JPH07256091A - 放射性ヨウ素の固定化材料および固定化方法 - Google Patents

放射性ヨウ素の固定化材料および固定化方法

Info

Publication number
JPH07256091A
JPH07256091A JP6051818A JP5181894A JPH07256091A JP H07256091 A JPH07256091 A JP H07256091A JP 6051818 A JP6051818 A JP 6051818A JP 5181894 A JP5181894 A JP 5181894A JP H07256091 A JPH07256091 A JP H07256091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radioactive iodine
calcium
iodine
solution
adsorbate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6051818A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3393916B2 (ja
Inventor
Masaaki Kaneko
昌章 金子
Naomi Toyohara
尚実 豊原
Michitaka Mikura
通孝 三倉
Mikio Wada
幹雄 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP05181894A priority Critical patent/JP3393916B2/ja
Publication of JPH07256091A publication Critical patent/JPH07256091A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3393916B2 publication Critical patent/JP3393916B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/10Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding

Landscapes

  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】放射性ヨウ素の吸着性を改善し、長期的に安定
したヨウ素の固定化物を得る。 【構成】放射性ヨウ素の吸着性の高いセメント系の水硬
性固定化材料において、固定化材料は重量%で水硬性無
機化合物が50%から 100%で、残部がフライアッシュか
らなる。上記固定化材料と溶液中に含まれる放射性ヨウ
素とを接触させる。固液分離して放射性ヨウ素の吸着物
を取り出すと、ヨウ素の固定化物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電所、核燃料
再処理工場等の原子力施設から発生する放射性ヨウ素の
固定化材料および固定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】使用済核燃料の再処理工場や、原子力発
電所等から発生する揮発性の放射性ヨウ素は主に
131I、 129I等である。特に再処理工場から発生する
129Iは、発生量が多く、半減期も 1.7×107 年と非常
に長いことが知られている。
【0003】この放射性ヨウ素は、再処理工場のオフガ
ス中および溶液中に存在する。オフガス中の放射能ヨウ
素の除去方法は、アルカリ洗浄法、活性炭もしくは銀添
着ゼオライト等の吸着剤による方法がある。
【0004】アルカリ洗浄法は水酸化ナトリウム溶液に
ガス状ヨウ素を通し、ヨウ化ナトリウムを生成すること
により、オフガス中の放射性ヨウ素を除去する方法であ
る。しかし、この方法による状態では長期的な貯蔵には
適しておらず、発生量も多くなることから、ヨウ化銅、
ヨウ化鉛の不溶性物にして分離することが試みなられて
いる。
【0005】一方、活性炭、銀添着ゼオライト等の吸着
剤は、ガス状ヨウ素を多孔質の構造中に吸着するか、ヨ
