JP2009001757A - 樹脂組成物 - Google Patents

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俊章 田中
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Abstract

【課題】本発明は、積層基板の硬化工程において、加熱硬化時に内層部の硬化不足を改善することのできる樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、電気電子機器に用いる有機基板材料を形成する材料としての、エポキシ樹脂、硬化剤、および無機充填剤からなる樹脂組成物であって、前記硬化剤が、フェノール系化合物、シアネート系化合物および酸無水物からなることを特徴とする樹脂組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気電子機器に用いる有機基板材料を形成する材料としての樹脂組成物に関し、詳しくは、積層基板の硬化工程において、加熱硬化時に内層部の硬化不足を改善することのできる樹脂組成物に関する。
従来から、熱伝導性の良好な熱伝導基板を効率的に製造することができる樹脂組成物や、電気特性に優れる樹脂組成物が種々提案されている。
例えば、特許文献1では、特許請求の範囲において、無機質フィラーと、少なくとも熱硬化性樹脂および硬化剤を含み、該熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびシアネート樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂を主成分として含有し、硬化剤が酸無水物である樹脂組成物が開示されている。また、該文献1の実施例では、エポキシ樹脂と酸無水物の組合せを用いた樹脂組成物の開示がある。しかし、かかる樹脂組成物を用いた場合には、得られる硬化体の耐熱性が不十分である。
また、特許文献2では、請求の範囲において、シアネート樹脂、溶媒可溶性ポリイミド樹脂、溶媒可溶性エポキシ樹脂、および酸無水物を含んでなる樹脂組成物が開示されている。さらに、該文献2には、エポキシ樹脂の配合割合がシアネート樹脂100重量部に対して20〜200重量部であることや、酸無水物の配合量がシアネート樹脂100重量部に対して0.01〜20重量部であることが開示されている。しかし、ポリイミド系樹脂は高価であるため、コスト面で好ましくない。
従来技術のような樹脂組成物を、ビルドアップ等の工法により、回路を形成した回路基板表面に絶縁層として形成し、何層も積層した積層回路基板を作成し、加熱硬化する際に表面近傍と内層部において、内層部の硬化が進みにくいという問題があった。このように、内層部が狙いの硬化度に達しないと、強度や伸びなどの機械特性の絶対値が確保できない。また、表面近傍と内層部とで硬化度に差が生じると、線膨張率の違いなどの機械特性の差により、欠陥が生じ易くなったりして信頼性を確保することが出来ない恐れがある。
特開平11−312750号公報 特開2006−274218号公報
そこで、本発明の目的は、積層基板の硬化工程において、加熱硬化時に内層部の硬化不足を改善することのできる樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究の結果、従来技術の問題のような現象は、空気を遮断あるいは低酸素状態で硬化することに起因することを突き止めた。さらに、特定の組成からなる樹脂組成物が、本発明の目的を達成し得ることの知見を得た。本発明は、以下の通りの構成からなる発明を提供するものである。
1.電気電子機器に用いる有機基板材料を形成する材料としての、エポキシ樹脂、硬化剤、および無機充填剤からなる樹脂組成物であって、
前記硬化剤が、フェノール系化合物、シアネート系化合物および酸無水物からなり、前記フェノール系化合物の含有量は、エポキシ樹脂100重量部に対し、6〜55重量部であり、前記シアネート系化合物の含有量は、フェノール系化合物100重量部に対し、80〜2000重量部であり、前記酸無水物の含有量は、シアネート樹脂100重量部に対し、3〜20重量部であることを特徴とする樹脂組成物。
2.前記フェノール系化合物の含有量は、エポキシ樹脂100重量部に対し、11〜35重量部である前記1に記載の樹脂組成物。
3.前記シアネート系化合物の含有量は、フェノール系化合物100重量部に対し、110〜600重量部である前記1に記載の樹脂組成物。(真空中の硬化促進+単独では強度でないが、フェノールとの相乗効果で強度向上)
4.前記酸無水物の含有量は、シアネート樹脂100重量部に対し、7〜12重量部である前記1に記載の樹脂組成物。
5.前記エポキシ樹脂および/または前記硬化剤100重量部中に、ビフェニル骨格および/またはナフタレン骨格を20〜80重量部含有する前記1に記載の樹脂組成物。
