JP5040586B2 - 樹脂組成物、プリプレグ及び積層板 - Google Patents

樹脂組成物、プリプレグ及び積層板 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂組成物、プリプレグ及び積層板に関するものである。
電子機器に用いられているプリント配線板のはんだ付けには、従来、鉛−錫を用いた共晶はんだが使用されていた。
しかし、環境問題の高まりと共に,鉛の人体、環境への影響を考慮し、脱鉛化が急速に進行している。
一般的に、鉛フリーはんだの溶融温度は、従来の鉛−錫系よりも高くなっている(210〜230℃)。
そのため、従来、一般的に使用されていたプリント配線板用材料(FR−4)では、リフロー工程での基板の膨れの発生又は絶縁信頼性が低下するという問題があった。
このため、基板に使用する樹脂のガラス転移温度(Tg)を高くするか又は充填材を多量に添加するといった手法がとられている。
しかし、従来の高Tgの基板では、260℃前後のリフロー試験において膨れが発生してしまうという問題点、或いはシリカに代表される高硬度の充填材を高充填すると、打抜き加工性の悪化及びドリル磨耗量が大幅に上昇し、プリント配線板製造工程において、充填物が混入するといった問題があった。
特開2002−80624号公報
本発明は、前記の従来技術の問題点を解消し、鉛フリーはんだを使用したプリント配線板の製造工程において、基板の膨れ等の不具合発生が少なく、かつ基板の接続信頼性、絶縁信頼性が良好であり、又ガラス転移温度(Tg)が高く、かつ基板の打抜き加工性が良好である樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたプリプレグ及び積層板を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意研究を続けた結果、特定のエポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂、特定の2官能型硬化剤、多官能型硬化剤及び無機充填剤の組み合わせからなる樹脂組成物において、無機充填剤を除く樹脂成分中の特定の2官能型硬化剤の含有量及び該無機成分を除く樹脂成分中の臭素の含有量を特定の範囲とした樹脂組成物が上記目的を達成しうることを見出した。
本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
1.(A)テトラキスヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂、(B)前記(A)成分以外の多官能型エポキシ樹脂、(C)2官能型であり、かつ平均重量分子量が400〜900である硬化剤、(D)前記(C)成分以外の多官能型硬化剤及び(E)無機充填材を含有する樹脂組成物において、(E)無機充填材を除く樹脂成分中の(C)成分の含有量が20〜30質量%であり、該樹脂組成物中に臭素を含有する成分を含み、かつ前記(E)成分を除く樹脂成分中の臭素含有量が11.5〜14.5質量%であることを特徴とする樹脂組成物、
2.(E)無機充填材が、シリカである上記1に記載の樹脂組成物、
3.シリカの平均粒径が、0.5〜5.0μmであり、かつ比表面積が3.3〜6.1m2/gである上記2に記載の樹脂組成物、
4.上記1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸・乾燥させてなるプリプレグ、
5.基材が、ガラス織布である上記4に記載のプリプレグ
に関するものである。
本発明の樹脂組成物は、鉛フリーはんだを用いた多層プリント配線板の製造工程において、基板の膨れ等の不具合発生が少なく、かつ基板の接続信頼性、絶縁信頼性に優れている。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、(A)テトラキスヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂、(B)前記(A)成分以外の多官能型エポキシ樹脂、(C)2官能型であり、かつ平均重量分子量が400〜900である硬化剤、(D)多官能型硬化剤及び(E)無機充填材を含有する樹脂組成物において、(E)無機充填材を除く樹脂成分中の(C)成分の含有量が20〜30質量%であり、該樹脂組成物中に臭素を含有する成分を含み、かつ該(E)成分を除く樹脂成分中の臭素含有量が11.5〜14.5質量%である。
ここで、(E)無機充填材を除く樹脂成分とは、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分を合わせたものを意味し、以下単に樹脂成分と呼称することがある。