ウ化銀の不溶性物化合物にすることにより、オフガス中
のヨウ素を除去する方法である。
【0006】溶液中に存在する放射性ヨウ素の除去方法
は、活性炭もしくは銀添着ゼオライト等の吸着剤、イオ
ン交換樹脂、金属(Ag,Hg,Cu,Pb等)を含む
難溶性のヨウ素化合物を生成する方法がある。銀添着ゼ
オライト等の吸着剤は、オフガス中の放射性ヨウ素の除
去方法と同じである。
【0007】イオン交換樹脂は、陰イオン交換樹脂を用
い溶液中でI- ,IO3 - の形で存在している放射性ヨ
ウ素をイオン交換により除去する方法である。しかし、
イオン交換樹脂は有機物なので長期的な貯蔵に適してい
ないため、無機化合物にする必要がある。
【0008】難溶性のヨウ素化合物は、主に重金属であ
るAg,Hg,Cu,Pb等を用い、溶解度の低いヨウ
素化合物を生成し除去する方法である。
【0009】しかし、一般にオフガス中および溶液中か
ら放射性ヨウ素を除去した溶液、吸着剤およびヨウ素化
合物の状態では、物理的にも化学的いずれにおいても非
常に不安定で、長期的な貯蔵には不適当である。このた
め、安定な固化体を形成する必要がある。
【0010】固化方法としては、セメント固化、低融点
ガラス固化、プラスチック固化、アスファルト固化、水
熱固化等がある。セメント固化は、水硬性無機化合物と
水とが水和反応により固化するもので、常温で用いられ
制御が容易である。
【0011】低融点ガラス固化は、 500℃程度と軟化点
が低いガラスを溶融固化するものである。プラスチック
固化は、不飽和ポリエステルの重合反応により、固化体
を生成する。アスファルト固化は、溶融アスファルトを
冷却し固化体を生成する。
【0012】水熱固化は、無機質の物質、主にケイ酸塩
に水あるいはアルカリ溶液を少量加え混合し、圧力7M
Pa以上、温度 150℃以上の加圧加熱状態にすることに
より、固化体を生成する。
【0013】また、これらの固化体を長期的に貯蔵する
処分場構造物の材料は、セメント系の水硬性固化材料に
砂、砂利等を混合したモルタルおよびコンクリートが主
に用いられている。
【0014】しかし、これまで放射性ヨウ素の除去処理
と固化処理をトータル的に考えた固定化材料および固定
化方法は提案されていない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前述したように放射性
ヨウ素、特に 129Iは半減期が非常に長く、人体に与え
る被ばく評価上からも重要核種になっているため、この
放射性ヨウ素を処理処分するには、長期的に安定した形
態で貯蔵ができる固定化材料および固定化方法が必要で
ある。
【0016】このことから従来の放射性ヨウ素の除去か
ら発生する廃棄物として、長期的な貯蔵に適している形
態は、難溶性の無機化合物である。しかし、この廃棄物
を従来の固化方法で処理する場合には以下の課題があ
る。
【0017】(1)セメント固化は、常温で固化するた
め、固化反応中に放射性ヨウ素が分離する心配がなく最
も有力な固化方法である。しかし、固化体が透水性で還
元性であるため、固化体中のヨウ素化合物が加水分解を
起こし放射性ヨウ素を溶出する可能性があり、セメント
系固定化材料は放射性ヨウ素に対する吸着性が低い。
【0018】(2)アスファルト固化は、アスファルト
自体が熱的耐久性に欠け、長期安定性が悪く、放射性ヨ
ウ素の閉じ込め性も低い。プラスチック固化は、常温で
の固化は可能であるが、固化時に酸化物を生成すること
による放射性ヨウ素の放出があり、また、プラスチック
固化体は、放射性ヨウ素の閉じ込め性が低い。
【0019】(3)低融点ガラス固化は、低融点とはい
え、 500℃程度の高温にする必要があり、ヨウ素化合物
が加熱分解を起こし、放射性ヨウ素を分離してしまう恐
れがある。また、低融点ガラスは有害物質のAsを含む
ため、取扱いに難点がある。
【0020】(4)水熱固化は、固化体自体は緻密で安
定したものであるが、固化反応中のヨウ素化合物の変化
および、固化体中での放射性ヨウ素の形態が十分把握で
きていない。
【0021】(5)上記各々の固化体を処理する処分場
所の構造材料にはセメント系固定化材料が使用されてい
るため、セメント固化と同様に放射性ヨウ素の閉じ込め
性が低い。
