中に当然磨耗を生ず
るものであり、特に両破砕部材の偏心量が最大となる出
口部の近傍において磨耗が最も大きくなることが知られ
ている。従来の破砕機の磨耗検出装置は、たとえば実公
昭59− 20351号公報の1欄26〜32行に記載されているよ
うに、内側破砕板の磨耗多発部分の裏側に、この内側破
砕板の軸芯を中心として放射状に複数の盲穴を設け、こ
の盲穴に内側破砕板自身の色とは異なる色彩の磨耗限界
検出材を装着し、内側破砕板の表面の磨耗が磨耗限界ま
で進行した時、磨耗限界検出材が内側破砕板の表面に露
出するようになしたものである。
【0003】一方、従来の他例のコーンクラッシャにお
ける磨耗検出の方法としては、たとえば特開昭50− 849
60号公報の(3) 頁(265頁)左上欄 9行〜右上欄11行に記
載のように、加減算カウンター装置による油圧調整側に
圧力スイッチを使用しておき、設定した最大液圧力内で
ピストン・シリンダ機構を作動させ、ピストンが上死点
に達して粉砕用部材間の出口間隙(a) が全閉のとき、上
記液圧力の全部を受けて圧力スイッチが作動し、電光に
よる数値表示が常にゼロになるように設定しておき、そ
してクラッシャの使用開始時にはピストンの下死点(出
口間隙側の全開)から上死点(出口間隙側の全閉)まで
の揚程が例えば160mm あったものが、クラッシャの使用
終了時点ではこの揚程が例えば170mm に変化した場合、
粉砕用部材は双方で10mmの磨耗が生じていたいることに
なり、このように運転使用前における粉砕用部材間の出
口間隙(a) を全開にした数値と、使用後における出口間
隙(a) を全開にした数値との差を出すことによって、上
記の磨耗量を知ることができるようにしたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
従来例では、前者の磨耗検出装置の場合は、磨耗限界検
出材が内側破砕板の表面に露出するまでは磨耗の進行状
態を定量的に確認することができなく、さらに外側破砕
板の磨耗状況は全く検出できなく、しかも両側破砕板そ
れぞれについての偏磨耗状態に関しては運転中はもとよ
り停止時点においても定量的に検出することは不可能で
ある。一方、後者の磨耗検出方法の場合は、運転使用後
でなければ磨耗量が確認できない問題があり、さらに下
死点から上死点までの揚程の変化によって磨耗量を換算
する方法であるため、偏磨耗状態もまた確認できないの
は前者の場合と同様である。従って、前記両従来例はい
ずれも特に、偏磨耗に関しては定量的に検出することが
できないために運転中において偏磨耗防止の対策をとる
ことができなくて、製品品質にバラツキが生じ、内・外
破砕板の寿命が短くなる問題点は依然として解決される
に至っていない。
【0005】本発明は、このような問題点の解消を図る
ために成されたものであり、本発明の目的は、破砕機の
運転中において偏磨耗量の定量的な検出が可能で、適切
な偏磨耗防止対策を採り得ることによって製品品質の安
定化並びに内・外側破砕部材の長寿命化を図らせる破砕
機の磨耗検出方法及び装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため以下に述べる構成としたものである。即
ち、本発明は、コンケーブ状の外側破砕部材の内部で、
油圧によって保持される主軸に取付けられた円錐台状の
内側破砕部材を偏心旋回させて、前記両破砕部材間の隙
間に供給された原料を破砕する破砕機の前記破砕部材の
磨耗を検出する磨耗検出方法において、内側破砕部材の
回転位置θと前記主軸を保持する主軸保持油圧Pとを検
出し、前記回転位置θに対する前記主軸保持油圧Pの関
係から内側破砕部材の偏磨耗を検出することを特徴とす
る破砕機の磨耗検出方法である。
【0007】本発明はまた、コンケーブ状の外側破砕部
材の内部で、油圧によって保持される主軸に取付けられ
た円錐台状の内側破砕部材を偏心旋回させて、前記両破
砕部材間の隙間に供給された原料を破砕する破砕機の前
記破砕部材の磨耗を検出する磨耗検出方法において、外
