JPH07257469A - 小型車両の後輪懸架装置 - Google Patents

小型車両の後輪懸架装置

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JPH07257469A
JPH07257469A JP5617994A JP5617994A JPH07257469A JP H07257469 A JPH07257469 A JP H07257469A JP 5617994 A JP5617994 A JP 5617994A JP 5617994 A JP5617994 A JP 5617994A JP H07257469 A JPH07257469 A JP H07257469A
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pivot shaft
swing arm
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spring member
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Katsura Fukuyama
桂 福山
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  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車体の強度を上昇、スペースを減少させ、サ
スペンションユニットの作動性を良好にし、車高・重心
位置を下げ、レバー比を容易に変更できるようにし、車
両の小型化を図ることができる。 【構成】 ロータリータンパー18と別体にほぼ車両前
後方向に沿って延びて配設されかつ前端部16aがピボ
ット軸10の上方に位置し後端部16bがスイングアー
ム14に連結されるスプリング部材16と、ピボット軸
10の下方に位置しかつスイングアーム14に連結され
るロータリータンパー18と、上下方向に延びて下端部
20aがピボット軸10に挿通されかつ上端部20bが
スプリング部材16の前端部16aを支持すると共に車
体フレーム12と別体のブラケット部材20と、該ブラ
ケット部材20およびエンジン(エンジンケース)8の
間に介在してブラケット部材20をエンジン8に固定す
るノックピン26とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型車両のリヤサスペ
ンョン、特にオフロード系自動二輪車であってサスペン
ションが1本(モノサスペンション)のものに用いるの
に好適な、スプリングアッパーブラケットの構造に関す
るものであって、スイングアームを有するサスペンショ
ン構造をもつ三輪車、四輪車等の小型車両の後輪懸架装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動二輪車等の小型車両におい
て、後輪懸架装置は、例えば図5に示すように、エンジ
ンaを懸架する車体フレームbの後部に設けられてお
り、車体フレームbの下部後端部に固定されるピボット
軸cから揺動自在に後方に延びるスイングアームdと、
下端部がスイングアームdにレバーe1およびロッドe
2を介して連結されかつ上端部がアッパーブラケットb
1により車体フレームbの上部に固定されるサスペンシ
ョンユニットfとからなっている。なお、図5におい
て、符号gはエアークリーナー、hはキャブレターであ
る。
【0003】前記サスペンションユニットfはスプリン
グf1とショックアブソーバー(緩衝機)f2が同軸か
つ一体に形成されたものである。また、前記レバーe1
はその一端が車体フレームbのピボット軸c下部に回動
自在に連結され、かつ、その他端が前記サスペンション
ユニットfの下端に連結されており、前記ロッドe2は
レバーe1のほぼ中央部に下端が連結され上端がスイン
グアームdに回動可能に連結される。
【0004】前記の構成により前記の後輪懸架装置は、
アームe1およびロッドe2によりスイングアームdの
揺動運動がサスペンションユニットfに伝達される際
に、アームe1およびロッドe2のリンク作動によりレ
バー比が変化するためサスペンションユニットfはスイ
