JPH07258478A - ポリオレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物

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JPH07258478A
JPH07258478A JP6048987A JP4898794A JPH07258478A JP H07258478 A JPH07258478 A JP H07258478A JP 6048987 A JP6048987 A JP 6048987A JP 4898794 A JP4898794 A JP 4898794A JP H07258478 A JPH07258478 A JP H07258478A
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polyolefin resin
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particle diameter
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Haruo Hayashida
晴雄 林田
Ryoichi Nomura
良一 野村
Hideaki Koga
英明 古賀
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記(A)〜(C)成分からなり、(B)/
(C)の重量比が10/90〜90/10であり、
(B)及び(C)の合計量の(A)に対する配合量が5
00〜15000重量ppmであるポリオレフィン系樹
脂組成物。 (A):ポリオレフィン系樹脂 (B):平均粒径が1〜10μである実質的に球状の合
成アンチブロッキング剤 (C):天然鉱物を粉砕・焼成して得られ、平均粒径が
1〜5μであり、かつ該平均粒径の1.5倍以上の粒径
を有する粒子の割合が10〜40重量%であるアンチブ
ロッキング剤 【効果】 透明性、ブロッキング性、滑り性、耐傷つき
性及び二次加工性といった諸特性を、バランスよく向上
させたポリオレフィン系樹脂組成物を提供することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィン系樹脂
組成物に関するものである。更に詳しくは、本発明は、
特定のアンチブロッキング剤を含有するポリオレフィン
系樹脂組成物であり、透明性、ブロッキング性、滑り
性、耐傷つき性及び二次加工性といった諸特性を、バラ
ンスよく向上させたポリオレフィン系樹脂組成物に係る
ものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポ
リオレフィン系樹脂組成物からなるフィルムは、食品、
繊維、医薬品、肥料、雑貨品などの包装用として、また
農業用被覆材、建築被覆材として、幅広く使用されてい
る。かかるフィルムには、諸特性を向上させるため、通
常、アンチブロッキング剤や有機アミド化合物などが配
合されている。ところが、ブロッキング性の改良のため
にアンチブロッキング剤を多量に使用した場合、フィル
ムの透明性が低下し、また輸送時などのフィルム同士の
摩擦によるフィルム表面の傷つき性が悪化するという問
題が発生する。一方、滑り性及びブロッキング性の改良
のために有機アミド化合物を多量に用いた場合、製袋時
や印刷工程において、ガイドロールの汚染を発生し、い
わゆる二次加工性に劣るという問題を有している。
【0003】ところで、特開昭59−98147号公
報、特開昭59−22944号公報、特開昭60−32
836号公報、特開昭60−30695号公報、特開昭
61−36866号公報などには、上記の問題を解決す
る試みが紹介されているものの、これらの方法は、透明
性、ブロッキング性、滑り性、耐傷つき性及び二次加工
性といった諸特性を、バランスよく向上させるという点
からは、不十分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明が解決しようとする課題は、透明性、ブロッキング
性、滑り性、耐傷つき性及び二次加工性といった諸特性
を、バランスよく向上させたポリオレフィン系樹脂組成
物を提供する点に存する。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記(A)〜(C)成分からなり、(B)/(C)の重量
比が10/90〜90/10であり、(B)及び(C)
の合計量の(A)に対する配合量が500〜15000
重量ppmであるポリオレフィン系樹脂組成物に係るも
のである。 (A):ポリオレフィン系樹脂 (B):平均粒径が1〜10μである実質的に球状の合
成アンチブロッキング剤 (C):天然鉱物を粉砕・焼成して得られ、平均粒径が
