JP2006143850A - 難燃性樹脂組成物、プリプレグ、金属張積層板 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ハロゲン系難燃剤を使用せずに、優れた難燃性を有すると共に、比誘電率、誘電正接に代表される電気特性に優れ、かつ、該当樹脂組成物を用いたプリプレグを用いることで、成形性、耐薬品性、耐熱性の特性バランスが優れている積層板及び多層プリント配線板を提供することにある。
【解決手段】(A)1分子中にエポキシ基を少なくとも2個以上有する非ハロゲン化エポキシ樹脂、(B)トリアジン変性フェノール樹脂硬化剤、(C)トリアジン類、(D)ジアルキルホスフィン酸金属塩を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。また、この難燃性樹脂組成物を含浸してなるプリプレグまたはその積層体の両面または片面に金属層が形成されてなる金属張積層板。
【選択図】なし

Description

本発明は、難燃性樹脂組成物、プリプレグ、金属張積層板に関する。
エポキシ樹脂は、機械強度、耐熱性、密着性、電気絶縁性に優れるため、塗料、電気、土木、接着等の多くの工業分野に使用され、プリント配線板にも多くのエポキシ樹脂が使用されている。これらのプリント配線板を用いた電気機器は、火災への安全性確保のため、通常、難燃性を付与している。難燃性付与のため、従来、TBBA(テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂)を始めとした、ハロゲン化合物を用いるのが一般的であった。しかし、プリント配線板の焼却処分の際、これらハロゲン化合物は燃焼により、有害なダイオキシンが発生するおそれがあるため、その使用を規制する動きが高まっている。
このような理由から、ハロゲン化合物に代わる難燃剤として、リン、窒素、無機充填材等が使用されている。例えば、無機充填材を用いる方法としては、熱分解時に吸熱を起こす水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水和物を含有した無機充填材により難燃化を図る方法(特開2001−151991号公報)が知られているが、この方法では電気特性が低下してしまうといった問題があった。また、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムは耐薬品性に劣るため、エポキシシランカップリング剤、メルカプトシランカップリング剤で表面処理を施す必要があった。リン化合物を用いる方法としては、ホスフィン酸塩またはジホスフィン酸塩を使用する方法(特開2002−284963号公報)が知られているが、この方法では、促進剤、複数の硬化剤を併用しないと硬化しずらく、また、硬化物の物理的特性が悪いという問題があった。
一方、エポキシ樹脂と硬化剤としてトリアジン変性フェノール樹脂のみとの組合せにおいては、プレス時の反応性が高く、硬化が急激に進むため、プレス条件によっては、成形性が難しいという問題があった。
特開2001−151991号公報 特開2002−284963号公報
本発明は、ハロゲン化合物を使用せずに、優れた難燃性および耐熱性を有すると共に、比誘電率、誘電正接に代表される電気特性に優れ、また、プリプレグの外観、成形性に優れた樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、また、本発明の樹脂組成物を用いたプリプレグ、金属張積層板を提供することを目的とする。
本発明(1)は、(A)1分子中にエポキシ基を少なくとも2個以上有する非ハロゲン化エポキシ樹脂、(B)トリアジン変性フェノール樹脂硬化剤、(C)トリアジン類、(D)ジアルキルホスフィン酸金属塩を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物に関する。
また、本発明(2)は、トリアジン類の含有量は、エポキシ当量に対するトリアジン類の当量が0.1当量〜0.5当量となる範囲である前記(1)に記載の難燃性樹脂組成物に関する。
また、本発明(3)は、前記(1)または(2)に記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグに関する。
また、本発明(4)は、基材がガラス織布であることを特徴とする前記(3)に記載のプリプレグに関する。
また、本発明(5)は、前記(3)または(4)に記載のプリプレグまたはその積層体の両面または片面に金属層が形成されてなる金属張積層板に関する。
