JPH07260658A - 薄膜の剥離荷重測定方法 - Google Patents
薄膜の剥離荷重測定方法Info
- Publication number
- JPH07260658A JPH07260658A JP30803694A JP30803694A JPH07260658A JP H07260658 A JPH07260658 A JP H07260658A JP 30803694 A JP30803694 A JP 30803694A JP 30803694 A JP30803694 A JP 30803694A JP H07260658 A JPH07260658 A JP H07260658A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- load
- displacement
- indenter
- thin film
- detected
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 微小な試験荷重を連続的に負荷することがで
き、薄膜が剥離した時点の荷重を容易に把握できるよう
にする。 【構成】 負荷電流供給装置16から電磁コイル6へ供
給される負荷電流により、圧子5を介して試料台13上
に載置された試料14への荷重が負荷され、圧子5の移
動量検出信号は、増幅器15、A/D変換器17を介し
て計測制御装置19内の変位情報処理部21へ送られ
る。計測制御装置19は荷重データと変位検出器10に
よって検出される変位データとから、ある荷重下での変
位をリアルタイムで測定し、その測定結果はレコーダ2
3によって荷重−変位曲線として記録される。そして、
レコーダ23によって記録される荷重−変位曲線におけ
る変位変化点を検出し、この時点の荷重値を求めること
により薄膜の剥離荷重を検出する。
き、薄膜が剥離した時点の荷重を容易に把握できるよう
にする。 【構成】 負荷電流供給装置16から電磁コイル6へ供
給される負荷電流により、圧子5を介して試料台13上
に載置された試料14への荷重が負荷され、圧子5の移
動量検出信号は、増幅器15、A/D変換器17を介し
て計測制御装置19内の変位情報処理部21へ送られ
る。計測制御装置19は荷重データと変位検出器10に
よって検出される変位データとから、ある荷重下での変
位をリアルタイムで測定し、その測定結果はレコーダ2
3によって荷重−変位曲線として記録される。そして、
レコーダ23によって記録される荷重−変位曲線におけ
る変位変化点を検出し、この時点の荷重値を求めること
により薄膜の剥離荷重を検出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被試験体表面に形成さ
れた薄膜の強度、特に薄膜の剥離荷重を測定する方法に
関する。
れた薄膜の強度、特に薄膜の剥離荷重を測定する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜試料の剥離荷重を測定するに
は、圧子とこの圧子に試験荷重を負荷する荷重装置と、
圧痕を観測する光学装置とをそなえた微小硬度計を使用
し、薄膜に圧子を押し込んで変形を与え、顕微鏡にて変
形を観察し、剥離が生じるまで随時試験荷重を増してい
き、剥離が生じた際の試験荷重を剥離荷重として測定し
ている。
は、圧子とこの圧子に試験荷重を負荷する荷重装置と、
圧痕を観測する光学装置とをそなえた微小硬度計を使用
し、薄膜に圧子を押し込んで変形を与え、顕微鏡にて変
形を観察し、剥離が生じるまで随時試験荷重を増してい
き、剥離が生じた際の試験荷重を剥離荷重として測定し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の薄膜の剥離荷重測定方法では、負荷機構が分銅
を使用して圧子に試験荷重を加える形式のために、荷重
が不連続であり正確な剥離荷重の測定ができないという
問題点があった。また、顕微鏡を用い試料表面を観察し
て剥離判定を行うために試験に時間がかかるという問題
点もあった。さらに、従来の剥離荷重測定方法では荷重
が大きく、厚さの薄い膜については測定を行うことがで
きないという問題点もあった。
た従来の薄膜の剥離荷重測定方法では、負荷機構が分銅
を使用して圧子に試験荷重を加える形式のために、荷重
が不連続であり正確な剥離荷重の測定ができないという
問題点があった。また、顕微鏡を用い試料表面を観察し
て剥離判定を行うために試験に時間がかかるという問題
点もあった。さらに、従来の剥離荷重測定方法では荷重
が大きく、厚さの薄い膜については測定を行うことがで
きないという問題点もあった。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、微小な試験荷重を連続的に負荷するこ