6.前記エポキシ樹脂全体100重量部中に、常温で液状のエポキシ樹脂を10〜80重量部含有する前記1に記載の樹脂組成物。
7.前記無機充填剤が、層状珪酸塩および/または溶融シリカであることを特徴とする前記1に記載の樹脂組成物。
8.前記層状珪酸塩の含有量が、エポキシ樹脂及び硬化剤100重量部に対して、0.1〜7重量部である前記7に記載の樹脂組成物。
9.前記溶融シリカの含有量が、エポキシ樹脂及び硬化剤100重量部に対して、10〜200重量部であることを特徴とする前記7に記載の樹脂組成物。
10.更に、前記熱硬化性樹脂100重量部に対して、活性エステル化合物を5〜100重量部含む、前記1に記載の樹脂組成物。
本発明によれば、電気電子機器に用いる有機基板材料を形成する材料として用いられる樹脂組成物であって、積層基板の硬化工程において、加熱硬化時に内層部の硬化不足を改善することのできる樹脂組成物が提供される。
以下、本発明の樹脂組成物について、好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。 本発明の樹脂組成物は、電気電子機器に用いる有機基板材料を形成する材料としての、エポキシ樹脂、硬化剤、および無機充填剤からなる樹脂組成物であって、前記硬化剤が、フェノール系化合物、シアネート系化合物および酸無水物からなることを特徴とする。
本発明は、前記の構成からなるため、積層基板の硬化工程において、加熱硬化時に内層部の硬化不足を改善することができるという効果を奏する。
本発明の樹脂組成物に用いられる硬化剤は、既述の通り、フェノール系化合物、シアネート系化合物および酸無水物からなる。
フェノール化合物としては、例えば、クレゾールノボラック型、フェノールノボラック型、フェノールアラルキル型などのフェノール化合物が挙げられる。これらフェノール型化合物は、トリアジン骨格含有、ビフェニル骨格含有、ナフタレン骨格含有、リモネン骨格等の骨格が含まれても良い。
特に、ビフェニル型フェノール樹脂系硬化剤が好ましい。
フェノール系化合物の含有量は、強度と伸びの絶対値を確保できる点で、エポキシ樹脂100重量部に対し、6〜55重量部であり、好ましくは11〜35重量部、より好ましくは12〜30重量部である。少ないと強度と伸びが不足する恐れがあり、多いとシアネート系化合物と酸無水物の併用効果が薄れる。
シアネート系化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−シアネートフェニル)プロパン樹脂、モノアリルジグリシジルイソシアヌル酸(1−アリルー3,5−ビス(2,3−エポキシプロパンー1−イル)−1,3,5−トリアジンー2,4,6(1H、3H、5H)−トリオン)、ジアリルモノグリシジルイソシアヌル酸(1,3−ジアリル−5−(2,3−エポキシプロパンー1−イル)−1,3,5−トリアジンー2,4,6(1H、3H、5H)−トリオン)等が挙げられ、2,2−ビス(4−シアネートフェニル)プロパン樹脂が好ましい。
シアネート系化合物の含有量は、真空中の硬化促進できることと、単独では強度がでないがフェノール系化合物との相乗効果で強度を向上できる点で、前記のフェノール系化合物100重量部に対し、80〜2000重量部、好ましくは110〜600重量部であり、より好ましくは200〜440重量部である。少ないと、真空中の硬化促進の効果が薄れ、多いとフェノール系化合物との併用効果が薄れる。
酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水酢酸、無水トリメリット酸、無水ナジック酸、無水アリルナジック酸、イソ酪酸無水物、イタコン酸無水物、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、4,4’−オキシジフタル酸無水物5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸無水物、マレイン化メチルシクロヘキセン四塩基酸無水物、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物および2−メチルプロピオン酸無水物などが挙げられる。
特に5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物が好ましい。
酸無水物の含有量は、硬化性を向上させる点で、シアネート樹脂100重量部に対し、好ましくは3〜20重量部、更に好ましくは7〜12重量部である。
20重量部を越えると、硬化性の向上があまり得られないのと同時に、耐熱性低下を引き起こす可能性がある。
7重量部以上の場合、めっきを施す場合に、本願樹脂組成物の表面を過マンガン酸カリウム液等で薬剤処理する場合、処理性が向上する。
