JPH07257445A - 建設機械の安定性向上装置 - Google Patents
建設機械の安定性向上装置Info
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- JPH07257445A JPH07257445A JP7430694A JP7430694A JPH07257445A JP H07257445 A JPH07257445 A JP H07257445A JP 7430694 A JP7430694 A JP 7430694A JP 7430694 A JP7430694 A JP 7430694A JP H07257445 A JPH07257445 A JP H07257445A
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- Japan
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- side lower
- lower roller
- construction machine
- drive wheel
- crawler
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- Operation Control Of Excavators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来より堅土地盤の現場で作業を行う油圧シ
ョベルでは、走行性を良くするためにクローラの前部及
び後部下側面の水平面に対するそれぞれ逃げ角度を設け
ている。そのためにクローラの下側面の接地長が短いの
で、車体が前後に不安定で、掘削またはつり荷作業時に
運転感覚が悪かった。この問題点を解決する。 【構成】 本発明の安定性向上装置では、遊動輪側下部
ローラと駆動輪側下部ローラの取付部にそれぞれ油圧シ
リンダを設け、その油圧シリンダを走行レバーの操作と
連動して、あるいはまたスイッチ操作により伸縮作動せ
しめて、上記下部ローラを上方又は下方位置に変位させ
るように構成した。また上記油圧シリンダのピストンと
ロッドを、分割形に形成した。
ョベルでは、走行性を良くするためにクローラの前部及
び後部下側面の水平面に対するそれぞれ逃げ角度を設け
ている。そのためにクローラの下側面の接地長が短いの
で、車体が前後に不安定で、掘削またはつり荷作業時に
運転感覚が悪かった。この問題点を解決する。 【構成】 本発明の安定性向上装置では、遊動輪側下部
ローラと駆動輪側下部ローラの取付部にそれぞれ油圧シ
リンダを設け、その油圧シリンダを走行レバーの操作と
連動して、あるいはまたスイッチ操作により伸縮作動せ
しめて、上記下部ローラを上方又は下方位置に変位させ
るように構成した。また上記油圧シリンダのピストンと
ロッドを、分割形に形成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧ショベルなどクロ
ーラ式建設機械,作業車両の安定性向上装置に関する。
ーラ式建設機械,作業車両の安定性向上装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来技術の第1実施例油圧ショ
ベルの一部切欠き側面図である。図において、1は油圧
ショベルの車体である旋回体、2は走行体、3は走行体
1の中央部を構成しているカーボディフレーム、4L,
4Rはカーボディフレーム3の左右に溶着されているク
ローラフレーム(図示ではクローラフレーム4Rが見え
ない)、5は遊動輪、6は駆動輪、7は上部ローラ、8
は複数個の下部ローラ、9はクローラ、10はクローラ
フレーム4L,4Rの内側に設けられクローラ9の張り
調整を行うクローラ緊張装置、11は旋回体1のフロン
ト部に装着している作業アタッチメントである。図8に
示すように油圧ショベルでは、走行体2の中央部をカー
ボディフレーム3で構成し、そのカーボディフレーム3
に左右一対のクローラフレーム4L,4Rを固設し、そ
のクローラフレーム4L,4Rのそれぞれ前端部に遊動
輪5を、後端部に駆動輪6を、また上面部に上部ローラ
7を、下面部に複数個の下部ローラ8を設け、上記駆動
輪6、上部ローラ7、遊動輪5、下部ローラ8にわたっ
て無端状のクローラ9を巻着している。
ベルの一部切欠き側面図である。図において、1は油圧
ショベルの車体である旋回体、2は走行体、3は走行体
1の中央部を構成しているカーボディフレーム、4L,
4Rはカーボディフレーム3の左右に溶着されているク
ローラフレーム(図示ではクローラフレーム4Rが見え
ない)、5は遊動輪、6は駆動輪、7は上部ローラ、8
は複数個の下部ローラ、9はクローラ、10はクローラ
フレーム4L,4Rの内側に設けられクローラ9の張り
調整を行うクローラ緊張装置、11は旋回体1のフロン
ト部に装着している作業アタッチメントである。図8に
示すように油圧ショベルでは、走行体2の中央部をカー
ボディフレーム3で構成し、そのカーボディフレーム3
に左右一対のクローラフレーム4L,4Rを固設し、そ
のクローラフレーム4L,4Rのそれぞれ前端部に遊動
輪5を、後端部に駆動輪6を、また上面部に上部ローラ
7を、下面部に複数個の下部ローラ8を設け、上記駆動
輪6、上部ローラ7、遊動輪5、下部ローラ8にわたっ
て無端状のクローラ9を巻着している。
【0003】図9は、特開昭61−6078号公報に記
載されている従来技術の第2実施例油圧ショベルのクロ
ーラフレーム46を示す側面図である。この第2実施例
油圧ショベルでは、前後両端の下部ローラ47aと47
bの接地面を両端間のその他の下部ローラ47cの接地
面より若干(寸法tだけ)下げた状態で、クローラフレ
ーム46に取付けている。それによって油圧ショベルが
緩やかな凸面状の堅土地盤で作業を行うとき、その作業
中に油圧ショベルが前後方向にロッキング揺動するのを
防止することができる。
載されている従来技術の第2実施例油圧ショベルのクロ
ーラフレーム46を示す側面図である。この第2実施例
油圧ショベルでは、前後両端の下部ローラ47aと47
bの接地面を両端間のその他の下部ローラ47cの接地
面より若干(寸法tだけ)下げた状態で、クローラフレ
ーム46に取付けている。それによって油圧ショベルが
緩やかな凸面状の堅土地盤で作業を行うとき、その作業
中に油圧ショベルが前後方向にロッキング揺動するのを
防止することができる。
【0004】図10は、実開平4−1086号公報に記
載されている従来技術の第3実施例油圧ショベルの要部
側面図である。この第3実施例油圧ショベルに装備して
いるクローラ装置48では、アイドラ支持体49とスプ
ロケット支持体50をトラックフレーム51の前部及び
後部に対してそれぞれ上下揺動自在に設けるとともに、
上記アイドラ支持体49とスプロケット支持体50のそ
れぞれ一端を油圧ジャッキ52,53を介してトラック
フレーム51に連結した。そしてまた、走行用操作レバ
ーにポテンショメータを設け、そのポテンショメータと
油圧ジャッキ用電磁切換弁とをコントローラを介して連
結せしめた。したがって走行用操作レバーを操作したと