【0022】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、セメント系固定化材料に対する放射性ヨウ
素の吸着性を大きく改善し、長期的に安定したヨウ素の
固定化物を得ることができる放射性ヨウ素の固定化材料
および固定化方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明に係るセメント系
の水硬性固定化材料の構成は、重量%で、水硬性無機化
合物が50%から 100%、残部が高炉スラグとフライアッ
シュの混合物からなるか、または、水硬性無機化合物が
30%から50%、前記高炉スラグが( 175− 3.5×水硬性
無機化合物の重量%)重量%以上、残部がフライアッシ
ュからなることを特徴とする。
【0024】フライアッシュは火力発電所で微粉炭を燃
焼した際に発生する石炭灰であり、また高炉スラグは溶
鉱炉で副産される非金属の溶融鉱物である。
【0025】また、本発明の放射性ヨウ素の固定化方法
は、上記各固定化材料と溶液中の放射性ヨウ素とを接触
させて、溶液中の放射性ヨウ素を吸着除去することを特
徴とする。
【0026】さらに、他の固定化方法はカルシウム化合
物とアルミネート相鉱物との反応により生成するモノサ
ルフェート(3CaO・Al2 3 ・CaI2 ・mH2
O(あるいは3CaO・Al2 3 ・Ca(IO3 2
・mH2 O))、トリサルフェート(3CaO・Al2
3 ・3CaI2 ・nH2 O(あるいは3CaO・Al
2 3 ・3Ca(IO3 2 ・nH2 O))の吸着物に
固定化することを特徴とする。
【0027】
【作用】上記セメント系固定化材料を用いることによ
り、放射性ヨウ素を長期的に安定な形態で貯蔵すること
ができる。すなわち、このセメント系固定化材料の水和
物、またはカルシウム化合物とアルミネート相鉱物の混
合物を、放射性ヨウ素の吸着剤に用いる。
【0028】これにより、吸着剤自体がセメント系固定
化材料であるため、固化体中の廃棄物含有量を多くする
ことができ、吸着したヨウ素の浸出が少なく長期的に安
定な形態で貯蔵することができる。
【0029】そのフロー図を図1に示す。すなわちI 2
(気体)をアルカリ性溶液中に吸収させるとヨウ素はI
- およびIO3 - として電離する。これをセメント水和
物あるいはカルシウム化合物とアルミネート相鉱物に接
触させる。次に固液分離し、ヨウ素の吸着物として取り
出し、固化処理を終了する。固液分離後の液相はアルカ
リ性溶液に戻す。
【0030】
【実施例】本発明に係る放射性ヨウ素の固定化材料およ
び固定化方法の実施例1〜7について図2から図5を参
照して説明する。
【0031】(実施例1)水硬性無機化合物としてポル
トランドセメントを用い、それにフライアッシュを合わ
せて 100重量(wt)%になるように原料を調合した。これ
らを均一に混合した後、水を添加しし、約5分間、ミキ
サーで混練した。
【0032】室温で相対湿度90%以上に保持して28日間
養生した。養生後、その水和物を42メッシュ以下に粉砕
した。次いで粉砕物を3g分取した。 125Iが185Bq/ml
の濃度で添加されている水溶液10ml中に分取した前記粉
砕物を添加し、10℃の恒温槽に7日間保持した。
【0033】この水溶液を0.45μmのポアサイズである
メンブレンフィルターでろ過し、ろ液を液体シンチレー
ションカウンターで測定した。これらの測定結果から、
分配係数を以下の式により求めた。
【数1】 すなわち、分配係数が大きい方が、固相中にI-125が多
く含まれていることになり、放射性ヨウ素の吸着性に優
れていることを図2により説明する。
【0034】図2は実施例1の試験結果で、ポルトラン
ドセメント濃度重量wt%に対する分配係数の関係を従来
のセメントと比較して示している。図2から、ポルトラ
ンドセメントの濃度が50%以上で有れば、従来のセメン
ト系固定化材料に比べて1桁以上高い分配係数が得られ
ることがわかる。
【0035】(実施例2)水硬性無機化合物としてポル
トランドセメントを用い、それに高炉スラグとフライア
ッシュを合わせて100wt%になるように原料を調合した。
これらを均一に混合した後、水を添加し、約5分間、ミ
