JP2012246497A - 樹脂フィルム、積層板、及びプリプレグ - Google Patents

樹脂フィルム、積層板、及びプリプレグ Download PDF

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剛之 小林
Nobuhiro Goto
信弘 後藤
Katsu Heiji
克 瓶子
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Abstract

【課題】本発明は、誘電率や保存安定性に優れるとともに、導電層との密着性を有する熱硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、エポキシ系樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤と、有機溶剤とからなる樹脂組成物において、前記硬化剤が活性エステル型硬化剤を含み、かつ、該活性エステル型硬化剤はエポキシ樹脂100重量部に対し、50〜200重量部であり、前記硬化促進剤がイミダゾール系化合物およびリン系化合物を含み、かつ、該硬化促進剤の含有量が前記活性エステル型硬化剤100重量部に対して0.8〜10重量部であることを特徴とする、熱硬化性樹脂組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物に関し、詳しくは、誘電率および誘電正接に優れた熱硬化性樹脂組成物、及びこれを用いてなる樹脂フィルム、積層板、プリプレグに関する。
従来から、熱硬化性樹脂組成物において、誘電率や保存安定性の効果の向上を図ることを目的とした技術が種々提案されている。
例えば、特許文献1では、低い誘電正接と早い硬化速度を与え、かつ保存安定性に優れるエポキシ樹脂組成物等を提供することを目的として、エポキシ樹脂、活性エステル化合物、硬化促進剤としてイミダゾールと3級アミンである樹脂組成物が開示されている。そして、該文献1には、エポキシ樹脂に対してイミダゾールと3級アミンが0.2〜1.5重量部であると記載されている(特許請求の範囲)。
しかし、このような従来の熱硬化性樹脂組成物に対して、更なる誘電率・誘電正接の向上がのぞまれている。
特開2003−261650号公報
そこで、本発明の目的は、誘電率および誘電正接に優れた熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記の熱硬化性樹脂組成物、及びこれを用いてなる樹脂フィルム、積層板、プリプレグを提供することにある。
本発明者は、鋭意研究の結果、従来技術の問題のような現象は、空気を遮断あるいは低酸素状態で硬化することに起因することを突き止めた。さらに、特定の組成からなる樹脂組成物が、本発明の目的を達成し得ることの知見を得た。本発明は、以下の通りの構成からなる発明を提供するものである。
1.エポキシ系樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤と、有機溶剤とからなる樹脂組成物において、
前記硬化剤が活性エステル型硬化剤を含み、かつ、該活性エステル型硬化剤はエポキシ樹脂100重量部に対し、50〜200重量部であり、
前記硬化促進剤がイミダゾール系化合物およびリン系化合物を含み、かつ、該硬化促進剤の含有量が前記活性エステル型硬化剤100重量部に対して0.8〜10重量部であることを特徴とする、熱硬化性樹脂組成物。
2.前記イミダゾール系化合物と前記リン系化合物との重量割合が、1:0.5〜1:1.3であることを特徴とする、前記1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
3.前記イミダゾール系化合物が、トリアジン環を有することを特徴とする、前記1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
4.前記硬化促進剤の合計量が、前記活性エステル型硬化剤の合計量100重量部に対し
て2.5〜6重量部であることを特徴とする、前記1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
5.さらに無機充填剤を含有することを特徴とする、前記1に記載の熱硬化性樹脂組成物
6.前記無機充填剤が、層状ケイ酸塩および/またはシリカであることを特徴とする、前
記5に記載の熱硬化性樹脂組成物。
7.前記1〜6の何れかに記載の熱硬化性樹脂組成物中の有機溶剤を揮発させる処理を行
い、フィルム状に形成されてなることを特徴とする、樹脂フィルム。
8.導電層を形成してなることを特徴とする、積層板。
9.前記1〜6の何れかに記載の熱硬化性樹脂組成物を、基材に含浸し、有機溶剤を揮発
させてなることを特徴とする、プリプレグ。
10.前記1〜6の何れかに記載の前記樹脂組成物、前記7に記載の樹脂フィルム、また
は、前記9のプリプレグの何れかに、導電層を形成してなることを特徴とする、積層板。
本発明によれば、誘電率および誘電正接に優れた熱硬化性樹脂組成物、及びこれを用い