側保持部材と内側保持部材の閉じ側位置φと前記主軸を
保持する主軸保持油圧Pとを検出し、前記閉じ側位置φ
に対する前記主軸保持油圧Pの関係から外側破砕部材の
偏磨耗を検出することを特徴とする破砕機の磨耗検出方
法である。
【0008】本発明はまた、コンケーブ状の外側破砕部
材の内部で、油圧によって保持される主軸に取付けられ
た円錐台状の内側破砕部材を偏心旋回させて、前記両破
砕部材間の隙間に供給された原料を破砕する破砕機の前
記破砕部材の磨耗を検出する磨耗検出方法において、内
側破砕部材の回転位置θと外側保持部材と内側保持部材
の閉じ側位置φと前記主軸を保持する主軸保持油圧Pと
を検出し、前記回転位置θに対する前記主軸保持油圧P
の関係から内側破砕部材の偏磨耗を検出するとともに、
前記閉じ側位置φに対する前記主軸保持油圧Pの関係か
ら外側破砕部材の偏磨耗を検出することを特徴とする破
砕機の磨耗検出方法である。
【0009】本発明はまた、前項の磨耗検出方法におい
て、検出した内側破砕部材の回転位置θと、外側保持部
材と内側保持部材の閉じ側位置φと、前記主軸を保持す
る主軸保持油圧Pとから、前記主軸保持油圧Pを前記回
転位置θと前記閉じ側位置φとをパラメータとする関数
で表すとともに、前記主軸保持油圧Pが磨耗係数の逆数
に比例することを利用して前記両破砕部材の偏磨耗を検
出することを特徴とする破砕機の磨耗検出方法である。
【0010】本発明はまた、コンケーブ状の外側破砕部
材の内部で、油圧によって保持される主軸に取付けられ
た円錐台状の内側破砕部材を偏心旋回させて、前記両破
砕部材間の隙間に供給された原料を破砕する破砕機にお
いて、内側破砕部材の回転位置θを検出する回転位置検
出手段と、前記主軸を保持する主軸保持油圧Pを検出す
る油圧検出手段と、検出した主軸保持油圧Pを回転位置
θの関数で表して記憶するとともに、前記主軸保持油圧
Pが磨耗係数の逆数に比例することを利用して内側破砕
部材の偏磨耗を演算する演算・記憶手段とを含み、内側
破砕部材の偏磨耗を検出することを特徴とする破砕機の
磨耗検出装置である。
【0011】本発明はまた、コンケーブ状の外側破砕部
材の内部で、油圧によって保持される主軸に取付けられ
た円錐台状の内側破砕部材を偏心旋回させて、前記両破
砕部材間の隙間に供給された原料を破砕する破砕機にお
いて、外側破砕部材と内側破砕部材の閉じ側位置φを検
出する回転位置検出手段と、前記主軸を保持する主軸保
持油圧Pを検出する油圧検出手段と、検出した主軸保持
油圧Pを閉じ側位置φの関数で表して記憶するととも
に、前記主軸保持油圧Pが磨耗係数の逆数に比例するこ
とを利用して外側破砕部材の偏磨耗を演算する演算・記
憶手段とを含み、外側破砕部材の偏磨耗を検出すること
を特徴とする破砕機の磨耗検出装置である。
【0012】本発明はまた、コンケーブ状の外側破砕部
材の内部で、油圧によって保持される主軸に取付けられ
た円錐台状の内側破砕部材を偏心旋回させて、前記両破
砕部材間の隙間に供給された原料を破砕する破砕機にお
いて、外側破砕部材と内側破砕部材間の閉じ側位置φを
検出する閉じ側位置検出手段と、内側破砕部材の回転位
置θを検出する回転位置検出手段と、前記油圧装置の主
軸保持油圧Pを検出する油圧検出手段と、検出した主軸
保持油圧Pを、閉じ側位置φをパラメータとする回転位
置θの関数及び回転位置θをパラメータとする閉じ側位
置φの関数で表してそれぞれ記憶するとともに、前記主
軸保持油圧Pが磨耗係数の逆数に比例することを利用し
て内側破砕部材及び外側破砕部材の偏磨耗を演算する演
算・記憶手段とを含み、前記両破砕部材の偏磨耗を検出
することを特徴とする破砕機の磨耗検出装置である。
【0013】
【作用】本発明に従えば、破砕運転中において、内・外
側破砕部材間の閉じ側位置φと、内側破砕部材の回転位
置θと、内側破砕部材を軸支する主軸の保持油圧Pとが
常時検出される。そして、この各検出値に基づいて、前
記閉じ側位置φに対する前記主軸保持油圧Pの関係から
外側破砕部材の偏磨耗を検出可能であり、前記閉じ側位
置φに対する前記主軸保持油圧Pの関係から外側破砕部
