JPH0726122A - 印刷配線板用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

印刷配線板用エポキシ樹脂組成物

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JPH0726122A
JPH0726122A JP19168193A JP19168193A JPH0726122A JP H0726122 A JPH0726122 A JP H0726122A JP 19168193 A JP19168193 A JP 19168193A JP 19168193 A JP19168193 A JP 19168193A JP H0726122 A JPH0726122 A JP H0726122A
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JP
Japan
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epoxy resin
weight
coupling agent
wiring board
resin composition
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JP19168193A
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Michitoshi Arata
道俊 荒田
Mare Takano
希 高野
Atsushi Fujioka
厚 藤岡
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印刷配線板とした場合に寸法変化率が小さく
かつ電気絶縁特性に優れる印刷配線板用エポキシ樹脂組
成物を提供する。 【構成】 エポキシ樹脂及び80℃〜120℃の乾燥温
度でカップリング剤で処理され、かつカップリング剤の
付着量が5.0重量%以下である無機充填剤を必須成分
として配合した印刷配線板用エポキシ樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷配線板の製造に用
いられる印刷配線板用エポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化、高性能化に伴い、そ
の中に搭載される印刷配線板は、高多層化、薄物化、ス
ルーホールの小径化及び穴間隔の減少などによる高密度
化が進行している。このため、印刷配線板に用いられる
積層板の寸法変化率の低減や電気絶縁性の向上に対する
要求はますます厳しくなっている。
【0003】エポキシ樹脂組成物に無機充填剤を配合し
たエポキシ樹脂組成物は、ガラス不織布を芯材に用いた
コンポジット積層板用やその他のエポキシ積層板用のワ
ニスとして用いられ、積層板の寸法変化率の低減に広く
用いられている。無機充填剤と樹脂との界面の接着性
は、耐湿性や耐熱性のみならず寸法変化率や電気絶縁性
等にも大きく影響する。更なる寸法変化率の低減や電気
絶縁特性の向上を同時に満足するためには、この界面の
接着性の制御が重要となる。界面の接着性を向上させる
ための手法としては、エポキシ樹脂組成物にシランカッ
プリング剤を直接添加する方法等が検討されてきた。し
かしながら、これまでの方法では、電気絶縁特性の向上
を含めた寸法変化率の顕著な低減は困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況
に鑑みなされたもので、あらかじめカップリング剤で処
理した無機充填剤を配合することにより、印刷配線板と
した場合に寸法変化率も小さくかつ電気絶縁特性にも優
れるエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はエポ
キシ樹脂及び80℃〜120℃の乾燥温度でカップリン
グ剤で処理され、かつカップリング剤の付着量が5.0
重量%以下である無機充填剤を必須成分として配合した
ことを特徴する印刷配線板用エポキシ樹脂組成物を提供
するものである。
【0006】本発明の印刷配線板用エポキシ樹脂組成物
に用いられるエポキシ樹脂としては、分子内に2個以上
のエポキシ基を持つ化合物であれば特に制限されず、例
えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹
脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビス
フェノールFノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキ
シ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、グリシジルエステル
型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒ
ダントイン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキ
シ樹脂、その他、二官能フェノール類のジグリシジルエ
ーテル化物、二官能アルコール類のジグリシジルエーテ
ル化物、及びそれらのハロゲン化物、水素添加物などが
ある。これらの化合物の分子量は特に制限されない。こ
れらの化合物は何種類かを併用することができる。
【0007】無機充填剤を処理するカップリング剤とし
ては、主にシランカップリング剤やチタネートカップリ
ング剤等が用いられる。シランカップリング剤として
