JPH07261411A - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体の製造方法

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JPH07261411A
JPH07261411A JP6073747A JP7374794A JPH07261411A JP H07261411 A JPH07261411 A JP H07261411A JP 6073747 A JP6073747 A JP 6073747A JP 7374794 A JP7374794 A JP 7374794A JP H07261411 A JPH07261411 A JP H07261411A
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JP
Japan
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undercoat layer
water
layer
photosensitive member
zirconium
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JP6073747A
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English (en)
Inventor
Seiji Ashitani
誠次 芦谷
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/05Organic bonding materials; Methods for coating a substrate with a photoconductive layer; Inert supplements for use in photoconductive layers
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分に加水分解反応が進行し、化学的に安定
な重合物よりなる下引き層を有し、優れた電子写真特性
を有する電子写真感光体の製造方法を提供する。 【構成】 電子写真感光体を製造するに際して、導電性
基体上に、ジルコニウムアルコキシド、ジルコニウムキ
レート化合物、またはシランカップリング剤を含有する
塗布液を塗布し、乾燥して下引き層を形成させた後、下
引き層の上に感光層を形成する前に、水に相溶する有機
溶剤と水との混合液を霧化して、下引き層に接触させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性基体、下引き層
および感光層から構成される電子写真感光体の製造方法
に関し、特に改良された下引き層を有する電子写真感光
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機は、年々高速化し、多様
な紙サイズを複写できるものが開発されている。これに
伴い、感光体もそれに対応できるような高光感度、長寿
命のものが要求されている。また、近年、感光体機能を
複数の部材に分担させる機能分離型電子写真感光体が、
電荷保持特性、繰り返し安定性、光応答性、分光特性、
機械的強度等の電子写真特性の改善のために数多く提案
されている。これらの電子写真感光体において有する欠
点として、(1)現像コントラストの繰り返し安定性や
環境安定性に欠ける、(2)白ポチ、黒ポチ、ガサツ
キ、ピンホール等と称される画像欠陥が発生しやすい、
(3)基体と感光層との間の接着強度が低く、使用時に
感光層が剥がれ、耐久性が不十分である等が知られてい
る。これらの問題点を解決するために、基体と感光層と
の間に、樹脂層を設けることが試みられている。樹脂と
しては、例えばポリパラキシレン、カゼイン、ポリビニ
ルアルコール、フェニール樹脂、ポリビニルアセタール
樹脂、メラミン樹脂、ニトロセルロース、エチレン−ア
クリル酸共重合体、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン
66、ナイロン610、共重合ナイロン、アルコキシメ
チル化ナイロン等)、ポリウレタン、ゼラチン、ポリビ
ニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリビニルメチ
ルエーテル等を用いることが知られている。また、ジル
コニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド等
の有機ジルコニウム化合物やシランカップリング剤を使
用して中間層を形成することも種々提案されている。
(例えば特開昭59−223439号公報、同61−9
4057号公報、同62−273549号公報)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、下引き層と