本発明の樹脂組成物は、ハロゲン化合物を使用せずに、難燃性および耐熱性に優れ、また比誘電率、誘電正接に代表される電気特性が優れ、かつ、プリプレグの外観、成形性に優れている。
本発明で用いる(A)成分の非ハロゲン化エポキシ樹脂としては、1分子中にエポキシ基を少なくとも2個以上有し、かつハロゲン原子を含有しないエポキシ樹脂であれば何れでもよく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、多官能フェノールのジグリシジルエーテル化物、多官能アルコールのジグリシジルエーテル化物、これらの水素添加物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらエポキシ樹脂は、単独で用いても、何種類かを併用しても良い。これらのなかでも、耐熱性及び高いガラス転移温度を考慮すると、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。また、誘電特性を考慮すると、テトラメチルビフェニル型エポキシ、フェノールアラキルエポキシ、ナフタレンアラキルエポキシ、ジシクロペンタジエン型エポキシ等のエポキシ樹脂を用いることが望ましい。
本発明で用いる(B)成分の硬化剤は、トリアジン化合物で変性してなるフェノール樹脂硬化剤であり、例えば、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンなどのトリアジン化合物で、フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾール骨格含有フェノール樹脂、クレゾール骨格含有フェノールノボラック樹脂などのフェノール樹脂硬化剤を変性してなるものである。例えば、メラミン変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノールノボラック樹脂、ベンゾグアナミン変性フェノールノボラック樹脂、アセトグアナミン変性フェノールノボラック樹脂、メラミン変性クレゾール骨格含有フェノール樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。かかるトリアジン変性フェノール樹脂硬化剤の窒素含有量は特に限定されるものではないが、樹脂組成物の難燃性、反応性、硬化物の機械特性等を考慮すると、12.0重量%〜28.0重量%であることが好ましい。また、トリアジン変性フェノール樹脂の水酸基当量は特に限定されるものではないが、硬化物の機械特性等の特性を考慮すると、(A)成分のエポキシ当量に対し、0.4当量〜0.8当量であることが好ましい。
また、本発明では特に使用する必要はないが、エポキシ樹脂の硬化を促進させるために硬化促進剤を使用してもよい。硬化促進剤の種類は特に限定されるものではなく、例えば、イミダゾール系化合物、有機リン系化合物、第2級アミン、第3級アミン等が用いられ、2種類以上を併用してもよい。イミダゾール系化合物としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、4,5−ジフェニルイミダゾール、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリンなどが挙げられる。これらイミダゾール系化合物はマスク化剤によりマスクされていてもよい。マスク化剤としては、アクリロニトリル、フェニレンジイソシアネート、トルイジンイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、メチレンビスフェニルイソシアネート、メラミンアクリレートなどが挙げられる。有機リン系化合物としては、エチルホスフィン、プロピルホスフィン、ブチルホスフィン、フェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン/トリフェニルボラン錯体、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等があげられる。第2級アミンとしてはモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−アルキルアリールアミン、ピペラジン、ジアリルアミン、チアゾリジン、チオモルホリン等があげられる。第3級アミンとしては、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアミノメチル)フェノール等があげられる。硬化促進剤の配合量も特に限定するものではないが、主材であるエポキシ樹脂100重量部に対して0.01〜5.0重量部が好ましい。