ングアームdに対してプログレッシブな特性(車輪の沈
み込みが深くなるほどサスペンションユニットの作動を
速めようとする特性)を得る。サスペンションユニット
fの上記の作動により後輪の挙動を適切なものにし得
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のフレームに溶接したブラケットでサスペンションユ
ニットを支持する構造のものであると、サスペンション
ユニット(スプリングを含む)からの荷重を支えるため
に車体フレームの強度を大きく取らざるをえず、重量、
スペースが増大している。また、サスペンションユニッ
トの力点および作用点がそれぞれスイングアームおよび
フレームと別部品に位置しており、別部品のため寸法の
ずれが大きくなり易く、精度的な問題が生じやすい。し
たがって、そのずれを吸収するための部品(ブッシュ、
ピロボール等)を組み合わせる必要が生じて、部品点数
が多くなりコスト上昇の原因になる。また、前記力点お
よび作用点で回動軸となるロッドの同軸度(平行度)が
問題になり、同軸度が悪ければこじる力がロッドに作用
してサスペンションユニットの作動性が悪くなる。
【0006】また、ストロークの長いサスペンションを
設定すると、アッパーブラケット位置が高くなり、ひい
ては、車高が高く、かつ重心位置が高くなっている。ま
た、レバー比の変更等のときには、スプリング取り付け
位置の変更が必要になるが、スプリングの取り付けは溶
接されたブラケットに行われるので、取り付け位置の変
更は難しい。また、ストロークの長いサスペンションで
はスプリングがキャブレター、エアークリーナー間を遮
断する位置にあるため、吸気通路(アウトレットチュー
ブ)が大きく迂回してしまい、車両の小型化の障害にな
る。
【0007】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたものであって、車体の重量、スペースを減少
させ、サスペンションユニットの作動性を良好にし、車
高・重心位置を下げ、レバー比を容易に変更できるよう
にし、車両の小型化を図ることができる小型車両の後輪
懸架装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、前記
課題を解決するため、後端部が後輪を支持しかつ前端部
がピボット軸により車体フレームに連結されて、該ピボ
ット軸を中心に上下方向に揺動するリヤスイングアーム
と、該スイングアームの揺動を制動するスプリング部材
および緩衝機からなるサスペンションユニットとを有す
る小型車両の後輪懸架装置において、緩衝機と別体にほ
ぼ車両前後方向に沿って延びて配設されかつ前端がピボ
ット軸の上方に位置し後端がスイングアームに連結され
るスプリング部材と、ピボット軸の下方に位置しかつス
イングアームに連結されるロータリー型の緩衝機と、上
下方向に延びて下端部がピボット軸に挿通されかつ上端
部がスプリング部材の前端部を支持すると共に車体フレ
ームと別体のブラケット部材と、該ブラケット部材およ
びエンジンの間に介在してブラケット部材をエンジンに
固定する固定部材とを備えたことを特徴とする小型車両
の後輪懸架装置の構成を有する。
【0009】
【作用】請求項1の発明において、スイングアームが揺
動する際に後輪が上昇・下降する方向に揺動すると、ス
プリング部材の後端にスイングアームの押圧力・引っ張
り力が作用してスプリング部材が前方・後方に行こうと
する。このスプリング部材が前方・後方に行こうとする
力はその前端のブラケット部材に受け止め・引き留めら
れる。ブラケット部材は下端部がピボット軸に挿通され
かつ固定部材によりエンジンに固定されているため、ピ
ボット軸を中心に回動することがなく(回り止めさ
れ)、スプリング部材を剛体支持するものである。つま
り、エンジン(固定部材を介して)およびフレーム(ピ
ボット軸を介して)は剛体としてスプリング部材を支持
するものと見なせる。したがって、ブラケット部材はス
プリング部材が前方・後方に進もうとするのを押さえる
ため、スプリング部材はスイングアームと前記ブラケッ
トにより、押し縮め・引き延ばされる。また、スプリン
グがほぼ車両前後方向に沿って延びて配設されるため、
前記のようにスプリング部材が押し縮め・引き延ばされ
