JPH07261090A - 共焦点用スキャナ、共焦点顕微鏡および共焦点用スキャナの製造方法 - Google Patents

共焦点用スキャナ、共焦点顕微鏡および共焦点用スキャナの製造方法

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JPH07261090A
JPH07261090A JP5404894A JP5404894A JPH07261090A JP H07261090 A JPH07261090 A JP H07261090A JP 5404894 A JP5404894 A JP 5404894A JP 5404894 A JP5404894 A JP 5404894A JP H07261090 A JPH07261090 A JP H07261090A
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plate
scanner
irradiation light
confocal
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JP5404894A
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Hirotoshi Terada
浩敏 寺田
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Hamamatsu Photonics KK
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Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タンデムスキャン型の共焦点顕微鏡において
光源から発せられた照射光を効率良く試料へ導く共焦点
用スキャナ、この共焦点用スキャナを使用した共焦点顕
微鏡、および共焦点用スキャナの製造方法を提供する。 【構成】 本発明の共焦点用スキャナ200では、ニポ
ー円盤などのスキャン用微小開口円盤230の微小開口
への集光にホログラフックスキャナ板210使用して、
光源部100から発せられた照射光を効率良く微小開口
へ導く。また、この共焦点スキャナ200を使用してタ
ンデムスキャン型の共焦点顕微鏡を構成し、暗い試料の
観察が可能とする。また、本発明の共焦点スキャナの製
造方法では、機構的には完成品と同一の構造体を構成
後、照射光とは逆経路でスキャン用微小開口円盤を介し
た光を使用してホログラム乾板215にホログラムを形
成して照射光の集光用のホログラフックスキャナ板21
0を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンデム型の共焦点顕
微鏡に好適に使用できる共焦点用スキャナおよび共焦点
用スキャナの製造方法並びにこうした共焦点用スキャナ
を採用した共焦点顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タンデムスキャン型の共焦点顕微鏡は、
肉眼で直接見ることのできる像を実時間でつくり出すこ
とができるという優れた特性がある。しかし、試料上に
形成される照射光の微小スポットを走査するとともに迷
光をカットするために、ニポー円盤あるいはニポー円盤
相当のピンホール円盤を使用するので、試料上の微小ス
ポットの充分な照度の達成が困難であった。従来から、
タンデムスキャン型の共焦点顕微鏡のこの欠点を克服す
るため、改良方式が提案されている。
【0003】こうした試料上の照射光の微小スポットで
の照射光の照度を改善する第1の方式として、光源の発
生する照射光強度を向上する方式が考えられる。この方
式の具体策は、光源としてレーザ装置を使用してレーザ
光を照射光とすることであり、レーザ技術の進歩と相俟
って逐次進展している。
【0004】また、改善の第2の方式として、光源の発
生する照射光を効率良く、ニポー円盤あるいはニポー円
盤相当のピンホール円盤の微小開口(ピンホール)を通
過させる共焦点用スキャナを構築する方式である。こう
した共焦点用スキャナの例として、特開平5−6098
0号には、ピンホール円盤の各ピンホールに対応して入
射した照射光を該当ピンホールに集光する複数の集光光
学系を用意した共焦点用スキャナが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
共焦点用スキャナは、ピンホール円盤のピンホール上に
照射光を集光する手段として、ピンホール円盤に形成さ
れる各ピンホールの位置に応じて正確に配置されたガラ
