JPH07261507A - 帯電部材、帯電装置、画像形成装置、及びプロセス カートリッジ - Google Patents

帯電部材、帯電装置、画像形成装置、及びプロセス カートリッジ

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JPH07261507A
JPH07261507A JP7153494A JP7153494A JPH07261507A JP H07261507 A JPH07261507 A JP H07261507A JP 7153494 A JP7153494 A JP 7153494A JP 7153494 A JP7153494 A JP 7153494A JP H07261507 A JPH07261507 A JP H07261507A
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JP7153494A
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English (en)
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Tsunenori Ashibe
恒徳 芦邊
Tomoji Ishihara
友司 石原
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電部材の帯電特性に影響を与えることなく
帯電部材の端部放電による被帯電体の劣化で発生する削
れが少なく高耐久性に適した、接触もしくは近接式帯電
の帯電部材、帯電装置、該帯電部材もしくは帯電装置を
用いた画像形成装置、プロセスカートリッジを提供す
る。 【構成】 電圧を印加し、被帯電体(像担持体)に接触
または近接させて被帯電体を帯電処理する帯電部材2に
ついて、有効帯電幅領域の端部側領域部分(像担持体非
画像部領域)の電気抵抗値を、中央部領域部分(像担持
体画像部領域)の電気抵抗値よりも、有効帯電幅領域の
端部へ向かうに従い徐々に高くしたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電部材、帯電装置、
画像形成装置、及びプロセスカートリッジに関する。
【0002】より詳しくは、 a.電圧を印加し、被帯電体に接触または近接させて被
帯電体を帯電処理(除電処理も含む)する帯電部材 b.該帯電部材を有する帯電装置 c.像担持体に帯電工程を含む作像プロセスを適用して
画像形成を実行する画像形成装置 d.少なくとも、像担持体と、該像担持体の帯電装置と
を包含し、画像形成装置本体に対して着脱されるプロセ
スカートリッジ に関する。
【0003】
【従来の技術】便宜上、電子写真複写機・レーザービー
ムプリンター・静電記録装置等の画像形成装置における
感光体の帯電処理を例にして説明する。
【0004】上記のような画像形成装置においては、像
担持体としての感光体や誘電体もしくは転写材等の可帯
電部材(被帯電体)を所定の極性・電位に均一帯電処理
する工程を含んでいる。
【0005】その帯電手段として従来は、5〜10KV
の高電圧をφ60μm〜100μmの帯電ワイヤに印加
することによってコロナ放電させるコロナ帯電装置が広
く利用されてきた。
【0006】しかしながら、上記のコロナ帯電装置には
種々の欠点があることから、それに変わるものとして接
触もしくは近接式帯電装置が提案されている。
【0007】接触もしくは近接式帯電装置は、ローラ形
状のものを一般的とする帯電部材を被帯電体面に押圧接
触または近接させ、該帯電部材に電圧(直流電圧、ある
いは直流電圧と交流電圧の重畳電圧など)を印加するこ
とで、被帯電体面を所定の極性・電位に帯電させるもの
である。このような接触もしくは近接式帯電装置はコロ
ナ帯電装置に比較して低い印加電圧を使用できる、オゾ
ンの発生が少ない、などの利点を有している。
【0008】帯電部材は被帯電体面に必ずしも接触して
いる必要はなく、帯電部材と被帯電体面との間の、ギャ
ップ間電圧と補正パッシェンカーブで決まる放電可能条
件を満たせば、非接触(近接)でも構わない。
【0009】また、接触もしくは近接式帯電装置を利用
し、トナー容器や現像機などを一体化したプロセスカー
トリッジが一般に使用されているが、これらのカートリ
ッジは3,000〜8,000枚程度印字するとトナー
が無くなり、その時点でカートリッジ寿命が終了するも
のが一般的である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】最近は環境問題やコン
ピューターのネットワーク化によるプリンターの負担増
大などもあり、プリンターの高速化やそれに伴ってプロ
セスカートリッジの高耐久化の要求が高まりつつある
が、接触もしくは近接式帯電装置を利用したカートリッ
ジを高耐久化・高速化した場合、次のような問題があっ
た。
【0011】微小空隙での放電を利用している接触もし
くは近接式帯電装置では、帯電部材が被帯電体としての
有機感光体の面に接触または近接するので、有機感光体
に膜厚が薄くなっている部分があると、その部分の抵抗
値が低いために放電が集中しやすくなり、その結果、帯
電部材の接触または近接面付近での放電の影響が有機感
光体に強く作用して、被帯電体部材の表面を劣化させ局
部的な削れが発生する。
【0012】これらの影響は帯電部材の端部に発生しや
すい。即ちこれは、有機感光体はおもにディッピングと
呼ばれ塗装方法で作られるものなので有機感光体の片側
塗り始め部分が薄くなり、その膜厚が薄い部分に帯電部
材端部が当たるためである。
【0013】また、プリンターの高速化を行うと、それ
に伴って帯電部材に流す電流値も上げる必要があり、局
部的な削れが増長される。
【0014】これを解決する方法として、例えば感光体
膜厚(ドラム膜厚とも記す)を厚くすることにより表面
劣化部分の影響を少なくする方法があるが、膜厚を厚く
すると環境変動の影響を受けやすくなったり、また工程
上膜厚を厚くすると厚みむらが出やすく、そのために画
像の濃度むらが発生するという欠点があった。
【0015】そこで本発明の目的は上述のごとき欠点を