は、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−
δ−アミノプロピルトリエトキシシラン等があり、その
他、エポキシ基等と反応する官能基を持ち、加水分解性
のアルコキシル基を同時に持つものであれば特に限定し
ない。チタネートカップリング剤としては、イソプロピ
ルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ
ドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピル
トリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、
テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チ
タネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファ
イト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメ
チル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイ
トチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)
オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロ
ホスフェート)エチレンチタネート等があり、さらに低
分子量のチタネートでもかまわない。
【0008】これらカップリング剤を無機充填剤に処理
する方法は特に制限はないが、主にカップリング剤溶液
中に無機充填剤を浸漬した後乾燥する方法やカップリン
グ剤溶液を無機充填剤に吹き付けた後乾燥する方法がと
られる。いずれの方法とも乾燥処理温度の範囲を80℃
〜120℃とすることでカップリング剤の効果を最も引
き出せる。更にカップリング剤の無機充填剤に対する付
着量を5.0重量%以下、好ましくは0.01〜5重量
%とすることにより、積層板とした際の樹脂/無機充填
剤界面の接着性が最も良好となり、寸法変化率の低減や
電気絶縁特性の向上に有効となる。カップリング剤の処
理時間や処理回数等は特に限定するものではなく、処理
の際には数種類のカップリング剤や帯電防止剤等の化合
物を併用してもかまわない。
【0009】無機充填剤としては水酸化アルミニウムが
最も好ましいが、その他の無機充填剤を用いてもかまわ
ない。例えば、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化チタ
ン、マイカ、クレー、炭酸アルミニウム、タルク、ケイ
酸アルミニウム、三酸化アンチモン、シリカ、ガラス短
繊維等が用いられる。また、これらを数種類併用しても
よく、配合量も特に制限するものではないが、エポキシ
樹脂100重量部に対して10〜400重量部とするこ
とが好ましい。
【0010】本発明の印刷配線板用エポキシ樹脂組成物
には、電機絶縁特性を改良するため還元剤を配合するこ
とが好ましい。還元剤としては、積層板の導体に用いら
れる金属に対する還元作用のある化合物であれば特に制
限はなく、フェノール系、硫黄系、リン系等の還元剤を
用いることがでかる。特に、フェノール系還元剤は、ド
リル加工性や耐熱性等の諸特性を低下させることなく耐
金属マイグレーション等の電気絶縁特性を向上させるこ
とができので好ましく用いられる。
【0011】フェノール系還元剤としては、1,2,3
−トリヒドロキシベンゼン(慣用名ピロガロール)、ブ
チル化ヒドロキシアニソール、2,4−ジ−t−ブチル
−4−エチルフェノール等のモノフェノール系や4,
4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3
−メチル−6−t−ブチルフェノール)などのビスフェ
ノール系及び1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3′,
5′−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート]メタン、トリエチレングリコール−ビス−
3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−
フェニル)プロピオネートなどの高分子型フェノール系
の化合物が挙げられる。
【0012】硫黄系還元剤としては、ジラウリルチオジ
プロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネートな
どが挙げられる。また、リン系還元剤としては、トリフ
ェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイ
トなどが挙げられる。
【0013】これら還元剤は何種類かを併用することも
でき、配合量はエポキシ樹脂100重量部に対して、
0.1〜20重量部が好ましい。0.1重量部未満では
絶縁特性の向上効果が小さく、20重量部を超えると絶
縁特性や耐熱性などが低下することがある。
【0014】本発明の印刷配線板用エポキシ樹脂組成物
には必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤等が配合され
る。
【0015】本発明の印刷配線板用エポキシ樹脂組成物
は、各種の形態で利用されるが基材に塗布、含浸する際
にはしばしば溶剤が用いられる。それらの溶剤として