きに、アイドラ54及びスプロケット55の下端高さは
下部ローラ56の下端高さより高位置に変位する。それ
により油圧ショベルの走行時に、地盤の良し悪しにかか
わらず円滑な走行を行うことができる。
載されている従来技術の第3実施例油圧ショベルの要部
側面図である。この第3実施例油圧ショベルに装備して
いるクローラ装置48では、アイドラ支持体49とスプ
ロケット支持体50をトラックフレーム51の前部及び
後部に対してそれぞれ上下揺動自在に設けるとともに、
上記アイドラ支持体49とスプロケット支持体50のそ
れぞれ一端を油圧ジャッキ52,53を介してトラック
フレーム51に連結した。そしてまた、走行用操作レバ
ーにポテンショメータを設け、そのポテンショメータと
油圧ジャッキ用電磁切換弁とをコントローラを介して連
結せしめた。したがって走行用操作レバーを操作したと
きに、アイドラ54及びスプロケット55の下端高さは
下部ローラ56の下端高さより高位置に変位する。それ
により油圧ショベルの走行時に、地盤の良し悪しにかか
わらず円滑な走行を行うことができる。
【0005】図11は、実開平1−114489号公報
に記載されている従来技術の第4実施例油圧ショベルの
走行装置を示す側面図である。この走行装置では、シリ
ンダ57及び58を伸縮作動させることによって複数個
の下部ローラ59をすべて同時に上下動させるようにし
ている。
に記載されている従来技術の第4実施例油圧ショベルの
走行装置を示す側面図である。この走行装置では、シリ
ンダ57及び58を伸縮作動させることによって複数個
の下部ローラ59をすべて同時に上下動させるようにし
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来より堅土地盤の現
場で作業を行う油圧ショベルでは、クローラ回転時にシ
ュープレートのラグ(図示していない)が堅土につきさ
さりスムーズな回転をしないため、図8に示すようにク
ローラ9の前部下側面の水平面(H.L.)に対する逃
げ角度θ1 と、後部下側面の逃げ角度θ2 を設けてい
る。そのためにクローラ9の下側面の接地長lが短いの
で、掘削またはつり荷作業時に車体が前側又は後側に傾
きそうになることがある。車体が前後に不安定で、運転
感覚が悪かった。本発明は、上記の問題点を解決できる
建設機械の安定性向上装置を提供することを目的とす
る。
場で作業を行う油圧ショベルでは、クローラ回転時にシ
ュープレートのラグ(図示していない)が堅土につきさ
さりスムーズな回転をしないため、図8に示すようにク
ローラ9の前部下側面の水平面(H.L.)に対する逃
げ角度θ1 と、後部下側面の逃げ角度θ2 を設けてい
る。そのためにクローラ9の下側面の接地長lが短いの
で、掘削またはつり荷作業時に車体が前側又は後側に傾
きそうになることがある。車体が前後に不安定で、運転
感覚が悪かった。本発明は、上記の問題点を解決できる
建設機械の安定性向上装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の安定性向上装置
では、走行体の中央部をカーボディフレームで構成し、
そのカーボディフレームに左右一対のクローラフレーム
を固設し、そのクローラフレームの前端部に遊動輪を、
後端部に駆動輪を、また上面部に上部ローラを、下面部
に複数個の下部ローラを設け、上記駆動輪、上部ロー
ラ、遊動輪、下部ローラにわたって無端状のクローラを
巻着している建設機械において、遊動輪及び駆動輪にも
っとも近接して配置している遊動輪側下部ローラ及び駆
動輪側下部ローラのクローラフレームに対する取付部に
それぞれ油圧シリンダを設け、その油圧シリンダの伸縮
作動によって遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側下部ロー
ラを上下変位するようにした。そしてまた上記安定性向
上装置の制御回路として、建設機械の走行レバーの操作
・非操作を検出する手段を設け、その走行レバー操作検
出手段からの操作信号に基づき、油圧シリンダ制御用切
換弁を切換作動することによって、遊動輪側下部ローラ
及び駆動輪側下部ローラを下方位置に変位するようにし
た。あるいはまた上記制御回路の他実施例として、油圧
シリンダと油圧源とを連通する作動回路に電磁切換弁を
介設し、その電磁切換弁をスイッチ操作によって切換作
動するようにした。また、上記油圧シリンダのピストン
とロッドを分割形に形成し、そのロッドを下部ローラ取
付座板に固定して立設し、かつそのロッド上端面部を凸
形曲面に形成し、一方、トラックフレームの下部に取付
けた油圧シリンダのピストンの下面部を、上記ロッド上
端面部に対応面接触せしめる凹形曲面に形成した。
では、走行体の中央部をカーボディフレームで構成し、
そのカーボディフレームに左右一対のクローラフレーム
を固設し、そのクローラフレームの前端部に遊動輪を、
後端部に駆動輪を、また上面部に上部ローラを、下面部
に複数個の下部ローラを設け、上記駆動輪、上部ロー
ラ、遊動輪、下部ローラにわたって無端状のクローラを
巻着している建設機械において、遊動輪及び駆動輪にも
っとも近接して配置している遊動輪側下部ローラ及び駆
動輪側下部ローラのクローラフレームに対する取付部に
それぞれ油圧シリンダを設け、その油圧シリンダの伸縮
作動によって遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側下部ロー
ラを上下変位するようにした。そしてまた上記安定性向
上装置の制御回路として、建設機械の走行レバーの操作
・非操作を検出する手段を設け、その走行レバー操作検
出手段からの操作信号に基づき、油圧シリンダ制御用切
換弁を切換作動することによって、遊動輪側下部ローラ
及び駆動輪側下部ローラを下方位置に変位するようにし
た。あるいはまた上記制御回路の他実施例として、油圧
シリンダと油圧源とを連通する作動回路に電磁切換弁を
介設し、その電磁切換弁をスイッチ操作によって切換作
動するようにした。また、上記油圧シリンダのピストン
とロッドを分割形に形成し、そのロッドを下部ローラ取
付座板に固定して立設し、かつそのロッド上端面部を凸
形曲面に形成し、一方、トラックフレームの下部に取付
けた油圧シリンダのピストンの下面部を、上記ロッド上
端面部に対応面接触せしめる凹形曲面に形成した。
【0008】
【作用】遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側下部ローラの
取付部に設けているそれぞれ油圧シリンダをすべて縮小
状態にしているときには、上記下部ローラは上方位置に
あり、建設機械が前後に傾くように揺動したときの支点
は、遊動輪と駆動輪のそれぞれ下方位置となる。したが
ってクローラ下側面の接地長は、遊動輪から駆動輪まで
の距離にほぼ等しくなる。すなわち走行体における最大
限の接地長となるので、建設機械の接地圧を最小限に低
減し、かつ掘削またはつり荷作業時における車体の安定
性を良くすることができる。次に上記油圧シリンダをす
べて伸長状態に操作すると、遊動輪側下部ローラ及び駆
動輪側下部ローラはすべて下方位置に変位する。クロー
ラの前部下側面及び後部下側面に、水平面(H.L.)