解決した、即ち帯電部材の帯電特性に影響を与えること
なく帯電部材の端部放電による被帯電体の劣化で発生す
る削れが少なく高耐久性に適した、接触もしくは近接式
帯電の帯電部材、帯電装置、該帯電部材もしくは帯電装
置を用いた画像形成装置、プロセスカートリッジを提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、帯電部材、帯電装置、画像形成装置、及びプ
ロセスカートリッジである。
【0017】(1)電圧を印加し、被帯電体に接触また
は近接させて被帯電体を帯電処理する帯電部材であり、
該帯電部材の帯電幅領域の端部側領域部分の電気抵抗値
を中央部領域部分の電気抵抗値よりも帯電幅領域の端部
へ向かうに従い徐々に高くして抵抗分布をもたせたこと
を特徴とする帯電部材。
【0018】(2)前記帯電部材は、上層に抵抗の異な
る塗料を段階的に塗り分けたことにより前記抵抗分布を
もたせたことを特徴とする(1)に記載の帯電部材。
【0019】(3)前記帯電部材は、該帯電部材の帯電
幅領域の端部側領域部分の上層の厚さを中央部領域部分
の上層の厚さよりも帯電幅領域の端部へ向かうに従い徐
々に増やすことにより前記抵抗分布をもたせたことを特
徴とする(1)に記載の帯電部材。
【0020】(4)前記帯電部材は、上層に抵抗の異な
る塗料を段階的に塗り分けたのち、さらにその上に1層
以上の層を設けて前記抵抗分布をもたせたことを特徴と
する(1)に記載の帯電部材。
【0021】(5)前記帯電部材は、該帯電部材の帯電
幅領域の端部側領域部分の上層の厚さを中央部領域部分
の上層の厚さよりも帯電幅領域の端部へ向かうに従い徐
々に増やしたのち、その上に1層以上の層を設けて前記
抵抗分布をもたせたことを特徴とする(1)に記載の帯
電部材。
【0022】(6)前記帯電部材の帯電幅領域の中央部
領域部分の電気抵抗値は1×10〜1×1010Ωで
あり、かつ該中央部領域部分よりも、帯電幅領域の端部
へ向かうに従い電気抵抗値を徐々に高くした端部側領域
部分の電気抵抗値の最大値は上記中央部領域部分より6
倍以上高いことを特徴とする(1)乃至(5)の何れか
に記載の帯電部材。
【0023】(7)前記帯電部材は、弾性体層に前記抵
抗分布をもたせたことを特徴とする(1)に記載の帯電
部材。
【0024】(8)前記帯電部材の帯電幅領域の中央部
領域部分の電気抵抗値は1×10〜1×1010Ωで
あり、かつ該中央部領域部分よりも、帯電幅領域の端部
へ向かうに従い電気抵抗値を徐々に高くした端部領域部
分の電気抵抗値の最大値は上記中央部領域部分より6倍
以上高いことを特徴とする(7)に記載の帯電部材。
【0025】(9)前記被帯電体が画像形成装置におけ
る像担持体であり、前記帯電部材の帯電幅領域の端部側
領域部分が該像担持体の非画像領域に対応する(1)乃
至(8)の何れかに記載の帯電部材。
【0026】(10)前記被帯電体としての像担持体が
有機感光体である(9)に記載の帯電部材。
【0027】(11)電圧を印加し、被帯電体に接触ま
たは近接させて被帯電体を帯電処理する帯電部材を有す
る帯電装置であり、該帯電部材が(1)乃至(10)の
何れか1項に記載の帯電部材であることを特徴とする帯
電装置。
【0028】(12)像担持体に帯電工程を含む作像プ
ロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置であ
り、像担持体の帯電工程手段が(11)に記載の帯電装
置であることを特徴とする画像形成装置。
【0029】(13)前記像担持体が有機感光体である
(12)に記載の画像形成装置。
【0030】(14)前記作像プロセスが、像担持体を
一様に帯電する工程、その帯電を選択的に除電して静電
潜像を形成する工程、その潜像をトナー現像する工程、
そのトナー現像像を記録材に転写する工程を有する転写
方式の作像プロセスである(12)に記載の画像形成装
置。
【0031】(15)少なくとも、像担持体と、該像担
持体の帯電装置とを包含し、画像形成装置本体に対して
着脱されるプロセスカートリッジであり、該帯電装置が
(11)に記載の帯電装置であることを特徴とするプロ
セスカートリッジ。
【0032】(16)前記像担持体が有機感光体である
(15)に記載のプロセスカートリッジ。
【0033】
【作用】前述の課題は、帯電部材について、該帯電部材
の有効帯電幅領域の端部側領域部分(以下、帯電部材の
端部側領域部分と記す)の電気抵抗値を、帯電部材の有
効帯電幅領域の中央部領域部分(以下、帯電部材の中央
部領域部分と記す)の電気抵抗値よりも、帯電部材の有
効帯電幅領域の端部へ向かうに従い徐々に高くすること
により解決される。すなわち本発明は、帯電部材の端部
側領域部分における放電電流を帯電幅領域の端部へ向か
うに従い、徐々に減少させることを特徴とする。
【0034】帯電部材の端部側領域部分の放電電流を徐
々に減少させずに、帯電部材の中央部領域分よりも放電
電流を1段階減少させた形態とした場合、帯電部材に流
す電流値が低い場合には十分効果があるが、プリンター
の高速化に伴って、電流値を上げた場合、放電電流が切
り替わる部分での放電が強くなることがあり、効果が不
十分になる場合がある。
【0035】また、帯電部材の端部側領域部分の放電電
流を徐々に減少させるために、該端部側領域部分の電気
抵抗値を徐々に上げた場合のその抵抗値の最大値を、帯
電部材の中央部領域部分の6倍未満にした場合は、放電
電流の差が少なく効果が不十分になる場合がある。
【0036】また、電気抵抗値を徐々に上げる場合にそ
の抵抗値を帯電部材の中央部領域部分に対応する被帯電
体画像領域部分で上げる場合、その抵抗値は1倍以上1
0倍未満が望ましい。10倍以上である場合、帯電部材
の中央部領域部分に対する端部領域側部分の抵抗値の差
が大きくなるため、その部分に当接または近接する被帯
電体に十分電位が乗らないことがあり、画像形成装置に
あっては画像カブリ(端部カブリ)が発生する場合があ
る。
【0037】また、帯電部材の中央部領域部分の電気抵
抗値は1×103 〜1×1010Ωが望ましい。
【0038】
【実施例】