1〜5μであり、かつ該平均粒径の1.5倍以上の粒径
を有する粒子の割合が10〜40重量%であるアンチブ
ロッキング剤
【0006】本発明の(A)成分は、ポリオレフィン系
樹脂である。ポリオレフィン系樹脂としては、イオン重
合法又はラジカル重合法で得られるものが用いられる。
イオン重合法で得られるポリオレフィンとしては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4
−メチルペンテン−1などのホモポリマー及びエチレン
と炭素数3〜10のα−オレフィンとを共重合して得ら
れるエチレン共重合体をあげることができる。α−オレ
フィンとしてはプロピレン、ブテン−1、4−メチルペ
ンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1
などが用いられ、これらα−オレフィンは、一種を単独
で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。なお、プ
ロピレンとブテン−1との共重合体などのプロピレン系
共重合体を用いることもできる。
【0007】イオン重合法で得られるポリオレフィンの
製造法は、特に限定はなく、公知の方法が用いられる
が、たとえば遷移金属触媒を使用し、30〜300℃の
重合温度下、常圧〜3000kg/cm2 の重合圧力
下、溶媒の存在下又は不存在下、気−固、液−固又は均
一液相下で実施される。
【0008】ラジカル重合法で得られるポリオレフィン
としては、エチレン単独又はエチレンとラジカル重合し
得る単量体とを共重合して得られるものが用いられる。
ラジカル重合し得る単量体としては、アクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸及びその
エステル化物や酸無水物、酢酸ビニルなどのビニルエス
テル類などを例示することができる。不飽和カルボン酸
のエステル化物として、具体的には、アクリル酸エチ
ル、メタクリル酸メチル、メチルメタクリル酸メチル、
メタクリル酸グリシジルなどをあげることができる。こ
れらラジカル重合し得る単量体は、一種を単独で用いて
もよく、二種以上を併用してもよい。
【0009】ラジカル重合法で得られるポリオレフィン
の製造法は、特に限定はなく、公知の方法が用いられる
が、たとえば有機過酸化物や酸素などの遊離基発生剤を
使用し、130〜350℃の重合温度下、500〜30
00kg/cm2 の重合圧力下で実施される。
【0010】これらポリオレフィン系樹脂は,酸変性さ
れたもの、たとえばα,β−不飽和脂肪酸、脂環族カル
ボン酸又はこれらの誘導体でグラフト変性されたもので
あってもよい。なお、これらポリオレフィン系樹脂は、
一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよ
い。
【0011】本発明において用いられるポリオレフィン
系樹脂の密度は、通常0.970〜0.880g/cm
3 の範囲にあり、好ましくは0.940〜0.900g
/cm3 の範囲である。また、メルトフローレートは、
通常0.1〜50g/10minの範囲にあり、好まし
くは0.2〜20g/10minの範囲である。中でも
イオン重合法で得られるエチレンと炭素数3〜10のα
−オレフィンとを共重合して得られ、密度が0.940
〜0.900g/cm3 の範囲にあり、メルトフローレ
ートが0.2〜20g/10minの範囲にあるエチレ
ン共重合体、又は該エチレン共重合体とラジカル重合法
で得られるポリオレフィンとのブレンド物が好ましい。
【0012】本発明の(B)成分は、平均粒径が1〜1
0μである実質的に球状の合成アンチブロッキング剤で
ある。
【0013】(B)成分の平均粒径は1〜10μ、好ま
しくは2〜7μである。平均粒径が過小であるとブロキ
ング性に劣り、一方平均粒径が過大であると透明性に劣
る。(B)成分は、実質的に球状のものを用いる必要が
ある。球状でないものを用いた場合には、耐傷つき性に
劣る。
【0014】(B)成分としては、具体的には有機系又
は無機系の合成アンチブロッキング剤をあげることがで
きる。無機系のものとしては、二酸化珪素、結晶質又は
非晶質のアルミノシリケート微粉末などをあげることが
できる。なお、これらは、その表面をステアリン酸など
の高級脂肪酸、チタン・カップリング剤、シラン・カッ
プリング剤などの表面処理剤により処理されたものであ
ってもよい。有機系のものとしては、架橋アクリル系樹
脂、架橋ポリスチレン系樹脂、架橋シリコーン系樹脂、
ポリアミド系樹脂などの粉末をあげることができる。な
お、好ましいものとして、架橋ポリメタクリル酸メチル
樹脂の粉末をあげることができる。
【0015】(B)成分としては、市販品のうち、本発
明の規定に合うものを選定して用いてもよい。無機系の