に対する上向きの逃げ角度をそれぞれ設定できるので、
走行性を良くすることができる。
取付部に設けているそれぞれ油圧シリンダをすべて縮小
状態にしているときには、上記下部ローラは上方位置に
あり、建設機械が前後に傾くように揺動したときの支点
は、遊動輪と駆動輪のそれぞれ下方位置となる。したが
ってクローラ下側面の接地長は、遊動輪から駆動輪まで
の距離にほぼ等しくなる。すなわち走行体における最大
限の接地長となるので、建設機械の接地圧を最小限に低
減し、かつ掘削またはつり荷作業時における車体の安定
性を良くすることができる。次に上記油圧シリンダをす
べて伸長状態に操作すると、遊動輪側下部ローラ及び駆
動輪側下部ローラはすべて下方位置に変位する。クロー
ラの前部下側面及び後部下側面に、水平面(H.L.)
に対する上向きの逃げ角度をそれぞれ設定できるので、
走行性を良くすることができる。
【0009】また本発明では建設機械の走行レバーを操
作すると、走行レバー操作検出手段からの操作信号がコ
ントローラに入力される。コントローラでは上記操作信
号に基づき判断し、油圧シリンダ制御用切換弁に対して
伸長用油路位置切換指令信号を出力する。油圧シリンダ
が伸長作動するので、遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側
下部ローラは下方位置に変位する。すなわち、走行レバ
ーの操作と連動して走行体の走行性を良くすることがで
きる。なお走行レバーを中立位置に戻すと、その信号が
コントローラに入力される。その走行レバーの非操作信
号に基づきコントローラでは判断し、油圧シリンダ制御
用切換弁に対して縮小用油路位置切換指令信号を出力す
る。油圧シリンダが縮小作動するので、遊動輪側下部ロ
ーラ及び駆動輪側下部ローラは上方位置に変位する。す
なわち建設機械の走行を停止させているときには、車体
の安定性を良くすることができる。
作すると、走行レバー操作検出手段からの操作信号がコ
ントローラに入力される。コントローラでは上記操作信
号に基づき判断し、油圧シリンダ制御用切換弁に対して
伸長用油路位置切換指令信号を出力する。油圧シリンダ
が伸長作動するので、遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側
下部ローラは下方位置に変位する。すなわち、走行レバ
ーの操作と連動して走行体の走行性を良くすることがで
きる。なお走行レバーを中立位置に戻すと、その信号が
コントローラに入力される。その走行レバーの非操作信
号に基づきコントローラでは判断し、油圧シリンダ制御
用切換弁に対して縮小用油路位置切換指令信号を出力す
る。油圧シリンダが縮小作動するので、遊動輪側下部ロ
ーラ及び駆動輪側下部ローラは上方位置に変位する。す
なわち建設機械の走行を停止させているときには、車体
の安定性を良くすることができる。
【0010】また他実施例制御回路をそなえた安定性向
上装置では、運転者が建設機械の作業状態を判断して、
たとえば軟土上走行を行う場合か、つり荷状態(クレー
ン作業の場合などを含む)の走行移動をする場合かなど
を判断してスイッチ操作を行うことができる。したがっ
て運転者は、建設機械が軟土上走行を行う場合にはスイ
ッチ操作をして遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側下部ロ
ーラを下方位置へ変位させるようにするし、またバケッ
トに負荷を掛けた状態のときやつり荷状態のとき走行移
動するときには遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側下部ロ
ーラを上方位置へ変位させることができる。
上装置では、運転者が建設機械の作業状態を判断して、
たとえば軟土上走行を行う場合か、つり荷状態(クレー
ン作業の場合などを含む)の走行移動をする場合かなど
を判断してスイッチ操作を行うことができる。したがっ
て運転者は、建設機械が軟土上走行を行う場合にはスイ
ッチ操作をして遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側下部ロ
ーラを下方位置へ変位させるようにするし、またバケッ
トに負荷を掛けた状態のときやつり荷状態のとき走行移
動するときには遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側下部ロ
ーラを上方位置へ変位させることができる。
【0011】また、上記油圧シリンダのピストンとロッ
ドを分割形に形成したので、油圧シリンダのロッドにス
ラスト方向の外力が作用したときピストン下面部の凹形
曲面と、ロッド上端面部の凸形曲面とが相互に若干、面
接触回動する。したがってロッドの折損事故、またはピ
ストンの円筒角部がシリンダ内壁面にかじりをおこすの
を防止することができる。
ドを分割形に形成したので、油圧シリンダのロッドにス
ラスト方向の外力が作用したときピストン下面部の凹形
曲面と、ロッド上端面部の凸形曲面とが相互に若干、面
接触回動する。したがってロッドの折損事故、またはピ
ストンの円筒角部がシリンダ内壁面にかじりをおこすの
を防止することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて詳細に
説明する。図1は、本発明の安定性向上装置をそなえて
いる油圧ショベルの走行体12の一部切欠き側面図であ
る。図において、従来技術と同一構成要素を使用してい
るものに対しては同符号を付す。13L,13Rはカー
ボディフレーム3の左右に溶着されているクローラフレ