して樹脂層を設ける場合、比較的極性基を多く含有する
樹脂を主体とすることによって、電子写真特性を劣化さ
せない程度に体積抵抗を低位にコントロールするもので
あるが、樹脂の体積抵抗は、イオン伝導性に依存するこ
とが多く、温度、湿度により著しく影響を受ける。した
がって、感光体が低温、低湿、あるいは高温、高湿下に
置かれた場合、樹脂層が著しく高抵抗になって、感光層
の電子写真特性の劣化をきたしたり、あるいは樹脂層が
著しく低抵抗になって、目的とする樹脂層の機能を消失
したりする。したがって、従来公知の樹脂層において
は、感光体が有する欠点の一部しか改善されず、あるい
は環境特性等を含めれば効果が半減し、技術的に極めて
不十分なものであった。
【0004】一方、有機ジルコニウム化合物やシランカ
ップリング剤を用いた場合には、上記の問題点はかなり
改善されるが、残留電位の上昇に伴う現像コントラスト
の低下が生じるという問題があり、さらに、例えばジル
コニウムキレート化合物を用いた場合には、硬化反応性
が不十分であったり、ジルコニウムアルコキシドやシラ
ンカップリング剤を用いた場合には、加水分解による塗
布液や塗膜形成に際しての経時的不安定さ等の問題があ
り、下引き層作製上欠点を有しているので、未だ必ずし
も満足し得るものではなかった。以上のように、従来の
技術において提案されている下引き層は、電子写真感光
体として抱える様々な欠点を除去するためには、未だ不
十分なものであり、感光体の特性を不満足ならしめてい
る。
【0005】本発明の第1の目的は、暗減衰が少なく、
帯電特性に優れた、現像コントラストが低下しにくい、
とりわけ残留電位が小さい電子写真感光体の製造方法を
提供することにある。本発明の第2の目的は、白ポチ、
黒ポチ、ガサツキ、ピンホール等の画質欠陥が発生しに
くい電子写真感光体の製造方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、環境変動が少なく、耐久性に優
れた電子写真特性を有する電子写真感光体の製造方法を
提供することにある。本発明の第4の目的は、塗膜形成
のために必要な硬化反応性と、加水分解の不安定さに伴
う塗布液の経時安定性等が改善された下引き層を有する
電子写真感光体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、検討の結
果、下引き層を特定の有機金属化合物を用いて形成し、
かつ該下引き層を親水性有機溶剤の水溶液により処理す
ることにより、上記目的が達成されることを見出だし、
本発明を完成するに至った。本発明の電子写真感光体の
製造方法は、導電性基体上に、ジルコニウムアルコキシ
ド、ジルコニウムキレート化合物、またはシランカップ
リング剤を含有する塗布液を塗布し、乾燥して下引き層
を形成させた後、下引き層の上に感光層を形成する前
に、水に相溶する有機溶剤と水との混合液を霧化して、
下引き層に接触させることを特徴とする。
【0007】本発明において、まず、導電性基体上に、
ジルコニウムアルコキシド、ジルコニウムキレート化合
物、またはシランカップリング剤を含有する塗布液を塗
布し、乾燥して、これらジルコニウムアルコキシド、ジ
ルコニウムキレート化合物またはシランカップリング剤
を加水分解させて重合物よりなる塗膜を形成することに
よって、下引き層を形成させる。
【0008】導電性基体としては、特に限定されるもの
ではなく電子写真感光体において使用されるものであれ
ば、如何なるものでも使用することができる。塗布液に
含有させるジルコニウムアルコキシドおよびジルコニウ
ムキレート化合物の具体例としては、次のものをあげる
ことができる。ジルコニウムテトラブトキシド(Zr
(OC4 9 4 )、ジルコニウムテトラアセチルアセ
トネート(Zr(C5 7 2 4 )、アセチルアセト
ンジルコニウムトリブトキシド((C5 7 2 )Zr
(OC4 9 3 )、テトラキス(ジピバロイルメタナ
ト)ジルコニウム(IV) (Zr(C11192 4 )、
ジルコニウムテトライソプロポキシド(Zr(OC3
7 4 )。
【0009】また、シランカップリング剤の具体例とし
ては、次のものをあげることができる。ビニルトリクロ
ロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルトリス−2−メトキシエトキシシラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ
−2−アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
ウレイドプロピルトリエトキシシラン、β−3,4−エ
ポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン。
【0010】本発明において、上記ジルコニウムアルコ
キシド、ジルコニウムキレート化合物およびシランカッ