材の偏磨耗が検出可能であって、それら両偏磨耗の少な
くともいずれか一方を破砕運転中において算出すること
ができる。その結果、内・外側両破砕部材における偏磨
耗の程度を破砕運転中において逸早く定量的にチェック
することができて、その条件に適応したホッパ方向調整
等の処置が運転中に的確に行えるため、前記主軸保持油
圧Pを一定に維持して被破砕物の製品々質を安定させる
とともに、偏磨耗の進行を抑えることによって内・外側
両破砕部材の寿命を延ばすことが可能である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参
照しながら説明する。図1には、本発明の実施例に係る
コーンクラッシャの構造が概略的に示され、また、図2
には、図1のA−A線に沿う断面が示される。ケーシン
グの内側円錐台面に沿って、コンケーブ状を成す固定側
の外側破砕部材(以下、コンケーブと称する)2が取り
付けられており、前記ケーシングの中心軸線に対して若
干偏心して旋回する主軸9には、円錐台状の可動側の内
側破砕部材(以下、マントルと称する)1が取り付けら
れている。このように構成されるコーンクラッシャは、
マントル1が主軸9と一体になって偏心旋回すると、そ
れに応じてコンケーブ2の表面とマントル1の表面との
距離が変化し、マントル1とコンケーブ2の間で供給し
た鉱石等の被破砕物が圧縮・破砕される。この破砕時に
マントル1とコンケーブ2にかかる応力は、それらの偏
心量が最大となる閉じ側位置の近傍で最大となる。圧縮
破砕が行われる位置はこの閉じ側位置付近であって、図
2において閉じ側位置は○印が付された個所であって、
この部分で磨耗が最も大きくなるのである。
【0015】上記コーンクラッシャでは、マントル1と
コンケーブ2が磨耗してくると、両者1,2の上下位置
をずらして磨耗の位置を移動させてゆく。一方、主軸9
は、油圧シリンダ6によって支持され、圧縮破砕の際の
応力に対して上下位置、姿勢が保持されるようになって
いるとともに、ピニオン軸11を介してクラッシャ駆動
用モータ4の回転力が与えられている。また、コーンク
ラッシャの上部には、原石投入用ホッパ7及びベルトコ
ンベア8が設けられている。
【0016】このコーンクラッシャにおいて、ピニオン
軸11には、マントル・コンケーブ閉じ側検出センサ3
が取り付けられていて、該センサ3によってマントルと
コンケーブとの間の閉じ側位置を基準点からの角変位φ
で検出することが可能であり、また、油圧シリンダ6に
接続される油圧ラインには、油圧センサ5が設けられて
いて、該センサ5により主軸を保持するために作用する
油圧を検出することが可能である。さらに、マントル1
に関連してマントル位置検出センサ10が取り付けられ
ていて、このセンサ10によってマントル1の絶対位置
を基準点からの角変位θで検出することが可能である。
これらの3つのセンサ3,5,10によって検出された
各検出情報は、演算・記憶装置12に入力され、この演
算・記憶装置12では、後述するように記憶、演算の各
処理が行われる。
【0017】次に本発明に係る磨耗検出方法を説明す
る。マントル1のコンケーブ2に対する向きは、通常、
固定していなくてフリーとなっている。従って、図3に
水平断面図で3例が示されるように、マントル・コンケ
ーブ間閉じ側位置φ(以下、閉じ側位置φと略称する)
の一つの値に対してマントル1の回転位置θは、0°〜
360°の値をとり得る。ところで、本発明者等によっ
て種々実験を重ねたところ、主軸9に加えられる主軸保
持油圧Pが閉じ側位置φと回転位置θとを変数とする関
数P=f(φ,θ)で求められること、また、閉じ側位
置φに対する磨耗係数L(φ,θ)が前記主軸保持油圧
P=f(φ,θ)の逆数に比例することが明らかとなっ
た。なお、主軸保持油圧Pは、閉じ側位置φでの間隔が
狭ければ高くなり、広ければ低くなることは言うまでも
ないことである。実験結果により得られる根拠に基づい
て、演算・記憶装置12においてL(φ,θ)=C(定
数)÷f(φ,θ)の演算を行わせる。この演算結果