るストロークは、前後方向になされる。
【0010】また、ブラケット部材は、溶接を行うこと
なくピボット軸とエンジンに剛体支持されるため、従来
の溶接により固定されたブラケットに比較して同軸度を
精度よくかつ容易に出すことができる。したがって、ス
イングアームの揺動時にこじる力がスプリング部材のロ
ッドに作用せずサスペンションユニットの作動性が良好
なため、後輪のストロークはサスペンションユニットの
ストロークにすべて変換されて無駄な挙動を起こすこと
はない。また、前記スプリング部材はピボット軸のやや
上方から後方に延びかつロータリータンパーはピボット
軸の下部に位置するため、サスペンションユニットの全
体的な位置が下がる。したがって、車両の重心位置が下
がり、車両の走行安定性、旋回性能が向上する。また、
サスペンションユニットの全体的な位置が下がることか
ら、スイングアームとシートの間の空きスペースが増大
する。また、ブラケット部材は前記溶接で固定するアッ
パーブラケットに比較してはるかに交換が容易である。
したがって、レバー比等の諸元の変更が簡単になる。ま
た、スプリング部材はそのストロークに緩衝機のストロ
ークによる制約がないためストロークを稼ぎつつスプリ
ング全長が短くなる。また、スイングアームの揺動に際
しては、緩衝機がその揺動運動を緩衝する。緩衝機はロ
ータリー型のため、設置に場所を取らず邪魔にならな
い。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1、図2は本発明の実施例に係る自動二
輪車の後輪懸架装置の説明図であって図1はスプリング
部材が最伸時の状態、図2はスプリング部材が最縮時の
状態、図3は後輪懸架装置のピボット軸周辺の詳細断面
図、図4(a)、(b)、(c)はブラケット部材の平
面図、正面図、側面図である。なお、本発明の小型車両
は自動二輪車に限定されず、三輪、四輪車にも適用する
ことができるものである。
【0012】図1〜図4に示すように、実施例の後輪懸
架装置は、エンジンケース8の後端部8aにほぼ位置す
るピボット軸10から後方に配設されるものであって、
後端部が後輪(図示省略)を支持しかつ前端部がピボッ
ト軸10により車体フレーム12に連結されて、該ピボ
ット軸10を中心に上下方向に揺動するリヤスイングア
ーム14と、該スイングアーム14の揺動を制動するス
プリング部材16およびロータリーダンパー(緩衝機)
18からなるサスペンションユニットとを有するもので
あって、ブラケット部材20でスプリング部材16の前
端部16aを支持する。
【0013】ピボット軸10は、図3に詳細に示すよう
に、車体幅方向に2本が並列する車体フレーム12の双
方の後端部12aとエンジンケース8に後方に突出して
設けたエンジンケース後端部8aとブラケット部材20
とを共に貫いて、それらに対して締着される。このピボ
ット軸10には、ベアリング10aを介してリヤスイン
グアーム14が回動自在に軸支される。
【0014】前記スプリング部材16は、車体側面視で
ロータリーダンパー18と別体にほぼ車両前後方向に沿
ってわずかに前端部16aが上を向くようにほぼ水平に
延びて配設されている。また、スプリング部材16は、
その前端部16aがピボット軸10の上方に位置して後
端部16bがスイングアーム14にロッド22およびレ
バー24を介して連結される。スプリング部材16は概
略円筒形状のコイルスプリングと16cと、このコイル
スプリング16cを前端部16aおよび後端部16bか
ら挟む挟持体16d、16dと、各挟持体16d、16
dの中央部からスプリング16cの中心軸に沿って延び
る棒体16e1および筒体16e2からなり棒体16e
1が筒体16e2に挿入され、かつ互いに摺動してスプ
リング16cの伸縮方向を直線に沿って行わせるガイド
ロッド16eとを有している。スプリング部材16の前
端部16a、後端部16bは、各挟持体16d、16d
の外側でブラケット部材20の上端部20b、レバー2
4の後方上端部24bにそれぞれピン結合されて、回動
自在に連結される。
【0015】ロータリーダンパー18は、スイングアー
ム14にレバー24を介して連結される。ロータリーダ
ンパー18は、車体側面視でピボット軸10の下方であ