とができ、薄膜が剥離した時点の荷重を容易に把握する
ことができる薄膜の剥離荷重測定方法を提供することを
目的とする。
たものであって、微小な試験荷重を連続的に負荷するこ
とができ、薄膜が剥離した時点の荷重を容易に把握する
ことができる薄膜の剥離荷重測定方法を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の薄膜の剥離荷重測定方法は、圧子を試料表
面に押し込むことによって薄膜の剥離荷重を測定する方
法であって、試験荷重を電気的に生じる荷重発生手段に
より圧子を介して被測定試料に荷重を負荷するととも
に、上記荷重発生手段によって加えられる荷重により変
位する圧子の変位量を変位検出手段により検出し、この
変位検出手段からの変位検出出力から変位出力の変化点
を検出し、この変化時点における荷重値を求めることに
より薄膜の剥離荷重を得ることを特徴とする。
め、本発明の薄膜の剥離荷重測定方法は、圧子を試料表
面に押し込むことによって薄膜の剥離荷重を測定する方
法であって、試験荷重を電気的に生じる荷重発生手段に
より圧子を介して被測定試料に荷重を負荷するととも
に、上記荷重発生手段によって加えられる荷重により変
位する圧子の変位量を変位検出手段により検出し、この
変位検出手段からの変位検出出力から変位出力の変化点
を検出し、この変化時点における荷重値を求めることに
より薄膜の剥離荷重を得ることを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明の薄膜の剥離荷重測定方法は上記のよう
に構成されており、圧子が試料表面に押し込まれる際、
薄膜と母材間に剥離が生じると、圧子の変位変化が増加
あるいは減少するなどの変化が生じる。この圧子の変位
は変位検出手段によって検出されており、変位検出手段
からの変位出力が変化したとき、この変化時点における
圧子に加えられている試験荷重を求めることにより、試
料が剥離した際の試験荷重を知ることができる。
に構成されており、圧子が試料表面に押し込まれる際、
薄膜と母材間に剥離が生じると、圧子の変位変化が増加
あるいは減少するなどの変化が生じる。この圧子の変位
は変位検出手段によって検出されており、変位検出手段
からの変位出力が変化したとき、この変化時点における
圧子に加えられている試験荷重を求めることにより、試
料が剥離した際の試験荷重を知ることができる。
【0007】
【実施例】図1は本発明の薄膜の剥離荷重測定方法の一
実施例を示す図であり、枠体20内の荷重装置1は、中
央部をナイフエッジ3により支持した天秤2の一端に圧
子5が設けられ、他端には電磁コイル6と協動して電磁
力を発生する鉄心7が設けられた電子天秤タイプのもの
として構成されている。圧子5は天秤2の天秤棹8の先
端に取り付けられているが、圧子5の上部には圧子5の
変位量を検出する差動トランス式の変位検出器10が設
けられている。
実施例を示す図であり、枠体20内の荷重装置1は、中
央部をナイフエッジ3により支持した天秤2の一端に圧
子5が設けられ、他端には電磁コイル6と協動して電磁
力を発生する鉄心7が設けられた電子天秤タイプのもの
として構成されている。圧子5は天秤2の天秤棹8の先
端に取り付けられているが、圧子5の上部には圧子5の
変位量を検出する差動トランス式の変位検出器10が設
けられている。
【0008】荷重装置1は、負荷電流供給装置16から
電磁コイル6へ供給される負荷電流により、電磁コイル
6の電磁力によって荷重を付加もしくは減少させ、圧子
5を介して試料台13上に載置された試料14への荷重
を任意に増加、減少、停止させることができる。したが
って、天秤2のバランスをくずして圧子5を試料表面に
押し込む際に、供給される負荷電流を計測することによ
り負荷時の荷重を測定することができる。
電磁コイル6へ供給される負荷電流により、電磁コイル
6の電磁力によって荷重を付加もしくは減少させ、圧子
5を介して試料台13上に載置された試料14への荷重
を任意に増加、減少、停止させることができる。したが
って、天秤2のバランスをくずして圧子5を試料表面に
押し込む際に、供給される負荷電流を計測することによ
り負荷時の荷重を測定することができる。
【0009】荷重をかけている間、圧子5によって押し
付けられた試料14表面での変位は変位検出器10によ
って検出される。変位検出器10によって検出された変
位量、すなわち圧子5の移動量検出信号は、増幅器1
5、A/D変換器17を介して計測制御装置19内の変
位情報処理部21へ送られる。負荷電流供給装置16へ
の作動指令もこの計測制御装置19によって与えられ
る。圧子5が試料表面に接触した時点の判別は、圧子5
の変位測定値を基にした圧子の降下速度の変化点を検知
することによって行われる。
付けられた試料14表面での変位は変位検出器10によ
って検出される。変位検出器10によって検出された変