は、その都度記憶させるが、図3を参照して(イ)の場
合は、閉じ側位置φ=0°、マントル回転位置θ=0°
であるので、L(0,0)=C÷f(0,0)となり、
(ロ)の場合は、閉じ側位置φ=90°、マントル回転
位置θ=90°であるので、L(90,90)=C÷f
(90,90)となり、また、(ハ)の場合は、閉じ側
位置φ=90°、マントル回転位置θ=45°であるの
で、L(90,45)=C÷f(90,45)となる。
【0018】演算・記憶装置12では、上記の演算に基
づいて蓄積した2次元データである磨耗係数L(φ,
θ)をさらに演算処理して、以下述べる如き所定の2種
の作図処理することによって、マントル1及びコンケー
ブ2の磨耗の傾向として表すものである。即ち、第一の
作図は、マントル1の磨耗の傾向(偏磨耗)を表すため
のものであって、閉じ側位置φをパラメータとした回転
位置θと磨耗係数L(φ,θ)との関係線図を求める演
算である。この場合には、閉じ側位置φを一定として、
例えばコンケーブ2における基準点から閉じ側位置まで
の中心角度を120°等の一定に保たせた状態で、マン
トル1を自転させながら該マントル1の前記閉じ側位置
における回転角度θと、そのときの主軸保持圧Pとを検
出して、この主軸保持圧Pの逆数に比例する摩擦係数L
を算出した後、回転角度θを横軸、摩擦係数Lを縦軸と
する線図上に摩擦係数Lをプロットしてゆく。このよう
に作図することにより、磨耗係数の推移、即ち、マント
ル1の磨耗の傾向(偏磨耗)が図表示される。
【0019】一方、第二の作図は、コンケーブ2の磨耗
の傾向(偏磨耗)を表すためのものであって、回転位置
θをパラメータとした閉じ側位置φと磨耗係数L(φ,
θ)との関係線図を求める演算である。この場合には、
コンケーブ2の前記閉じ側位置φを基準点に対して0〜
360°の間で変化させながらマントル1の回転角度θ
は一定となるように、例えばマントル1の閉じ側位置に
おける基準点からの中心角度が90°等の一定に保たれ
るように、マントル1を自転及び公転させながら、コン
ケーブ2の閉じ側位置φと、そのときの主軸保持圧Pと
を検出して、この主軸保持圧Pの逆数に比例する摩擦係
数Lを算出した後、閉じ側位置φを横軸、摩擦係数Lを
縦軸とする線図上に摩擦係数Lをプロットしてゆく。こ
のように作図することにより、磨耗係数の推移、即ち、
コンケーブ2の磨耗の傾向(偏磨耗)が図表示される。
【0020】理想的な磨耗傾向としては、図4(イ),
(ロ)に示されるように、コンケーブ2とマントル1の
それぞれの状態が略横一線直線の線図として表れるが、
実際には、図5,6に示されるような曲線として表れる
ものであって、コンケーブ2の磨耗傾向を示す図5で
は、閉じ側位置φ=90°で磨耗が最も大きく、閉じ側
位置φ=270°で最小となっている例であることが判
る。また、マントル1の磨耗傾向を示す図6では、回転
位置θ≒230°で磨耗が最も大きく、回転位置θ≒1
30°で最小となっている例であることが判る。このよ
うに、マントル1、コンケーブ2それぞれについての偏
磨耗の状態が破砕運転中において演算・記憶装置12の
演算処理によって定量的に知ることが可能であるので、
閉じ側位置φ及び回転位置θを選定するとともに、ホッ
パ7の方向調整を行うことによって、偏磨耗をできるだ
け抑えながら破砕運転を続行することが可能である。
【0021】以上説明した実施例は、請求項3,4,7
に係るものである。なお、本発明は、マントル1及びコ
ンケーブ2の偏磨耗を同時に検出する上記実施例の内容
に限定されるものではなく、マントル1及びコンケーブ
2のいずれか一方を検出する内容のものも当然本発明に
包含される。マントル1(内側破砕部材)の偏磨耗だけ
を検出する実施例の場合は、図1図示の装置においてマ
ントル・コンケーブ閉じ側検出センサ3を省略して、油
圧センサ5によって主軸保持油圧Pを検出するととも
に、マントル位置検出センサ10によって回転位置θを
検出して、演算・記憶装置12に記憶させる。この場
合、コンケーブ2の偏磨耗が検出結果に影響することの