本発明で用いる(C)成分のトリアジン類はトリアジン骨格を有する化合物であり、例えば、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンなどが挙げられ、その含有量は特に限定されるものではないが、樹脂組成物の難燃性、反応性、硬化物の機械特性等を考慮すると、エポキシ当量に対するトリアジン類の当量が0.1当量〜0.5当量となる範囲であることが好ましい。また、(B)成分のトリアジン変性フェノール樹脂硬化剤の当量と(C)成分のトリアジン類の当量を合わせた当量は0.7当量〜1.1当量の範囲であることが望ましい。
本発明で用いる(D)成分のジアルキルホスフィン酸金属塩は下記式(1)で表されるホスフィン酸塩である。
Figure 2006143850

式中、R、Rは互いに同一であっても、異なっていてもよく、直鎖状または枝分かれした炭素数1〜6のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。これらのなかでも、メチル基またはエチル基が好ましい。式中、Mは周期律表第IA族、第IIA族、第IIIA族、第IVA族、第VA族、第IIB族、第IVB族、第VIIB族または第VIIIB族の金属、もしくはセリウムである。これらのなかでも、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、アルミニウム、スズ、鉄が好ましく、なかでも、アルミニウムが特に好ましい。ジアルキルホスフィン酸金属塩の添加量は、適宜選択されるが、全樹脂組成物(成分(A)〜(D)の総量)中の(C)中のリン含有量が3.0重量%〜8.0重量%の範囲であることが好ましい。3.0重量%未満では樹脂の難燃性が低下する場合があり、8.0重量%超ではエポキシ樹脂の増粘等によりプリプレグの外観が悪化すると共に取扱が困難となったり、接着強度、耐薬品性、耐熱特性等の基板特性が悪化する場合がある。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、さらに着色剤、酸化防止剤、還元剤、紫外線遮蔽剤、充填剤などを適宜配合することができる。ただし、本発明の樹脂組成物は、その課題から有機臭素化合物、有機塩素化合物等のハロゲン化合物を実質的に含有しないため、それらの構造を含んだ添加剤は使用することができない。
本発明の樹脂組成物は、溶剤で希釈してワニス化して使用することが好ましい。このとき使用される溶剤の種類は特に制限はなく、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノールなどのアルコール系溶剤、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、N−メチルピロリドン、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N’−ジエチルアセトアミドなどのアミド系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、メチルセロソルブアセテートなどのエステル系溶剤、ブチロニトリルなどのニトリル系溶剤等があり、これらは単独で用いても何種類かを混合して用いてもよい。また、ワニスの固形分濃度は特に制限はなく、樹脂の組成等により適宜変更できるが、通常、50重量%〜80重量%、好ましくは50重量%〜70重量%である。50重量%未満では、ワニスの粘度が低く、プリプレグの樹脂分が低くなる傾向があり、80重量%を超えるとワニスの増粘等によりプリプレグの外観等が著しく低下しやすくなる傾向がある。
本発明のプリプレグは、本発明の樹脂組成物を基材に含浸させてなるものである。基材としては、金属箔張り積層板や多層印刷配線板を製造する際に用いられるものであれば特に制限されないが、通常、織布や不織布等の繊維基材が用いられる。繊維基材の材質としては、ガラス、アルミナ、アスベスト、ボロン、シリカアルミナガラス、シリカガラス、チラノ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア等の無機繊維、アラミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、カーボン、セルロース等の有機繊維、及びこれらの混抄系が例示され、なかでも、ガラス織布が好ましい。ガラス織布の種類には特に指定はなく、厚さ20μm〜200μmまでのものを、目的のプリプレグまたは積層板の厚さに合わせて使用することができる。
樹脂ワニスを基材に含浸させる方法としては、特に制限されず、例えば、ウェット方式やドライ方式などの樹脂液に基材を含浸させる方法、基材に樹脂組成物を塗布する方法などが挙げられる。
