JP2008050566A - 樹脂組成物、プリプレグ及び該プリプレグを用いた金属張積層板 - Google Patents

樹脂組成物、プリプレグ及び該プリプレグを用いた金属張積層板 Download PDF

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周治 合津
Yasuhiro Murai
康裕 村井
Teruo Hirata
照夫 平田
Yoko Ichizawa
容子 市澤
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Abstract

【課題】鉛フリーはんだを使用したプリント配線板製造工程において、基板のふくれ等の不具合発生が少なく、かつ、基板の接続信頼性、絶縁信頼性が良好である樹脂組成物、該組成物を基材に含浸させたプリプレグ及び該プリプレグを用いた金属張積層板を提供する。
【解決手段】(A)エポキシ当量500以下の2官能型エポキシ樹脂、(B)テトラキス(ヒドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂、(C)ノボラック型エポキシ樹脂、(D)臭素系難燃剤、(E)硬化剤及び(F)無機充填材を含有する樹脂組成物において、(B)/(A)(質量比)が0.5〜2.0、無機充填材を除く樹脂組成物において、ノボラック構造を有する樹脂の含有量が30〜70質量%及び臭素含有量が11.5〜14.5質量%である樹脂組成物、該樹脂組成物を基材に含浸させたプリプレグ及び該プリプレグを用いた金属張積層板である。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、プリプレグ及び該プリプレグを用いた金属張積層板に関する。
電子機器に用いられているプリント配線板のはんだ付けには、従来、鉛−錫を用いた共晶はんだが使用されてきた(例えば、特許文献1参照)。
しかし、環境問題の高まりと共に、鉛の人体、環境への影響を考慮し、脱鉛化が急速に進行している。
一般的に、鉛フリーはんだの溶融温度は、従来の鉛−錫系よりも高くなっている(210〜230℃)。
そのため、従来、一般的に使用されていたプリント配線板用材料(FR−4)では、リフロー工程での基板の膨れ発生又は絶縁信頼性が低下するという問題点があった。
この問題点を解消するため、基板に使用する樹脂のガラス転移温度を高くするか又は充填材を多量に添加するといった手法がとられている。
しかしながら、樹脂のガラス転移温度を高くするか又はシリカに代表される高硬度の充填材を高充填すると、機械加工性の悪化、充填材を含む樹脂粉の粉落ち等が増加し、プリント配線板製造工程において、異物が混入するといった問題点があった。
特開昭61−162265号公報
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、鉛フリーはんだを使用したプリント配線板製造工程において、基板のふくれ等の不具合の発生が少なく、かつ、基板の接続信頼性、絶縁信頼性が良好である樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、上記の樹脂組成物を基材に含浸させたプリプレグ及び該プリプレグを用いた金属張積層板を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意研究を続けた結果、2官能型エポキシ樹脂と共に、特定の成分を含み、かつ該2官能型エポキシ樹脂と特定構造のエポキシ樹脂との比が所定の比率であって、ノボラック構造を有する樹脂及び臭素含有量を特定量含む樹脂組成物が上記目的に適合しうることを見出した。
本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
1.(A)エポキシ当量500以下の2官能型エポキシ樹脂、(B)テトラキス(ヒドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂、(C)ノボラック型エポキシ樹脂、(D)臭素系難燃剤、(E)硬化剤及び(F)無機充填材を含有する樹脂組成物であって、(B)/(A)が0.5〜2.0(質量比)、無機充填材を除く樹脂組成物中のノボラック構造を有する樹脂の含有量が30〜70質量%及び無機充填材を除く樹脂組成物中の臭素含有量が11.5〜14.5質量%であることを特徴とする樹脂組成物、
2.(F)無機充填材が、シリカである上記1に記載の樹脂組成物、
3.(F)シリカの平均粒径が3.0〜5.0μmであり、かつ、比表面積が3.3〜6.1m2/gである上記2に記載の樹脂組成物、
4.上記1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなるプリプレグ、
5.基材が、ガラス織布である上記4に記載のプリプレグ、
6.上記4又は5に記載のプリプレグの両面又は片面に金属層が形成されてなる金属張積層板
に関するものである。
本発明によれば、鉛フリーはんだを使用する多層プリント配線板製造工程において、基板のふくれなどの不具合の発生が少なく、かつ、基板の接続信頼性、絶縁信頼性に優れた樹脂組成物、プリプレグ及び該プリプレグを用いた金属張積層板を提供することが可能となる。
本発明で用いる(A)成分は、エポキシ当量500以下の2官能型エポキシ樹脂である。
エポキシ当量500以下の2官能型エポキシ樹脂としては、分子内に2個のエポキシ基を有する化合物ならばどのようなものでも使用することができ、例えば、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールSエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、ビスフェノールADエポキシ樹脂、ナフタレンエポキシ樹脂、ビフェニルエポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。
これらのエポキシ樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
また、これらのエポキシ樹脂は、基板の可撓性を考慮すると、液状型を用いることが望ましく、誘電特性を考慮すると、ビフェニルエポキシ型を用いることが望ましい。
エポキシ当量が500以下の2官能型エポキシ樹脂を用いると反応性が向上し、樹脂特性を悪化させることがない。