スレンズあるいはフレネルレンズ等のアレイが必須であ
り、製造や調整に時間を要するという問題点があった。
また、集光用のレンズアレイとピンホール円盤とを分離
したタイプの従来の共焦点用スキャナでは、レンズアレ
イとピンホール円盤との間の照射光の光路の光軸を中心
として径方向については屈折率が略均一であることが実
質的には要求されるので、この光路中に設置されるビー
ムスプリッタはキュービック状に限定されるという問題
点もあった。
【0006】本発明は、上記の問題点を鑑みてなされた
ものであり、タンデムスキャン型の共焦点顕微鏡におい
て光源から発せられた照射光を効率良く試料へ導く共焦
点用スキャナ、こうした共焦点用スキャナを使用した共
焦点顕微鏡、および共焦点用スキャナの製造方法を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の共焦点用スキャ
ナは、(a)光源部から出力された照射光を受光し、受
光領域の各点の位置に応じて照射光の出力方向を設定す
るホログラフィックスキャナ板と、(b)ホログラフィ
ックスキャナ板から出力された照射光を集光する第1の
光学系と、(c)第1の光学系を介した照射光を受光
し、形成された複数の微小開口に入射した照射光のみを
透過する微小開口板と、(d)ホログラフィックスキャ
ナ板と第1の光学系との間に配設され、ホログラフィッ
クスキャナ板を介した照射光の少なくとも一部を第1の
光学系に向けて出力するとともに、微小開口板および第
1の光学系を順次介した試料で照射光が反射された反射
光の少なくとも一部を照射光の光路方向および照射光の
光路方向の逆方向とは異なる方向に出力する光分岐器
と、(e)ホログラフィックスキャナ板と微小開口板と
の相対的な配置を変更せずに、光源、第1の光学系、お
よび光分岐器に対して周期的に駆動する駆動器と、を備
え、ホログラフィックスキャナ板に形成されたホログラ
ムは、回折の結果、ホログラフィックスキャナ板を介し
た照射光が光分岐器および第1の光学系を介した後、前
記微小開口板に形成されたいずれかの微小開口に到達す
る方向へ進行するパターンに形成されることを特徴とす
る。
【0008】ここで、ホログラフィックスキャナ板は
円盤状であるとともに、微小開口板はニポー円盤であ
り、駆動器は、前記ホログラフィックスキャナ板およ
び前記微小開口板を夫々の中心軸を中心に回転させる、
ことが実用的である。
【0009】また、ホログラフィックスキャナ板は、銀
塩感光剤、重クロム酸ゼラチン、および感光性樹脂のい
ずれか1つをホログラム形成材とすることが可能であ
る。
【0010】また、本発明の共焦点顕微鏡は、(a)空
間的に拡がった照射光を出力する光源部と、(b)上記
の共焦点用スキャナと、(c)共焦点用スキャナから出
力された照射光を測定対象である試料上に集光し微小ス
ポットを形成する第2の光学系と、(d)試料に照射光
が照射された結果、試料から出力される、照射光の反射
光または前記試料での反応に伴う反応光からなる発生光
であって、第2の光学系を介して共焦点用スキャナに入
力した後、共焦点用スキャナから出力された発生光を入
力し結像する第3の光学系と、を備えることを特徴とす
る。
【0011】また、本発明の共焦点用スキャナの製造方
法は、上記の共焦点用スキャナの製造方法であって、
(a)共焦点用スキャナのホログラフィックスキャナ板
に替えてホログラム乾板を使用する点を除いて、共焦点
用スキャナと同一の構成の構造体を形成する第1の工程
と、(b)構造体の微小開口板の観測時の照射光の出力
側から光を入射し、共焦点用スキャナの分岐器および第
1の光学系を順次介した後に情報光としてホログラム乾
板に照射するとともに、参照光を同時にホログラム乾板
照射する第2の工程と、(c)情報光および参照光の照
射を継続しながら、構造体の駆動器により、情報光およ
び参照光の光路に対して、ホログラム乾板および微小開
口板を周期的に駆動する第3の工程と、を備えることを
特徴とする。
【0012】
【作用】本発明の共焦点用スキャナでは、ホログラフィ
ックスキャナ板および微小開口板を駆動器が周期運動さ
せている状態で、光源部から空間的に拡がった照射光を
ホログラフィックスキャナ板に入力する。このホログラ
フィックスキャナ板にはホログラムが形成されており、
照射光はこのホログラムによって回折され、ホログラフ
ィックスキャナ板への入射位置に応じた方向へ出射され
る。このホログラムは、ホログラフィックスキャナ板を
介した照射光が光分岐器および第1の光学系を順次介し
た後に微小開口板に形成された微小開口のいずれかに到
達するべく、あらかじめ形成されている。ホログラフィ