って車体フレーム12の下端部後ろ側に配設されてお
り、また、その回動中心軸がピボット軸10と平行にな
っている。
【0016】ブラケット部材20は、上下方向に延びて
下端部20aがピボット軸10に挿通されかつ上端部2
0bがスプリング部材16の前端部16aを支持すると
共に車体フレーム12と別体に設けられている。ブラケ
ット部材20は、実施例では、図1〜図4に示すよう
に、側面視で概略S字形状を呈した2つの片部が左右か
ら連結されたものであって、正面視で概略下広がりで上
部で連結された門型の形状を呈している。ブラケット部
材20の下端部20aにピボット軸10の挿通穴20a
1と後述するノックピン26の嵌入穴(ピン嵌入穴)2
0a2とが穿設され、また、上端部20bにスプリング
部材16の前端部16aとの結合用ピンの嵌入穴20b
1が穿設されている。なお、ブラケット部材20の上端
部20bには、左右の片部が補強板20cで連結されて
いる。
【0017】前記ピボット軸10の近傍には、図3に示
すように、ブラケット部材20の下端部20aおよびエ
ンジンケース8の後端部8aの間に介在してブラケット
部材20をエンジンケース8aに固定するノックピン2
6(固定部材に相当)が備えられる。つまり、エンジン
ケース後端部8aのピボット軸10貫通穴8a1の開口
部の近傍にピン嵌入穴26aが穿設されており、ブラケ
ット部材20の下端部20aのピボット軸10挿通穴2
0a1の近傍にピン嵌入穴20a2が穿設されている。
これらのピン嵌入穴26aと20a2とは対応して形成
されており、ピボット軸10を車体フレーム12、ブラ
ケット部材20およびエンジンケース8に挿通させた際
に、ブラケット部材20を所定の位置にしたときに対向
する。これらの対向するピン嵌入穴26aと20a2に
一つのノックピン26を嵌入させる。このノックピン2
6により、ブラケット部材20はピボット軸10に対し
て回り止めされ、エンジンケース8等と一体の剛体にな
る。
【0018】前記レバー24は、側面視で車体前後方向
に長い概略L字形状を呈し、前方一端部24aがロータ
リータンパー18に軸支されてロータリータンパー18
の軸を中心に上下方向に揺動するようになっている。ま
た、レバー24の後方上端部24bは、スプリング部材
16の後端部16bにピン結合されている。また、レバ
ー24の後方下端部24cはロッド22を介してスイン
グアーム14の前部の適宜位置に連結される。ロッド2
2は、左右のスイングアーム14に対応してレバーの左
右に一対が設けられる。
【0019】なお、エンジンケース8の後部上方には、
キャブレーター28が配設され、さらにこのキャブレー
ター28には、アウトレットチューブ32を介してエア
ークリーナー30が連通される。エアークリーナー30
は、ピボット軸10およびスプリング部材16の上方に
位置する。
【0020】次に、実施例の作用を説明する。スイング
アーム14が揺動する際に後輪が上昇・下降する方向に
揺動すると、(図2はスプリング部材16の最縮時の状
態、図1はスプリング部材16の最伸時の状態)スイン
グアーム14の揺動運動はロッド22およびレバー24
を介してスプリング部材16の後端部16bに伝わる。
この後端部16bには、スイングアーム14の押圧力・
引っ張り力が作用して、スプリング部材16が前方・後
方に行こうとする。このスプリング部材16が前方・後
方に行こうとする力はその前端部16aに連結されるブ
ラケット部材20の上端部に受け止め・引き留められ
る。ブラケット部材20はその下端部20bがピボット
軸10に挿通されかつノックピン26によりエンジンケ
ース8に固定されているため、ピボット軸10を中心に
回動することがなく回り止めされ、スプリング部材16
を剛体支持する。つまり、エンジンケース8(ノックピ
ン26を介して)および車体フレーム12(ピボット軸
10を介して)は剛体としてスプリング部材16を支持
するものと見なせる。
【0021】したがって、ブラケット部材20はスプリ
ング部材16が前方・後方に進もうとするのを押さえる
ため、スプリング部材16はスイングアーム14と前記
ブラケット部材20により、押し縮め・引き延ばされ
る。また、スプリング部材16がほぼ車両前後方向に沿
って延びて配設されるため、前記のようにスプリング部