プリプレグの製造条件等は特に制限するものではないが、ワニスに使用した溶剤が80重量%以上揮発していることが好ましい。このため、製造方法や乾燥条件等も制限はなく、乾燥時の温度は80℃〜200℃、時間はワニスのゲル化時間との兼ね合いで特に制限はなく適宜選択される。
また、ワニスの含浸量は、目的のプリプレグの性能および積層後の絶縁層の厚さに合わせて適宜決定されるが、ワニス固形分と基材の総量に対して、ワニス固形分が35〜75重量%になるように決定されることが好ましい。
本発明の金属張積層板は上述のプリプレグまたはその積層体の両面または片面に金属層が形成されてなるものである。かかる金属張積層板は本発明のプリプレグ又はそれを複数枚積層した積層体に、必要に応じてその片面又は両面に金属箔を重ね、通常130〜250℃、好ましくは150℃〜200℃の範囲の温度で、通常0.5〜20MPa、好ましくは1〜8MPaの範囲の圧力で、加熱加圧成形することにより製造することができる。金属箔を使用して金属張積層板とすることにより、これに回路加工を施して印刷回路板とすることができる。
本発明に用いられる金属箔は、銅箔やアルミニウム箔が一般的に用いられるが、通常積層板に用いられている5〜200μmのものを使用できる。また、ニッケル、ニッケル−リン、ニッケル−スズ合金、ニッケル−鉄合金、鉛、鉛−スズ合金等を中間層とし、この両面に0.5〜15μmの銅層と10〜300μmの銅層を設けた3層構造の複合箔あるいはアルミニウムと銅箔を複合した2層構の造複合箔を用いることができる。
本発明における金属張積層板を用いて、従来の方法により金属箔表面もしくは金属箔エッチング面に対して回路加工することにより印刷配線板を製造することができる。特に、これらの両面あるいは片面配線板を内層板としてその両側もしくは片側にプリプレグを配してプレス成形後、層間接続のためのドリル等による穴あけ、めっき等を行い、上記と同様に回路加工等を施すことにより多層印刷配線板を製造できる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
撹拌装置、コンデンサ、温度計を備えたガラスフラスコに、(A)ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:210、大日本インキ化学工業(株)製、溶剤(メチルエチルケトン)30%含有、N865−70)100重量部、(B)メラミン変性クレゾール骨格含有フェノール樹脂〔水酸基当量:184、含有窒素量24.0%、大日本インキ化学工業(株)製、溶剤(メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル)50%含有、フェノライトEXB9831〕98重量部、(C)ベンゾグアナミン〔窒素含有量37.4%、分子量187.17、アミン当量46.7、日本カーバイト(株)製〕1.6重量部、(D)ジアルキルホスフィン酸アルミニウム塩(クラリアント社製OP930)25重量部をエチレングリコールモノメチルエーテルに溶解、希釈し、1時間室温にて撹拌を行い、固形分60重量%の樹脂組成物ワニスになるようにエチレングリコールモノメチルエーテルで調整した。このワニスを厚さ約100μmのガラス織布(スタイル2116、Eガラス)に含浸後、150℃で5分乾燥して樹脂分50重量%のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚重ね、両側に18μmの銅箔を重ね、180℃、60分、4.0MPaのプレス条件で銅張積層板を作製した。この時作製した銅張積層板の比誘電率は4.00、誘電正接は0.013であった。この時の全樹脂組成物中のりん含有量は4.0%であった。
実施例2
(A)にオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:210、ジャパンエポキシレジン(株)製、E180)を100重量部、(B)にメラミン変性フェノール樹脂〔水酸基当量:127、含有窒素量13.0%、大日本インキ化学工業(株)、溶剤(メチルエチルケトン)40%含有、フェノライトLA−7054〕を30重量部、(C)を11.1重量部、(D)を37重量部添加した以外は実施例1と同様にしてプリプレグ及び銅箔張積層板を作製した。この時作製した銅箔張積層板の比誘電率は3.90、非誘電正接は0.012であった。この時の全樹脂組成物中のりん含有量は5.0%であった。
実施例3