プリング剤は、単独、あるいは必要に応じて2種以上を
混合して用いてもよい。混合して用いる場合、それらの
混合割合は適宜設定することができる。
【0011】下引き層形成用の塗布液を調製するため
に、上記ジルコニウムアルコキシド、ジルコニウムキレ
ート化合物およびシランカップリング剤を溶解する溶剤
が必要になるが、その場合の溶剤としては、例えば、エ
タノール、メタノール、プロパノール、ブタノール等の
アルコール類、トルエン等の芳香族炭化水素類、酢酸エ
チル等のエステル類を単独または混合して使用すること
ができる。塗布液を導電性基体上に塗布する際には、例
えば、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、
ブレードコーティング法、スピンナーコーティング法、
ビードコーティング法、カーテンコーティング法等のコ
ーティング法を用いることができる。乾燥は10〜25
0℃、好ましくは100〜180℃の範囲の温度で5分
〜5時間、好ましくは10分〜2時間の範囲で送風乾燥
または静止乾燥により行うことができる。本発明におい
て、下引き層の膜厚は、一般には0.01〜5μm、好
ましくは0.2〜2μmに設定される。
【0012】次いで、上記のように塗布、乾燥によって
形成された下引き層に、感光層を形成するに先立って、
水に相溶する有機溶剤と水との混合液を霧化して接触さ
せる。水と混合される水に相溶する有機溶剤としては、
次のものが例示される。メタノール、エタノール、1−
プロパノール、イソプロピルアルコール、t−ブチルア
ルコール、アリルアルコール等のアルコール類;エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の
グリコール類;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサ
ン等のエーテル類;アセトン等のケトン類;プロピルア
ミン、ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、アリール
アミン、エチレンジアミン、エチレンイミン、ピリジン
等のアミン類;メチルセロソルブ、セロソルブ、メチル
カルビトール、エチレングリコールエーテル等のエーテ
ルアルコール類;ジメチルセロソルブ、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル等のエーテル類。これらの中で
も特に、アルコール類が好ましい。水に相溶する有機溶
剤と水との混合液において、含有される水が加水分解に
大きく寄与するために、有機溶剤の混合液中に占める割
合は、50重量%未満であることが好ましい。有機溶剤
の含有量が上記の範囲よりも低くなると、塗膜への水の
浸透速度が遅くなり、均一な浸透ができなくなる。
【0013】さらに、水に相溶する有機溶剤と水との混
合液には、水の浸透の促進や塗膜欠陥の低減の観点か
ら、界面活性剤を含有させるのが好ましい。界面活性剤
としては、市販されている公知のものが使用され、具体
的には、セッケン、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィン
スルホン酸ナトリウム、α−スルホ脂肪酸メチルナトリ
ウム塩、硫酸アルキルナトリウム塩、リン酸アルキルナ
トリウム塩、N−アシルアミノ酸ナトリウム、ジアルキ
ルジメチルアンモニウムクロリド、モノアルキルトリメ
チルアンモニウムクロリド等のイオン性界面活性剤;直
鎖アルキルポリオキシエチレンエーテル、S−アルキル
ポリオキシエチレンエーテル、アルキルフェニルポリオ
キシエチレンエーテル、N,N−ジ(アルカノール)ア
ルカンアミド、N−ジメチル−N−ドデシルアミンオキ
シド等の非イオン界面活性剤;スルホベタイン類、ベタ
イン類等の両性界面活性剤等があげられる。
【0014】水に相溶する有機溶剤と水との混合液を霧
化させるには、公知の方法によって行うことができる。
例えば、スプレー、超音波発振、加熱による沸騰等の手
段を用いて霧化すればよい。その場合、液温50℃以上
で霧化すれば、下引き層塗膜への浸透が促進され、ま
た、処理後の乾燥が迅速に行えるので好ましい。
【0015】図1ないし図4は、下引き層表面に水に相
溶する有機溶剤と水との混合液を霧化させて接触させる
装置の概略構成図である。図1においては、ハウジング
1の側壁にエアースプレーガン2が設けられており、回
転軸4に下引き層が形成された導電性基体3が回転自在
に支持されるようになっている。この装置において、回
転軸を矢印方向に回転させて導電性基体を回転させ、一
方、エアースプレーガンから上記混合液を噴霧して、下
引き層に吹き付ける。図2においては、密閉されたハウ
ジング1に超音波発振子6を備えた霧化装置5が連結さ
れている。この装置においては、ハウジング1内の支持
台7の上に、下引き層が形成された導電性基体を載置す
る。一方、霧化装置5内に入れられた混合液8を超音波