キサーで混練した。室温で相対湿度90%以上に保持して
28日間養生した。実施例1と同様に、その水和物 125
に対する分配係数を測定した。
【0036】試験結果を図3に示す。図3は、ポルトラ
ンドセメント、高炉スラグ、フライアッシュ濃度wt%の
三成分系における分配係数の関係を示している。図3か
ら従来のセメント系固定化材料に比べて1桁以上高い分
配係数を示す領域は、斜線部分であることがわかる。
【0037】図中の分配係数20ml/g以下の線は、高炉ス
ラグ濃度(B)とフライアッシュ濃度(F)と関係であ
るため以下の式が成り立つ。
【数2】
【0038】また、ポルトランドセメント(P)と高炉
スラグとフライアッシュの合計が 100%であることから P+B+F=100 (1)と(2)式を解くと以下の式が得られる。 B= 175−3.5 ×P 上記の式が成り立つ、ポルトランドセメント濃度範囲は 30≦P≦50である。
【0039】以上のことから斜線部は、ポルトランドセ
メントが50%から 100%、残部が高炉スラグとフライア
ッシュの範囲と、ポルトランドセメントが30%から50
%、高炉スラグが( 175− 3.5×ポルトランドセメント
の重量%)%以上、残部らフライアッシュの範囲である
ことを示している。
【0040】(実施例3)水硬性無機化合物としてポル
トランドセメントを用い、これに水を添加し、約5分
間、ミキサーで混練した。室温で相対湿度90%以上に保
持して28日間養生した。養生後、そのポルトランドセメ
ント水和物を42メッシュ以下に粉砕した。
【0041】次いで粉砕物を15g分取した。1mol/l の
ヨウ化ナトリウム水溶液50mlに分取した粉砕物を添加
し、10℃の恒温層に7日間保持した。この水溶液を0.45
μmのポアサイズであるメンブレンフィルターでろ過
し、固相を真空乾燥した後、X線回析を行った。その結
果を図4に示す。
【0042】図4から、モノサルフェートが生成してい
ることがわかる。このことから、ヨウ素はモノサルフェ
ートに吸着されていることを示している。なお、図4に
おいて(a)はヨウ素を吸着したポルトランドセメント
のX線回折で○印の部分が3CaAl2 3 ・CaI2
・mH2 Oであり、(b)は純水に浸漬したポルトラン
ドセメントのX線回折で(a)との比較のために示して
いる。
【0043】(実施例4)アルミネート相鉱物には、主
にアルミン酸カルシウム、アルミン酸カルシウム水和
物、α−アルミナ等からなるアルミナセメントの水和物
とカルシウムサルホアルミネートを用い、カルシウム化
合物の種類を換えた放射性ヨウ素の分配係数を測定し
た。試験条件と分配係数結果を表1に示す。
【0044】試験は0.1mol/lのヨウ化ナトリウム水溶液
を用い 125Iの放射能濃度は185Bq/mlに調整した。その
水溶液にアルミナセメントの水和物を42メッシュ以下に
粉砕したものを 2.7gとカルシウム化合物 0.3gを添加
し、実施例1と同様の操作を行い、浸漬後の化合物のヨ
ウ素に対する分配係数を求めた。
【0045】その結果から、カルシウム化合物とアルミ
ネート相鉱物との反応物によるヨウ素の分配係数は、従
来のセメント系固定化材料より1桁以上高い値が得られ
ることがわかった。
【0046】
【表1】
【0047】(実施例5)ポルトランドセメントの水和
物を42メッシュ以下に粉砕し、それを水酸化ナトリウム
溶液に浸漬させる。この溶液にヨウ素ガスを十分溶解さ
せ、ヨウ素を水和物中に除去させた。その結果、水和物
と溶液との比が1/10で、溶液中のヨウ素濃度が10-7mol/
l の場合、ヨウ素の除去率は99%以上であることがわか
った。
【0048】(実施例6)ヨウ素を吸着させた吸着物の
セメント固化を行った。吸着物にポルトランドセメント
水和物の粉砕したものを用い、セメント系の水硬性固定
化材料には高炉C種セメントを用いた。吸着物の添加率
を変えた場合の圧縮強度、比重を測定した。その結果を
表2に示す。
【0049】表2から吸着相の添加率が増加しても圧縮
強度、比重に和影響がないことがわかる。また、吸着物
を90%以上添加した場合でも圧縮強度が29MPa程度で
比重が 1.9g/cm3 程度の固化体がえられることがわかっ
た。
【0050】