ないようにする必要があるので、この記憶のための検出
操作を数多く実行して、主軸保持圧Pの逆数に比例する
摩擦係数Lの値を平均化することが好ましい。このよう
にして、マントル1(内側破砕部材)の偏磨耗を検出す
ることが可能である。これは、請求項1,5に係る実施
例である。
【0022】コンケーブ2(外側破砕部材)の偏磨耗だ
けを検出する実施例の場合は、図1図示の装置において
マントル位置検出センサ10を省略して、油圧センサ5
によって主軸保持油圧Pを検出するとともに、マントル
・コンケーブ閉じ側検出センサ3によって閉じ側位置φ
を検出して、演算・記憶装置12に記憶させる。この場
合、マントル1の偏磨耗が検出結果に影響することのな
いようにする必要があるので、この記憶のための検出操
作を数多く実行して、主軸保持圧Pの逆数に比例する摩
擦係数Lの値を平均化することが好ましい。このように
して、コンケーブ2(外側破砕部材)の偏磨耗を検出す
ることが可能である。これは、請求項2,6に係る実施
例である。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、外側破砕
部材と内側破砕部材との少なくともいずれか一方につい
ての磨耗状態、殊に偏磨耗の傾向を破砕運転中において
定量的に検出することができるので、被破砕物投入位置
の調整等の操作を、従来は勘に頼らざるを得なかったも
のが定量的、かつ科学的に行えるようになるため、偏磨
耗を抑えることが可能になる。その結果、偏磨耗が少な
くなることによって、製品々質の安定が図れるととも
に、内・外両側破砕部材の使用寿命を飛躍的に延ばすこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るコーンクラッシャの概
略示構造図である。
【図2】図1におけるA−A線に沿う断面図である。
【図3】マントル1とコンケーブ2との閉じ側位置関係
を説明する断面図である。
【図4】マントル1及びコンケーブ2の理想的な磨耗傾
向を示す線図である。
【図5】本発明に係る破砕機のコンケーブ2の磨耗傾向
の説明図である。
【図6】本発明に係る破砕機のマントル1の磨耗傾向の
説明図である。
【符号の説明】
1……内側破砕部材(マントル) 2……外側破砕部材(コンケーブ) 3……マントル・コンケーブ閉じ側検出センサ 5……主軸保持油圧センサ 6……油圧シリンダ 9……主軸 10…マントル位置検出センサ 12…演算・記憶装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンケーブ状の外側破砕部材の内部で、
    油圧によって保持される主軸に取付けられた円錐台状の
    内側破砕部材を偏心旋回させて、前記両破砕部材間の隙
    間に供給された原料を破砕する破砕機の前記破砕部材の
    磨耗を検出する磨耗検出方法において、 内側破砕部材の回転位置θと前記主軸を保持する主軸保
    持油圧Pとを検出し、前記回転位置θに対する前記主軸
    保持油圧Pの関係から内側破砕部材の偏磨耗を検出する
    ことを特徴とする破砕機の磨耗検出方法。
  2. 【請求項2】 コンケーブ状の外側破砕部材の内部で、
    油圧によって保持される主軸に取付けられた円錐台状の
    内側破砕部材を偏心旋回させて、前記両破砕部材間の隙
    間に供給された原料を破砕する破砕機の前記破砕部材の
    磨耗を検出する磨耗検出方法において、 外側保持部材と内側保持部材の閉じ側位置φと前記主軸
    を保持する主軸保持油圧Pとを検出し、前記閉じ側位置
    φに対する前記主軸保持油圧Pの関係から外側破砕部材
    の偏磨耗を検出することを特徴とする破砕機の磨耗検出
    方法。
  3. 【請求項3】 コンケーブ状の外側破砕部材の内部で、
    油圧によって保持される主軸に取付けられた円錐台状の
    内側破砕部材を偏心旋回させて、前記両破砕部材間の隙
    間に供給された原料を破砕する破砕機の前記破砕部材の