市販品としては、「シルトンJC−30」、「シルトン
JC−40」(いずれも水澤化学工業社製、商品名)、
「SYLOSPHERE」(富士デヴィソン化学社製、
商品名)などをあげることができる。また、有機系の市
販品としては、「マツモトマイクロスフェアーM−20
1」(松本油脂社製、商品名)、「ジュリマーMB−S
X」(日本純薬社製、商品名)、「エポスタMA100
6」(日本触媒社製、商品名)などをあげることができ
る。
【0016】(B)成分としては、一種を単独で用いて
もよく、又は二種以上を混合して用いてもよい。
【0017】なお、最も好ましい(B)成分のひとつと
して、合成非晶質アルミノシリケート微粉末をあげるこ
とができる。
【0018】本発明の(C)成分は、天然鉱物を粉砕・
焼成して得られ、平均粒径が1〜5μであり、かつ該平
均粒径の1.5倍以上の粒径を有する粒子の割合が10
〜40重量%であるアンチブロッキング剤である。
【0019】(C)成分の平均粒径は、1〜5μ、好ま
しくは2〜5μである。平均粒径が過小であるとブロキ
ング性に劣り、一方平均粒径が過大であると透明性に劣
る。更に、平均粒径の1.5倍以上の粒径を有する粒子
の割合は10〜40重量%、好ましくは15〜40重量
%である。該割合が過小であると二次加工性に劣り、一
方該割合が過大であると透明性に劣る。
【0020】(C)成分の具体例としては、二酸化珪
素、クレー、タルク、珪藻土、長石、カオリン、ゼオラ
イト、カオリナイト、ウォラストナイト、セリサイトな
どをあげることができる。なお、フィルム成形時の発泡
現象やフィルム端面の黒ずみ現象を防止する観点から、
500℃以上の温度で焼成されたものが好ましい。更
に、好ましい(C)成分として、六角板状又は不整六角
板状の焼成カオリンをあげることができる。
【0021】(C)成分としては、市販品のうち、本発
明の規定に合うものを選定して用いてもよい。市販品と
しては、「GLOMAX LL」(Georgia K
aolin Company,USA社製、商品名)、
「SATINTONE W」(ENGELHARD C
ORPORATION社製、商品名)、「INSULI
TE MC−6」(水澤化学工業社製、商品名)などを
あげることができる。
【0022】(C)成分としては、一種を単独で用いて
もよく、又は二種以上を混合して用いてもよい。
【0023】本発明における(B)/(C)の重量比
は、10/90〜90/10、好ましくは20/80〜
80/20である。(B)成分の割合が過小な場合は光
学的性質に劣り、一方(B)成分の割合が過大な場合は
滑り性及び二次加工性の改良効果に劣る。
【0024】本発明における(B)及び(C)の合計量
の(A)に対する配合量は500〜15000重量pp
m、好ましくは1000〜10000重量ppmであ
る。該配合量が過少な場合はブロッキングの改良効果に
乏しく、一方該配合量が過多な場合は光学的性質が悪化
する。
【0025】本発明においては、(A)〜(C)成分に
加えて、(D)有機アミド化合物を配合して用いること
が好ましい。有機アミド化合物の配合量は(A)ポリオ
レフィン系樹脂に対し、通常200〜5000重量pp
m、好ましくは500〜3000重量ppmである。こ
の範囲において有機アミド化合物を用いることにより本
願発明の効果、特に滑り性、耐傷付き性及びブロッキン
グ性を、一層向上させることができる。有機アミド化合
物の使用量が過少な場合は滑り性、耐傷付き性及びブロ
ッキング性の改良効果が小さく、一方該使用量が過多な
場合はロール汚れ性及びコロナ処理性が不良となること
がある。
【0026】有機アミド化合物としては、たとえば飽和
脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、飽和脂肪酸ビスア
ミド、不飽和脂肪酸ビスアミドなどをあげることがで
き、これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を併
用してもよい。
【0027】飽和脂肪酸アミドとしては、パルミチン酸
アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミドなどを
例示することができる。不飽和脂肪酸アミドとしては、
オレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどを例示すること
ができる。飽和脂肪酸ビスアミドとしては、エチレンビ
スパルミチン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミ
ド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどを例示
することができる。不飽和脂肪酸ビスアミドとしては、
エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオ
レイン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミド
などを例示することができる。
【0028】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、
本発明で用いる各成分を均一に混合することにより得る
ことができる。混合方法としては、各成分の所定量を、
公知の方法、たとえばタンブラーブレンダー、ヘンシェ
ルミキサーなどの混合機を用いてドライブレンドする方
法、混合後更に単軸押出機、多軸押出機で溶融混練造粒
する方法、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールミル
などで溶融混練後造粒する方法などがある。各成分の混
合は、それらを一度に混合することもできるし、それら
の一部をあらかじめ混合した後、残りの部分と更に混合
することもできる。
【0029】本発明においては、通常使用される公知の
配合剤、たとえば耐候安定剤、酸化防止剤、中和剤、防
曇剤、離型剤、顔料、難燃剤、無機、有機の充填剤など
を、本発明の目的を損なわない範囲で配合してもよい。
【0030】本発明の樹脂組成物は、種々公知の成形加
工方法、たとえば空冷インフレーション成形法、水冷イ
ンフレーション成形法、キャスト成形法などにより、フ
ィルムとすることができる。フィイルムの厚さは、通常
5〜200μである。成形加工は、本発明による組成物
を単独で成形加工してもよいし、他の熱可塑性樹脂組成
物と積層成形加工してもよい。また、積層成形加工にお
いては、本発明による組成物が最外層の両側又は片側に
なるよう積層加工することが好ましい。積層成形の例と
しては、本発明による組成物とポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポ
リエステルなど適当な他の樹脂と共押出インフレーショ
ン成形または共押出キャスト成形することにより、二層
ないしは二層以上の共押出フィルムにすることができ
る。更に、本発明による組成物を単独又は共押出で成形
加工した後、延伸又は無延伸のポリプロピレン、ポリエ
ステルフィルム、ポリアミドなどのフィルム又はシー
ト、アルミ箔、セロハン、紙、更にはその複合フィルム
又はシートなどとドライラミネーション又はサンドイッ
チラミネーションすることにより積層フィルム又は積層
シートにすることができる。更に、本発明による組成物
を各種のプラスチックフィルム、アルミ箔、板紙、紙な
どの基剤に対して押出コーティング又は共押出コーティ
ングすることによりラミネート物を作成することもでき
る。
【0031】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を用
いて得られるフィルムは、透明性、ブロッキング性、滑
り性、耐傷つき性及び二次加工性といった諸特性をバラ
ンスよく向上させたものであり、その優れた特徴を生か
して、たとえば食品、繊維、医薬品、肥料、雑貨品、工
業部品などの包装用として、またゴミ袋、規格袋用とし
て、更に農業用被覆材及び建築用被覆材として、最適に
使用できる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 (A)成分としてユニオンポリマー社製UPポリエチレ
ンLL FS150A(MFR=1.0g/10mi
n、密度=0.921g/cm3 )及び住友化学工業社
製スミカセンF200−0(MFR=2.0g/10m
in、密度=0.923g/cm3 )を、8/2の重量
比率でタンブルミキサーにて混合し、これに表1に示す
(B)〜(D)の各成分を添加混合し、スクリュー径4
0mmの単軸押出機にて210℃で造粒して組成物を得
た。この組成物を用いて、プラコー社製EX−50イン
フレ成形機に125mmφでリップ間隙2mmのダイを
取り付け、加工温度200℃、BUR1.8、押出量2
5kg/hrの条件下に、空冷インフレーション成形法
により、厚さ30μのフィルムを作成した。得られたフ
ィルムを用いて性能評価を行った。 測定・評価方法は
以下のとおりである。
【0033】(1)(B)成分及び(C)成分の平均粒
径及び粒度分布 日科機社製コールターカウンターmodel TA−II
を用い、アパチャー径50μm、電解液ISOTON I
I で測定した。 (2)ヘイズ(透明性) ASTM D1003−61に準拠して測定した。 (3)LSI(透視感) 成形フィルムを、23±2℃、50±5%RHで24時
間以上状態調整後、東洋精機社製LSI試験機を用い、
±0.4〜1.2゜の散乱透過光を測定し、透視感の尺
度とした。数値が小さい方が透視感が優れる。 (4)動摩擦係数(滑り性) JIS K7125−1987に準拠して測定した。