ーム(図示ではクローラフレーム13Rが見えない)、
14L,14Rは遊動輪5にもっとも近接して配置して
いる遊動輪側下部ローラ(図示では遊動輪側下部ローラ
14Rが見えない)、15L,15Rは駆動輪6にもっ
とも近接して配置している駆動輪側下部ローラ(図示で
は駆動輪側下部ローラ15Rが見えない)、16L,1
6R,17L,17Rは上記下部ローラ14L,14
R,15L,15Rのクローラフレーム13L,13R
に対する取付部にそれぞれ設けられている油圧シリンダ
(図示では油圧シリンダ16R,17Rが見えない)、
10’はクローラフレーム13L,13Rの内側に設け
ているクローラ緊張装置である。図2は、図1のA部拡
大図である。
説明する。図1は、本発明の安定性向上装置をそなえて
いる油圧ショベルの走行体12の一部切欠き側面図であ
る。図において、従来技術と同一構成要素を使用してい
るものに対しては同符号を付す。13L,13Rはカー
ボディフレーム3の左右に溶着されているクローラフレ
ーム(図示ではクローラフレーム13Rが見えない)、
14L,14Rは遊動輪5にもっとも近接して配置して
いる遊動輪側下部ローラ(図示では遊動輪側下部ローラ
14Rが見えない)、15L,15Rは駆動輪6にもっ
とも近接して配置している駆動輪側下部ローラ(図示で
は駆動輪側下部ローラ15Rが見えない)、16L,1
6R,17L,17Rは上記下部ローラ14L,14
R,15L,15Rのクローラフレーム13L,13R
に対する取付部にそれぞれ設けられている油圧シリンダ
(図示では油圧シリンダ16R,17Rが見えない)、
10’はクローラフレーム13L,13Rの内側に設け
ているクローラ緊張装置である。図2は、図1のA部拡
大図である。
【0013】次に図3は、本発明の安定性向上装置の制
御回路図である。図において、18は油圧シリンダ16
L,16R,17L,17Rを同時に制御する電磁切換
弁、19はパイロット操作チェック弁、20L,20R
は走行モータ、21L,21Rは走行モータ20L,2
0Rをそれぞれ制御する走行モータ制御用パイロット切
換弁(以下、走行用パイロット切換弁という)、22,
23はそれぞれ油圧ポンプ、24は油タンク、25はパ
イロット一次圧を吐出するパイロット圧油圧源であるパ
イロットポンプ、26,27,28,29は走行レバー
30L,30Rの操作によってパイロット二次圧を導出
するそれぞれパイロット弁、31はコントローラ、3
2,33,34,35はそれぞれ圧力センサである。図
4は、すべての油圧シリンダ16L,16R,17L,
17Rを伸長状態にしている走行体12の一部切欠き側
面図である。図5は、図4のB部拡大図である。
御回路図である。図において、18は油圧シリンダ16
L,16R,17L,17Rを同時に制御する電磁切換
弁、19はパイロット操作チェック弁、20L,20R
は走行モータ、21L,21Rは走行モータ20L,2
0Rをそれぞれ制御する走行モータ制御用パイロット切
換弁(以下、走行用パイロット切換弁という)、22,
23はそれぞれ油圧ポンプ、24は油タンク、25はパ
イロット一次圧を吐出するパイロット圧油圧源であるパ
イロットポンプ、26,27,28,29は走行レバー
30L,30Rの操作によってパイロット二次圧を導出
するそれぞれパイロット弁、31はコントローラ、3
2,33,34,35はそれぞれ圧力センサである。図
4は、すべての油圧シリンダ16L,16R,17L,
17Rを伸長状態にしている走行体12の一部切欠き側
面図である。図5は、図4のB部拡大図である。
【0014】次に、本発明の安定性向上装置の構成を図
1〜図5について述べる。本発明では、遊動輪5及び駆
動輪6にもっとも近接して配置している遊動輪側下部ロ
ーラ14L,14R及び駆動輪側下部ローラ15L,1
5Rのクローラフレーム13L,13Rに対する取付部
にそれぞれ油圧シリンダ16L,16R,17L,17
Rを設け、その油圧シリンダ16L,16R,17L,
17Rの伸縮作動によって遊動輪側下部ローラ14L,
14R及び駆動輪側下部ローラ15L,15Rを上下変
位するようにした。そしてその制御回路として、走行用
パイロット弁26,27,28,29から導出されるパ
イロット二次圧を検出する圧力センサ32,33,3
4,35を走行用パイロット切換弁21L,21Rに通
じるパイロット管路36,37,38,39にそれぞれ
設け、上記圧力センサ32,〜,35からの信号をコン
トローラ31に入力するようにした。そして圧力センサ
32,〜,35からの走行レバー操作信号に基づきコン
トローラ31が判断し、電磁切換弁18に対して切換指
令信号を出力することによって、遊動輪側下部ローラ1
4L,14R及び駆動輪側下部ローラ15L,15Rを
下方位置に変位するようにした。
1〜図5について述べる。本発明では、遊動輪5及び駆
動輪6にもっとも近接して配置している遊動輪側下部ロ
ーラ14L,14R及び駆動輪側下部ローラ15L,1
5Rのクローラフレーム13L,13Rに対する取付部
にそれぞれ油圧シリンダ16L,16R,17L,17
Rを設け、その油圧シリンダ16L,16R,17L,
17Rの伸縮作動によって遊動輪側下部ローラ14L,
14R及び駆動輪側下部ローラ15L,15Rを上下変
位するようにした。そしてその制御回路として、走行用
パイロット弁26,27,28,29から導出されるパ
イロット二次圧を検出する圧力センサ32,33,3
4,35を走行用パイロット切換弁21L,21Rに通
じるパイロット管路36,37,38,39にそれぞれ
設け、上記圧力センサ32,〜,35からの信号をコン