本発明で用いる(A)成分のテトラキスヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂としては、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂及び1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂、更にはこれらの臭素化エポキシ樹脂等が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、又、数種類を同時に用いても良い。
(A)成分のエポキシ当量としては、特に制限はないが、通常、190〜230、好ましくは200〜220、より好ましくは205〜215である。
エポキシ当量が上記範囲内であると、硬化剤をバランスよく配合することができ、硬化物特性に優れた樹脂を得ることができる。
また、樹脂成分中の(A)成分の含有量は、無機充填材を除く樹脂成分中、通常、3〜8質量%、好ましくは4〜7質量%、より好ましくは4.5〜6.0質量%である。
(A)成分の含有量が上記範囲内であると、耐熱性と加工性の両立が可能となる。
本発明で用いる(B)前記(A)成分以外の多官能型エポキシ樹脂としては、例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールビフェニレンノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、トリフェニルグリシジルエーテルメタン型エポキシ樹脂、更には、これらの臭素化ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂等の3官能型エポキシ樹脂、テトラグリシジルメタキシレンジアミン型エポキシ樹脂、更には、これらの臭素化エポキシ樹脂等の4官能型エポキシ樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、又数種類を同時に用いても良い。
(B)成分のエポキシ当量としては、特に制限はないが、通常、160〜240、好ましくは180〜230、より好ましくは190〜220である。
エポキシ当量が上記範囲内であると、架橋密度が最適となり、耐熱性が向上する。
また、樹脂成分中の(B)成分の含有量は、通常、35〜70質量%、好ましくは40〜60質量%、より好ましくは45〜60質量%である。
(B)成分の含有量が上記範囲内であると、高いガラス転移温度(Tg)の樹脂組成物が得られる。
基板のガラス転移温度(Tg)を高める為には、ノボラック型エポキシ樹脂を多く用いることが望ましい。
(B)成分中のノボラック型エポキシ樹脂の含有量としては、通常、35〜60質量%、好ましくは40〜55質量%、より好ましくは45〜55質量%である。
本発明で用いる(C)成分の2官能型でありかつ平均重量分子量400〜900である硬化剤としては、ヘキサヒドロビスフェノールA型硬化剤、ポリプロピレングリコール型硬化剤、更にはこれらの臭素化ビスフェノールA型硬化剤、臭素化ポリプロピレングリコール型硬化剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の(C)成分の2官能型硬化剤の平均分子量としては、好ましくは400〜700、より好ましくは450〜650である。
(C)成分の2官能型硬化剤の平均分子量が上記範囲内であると、打ち抜き加工性に優れた樹脂組成物が得られる。
また、樹脂成分中の(C)の含有量は、20〜30質量%、好ましくは20〜26質量%、より好ましくは21〜25質量%である。
(C)成分の含有量が20質量%未満であると打抜き加工性が悪化するため好ましくなく、30質量%を超えるとガラス転移温度(Tg)が低くなる傾向があるため、高温での衝撃試験等で信頼性を確保できないため好ましくない。
本発明で用いる(D)前記(C)成分以外の多官能型硬化剤としては、クレゾールノボラック型硬化剤、フェノールノボラック型硬化剤、フェノールビフェニレンノボラック型硬化剤、ビスフェノールAノボラック型硬化剤、更にはこれらの臭素化ノボラック型硬化剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、又数種類を同時に用いても良い。
また、樹脂成分中の(D)成分の含有量は、通常、18〜27質量%、好ましくは20〜25質量%、より好ましくは21〜24質量%である。
(D)成分の含有量が上記範囲内であると、高い耐熱性と高いガラス転移温度(Tg)の樹脂組成物を得ることができる。
上記のように、樹脂成分中の(A)成分、(B)成分及び(D)成分の合計含有量は、70〜80質量%、好ましくは73〜79質量%、より好ましくは75〜78質量%である。
(A)成分、(B)成分及び(D)成分の合計含有量が70質量%未満であると、ガラス転移温度(Tg)が低くなる傾向があるため、高温での衝撃試験等で信頼性を確保できないため望ましくなく、80質量%を超えると打抜き加工性が悪化するため好ましくない。
本発明において、(A)成分/(B)成分の質量比は、8〜13、好ましくは9〜12であり、より好ましくは10〜12ある。
(A)成分/(B)成分の質量比が上記範囲内であると、高い耐熱性の樹脂組成物が得られる。