てなる樹脂フィルム、積層板、プリプレグが提供される。
以下、本発明の熱硬化性樹脂組成物について、好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。本発明の組成物は、既述のように、エポキシ系樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤と、有機溶剤とからなる樹脂組成物において、
前記硬化剤が活性エステル型硬化剤を含み、かつ、該活性エステル型硬化剤はエポキシ樹脂100重量部に対し、50〜200重量部であり、
前記硬化促進剤がイミダゾール系化合物およびリン系化合物を含み、かつ、該硬化促進剤の含有量が前記活性エステル型硬化剤100重量部に対して0.8〜10重量部であることを特徴とする。
本発明の組成物は、このように、特に活性エステル型硬化剤に対し(エポキシ樹脂に対しても)、硬化促進剤の量を通常より多く配合することにより、誘電率、誘電正接などの電気特性が向上する。
なお、ここでいう通常とは、例えば先述の特許文献1においては、実施例に記載されている硬化促進剤の量を指す。
本発明に用いられる硬化促進剤は、イミダゾール系化合物およびリン系化合物を含むものであるが、その配合割合は、イミダゾール系化合物とリン系化合物との重量割合が、十分な硬化性と保存安定性の両立の点で、1:0.5〜1:1.3であることが好ましく、1:0.6〜1:1.1であることがさらに好ましい。
イミダゾール系化合物としては、特に制限されるものではないが、例えば、トリアジン環を有するもの、シアノ基を有するもの、アルコキシ基を有するもの等が挙げられ、これらの化合物を1種又は2種以上で用いられる。
中でも、誘電率・誘電正接がさらに改良され、金属との密着性も良い点で、トリアジン環を有するもの(トリアジン環含有イミダゾール化合物)が好ましい。
トリアジン環含有イミダゾール化合物としては、具体例として、2,4−ジアミノ−6−(2'−メチルイミダゾリル)エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2'−ウンデシルイミダゾリル)エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2'−メチル−4−メチルイミダゾリル)エチル−s−トリアジン、およびこれらのイソシアヌル酸付加物等が挙げられる。
また、リン系化合物としては、特に制限されるものではないが、例えば、トリフェニルホスフィン、トリo−トリルホスフィン、トリn−ブチルホスフィン、トリフェニルホスファイト等が挙げられ、これらの化合物を1種又は2種以上で用いられる。
本発明の組成物において、硬化促進剤の含有量は、活性エステル型硬化剤100重量部に対して0.8〜10重量部であるが、0.8重量部未満では硬化が進行しにくくなる。10重量部を越えると硬化促進剤が硬化体中に均一分散しにくくなり、硬化促進剤がブリードアウトしやすくなったり、硬化の均一性が得られなくなったりして、導電層との接着性が低下する。特に硬化が十分に進行し、かつ硬化促進剤が硬化体中に均一分散可能である点では、2.5〜6重量部であることが好ましい。
本発明の組成物に用いられる硬化剤は、活性エステル型硬化剤を含むものである。活性エステル型硬化剤としては、例えば、特開2002−12650号公報や特開2004−169021号公報に記載されている活性エステル等が挙げられる。
活性エステル型硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂100重量部に対し、50〜200重量部である。特に、高周波における誘電率及び誘電正接を小さくすることができる点で、エポキシ樹脂100重量部に対して、活性エステル型硬化剤を90〜200重量部含むことが望ましい。
当量比で見た場合、エポキシ樹脂のエポキシ当量と活性エステル型硬化剤の当量との比は、1:1.6〜1:4であると、高周波における誘電率及び誘電正接を小さくすることができる。更には、エポキシ当量と活性エステル型硬化剤の当量との比は1:2〜1:3であることが望ましい。
また、硬化剤として、活性エステル型硬化剤のほかに、例えば、フェノール系化合物、酸無水物系化合物、ジシアンジアミド等の公知の硬化剤を用いることもできる。
本発明の組成物に用いられる熱硬化性樹脂としてのエポキシ系樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、芳香族アミン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、アルキルフェノール型エポキシ樹脂などが挙げられる。特に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、エポキシ系樹脂以外の樹脂として、ポリビニルアセタール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂などを含有することが出来る。銅貼り積層板に用いた場合に銅貼りとの密着強度に優れる点で、ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。ポリビニルアセタール樹脂としては、その分子量が5000〜1000000のものが好ましい。