トローラ31に入力するようにした。そして圧力センサ
32,〜,35からの走行レバー操作信号に基づきコン
トローラ31が判断し、電磁切換弁18に対して切換指
令信号を出力することによって、遊動輪側下部ローラ1
4L,14R及び駆動輪側下部ローラ15L,15Rを
下方位置に変位するようにした。
【0015】次に、本発明の安定性向上装置の作用につ
いて述べる。本発明では、遊動輪側下部ローラ14L,
14R及び駆動輪側下部ローラ15L,15Rの取付部
に設けているそれぞれ油圧シリンダ16L,16R,1
7L,17Rをすべて縮小状態にしているときには、上
記下部ローラ14L,14R,15L,15Rは上方位
置にあり、油圧ショベルが前後に傾くように揺動したと
きの支点は、遊動輪5と駆動輪6のそれぞれ下方位置と
なる。したがってクローラ9下側面の接地長は、図1に
示すように遊動輪5から駆動輪6までの距離Lにほぼ等
しくなる。すなわち走行体12における最大限の接地長
となるので、油圧ショベルの接地圧を最小限に低減し、
かつ掘削またはつり荷作業時における車体の安定性を良
くすることができる。次に上記油圧シリンダ16L,1
6R,17L,17Rをすべて伸長状態に操作すると、
上記下部ローラ14L,14R,15L,15Rはすべ
て下方位置に変位する。クローラ9の前部下側面及び後
部下側面に、図4に示すように水平面(H.L.)に対
する上向きの逃げ角度θ'1,θ'2をそれぞれ設定できる
ので堅土上の走行性を良くすることができる。なおこの
場合における油圧ショベルの接地長は、寸法l’に短縮
される。
いて述べる。本発明では、遊動輪側下部ローラ14L,
14R及び駆動輪側下部ローラ15L,15Rの取付部
に設けているそれぞれ油圧シリンダ16L,16R,1
7L,17Rをすべて縮小状態にしているときには、上
記下部ローラ14L,14R,15L,15Rは上方位
置にあり、油圧ショベルが前後に傾くように揺動したと
きの支点は、遊動輪5と駆動輪6のそれぞれ下方位置と
なる。したがってクローラ9下側面の接地長は、図1に
示すように遊動輪5から駆動輪6までの距離Lにほぼ等
しくなる。すなわち走行体12における最大限の接地長
となるので、油圧ショベルの接地圧を最小限に低減し、
かつ掘削またはつり荷作業時における車体の安定性を良
くすることができる。次に上記油圧シリンダ16L,1
6R,17L,17Rをすべて伸長状態に操作すると、
上記下部ローラ14L,14R,15L,15Rはすべ
て下方位置に変位する。クローラ9の前部下側面及び後
部下側面に、図4に示すように水平面(H.L.)に対
する上向きの逃げ角度θ'1,θ'2をそれぞれ設定できる
ので堅土上の走行性を良くすることができる。なおこの
場合における油圧ショベルの接地長は、寸法l’に短縮
される。
【0016】また本発明では油圧ショベルの走行レバー
30Lと30Rを操作(前進操作と後進操作があるがそ
の両操作は作用としては同様であるので、本実施例では
前進操作を代表例として説明する)すると、走行用パイ
ロット弁26,28から導出されるパイロット二次圧を
圧力センサ32,34が検出し、その走行レバー操作信
号がコントローラ31に入力される。コントローラ31
では上記走行レバー操作信号に基づき判断し、電磁切換
弁18のソレノイド40に対して伸長用油路位置切換指
令信号を出力する。ソレノイド40が通電するので、電
磁切換弁18が伸長用油路位置イに切換わる。油圧源4
1からの圧油が電磁切換弁18のイ位置を介してすべて
の油圧シリンダ16L,16R,17L,17Rの各ボ
トム側油室に供給され、上記油圧シリンダ16L,16
R,17L,17Rは伸長作動する。そして上記油圧シ
リンダ16L,16R,17L,17Rがすべて伸長ス
トローク端に達した後に、コントローラ31のタイマ4
2機能によって、ソレノイド40は非通電となる。した
がって電磁切換弁18がイ位置より中立位置に戻るとと
もに、パイロット操作チェック弁19により油圧シリン
ダ16L,16R,17L,17Rの伸長状態を保持す
ることができる。
30Lと30Rを操作(前進操作と後進操作があるがそ
の両操作は作用としては同様であるので、本実施例では
前進操作を代表例として説明する)すると、走行用パイ
ロット弁26,28から導出されるパイロット二次圧を
圧力センサ32,34が検出し、その走行レバー操作信
号がコントローラ31に入力される。コントローラ31
では上記走行レバー操作信号に基づき判断し、電磁切換
弁18のソレノイド40に対して伸長用油路位置切換指
令信号を出力する。ソレノイド40が通電するので、電
磁切換弁18が伸長用油路位置イに切換わる。油圧源4
1からの圧油が電磁切換弁18のイ位置を介してすべて
の油圧シリンダ16L,16R,17L,17Rの各ボ
トム側油室に供給され、上記油圧シリンダ16L,16
R,17L,17Rは伸長作動する。そして上記油圧シ
リンダ16L,16R,17L,17Rがすべて伸長ス
トローク端に達した後に、コントローラ31のタイマ4
2機能によって、ソレノイド40は非通電となる。した
がって電磁切換弁18がイ位置より中立位置に戻るとと
もに、パイロット操作チェック弁19により油圧シリン
ダ16L,16R,17L,17Rの伸長状態を保持す
ることができる。
【0017】上記のように油圧シリンダ16L,16
R,17L,17Rを伸長状態にして油圧ショベルが前
進しているときに走行レバー30Lと30Rを中立位置
に戻すと、走行用パイロット弁26,28からのパイロ
ット二次圧導出がなくなる。その信号は、圧力センサ2
6,28を介してコントローラ31に入力される。コン