(1)画像形成装置例 図1は像担持体の帯電手段として接触もしくは近接式帯
電装置を採用した画像形成装置の一例の概略構成図であ
る。
【0039】本例の画像形成装置は電子写真プロセス利
用の転写式複写機もしくはレーザービームプリンターで
ある。
【0040】1は像担持体(被帯電体)としてのドラム
型感光体であり、矢示の時計方向に所定の周速度(プロ
セススピード)をもって回転駆動される。
【0041】2は帯電部材としてのローラ形状の帯電部
材(以下、帯電ローラとも記す)であり、本例の場合は
感光体1の回転に従動して回転する。
【0042】3はこの帯電ローラ2に対する帯電バイア
ス印加電源であり、この電源3から帯電ローラ2に対し
て所定の極性・電位の直流電圧(DC印加方式)、或い
は直流電圧と交流電圧を重畳する等した振動電圧(AC
印加方式)を印加することにより、回転感光体1の周面
が所定の極性・電位に一次帯電処理される。
【0043】その感光体1の一次帯電処理面に対して不
図示の露光手段(原稿画像のスリット結像露光手段、レ
ーザービーム走査露光手段等)により目的の画像情報の
露光Lがなされることで、感光体1の面に静電潜像が形
成される。
【0044】その静電潜像が現像機4によりトナー画像
として現像される。5は現像バイアス印加電源である。
【0045】その回転感光体1のトナー画像が、感光体
1と転写ローラ6との圧接ニップ部である転写部へ不図
示の給紙部から1枚分離給送されレジストローラ対8に
より所定のタイミングで搬送された記録材Pに対して転
写されていく。7は転写ローラ6に対する転写バイアス
印加電源である。
【0046】転写部でトナー画像の転写を受けた記録材
Pは、回転感光体1から分離されて不図示の定着機へ導
入されてトナー画像の定着処理を受け、排出部へ排出さ
れる。或いは多重もしくは両面画像形成モードの場合は
不図示の再循環給送機構で転写部へ再給送されて第2回
目又は第2面へのトナー画像の転写を受け、回転感光体
1から分離されて定着機へ導入されて定着処理を受け、
排出部へ排出される。
【0047】記録材Pへのトナー画像転写後の回転感光
体1はクリーナ9により転写残りトナー等の残留付着物
の除去を受けて清浄面化され、またイレーサランプ10
により除電露光11を受けて、繰り返して作像に供され
る。
【0048】本例の画像形成装置はプロセスカートリッ
ジ着脱方式の装置である。即ち本例装置は、感光体1、
帯電ローラ2、現像機4、クリーナ9の4つのプロセス
機器を一括して画像形成装置本体に対して着脱自在のプ
ロセスカートリッジ12として構成してある。
【0049】13・13は装置本体側のカートリッジ装
着案内部材である。プロセスカートリッジ12は装置本
体に対して所定に装着されることにより、装置本体側の
駆動系及び電気系と接続状態となる。
【0050】(2)感光体1 被帯電体としての感光体1は、例えば導電性支持体の上
に有機感光層を設けたもので、必要に応じて両者間にバ
リアー機能と接着機能を持つ下引層を設けても良い。
【0051】このような有機感光体は、安全性が高い、
帯電性が良好、生産性が良い、安価である等の特長があ
る理由から画像形成装置の像担持体として用いられるこ
とが多いが、反面、下記に示す通り、結着剤として樹脂
が用いられることが一般的であるため、放電による分子
量低下などの影響をうけやすい。
【0052】しかし、本発明の帯電部材を用いることに
より、有機感光体の特徴を生かしつつ高耐久化が可能と
なる。
【0053】被帯電体としての像担持体の導電性支持体
としては、例えば以下に示したものを使用することがで
きる。
【0054】a.アルミニウム、アルミニウム合金、ス
テンレス、銅等の金属 b.ガラス、樹脂、紙などの非導電性支持体や、前記a
項の導電性支持体の表面にアルミニウム、パラジウム、
ロジウム、金、白金などの金属を蒸着もしくはラミネー
トすることにより薄膜を形成したもの c.ガラス、樹脂、紙などの非導電性支持体や、前記a
項の導電性支持体の表面に導電性高分子、酸化スズ、酸
化インジウムなどの導電性化合物の層を蒸着もしくは塗
布することにより形成したもの。
【0055】下引層形成材料としては、通常、ポリビニ
ルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロー
ス、メチルセルロース、カゼイン、ポリアミド、ニカ
ワ、ゼラチンなどが用いられる。
【0056】有機感光層は、電荷発生層と電荷輸送層か
らなり、たとえば電荷注入制御のために感光層の上に保
護層を設けてもよい。
【0057】電荷発生層は、電荷発生物質を適当な結着
剤に分散し、これを導電性支持体上に塗工することによ
り形成することができる。又、導電性支持体上に蒸着、
スパッタ、CVDなどの乾式法で薄膜を形成することも
できる。
【0058】電荷発生物質として、たとえば以下のよう
な物質が挙げられる。これらの電荷発生物質は単独で用
いても良い、2種類以上組み合わせて用いることもでき
る。
【0059】a.モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾなど
のアゾ系顔料 b.インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ系顔料 c.金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなどの
フタロシアニン系顔料 d.ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリレ
ン系顔料 e.アンスラキノン、ヒドロキノンなどの多環キノン系
顔料 f.スクワリリウム色素 g.ピリリウム塩、チオピリリウム塩類 h.トリフェニルメタン系色素 また、結着剤としては広範囲な結着樹脂から選択でき、
たとえばポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リアクリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、
フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、