エポキシ当量としては、好ましくは300以下、より好ましくは150〜250の範囲である。
エポキシ当量が500以下の2官能型エポキシ樹脂の配合量は、特に制限はないが、無機充填材を除く樹脂組成物に対して、通常、10質量%以下、好ましくは8質量%以下、より好ましくは2〜7質量%の割合で配合される。
配合量が10質量%以下であると、塗工時の塗工布のベタツキがなく、ガラス転移温度の低下等が認められず好ましい。
これらのエポキシ樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明で用いる(B)成分のテトラキス(ヒドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂としては、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン等のエポキシ樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらのエポキシ樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明において用いられる、(B)テトラキス(ヒドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂と(A)エポキシ当量500以下の2官能型エポキシ樹脂の配合比率、(B)/(A)(質量比)は、0.5〜2.0の範囲であることを要し、好ましくは0.7〜2.0の範囲、より好ましくは0.7〜1.9の範囲である。
(B)/(A)(質量比)が0.5以上であると、耐熱性が上昇し、2.0以下であると機械加工性が向上する。
本発明で用いる(C)成分のノボラック型エポキシ樹脂としては、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールビフェニレンノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらのエポキシ樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
無機充填材を除く樹脂組成物中の(C)成分のノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、5〜70質量%の範囲であることを要し、好ましくは5〜50質量%の範囲、より好ましくは10〜50質量%の範囲である。
ノボラック型エポキシ樹脂が70質量%を超えると機械加工性が悪化し、5質量%未満であると、耐熱性が低下する。
また、無機充填材を除く樹脂組成物中のノボラック構造を有する樹脂〔(C)成分+(E)成分〕の含有量は、30〜70質量%の範囲であることを要し、好ましくは30〜60質量%の範囲、より好ましくは30〜50質量%の範囲である。
ノボラック構造を有する樹脂が30質量%以上であると、耐熱性の上昇が認められ、70質量%以下であると、機械加工性が向上するため好ましい。
本発明で用いる(D)成分の臭素系難燃剤としては、臭素含有エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA、1,2−ジブロモ−4−(1,2−ジブロモエチル)シクロヘキサン、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリスチレン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの臭素系難燃剤は、単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
無機充填材を除く樹脂組成物中の臭素含有量は、通常、11.5〜14.5質量%であることを要し、好ましくは12.0〜14.5質量%、より好ましくは12.0〜14.0質量%の範囲である。
臭素含有量が11.5質量%以上であると、難燃性が十分であり、又臭素含有量が14.5質量%以下であると、一般的に臭素含有樹脂の熱分解温度が低く、加熱発生ガスによる耐熱性の低下が抑制される。
本発明で用いる(E)成分の硬化剤としては、従来公知のジシアンジアミド、ジアミノフェニルメタン、ジアミノフェニルスルフォン、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、更にはフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂などを用いることができる。
これら硬化剤は、単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
硬化剤の含有量は、特に制限はないが、樹脂組成物中のエポキシ樹脂100質量部に対して、通常、1〜40質量部、好ましくは1〜30質量部である。
また、上記硬化剤と共に硬化促進剤を用いることができる。
硬化促進剤については、特に制限はなく、例えば、イミダゾール系化合物、有機リン系化合物、第2級アミン、第3級アミン、第4級アンモニウム塩等が用いられ、2種類以上を併用してもよい。
硬化促進剤の配合量についても、特に制限はないが、樹脂組成物中のエポキシ樹脂100質量部に対して、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.02〜5質量部である。
イミダゾール系化合物としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、4、5−ジフェニルイミダゾール、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾール、2、4−ジメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾリン、2、4−ジメチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリン等が挙げられる。
これらイミダゾール系化合物は、マスク剤によりマスクされていてもよい。
マスク化剤としては、アクリロニトリル、フェニレンジイソシアネート、トルイジンイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、メチレンビスフェニルイソシアネート、メラミンアクリレート等が挙げられる。