【表2】
【0051】(実施例7)ヨウ素を吸着させた吸着物の
水熱固化を行った。吸着物にポルトランドセメント水和
物の粉砕したものを用い、ケイ酸塩にホウケイ酸ガラス
を用いた。また、水熱反応時の圧力を飽和水蒸気以上と
し、反応時間を60分間で行い、反応温度の圧縮強度への
影響を調べた。
【0052】図5に反応温度に対する圧縮強度への影響
を示す。図中○は吸着物が10%含まれた場合、△は吸着
物が50%、□は吸着物のみである。図5から温度が高く
なるほど圧縮強度が高くなることがわかる。
【0053】しかし、 300℃以上では低下傾向を示すこ
とがわかった。また、吸着物のみの場合でも 150℃で圧
縮強度が30MPa程度得られることがわかった。これら
のことから、反応温度は 150から 300℃が適切であると
考えられる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、水硬性無機化合物と、
必要に応じて高炉スラグとフライアッシュとを配合して
固化することにより、特に放射性ヨウ素に対して吸着性
に富んだ放射性廃棄物の硬化物を容易に形成することが
できる。また、この硬化物を吸着剤とすることにより、
長期間にわたり安定した放射性ヨウ素の固定化物を形成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射性ヨウ素の固定化方法を説明
するための一例を示す処理フロー図。
【図2】本発明の実施例1におけるポルトランドセメン
トとフライアッシュの配合条件に対する分配係数を示す
特性図。
【図3】本発明の実施例2におけるポルトランドセメン
ト−高炉スラグ−フライアッシュ三成分系での分配係数
図。
【図4】(a)は本発明の実施例3におけるヨウ素を吸
着したポルトランドセメントのX線回析チャート図、
(b)は純水に浸漬したポルトランドセメントのX線回
析チャート図。
【図5】本発明の実施例7における水熱反応温度に対す
る圧縮強度への影響を示す特性図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 幹雄 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射性ヨウ素の吸着性の高いセメント系
    の水硬性固定化材料において、重量%で、水硬性無機化
    合物が50%から 100%、残部がフライアッシュからなる
    ことを特徴とする放射性ヨウ素の固定化材料。
  2. 【請求項2】 放射性ヨウ素の吸着性の高いセメント系
    の水硬性固定化材料において、重量%で、水硬性無機化
    合物が50%から 100%、残部が高炉スラグとフライアッ
    シュの混合物からなるか、または水硬性無機化合物が30
    %から50%、前記高炉スラグが、 高炉スラグ≧ 175− 3.5×水硬性無機化合物の重量% の式で求められる重量%、残部がフライアッシュからな
    ることを特徴とする放射性ヨウ素の固定化材料。
  3. 【請求項3】 重量%で、水硬性無機化合物が50%から
    100%、残部がフライアッシュからなる固定化材料、ま
    たは水硬性無機化合物が50%から 100%、残部が高炉ス
    ラグとフライアッシュの混合物から固定化材料、あるい
    は水硬性無機化合物が30%から50%、前記高炉スラグ
    が、 高炉スラグ≧ 175− 3.5×水硬性無機化合物の重量% の式で求められる重量%、残部がフライアッシュからな
    るセメント系の水硬性固定化材料の水和物を溶液中の放
    射性ヨウ素と接触させることにより、前記溶液中の放射
    性ヨウ素を吸着除去することを特徴とする放射性ヨウ素
    の固定化方法。
  4. 【請求項4】 溶液中の放射性ヨウ素と、カルシウム化
    合物とアルミネート相鉱物とを反応させたモノサルフェ
    ート(3CaO・Al2 3 ・CaI2 ・mH2 O、ま
    たは3CaO・Al2 3 ・Ca(IO3 2 ・mH2
    O)、トリサルフェート(3CaO・Al2 3 ・3C
    aI2 ・nH2 O、または3CaO・Al2 3 ・3C
    a(IO3 2 ・nH2 O)の吸着物を形成することに