また、(C)成分/(D)成分の質量比は、0.8〜1.2、好ましくは0.9〜1.1であり、より好ましくは0.95〜1.05である。
(C)成分/(D)成分の質量比が上記範囲内であると、加工性に優れた樹脂組成物を得ることができる。
また、樹脂成分中の臭素含有量は、11.5〜14.5質量%、好ましくは11.5〜14.0質量%、より好ましくは12.0〜14.0質量%である。
臭素含有量が11.5質量%未満であると難燃性を確保できないため好ましくなく、一般的に、臭素含有樹脂は熱分解温度が低いため、臭素含有率が14.5質量%を超えると、高温時に臭素含有ガスが発生し、耐熱性が低下するため好ましくない。
上記臭素源としては、特に制限はなく、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分以外の成分に由来するものでもよいが、好ましくは(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分に由来するもの、より好ましくは(A)成分及び(C)成分に由来するもの、更に好ましくは(C)成分に由来するものである。
好ましい(A)成分としては、臭素化ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等、好ましい(C)成分としては、テトラブロモビスフェノールA等が挙げられる。
本発明で用いる(E)無機充填材としては、硝酸アルミニウム水和物、硫酸カルシウム水和物、シュウ酸カルシウム水和物等、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、クレー、ガラス、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、アルミナ、シリカ、酸化チタン等の無機充填材が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、又数種類を同時に用いてもよい。
無機充填材としては、耐熱性、基材の熱膨張性を考慮すると、シリカを使用することが望ましい。
また、本発明の樹脂組成物における無機充填材の含有量は、適宜選択すればよいが、通常、25〜35質量%、好ましくは25〜33質量%、より好ましくは25〜32質量%の範囲である。
樹脂組成物中のシリカ含有量が25質量%未満であると接続信頼性を確保するための低熱膨張特性を得られず、また、35質量%を超えると外層ピール強度の低下或いはドリル磨耗量の増加が認められる。
また、シリカの平均粒径及び比表面積は、適宜選択すればよいが、通常、シリカの平均粒径は0.5〜5.0μmであり、同時に、比表面積は3.3〜6.1m2/gの範囲である。
好ましくはシリカの平均粒径は2.0〜5.0μmであり、同時に、比表面積は3.5〜5.5m2/gの範囲、より好ましくはシリカの平均粒径は3.0〜4.5μmであり、同時に、比表面積は3.8〜5.3m2/gの範囲である。
シリカの平均粒径及び比表面積が上記範囲内であると、シリカの凝集、沈降を抑えることができ、良好なワニス状態を得ることができる。
本発明の樹脂組成物においては、硬化促進剤を用いることができる。
硬化促進剤としては、特に制限はないが、例えば、イミダゾール系化合物、有機リン含有化合物、第2級アミン、第3級アミン、第4級アンモニウム塩等が用いられ、これらから単独又は2種以上が選択される。
硬化促進剤の配合量は、特に制限はないが、樹脂組成物中のエポキシ樹脂100質量部に対して、通常、0.05〜1.00質量部、好ましくは0.1〜0.4質量部、より好ましくは0.1〜0.3質量部である。
イミダゾール系化合物としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、4、5−ジフェニルイミダゾール、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾール、2、4−ジメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾリン、2、4−ジメチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリン等が挙げられる。
これらイミダゾール系化合物は、マスク剤によりマスクされていてもよい。
マスク化剤としては、アクリロニトリル、フェニレンジイソシアネート、トルイジンイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、メチレンビスフェニルイソシアネート、メラミンアクリレート等が挙げられる。
有機リン系化合物としては、エチルホスフィン、プロピルホスフィン、ブチルホスフィン、フェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン/トリフェニルボラン錯体、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等が挙げられる。