発振子6によって霧化させ、霧化した混合液は、霧化装
置に吹き込まれた気流9にのって密閉されたハウジング
1内に送られ、そこれ下引き層の表面と接触する。図3
においては、上部が解放したハウジング1の上部に冷却
器10が、また、底部にヒーター11が設けられてい
る。この装置においては、ハウジング1内に混合液8を
入れ、支持台7上に下引き層が形成された導電性基体3
を載置し、ヒーターによって混合液を加熱、沸騰させ、
混合液を霧化させて、下引き層と接触させる。図4にお
いては、ハウジング1の複数箇所に、ヒーター11を備
えた導管20に連結されたエアースプレーガン21、2
2、23、24が配設されている。この装置において
は、支持台7上に載置された下引き層が形成された導電
性基体3に、ヒーター11によって加熱された混合液が
複数のエアースプレーガンから噴霧され、下引き層に接
触する。上記のように霧化された混合液と接触させた
後、下引き層は乾燥させる。乾燥は、常温乾燥でも、加
熱乾燥でもよい。
【0016】上記のようにして処理された下引き層の上
には感光層が設けられる。感光層は単層構造でも積層構
造でもよいが、少なくとも電荷発生材料が分散した形態
で形成されている。単層構造の場合としては、色素増感
されたZnO感光層、CdS感光層や、電荷発生材料を
電荷輸送材料および結着樹脂中に分散させた感光層等を
あげることができる。また、積層構造の場合には、電荷
発生層と電荷輸送層とに機能分離されたものがあげられ
る。導電性基体上における電荷発生層と電荷輸送層の積
層順序は、いずれが下層であってもよい。
【0017】電荷発生層は、結着樹脂の溶剤溶液中に電
荷発生材料を分散させた分散液を、常法により塗布する
ことによって形成される。電荷発生材料としては、例え
ば、セレンおよびCdSe、CdSSe等のセレン合
金、CdS、ZnOおよびZnS等の無機光導電体、金
属または無金属フタロシアニン顔料、ビスアゾ顔料、ト
リスアゾ顔料等のアゾ系顔料、スクエアリウム化合物、
アズレニウム化合物、ペリレン系顔料、インジゴ顔料、
キナクリドン顔料、多環キノン顔料、シアニン色素、キ
サンテン染料、ポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニ
トロフルオレノン等からなる電荷移動錯体、ピリリウム
塩染料とポリカーボネート樹脂からなる共晶錯体等があ
げられる。
【0018】結着樹脂としては、周知のもの、例えば、
ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ
ビニルブチラール、メタクリル酸エステルテ重合体また
は共重合体、酢酸ビニル重合体または共重合体、セルロ
ールエステルまたはエーテル、ポリブタジエン、ポリウ
レタン、エポキシ樹脂等が用いられる。また、電荷輸送
層は、結着樹脂の溶剤溶液中に電荷輸送材料を溶解した
塗布液を塗布することによって形成される。電荷輸送材
料としては、可視光に対して透明であり、かつ、電荷輸
送能力を有するものであれば、特に制限されるものでは
なく、具体的には、イミダゾール、ピラリゾン、チアゾ
ール、オキサジアゾール、オキサゾール、ヒドラゾン、
ケタジン、アジン、カルバゾール、ポリビニルカルバゾ
ール等、およびそれらの誘導体、トリフェニルアミン誘
導体、スチルベン誘導体、ベンジジン誘導体等があげら
れる。必要に応じて結着樹脂が併用されるが、結着樹脂
としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリエステル、ポリスチレン、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、ポリスルホン、ポリメタクリル酸エ
ステル、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体等が
あげられる。
【0019】
【作用】本発明において、下引き層に、水に相溶する有
機溶剤と水との混合液を霧化して接触させるのは、次の
ような理由による。下引き層形成用の塗布液を塗布し、
乾燥した場合、塗膜中のジルコニウムアルコキシド、ジ
ルコニウムキレート化合物あるいはシランカップリング
剤が加水分解を起こして重合し、重合物よりなる塗膜が
形成される。この場合の加水分解反応は、例えばジルコ
ニウムアルコキシドの場合は、次のように進行する。
【0020】
【化1】
【0021】ジルコニウムキレート化合物およびシラン
カップリング剤の場合も、上記と同様に加水分解して同
様なネットワーク状の重合物を形成するものと考えられ
る。この加水分解は、水の存在が大きく寄与し、従来実
施されている方法により塗布、乾燥した場合には、加水
分解に必要とされる水は、塗布液中に溶存している微量
の水分や、塗膜となった後に空気中の水分と接触するこ
とによって補給される。ところで、上記のようにして形
成された下引き層は、塗布液の塗布、乾燥のみでは、塗