本発明の樹脂組成物に用いられるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、芳香族アミン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、アルキルフェノール型エポキシ樹脂などが挙げられる。特に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。
前記エポキシ樹脂および/または前記硬化剤100重量部中には、ビフェニル骨格および/またはナフタレン骨格を20〜80重量部、特に20〜50重量部含有することが好ましい。このような場合、260℃以上の高温での耐熱性付与(耐酸化性・耐分解性)という効果が得られる。
また、前記エポキシ樹脂全体100重量部中には、常温で液状のエポキシ樹脂を10〜80重量部、特に10〜50重量部含有することが好ましい。このような場合、未硬化時(B―ステージ)での外力、例えば、耐折り曲げ性、耐衝撃性等のハンドリング性を大幅に向上できるという効果が得られる。
本発明の樹脂組成物に用いられる無機充填剤としては、層状珪酸塩、溶融シリカ、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、水酸化アルミニウム等が挙げられる。
特に、樹脂中での高分散性を実現しやすい点で、層状珪酸塩および/または溶融シリカが好ましい。
前記無機充填剤として層状珪酸塩を用いる場合には、その含有量は、エポキシ樹脂及び硬化剤100重量部に対して、0.1〜7重量部、特に0.2〜4重量部が好ましい。
前記無機充填剤として溶融シリカを用いる場合には、その含有量は、エポキシ樹脂及び硬化剤100重量部に対して、10〜200重量部、特に20〜100重量部が好ましい。
本発明の樹脂組成物に用いられる硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール系硬化促進剤、トリフェニルホスフィン系等が挙げられる。
特にイミダゾール系硬化促進剤が好ましい。
本発明の樹脂組成物には、高周波における誘電率及び誘電正接を小さくすることができる点で、更に、エポキシ樹脂100重量部に対して、活性エステル化合物を5〜100重量部、特に30〜70重量部含むことが望ましい。
活性エステル化合物としては、特開2002−12650号公報や特開2004−169021号公報に記載されている活性エステル等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、銅貼り積層板に用いた場合に銅貼りとの密着強度に優れる点で、ポリビニルアセタール樹脂を含有することができる。ポリビニルアセタール樹脂としては、その分子量が5000〜1000000のものが好ましい。
上記ポリビニルアセタール樹脂の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)を温水もしくは熱水に溶解し、得られたPVA水溶液を所定の温度(例えば0〜95℃)に保持した状態で、アルデヒドおよび酸触媒を添加し、攪拌しながらアセタール 化反応を進行させ、次いで、反応温度を上げて熟成することにより反応を完結させ、その後、中和、水洗および乾燥の諸工程を経て、粉末状のポリビニルアセタール樹脂を得る方法が挙げられる。
上記ポリビニルアセタール樹脂の製造に用いられるアルデヒドとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド等が挙げられる。これらのアルデヒドは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
本発明の樹脂組成物には、その他必要に応じて、溶剤、難燃剤、無機充填材以外の充填剤(例えば、有機充填材、有機無機複合充填材等)、酸化防止剤、着色剤などを添加することができる。
本発明に用いることのできる溶剤としては、例えば、DMF(N,N−ジメチルホルムアルデヒド)、MEK(メチルエチルケトン)、MIBK(メチルイソブチルケトン)、NMP(N−メチル-ピロリドン)、トルエン等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物の製造方法、及びその後の硬化方法等は、特に制限されないが、例えば、下記1及び2の工程による方法等が挙げられる。
1.有機溶媒で溶解し、均一に混練
1)溶剤、エポキシ樹脂、無機充填剤を良く混練する。
2)フェノール、シアネート、酸無水物を1)に加え、良く混合する。
3)硬化促進剤を加え、よく混合する。
2.塗工装置でシート状基材に塗布し、溶剤を揮発させシート状の組成物を得る。
必要に応じて、加熱し半硬化〜硬化させる。
シート基材と反対側にシート状の組成物を保護するための保護シートを積層し、シート状樹脂積層板を得る。