第2級アミンとしては、モルホリン、ピペリジン、ピロリジン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−アルキルアリールアミン、ピペラジン、ジアリルアミン、チアゾリン、チオモルホリン等が挙げられる。
第3級アミンとしては、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアミノメチル)フェノール等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、溶剤で希釈してワニス化して使用することが好ましい。
このとき使用される溶剤の種類は特に制限はなく、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノールなどのアルコール系溶剤、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン(以下、「MEK」と言う。)、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、N−メチルピロリドン、N、N'−ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、メチルセロソルブアセテートなどのエステル系溶剤、ブチロニトリルなどのニトリル系溶剤等があり、これらは単独で用いても何種類かを混合してもよい。
また、ワニスの固形分濃度は特に制限はなく、樹脂組成や配合量等により適宜変更できるが、プリプレグを作製する場合は、通常、50〜80質量%、好ましくは50〜75質量%、より好ましくは60〜70質量%である。
固形分濃度が50質量%未満では、ワニス粘度が低く、プリプレグの樹脂分が低くなる傾向があり、80質量%を超えるとワニスの増粘等によりプリプレグの外観等が著しく低下しやすくなる傾向がある。
本発明に用いるプリプレグは、本発明の樹脂組成物を基材に含浸させてなるもの
である。
基材としては、金属箔張り積層板や多層印刷配線板を製造する際に用いられるものであれば特に制限されないが、通常、織布や不織布等の繊維基材が用いられる。
繊維基材の材質としては、ガラス、アルミナ、ボロン、シリカアルミナガラス、シリカガラス、チラノ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア等の無機繊維やアラミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、カーボン、セルロース等の有機繊維等およびこれらの混抄系があり、特にガラス繊維の織布が好ましく用いられる。
プリプレグに使用される基材としては、厚さが10〜250μm程度のガラス織布が用いられ、好ましくは15〜200μm、より好ましくは20〜200μmである。
これらの樹脂組成物のワニスを基材に含浸させ、通常、80〜200℃、好ましくは120〜190℃、より好ましくは130〜180℃の範囲で乾燥させて、プリプレグを製造する。
樹脂組成物を基材に含浸させる方法としては、ワニスに基材を含浸させる方法、基材表面に樹脂組成物を塗布する方法などが挙げられる。
プリプレグの製造条件等は、特に制限するものではないが、ワニスに使用した溶剤が80質量%以上揮発しており、好ましくは97質量%以上、より好ましくは99質量%以上である。
このため、製造方法や乾燥条件等も制限はなく、乾燥時の温度は80℃〜200℃程度、好ましくは120〜190℃、より好ましくは130〜180℃であり、時間はワニスのゲル化時間との兼ね合いで特に制限はなく適宜選択される。
また、ワニスの含浸量は、ワニス固形分と基材の総量に対して、ワニス固形分が35〜80質量%であることが好ましい。
本発明の積層板は、通常130〜250℃、好ましくは150℃〜200℃の範囲の温度で、通常0.5〜20MPa、好ましくは1〜8MPaの範囲の圧力で、前記プリプレグまたはその積層体を加熱加圧成形して得られる。
加熱加圧成形の際の構成材としては、特に制限するものではないが、金属箔、銅箔付き積層体、銅箔、アルミ箔付積層体、離型フィルム(旭硝子製:アフレックス)等が用いられる。
特に、前記プリプレグ又はその積層体の両面または片面に金属箔等を配し、加熱加圧成形し、金属張積層板としても良く、更に銅張積層板としても良い。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
実施例1
撹拌装置、コンデンサ、温度計を備えたガラスフラスコに、(A)テトラキスヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂(エポキシ当量:200、ジャパンエポキシレジン株式会社製、エピコート1031S)10.0質量部、(B)フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:178、ジャパンエポキシレジン株式会社製、エピコート154)90.0質量部、(C)テトラブロモビスフェノールA硬化剤(ブロモケム株式会社製、分子量546)45.0質量部、(D)ビスフェノールA(BPA)ノボラック型フェノール樹脂硬化剤(ジャパンエポキシレジン株式会社製、YLH129)45.0質量部、(E)シリカ(福島窯業株式会社製、F05−30、平均粒径4.2μm、比表面積5.8m2/g)65.0質量部、硬化促進剤として2E4MZ(四国化成工業株式会社製)0.1質量部をメチルエチルケトン(MEK)に溶解、希釈し、1時間室温(25℃)にて撹拌を行い、固形分60質量%の樹脂組成物ワニスになるようにMEKで調整した。