膜中のジルコニウムアルコキシド、ジルコニウムキレー
ト化合物あるいはシランカップリング剤の加水分解が十
分に進行していなく、形成された重合物は化学構造的に
は必ずしも安定な状態になっていない。ところが、上記
のようにして形成された下引き層に、水に相溶する有機
溶剤と水との混合液を霧化して接触させると、加水分解
に必要とされる水が塗膜の外から過剰に供給され、ジル
コニウムアルコキシド、ジルコニウムキレート化合物ま
たはシランカップリング剤の加水分解が促進されて十分
に加水分解が行われる。その結果、化学的に安定な重合
物よりなる下引き層塗膜が形成される。また、本発明の
場合、水に相溶する有機溶剤と水との混合液を使用する
から、水単独で用いる場合に比べて、塗膜への浸透速度
が速く、かつ塗膜全体に均一に浸透させることが可能に
なり、また、接触処理後の乾燥工程で乾燥むら、液し
み、液はじき等による塗膜欠陥の発生を防止することが
できる。
【0022】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明する。なお「部」は全て「重量部」を意味する。 実施例1 トリブトキシジルコニウムアセチルアセトネートのトルエン溶液 100部 (ZC540、松本交商社製) 〔トリブトキシジルコニウムアセチルアセトネート /トルエン=1/1(重量比)〕 γ−アミノプロピルトリメトキシシラン 11部 〔H2 NC3 6 Si(OCH3 3 〕 (A1110、日本ユニカー社製) エチルアルコール 600部 n−ブチルアルコール 150部 上記成分を攪拌機で撹拌し、下引き層形成用塗布液を調
製した。この塗布液をアルミニウムパイプ上に浸漬塗布
法で塗布し、100℃で5分間加熱乾燥して、膜厚0.
2μmの下引き層を形成した。エタノール400部と水
600部とからなる混合液を用意し、この混合液を室温
においてエアースプレーにより霧状にして前記下引き層
表面に均一に吹き付けた。風乾後、80℃で5分間加熱
乾燥した。
【0023】次に、クロロガリウムフタロシアニン結晶
1部を、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMC
H、ユニオンカーバイド社製)1部および酢酸n−ブチ
ル100部と混合し、ガラスビーズと共にペイントシェ
ーカ−で1時間処理して分散した後、得られた塗布液
を、上記下引き層が形成されたアルミニウムパイプ上に
浸漬コーティング法によって塗布し、100℃のおいて
10分間加熱乾燥して、膜厚0.15μmの電荷発生層
を形成した。次に、下記構造式で示される繰り返し構造
単位よりなるポリカーボネートZ(重量平均分子量M
W:110,000、三菱ガス化学社製)50部、
【化2】 およびN,N−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフ
ェニル−4−アミン50部を、テトラヒドロフラン30
0部に溶解し、得られた塗布液を、電荷発生層が形成さ
れたアルミニウムパイプ上に浸漬コーティング法で塗布
し、120℃のおいて1時間加熱乾燥して、膜厚20μ
mの電荷輸送層を形成した。
【0024】このようにして得られた電子写真感光体
を、レーザープリンター改造スキャナ−(XP−11改
造機、富士ゼロックス社製)を用いて低温低湿(10
℃、15%RH)の環境下、グリッド印加電圧−700
Vのスコロトロン帯電器で帯電し(A)、780nmの
半導体レーザーを用いて1秒後に5エルグ/cm2 の光
を照射して露光を行い(B)、さらに3秒後に50エル
グ/cm2 の赤色LED光を照射して除電を行う(C)
というプロセスによって、各部の電位を測定した。ま
た、5000回繰り返し帯電した後の測定も行った。ま
た、高温高湿(28℃、85%RH)の環境下でも行
い、各電位の変動量を測定し、環境安定性評価を行っ
た。それらの結果を表1に示す。
【0025】実施例2 実施例1の下引き層形成用塗布液における組成からγ−
アミノプロピルトリメトキシシランを除いた以外は、実
施例1と同様にして下引き層を形成した。次に、メタノ
ール450部、水550部、および界面活性剤:アルキ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部からなる混合
液を用意し、この混合液を液温60℃に保持し、エアー
スプレーにより霧状にして下引き層の全面に均一に吹き
付けた。風乾後、80℃で5分間加熱乾燥した。次い
で、電荷発生層、電荷輸送層を実施例1と同様にして形
成し、電子写真感光体を作製した。得られた電子写真感
光体について、実施例1と同様に評価を行った。得られ
た結果を表1に示す。
【0026】実施例3 実施例1の下引き層形成用塗布液における組成からγ−
アミノプロピルトリメトキシシランを除いた以外は、実
施例1と同様にして下引き層を形成した。次に、アセト
ン200部および水800部からなる混合液を用意し、
この混合液を室温でエアースプレーにより霧状にして下