スチレンーブタジエン共重合樹脂、アルキッド樹脂、エ
ポキシ樹脂、尿素樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合
体樹脂などが挙げられる。またこれらに限定されるもの
ではない。そしてこれらは単独または共重合体ポリマー
として1種または2種以上混合してもよい。
【0060】電荷発生層中に含有する樹脂は、80重量
%以下、好ましくは40重量%以下が好ましい。また、
電荷発生層の膜厚は5μm以下、特に0.01μm〜2
μmの薄膜層とすることが好ましい。電荷発生層にはさ
らに種々の増感剤を添加してもよい。
【0061】電荷発生層は主として電荷輸送物質と結着
樹脂とを溶剤中に溶解させた塗料を塗工・乾燥して成形
する。電荷輸送物質としては各種のトリアリ−ルアミン
系化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラ
ゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、チアゾール系
化合物、トリアリールメタン系化合物などが挙げられ
る。また、結着樹脂としては上述したものを用いること
ができる。
【0062】これらの有機感光層の塗布には、従来知ら
れたディッピング法、スプレーコーティング法、スピン
ナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレード
コーティング法、ビームコーティング法、ロールコーテ
ィング法などいずれの方法も用いることができる。
【0063】このような材料を用いて有機感光体を作成
し、プロセスカートリッジなどに使用する。
【0064】(3)帯電部材(帯電ローラ)2 現在実用化されている接触式帯電部材としては、ローラ
形状のものが一般的であり、例えばこの場合には、導電
性芯金の周りに、順に導電性弾性体層、抵抗制御層、表
面層が積層された構造になっている場合が多いが、少な
くとも芯金と弾性体層があればよい。
【0065】この場合の弾性体層の材料としては、例え
ばウレタン、SBR、EVA、SBS、SEBS、SI
S、TPO、EPDM、EPM、NBR、IR、BR、
シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム等の樹脂やゴ
ム類などがあり、必要な抵抗値に応じ、例えばカーボン
ブラック、カーボン繊維、金属酸化物、金属粉、過塩素
酸塩等の固体電解質や界面活性剤等の導電性付与材を添
加したものなどがある。
【0066】抵抗制御体の材料としては、例えばポリア
ミド、ポリウレタン、フッ素、ポリビニルアルコール、
シリコン、NBR、EPDM、CR、IR、BR、ヒド
リンゴム等の樹脂やゴム類などがあり、そこに例えば、
導電性あるいは絶縁性のフィラーや添加剤等を混合した
ものがある。
【0067】帯電部材としての帯電ローラ2について、
該帯電ローラの有効帯電幅領域の端部側領域部分(感光
体の非画像部領域に対応)の電気抵抗値を、帯電ローラ
の中央部領域部分(感光体の画像部領域に対応)の電気
抵抗値よりも、帯電部材の有効帯電幅領域の端部へ向か
うに従い徐々に高くする、つまり放電電流を感光体の画
像部領域から非画像部領域へ向かうに従い徐々に減少さ
せるように構成する。
【0068】そのように構成するための具体的な方法と
しては、 .帯電部材の上層に抵抗の異なる塗料を段階的に塗り
分けて、帯電部材の中央部領域部分である感光体の画像
部領域から、帯電部材の端部側領域部分である感光体の
非画像部領域へ向かうに従い徐々に放電を減少させるも
の、 .帯電部材の上層に抵抗の異なる塗料を帯電部材の長
手方向に対し分割して塗り分け、画像部領域から非画像
部領域へ向かうに従い徐々に放電を減少させるもの、 .帯電部材の上層の厚さを徐々に増すことにより、画
像部領域から非画像部領域へ向かうに従い徐々に放電を
減少させるもの、 .帯電部材の導電性弾性体層に抵抗分布をもたせるこ
とにより、画像部領域から非画像部領域へ向かうに従い
徐々に放電を減少させるもの などがある。
【0069】項のように、帯電部材の上層に抵抗の異
なる塗料を段階的に塗り分ける場合、例えば図2の帯電
部材(帯電ローラ)の縦断面模型図のように、帯電部材
2の導電性弾性体層2bに被覆層2cを形成し、該被覆
層2cの電気抵抗値に対し、電気抵抗を数倍上げた塗料
の塗布層2dを形成し、さらに同様に被覆層2cの電気
抵抗値に対し、電気抵抗を数十倍に上げた塗料の塗布層
2eを形成する方法や、図3のように帯電部材2の弾性
体層2bに被覆層2cを形成せずに、帯電部材の中央部
領域部分(画像部領域)の電気抵抗値に対し、電気抵抗
値を数倍上げた塗料の塗布層2dを形成し、さらに画像
部領域の電気抵抗値に対し、電気抵抗を数十倍に上げた
塗料の塗布層2eを形成する方法や、図4のようにの弾
性体層2bに被覆層2cを形成する前に、被覆層2cの
電気抵抗値に対し、電気抵抗を数倍上げた塗料の塗布層
2dを形成し、さらに被覆層2cの電気抵抗値に対し、
電気抵抗を数十倍に上げた塗料の塗布層2eを形成した
のち、被覆層2cを形成する方法ある。2aは導電性芯
金(支持体)である。
【0070】これらに用いる被覆層2cは必要に応じて
複数重ねても良い。
【0071】被覆層2cとしては、例えばポリアミド、
ポリウレタン、フッ素樹脂、ポリビニルアルコール、シ
リコーン、NBR、EPDM、CR、IR、BR、ヒド
リンゴム等の樹脂やゴム類などがあり、この中でもフッ
素樹脂、シリコーンが電気特性や可とう性などの特性が
優れているため、該帯電部材用として好適である。
【0072】これら上記の塗料に例えば、カーボンブラ
ック、カーボングラファイト、酸化錫、導電性酸化チタ
ン、導電性硫酸バリウム、アルミ粉、金粉、銀粉などの
導電性フィラー、あるいは酸化チタン、酸化珪素、酸化
亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの絶縁性のフ
ィラーや、過塩素酸塩、界面活性剤などの添加剤等を混
合してもよい。
【0073】また、段階的に上げる場合、上記は2段階
であるが、これに限ったものではない。