位量、すなわち圧子5の移動量検出信号は、増幅器1
5、A/D変換器17を介して計測制御装置19内の変
位情報処理部21へ送られる。負荷電流供給装置16へ
の作動指令もこの計測制御装置19によって与えられ
る。圧子5が試料表面に接触した時点の判別は、圧子5
の変位測定値を基にした圧子の降下速度の変化点を検知
することによって行われる。
【0010】荷重計測手段となる計測制御装置19は、
上記したように圧子5を試料14へ押し込む際の荷重を
荷重測定装置1へ供給する負荷電流によって検出してお
り、この荷重データと変位検出器10によって検出され
る変位データとから、ある荷重下での変位をリアルタイ
ムで測定し、その測定結果はレコーダ23によって荷重
−変位曲線として記録される。
上記したように圧子5を試料14へ押し込む際の荷重を
荷重測定装置1へ供給する負荷電流によって検出してお
り、この荷重データと変位検出器10によって検出され
る変位データとから、ある荷重下での変位をリアルタイ
ムで測定し、その測定結果はレコーダ23によって荷重
−変位曲線として記録される。
【0011】上記した装置により薄膜の剥離荷重を測定
する場合には、図2に示すようにレコーダ23によって
記録される荷重−変位曲線における変位変化点Qを計測
制御装置19の変位情報処理部21が検出し、この時点
の荷重値を供給している付加電流によって検出すること
により行う。すなわち、図3(a)、(b)に示すよう
に、薄膜25と母材26との間に剥離が生じると、圧子
の変位が増加あるいは減少するなどの変化が生じるた
め、圧子の変位検出において図2に示すような変位の変
化点を検出することになる。そこでこの変位の変化点を
生じた際の荷重を剥離荷重として測定するのである。
する場合には、図2に示すようにレコーダ23によって
記録される荷重−変位曲線における変位変化点Qを計測
制御装置19の変位情報処理部21が検出し、この時点
の荷重値を供給している付加電流によって検出すること
により行う。すなわち、図3(a)、(b)に示すよう
に、薄膜25と母材26との間に剥離が生じると、圧子
の変位が増加あるいは減少するなどの変化が生じるた
め、圧子の変位検出において図2に示すような変位の変
化点を検出することになる。そこでこの変位の変化点を
生じた際の荷重を剥離荷重として測定するのである。
【0012】
【発明の効果】本発明の薄膜の剥離荷重測定方法は上記
のように構成されており、従来のように試料表面の顕微
鏡による観察によって剥離時点を判定することが不要と
なり試験能率が向上するとともに、薄膜の剥離荷重を精
度よく測定することができる。また、試験荷重は負荷電
流を調整することにより連続的に任意に設定することが
でき膜厚の薄い薄膜にも対応できできるので、膜厚の薄
い薄膜の剥離荷重を測定することができる。
のように構成されており、従来のように試料表面の顕微
鏡による観察によって剥離時点を判定することが不要と
なり試験能率が向上するとともに、薄膜の剥離荷重を精
度よく測定することができる。また、試験荷重は負荷電
流を調整することにより連続的に任意に設定することが
でき膜厚の薄い薄膜にも対応できできるので、膜厚の薄
い薄膜の剥離荷重を測定することができる。
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】荷重−変位特性を示す図である。
【図3】薄膜が母材から剥離する状態を示す図である。
1 荷重装置 2 天秤 5 圧子 6 電磁コイル 7 鉄心 10 変位検出器 19 計測制御装置 21 変位情報処理部
Claims (1)
- 【請求項1】 圧子を試料表面に押し込むことによって
薄膜の剥離荷重を測定する方法であって、試験荷重を電
気的に生じる荷重発生手段により圧子を介して被測定試
料に荷重を負荷するとともに、上記荷重発生手段によっ
て加えられる荷重により変位する圧子の変位量を変位検
出手段により検出し、この変位検出手段からの変位検出
出力から変位出力の変化点を検出し、この変化時点にお
ける荷重値を求めることにより薄膜の剥離荷重を得るこ
とを特徴とする薄膜の剥離荷重測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30803694A JPH07260658A (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | 薄膜の剥離荷重測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30803694A JPH07260658A (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | 薄膜の剥離荷重測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07260658A true JPH07260658A (ja) | 1995-10-13 |