ックスキャナ板から出力した照射光は、光分岐器および
第1の光学系を順次介した後、微小開口板の開口を通過
して出力される。ところで、上記の様に、微小開口板は
周期運動をし、照射光の光路に対して相対的位置が周期
的に変化するので、照射光が微小開口板を通過する位置
も周期的に変化する。更に。微小開口板の複数の微小開
口は1周期分の駆動により試料上に形成される照射光の
微小スポット領域の総和領域が試料上の観測領域を略均
一となる配置に形成されているので、試料上に形成され
る照射光の微小スポットが試料上を周期的に走査する。
【0013】微小開口板を出力した照射光が試料に照射
された結果、試料上の照射領域から出力された、照射光
の反射光または試料における反応の結果生じた反応光か
らなる発生光であって、微小開口板の微小開口に戻って
きた発生光は、微小開口を通過し、第1の光学系を介し
て光分岐器に至る。光分岐器では、入力した発生光の少
なくとも一部を照射光の光路方向とは異なり、かつ、照
射光の光路方向の逆方向とは異なる方向に出力する。
【0014】本発明の共焦点顕微鏡では、共焦点用スキ
ャナから出力された照射光は、第2の光学系で集光さ
れ、測定対象である試料上に微小スポットが形成され
る。照射光が照射された試料上の微小スポットから出力
された、照射光の反射光または照射によって試料で生じ
た反応に伴う反応光である発生光の内、照射光の進路と
は逆の進路で第2の光学系に入力した発生光は、照射光
の進路とは逆の進路で微小開口板の微小開口を通過して
共焦点用スキャナに入力する。共焦点用スキャナ内部を
介して共焦点スキャナから出力された発生光は、第3の
光学系に入力する。第3の光学系は、入力した発生光が
担った試料の情報を結像面上に像として形成する。この
像を、肉眼あるいは撮像装置で観測することにより、試
料の態様をしることができる。
【0015】本発明の共焦点用スキャナの製造方法で
は、まず、共焦点用スキャナのホログラフィックスキャ
ナ板に替えてホログラム乾板を使用し、共焦点用スキャ
ナと同一の構成の構造体を形成する。次に、構造体の微
小開口板の観測時の照射光の出力側から光を入射し、構
造体の分岐器および第1の光学系を順次介した後に情報
光としてホログラム乾板に照射するとともに、参照光を
同時にホログラム乾板照射する。次いで、情報光および
参照光の照射を継続しながら、構造体の駆動器により、
情報光および参照光の光路に対して、ホログラム乾板お
よび微小開口板を周期的に駆動する。こうして、共焦点
用スキャナのホログラフィックスキャナ板を作成し、共
焦点用スキャナを完成する。
【0016】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例を
説明する。なお、図面の説明にあたっては、同一の要素
には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0017】図1は、本発明の共焦点用スキャナを使用
した共焦点顕微鏡の実施例の構成図である。また、図2
は、本実施例の共焦点顕微鏡の断面図を用いた、照射光
および発生光の光路の説明図である。図1に示すよう
に、本実施例の装置は、空間的に拡がった照射光を出力
する光源部100と、光源部100から出力された照射
光を受光して試料900へ向けて照射光を出力するとと
もに、照射光の照射の結果として試料900で発生した
発生光を入力して、発生光の少なくとも一部を出力する
共焦点用スキャナ200と、共焦点用スキャナ200か
ら出力された照射光を試料900上に集光して微小スポ
ットを形成する対物レンズ300と、共焦点スキャナ2
00から出力された発生光を受光して発生光が担った情
報である試料像を撮像する撮像部400と、を備える。
【0018】ここで、光源部100は、照射光を発生
するレーザ光源110と、レーザ光源から出力された
照射光を空間的に拡がった略平行光化するビームエクス
パンダ120とを備える。
【0019】共焦点スキャナ200は、光源から出力
された照射光を受光し、受光領域の各点の位置に応じて
照射光の出力方向を設定するホログラフィックスキャナ
板210と、ホログラフィックスキャナ板210から
出力された照射光を集光するフィールドレンズ220
と、フィールドレンズ220介した照射光を受光し、
形成された複数の微小開口に入射した照射光のみを透過
する微小開口板230と、ホログラフィックスキャナ
板210とフィールドレンズ220との間に配設され、
ホログラフィックスキャナ板210を介した照射光の少
なくとも一部をフィールドレンズ220に向けて出力す
るとともに、微小開口板230およびフィールドレンズ