【0074】前記項のように、帯電部材の上層に抵抗
の異なる塗料を帯電部材の長手方向に対し分割して塗り
分ける場合、例えば図5のように帯電部材の被覆層2c
を帯電部材中央部に形成し、その横に被覆層2cの電気
抵抗値に対し、電気抵抗を数倍上げた塗料の塗布層2d
を形成し、さらにその横に被覆層2cの電気抵抗値に対
し、電気抵抗を数十倍に上げた塗料の塗布層2eを形成
する方法がある。
【0075】この場合の塗料としては、例えばポリアミ
ド、ポリウレタン、フッ素樹脂、ポリビニルアルコー
ル、シリコーン、NBR、EPDM、CR、IR、B
R、ヒドリンゴム等の樹脂やゴム類などがあり、この中
でもフッ素樹脂、シリコーンが電気特性や可とう性など
の特性が優れているため、該帯電部材用として好適であ
る。
【0076】これら上記の塗料に例えば、カーボンブラ
ック、カーボングラファイト、酸化錫、導電性酸化チタ
ン、導電性硫酸バリウム、アルミ粉、金粉、銀粉などの
導電性フィラー、あるいは酸化チタン、酸化珪素、酸化
亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの絶縁性のフ
ィラーや、過塩素酸塩、界面活性剤などの添加剤等を混
合してもよい。導電性あるいは絶縁性のフィラーや添加
剤等を混合してもよい。
【0077】また、段階的に上げる場合、上記は2段階
であるが、これに限ったものではない。
【0078】また、抵抗調整用として上層は塗料の例を
あげたが、抵抗を制御できるものであれば、塗料とは限
らず、たとえば樹脂フィルムや樹脂キャップやチューブ
などを用いてもよい。
【0079】前記項のように、帯電部材の厚さを徐々
に増すことにより、画像部領域から非画像部領域へ向か
うに従い段階的に放電を減少させる場合、図6のように
帯電部材2の弾性体層2bを中央部より端部寄りの地点
aから端部へ行くに従い該帯電部材の直径を徐々に小さ
くし、被覆層2cの塗料は帯電部材の端部へ行くに従っ
て徐々に厚く塗布する方法や、図7のように帯電部材の
弾性体層2bを中央地点bから端部へ行くに従い該帯電
部材の直径を徐々に小さくし、被覆層2cの塗料は端部
へ行くに従って徐々に厚く塗布する方法や、図8のよう
に弾性体層2bの直径は変えずに被覆層2cの厚みを端
部へ行くに従って徐々に厚く塗布する方法がある。
【0080】この場合、被覆層2cの塗料はなるべく体
積抵抗値が高いものがのぞましい。これは厚みの影響を
受けやすいので、塗装厚さの変化の効果が出やすいから
である。
【0081】前記項のように、弾性体層2bに抵抗分
布をもたせる場合、弾性体層2bの成形1次加硫後、端
部へ向かうにつれ徐々に強く再度加硫する方法がある。
この場合の加硫強度変更方法としては、端部へ向かうに
つれて加熱温度を徐々に上げる方法がある。
【0082】また、帯電部材の弾性体層2bに抵抗分布
をもたせる方法は上記に限ったものではない。
【0083】なお、これら本発明に記述する電気抵抗値
は帯電部材2の支持体2aと被帯電体1に接触または近
接する面との間を部分的に測定した値であり、体積固有
抵抗とは異なる。
【0084】本発明により製造した帯電部材2は、直流
電圧、あるいは直流電圧と交流電圧の重畳電圧を印加し
たものいずれにおいても使用できる。
【0085】(4)実施例1(図2) 下記の材料・要領で前述図2の形態の帯電部材としての
帯電ローラ2を作成し、その評価をした。
【0086】a)導電性芯金2a 直径6mm、長さ253mmのステンレス製芯金 b)弾性体層2b用のコンパウンド EPDM 100重量部 酸化亜鉛 5重量部 高級脂肪酸 1重量部 導電性カーボンブラツク 5重量部 パラフィンオイル 10重量部 硫 黄 2重量部 加硫促進剤MBT 1重量部 加硫促進剤TMTD 1.5重量部 加硫促進剤ZnMDC 1.5重量部 を2本ロールにて冷却しながら20分間混合し、コンパ
ウンドを作成した。
【0087】c)被覆層2c用の塗料 メチロール化ナイロン 100重量部 メタノール 420重量部 トルエン 150重量部 を混合してナイロン塗料を調整した。
【0088】 d)塗布層2d用の塗料(端部抵抗6倍上昇用塗料) ウレタン樹脂 100重量部 THF 150重量部 MEK 250重量部 を混合してウレタン塗料を調整し、JIS K6911
に準じて体積固有抵抗を測定した。その抵抗値は1×1
11Ω・cmであった。
【0089】 e)塗布層2e用の塗料(端部抵抗10倍上昇用塗料) シリコーン樹脂 100重量部 トルエン 335重量部 を混合してシリコーン塗料を調整し、JIS K691
1に準じて体積固有抵抗を測定した。その抵抗値は1×
1016Ω・cm f)帯電部材2の作成 上記a)のステンレス製芯金2aに、まずb)の弾性体
層2b用コンパウンドを150°C・15分間加熱加硫
させ、厚さ3mm・長さ230mm(芯金両端部からそ
れぞれ11.5mm内側部分)の弾性体層2bを有する
ゴムローラを得た。
【0090】次に図2に見られるように、c)の被覆層
2c用塗料を浸漬塗布して被覆層2cを形成した後、弾
性体層2bの形成部分端部から20mmずつ、d)の通
り調整したウレタン塗料を塗布して塗布層2dを形成
し、さらに弾性体層2bの形成部分端部から5mmず
つ、e)の通り調整したシリコーン塗料を塗布して塗布
層2eを形成し、帯電部材2を作成した。
【0091】g)帯電部材2の電気抵抗値の測定 温度22.5°C、湿度55%RHの条件下で、帯電部
材2にアルミ箔のような良導電性の薄膜を幅1cm・長
さ10cmに切り、それを巻つけて、芯金2aと薄膜の
両端にディジタルメグオームハイテスタ(HIOKI
製)を接続し、直流電圧250V印加し、10秒後の値
を読み取る。
【0092】而して、前記f)で作成した帯電部材2の
各部の電気抵抗値をこの測定方法で測定したところ、 ウレタンおよびシリコーン非塗装部(被覆層2c部分) 1×106 Ω ウレタン塗装部2d 7×106 Ω シリコーン塗装部2e 1.5×107 Ω であった。
【0093】また、この場合の画像部領域は帯電部材2
の弾性体層2bの形成部分端部よりそれぞれ7.5mm
から内側の領域である。
【0094】h)評 価 この帯電部材2をレーザービームプリンター(レーザー
