JPH0725684A - 微細空隙を有するファインセラミックス焼結体およびその製造方法 - Google Patents
微細空隙を有するファインセラミックス焼結体およびその製造方法Info
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- JPH0725684A JPH0725684A JP19276293A JP19276293A JPH0725684A JP H0725684 A JPH0725684 A JP H0725684A JP 19276293 A JP19276293 A JP 19276293A JP 19276293 A JP19276293 A JP 19276293A JP H0725684 A JPH0725684 A JP H0725684A
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Abstract
状でもっての使用を可能にする。 【構成】平均粒径が予め設定された値以下に制御された
微粒中空ガラス球状体とファインセラミックス原料との
混合物を成形することによって得られた成形物の焼結体
とし、且つ焼結体内部の空隙の平均径を0.2mm以下
に制御する。
Description
体とファインセラミックス原料との混合物を成形し、焼
結した微細空隙を有するファインセラミックス焼結体お
よびその製造方法に関する。
クスについては、焼結の温度が高く、且つ純度を高める
必要があることから、空隙を有する陶磁器におけるよう
な、微粒中空ガラス球状体を原料に混合する従来技術は
提案されておらず、ファインセラミックスの一種である
多孔質高ジルコニア系鋳造耐火物、およびその製造方法
が、特開平3−208869号なる従来技術として提案
されているに過ぎない。
フラッタリーサンド、およびアルミナ等を原料として、
この原料に、アルミニウムあるいは炭化珪素等を発泡剤
として混合している。そしてこの混合物を、300kV
Aのアーク炉内にて、カーボン電極を用いることにより
2500℃で溶融した後、溶融物を鋳造し、徐冷する製
造方法を用いている。また、この製造方法により得られ
たファインセラミックスは、その用途が鋳造耐火物であ
ることから、粒径が0.2〜2mmの範囲となる空隙の
比率が80%程度の値となっている。
インセラミックスを、調理用の器具あるいは電子部品等
のように、小型化された形状で用いようとするときに
は、その表面が滑らかであることが要求される。一方、
上記のファインセラミックスでは、空隙の平均径が0.
2〜2mmと大きく、表面の滑らかさを得ることができ
ない。そのため上記ファインセラミックスを、小型化さ
れた形状で使用することには困難があった。
2500℃という高温でもって原料と発泡剤との混合物
を溶融する必要があることから、製造装置を、高温が発
生可能な装置とする必要があり、装置が特殊化するとい
う問題が生じると共に、空隙の平均径の制御が困難であ
るという問題があった。
れたものであって、請求項1記載の発明の目的は、内部
の空隙の平均径を0.2mm以下として、表面を滑らか
とすることにより、小型化した形状として使用すること
のできるファインセラミックス焼結体を提供することに
ある。
有するファインセラミックス焼結体の製造を低い温度で
もって行うことができると共に空隙の平均径の制御を容
易にすることのできる微細空隙を有するファインセラミ
ックス焼結体の製造方法を提供することにある。
め本発明の微細空隙を有するファインセラミックス焼結
体は、平均粒径が予め設定された値以下に制御された微
粒中空ガラス球状体とファインセラミックス原料との混
合物を成形することにより得られる成形物の焼結体であ
って、焼結体内部の空隙の平均径を0.2mm以下に制
御している。また本発明の微細空隙を有するファインセ
ラミックス焼結体の製造方法は、微粒中空ガラス球状体
とファインセラミックス原料との混合を行い、この混合
により得られた混合物を成形し、この成形により得られ
た成形物を焼結する方法としている。
中空ガラス球状体内部の空隙は、焼結体の内部における
空隙となる。そのため、要求される表面の滑らかさに対
応する空隙の平均径を0.2mm以下の範囲で決定し、
微粒中空ガラス球状体の平均粒径を、決定された平均径
に対応して定まる値以下に制御したときには、焼結体の
内部の空隙は、決定された平均径以下の空隙となる。そ
のため焼結体の表面は、要求された滑らかさとなる。
ミックス原料と微粒中空ガラス球状体との混合物を成形
し、成形物を焼結する方法としているので、発泡させな
くとも焼結体内部に空隙が生成される。そのため焼結温
度は、ファインセラミックス原料が焼結される温度であ
れば良く、この温度でもって焼結することにより、微粒
中空ガラス球状体の平均粒径に対応した平均径の微細空
隙を有するファインセラミックス焼結体が焼結される。
る。
原料に混合する平均粒径が0.2mm以下に制御された
微粒中空ガラス球状体としては、ファインセラミックス
焼結体を、表面が極めて平滑であると共に耐熱衝撃性に
