JPH0726275Y2 - 複写機等の紙詰用紙除去装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は給紙直後に発生した用紙の紙詰が簡単に除去
できるようにした複写機等の紙詰用紙除去装置に関す
る。

従来の技術 従来複写機の給紙装置として第９図及び第10図に示すも
のが一般に採用されている。第９図に示す給紙装置は複
写機本体の縦フレームａの間に用紙トレイｂを引出し自
在に設け、この用紙トレイｂに収容した用紙ｃを用紙ト
レイｂ内に設けられたフイードロールｄにより搬送ロー
ルｆを介して搬送路ｅへ送り出すようになつている。

また第10図に示す給紙装置はフイードロールｄが用紙ト
レイｂの外側に設置されていて、これらフイードロール
ｄにより搬送ロールｆを介して用紙ｃを搬送路ｅへ送り
出す構成となつている。

考案が解決しようとする問題点 上記のような給紙装置で給紙直後に紙詰が発生した場
合、第９図に示す給紙装置では搬送路ｅを形成するバツ
フルｅ′の一部を開放して紙詰した用紙ｃを取除くが、
バツフルｅ′が開放できるスペースが限られていること
から、用紙ｃの位置によつて取除きが困難となる場合が
ある。この場合は用紙トレイｂを引出して用紙ｃを取除
くが、用紙ｃの先端がすでに搬送路ｅに達しているた
め、用紙トレイｂを引出す際用紙ｃが縦フレームａと干
渉して破損し、搬送路ｅ内に残つた用紙ｃの取除き作業
が大変である等の不具合があつた。

また第10図に示す給紙装置の場合は紙詰と同時にリター
ドロールｈが逆転して紙詰を生じた用紙ｃを用紙トレイ
ｂへ自動的に戻すようになつているが、用紙ｃが搬送ロ
ールｆに巻込まれる等の不具合により逆送できない場合
は、上記給紙装置のように用紙トレイｂを引出して取除
く必要があり、上記と同様な不具合が生じる欠点があつ
た。

この考案は上記不具合を改善する目的でなされたもので
ある。

問題点を解決するための手段及び作用 この考案は上記目的を達成するために、複写機本体の縦
フレーム間にスライドレールを介して引出し自在に支承
された用紙トレイ内に、給紙すべき用紙を収容すると共
に、上記用紙をフィード手段により搬送路へ順次送り出
すものにおいて、上記搬送路の入口側に位置する手前側
の縦フレームの裏側に、用紙トレイの引出し方向に沿っ
て漸次用紙トレイ側に接近し、かつ上方へ向かって漸次
用紙トレイから遠ざかる方向に傾斜されたガイド面を有
するガイド部材を設けて、用紙トレイの引出しととも
に、上記ガイド面により紙詰りの生じた用紙の先端を水
平位置から垂直方向へ屈曲させるようにしたもので、こ
れによって用紙トレイを引出す際、紙詰を生じた用紙の
先端が縦フレームと干渉して破損されたり、用紙の一部
が搬送路内に残ることがない。

実施例 この考案の一実施例を図面を参照して詳述する。図にお
いて１は複写機等の本体で、互に間隔を存して立設され
た縦フレーム２の間に前後方向にスライドレール３が布
設され、これらスライドレール３の間に用紙トレイ４が
手前側へ引出し自在に支持されている。上記用紙トレイ
４内には用紙５が収容されていて、図示しないフイード
ロールにより上から一枚ずつ搬送路６へ送り出されるよ
うになつていると共に、搬送路６の入口には上下に離間
した一対の板体よりなるバツフル７が設置されている。
また手前側の縦フレーム２の裏側と上記バツフル７の端
部間にガイド部材８が設けられている。上記ガイド部材
８は用紙トレイ４より送り出される用紙５と干渉しない
位置に設置されていて、バツフル７側面にガイド面8aが
形成されている。上記ガイド面8aは給紙直後に生じた紙
詰を除去する際、紙詰を生じた用紙５の先端が縦フレー
ム２と干渉しない位置まで屈曲させる機能を有するもの
で、第４図または第５図に示すように用紙トレイ４の引
出し方向に沿って用紙トレイ４側に接近し、かつ上方へ
向って漸次用紙トレイ４から遠ざかる方向に形成されて
いる。第４図はガイド面8aを凹曲面としたもので、紙詰
時水平位置で停止した用紙５の先端側を用紙トレイ４の
引出しにより垂直方向へ屈曲させるよう、水平方向の用
紙５先端を順次直立させるような凹曲面となつている。