は、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレ
ン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、エチレング
リコールモノメチルエーテル、N,N−ジメチルアセト
アミド、メタノール、エタノールなどがあり、これらは
何種類かを混合してもよい。
【0016】前記各成分を配合して得たワニスは、ガラ
ス布、ガラス不織布又は紙、ガラス以外を成分とする布
などの基材に含浸させ、乾燥炉中で80〜200℃の範
囲で乾燥させることにより、印刷配線板用プリプレグを
得る。プリプレグを150〜190℃、2.0〜8.0
MPaの範囲で加熱加圧すると印刷配線板又は金属張積
層板が得られる。
【0017】ここでの乾燥とは、溶剤を使用した場合に
は溶剤を除去すること、溶剤を使用しない場合には室温
で流動性がなくなるようにすることをいう。
【0018】
【課題を解決するための手段】
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0020】実施例1 臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂 100重量部 ジシアンジアミド 4重量部 2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15重量部 エチレングリコールモノメチルエーテル 30重量部 メチルエチルケトン 30重量部 からなる上記エポキシ樹脂配合ワニスに水酸化アルミニ
ウム(住友化学工業(株)製CL−310)100重量
部を以下の条件で処理したものを配合した。γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業
(株)製KBM403)をメタノールで希釈し1.0重
量%にした処理液に上記水酸化アルミニウムを投入し十
分攪拌した後、100℃/30分乾燥した。カップリン
グ剤の付着量は0.1重量%であった。
【0021】上記材料を混合して均一なワニスを作製し
た。このワニスをガラス不織布(日本バイリーン(株)
製EPM−4060N)に樹脂分90.0±2.0重量
%になるように含浸、乾燥してガラス不織布プリプレグ
を得た。
【0022】水酸化アルミニウムを配合しない他は、前
記と同じ組成のワニスをガラス布(日東紡績(株)製W
E−18K−RB84)に樹脂分41.0±3.0重量
%となるように含浸、乾燥してガラス織布プリプレグを
得た。
【0023】ガラス不織布プリプレグの上下にガラス織
布プリプレグを重ね、最外層に厚さ18μmの電解銅箔
(日本電解(株)製)を配置し、170℃/2.94M
Paで70分間加熱加圧して厚さ1.6mmの銅張積層
板を得た。
【0024】実施例2 実施例1の乾燥温度を120℃に変更した以外は、実施
例1と同様にして銅張積層板を得た。
【0025】実施例3 実施例1のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン(信越化学工業(株)製KBM403)をメタノール
で希釈し0.5重量%にした処理液に水酸化アルミニウ
ムを投入し十分攪拌した後、100℃/30分乾燥し、
カップリング剤の付着量を0.05重量%に変更した以
外は、実施例1と同様にして銅張積層板を得た。
【0026】実施例4 実施例1のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン(信越化学工業(株)製KBM403)をメタノール
で希釈し5重量%にした処理液に水酸化アルミニウムを
投入し十分攪拌した後、100℃/30分乾燥し、カッ
プリング剤の付着量を4.0重量%に変更した以外は、
実施例1と同様にして銅張積層板を得た。
【0027】実施例5 実施例1の水酸化アルミニウムの処理をγ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製
KBM403)の代わりにγ−アミノプロピルトリメト
キシシラン(信越化学工業(株)製KBM903)で処
理したものを使用した以外は、実施例1と同様にして銅
張積層板を得た。その際、カップリング剤の付着量は
0.1重量%であった。
【0028】実施例6 実施例1の水酸化アルミニウムの処理をγ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製
KBM403)の代わりにN−フェニル−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製KB
M573)で処理したものを使用した以外は、実施例1
と同様にして銅張積層板を得た。その際、カップリング
剤の付着量は0.1重量%であった。
【0029】実施例7 実施例1の水酸化アルミニウムをクレー(土屋カオリン
(株)製)に変更した以外は、実施例1と同様にして銅
張積層板を得た。
【0030】実施例8 実施例1の水酸化アルミニウムをタルク(富士タルク
(株)製)に変更した以外は、実施例1と同様にして銅
張積層板を得た。
【0031】比較例1 実施例1の水酸化アルミニウムをカップリング剤で処理
しないものに変更した以外は、実施例1と同様にして銅
張積層板を得た。
【0032】比較例2 比較例1のワニスに直接γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン(信越化学工業(株)製KBM403)
を2重量部配合した以外は、実施例1と同様にして銅張
積層板を得た。
【0033】比較例3 実施例1の乾燥温度を140℃に変更した以外は、実施