トローラ31では上記信号に基づき判断し、電磁切換弁
18のソレノイド43に対して縮小用油路位置切換指令
信号を出力する。ソレノイド43が通電するので、電磁
切換弁18が縮小用油路位置ロに切換わる。油圧源41
からの圧油が電磁切換弁18のロ位置を介してすべての
油圧シリンダ16L,16R,17L,17Rの各ロッ
ド側油室に供給され、上記油圧シリンダ16L,16
R,17L,17Rは縮小作動する。そして上記油圧シ
リンダ16L,16R,17L,17Rがすべて縮小ス
トローク端に達した後に、コントローラ31のタイマ4
2機能によって、ソレノイド43は非通電となる。した
がって電磁切換弁18がロ位置より中立位置に戻るとと
もに、パイロット操作チェック弁19により油圧シリン
ダ16L,16R,17L,17Rの縮小状態を保持す
ることができる。
R,17L,17Rを伸長状態にして油圧ショベルが前
進しているときに走行レバー30Lと30Rを中立位置
に戻すと、走行用パイロット弁26,28からのパイロ
ット二次圧導出がなくなる。その信号は、圧力センサ2
6,28を介してコントローラ31に入力される。コン
トローラ31では上記信号に基づき判断し、電磁切換弁
18のソレノイド43に対して縮小用油路位置切換指令
信号を出力する。ソレノイド43が通電するので、電磁
切換弁18が縮小用油路位置ロに切換わる。油圧源41
からの圧油が電磁切換弁18のロ位置を介してすべての
油圧シリンダ16L,16R,17L,17Rの各ロッ
ド側油室に供給され、上記油圧シリンダ16L,16
R,17L,17Rは縮小作動する。そして上記油圧シ
リンダ16L,16R,17L,17Rがすべて縮小ス
トローク端に達した後に、コントローラ31のタイマ4
2機能によって、ソレノイド43は非通電となる。した
がって電磁切換弁18がロ位置より中立位置に戻るとと
もに、パイロット操作チェック弁19により油圧シリン
ダ16L,16R,17L,17Rの縮小状態を保持す
ることができる。
【0018】次に図6は、本発明の安定性向上装置の他
実施例制御回路図である。図6において、図3に示す制
御回路と同一構成要素を使用しているものに対しては同
符号を付す。44はスイッチ、45は電源である。この
図6に示す制御回路をそなえた安定性向上装置では、油
圧シリンダ16L,16R,17L,17Rと油圧源4
1とを連通する作動回路に電磁切換弁18を介設し、そ
の電磁切換弁18をスイッチ44操作によって切換作動
するように構成した。それにより運転者が油圧ショベル
の作業状態を判断して、たとえば軟土上走行を行う状態
か、つり荷状態(クレーン作業の場合などを含む)の走
行移動をする状態かなどを判断してスイッチ44操作を
行うことができる。したがって運転者は、油圧ショベル
が堅土上走行を行う場合にはスイッチ44をハ位置に操
作する。ソレノイド40が通電するので、電磁切換弁1
8がイ位置に切換わる。油圧源41からの圧油は、電磁
切換弁18のイ位置、パイロット操作チェック弁19を
経て、油圧シリンダ16L,16R,17L,17Rの
それぞれボトム側油室に供給される。油圧シリンダ16
L,16R,17L,17Rがすべて伸長状態に保持さ
れるとともに、下部ローラ14L,14R,15L,1
5Rはすべて下方位置に変位する。クローラ9の前部下
側面及び後部下側面に、図4に示すように水平面(H.
L.)に対する上向きの逃げ角度θ'1,θ'2をそれぞれ
設定できるので、堅土地盤における走行性を良くするこ
とができる。また、次に油圧ショベルが掘削作業、又は
つり荷状態の走行移動などを行う場合には、運転者は判
断してスイッチ44をニ位置に操作する。ソレノイド4
3が通電するので、電磁切換弁18がロ位置に切換わ
る。油圧源41からの圧油は、電磁切換弁18のロ位
置、パイロット操作チェック弁19を経て、油圧シリン
ダ16L,16R,17L,17Rのそれぞれロッド側
油室に供給される。油圧シリンダ16L,16R,17
L,17Rがすべて縮小状態に保持されるとともに、ク
ローラ9下側面の接地長は、図1に示すように遊動輪5
から駆動輪6までの距離Lにほぼ等しくなる。すなわち
走行体12における最大限の接地長となるので、油圧シ
ョベルの接地圧を最小限に低減し、かつつり荷状態など
における走行移動を安定して行うことができる。
実施例制御回路図である。図6において、図3に示す制
御回路と同一構成要素を使用しているものに対しては同
符号を付す。44はスイッチ、45は電源である。この
図6に示す制御回路をそなえた安定性向上装置では、油
圧シリンダ16L,16R,17L,17Rと油圧源4
1とを連通する作動回路に電磁切換弁18を介設し、そ
の電磁切換弁18をスイッチ44操作によって切換作動
するように構成した。それにより運転者が油圧ショベル
の作業状態を判断して、たとえば軟土上走行を行う状態
か、つり荷状態(クレーン作業の場合などを含む)の走
行移動をする状態かなどを判断してスイッチ44操作を
行うことができる。したがって運転者は、油圧ショベル
が堅土上走行を行う場合にはスイッチ44をハ位置に操
作する。ソレノイド40が通電するので、電磁切換弁1
8がイ位置に切換わる。油圧源41からの圧油は、電磁
切換弁18のイ位置、パイロット操作チェック弁19を
経て、油圧シリンダ16L,16R,17L,17Rの
それぞれボトム側油室に供給される。油圧シリンダ16
L,16R,17L,17Rがすべて伸長状態に保持さ
れるとともに、下部ローラ14L,14R,15L,1
5Rはすべて下方位置に変位する。クローラ9の前部下
側面及び後部下側面に、図4に示すように水平面(H.