また第５図のガイド面8aは上記ガイド部材８のガイド面
8aと同一機能であるが、ガイド面8aの形成を容易とする
ため２面の傾斜面8b,8cにより形成されている。

すなわち紙詰を生じた用紙５の先端は用紙トレイ４の引
出しとともにまず傾斜面8bに案内されて水平位置から徐
々に立上り、傾斜面8cに達してさらに立上つて縦フレー
ム２と干渉しない位置でほぼ垂直に屈曲されるようにな
つている。

なお用紙５先端の屈曲過程を第６図ないし第８図に示
す。

給紙直後に紙詰を生じた用紙５は第６図に示すように水
平状態で停止される。

次に紙詰した用紙５を除去すべく用紙トレイ４を手前側
へ引出すと、縦フレーム２の裏側に設置されたガイド部
材８のガイド面8aに用紙５の先端が当接して、ガイド面
8aにより第７図に示すように徐々に立上げられ、用紙ト
レイ４を完全に引出した状態では第８図に示すように縦
フレーム２と干渉しない位置に立上げられるため、紙詰
した用紙５を破損せずに用紙トレイ４を引出すことがで
きるようになる。

なおガイド部材８のガイド面8aは上記実施例のものに限
定されるものではなく、用紙トレイ４の引出しとともに
用紙５の先端が縦フレーム２と干渉しない位置へ屈曲で
きる形状であればよい。

また用紙５の屈曲方向も上方のみでなく、下方向へ屈曲
させても勿論よい。

考案の効果 この考案は以上詳述したように、給紙直後に紙詰が発生
した場合、用紙トレイを引出すことにより用紙の先端が
ガイド部材に案内されて複写機本体の縦フレームと干渉
しない位置にまで屈曲されるため、縦フレームに用紙が
干渉して破損することがない。これによつて破損した用
紙が搬送路上に残つてこれを取除くのに多くの時間を要
するなどの不具合が解消されると共に、紙詰を生じた用
紙が再使用できるため経済的である。

またガイド面によって用紙の先端を垂直方向へ屈曲させ
るため、傾斜面によって用紙全体を給紙トレイ内へ押し
戻す場合に比べて用紙の先端に作用する力は小さいた
め、給紙トレイを勢いよく引出しても、ガイド部材によ
って用紙が破損される心配もない。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は正面図、第
２図は給紙口付近の斜視図、第３図は用紙トレイを引出
した状態の斜視図、第４図，第５図はガイド部材の実施
例を示す斜視図、第６図ないし第８図は作用説明図、第
９図及び第10図は従来の説明図である。 １は複写機本体、２は縦フレーム、３はスライドレー
ル、４は用紙トレイ、５は用紙、８はガイド部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複写機本体１の縦フレーム２間にスライド
   レール３を介して引出し自在に支承された用紙トレイ４
   内に、給紙すべき用紙５を収容すると共に、上記用紙５
   をフィード手段により搬送路へ順次送り出すものにおい
   て、上記搬送路の入口側に位置する手前側の縦フレーム
   ２の裏側に、用紙トレイ４の引出し方向に沿って漸次用
   紙トレイ４側に接近し、かつ上方へ向って漸次用紙トレ
   イ４から遠ざかる方向に傾斜されたガイド面8aを有する
   ガイド部材８を設けて、用紙トレイ４の引出しととも
   に、上記ガイド面8aにより紙詰りの生じた用紙５の先端
   を水平位置から垂直方向へ屈曲させることを特徴とする
   複写機等の紙詰用紙除去装置。