例1と同様にして銅張積層板を得た。
【0034】比較例4 実施例1のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン(信越化学工業(株)製KBM403)をメタノール
で希釈し10重量%にした処理液に水酸化アルミニウム
を投入し十分攪拌した後、100℃/30分乾燥し、カ
ップリング剤の付着量を8.0重量%に変更した以外
は、実施例1と同様にして銅張積層板を得た。
【0035】以上のようにして得られた銅張積層板の寸
法変化率や絶縁抵抗を測定した。寸法変化率は300m
m×300mmに切断した銅張積層板の常態と銅箔をエ
ッチングした後170℃/30分乾燥後の差から算出し
た。絶縁抵抗は常態とプレッシャクッカ処理5時間後に
ついてJIS−C−6481にもとづいて測定した。結
果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】予めカップリング剤で処理した無機充填剤
を用いた実施例1〜8は、タテ、ヨコの寸法変化率も小
さく、PCT5h後の絶縁抵抗値も高くなる傾向を示し
た。特に、無機充填剤として水酸化アルミニウムを用い
た実施例1〜6では、この傾向が顕著であった。また、
比較例3や比較例4に示すように、乾燥温度が120℃
より高い系やカップリング剤の付着量が5.0重量%を
超えた系では、PCT処理後の絶縁抵抗値はやや低下す
る傾向を示した。
【0038】実施例9 エポキシ樹脂配合ワニスのとして下記組成のものを用い
た。
【0039】 臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂 100重量部 ジシアンジアミド 4重量部 2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15重量部 エチレングリコールモノメチルエーテル 30重量部 メチルエチルケトン 30重量部 水酸化アルミニウム(カップリング剤処理) 100重量部 ピロガロール 0.5重量部 水酸化アルミニウムとしては、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製KBM4
03)をメタノールで希釈し1.0重量%にした処理液
に水酸化アルミニウム(住友化学工業(株)製CL−3
10)を投入し十分攪拌した後、100℃/30分乾燥
して得られたものを用いた。カップリング剤の付着量は
0.1重量%であった。
【0040】上記材料を混合して均一なワニスを作製し
た。このワニスをガラス不織布(日本バイリーン(株)
製EPM−4060N)に樹脂分90.0±2.0重量
%になるように含浸、乾燥してガラス不織布プリプレグ
を得た。
【0041】水酸化アルミニウムを配合しない他は、前
記と同じ組成のワニスをガラス布(日東紡績(株)製W
E−18K−RB84)に樹脂分41.0±3.0重量
%となるように含浸、乾燥してガラス織布プリプレグを
得た。
【0042】ガラス不織布プリプレグの上下にガラス織
布プリプレグを重ね、最外層に厚さ18μmの電解銅箔
(日本電解(株)製)を配置し、170℃/2.94M
Paで70分間加熱加圧して厚さ1.6mmの銅張積層
板を得た。
【0043】実施例10 実施例9のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン(信越化学工業(株)製KBM403)をメタノール
で希釈し0.5重量%にした処理液に水酸化アルミニウ
ムを投入し十分攪拌した後、100℃/30分乾燥し、
カップリング剤の付着量を0.05重量%に変更した以
外は、実施例9と同様にして銅張積層板を得た。
【0044】実施例11 実施例9のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン(信越化学工業(株)製KBM403)をメタノール
で希釈し10重量%にした処理液に水酸化アルミニウム
を投入し十分攪拌した後、100℃/30分乾燥し、カ
ップリング剤の付着量を8.0重量%に変更した以外
は、実施例9と同様にして銅張積層板を得た。
【0045】実施例12 実施例9の水酸化アルミニウムの処理をγ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製
KBM403)の代わりにγ−アミノプロピルトリメト
キシシラン(信越化学工業(株)製KBM903)で処
理したものを使用し、カップリング剤の付着量を0.1
重量%に変更した以外は、実施例9と同様にして銅張積
層板を得た。
【0046】実施例13 実施例9の水酸化アルミニウムの処理をγ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製
KBM403)の代わりにN−フェニル−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製KB
M573)で処理したものを使用し、カップリング剤の
付着量を0.1重量%に変更した以外は、実施例9と同
様にして銅張積層板を得た。
【0047】実施例14 実施例9におけるピロガロールの代わりに、4,4′−
ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)を0.5重量部配合した以外は、実施例9と同様に
して銅張積層板を得た。
【0048】実施例15 実施例9におけるピロガロールの代わりに、テトラキス
[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを0.