(A)をフェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:190、大日本インキ(株)製、N−770)100重量部、(B)にメラミン変性クレゾール骨格含有フェノール樹脂〔水酸基当量:151、含有窒素量18.0%、大日本インキ化学工業(株)製、溶剤(メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル)50%含有、フェノライトEXB9848〕80重量部、(C)を4.9重量部、(D)を35重量部添加した以外は実施例1と同様にしてプリプレグ及び銅箔張積層板を作製した。この時作製した銅張積層板の比誘電率は3.95、誘電正接は0.012であった。この時の全樹脂中りん含有量は5.00%であった。この時の全樹脂組成物中のりん含有量は4.5%であった。
比較例1
(A)にオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:210、ジャンパンエポキシレジン(株)製、E180)を100重量部、(B)にメラミン変性フェノール樹脂〔水酸基当量:127、含有窒素量13.0%、大日本インキ化学工業株式会社、溶剤(メチルエチルケトン)40%含有、フェノライトLA−7054〕を90重量部、(C)を0重量部、(D)を30重量部添加した以外は実施例1と同様にしてプリプレグ及び銅張積層板を作成した。この時作製した銅張積層板の比誘電率は4.10、誘電正接は0.015であった。この時の全樹脂組成物中のりん含有量は3.5%であった。
比較例2
(B)にフェノールノボラック樹脂〔水酸基当量:108、日立化成工業株式会社、HP850N〕を51.4重量部、(C)を11.1重量部、(D)を32重量部添加した以外は比較例1と同様にしてプリプレグ及び銅張積層板を作成した。この時作製した銅張積層板の比誘電率は3.85、誘電正接は0.015であった。この時の全樹脂組成物中のりん含有量は3.8%であった。
比較例3
(B)にメラミン変性フェノール樹脂〔水酸基当量:127、含有窒素量13.0%、大日本インキ化学工業株式会社、溶剤(メチルエチルケトン)40%含有、フェノライトLA−7054〕を68.0重量部、(C)を4.5重量部、(D)を0重量部添加した以外は比較例1と同様にしてプリプレグ及び銅張積層板を作成した。この時作製した銅張積層板の比誘電率は3.82、誘電正接は0.014であった。この時の全樹脂組成物中のりん含有量は0.0%であった。
実施例、比較例により得られた銅張積層板の特性について表1に示す。
Figure 2006143850
※1 当量割合:エポキシ当量に対する水酸基(硬化物)当量を示す。
※2 当量割合:エポキシ当量に対するベンゾグアナミンの当量を示す。
※3 りん含有量:全樹脂組成物中のりん含有量を示す。
※4 難燃性:基材表面の銅箔を全面エッチングしたものを用い、試験条件はUL−94に準拠して行った。
※5 :誘電特性:誘電特性は試験試料の銅箔をエッチングした後、1GHzにおける比誘電率、及び誘電正接をヒューレットパッカード株式会社製インピーダンス−マテリアルアナライザHP4291Bで測定した。
※6 耐熱性:両面の銅箔を剥がした後の基板を50mm角に切断し、PCT1.5hr処理後、288℃設定のはんだ槽に20秒間浸漬させたときの基板変化を観察した。
実施例1〜3の積層板は耐燃性、比誘電率、誘電正接、成形性、耐熱性に優れていることが分かった。これに対し、C成分を用いていない比較例1はプレス成形時、硬化が急激に進行しカスレが発生しやすく、また成形不良に伴い耐熱性も悪化した。B成分としてトリアジン化合物で変性していないフェノール樹脂を用いた比較例2は、窒素を含有していないため難燃性に劣り、または反応性に劣り機械特性が悪化するため耐熱性も悪化した。D成分を用いていない比較例3は難燃性に劣り、V−0を達成することが出来なかった。

Claims (5)

  1. (A)1分子中にエポキシ基を少なくとも2個以上有する非ハロゲン化エポキシ樹脂、(B)トリアジン変性フェノール樹脂硬化剤、(C)トリアジン類、(D)ジアルキルホスフィン酸金属塩を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。
  2. トリアジン類の含有量は、エポキシ当量に対するトリアジン類の当量が0.1当量〜0.5当量となる範囲である請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。
  4. 基材がガラス織布であることを特徴とする請求項3に記載のプリプレグ。
  5. 請求項3または4に記載のプリプレグまたはその積層体の両面または片面に金属層が形成されてなる金属張積層板。
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