上記ポリビニルアセタール樹脂の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)を温水もしくは熱水に溶解し、得られたPVA水溶液を所定の温度(例えば0〜95℃)に保持した状態で、アルデヒドおよび酸触媒を添加し、攪拌しながらアセタール化反応を進行させ、次いで、反応温度を上げて熟成することにより反応を完結させ、その後、中和、水洗および乾燥の諸工程を経て、粉末状のポリビニルアセタール樹脂を得る方法が挙げられる。
上記ポリビニルアセタール樹脂の製造に用いられるアルデヒドとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド等が挙げられる。これらのアルデヒドは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
本発明の組成物に用いられる有機溶剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、MEK(メチルエチルケトン)、MIBK(メチルイソブチルケトン)、NMP(N−メチル-ピロリドン)、トルエン等が挙げられ、これらの化合物を1種又は2種以上で用いられる。
本発明の組成物は、さらに無機充填剤を含有することが、寸法安定性の向上の点で好ましい。
無機充填剤としては、例えば、層状ケイ酸塩;溶融シリカ、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ等のシリカ;および水酸化アルミニウム等が挙げられる。
特に、樹脂中での高分散性を実現しやすい点で、層状ケイ酸塩および/またはシリカが好ましい。
前記無機充填剤として層状ケイ酸塩を用いる場合には、その含有量は、エポキシ樹脂及び硬化剤100重量部に対して、0.05〜7重量部、特に0.1〜4重量部が好ましい。
多すぎると、組成物の粘度が高くなりハンドリング性が悪くなり、少ないと寸法安定性などの機械物性の改善が得られない。
前記無機充填剤としてシリカを用いる場合には、その含有量は、エポキシ樹脂及び硬化剤100重量部に対して、10〜75重量部、特に20〜50重量部が好ましい。
多すぎると、誘電率が上昇し、少ないと寸法安定性などの機械物性の改善が得られない。
本発明の樹脂組成物には、その他必要に応じて、有機溶剤以外の溶剤、難燃剤、無機充填材以外の充填剤(例えば、有機充填材、有機無機複合充填材等)、酸化防止剤、着色剤などを添加することができる。
本発明の樹脂組成物の製造方法、及びその後の硬化方法等は、特に制限されない。
また、ビルドアップ基板の製造方法の一例として以下の方法を挙げることができる。
シート状樹脂積層体から保護シートを剥離した樹脂シートを、ベースとなる回路を形成したFR−4基板にラミネートする(基材シートは剥離する)−硬化する−めっきのための表面処理する−銅めっきする−回路パターンを形成する(レジスト塗布、露光、エッチング)、シート状樹脂積層板をラミネート(あらかじめシート状の積層体にしていない物は塗布し、溶剤を揮発乾燥する)、加熱硬化、(以後、6回繰り返し、多層積層基板を形成する)、最終の加熱硬化を行う。各工程における加熱硬化は、樹脂シートの硬化と同時に、銅めっきのエージングや結晶成長を行うことが出来る。また、硬化した樹脂シート、銅めっき、硬化しようとする樹脂シートとの残応力を低減することも出来る。
溶剤を含む樹脂組成物を、ベースとなる基板に塗布する−溶剤を揮発させる−硬化する−めっきのための表面処理する−めっきする−テストパターンを形成する(レジスト塗布、露光、エッチング)、溶剤を含む樹脂組成物を、ベースとなる基板に塗布する(以後、繰り返す)、最終硬化。
ビヤホール、スルーホールの形成は、定法により適宜行って良い。
本発明の樹脂組成物は、その用途に特に制限されないが、当該組成物の状態のまま又は後述する樹脂フィルム、プリプレグ、積層板等の形態として、例えば、接着剤、半導体封止剤、フィルム状接着剤、層間絶縁材等に用いられる。
また、本発明によれば、前述した熱硬化性樹脂組成物中の有機溶剤を揮発させる処理を行い、フィルム状に形成されてなる樹脂フィルムが提供される。
ここでの処理は、硬化処理又は化学処理等が行われる。
硬化処理とは、硬化反応が十分に反応する温度(たとえば150℃)で、熱硬化性樹脂組成物を30分以上加熱する処理をいう。
化学処理とは、膨潤液および/または粗化液に合計5分以上浸すことで、熱硬化性樹脂組成物の溶剤を溶出させる処理をいう。
また、本発明によれば、めっき及び銅箔積層からなる導電層を形成してなる積層板が提供される。
また、本発明によれば、前述した熱硬化性樹脂組成物を、基材に含浸し、有機溶剤を揮発させてなるプリプレグが提供される。
また、本発明によれば、前述した樹脂組成物、樹脂フィルム、または、前述したプリプレグの何れかに、めっき及び銅箔からなる導電層を形成してなる積層板が提供される。