220を順次介した試料900で照射光が反射された反
射光の少なくとも一部を照射光の光路方向および照射光
の光路方向の逆方向とは異なる方向に出力する光ビーム
スプリッタ240と、ホログラフィックスキャナ板2
10と微小開口板230との相対的な配置を変更せず
に、光源部100およびフィールドレンズ220に対し
て周期的に駆動する駆動器250とを備える。
【0020】ここで、ホログラフィックスキャナ板21
0に形成されたホログラムは、回折の結果、ホログラフ
ィックスキャナ板210を介した照射光が光ビームスプ
リッタ240およびフィールドレンズ220を介した
後、微小開口板230に形成されたいずれかの微小開口
に到達する方向へ進行するパターンに形成される。ま
た、ホログラフィックスキャナ板210と微小開口板2
30とは、固定部材260によって機械的に結合されて
いる。
【0021】また、微小開口板230の複数の微小開口
は、駆動器250による微小開口板230の周期的な駆
動の1周期分の駆動により試料900上に形成される照
射光の微小スポット領域の総和領域が試料上の観測領域
を略均一となる配置に形成されている。微小開口板23
0の複数の微小開口の径や微小開口の間隔(分布)は、
共焦点顕微鏡で同時に使用される対物レンズの特性との
関連で最適値が決まる。
【0022】通常、対物レンズから微小開口板230に
光が入射するときの開口角をNAとすれば、微小開口の
径(D)はλ/NA程度が適当である。また、微小開口
の間隔(d)は、微小開口の径の100倍以上であれば
充分である。例えば、倍率=20倍、開口角=0.75
の対物レンズを波長=488nmで使用することを考え
ると、 NA=0.75/20=0.0375 D=0.488/0.0375[nm]=13[μm] d=100×13[μm]=1.3[mm] となる。
【0023】有効領域は、顕微鏡の視野数が通常は20
程度なのであるため、φ20[mm]と考えれば、有効
領域内の微小開口の数は、面積比から計算すれば、20
2 /1.32 =237個となる。カメラとして、102
4×1024画素のものを考えれば、光走査線数を20
00本以上取ればカメラの分解能を低下させることはな
い。なお、本実施例ではニポー円盤を使用した。
【0024】撮像部400は、共焦点用スキャナ20
0から出力された発生光を入力して結像する結像レンズ
410と、結像レンズ410の結像位置に配置された
ビデオカメラ420とを備える。
【0025】本実施例の共焦点顕微鏡では、以下のよう
に動作して試料900の態様を観察する。
【0026】駆動器250により、ホログラフィックス
キャナ板210と微小開口板230とを周期的に回転さ
せるとともに、光源部100から照射光を出力する。光
源部100から出力された空間的に拡がった略平行光は
共焦点用スキャナ200に入力する。共焦点用スキャナ
200では、まず、ホログラフィックスキャナ板210
で受光する。ホログラフィックスキャナ板210は、予
め形成されたホログラムのパターンに従って回折を誘起
し、照射光を出力する。ホログラフィックスキャナ板2
10から出力された照射光は、ビームスプリッタ230
を介してフィールドレンズ220に入力し、微小開口板
230の微小開口に集光され、微小開口板230を通過
して共焦点用スキャナ200から出力する。こうして、
微小開口板230を通過する照射光の量は、ホログラフ
ィックスキャナ板210の性能にもよるが、原理的には
ホログラフィックスキャナ板210での受光量と略同一
とすることができる。
【0027】共焦点用スキャナ200から出力された照
射光は、対物レンズ300に入力する。対物レンズ30
0は、入力した照射光を集光して、試料900上に微小
スポットを形成する。試料900では、照射光の照射に
より反射光が発生する。試料900上で発生した光(以
後、発生光と呼ぶ)で対物レンズ300に入力した発生
光は、対物レンズ300によって集光され、照射光とは
逆の進路で微小開口板230の微小開口に照射光出力側
から入射する。このとき、夫々の微小開口は、試料90
0上の照射光の微小スポットからの発生光は効率よく通
過するとともに、迷光を効率良く遮断する。したがっ
て、微小開口板230を通過した光のSN比は非常に高
いものとなっている。
【0028】微小開口板230を通過した光は、フィー
ルドレンズ220を介してビームスプリッタ240に入
力する。ビームスプリッタ240で反射された発生光
は、結像レンズ410に入力し、結像面上に集光され
る。結像面上に集光された発生光は、ビデオカメラ42
0に入力して撮像される。