引き層の全面に均一に吹き付けた。風乾後、80℃で5
分間加熱乾燥した。次いで、電荷発生層、電荷輸送層を
実施例1と同様にして形成し、電子写真感光体を作製し
た。得られた電子写真感光体について、実施例1と同様
に評価を行った。得られた結果を表1に示す。
【0027】実施例4 γ−アミノプロピルトリメトキシシラン100部と水8
部とを混合し、3時間撹拌した後、エチルアルコール6
00部およびn−ブチルアルコール150部を加えた。
混合物を攪拌機で撹拌して、下引き層形成用塗布液を調
製した。この塗布液をアルミニウムパイプ上に浸漬塗布
法によって塗布し、100℃で5分間加熱乾燥して、膜
厚0.2μmの下引き層を形成した。エタノール300
部、水700部および界面活性剤:アルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム0.5部とからなる混合液を用意
し、エアースプレーにより霧状にして下引き層の全面に
均一に吹き付けた。その後、実施例1と同様に操作して
電子写真感光体を作製した。得られた電子写真感光体に
ついて、実施例1と同様に評価を行った。得られた結果
を表1に示す。
【0028】比較例1 実施例1において、下引き層形成後にエタノールと水の
混合液による吹き付け処理を行わない以外は、実施例1
と同様にして電子写真感光体を作製し、同様に評価を行
った。得られた結果を表1に示す。 比較例2 実施例1の下引き層形成用塗布液における組成からγ−
アミノプロピルトリメトキシシランを除いた以外は、実
施例1と同様にして下引き層を形成した。次に、水を室
温でエアースプレーにより霧状にして下引き層の全面に
均一に吹き付けた。風乾後、80℃で5分間加熱乾燥し
た。次いで、電荷発生層、電荷輸送層を実施例1と同様
にして形成し、電子写真感光体を作製した。得られた電
子写真感光体について、実施例1と同様に評価を行っ
た。得られた結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明は、上記のように、塗布、乾燥に
よって形成された下引き層に、水に相溶する有機溶剤と
水との混合液を霧化して接触させるから、塗膜中への水
の浸透が迅速かつ均一に行われ、塗膜のジルコニウムア
ルコキシド、ジルコニウムキレート化合物あるいはシラ
ンカップリング剤の加水分解が促進されて十分に加水分
解が行われる。その結果、化学的に安定な重合物よりな
る下引き層用塗膜が形成される。したがって、本発明に
よって得られた電子写真感光体は、優れた電子写真特性
を有するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明において使用する、下引き層処理装置
の一例の概略構成図である。
【図2】 本発明において使用する、下引き層処理装置
の他の一例概略構成図である。
【図3】 本発明において使用する、下引き層処理装置
のさらに他の一例の概略構成図である。
【図4】 本発明において使用する、下引き層処理装置
の別の一例概略構成図である。
【符号の説明】
1…ハウジング、2…エアースプレーガン、3…導電性
基体、4…回転軸、5…霧化装置、6…超音波発振子、
7…支持台、8…混合液、9…気流、10…冷却器、1
1…ヒーター、20…導管、21、22、23および2
4…エアースプレーガン。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に下引き層および感光層を
    設けてなる電子写真感光体の製造方法において、ジルコ
    ニウムアルコキシド、ジルコニウムキレート化合物、ま
    たはシランカップリング剤を含有する塗布液を塗布し、
    乾燥して下引き層を形成させた後、該下引き層の上に感
    光層を形成する前に、水に相溶する有機溶剤と水との混
    合液を霧化して、下引き層に接触させることを特徴とす
    る電子写真感光体の製造方法。
  2. 【請求項2】 水に相溶する有機溶剤がアルコールであ
    ることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 水に相溶する有機溶剤の含有量が50重
    量%未満であることを特徴とする請求項1記載の電子写
    真感光体の製造方法。
  4. 【請求項4】 混合液中に界面活性剤が含まれることを
    特徴とする請求項1記載の電子写真感光体の製造方法。
  5. 【請求項5】 混合液を液温50℃以上で霧化させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体の製造方
    法。
JP6073747A 1994-03-22 1994-03-22 電子写真感光体の製造方法 Pending JPH07261411A (ja)

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