材16が押し縮め・引き延ばされるストロークは、前後
方向になされる。
【0022】実施例では、ブラケット部材20の採用に
より従来の溶接で固定するアッパーブラケットがなくな
るため、アッパーブケットの分フレーム高さを低くする
ことができる。また、アッパーブケットを溶接し支持す
るための強度を必要にしないため、フレームの強度を落
とせるので軽量化が図れる。また、ブラケット部材20
は、溶接を行うことなくピボット軸10とエンジンケー
ス8に剛体支持されるため、従来の溶接により固定され
たブラケットに比較して同軸度を精度よくかつ容易に出
すことができる。したがって、スイングアーム14の揺
動時にこじる力がスプリング部材16の連結用ロッドに
作用せずサスペンションユニットの作動性が良好なた
め、後輪のストロークはサスペンションユニットのスト
ロークにすべて変換されて無駄な挙動を起こすことはな
い。
【0023】また、スプリング部材16はそのストロー
クにロータリータンパー18のストロークによる制約が
ないためストロークを稼ぎつつスプリング全長が短くな
る。また、スイングアーム14の揺動に際しては、ロー
タリータンパー18がその揺動運動を緩衝する。ロータ
リータンパー18はロータリー型のため、設置に場所を
取らず邪魔にならない。
【0024】前記スプリング部材16はピボット軸10
のやや上方から後方に延びかつロータリータンパー18
は車体の下部に位置するため、サスペンションユニット
の全体的な位置が下がる。したがって、車両の重心位置
が下がり、車両の走行安定性、旋回性能が向上する。ま
た、サスペンションユニットの全体的な位置が下がるこ
とから、スイングアームとシートの間の空きスペースが
増大する。したがって、キャブレーター28の上流(ア
ウトレットチューブ32、エアークリーナー30)は、
それの邪魔をするものがなくなるため、ストレート化で
きるので、吸気損失が減り、パワーアップ、レスポンス
アップを図れる。さらに、キャブレーター28の上流の
空間36が増すので吸気デバイス、排気デバイス、アン
チロックブレーキ等の付加装置のレイアウトが容易であ
る。
【0025】また、前記ブラケット部材20は、溶接に
よらずにピボット軸10およびエンジンケース8に固定
されるため、スプリング部材等との連結用の各軸の平行
度を出しやすく、従来技術のものに比較してスプリング
の左右方向へのズレが大幅に減る。したがって、品質の
均一化が図れる。また、スプリング部材等との連結用の
各軸の平行度を出しやすいため、従来の公差を吸収する
ためのパーツ(ゴムブッシュ、ピロボール等)を無くす
ことができる。したがって、コストダウン、性能の長期
安定化を図ることができる。
【0026】ブラケット部材20は前記溶接で固定する
アッパーブラケットに比較してはるかに交換が容易であ
ることから、レバー比等のサスペンションの諸元の変更
が簡単である。
【0027】なお、前記実施例においては、ブラケット
部材を固定するのをエンジンケースとしていたが、本発
明のエンジンはエンジンケースに限定されず、エンジン
ユニットの適宜位置で固定することができる。また、小
型車両は自動二輪車に限定されない。
【0028】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、ブラ
ケット部材の採用により従来の溶接で固定するアッパー
ブラケットがなくなるため、アッパーブケットの分フレ
ーム高さを低くすることができる。また、アッパーブケ
ットを溶接し支持するための強度を必要にしないため、
フレームの強度を落とせるので軽量化が図れる。また、
ブラケット部材は、溶接を行うことなくピボット軸とエ
ンジンケースに剛体支持されるため、従来の溶接により
固定されたブラケットに比較して同軸度を精度よくかつ
容易に出すことができる。したがって、スイングアーム
の揺動時にこじる力がスプリング部材の連結用ロッドに
作用せずサスペンションユニットの作動性が良好なた
め、後輪のストロークはサスペンションユニットのスト
ロークにすべて変換されて無駄な挙動を起こすことはな
い。
【0029】また、スプリング部材はそのストロークに
ロータリー型緩衝機のストロークによる制約がないため
ストロークを稼ぎつつスプリング全長が短くなる。ま