【0029】図3は、共焦点用スキャナ200の製造方
法の説明図である。まず、共焦点用スキャナ200のホ
ログラフィックスキャナ板210に替えてホログラム乾
板211を使用し、共焦点用スキャナと同一の構成の構
造体290を形成する。そして、上記の光源部100
と同様に構成された光源部150と、光源部150か
ら出力された光ビームを物体光と参照光との2つの光ビ
ームに分割するとともに、物体光を照射光が出力する側
から照射光と略逆の進行方向で微小開口板230へ向け
て出力する光ビームスプリッタ245と、光ビームス
プリッタ245から出力された参照光の進行方向を、光
ビームスプリッタ240に入射後反射された参照光のホ
ログラム乾板211への照射領域が、微小開口板23
0、フィールドレンズ220、および光ビームスプリッ
タ240を順次介した物体光の回折光である情報光のホ
ログラム乾板211への照射領域と略同一となるように
設定する光学系500とを配置する。ここで、光学系5
00は、反射鏡510と反射鏡520とで構成した。ま
た、ホログラム乾板215は、銀塩感光剤、重クロム酸
ゼラチン、および感光性樹脂のいずれか1つをホログラ
ム形成材とすることが可能であるが、本実施例では重ク
ロム酸ゼラチンを使用している。
【0030】次に、光源部150から照射光を出力し、
レーザ微小開口板230の観測時の照射光の出力側から
光を入射し、分岐器240およびフィールドレンズ22
0を順次介した後に情報光としてホログラム乾板211
に照射するとともに、参照光を同時にホログラム乾板2
15に照射する。引き続き、情報光および参照光の照射
を継続しながら、駆動器250により、情報光および参
照光の光路に対して、ホログラム乾板215および微小
開口板をゆっくりと周期的に駆動する。こうして露光さ
れたホログラム乾板215を現像し、取り付けて共焦点
スキャナが完成する。
【0031】本発明は、上記の実施例に限定されるもの
ではなく、様々な変形が可能である。実施例では発生光
として反射光を観測したが、観測発生光を照射光の照射
によって発生した蛍光とすることも可能である。但し、
蛍光を観測する場合には、共焦点用スキャナ200から
撮像器(上記実施例ではビデオカメラ420)との間に
蛍光波長付近の波長の光を透過し、照射光の波長を遮断
する波長フィルタを配置する必要がある。また、上記の
実施例の製造方法で、レリーフ型ホログラムの原版を作
成することにすれば、ホログラフイックスキャナ板は複
製のみで製作できる。また、実施例の共焦点用スキャナ
と同様の構成で、走査ビーム数を増やすこともできる。
【0032】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明の共
焦点用スキャナによれば、ニポー円盤などのスキャン用
微小開口円盤の微小開口への集光にホログラム板を使用
するので、光源から発せられた照射光を効率良く微小開
口へ導くことができる。
【0033】また、本発明の共焦点顕微鏡によれば、本
発明の共焦点スキャナを使用してタンデムスキャン型の
共焦点顕微鏡を構成するので、微小開口円盤の開口率を
略100%近くまで高めることができ暗い試料の観察が
可能となる。こうした共焦点顕微鏡で、照射光としてレ
ーザ光を使用すれば回折限界までスポットを絞ることが
でき、観察の精度向上が可能となる。また同時に複数本
のビームを走査することとしても照射光量を維持できる
ので、例えば、蛍光画像取得するにあたって複数本のビ
ームの同時照射の構成とすることにより、1つのレーザ
スポットをX−Yに走査して画像を得るタイプのレーザ
スキャン顕微鏡と比較してもサチュレーションやブリー
チングの影響を受けにくく、且つ、高速で画像を取得で
きる。
【0034】また、本発明の共焦点スキャナの製造方法
によれば、機構的には完成品と同一の構造体を構成後、
照射光とは逆経路でスキャン用微小開口円盤を介した光
を使用してホログラム原盤にホログラムを形成して照射
光の集光用のホログラフックスキャナ板を製造するの
で、本発明の共焦点スキャナを簡易かつ確実に製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の共焦点用スキャナを使用した、本発明
の共焦点顕微鏡の実施例の構成図である。
【図2】図1の断面図による照射光および発生光の光路
の説明図である。
【図3】実施例の共焦点用スキャナの製造方法の説明図
である。
【符号の説明】
100…光源部、110…レーザ光源、120…ビーム
エキスパンダ、200…共焦点用スキャナ、210…ホ
ログラフィックスキャナ板、215…ホログラム乾板、
220…フィールドレンズ、230…微小開口板、24