    より放射性ヨウ素を固定化することを特徴とする放射性
    ヨウ素の固定化方法。
  5. 【請求項5】 前記アルミネート相鉱物は、アルミン酸
    カルシウム(CaO・Al2 3 、CaO・2Al2
    3 、3CaO・Al2 3 、4CaO・Al2 3 、C
    aO・6Al2 3 )、アルミン酸カルシウム水和物
    (3CaO・Al2 3 ・6H2 O、CaO・Al2
    3 ・10H2 O、2CaO・Al2 3 ・8H2 O、3C
    aO・Al2 3 ・12H2 O、4CaO・Al2 3
    19H2 O、4CaO・Al2 3 ・13H2 O)、α−ア
    ルミナ(Al2 3 )の少なくとも一種であることを特
    徴とする請求項4記載の放射性ヨウ素の固定化方法。
  6. 【請求項6】 溶液中の放射性ヨウ素と、カルシウム化
    合物とカルシウムサルホアルミネート(3CaO・3A
    2 3 ・CaSO4 )を反応させることにより吸着物
    を生成し、溶液中の放射性ヨウ素を除去することを特徴
    とする請求項4記載の放射性ヨウ素の固定化方法。
  7. 【請求項7】 溶液中の放射性ヨウ素と、カルシウム化
    合物とアルミナセメントまたはアルミナセメントの水和
    物とを反応させることにより吸着物を生成し、前記溶液
    中の放射性ヨウ素を除去することを特徴とする請求項4
    記載の放射性ヨウ素の固定化方法。
  8. 【請求項8】 前記カルシウム化合物は、水酸化カルシ
    ウム(Ca(OH)2 )、酸化カルシウム(CaO)、
    炭酸カルシウム(CaCO3 )、硫酸カルシウム(Ca
    SO4 )、亜硫酸カルシウム(CaSO3 )、硝酸カル
    シウム(Ca(NO3 2 から選択された少なくとも一
    種からなることを特徴とする請求項4記載の放射性ヨウ
    素の固定化方法。
  9. 【請求項9】 前記吸着物を溶液に浸漬し、その溶液に
    ガス状ヨウ素を含んだガスを流すことにより、前記ガス
    中のヨウ素を除去することを特徴とする請求項3ないし
    請求項4記載の放射性ヨウ素の固定化方法。
  10. 【請求項10】 前記吸着物を固液分離し、液相は前段
    の吸着工程に送り、固相は固化処理することを特徴とす
    る請求項3ないし請求4記載の放射性ヨウ素の固定化方
    法。
  11. 【請求項11】 前記吸着物をセメント系の水硬性固化
    材料により安定な固化物とすることを特徴とする請求項
    3ないし請求項4記載の放射性ヨウ素の固定化方法。
  12. 【請求項12】 前記吸着物を、温度は 150から 350
    ℃、圧力は飽和水蒸気圧以上で水熱反応を行い安定な固
    化物とすることを特徴とする請求項3ないし請求項4記
    載の放射性ヨウ素の固定化方法。
  13. 【請求項13】 前記吸着物にケイ酸塩およびアルカリ
    溶液を混合し、 150から 350℃の温度でかつ飽和水蒸気
    圧以上の圧力で水熱反応を行い安定な固化物とすること
    を特徴とする請求項3ないし請求項4記載の放射性ヨウ
    素の固定化方法。
JP05181894A 1994-03-23 1994-03-23 放射性ヨウ素の固定化方法 Expired - Lifetime JP3393916B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05181894A JP3393916B2 (ja) 1994-03-23 1994-03-23 放射性ヨウ素の固定化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05181894A JP3393916B2 (ja) 1994-03-23 1994-03-23 放射性ヨウ素の固定化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07256091A true JPH07256091A (ja) 1995-10-09
JP3393916B2 JP3393916B2 (ja) 2003-04-07