た、緩衝機はロータリー型のため、設置に場所を取らず
邪魔にならない。前記スプリング部材はピボット軸のや
や上方から後方に延びかつロータリータンパーはピボッ
ト軸の下部に位置するため、サスペンションユニットの
全体的な位置が下がる。したがって、車両の重心位置が
下がり、車両の走行安定性、旋回性能が向上する。ま
た、サスペンションユニットの全体的な位置が下がるこ
とから、スイングアームとシートの間の空きスペースが
増大する。したがって、キャブレーターの上流(アウト
レットチューブ、エアークリーナー)は、それの邪魔を
するものがなくなるため、ストレート化できるので、吸
気損失が減り、パワーアップ、レスポンスアップを図れ
る。さらに、キャブレーターの上流の空間が増すので吸
気デバイス、排気デバイス、アンチロックブレーキ等の
付加装置のレイアウトが容易である。
【0030】また、ブラケット部材は、溶接によらずに
ピボット軸およびエンジンケースに固定されるため、ス
プリング部材等との連結用の各軸の平行度を出しやす
く、従来技術のものに比較してスプリングの左右方向へ
のズレが大幅にへる。したがって、品質の均一化が図れ
る。また、スプリング部材等との連結用の各軸の平行度
を出しやすいため、従来の公差を吸収するためのパーツ
(ゴムブッシュ、ピロボール等)を無くすことができ
る。したがって、コストダウン、性能の長期安定化を図
ることができる。ブラケット部材は前記溶接で固定する
アッパーブラケットに比較してはるかに交換が容易であ
ることから、レバー比等のサスペンションの諸元の変更
が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る自動二輪車の後輪懸架装
置の詳細側面図であって最伸時のものである。
【図2】後輪懸架装置の最縮時の詳細側面図である。
【図3】後輪懸架装置のピボット軸周辺の詳細断面図で
ある。
【図4】(a)、(b)、(c)は実施例のブラケット
部材の平面図、正面図、側面図である。
【図5】従来の後輪懸架装置の構成説明図である。
【符号の説明】
8 エンジンケース 10 ピボット軸 12 車体フレーム 14スイングアーム 16 スプリング部材 16a、16b スプリング部材の前端部、後端部 18 ロータリータンパー 20 ブラケット部材 20a、20b ブラケット部材の下端部、上端部 20a2 ブラケット部材のノックピンの嵌入穴 22 ロッド 24 レバー 26 ノックピン 26a エンジンケース後端部のノックピンの嵌入穴

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後端部が後輪を支持しかつ前端部がピボ
    ット軸により車体フレームに連結されて、該ピボット軸
    を中心に上下方向に揺動するリヤスイングアームと、該
    スイングアームの揺動を制動するスプリング部材および
    緩衝機からなるサスペンションユニットとを有する小型
    車両の後輪懸架装置において、緩衝機と別体にほぼ車両
    前後方向に沿って延びて配設されかつ前端がピボット軸
    の上方に位置し後端がスイングアームに連結されるスプ
    リング部材と、ピボット軸の下方に位置しかつスイング
    アームに連結されるロータリー型の緩衝機と、上下方向
    に延びて下端部がピボット軸に挿通されかつ上端部がス
    プリング部材の前端部を支持すると共に車体フレームと
    別体のブラケット部材と、該ブラケット部材およびエン
    ジンの間に介在してブラケット部材をエンジンに固定す
    る固定部材とを備えたことを特徴とする小型車両の後輪
    懸架装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999029562A1 (en) * 1997-12-05 1999-06-17 All American Racers, Inc. Motorcycle
JP2013208975A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Kyb Co Ltd 懸架装置

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