【0034】(5)ブロッキング 成形フィルムを、40℃に調整されたオーブン中、40
0g/cm2 の荷重下、7日間密着させた後、クロスヘ
ッド速度一定型引張試験機にて引張速度200mm/m
inの条件で、フィルム密着面500cm2 を剪断的に
引き剥がすのに要する最大応力を測定し、ブロッキング
性の尺度とした。数値が小さい方がブロッキング性が優
れる。
【0035】(6)耐傷つき性 成形フィルムを23±2℃、50±5%RHで24時間
以上状態調整後、成形フィルムを二枚重ねにし、一方を
フィルムが傷付かないような軟質材の上に弛みや皺のな
いように取り付け、シェーカー上に固定した(傷付き性
測定用試料)。他方を金属パイプにシリコンゴムを張り
付けた棒を介して固定し、振幅40mm、振とう速度6
0回/分の条件で1分間フィルム同志を擦り合わせた。
擦り合わせた前後の成形フィルムのヘイズをASTM
D1003−61に準拠して測定し、その差を△ヘイズ
としフィルムの耐傷つき性の尺度とした。数値が小さい
方が傷付き性が優れる。
【0036】(7)二次加工性(ロール汚れ性) 空冷インフレーション成形法により紙管に成形フィルム
を400m巻取り、40℃に調整されたオーブン中で3
日間状態調整後、西村製作所製NSTC100型スリッ
ターを使用し、ライン速度20m/min、巻出ブレー
キ力15kg・mの条件で巻き換えを行い、ガイドロー
ルの汚れを観察し、二次加工性の尺度とした。下記の基
準により評価した。 ◎:ガイドロールに汚れはみられない。(二次加工性非
常に優れる) ○:ガイドロールに僅かに汚れがみられる程度で問題と
なる範囲ではない。(二次加工性良好) △:ガイドロールに汚れがみられ問題となる範囲。(二
次加工性劣る) ×:ガイドロールに汚れがみられ、時々ロールに付着し
た汚れ物がフィルムに 転写し問題となる範囲。(二次加工性非常に劣る)
【0037】実施例2〜9及び比較例1〜6 表1〜3の条件としたこと以外は、実施例1に準じて行
った。結果を表1〜3に示した。
【0038】結果から次のことがわかる。本発明の条件
を満足するすべての実施例は、全評価項目において優れ
た結果を示している。一方、本発明の条件を満足してい
ない比較例では、フィルム物性又は二次加工性のいずれ
かが劣る。
【0039】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実 施 例 配合 1 2 3 4 5 (A) *1 使用量 wt 1 1 1 1 1 (B) *2 使用量 10 -6wt 種類 B1 B1 B1 B1 B1 形状 球 球 球 球 球 平均粒径μ 3.1 3.1 3.1 3.1 3.1 (C) *3 使用量 10 -6wt 種類 C1 C1 C1 C1 C1 平均粒径μ 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0 大粒子割合 31 31 31 31 31 (B)/(C)wt 比 75/25 50/50 25/75 80/20 20/80 ((B)+(C))/(A) wt ppm 4000 4000 4000 5000 5000 (D) *4 使用量 10 -6wt 1500 1500 1500 1500 1500 評価 ヘイズ% 5.0 5.1 5.3 5.8 5.7 LSI% 4.8 5.5 6.1 5.0 6.3 動摩擦係数 0.15 0.11 0.08 0.12 0.07 ブロッキングg/50cm2 880 610 730 500 520 耐傷つき性△ヘイズ% 3.0 2.7 2.5 3.4 2.7 二次加工性 ○ ◎ ◎ ○ ◎ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0040】
【表2】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実 施 例 配合 6 7 8 9 (A) *1 使用量 wt 1 1 1 1 (B) *2 使用量 10 -6wt 種類 B1 B1 B1 B2 形状 球 球 球 球 平均粒径μ 3.9 3.9 3.1 4.0 (C) *3 使用量 10 -6wt 種類 C1 C1 C2 C1 平均粒径μ 3.0 2.1 3.4 3.0 大粒子割合 31 21 27 31 (B)/(C)wt 比 50/50 40/60 75/25 75/25 ((B)+(C))/(A) wt ppm 4000 5000 4000 4000 (D) *4 使用量 10 -6wt 1800 1500 1500 1500 評価 ヘイズ% 6.0 5.8 5.0 6.0 LSI% 6.5 6.0 6.8 5.7 動摩擦係数 0.10 0.11 0.09 0.08 ブロッキングg/50cm2 440 800 850 580 耐傷つき性△ヘイズ% 3.8 3.5 5.0 2.0 二次加工性 ◎ ○ ○ ◎ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0041】