有機リン系化合物としては、エチルホスフィン、プロピルホスフィン、ブチルホスフィン、フェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン/トリフェニルボラン錯体、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等が挙げられる。
第2級アミンとしては、モルホリン、ピペリジン、ピロリジン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−アルキルアリールアミン、ピペラジン、ジアリルアミン、チアゾリン、チオモルホリン等が挙げられる。
第3級アミンとしては、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアミノメチル)フェノール等が挙げられる。
第4級アンモニウム塩としては、テトラブチルアンモニウムアイオダイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムフルオライド、塩化ベンザルコニウム、ベンジルジ(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムクロライド、デシルジ(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムブロマイド等が挙げられる。
本発明で用いる(F)成分の無機充填材としては、硝酸アルミニウム水和物、硫酸カルシウム水和物、シュウ酸カルシウム水和物等、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、クレー、ガラス、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、アルミナ、シリカ、酸化チタン等の無機充填材が挙げられるが、特に、これらに限定されるものではない。
また、これらの無機充填材は、単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
無機充填材の配合量は、適宜選択されるが、全樹脂組成物に対し、通常、25〜35質量%の範囲、好ましくは27〜33質量%である。
無機充填材の配合量が25質量%以上であると、接続信頼性を確保するための低熱膨張特性を得ることができ、35質量%以下であると、外層ピール強度の上昇、ドリル磨耗量の低下が認められる。
無機充填材としては、耐熱性、基材の熱膨張性を考慮すると、シリカを使用することが望ましい。
更に、平均粒径が3.0〜5.0μmであって、比表面積が3.3〜6.1m2/gの範囲のシリカを用いると、シリカの凝集、沈降を抑えることができ、良好なワニス状態を得ることができる。
シリカの平均粒径は、好ましくは3.5〜5.0μmの範囲であり、比表面積は、好ましくは3.5〜5.9m2/gの範囲である。
本発明の樹脂組成物は、溶媒で希釈してワニス化して使用することが好ましい。
樹脂組成物のワニスは、上記の配合材料に必要に応じて有機溶媒を加え、混合することにより得られる。
溶媒としては、特に制限はないが、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノールなどのアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン(以下、「MEK」という。)、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、N−メチルピロリドン、N、N'−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、酢酸エチル、メチルセロソルブアセテートなどのエステル系溶媒、ブチロニトリルのようなニトリル系溶媒などがあり、これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。
また、ワニスの固形分濃度については特に制限はなく、樹脂組成、各成分の配合量等により適宜変更できるが、プリプレグを作製する場合は、ワニスが適度の粘度を有し、外観が良好なプリプレグが得られる点から、通常、50〜80質量%、好ましくは50〜70質量%である。
すなわち、50質量%以上であると、ワニス粘度が適度で、プリプレグの樹脂分が上昇し、80質量%以下であると、ワニスの増粘等によるプリプレグの外観等の低下がなくなる。
本発明のプリプレグは、本発明の樹脂組成物を基材に含浸させてなるものである。
基材としては、金属箔張り積層板や多層印刷配線板を製造する際に用いられるものであれば、特に制限はないが、通常、織布、不織布等の繊維基材が用いられる。
繊維基材の材質としては、ガラス、アルミナ、ボロン、シリカアルミナガラス、シリカガラス、チラノ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア等の無機繊維やアラミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、カーボン、セルロース等の有機繊維等及びこれらの混抄系があり、特に、ガラス繊維の織布が好ましく用いられる。
プリプレグに使用される基材としては、通常、厚さが20〜200μm程度、好ましくは30〜200μmのガラス織布が好適である。
本発明の樹脂組成物のワニスを基材に含浸させ、通常、80〜200℃の範囲、好ましくは120〜190℃の範囲で乾燥させて、プリプレグを製造する。
樹脂組成物を基材に含浸させる方法としては、ワニスに基材を含浸させる方法、基材表面に樹脂組成物を塗布する方法などが挙げられる。
プリプレグの製造方法、製造条件、乾燥条件等などについては、特に制限はないが、ワニスに使用した溶媒が、通常、80質量%以上、好ましくは95質量%以上揮発していることが好ましい。
プリプレグの乾燥温度は、通常、80〜200℃、好ましくは120〜190℃、乾燥時間はワニスのゲル化時間との兼ね合いで適宜選択され、特に制限はない。
また、ワニスの含浸量は、ワニス固形分と基材の総量に対して、ワニス固形分が、通常、35〜80質量%、好ましくは50〜80質量%、より好ましくは60〜75質量%になるように調整する。
本発明のプリプレグは、通常、130〜250℃の範囲、好ましくは150〜200℃の範囲の温度、0.5〜20MPa、好ましくは1〜8MPaの範囲の圧力で、加熱加圧成形される。