Family
ID=17976121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30803694A Pending JPH07260658A (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | 薄膜の剥離荷重測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07260658A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104007066A (zh) * | 2014-06-10 | 2014-08-27 | 何华琼 | 压力测试仪 |
CN111400825A (zh) * | 2020-04-08 | 2020-07-10 | 重庆金康赛力斯新能源汽车设计院有限公司 | 一种抗凹性能仿真方法、装置、存储介质和计算机设备 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61266934A (ja) * | 1985-05-22 | 1986-11-26 | Fuji Photo Film Co Ltd | 被検査物表面の破壊荷重測定装置 |
JPH0250661B2 (ja) * | 1984-02-10 | 1990-11-05 | Nippon Electric Co |
-
1994
- 1994-12-13 JP JP30803694A patent/JPH07260658A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0250661B2 (ja) * | 1984-02-10 | 1990-11-05 | Nippon Electric Co | |
JPS61266934A (ja) * | 1985-05-22 | 1986-11-26 | Fuji Photo Film Co Ltd | 被検査物表面の破壊荷重測定装置 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104007066A (zh) * | 2014-06-10 | 2014-08-27 | 何华琼 | 压力测试仪 |
CN111400825A (zh) * | 2020-04-08 | 2020-07-10 | 重庆金康赛力斯新能源汽车设计院有限公司 | 一种抗凹性能仿真方法、装置、存储介质和计算机设备 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4194392A (en) | Measuring adhesive force | |
US3805598A (en) | Indenting rheometer | |
JPS63262564A (ja) | 繊維強化合成材料中の繊維の接着性を測定する方法及び装置 | |
JPS60196602A (ja) | 固体の性質を非破壊的に絶対測定するための装置 | |
JP4096034B2 (ja) | クリープ試験方法 | |
JPH07260658A (ja) | 薄膜の剥離荷重測定方法 | |
JP2531642Y2 (ja) | 超微小材料試験装置 | |
JPH0571763U (ja) | 押付け力センサーを備えた超音波探傷プローブ | |
JPS6091237A (ja) | 薄膜の硬度試験方法および装置 | |
JP3839512B2 (ja) | 超微小硬度測定装置 | |
CN212363110U (zh) | 一种检测薄膜膜厚的台阶仪 | |
JPH0648236B2 (ja) | 微小硬度計 | |
JP3014087B2 (ja) | 押込硬さ試験装置 | |
JP2001228120A (ja) | 鋼材のSi濃度測定方法 | |
JPH10197433A (ja) | 表面硬さ測定装置 | |
JP2001296225A (ja) | 材料試験機 | |
JP2829984B2 (ja) | 超微小硬度計 | |
JP2681913B2 (ja) | 押込硬さ試験方法及びその装置 | |
JPH0625723B2 (ja) | 硬度計 | |
JPH068531Y2 (ja) | 材料試験機 | |
JP2641953B2 (ja) | 微小押込み形の材料物性試験方法および装置 | |
JPH05149868A (ja) | 膜の剥離荷重測定方法 | |
JPH02120645A (ja) | 表面特性測定装置 | |
JPS63223539A (ja) | 微小領域強度試験装置 | |
JPH0827230B2 (ja) | 薄膜試料等の試験装置 |