ジェット4si ヒューレットパッカード製)の一次帯
電位置に取り付け、 直流電圧 −750V 交流電圧 2.0KV(ピーク間電圧)、周波数
650Hz を重畳印加し、高温・高湿(32.5°C,85%R
H)環境で、10,000枚印字後の感光体(ドラム)
削れ量を測定したところ、ドラム1と帯電部材2の当接
面で中央部のドラム膜厚は初期40μmに対し32μm
と8μm削れており、ウレタン塗装部分2dに対応する
部分のドラム膜厚は初期36μmに対し28μmと同じ
く8μm削れであり、シリコーン塗装部分2eに対応す
る部分のドラム膜厚は初期32μmに対し24μmと同
じく8μm削れであったので、初期と変わらない良好な
画像が得られ、耐久性が高いことがわかった。
【0095】(5)実施例2(図4) 下記の材料・要領で前述図4の形態の帯電部材としての
帯電ローラ2を作成し、その評価をした。
【0096】a)導電性芯金2a b)弾性体層2b用のコンパウンド c)被覆層2c用の塗料 d)塗布層2d用のウレタン塗料(端部抵抗6倍上昇用
塗料) e)塗布層2e用のシリコーン塗料(端部抵抗10倍上
昇用塗料) 以上は実施例1と同じである。
【0097】f)帯電部材2の作成 a)のステンレス製芯金に、まずb)の弾性体層2b用
のコンパウントを150°C・15分間加熱加硫させ、
厚さ3mm・長さ230mm(芯金両端部からそれぞれ
11.5mm内側部分)の弾性体層2bを有するゴムロ
ーラを得た。
【0098】次に図5に見られるように、c)の被覆層
2c用塗料で弾性体層2bの形成部分両端部からそれぞ
れ20mm内側の中央部分を塗布した後、この該塗料の
被覆部分2cから端部に向かってそれぞれ15mmず
つ、d)のウレタン塗料(体積固有抵抗値1×1011Ω
・cm)を塗布して塗布層2dを形成し、該塗料の塗布
部分2eからローラ最外部までの5mmずつ、e)のシ
リコーン塗料(体積固有抵抗値1×1016Ω・cm)を
塗布して塗布層2eを形成して、帯電部材2を作成し
た。
【0099】g)帯電部材2の電気抵抗値の測定 上記作成した帯電部材2の各部の電気抵抗値を実施例1
のg)と同要領で測定したところ、 ウレタンおよびシリコーン非塗装部(被覆層2c部分) 1×106 Ω ウレタン塗装部2d 6×106 Ω シリコーン塗装部2e 1×107 Ω であった。
【0100】h)評 価 この帯電部材2を実施例1のh)と同じレーザービーム
プリンターに取り付けて、同条件で使用して、10,0
00枚印字後のドラム削れ量を測定したところ、ドラム
1と帯電部材2の当接面で中央部のドラム膜厚は初期4
0μmに対し32μmと8μm削れており、ウレタン塗
装部分2dに対応する部分のドラム膜厚は初期36μm
に対し28μmと同じく8μm削れであり、シリコーン
塗装部分2eに対応する部分のドラム膜厚は初期32μ
mに対し24μmと同じく8μm削れであったので、初
期と変わらない良好な画像が得られ、耐久性が高いこと
がわかった。
【0101】(6)実施例3(図6) 下記の材料・要領で前述図6の形態の帯電部材としての
帯電ローラ2を作成し、その評価をした。
【0102】a)導電性芯金2a 実施例1と同じく、直径6mm、長さ253mmのステ
ンレス製芯金 b)弾性体層2b用のコンパウンド 使用したゴムをSBRに変えた以外は実施例1のb)の
コンパウンドと同じ c)被覆層2c用の塗料 ウレタン樹脂 100重量部 THF 150重量部 MEK 250重量部 を混合したウレタン塗料 d)帯電部材2の作成 a)のステンレス製芯金に、まずb)の弾性体層用コン
パウンドを150°C・15分間加熱加硫させ、厚さ
3.0mm・長さ230mm(芯金両端部からそれぞれ
11.5mm内側部分)の弾性体層2bを有するゴムロ
ーラを得た。
【0103】次に図6のようにローラの弾性体層2b形
成部分の端部の20mm内側から外側に向かい徐々に弾
性体層2bの厚みを減少させるように研磨し、最外部で
は弾性体層2bの厚さを2.9mmにした。
【0104】このローラに上記c)の被覆層2c用の塗
料で、見掛けの直径を中央部、端部共に12.2mmに
するようにロールコートして被覆層2cを形成し、帯電
部材2を作成した。
【0105】e)帯電部材2の電気抵抗値の測定 上記で作成した帯電部材2の電気抵抗値を実施例1の
g)と同要領で測定したところ、中央部の電気抵抗値は
1×106 Ωで、端部20mm内側(地点a)から最外
部に向かうに従って連続的に抵抗が高くなり、最終的に
1×107 Ωであった。
【0106】g)評 価 この帯電部材2を実施例1のh)と同じレーザービーム
プリンターに取り付けて、同条件で使用して、10,0
00枚印字後のドラム削れ量を測定したところ、ドラム
1と帯電部材2の当接面で中央部のドラム膜厚は初期4
0μmに対し32μmと8μm削れており、端部から1
5mm部分のドラム膜厚は初期36μmに対し28μm
と同じく8μm削れであり、ローラ最外部に当たる部分
のドラム膜厚は初期32μmに対し23μmと若干多か
ったが、問題とならない9μm削れであったので、初期
と変わらない良好な画像が得られ、耐久性が高いことが
わかった。
【0107】(7)実施例4 下記の材料・要領で、弾性体層2bに抵抗分布をもたせ
た帯電部材としての帯電ローラ2を作成し、その評価を
した。
【0108】a)導電性芯金2a b)弾性体層2b用のコンパウンド c)被覆層2b用の塗料 以上は実施例1と同じである。
【0109】d)帯電部材2の作成 a)のステンレス製芯金に、まずb)の弾性体層2b用
のコンパウンドを150°C・15分間加熱加硫させ、
厚さ3.0mm・長さ230mm(芯金両端部からそれ
ぞれ11.5mm内側部分)の弾性体層2bを有するゴ
ムローラを得た。
【0110】次にこの弾性体層2bの端部からそれぞれ
50mm部分から外側に向かって時間を連続的に変えて
さらに再度加硫を行なって、表1のような抵抗分布をも
ち、厚さ3mmの弾性体層2bを有するゴムローラを得
た。
【0111】次にこのローラの両端部を45°に面取り
し、c)の被覆層2c用の塗料を浸漬塗布して被覆層2
cを形成し、帯電部材2を作成した。