金属張積層板の構成材は、特に制限するものではないが、銅箔付き積層体、銅箔、アルミ箔付積層体、離型フィルム(旭硝子:アフレックス)などが用いられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明はこれらに制限されるものではない。
実施例1
撹拌装置、コンデンサ、温度計を備えたガラスフラスコに、(A)ビスフェノールA(BPA)型固形樹脂(エポキシ当量:475、ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名エピコート1001)5.0質量部、(B)テトラキス(ヒドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂(エポキシ当量:200、ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名エピコート1031S)10.0質量部、(C)フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:178、臭素含有率:21質量%、ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名エピコート154)10.0質量部、(D)臭素含有樹脂(エポキシ当量:475、ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名エピコート5046)75.0質量部、(E)ビスフェノールA(BPA)ノボラック型フェノール樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名YLH129)31.3質量部、(F)シリカ(福島窯業株式会社製、商品名F05−30、平均粒径4.2μm、比表面積5.8m2/g)45.0質量部及び硬化促進剤として2E4MZ(四国化成株式会社製、商品名)0.1質量部をメチルエチルケトン(MEK)に溶解、希釈し、1時間室温で撹拌を行い、固形分60質量%の樹脂組成物ワニスになるようにMEKで調整した。
このワニスを厚さ100μmのガラス布(スタイル2116、Eガラス)に含浸後、150℃で5分間乾燥して、樹脂分50質量%のプリプレグを得た。
このプリプレグを16枚、その両側に12μmの銅箔を重ね、170℃、90分、4.0MPaのプレス条件で、厚さ1.6mmの銅張積層板を作製した。
実施例2及び3
(D)成分を臭素含有樹脂をエピコート5050(エポキシ当量:395、臭素含有率:49質量%、ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)に変更し、配合量を表1に記載の配合量とした以外は、実施例1と同様にして、厚さ1.6mmの銅張積層板を作製した。
比較例1
配合量を表1記載の配合量とした以外は、実施例1と同様にして、厚さ1.6mmの銅張積層板を作製した。
比較例2
(D)成分である臭素含有樹脂をエピコート5050(エポキシ当量:395、臭素含有率:49質量%、ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)に変更し、配合量を表1に記載の配合量とした以外は、実施例1と同様にして、厚さ1.6mmの銅張積層板を作製した。
上記、各実施例及び各比較例で作製した銅張積層板を用い、耐熱性及びスルーホール接続信頼性を評価した。
その結果を表1に示す。
(1)耐熱性(T288)
IPC TM650に準拠し、T288耐熱性評価(銅箔付)を実施した。
(2)吸湿耐熱性(PCT吸湿耐熱)
両側の銅箔を全面エッチングした銅張積層板を50mm角に切断し、一定時間PCT処理(121℃、0.22MPa処理)したものを、288℃のはんだ槽に20秒間浸漬し、基板の膨れを評価した。
(3)スルーホール接続信頼性
ドリル直径φ0.4mm、めっき厚み20μm及びランド径φ0.6mmのテストパターンを作製し、「−55℃、30分→室温→150℃、30分→室温」を1サイクルとし、スルーホール接続抵抗値が10%低下するまでのサイクル数をカウントした。
試験は100サイクルを1セットとして実施した。
(4)外形加工
外形加工は、打抜き用超硬合金金型により、上下型の抜きクリアランスを25μmとして、80トンプレスによって行い、端部の剥離長さを測定した。
Figure 2008050566
表1から明らかなように、実施例1〜3で作製した銅張積層板は、T288耐熱性、吸湿耐熱性、スルーホール接続信頼性及び外形加工性全てに優れている。
これに対し、比較例1で作製した銅張積層板は、スルーホール接続信頼性及び外形加工性には優れるが、特に吸湿耐熱性が劣る。
また、比較例2で作製した銅張積層板は、スルーホール接続信頼性には優れるが、T288耐熱性及び外形加工性が劣る。
本発明の樹脂組成物を用いた金属張積層板は、鉛フリーはんだを使用する多層プリント配線板製造工程において、T288耐熱性、吸湿耐熱性、スルーホール接続信頼性及び外形加工性に優れているため、基板のふくれなどの不具合発生が少なく、かつ、基板の接続信頼性、絶縁信頼性に優れている。

Claims (6)

  1. (A)エポキシ当量500以下の2官能型エポキシ樹脂、(B)テトラキス(ヒドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂、(C)ノボラック型エポキシ樹脂、(D)臭素系難燃剤、(E)硬化剤及び(F)無機充填材を含有する樹脂組成物であって、(B)/(A)(質量比)が0.5〜2.0、無機充填材を除く樹脂組成物中のノボラック構造を有する樹脂の含有量が30〜70質量%及び無機充填材を除く樹脂組成物中の臭素含有量が11.5〜14.5質量%であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. (F)無機充填材が、シリカである請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. (F)シリカの平均粒径が3.0〜5.0μmであり、かつ、比表面積が3.3〜6.1m2/gである請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなるプリプレグ。
  5. 基材が、ガラス織布である請求項4に記載のプリプレグ。
  6. 請求項4又は5に記載のプリプレグの両面又は片面に金属層が形成されてなる金属張積層板。
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