L.)に対する上向きの逃げ角度θ'1,θ'2をそれぞれ
設定できるので、堅土地盤における走行性を良くするこ
とができる。また、次に油圧ショベルが掘削作業、又は
つり荷状態の走行移動などを行う場合には、運転者は判
断してスイッチ44をニ位置に操作する。ソレノイド4
3が通電するので、電磁切換弁18がロ位置に切換わ
る。油圧源41からの圧油は、電磁切換弁18のロ位
置、パイロット操作チェック弁19を経て、油圧シリン
ダ16L,16R,17L,17Rのそれぞれロッド側
油室に供給される。油圧シリンダ16L,16R,17
L,17Rがすべて縮小状態に保持されるとともに、ク
ローラ9下側面の接地長は、図1に示すように遊動輪5
から駆動輪6までの距離Lにほぼ等しくなる。すなわち
走行体12における最大限の接地長となるので、油圧シ
ョベルの接地圧を最小限に低減し、かつつり荷状態など
における走行移動を安定して行うことができる。
【0019】次に図7は、本発明の安定性向上装置にお
ける油圧シリンダ16Lの断面図である。本発明では、
油圧シリンダ16Lのピストン60とロッド61を分割
形に形成し、そのロッド61を下部ローラ取付座板62
に固定して立設し、かつそのロッド61の上端面部63
を凸形曲面に形成し、一方、トラックフレーム13Lの
下部に取付けた油圧シリンダ16Lのピストン60の下
面部64を、上記上端面部63に対応面接触せしめる凹
形曲面に形成した。それにより上記油圧シリンダ16L
に外力が作用したときピストン60下面部64の凹形曲
面と、ロッド61上端面部63とが相互に若干、面接触
回動する。したがってロッド61の折損事故、またはピ
ストン60の円筒角部ホがシリンダ内壁面ヘにかじりを
おこすのを防止することができる。
ける油圧シリンダ16Lの断面図である。本発明では、
油圧シリンダ16Lのピストン60とロッド61を分割
形に形成し、そのロッド61を下部ローラ取付座板62
に固定して立設し、かつそのロッド61の上端面部63
を凸形曲面に形成し、一方、トラックフレーム13Lの
下部に取付けた油圧シリンダ16Lのピストン60の下
面部64を、上記上端面部63に対応面接触せしめる凹
形曲面に形成した。それにより上記油圧シリンダ16L
に外力が作用したときピストン60下面部64の凹形曲
面と、ロッド61上端面部63とが相互に若干、面接触
回動する。したがってロッド61の折損事故、またはピ
ストン60の円筒角部ホがシリンダ内壁面ヘにかじりを
おこすのを防止することができる。
【0020】
【発明の効果】従来より堅土地盤の現場で作業を行う油
圧ショベルでは、走行性を良くするためにクローラの前
部及び後部下側面の水平面に対するそれぞれ逃げ角度を
設けている。そのためにクローラの下側面の接地長が短
いので、掘削またはつり荷作業時に車体が前側又は後側
に傾きそうになることがある。車体が前後に不安定で、
運転感覚が悪かった。しかし本発明の安定性向上装置で
は、走行体の遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側下部ロー
ラの取付部に設けているそれぞれ油圧シリンダをすべて
縮小状態にしているときには、上記下部ローラは上方位
置にあり、建設機械が前後に傾くように揺動したときの
支点は、遊動輪と駆動輪のそれぞれ下方位置となる。し
たがってクローラ下側面の接地長は、遊動輪から駆動輪
までの距離にほぼ等しくなる。すなわち走行体における
最大限の接地長となるので、建設機械の接地圧を最小限
に低減し、かつ掘削またはつり荷作業時における車体の
安定性を良くすることができる。次に上記油圧シリンダ
をすべて伸長状態に操作すると、遊動輪側下部ローラ及
び駆動輪側下部ローラはすべて下方位置に変位する。ク
ローラの前部下側面及び後部下側面に、水平面に対する
上向きの逃げ角度をそれぞれ設定できるので、堅土地盤
における走行性を良くすることができる。また本発明で
は、走行レバーの操作・非操作を検出する手段を設け、
その走行レバー操作検出手段からの操作信号に基づき、
油圧シリンダ制御用切換弁を切換作動することによっ
て、遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側下部ローラを下方
位置に変位するようにした。それにより、走行レバーの
操作と連動して走行体の走行性を良くすることができ
る。また他実施例制御回路をそなえた安定性向上装置で
は、運転者が建設機械の作業状態を判断して、たとえば
堅土上走行を行う場合か、つり荷状態の走行移動をする
場合かなどを判断してスイッチ操作を行うことができ
る。したがって運転者は、建設機械が堅土上走行を行う
場合にはスイッチ操作をして遊動輪側下部ローラ及び駆
動輪側下部ローラを下方位置へ変位させるようにする
し、またバケットに負荷を掛けた状態のときやつり荷状
態のとき走行移動するときには遊動輪側下部ローラ及び
駆動輪側下部ローラを上方位置へ変位させることができ
る。すなわち本発明の安定性向上装置をそなえた建設機
械では、走行停止時、つり荷状態などの走行移動時にお
ける車体の安定性を向上させることができる。また上記
油圧シリンダのピストンとロッドを分割形に形成したの
で、油圧シリンダのロッドにスラスト方向の外力が作用
したときピストン下面部の凹形曲面と、ロッド上端面部
の凸形曲面とが相互に若干、面接触回動する。したがっ
てロッドの折損事故、またはピストンの円筒角部がシリ
ンダ内壁面にかじりをおこすのを防止することができ
る。
圧ショベルでは、走行性を良くするためにクローラの前
部及び後部下側面の水平面に対するそれぞれ逃げ角度を
設けている。そのためにクローラの下側面の接地長が短
いので、掘削またはつり荷作業時に車体が前側又は後側
に傾きそうになることがある。車体が前後に不安定で、
運転感覚が悪かった。しかし本発明の安定性向上装置で
は、走行体の遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側下部ロー
ラの取付部に設けているそれぞれ油圧シリンダをすべて
縮小状態にしているときには、上記下部ローラは上方位
置にあり、建設機械が前後に傾くように揺動したときの
支点は、遊動輪と駆動輪のそれぞれ下方位置となる。し
たがってクローラ下側面の接地長は、遊動輪から駆動輪
までの距離にほぼ等しくなる。すなわち走行体における
最大限の接地長となるので、建設機械の接地圧を最小限
に低減し、かつ掘削またはつり荷作業時における車体の
安定性を良くすることができる。次に上記油圧シリンダ
をすべて伸長状態に操作すると、遊動輪側下部ローラ及
び駆動輪側下部ローラはすべて下方位置に変位する。ク
ローラの前部下側面及び後部下側面に、水平面に対する
上向きの逃げ角度をそれぞれ設定できるので、堅土地盤
における走行性を良くすることができる。また本発明で
は、走行レバーの操作・非操作を検出する手段を設け、
その走行レバー操作検出手段からの操作信号に基づき、
油圧シリンダ制御用切換弁を切換作動することによっ
て、遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側下部ローラを下方
位置に変位するようにした。それにより、走行レバーの
操作と連動して走行体の走行性を良くすることができ
る。また他実施例制御回路をそなえた安定性向上装置で
は、運転者が建設機械の作業状態を判断して、たとえば