Family

ID=12897484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05181894A Expired - Lifetime JP3393916B2 (ja) 1994-03-23 1994-03-23 放射性ヨウ素の固定化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3393916B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007132787A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Toshiba Corp 放射性廃棄物の固化処理方法
CN102881346A (zh) * 2012-09-11 2013-01-16 南京大学 粉煤灰在固化放射性核素中的应用及以其固化放射性核素i-的方法
CN108325501A (zh) * 2017-12-27 2018-07-27 兰州大学 一种可耐高温的气态碘吸附材料及其制备方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010003289B4 (de) * 2010-03-25 2017-08-24 Ald Vacuum Technologies Gmbh Gebinde zur Lagerung von radioaktiven Abfällen und Verfahren zu seiner Herstellung
KR101590941B1 (ko) * 2014-09-16 2016-02-03 한국원자력연구원 핵분열 몰리브덴 생산공정에서 발생하는 기체 상의 요오드 흡착 및 회수방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007132787A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Toshiba Corp 放射性廃棄物の固化処理方法
CN102881346A (zh) * 2012-09-11 2013-01-16 南京大学 粉煤灰在固化放射性核素中的应用及以其固化放射性核素i-的方法
CN108325501A (zh) * 2017-12-27 2018-07-27 兰州大学 一种可耐高温的气态碘吸附材料及其制备方法
CN108325501B (zh) * 2017-12-27 2022-09-06 兰州大学 一种可耐高温的气态碘吸附材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3393916B2 (ja) 2003-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Pansini Natural zeolites as cation exchangers for environmental protection
JP5734807B2 (ja) 放射性セシウム及び放射性ストロンチウム含有物質の処理方法
US9754693B2 (en) Low-temperature solidification of radioactive and hazardous wastes
TW201416328A (zh) 有害物質處理材料及其製造方法、有害物質的處理方法
Keppert et al. Application of heavy metals sorbent as reactive component in cementitious composites
JP3393916B2 (ja) 放射性ヨウ素の固定化方法
JPH0668556B2 (ja) 放射性廃液の処理方法
Chaerun et al. Retention mechanism of cesium in chabazite embedded into metakaolin-based alkali activated materials
Cioffi et al. Evaluation of mechanical and leaching properties of cement-based solidified materials encapsulating Cd-exchanged natural zeolites
Toyohara et al. Iodine sorption onto mixed solid alumina cement and calcium compounds
JPS58195200A (ja) 放射性廃棄物の固化に際して放射性核種の留保性を改善する方法
JP3015593B2 (ja) 放射性廃棄物の処理方法
JP6347766B2 (ja) 放射性セシウム除去用コンクリート製品の製造方法、及び放射性セシウムの除去方法
JP5610412B2 (ja) 水溶性の放射性セシウムの不溶化方法、この方法に用いる不溶化剤並びにこの方法によって得られるセメント硬化体及びコンクリート
Englehardt et al. Pozzolanic filtration/solidification of radionuclides in nuclear reactor cooling water
RU2330340C9 (ru) Способ извлечения радионуклидов из водных растворов
JPS63162040A (ja) 耐熱耐食性ヨウ素吸着材
EP1000903A2 (en) Process for the removal of heavy metals from aqueous streams and system therefor
JPH06226089A (ja) 放射性廃液処理用セメントおよびそれを用いた固化体の作成方法
JP3173528B2 (ja) 炭酸イオン又は重炭酸イオンの固定化方法
JP3456780B2 (ja) 放射性ヨウ素の固定化方法
RU2154317C2 (ru) Способ переработки жидких радиоактивных отходов
RU2256497C1 (ru) Сорбент и сорбционно-десорбционный способ выделения урана и соединений актиноидов с его использованием
Sun et al. Immobilization of sodium-salt wastes containing simulated 137Cs by volcanic ash-based ceramics with different Si/Al molar ratios
JPH06331794A (ja) 放射性廃棄物セメント固化用骨材およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080131

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090131

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100131

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110131

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120131

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130131

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130131

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140131

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term