ここで、導電層とは、電気信号を伝達することが可能な層を意味し、金属、導電性樹脂、導電性炭素などが挙げられる。導電層は、回路パターンや端子が形成されていても良い。
めっきは、銅、金、銀、などを用いることが出来る。形成方法は、公知の手法を採用することが出来、樹脂組成物上に、無電解めっき、あるいは無電解めっきを行い更に電解めっき行い形成される。無電解めっきの前に、プラズマ処理や薬品処理により表面に微細な凹凸形状を付与してもよい。
銅箔は、公知の銅箔を用いることが出来る。特に表面に細かな凹凸が形成された粗化銅を用いた場合、樹脂側に銅箔の粗化された面を用いて積層すると密着性に優れる。
積層板を作製する際の積層方法としては、公知の方法を用いることが出来、例えばプレス成形、ロール圧縮成形などが挙げられる。成型に際しては、真空状態で積層しても良い。
以下に実施例及び比較例を示して、本発明をより具体的に説明する。ただし、これらの実施例によって、本発明は何等制限されるものではない。
まず、後述の実施例で調整した硬化体についての評価項目、装置と測定法、および判断基準を以下に示す。
〔誘電率誘および電正接(1GHz容量法)〕
アジレント・テクノロジー社製RFインピーダンス/マテリアルアナライザーE4991Aを用いた。サンプルは、厚さ約50μmのフィルム状の硬化体を2cm四方に切断したものを8枚重ねて測定治具に設置し、誘電率および誘電正接を測定した。
〔銅箔との密着性〕
銅張り積層板を作成し、これを1cm×15cmの大きさに切断したものを5個用意し、260℃の半田浴に30秒間浸し、取り出した。その後、銅めっき表面を観察し、樹脂シートとのはがれ目視で確認した。はがれがある場合は銅箔側に膨れ、あるいは膨れた跡が観察される。
以下の各実施例及び比較例で作製した硬化体の評価結果を各例の最後に示す。
シリカ(EXR−3、龍森製)98g硬化促進剤としてトリアジン環含有イミダゾール系化合物(2,4−ジアミノ−6−(2'−メチルイミダゾリル−(1'))−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2MA−OK、四国化成工業製)1.3gおよびトリフェニルホスフィン(和光純薬工業製)1.3gをDMF316g中に加え、よく混合し、完全に均一な溶液となるまで常温で攪拌した。次に、エポキシ樹脂「HP-7200H(大日本インキ化学工業製)」123gを投入し、完全に均一な溶液となるまで常温で攪拌した。次いで、活性エステル硬化剤(大日本インキ化学工業製、EXB−9451)100gを上記溶液に投入し、完全に均一な溶液となるまで常温で攪拌して、樹脂組成物溶液を調製した。
上記で得られた樹脂組成物溶液を、離型処理が施された透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名「PET5011 550」、厚み50μm、リンテック社製)にアプリケーターを用いて乾燥後の厚みが50μmとなるように塗工し、100℃12分間ギアオーブン中で乾燥し、180mm×250mm×50μmのフィルム状の樹脂組成物の未硬化物とPETフィルムの積層体を作製した。
次いで、積層体を170℃のギアオーブン中で1時間加熱して、フィルム状の樹脂組成物が半硬化した積層体を作製した。
積層体からPETフィルムを剥離し、半硬化したフィルム状の樹脂組成物を180℃の
ギアオーブン中で3時間加熱して、フィルム状の硬化体を作製した。
180mm×250mm×50μmのフィルム状の樹脂組成物の未硬化物とPETフィ
ルムの積層体の2枚を、フィルム状の樹脂組成物の未硬化物同士を張り合わせ、片側のP
ETフィルムを剥離し、PETフィルムが下側になるように、真空プレス機のプレス金型
間に設置してある表面が平滑なSUS板上に、置いた。
次いで、180cm×20cm×25μmの粗化銅箔を樹脂シート状に置き、表面が平滑
なSUSU板を置き、180℃10MPaで30分間、圧着した。
真空プレス機から取り出した後に、180℃のギヤオーブン中で3時間加熱処理を行い、
銅張り積層板を作成した。
フィルム状の硬化体の誘電率3.09、誘電正接0.041
銅箔との密着性 良好・・・5個。
硬化促進剤としてイミダゾール系化合物を(2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2PZ−OK、四国化成工業製)とした以外は実施例1と同様にフィルム状の硬化体を作製した。
誘電率3.16、誘電正接0.051
銅箔との密着性 良好・・・5個。
(比較例1)
硬化促進剤としてトリアジン環含有イミダゾール系化合物+リン系化合物の合計を0.26g+0.26gとした以外は実施例1と同様にフィルム状の硬化体を作製した。
誘電率3.20、誘電正接0.064
銅箔との密着性 膨れが観察された・・・3個、銅箔と樹脂シートが剥離した・・・2個。
(比較例2)
硬化促進剤としてトリアジン環含有イミダゾール系化合物+リン系化合物の合計を5.0g+5.0gのみとした以外は実施例1と同様にフィルム状の硬化体を作製した。
誘電率3.14、誘電正接0.051
銅箔との密着性 膨れが観察された・・・5個。