このワニスを厚さ約100μmのガラス布(スタイル2116、Eガラス)に含浸後、
150℃で5分間乾燥して樹脂分50質量%のプリプレグを得た。
このプリプレグを16枚用い、その両側に12μmの銅箔を重ね、170℃、90分、4.0MPaのプレス条件で、厚さ、約1.6mmの銅張積層板を作製した。
実施例2
(B)成分の多官能型エポキシ樹脂をビスフェノール(BPA)ノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:210、ジャパンエポキシレジン株式会社製、エピコート157S65)とし、(A)、(C)〜(E)成分の配合量を表1に記載の配合量に変更した以外は、実施例1と同様にして約1.6mmの銅張積層板を作製した。
実施例3
(A)〜(E)成分の配合量を表1に記載の配合量に変更した以外は、実施例1と同様にして約1.6mmの銅張積層板を作製した。
比較例1
(A)〜(E)成分の配合量を表1に記載の配合量に変更した以外は、実施例1と同様にして約1.6mmの銅張積層板を作製した。
上記で作製した銅張積層板を用い、以下の(1)〜(4)の評価を行なった。
その結果を表1に示す。
(1)耐熱性(T288)
IPC TM650に準拠し、T288耐熱性評価(銅箔付)を実施した。
(2)ガラス転移温度(Tg)
TMA 2940〔Dupont社製、TMA(Thermal Material Analyser)〕を用いてガラス転移温度を測定した。
(3)スルーホール接続信頼性
ドリル直径Φ0.4mm、めっき厚み20μm、ランド径Φ0.6mmのテストパターンを作製し、「−55℃、30分→室温→150℃、30分→室温」を1サイクルとし、スルーホール接続抵抗値が10%低下するまでのサイクル数をカウントした。
試験は100サイクルを1セットとして実施した。
(4)基板打抜き剥離面積(白化量)、基板粉落ち量(打抜き粉質量)
打抜き用超硬合金金型により、上下型の抜きクリアランスを25μmとして、80トンプレスによって基板を打抜き、その時の基板打抜き剥離面積(白化量)、発生した打抜き粉の質量を測定した。
Figure 0005040586
表1から明らかなように、実施例1〜2の銅張積層板は、耐熱性に優れ、又スルーホール接続信頼性、打抜き粉の発生量、白化量のバランスに優れることが判明した。
また、実施例3の銅張積層板は、耐熱性、スルーホール接続信頼性に優れることが判明した。
これに対し、比較例1の銅張積層板は、スルーホール接続信頼性、打抜き粉質量、白化量には優れるが、耐熱性が劣ることが判明した。
本発明は、鉛フリーはんだを使用したプリント配線板の製造工程において、基板の膨れ等の不具合発生が少なく、かつ基板の接続信頼性、絶縁信頼性が良好であり、又ガラス転移温度(Tg)が高く、かつ基板の打抜き加工性が良好である樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたプリプレグ及び積層板を提供する。

Claims (6)

  1. (A)テトラキスヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂、(B)前記(A)成分以外の多官能型エポキシ樹脂、(C)2官能型であり、かつ平均重量分子量が400〜900である硬化剤、(D)前記(C)成分以外の多官能型硬化剤及び(E)無機充填材を含有する樹脂組成物において、(E)無機充填材を除く樹脂成分中の(C)成分の含有量が20〜30質量%であり、該樹脂組成物中に(C)成分由来の臭素を含有し、かつ前記(E)成分を除く樹脂成分中の臭素含有量が11.5〜14.5質量%であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. (E)無機充填材が、シリカである請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. シリカの平均粒径が、0.5〜5.0μmであり、かつ比表面積が3.3〜6.1m2/gである請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸・乾燥させてなるプリプレグ。
  5. 基材が、ガラス織布である請求項4に記載のプリプレグ。
  6. 請求項4又は5に記載のプリプレグ又はその積層体を加熱加圧成形してなる積層板。
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