優れる特性とするため20μm以下が適するが、具体的
には平均粒径が8μmであるシラスバルーンを用いてい
る。
吉田町に産する二次堆積シラス(以下では単にシラスと
称する)を原料として、このシラスを、シラス粒子表面
の親水性を減少させる親水性減少剤と共に振動ミルを用
いて所定の粒径に粉砕し、流動性が良好な平均粒径が数
μmのシラス微粒子を生成した後、この生成物を流動層
式加熱炉によって発泡させたシラスバルーンとしてい
る。
般に提供されている平均粒径0.5μmのアルミナ粉末
を用いていて、上記シラスバルーン40g、アルミナ粉
末100g、水30g、およびポリアクリル酸系の分散
剤1gを、ミキサにて低速で撹拌することにより、これ
らの混合物を生成する。次いでこの混合物を、内寸50
mm×50mm×15mmの石膏型に流し込み、この状
態にて24時間放置することにより、混合物を成形す
る。そして得られた成形物を、乾燥した後、電気炉にお
いて、1300℃でもって1時間焼結することにより、
焼結体とする。次いで、この焼結体を自然冷却する。
mm×46mm×12mmとなっており、断面の顕微鏡
写真により空隙を確認したところ、平均径が8μmの互
いに独立した多数の空隙を有する焼結体となっていて、
表面に滑らかさを有する焼結体となっている。
比強度=曲げ強度/比重、熱膨張率は、室温から100
0℃まで温度を変化させたときの膨張率を示す)となっ
ている。
体を25℃の水に浸す耐熱衝撃性試験においては、同試
験を3回繰り返した場合にもクラックや剥離を全く生じ
ないという検査結果を得ている。
ため、アルミナ粉末のみを原料として、上記と同様の方
法で焼結体を生成し、その特性を測定すると、 吸水率 4.8% 比重 3.30 曲げ強度 815Kgf/cm2 比強度 247Kgf/cm2 熱膨張率 0.840% となっている。また上記と同一の耐熱衝撃性試験では、
試験1回目で0.47%の剥離と多数のクラックを生
じ、3回繰り返した場合には、粉々に分解した。
有するファインセラミックス焼結体は、空隙を有さない
ファインセラミックス焼結体に比して、比強度と耐熱衝
撃性とが改善された焼結体となっている。
ニアとして、シラスバルーンの混合比率を20重量%と
し、焼結の最高温度を1500℃としたときの各特性は
吸水率 0.1% 比重 4.04 曲げ強度 1042Kgf/cm2 比強度 258Kgf/cm2
という結果を得ている。
で30分間保持した後、25℃の水中に浸す試験を行っ
たとき、同試験を3回繰り返した場合にも、剥離やクラ
ックの発生が見られないという検査結果を得ている。
は、微粒中空ガラス球状体に、製造工程が簡便、且つ製
造コストが安価である製造方法でもって製造されたシラ
スバルーンを用いているので、ファインセラミックス焼
結体を安価にすることが可能となっており、工業化が可
能になるという効果を得ている。
するため、シラスバルーンの平均粒径を20μm以下に
制御し、空隙の平均径を20μm以下に制御したこと
で、比強度が顕著に改善されるという効果を得ると共
に、その表面が極めて平滑であり、軽量、高強度、且つ
断熱性に優れることから、エンジニアリングセラミック
ス、あるいは調理器具等の用途にも、優れた素材として
適用することが可能となっている。
微粒中空ガラス球状体については、平均粒径が20μm
以下に制御されたシラスバルーンとした場合について説
明したが、その他の微粒中空ガラス球状体として、例え
ば人工ガラスによる微粒中空ガラス球状体や珪酸ガラス
による微粒中空ガラス球状体等とすることが可能であ
り、平均粒径についても、0.2mm以下の任意の範囲
に制御された値とすることが可能である。
ラミックス原料に対する混合比率については、20%、
あるいは30%とした場合について説明したが、その他
の比率として、50%以内の範囲で任意の比率とするこ
とが可能である。
は、アルミナ、あるいはジルコニアとした場合について
説明したが、その他のファインセラミックス原料とし
て、窒化珪素、あるいは炭化珪素等の場合にも同様に適
用することが可能である。
0.2mm以上の空隙を有するファインセラミックス焼
結体の製造の場合にも、微粒中空ガラス球状体の平均粒
径を0.2mm以上とすることにより、適用することが
可能となっている。
した場合について説明したが、その他の成形方法とし
て、既に公知であるスリップキャスト、ロクロ、あるい
はプレス等の各成形方法とすることが可能である。
ンセラミックス焼結体は、平均粒径が予め設定された値
以下に制御された微粒中空ガラス球状体とファインセラ
ミックス原料との混合物を成形することによって得られ
た成形物の焼結体である。且つ焼結体内部の空隙の平均
径が0.2mm以下に制御されているので、表面が滑ら
かとなるため、小型化した形状でもっての使用が可能と
なっている。
インセラミックス焼結体の製造方法は、微粒中空ガラス
球状体とファインセラミックス原料との混合、混合物の
成形、および成形物の焼結を行っているので、発泡させ
なくとも焼結体内部に空隙が生成される。そのため焼結
温度は、ファインセラミックス原料が焼結される温度で