本発明は、誘電率と誘電正接に優れた熱硬化性樹脂組成物、及びこれを用いてなる樹脂
フィルム、積層板、プリプレグとして、産業上の利用可能性を有する。
本発明は、誘電率および誘電正接に優れた熱硬化性樹脂組成物を用いてなる樹脂フィルム、積層板、及びプリプレグに関する。
また、本発明の他の目的は、上記の熱硬化性樹脂組成物を用いてなる樹脂フィルム、積層板、及びプリプレグを提供することにある。
1.エポキシ系樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤と、有機溶剤とを含み、
前記硬化剤が活性エステル型硬化剤を含み、かつ、該活性エステル型硬化剤はエポキシ樹脂100重量部に対し、50〜200重量部であり、
前記硬化促進剤がイミダゾール系化合物およびリン系化合物を含み、かつ、該硬化促進剤の含有量が前記活性エステル型硬化剤100重量部に対して0.8〜重量部である熱硬化性樹脂組成物を、加熱処理により半硬化し、さらに加熱処理により硬化した、樹脂フィルム
2.前記イミダゾール系化合物と前記リン系化合物との重量割合が、1:0.5〜1:1.3であることを特徴とする、前記1に記載の樹脂フィルム。
3.前記イミダゾール系化合物が、トリアジン環を有することを特徴とする、前記1または2に記載の樹脂フィルム。
4.前記硬化促進剤の合計量が、前記活性エステル型硬化剤の合計量100重量部に対して2.5〜6重量部であることを特徴とする、前記1に記載の樹脂フィルム。
5.さらに無機充填剤を含有することを特徴とする、前記1に記載の樹脂フィルム。
6.前記無機充填剤が、層状ケイ酸塩および/またはシリカであることを特徴とする、前記5に記載の樹脂フィルム。
7.前記加熱処理が、記熱硬化性樹脂組成物中の有機溶剤を揮発させる処理である、前記1〜6のいずれか一に記載の樹脂フィルム。
8.エポキシ系樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤と、有機溶剤とからなり、
前記硬化剤が活性エステル型硬化剤を含み、かつ、該活性エステル型硬化剤はエポキシ樹脂100重量部に対し、50〜200重量部であり、
前記硬化促進剤がイミダゾール系化合物およびリン系化合物を含み、かつ、該硬化促進剤の含有量が前記活性エステル型硬化剤100重量部に対して0.8〜6重量部である熱硬化性樹脂組成物が、基材に含浸されており、加熱処理により、有機溶剤を揮発さ半硬化し、さらに加熱処理により硬化した、プリプレグ。
9.前記1〜の何れか一に記載の樹脂フィルム、または、前記8に記載のプリプレグめっき及び銅箔積層からなる導電層を形成してなることを特徴とする、積層板。

Claims (10)

  1. エポキシ系樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤と、有機溶剤とからなる樹脂組成物において、
    前記硬化剤が活性エステル型硬化剤を含み、かつ、該活性エステル型硬化剤はエポキシ樹脂100重量部に対し、50〜200重量部であり、
    前記硬化促進剤がイミダゾール系化合物およびリン系化合物を含み、かつ、該硬化促進剤の含有量が前記活性エステル型硬化剤100重量部に対して0.8〜10重量部であることを特徴とする、熱硬化性樹脂組成物。
  2. 前記イミダゾール系化合物と前記リン系化合物との重量割合が、1:0.5〜1:1.3であることを特徴とする、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記イミダゾール系化合物が、トリアジン環を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 前記硬化促進剤の合計量が、前記活性エステル型硬化剤の合計量100重量部に対して2.5〜6重量部であることを特徴とする、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. さらに無機充填剤を含有することを特徴とする、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 前記無機充填剤が、層状ケイ酸塩および/またはシリカであることを特徴とする、請求項5に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の熱硬化性樹脂組成物中の有機溶剤を揮発させる処理を行い、フィルム状に形成されてなることを特徴とする、樹脂フィルム。
  8. めっき及び銅箔積層からなる導電層を形成してなることを特徴とする、積層板。
  9. 請求項1〜6の何れかに記載の熱硬化性樹脂組成物を、基材に含浸し、有機溶剤を揮発させてなることを特徴とする、プリプレグ。
  10. 請求項1〜6の何れかに記載の前記樹脂組成物、請求項7に記載の樹脂フィルム、または、請求項9のプリプレグの何れかに、めっき及び銅箔積層からなる導電層を形成してなることを特徴とする、積層板。
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