    磨耗を検出する磨耗検出方法において、 内側破砕部材の回転位置θと外側保持部材と内側保持部
    材の閉じ側位置φと前記主軸を保持する主軸保持油圧P
    とを検出し、前記回転位置θに対する前記主軸保持油圧
    Pの関係から内側破砕部材の偏磨耗を検出するととも
    に、前記閉じ側位置φに対する前記主軸保持油圧Pの関
    係から外側破砕部材の偏磨耗を検出することを特徴とす
    る破砕機の磨耗検出方法。
  4. 【請求項4】 検出した内側破砕部材の回転位置θと、
    外側保持部材と内側保持部材の閉じ側位置φと、前記主
    軸を保持する主軸保持油圧Pとから、前記主軸保持油圧
    Pを前記回転位置θと前記閉じ側位置φとをパラメータ
    とする関数で表すとともに、前記主軸保持油圧Pが磨耗
    係数の逆数に比例することを利用して前記両破砕部材の
    偏磨耗を検出することを特徴とする請求項3記載の破砕
    機の磨耗検出方法。
  5. 【請求項5】 コンケーブ状の外側破砕部材の内部で、
    油圧によって保持される主軸に取付けられた円錐台状の
    内側破砕部材を偏心旋回させて、前記両破砕部材間の隙
    間に供給された原料を破砕する破砕機において、 内側破砕部材の回転位置θを検出する回転位置検出手段
    と、 前記主軸を保持する主軸保持油圧Pを検出する油圧検出
    手段と、 検出した主軸保持油圧Pを回転位置θの関数で表して記
    憶するとともに、前記主軸保持油圧Pが磨耗係数の逆数
    に比例することを利用して内側破砕部材の偏磨耗を演算
    する演算・記憶手段とを含み、内側破砕部材の偏磨耗を
    検出することを特徴とする破砕機の磨耗検出装置。
  6. 【請求項6】 コンケーブ状の外側破砕部材の内部で、
    油圧によって保持される主軸に取付けられた円錐台状の
    内側破砕部材を偏心旋回させて、前記両破砕部材間の隙
    間に供給された原料を破砕する破砕機において、 外側破砕部材と内側破砕部材の閉じ側位置φを検出する
    回転位置検出手段と、 前記主軸を保持する主軸保持油圧Pを検出する油圧検出
    手段と、 検出した主軸保持油圧Pを閉じ側位置φの関数で表して
    記憶するとともに、前記主軸保持油圧Pが磨耗係数の逆
    数に比例することを利用して外側破砕部材の偏磨耗を演
    算する演算・記憶手段とを含み、外側破砕部材の偏磨耗
    を検出することを特徴とする破砕機の磨耗検出装置。
  7. 【請求項7】 コンケーブ状の外側破砕部材の内部で、
    油圧によって保持される主軸に取付けられた円錐台状の
    内側破砕部材を偏心旋回させて、前記両破砕部材間の隙
    間に供給された原料を破砕する破砕機において、 外側破砕部材と内側破砕部材間の閉じ側位置φを検出す
    る閉じ側位置検出手段と、 内側破砕部材の回転位置θを検出する回転位置検出手段
    と、 前記油圧装置の主軸保持油圧Pを検出する油圧検出手段
    と、 検出した主軸保持油圧Pを、閉じ側位置φをパラメータ
    とする回転位置θの関数及び回転位置θをパラメータと
    する閉じ側位置φの関数で表してそれぞれ記憶するとと
    もに、前記主軸保持油圧Pが磨耗係数の逆数に比例する
    ことを利用して内側破砕部材及び外側破砕部材の偏磨耗
    を演算する演算・記憶手段とを含み、前記両破砕部材の
    偏磨耗を検出することを特徴とする破砕機の磨耗検出装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020005311A (ko) * 2000-07-10 2002-01-17 이구택 원료처리 설비의 편마모가 없는 파쇄기
CN113617509A (zh) * 2021-08-31 2021-11-09 徐州徐工矿业机械有限公司 一种圆锥破碎机衬板磨损量自动检测和补偿装置及方法

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