0,245…光ビームスプリッタ、250…駆動器、2
60…固定部材、290…構造体、300…対物レン
ズ、410…結像レンズ、420…ビデオカメラ、50
0…参照光用光学系、510,520…反射鏡、900
…試料。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源部から出力された照射光を受光し、
    受光領域の各点の位置に応じて照射光の出力方向を設定
    するホログラフィックスキャナ板と、 前記ホログラフィックスキャナ板から出力された照射光
    を集光する第1の光学系と、 前記第1の光学系を介した照射光を受光し、形成された
    複数の微小開口に入射した照射光のみを透過する微小開
    口板と、 前記ホログラフィックスキャナ板と前記第1の光学系と
    の間に配設され、前記ホログラフィックスキャナ板を介
    した照射光の少なくとも一部を前記第1の光学系に向け
    て出力するとともに、前記微小開口板および前記第1の
    光学系を順次介した前記試料で照射光が反射された反射
    光の少なくとも一部を照射光の光路方向および照射光の
    光路方向の逆方向とは異なる方向に出力する光分岐器
    と、 前記ホログラフィックスキャナ板と前記微小開口板との
    相対的な配置を変更せずに、前記光源および前記第1の
    光学系に対して周期的に駆動する駆動器と、 を備え、 前記ホログラフィックスキャナ板に形成されたホログラ
    ムは、回折の結果、前記ホログラフィックスキャナ板を
    介した照射光が分岐器および前記第1の光学系を介した
    後、前記微小開口板に形成されたいずれかの微小開口に
    到達する方向へ進行するパターンに形成される、 ことを特徴とする共焦点用スキャナ。
  2. 【請求項2】 前記ホログラフィックスキャナ板は円盤
    状であるとともに、前記微小開口板はニポー円盤であ
    り、 前記駆動器は、前記ホログラフィックスキャナ板および
    前記微小開口板を夫々の中心軸を中心に回転させる、 ことを特徴とする請求項1記載の共焦点用スキャナ。
  3. 【請求項3】 前記ホログラフィックスキャナ板は、銀
    塩感光剤、重クロム酸ゼラチン、および感光性樹脂のい
    ずれか1つである、ことを特徴とする請求項1記載の共
    焦点用スキャナ。
  4. 【請求項4】 空間的に拡がった照射光を出力する光源
    部と、 請求項1の共焦点用スキャナと、 前記共焦点用スキャナから出力された照射光を測定対象
    である試料上に集光し微小スポットを形成する第2の光
    学系と、 前記試料に照射光が照射された結果、前記試料から出力
    される、照射光の反射光および前記試料での反応に伴う
    反応光からなる発生光であって、前記第2の光学系を介
    して前記共焦点用スキャナに入力した後、前記共焦点用
    スキャナから出力された発生光を入力し結像する第3の
    光学系と、 を備えることを特徴とする共焦点顕微鏡。
  5. 【請求項5】 請求項1の共焦点用スキャナの製造方法
    であって、 前記共焦点用スキャナのホログラフィックスキャナ板に
    替えてホログラム乾板を使用する点を除いて、前記共焦
    点用スキャナと同一の構成の構造体を形成する第1の工
    程と、 前記構造体の微小開口板の観測時の照射光の出力側から
    該照射光と同一の波長の光を入射し、前記構造体の分岐
    器および第1の光学系を順次介した後に情報光として前
    記ホログラム乾板に照射するとともに、該照射光と同一
    の波長の参照光を同時に前記ホログラム乾板照射する第
    2の工程と、 前記情報光および前記参照光の照射を継続しながら、前
    記構造体の駆動器により、前記情報光および前記参照光
    の光路に対して、前記ホログラム乾板および前記微小開
    口板を周期的に駆動する第3の工程と、 を備えることを特徴とする共焦点用スキャナの製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001027728A (ja) * 1999-07-15 2001-01-30 Yokogawa Electric Corp 共焦点光スキャナ
JP2017520801A (ja) * 2014-07-14 2017-07-27 ブルッカー、ゲーリー 物体の単一面のホログラフィック撮像のシステム及び方法

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