また、ビルドアップ基板の製造方法の一例として以下の方法を挙げることができる。
シート状樹脂積層体から保護シートを剥離した樹脂シートを、ベースとなる回路を形成したFR−4基板にラミネートする(基材シートは剥離する)−硬化する−めっきのための表面処理する−めっきする−テストパターンを形成する(レジスト塗布、露光、エッチング)、シート状樹脂積層板をラミネート(あらかじめシート状の積層体にしていない物は塗布し、溶剤を揮発乾燥する)、硬化、(以後、6回繰り返す)、最終硬化。
溶剤を含む樹脂組成物を、ベースとなる基板に塗布する−溶剤を揮発させる−硬化する−めっきのための表面処理する−めっきする−テストパターンを形成する(レジスト塗布、露光、エッチング)、溶剤を含む樹脂組成物を、ベースとなる基板に塗布する(以後、繰り返す)、最終硬化。
ビヤホール、スルーホールの形成は、定法により適宜行って良い。
本発明の樹脂組成物は、既述の通り電気電子機器に用いる有機基板材料を形成する材料として用いられるものである。ここで、電気電子機器としては、例えば、層間絶縁材、半導体封止剤等が挙げられる。
以下に実施例及び比較例を示して、本発明をより具体的に説明する。ただし、これらの実施例によって、本発明は何等制限されるものではない。
以下の例に用いた成分の詳細を次に示す。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂 828 大日本インキ工業社製(エポキシ当量:175g/eq)
・ビフェニル型エポキシ樹脂 NC3000L 日本化薬社製(エポキシ当量:275g/eq)
・ナフタレン型エポキシ樹脂 HP−4032 大日本インキ工業社製(エポキシ当量:151g/eq)
・フェノールノボラック型フェノール樹脂 フェノライトTD2131 大日本インキ化学工業社製(水酸基当量:104g/eq)
・ビフェニル型フェノール樹脂系硬化剤 MEH7851−4H 明和化成社製(水酸基当量:218g/eq)
・酸無水物 B4400 大日本インキ工業社製 5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物(当量:132g/eq)
・シアネート樹脂 BA230S75 Lonza Japan 2,2−ビス(4−シアネートフェニル)プロパン樹脂(当量:230g/eqとして用いた)
・活性エステル化合物 EXB−9451 大日本インキ化学工業社製
・イミダゾール系硬化促進剤 2E4MZ 四国化成
・溶融シリカ アドマファインSO−E5 アドマテックス
・有機処理層状珪酸塩 STN コープケミカル
・溶剤 DMF(N,N−ジメチルホルムアルデヒド)
ビフェニル型エポキシ樹脂と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、フェノールノボラック型フェノール樹脂と、硬化促進剤としてイミダゾール系硬化剤(四国化成、2E4MZ)と、層状ケイ酸塩として合成ヘクトライト(コープケミカル製、ルーセンタイトSTN)と、シリカ(アドマファインSO−E5)と、溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミドとを表1〜3に示す配合でそれぞれ混合し、完全に均一な溶液になるまで常温で撹拌した。
得られた溶液を、離型処理ペットフィルム(リンテック社製、品番:「PET5011
550」、透明、厚さ50μm)にアプリケーターを用いて塗工した。塗工厚さは、硬化後に50μm、100μmとなるように行った。
(空気中での硬化体の作成)
塗工後、60℃に設定したギアオーブン中にて1時間乾燥し、200mm×200mm×50μm、200mm×200mm×100μmの未硬化のシート成形品を得た。これを170℃に設定したギアオーブン中にて1時間加熱した。
さらに、ギアオーブンを180℃に設定を変更し21時間加熱して、50μmの厚みを有するシート成形品の硬化物を得た。
(窒素雰囲気中での硬化体サンプルの作成)
得られた溶液を、離型処理ペットフィルム(リンテック社製、品番:「PET5011550」、透明、厚さ50μm)にアプリケーターを用いて塗工した。塗工後、60℃に設定したギアオーブン中にて内部を窒素で満たしながら1時間乾燥し、200mm×200mm×50μm、200mm×200mm×100μmの未硬化のシート成形品を得た。これを170℃に設定したギアオーブン中にて内部を窒素で満たしながら1時間加熱
し、半硬化物のシートを得た。
さらに、ギヤオーブンを180℃に設定を変更し、内部を窒素で満たしながら21時間加熱して、50μmの厚みを有するシート成形品の硬化物を得た。
(粗面状態観察用サンプルの作成)
a)膨潤処理