【0112】
【表1】 e)帯電部材2の電気抵抗値の測定 上記で作成した帯電部材2の電気抵抗値を実施例1の
g)と同要領で測定したところ、中央部の電気抵抗値は
4×105 Ωで、端部20mm内側(地点a)は4×1
6 Ωで、最外部に向かうに従って連続的に抵抗が高く
なり、最終的に8×106 Ωであった。
【0113】g)評 価 この帯電部材2を実施例1のh)と同じレーザービーム
プリンターに取り付けて、同条件で使用して、10,0
00枚印字後のドラム削れ量を測定したところ、ドラム
1と帯電部材2の当接面で中央部のドラム膜厚は初期4
0μmに対し33μmと7μm削れており、端部から1
5mm部分のドラム膜厚は初期36μmに対し28μm
で8μmの削れであり、ローラ最外分に当たる部分のド
ラム膜厚は初期32μmに対し22μmと若干多かった
が、問題とならない10μmの削れであったので、初期
と変わらない良好な画像が得られ、耐久性が高いことが
わかった。
【0114】(8)比較例1 下記の材料・要領で比較例としての帯電部材を作成し
た。
【0115】a)導電性芯金2a b)弾性体層2b用のコンパウンド c)被覆層2c用の塗料 以上は実施例1と同じである。
【0116】d)帯電部材の作成 a)のステンレス製芯金に、まずb)の弾性体層用のコ
ンパウンドを150℃・15分間加熱加硫させ、厚さ
3.0mm・長さ230mm(芯金両端部からそれぞれ
11.5mm内側部分)の弾性体層を有するゴムローラ
を得た。
【0117】次にこのローラの両端部を45°に面取り
し、抵抗調整用塗料を浸漬塗布し、帯電部材を得た。こ
のときのローラの電気抵抗値は画像部領域、非画像部領
域共に1×106 Ωであった。
【0118】e)評 価 この帯電部材を実施例1のh)と同じレーザービームプ
リンターに取り付けて、同条件で使用して、10,00
0枚印字後のドラム削れ量を測定したところ、ドラムと
帯電部材の当接面で中央部の削れ量は8μmであった
が、帯電部材端部に接しているドラム部分は帯電部材両
端部が絶縁もしくは放電集中緩和処理がされていないこ
とによる放電集中があり、その為16μm削れており、
その削れに起因する端部カブリのある画像となった。
【0119】(9)比較例2 a)導電性芯金2a b)弾性体層2b用のコンパウンド c)被覆層2c用の塗料 以上は実施例1と同じである。
【0120】d)端部抵抗2倍上昇用塗料の調整 アクリル樹脂 100重量部 メタノール 400重量部 を混合してアクリル塗料を調整し、JIS K6911
に準じて、体積固有抵抗を測定した。その抵抗値は1×
10 Ω・cmであった。
【0121】e)端部抵抗4倍上昇用塗料の調整 ナイロン樹脂 100重量部 メタノール 420重量部 トルエン 150重量部 を混合してナイロン塗料を調整し、JIS K6911
に準じて、体積固有抵抗を測定した。その抵抗値は1×
1012Ω・cmであった。
【0122】f)帯電部材の作成 a)のステンレス製芯金に、まずb)の弾性層用コンパ
ウンドを150℃・15分間加熱加硫させ、厚さ3.0
mm・長さ230mm(芯金両端部からそれぞれ11.
5mm内側部分)の弾性体層を有するゴムローラを得
た。
【0123】次にこのローラの両端部を45°に面取り
し、c)の被覆層用塗料を浸漬して被覆層2cを形成し
た後、端部から20mmずつ、d)の通り調整したアク
リル塗料を塗布し、更に端部から5mmずつe)の通り
調整したナイロン塗料を塗布して、帯電部材2を作成し
た。
【0124】g)帯電部材の電気抵抗値の測定 上記作成した帯電部材の電気抵抗値を実施例1のg)と
同要領で測定したところ、 アクリルおよびナイロン非塗装部 1×106 Ω アクリル塗装部 2×106 Ω ナイロン塗装部 4×106 Ω であった。
【0125】h)評 価 この帯電部材を実施例1のh)と同じレーザービームプ
リンターに取り付けて、同条件で使用して、10,00
0枚印字後のドラム削れ量を測定したところ、ドラムと
帯電部材の当接面で中央部のドラム膜厚は初期40μm
に対し32μmと8μm削れており、アクリル塗装部分
に対応するドラム膜厚は初期36μmに対し24μmで
12μm削れであり、ナイロン塗装部に対応するドラム
膜厚は初期32μmに対し18μmで14μm削れであ
ったので、その削れに起因する若干端部カブリのある画
像となった。
【0126】(10)その他 以上の各実施例は帯電部材の形態がローラ形状のもので
あるが、帯電部材の形状形態はこれに限らず、ブレード
形状、ロッド形状、ブロック形状、パッド形状、ワイヤ
形状のものなど任意であり、これ等についても本発明を
適用して同様の効果を得ることができる。
【0127】これ等の帯電部材は被帯電体に対して接触
配設しても、近接配設してもよいことは前述した通りで
ある。
【0128】帯電部材に対する印加電圧は、本出願人が
先に提案(特開昭63−149669号公報等)したよ
うに、振動電圧(時間と共に電圧値が周期的に変化する
電圧)、特には、直流電圧を印加したときの被帯電体の
帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有する振動電
圧を帯電部材に印加して帯電を実行させる方式は、均一
な帯電(除電)処理をすることが可能であり、有効であ
る。
【0129】振動電圧は振動電圧成分(AC成分)、も
しくは該AC成分と直流電圧成分(目標帯電電位に相当
する電圧、DC成分)との重畳電圧であり、AC成分の
波形としては正弦波・矩形波・三角波など適宜である。
直流電源を周期的にオン・オフすることによって形成さ
れた矩形波電圧であってもよい。
【0130】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、帯電部材
の帯電特性に影響を与えることなく、帯電部材の端部放
電による被帯電体の劣化で発生する削れが少なく、高耐
久性に適した、接触もしくは近接式帯電の帯電部材、帯
電装置、該帯電部材もしくは帯電装置を用いた画像形成
装置、プロセスカートリッジを得ることができる。
【0131】画像形成装置やプロセスカートリッジにあ
っては帯電部材の放電電流を画像領域から非画像領域へ