あれば良く、微細空隙を有するファインセラミックス焼
結体の製造を低い温度で行うことが可能になると共に、
焼結体中の空隙の平均径は、微粒中空ガラス球状体の平
均粒径に対応するため、空隙の平均径の制御を容易にす
ることが可能となっている。
Claims (4)
- 【請求項1】 平均粒径が予め設定された値以下に制
御された微粒中空ガラス球状体とファインセラミックス
原料との混合物を成形することにより得られる成形物の
焼結体であって、前記焼結体内部の空隙の平均径が0.
2mm以下に制御されていることを特徴とする微細空隙
を有するファインセラミックス焼結体。 - 【請求項2】 前記微粒中空ガラス球状体を、平均粒径
が20μm以下に制御されたシラスバルーンとすること
により、前記空隙の平均径を20μm以下に制御したこ
とを特徴とする請求項1記載の微細空隙を有するファイ
ンセラミックス焼結体。 - 【請求項3】 微粒中空ガラス球状体とファインセラミ
ックス原料との混合を行い、この混合により得られた混
合物を成形し、この成形により得られた成形物を焼結す
ることを特徴とする微細空隙を有するファインセラミッ
クス焼結体の製造方法。 - 【請求項4】 前記微粒中空ガラス球状体を、平均粒径
が20μm以下に制御されたシラスバルーンとしたこと
を特徴とする請求項3記載の微細空隙を有するファイン
セラミックス焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5192762A JP2660383B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 微細空隙を有するファインセラミックス焼結体およびその製造方法 |
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JP5192762A JP2660383B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 微細空隙を有するファインセラミックス焼結体およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0725684A true JPH0725684A (ja) | 1995-01-27 |
JP2660383B2 JP2660383B2 (ja) | 1997-10-08 |
Family
ID=16296629
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5192762A Expired - Lifetime JP2660383B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 微細空隙を有するファインセラミックス焼結体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2660383B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997030953A1 (fr) * | 1996-02-20 | 1997-08-28 | Eguchi, Koichiro | Procede de fabrication d'un materiau de construction a l'aide de cendres volcaniques |
WO2009144792A1 (ja) * | 2008-05-28 | 2009-12-03 | 相田化学工業株式会社 | 貴金属焼結用組成物、貴金属焼結体の製造方法及び貴金属焼結体 |
KR101265946B1 (ko) * | 2010-11-26 | 2013-05-21 | 한국세라믹기술원 | 유리질 중공체가 함유된 경량 도자기용 조성물 및 이를 이용한 경량 도자기의 제조방법 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100824851B1 (ko) | 2006-10-27 | 2008-04-23 | 삼성에스디아이 주식회사 | 전극 조립체 및 이를 구비하는 이차 전지 |
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JPS5590479A (en) * | 1978-12-29 | 1980-07-09 | Ina Seito Kk | Lightweight tile and manufacture |
JPH0585861A (ja) * | 1991-09-30 | 1993-04-06 | Seto Seido Kk | シラスバルーンを用いた陶磁器用原料およびその製造 方法 |
-
1993
- 1993-07-06 JP JP5192762A patent/JP2660383B2/ja not_active Expired - Lifetime
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