5重量部配合した以外は、実施例9と同様にして銅張積
層板を得た。
【0049】実施例16 実施例9におけるピロガロールの代わりに、ジラウリル
チオジプロピオネートを0.5重量部配合した以外は、
実施例9と同様にして銅張積層板を得た。
【0050】実施例17 実施例9におけるピロガロールの代わりに、トリフェニ
ルホスファイトを0.5重量部配合した以外は、実施例
9と同様にして銅張積層板を得た。
【0051】実施例18 実施例9におけるピロガロールの代わりに、4,4′−
ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)を0.25重量部とジラウリルチオジプロピオネー
ト0.25重量部配合した以外は、実施例9と同様にし
て銅張積層板を得た。
【0052】比較例5 実施例9の水酸化アルミニウムをカップリング剤で処理
しないものに変更した以外は、実施例1と同様にして銅
張積層板を得た。
【0053】比較例6 実施例9の水酸化アルミニウムをカップリング剤で処理
しないものに変更し、ピロガロールを配合しなかった以
外は、実施例9と同様にして銅張積層板を得た。
【0054】比較例7 比較例5のワニスに直接γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン(信越化学工業(株)製KBM403)
を2重量部配合した以外は、実施例9と同様にして銅張
積層板を得た。
【0055】比較例8 実施例9のピロガロールを配合しなかった以外は、実施
例9と同様にして銅張積層板を得た。
【0056】以上のようにして得られた銅張積層板の寸
法変化率や絶縁抵抗及び金属マイグレーション性を測定
した。寸法変化率は300mm×300mmに切断した
銅張積層板の常態と銅箔をエッチングした後170℃/
30分乾燥後の差から算出した。絶縁抵抗は常態とプレ
ッシャクッカ処理5時間後についてJIS−C−648
1にもとづいて測定した。金属マイグレーション性は以
下のようにして評価した。実施例9〜18、比較例5〜
8で得られた銅張積層板に回路加工を施し、マイグレー
ション試験を行った。スルーホール穴あけは0.7mm
径のドリルを用いて回転数60,000rpm、送り速
度1,800mm/分の条件で行った。穴壁間隔は55
0μmとし、各試料について400穴(スルーホール/
スルーホール間200ケ所)について評価を行った。試
験条件は、不飽和プレッシャクッカ装置を用いて122
℃/90%RH雰囲気中100V印加とした。耐銅マイ
グレーション性は、スルーホール/スルーホール間に導
通破壊が生じるまでの日数で評価した。結果を表2に示
す。
【0057】
【表1】
【0058】予めカップリング剤で処理した無機充填剤
及び還元剤を用いた実施例9〜18は、優れた耐銅マイ
グレーション性を有し、タテ、ヨコの寸法変化率も小さ
く、PCT5h後の絶縁抵抗値も高くなる傾向を示し
た。また、実施例11に示すように、カップリング剤の
付着量が5.0重量%を超えてもその効果は殆ど変わら
なかった。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の印刷配線板用エポキシ樹脂組成物は、従来技術に比べ
て印刷配線板の材料に用いた場合、寸法変化率を低減し
かつ電気絶縁特性を向上させるものである。
【0060】また、還元剤を添加した場合、耐金属マイ
グレーション性に優れた印刷配線板が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂及び80℃〜120℃の乾
    燥温度でカップリング剤で処理され、かつカップリング
    剤の付着量が5.0重量%以下である無機充填剤を必須
    成分として配合したことを特徴する印刷配線板用エポキ
    シ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂、80℃〜120℃の温度
    範囲でカップリング剤で処理され、かつカップリング剤
    の付着量が5.0重量%以下である無機充填剤及び還元
    剤を必須成分として配合したことを特徴する印刷配線板
    用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 無機充填剤が水酸化アルミニウムである
    請求項1又は2記載の印刷配線板用エポキシ樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 還元剤がフェノール系還元剤である請求
    項2記載の印刷配線板用エポキシ樹脂組成物。
JP19168193A 1993-07-06 1993-07-06 印刷配線板用エポキシ樹脂組成物 Pending JPH0726122A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006052357A (ja) * 2004-08-16 2006-02-23 Denki Kagaku Kogyo Kk 充填材及びその製造方法
CN100343325C (zh) * 2000-08-18 2007-10-17 长春人造树脂厂股份有限公司 阻燃性环氧树脂组合物、制备方法及其应用
JP2007269929A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Nippon Zeon Co Ltd 硬化性樹脂組成物およびその利用

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