向かうに従い徐々に減少することができるため、ドラム
(像担持体)端部の膜厚が薄い部分の局所的な削れの集
中を減少することができる。したがって、ドラム削れが
平均化するのでドラム膜厚に応じた寿命を得ることが可
能となり、高速化、高耐久化に適した、帯電部材、帯電
装置、画像形成装置、プロセスカートリッジを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 接触もしくは近接方式の帯電装置を用いた画
像形成装置の一例の概略構成図
【図2】 本発明に従う帯電部材の層構成を示す縦断面
模型図(その1)
【図3】 本発明に従う帯電部材の層構成を示す縦断面
模型図(その2)
【図4】 本発明に従う帯電部材の層構成を示す縦断面
模型図(その3)
【図5】 本発明に従う帯電部材の層構成を示す縦断面
模型図(その4)
【図6】 本発明に従う帯電部材の層構成を示す縦断面
模型図(その5)
【図7】 本発明に従う帯電部材の層構成を示す縦断面
模型図(その6)
【図8】 本発明に従う帯電部材の層構成を示す縦断面
模型図(その7)
【符号の説明】
1 像担持体(被帯電体)としての回転ドラム型感光
体 2 帯電部材(帯電ローラ) 2a 導電性芯金 2b 導電性弾性体層 2c 被覆層 2d・2e 電気抵抗値調整用塗料塗布層 3 帯電バイアス印加電源 4 現像機 6 転写ローラ 8 レジストローラ対 9 クリーナ 10 イレーサランプ 12 プロセスカートリッジ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧を印加し、被帯電体に接触または近
    接させて被帯電体を帯電処理する帯電部材であり、該帯
    電部材の帯電幅領域の端部側領域部分の電気抵抗値を中
    央部領域部分の電気抵抗値よりも帯電幅領域の端部へ向
    かうに従い徐々に高くして抵抗分布をもたせたことを特
    徴とする帯電部材。
  2. 【請求項2】 前記帯電部材は、上層に抵抗の異なる塗
    料を段階的に塗り分けたことにより前記抵抗分布をもた
    せたことを特徴とする請求項1に記載の帯電部材。
  3. 【請求項3】 前記帯電部材は、該帯電部材の帯電幅領
    域の端部側領域部分の上層の厚さを中央部領域部分の上
    層の厚さよりも帯電幅領域の端部へ向かうに従い徐々に
    増やすことにより前記抵抗分布をもたせたことを特徴と
    する請求項1に記載の帯電部材。
  4. 【請求項4】 前記帯電部材は、上層に抵抗の異なる塗
    料を段階的に塗り分けたのち、さらにその上に1層以上
    の層を設けて前記抵抗分布をもたせたことを特徴とする
    請求項1に記載の帯電部材。
  5. 【請求項5】 前記帯電部材は、該帯電部材の帯電幅領
    域の端部側領域部分の上層の厚さを中央部領域部分の上
    層の厚さよりも帯電幅領域の端部へ向かうに従い徐々に
    増やしたのち、その上に1層以上の層を設けて前記抵抗
    分布をもたせたことを特徴とする請求項1に記載の帯電
    部材。
  6. 【請求項6】 前記帯電部材の帯電幅領域の中央部領域
    部分の電気抵抗値は1×103 〜1×1010Ωであり、
    かつ該中央部領域部分よりも、帯電幅領域の端部へ向か
    うに従い電気抵抗値を徐々に高くした端部側領域部分の
    電気抵抗値の最大値は上記中央部領域部分より6倍以上
    高いことを特徴とする請求項1乃至同5の何れかに記載
    の帯電部材。
  7. 【請求項7】 前記帯電部材は、弾性体層に前記抵抗分
    布をもたせたことを特徴とする請求項1に記載の帯電部
    材。
  8. 【請求項8】 前記帯電部材の帯電幅領域の中央部領域
    部分の電気抵抗値は1×103 〜1×1010Ωであり、
    かつ該中央部領域部分よりも、帯電幅領域の端部へ向か
    うに従い電気抵抗値を徐々に高くした端部領域部分の電
    気抵抗値の最大値は上記中央部領域部分より6倍以上高
    いことを特徴とする請求項7に記載の帯電部材。
  9. 【請求項9】 前記被帯電体が画像形成装置における像
    担持体であり、前記帯電部材の帯電幅領域の端部側領域
    部分が該像担持体の非画像領域に対応する請求項1乃至
    同8の何れかに記載の帯電部材。
  10. 【請求項10】 前記被帯電体としての像担持体が有機
    感光体である請求項9に記載の帯電部材。
  11. 【請求項11】 電圧を印加し、被帯電体に接触または
    近接させて被帯電体を帯電処理する帯電部材を有する帯
    電装置であり、該帯電部材が請求項1乃至同10の何れ
    か1項に記載の帯電部材であることを特徴とする帯電装
    置。
  12. 【請求項12】 像担持体に帯電工程を含む作像プロセ
    スを適用して画像形成を実行する画像形成装置であり、
    像担持体の帯電工程手段が請求項11に記載の帯電装置
    であることを特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記像担持体が有機感光体である請求
    項12に記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記作像プロセスが、像担持体を一様
    に帯電する工程、その帯電を選択的に除電して静電潜像
    を形成する工程、その潜像をトナー現像する工程、その
    トナー現像像を記録材に転写する工程を有する転写方式
    の作像プロセスである請求項12に記載の画像形成装
    置。
  15. 【請求項15】 少なくとも、像担持体と、該像担持体
    の帯電装置とを包含し、画像形成装置本体に対して着脱
    されるプロセスカートリッジであり、該帯電装置が請求
    項11に記載の帯電装置であることを特徴とするプロセ
    スカートリッジ。
  16. 【請求項16】 前記像担持体が有機感光体である請求
    項15に記載のプロセスカートリッジ。
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