ガラスエポキシ基板(FR-4、品番「CS-3665」、利昌工業社製)に上記半硬化物のシートを真空ラミネートし、170℃で30分間加熱処理後に、80℃の膨潤液(スウェリングディップセキュリガントP、アトテックジャパン社製)に、ガラスエポキシ基板に真空ラミネートした樹脂シートを入れて10分間揺動処理を行った。その後純水でよく洗浄を行った。
b)粗化処理
80℃の過マンガン酸カリウム(コンセントレートコンパクトCP、アトテックジャパン社製)粗化水溶液に、ガラスエポキシ基板に真空ラミネートした樹脂シートを入れて20分間揺動させる処理を行なった。また、過マンガン酸塩による粗化処理が終了した樹脂シートを、25℃の洗浄液(リダクションセキュリガントP、アトテックジャパン社製)を用いて2分間処理した後、純水でよく洗浄し、乾燥した。
さらに、ギヤオーブンを180℃に設定を変更し、内部を窒素で満たしながら21時間加熱して、50μmの厚みを有するシート成形品の硬化物を得た。
(破断強度、破断伸び)
約50μmの厚みを有するシート成形品の硬化物を、10mm×80mmに切断し、引張試験機(オリエンテック社製、テンシロン)により、チャック間距離60mm、クロスヘッドスピード5mm/分で常温での引張物性(表中の強度、伸び)を測定した。その結果を、サンプルのTg、粗面状態、及び耐熱温度とともに、各表に示す。
Figure 2009001757
Figure 2009001757
Figure 2009001757
なお、耐熱温度はリフロー性を示し、以下の基準で評価した。
290℃以上:◎
270℃以上:○
270℃未満:×
また、空気中と真空中との物性値において、以下に基づき、最終的には絶対値の判断を加えて判断した。
空気中≦真空中となるもの:○
空気中≒真空中となるもの:△
空気中>真空中となるもの:×
粗面状態
表面を走査型レーザー顕微鏡(品番「1LM21」、レーザーテック社製)にて100μm2の測定範囲における表面粗さ(Ra,Rz)を測定した。
表面粗さRaが0.1μm以下であり、かつ表面粗さRzが1.0μm以下である物:◎表面粗さRaが0.2μm以下であり、かつ表面粗さRzが2.0μm以下である物:○表面粗さRaが0.3μm以下であり、かつ表面粗さRzが2.0μm以下である物:△
表面粗さRzが2.0μmを越える物:×
本発明は、積層基板の硬化工程において、加熱硬化時に内層部の硬化不足を改善することのできる樹脂組成物として、産業上の利用可能性を有する。

Claims (10)

  1. 電気電子機器に用いる有機基板材料を形成する材料としての、エポキシ樹脂、硬化剤、および無機充填剤からなる樹脂組成物であって、
    前記硬化剤が、フェノール系化合物、シアネート系化合物および酸無水物からなり、前記フェノール系化合物の含有量は、エポキシ樹脂100重量部に対し、6〜55重量部であり、前記シアネート系化合物の含有量は、フェノール系化合物100重量部に対し、80〜2000重量部であり、前記酸無水物の含有量は、シアネート樹脂100重量部に対し、3〜20重量部であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記フェノール系化合物の含有量は、エポキシ樹脂100重量部に対し、11〜35重量部である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記シアネート系化合物の含有量は、フェノール系化合物100重量部に対し、110〜600重量部である請求項1に記載の樹脂組成物。(真空中の硬化促進+単独では強度でないが、フェノールとの相乗効果で強度向上)
  4. 前記酸無水物の含有量は、シアネート樹脂100重量部に対し、7〜12重量部である請求項1に記載の樹脂組成物。
  5. 前記エポキシ樹脂および/または前記硬化剤100重量部中に、ビフェニル骨格および/またはナフタレン骨格を20〜80重量部含有する請求項1に記載の樹脂組成物。
  6. 前記エポキシ樹脂全体100重量部中に、常温で液状のエポキシ樹脂を5〜80重量部含有する請求項1に記載の樹脂組成物。
  7. 前記無機充填剤が、層状珪酸塩および/または溶融シリカであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  8. 前記層状珪酸塩の含有量が、エポキシ樹脂及び硬化剤100重量部に対して、0.1〜7重量部である請求項7に記載の樹脂組成物。
  9. 前記溶融シリカの含有量が、エポキシ樹脂及び硬化剤100重量部に対して、10〜200重量部であることを特徴とする請求項7に記載の樹脂組成物。
  10. 更に、前記熱硬化性樹脂100重量部に対して、活性エステル化合物を5〜100重量部含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
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