【表3】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比 較 例 配合 1 2 3 4 5 6 (A) *1 使用量 wt 1 1 1 1 1 1 (B) *2 使用量 10 -6wt 種類 B1 B3 B4 B1 - - 形状 球 立方体 不定 球 - - 平均粒径μ 3.1 3.0 2.7 3.1 - - (C) *3 使用量 10 -6wt 種類 C3 C1 C1 - C1 C2 平均粒径μ 5.5 3.0 3.0 - 3.0 3.4 大粒子割合 7 31 31 - 31 27 (B)/(C)wt 比 25/75 75/25 75/25 100/0 0/100 0/100 ((B)+(C))/(A) wt ppm 4000 4000 4000 4000 4000 4000 (D) *4 使用量 10 -6wt 1500 1500 1500 1500 1500 1500 評価 ヘイズ% 7.5 6.5 5.8 4.9 5.2 6.1 LSI% 10.1 5.3 5.5 5.0 9.8 7.2 動摩擦係数 0.13 0.15 0.20 0.22 0.10 0.16 ブロッキングg/50cm2 840 870 1200 1000 1000 920 耐傷つき性△ヘイズ% 9.3 8.7 10.3 9.8 2.1 12.4 二次加工性 △ △ × × ○ ○ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0042】*1(A):ユニオンポリマー社製UPポ
リエチレンLL FS150A(MFR=1.0g/1
0min、密度=0.921g/cm3 )及び住友化学
工業社製スミカセンF200−0(MFR=2.0g/
10min、密度=0.923g/cm3 )を、8/2
の重量比率でタンブルミキサーにて混合して用いた
【0043】*2(B) 種類 B1:合成非晶質アルミノシリケート微粉末(球形) B2:架橋ポリメタクリル酸メチル樹脂粉末(球形) B3:合成非晶質アルミノシリケート微粉末(立方体) B4:合成シリカ微粉末(不定形)
【0044】*3(C) 種類 C1:焼成カオリン(不整六角板状) C2:焼成シリカ(不定形) C3:珪藻土(不定形) 大粒径割合:平均粒径の1.5倍以上の粒径を有する粒
子の割合(重量%) *4(D):有機アミド化合物として、エルカ酸アミド
を用いた
【0045】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、透
明性、ブロッキング性、滑り性、耐傷つき性及び二次加
工性といった諸特性を、バランスよく向上させたポリオ
レフィン系樹脂組成物を提供することができた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)〜(C)成分からなり、
    (B)/(C)の重量比が10/90〜90/10であ
    り、(B)及び(C)の合計量の(A)に対する配合量
    が500〜15000重量ppmであるポリオレフィン
    系樹脂組成物。 (A):ポリオレフィン系樹脂 (B):平均粒径が1〜10μである実質的に球状の合
    成アンチブロッキング剤 (C):天然鉱物を粉砕・焼成して得られ、平均粒径が
    1〜5μであり、かつ該平均粒径の1.5倍以上の粒径
    を有する粒子の割合が10〜40重量%であるアンチブ
    ロッキング剤
  2. 【請求項2】 (A)成分が、エチレンと炭素数3〜1
    0のα−オレフィンとからなるエチレン−α−オレフィ
    ン共重合体である請求項1記載のポリオレフィン系樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 (B)成分が、合成非晶質アルミノシリ
    ケート微粉末である請求項1記載のポリオレフィン系樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 (C)成分が、焼成カオリンである請求
    項1記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の(A)〜(C)成分に加
    えて(D)有機アミド化合物を含有し、該(D)有機ア
    ミド化合物の含有量が(A)ポリオレフィン系樹脂に対
    し200〜5000重量ppmである請求項1記載のポ
    リオレフィン系樹脂組成物。
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