堅土上走行を行う場合か、つり荷状態の走行移動をする
場合かなどを判断してスイッチ操作を行うことができ
る。したがって運転者は、建設機械が堅土上走行を行う
場合にはスイッチ操作をして遊動輪側下部ローラ及び駆
動輪側下部ローラを下方位置へ変位させるようにする
し、またバケットに負荷を掛けた状態のときやつり荷状
態のとき走行移動するときには遊動輪側下部ローラ及び
駆動輪側下部ローラを上方位置へ変位させることができ
る。すなわち本発明の安定性向上装置をそなえた建設機
械では、走行停止時、つり荷状態などの走行移動時にお
ける車体の安定性を向上させることができる。また上記
油圧シリンダのピストンとロッドを分割形に形成したの
で、油圧シリンダのロッドにスラスト方向の外力が作用
したときピストン下面部の凹形曲面と、ロッド上端面部
の凸形曲面とが相互に若干、面接触回動する。したがっ
てロッドの折損事故、またはピストンの円筒角部がシリ
ンダ内壁面にかじりをおこすのを防止することができ
る。
【図1】本発明の安定性向上装置をそなえている油圧シ
ョベルの一部切欠き側面図である。
ョベルの一部切欠き側面図である。
【図2】図1のA部拡大図である。
【図3】本発明の安定性向上装置の制御回路図である。
【図4】本発明の実施例を示す走行体の一部切欠き側面
図である。
図である。
【図5】図4のB部拡大図である。
【図6】本発明の安定性向上装置の他実施例制御回路図
である。
である。
【図7】本発明の安定性向上装置における油圧シリンダ
の断面図である。
の断面図である。
【図8】従来技術の第1実施例油圧ショベルの一部切欠
き側面図である。
き側面図である。
【図9】従来技術の第2実施例油圧ショベルのクローラ
フレームを示す側面図である。
フレームを示す側面図である。
【図10】従来技術の第3実施例油圧ショベルの要部側
面図である。
面図である。
【図11】従来技術の第4実施例油圧ショベルの走行装
置を示す側面図である。
置を示す側面図である。
2,12 走行体 4L,4R,13L,13R クローラフレーム 5 遊動輪 6 駆動輪 9 クローラ 14L,14R 遊動輪側下部ローラ 15L,15R 駆動輪側下部ローラ 16L,16R,17L,17R 油圧シリンダ 18 電磁切換弁 26,〜,29 パイロット弁 30L,30R 走行レバー 31 コントローラ 32,〜,35 圧力センサ 41 油圧源 44 スイッチ 60 ピストン 61 ロッド
Claims (5)
- 【請求項1】 走行体の中央部をカーボディフレームで
構成し、そのカーボディフレームに左右一対のクローラ
フレームを固設し、そのクローラフレームの前端部に遊
動輪を、後端部に駆動輪を、また上面部に上部ローラ
を、下面部に複数個の下部ローラを設け、上記駆動輪、
上部ローラ、遊動輪、下部ローラにわたって無端状のク
ローラを巻着している建設機械において、遊動輪及び駆
動輪にもっとも近接して配置している遊動輪側下部ロー
ラ及び駆動輪側下部ローラをクローラフレームに対して
それぞれ上下動可能に取付けたことを特徴とする建設機
械の安定性向上装置。 - 【請求項2】 特許請求の範囲請求項1記載の建設機械
の安定性向上装置において、遊動輪側下部ローラ及び駆
動輪側下部ローラのクローラフレームに対する取付部に
それぞれ油圧シリンダを設け、その油圧シリンダの伸縮
作動によって遊動輪側下部ローラ及び駆動輪側下部ロー
ラを上下変位するようにしたことを特徴とする建設機械
の安定性向上装置。 - 【請求項3】 特許請求の範囲請求項2記載の建設機械
の安定性向上装置において、走行レバーの操作・非操作
を検出する手段を設け、その走行レバー操作検出手段か
らの操作信号に基づき、油圧シリンダ制御用切換弁を切
換作動することによって、遊動輪側下部ローラ及び駆動
輪側下部ローラを下方位置に変位するようにしたことを
特徴とする建設機械の安定性向上装置。 - 【請求項4】 特許請求の範囲請求項2記載の建設機械
の安定性向上装置において、油圧シリンダと油圧源とを
連通する作動回路に電磁切換弁を介設し、その電磁切換
弁をスイッチ操作によって切換作動するようにしたこと
を特徴とする建設機械の安定性向上装置。 - 【請求項5】 特許請求の範囲請求項2記載の建設機械
の安定性向上装置において、油圧シリンダのピストンと
ロッドを分割形に形成し、そのロッドを下部ローラ取付
座板に固定して立設し、かつそのロッド上端面部を凸形
曲面に形成し、一方、トラックフレームの下部に取付け
た油圧シリンダのピストンの下面部を、上記ロッド上端
面部に対応面接触せしめる凹形曲面に形成したことを特
徴とする建設機械の安定性向上装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7430694A JPH07257445A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 建設機械の安定性向上装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7430694A JPH07257445A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 建設機械の安定性向上装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07257445A true JPH07257445A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=13543321
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7430694A Pending JPH07257445A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 建設機械の安定性向上装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07257445A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109823425A (zh) * | 2019-03-26 | 2019-05-31 | 北京亚核通顺基础工程有限公司 | 一种钻机的履带总成 |
JP2021133883A (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-13 | コベルコ建機株式会社 | 作業機械の下部走行体 |
-
1994
- 1994-03-18 JP JP7430694A patent/JPH07257445A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109823425A (zh) * | 2019-03-26 | 2019-05-31 | 北京亚核通顺基础工程有限公司 | 一种钻机的履带总成 |
JP2021133883A (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-13 | コベルコ建機株式会社 | 作業機械の下部走行体 |
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