JP2607217B2 - 微細空隙を有する陶磁器 - Google Patents
微細空隙を有する陶磁器Info
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Description
以下に制御された微粒中空ガラス球状体と陶磁器原料と
の混合物を、成形した後、焼結することによって得られ
る微細空隙を有する陶磁器に関する。
陶磁器は、軽量性と断熱性との双方に優れることから、
厨房、土木建築、あるいは工業等の分野において広く使
用されており、この陶磁器に関し、特開昭63−203
555号(従来技術1とする)、特開平1−12628
1号(従来技術2とする)、特開平4−2679号(従
来技術3とする)、特開平4−114975号(従来技
術4とする)なる従来技術が提案されている。以下にこ
れらの従来技術を示す。
m、好ましくは50〜100μmの中空球状体のうちか
ら、粒径が70μmのシラスバルーンを粘土に混合する
と共にこの混合物を成形し、成形物の乾燥、仮焼き、焼
成を行っている。
0μmの範囲にあり、その平均粒径が110μmである
中空球を混合し、この混合物から焼成物を得ている。
アルカリ珪酸ガラスを主成分とする人工発泡ガラス粒子
を混合して鋳込み素地とし、成形と焼成とを行ってい
る。
避するため、粒径が150μm以下、好ましくは60〜
70μmの微小中空体であることが必要とあり、実施例
では120μm以下の粒径の高強度ガラスの中空球を混
合し、この混合物から焼成物を得ている。
技術1〜4では、焼成物中に径が50μm以上の空隙が
多数あり、この空隙はクラックの原因となり易いことか
ら、焼成物の強度の低下が著しく、かさ比重と曲げ強さ
との関係を示す比強度も併せて低下するという問題を生
じていた。
は、中空部と殻の厚さとの関係から破壊され易く、成形
時の形状のダレ等が生じ易くなると共に、泥漿鋳込みと
するときには中空ガラス球が上部側に偏り易く、不均一
な素地になり易いという問題があった。
れたものであって、その目的は、比強度を高めると共に
成形時の形状のダレや素地の不均一の発生を防止するこ
とのできる微細空隙を有する陶磁器を提供することにあ
る。
め本発明の微細空隙を有する陶磁器は、平均粒径が10
μm以下に制御された微粒中空ガラス球状体と陶磁器原
料との混合物を成形することにより得られた成形物の焼
結体としている。
0μm以下に制御されていることから、粒子が小さく、
外力は各粒子に分散されることとなり、個々の粒子のそ
れぞれに加わる外力は小さくなることから、混合あるい
は成形における外力によっては破壊されにくい。また泥
漿中にあっては、各粒子は、摩擦力に対する浮力の比が
小さくなるため、鋳込み成形中において浮上しにくい。
ラス球状体の平均粒径が10μm以下に制御されている
ので、焼結体における空隙は、平均径が10μm以下の
互いに独立する球状の空隙となり、クラックの原因とな
りにくい。
る。
する平均粒径が10μm以下に制御された微粒中空ガラ
ス球状体として、平均粒径が10μm以下に制御された
シラスバルーンを用いている。
吉田町に産する二次堆積シラス(以下では単にシラスと
称する)を原料として、このシラスを、シラス粒子表面
の親水性を減少させる親水性減少剤と共に振動ミルを用
いて所定の粒径に粉砕し、流動性が良好な平均粒径が数
μmのシラス微粒子とした後、このシラス微粒子を流動
層式加熱炉によって発泡させたシラスバルーンとなって
いる。
る粘土分64.9%、水分35.1%の混合物に、粘土
分に対する比率が0.4%となる水ガラスを加えた泥漿
となっている。そしてこの泥漿に対し、粘土分に対する
重量比が20%となるシラスバルーンを混合することに
より、成形前の混合物としている。この混合物は、石膏
型に泥漿を流し込む鋳込み法により、直径75mm、高
さ90mmの湯呑形状に成形された後、脱型され、風乾
される。
は、7時間でもって850℃に昇温し、その後、同温度
を10分間維持する素焼き工程が施される。次いで、施
釉された後、12時間でもって1200℃まで昇温し、
その後、同温度を60分間維持する本焼きが施され、焼
結体となる。
シラスバルーンの平均粒径が10μm以下に制御されて
おり、泥漿中においては、摩擦力に対する浮力の比が小
さいことから、混合物は、泥漿中にシラスバルーンが均
一に分布した状態を保って湯呑形状に成形される。その
ため本焼きの結果得られた焼結体は、空隙が一様に分布
した陶磁器となっていると共に、平均径が10μm以下
に制御された互いに独立する空隙を有する陶磁器となっ
ている。
め、上記湯呑と同一の工程でもって作成された施釉しな
いテストピースである焼結体を、JIS規格に従って検
査したとき得られた結果は、 かさ比重 1.69 曲げ強さ 519Kgf/cm2 比強度 307Kgf/cm2 となっている。
と同一工程でもって作成されたテストピースであり、陶
磁器原料に混合するシラスバルーンを、広く一般に提供
されている平均粒径75μmのシラスバルーンとしたテ
ストピースでは、その検査結果は、 かさ比重 1.14 曲げ強さ 189Kgf/cm2 比強度 166Kgf/cm2 となっている。
粒径が75μmである場合には166Kgf/cm2 で
あり、平均粒径が10μm以下に制御されている場合で
は307Kgf/cm2 となっていて、比強度の顕著な
改善を示すデータが得られている。
物を陶磁器原料として、固形分に対し、重量比で33%
の上記シラスバルーン(平均粒径10μm以下)を添加
し、水分を加え、良く混合することによってロクロ用坏
土(請求項1記載の混合物を示す)とする。そしてこの
ロクロ用坏土を、手ロクロにより、直径50mm、高さ
60mmの湯呑の成形を行ったときには、成形物の形状
のダレが見られず、成形が容易であるという実験結果を
得ている。
ピースと同様の値となっており、その空隙率はテストピ
ースと同様となっていて、成形時のシラスバルーンの破
壊率は低くなっている。
は、微粒中空ガラス球状体として、製造工程が簡便、且
つ製造コストが安価である製造方法により製造されたシ
ラスバルーンを用いているので、陶磁器を安価に生産す
ることが可能となっており、工業化が可能になるという
効果を得ている。
平均粒径が10μm以下に制御された微粒中空ガラス球
状体については、平均粒径が10μm以下に制御された
シラスバルーンとした場合について説明したが、その他
の微粒中空ガラス球状体として、例えば平均粒径が10
μm以下に制御された人工ガラスによる微粒中空ガラス
球状体や珪酸ガラスによる微粒中空ガラス球状体等とす
ることが可能である。
は、平均粒径が10μm以下に制御された微粒中空ガラ
ス球状体と陶磁器原料との混合物を成形し、該成形物の
焼結体としているので、焼結体中の空隙は、平均径が1
0μm以下に制御された空隙となるため、この空隙はク
ラックの原因とはならないことから、比強度を高めるこ
とが可能になると共に、混合物の成形時の形状のダレや
素地の不均一の発生を防止することが可能となってい
る。また釉薬を施さない場合にも、その表面が滑らかで
あるという効果を併せ持ってる。
Claims (2)
- 【請求項1】 平均粒径が10μm以下に制御された
微粒中空ガラス球状体と陶磁器原料との混合物を成形す
ることにより得られた成形物の焼結体であることを特徴
とする微細空隙を有する陶磁器。 - 【請求項2】 前記微粒中空ガラス球状体は、平均粒径
が10μm以下に制御されたシラスバルーンであること
を特徴とする請求項1記載の微細空隙を有する陶磁器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5192759A JP2607217B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 微細空隙を有する陶磁器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5192759A JP2607217B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 微細空隙を有する陶磁器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0725683A JPH0725683A (ja) | 1995-01-27 |
JP2607217B2 true JP2607217B2 (ja) | 1997-05-07 |
Family
ID=16296583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5192759A Expired - Lifetime JP2607217B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 微細空隙を有する陶磁器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2607217B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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AU4782396A (en) * | 1995-03-08 | 1996-09-23 | Illy, Francesco | Process for producing a ceramic material |
JPH09227213A (ja) * | 1996-02-20 | 1997-09-02 | Eguchi Koichiro | 火山灰を利用した建築資材の製造方法 |
CN114507066A (zh) * | 2022-02-24 | 2022-05-17 | 新化县正能精细陶瓷有限公司 | 一种香薰机用陶瓷底座材料 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5590479A (en) * | 1978-12-29 | 1980-07-09 | Ina Seito Kk | Lightweight tile and manufacture |
JP2673396B2 (ja) * | 1991-09-30 | 1997-11-05 | 瀬戸製土株式会社 | 陶磁器の製造方法 |
-
1993
- 1993-07-06 JP JP5192759A patent/JP2607217B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0725683A (ja) | 1995-01-27 |
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