JPH0725537B2 - バインダーレスフォージャサイト型ゼオライト成形体の脱アルミニウム方法 - Google Patents

バインダーレスフォージャサイト型ゼオライト成形体の脱アルミニウム方法

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JPH0725537B2
JPH0725537B2 JP63301042A JP30104288A JPH0725537B2 JP H0725537 B2 JPH0725537 B2 JP H0725537B2 JP 63301042 A JP63301042 A JP 63301042A JP 30104288 A JP30104288 A JP 30104288A JP H0725537 B2 JPH0725537 B2 JP H0725537B2
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faujasite
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silica
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政弘 田島
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Tosoh Corp
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  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] フォージャサイト型ゼオライトは、石油精製、石油化学
分野等における各種触媒や吸着剤として使用されている
が、これらの性質は処理環境、特に高温度、酸処理媒質
またはスチームとの接触を含む処理環境に暴露されると
劣化することがたびたび起こる。これを防ぐには、フォ
ージャサイト型ゼオライトのシリカ比を高くすることが
効果的である。
[従来の技術] フォージャサイト型ゼオライトの合成によって得られる
シリカ/アルミナモル比は、出発原料の種類およびそれ
らの相対量により本質的に決定される。しかし、現状さ
まざまな努力にも関わらず得られるシリカ/アルミナ
(SiO2/Al2O3)モル比は6程度が限度であると考えら
れている。しかし、この程度のシリカ/アルミナモル比
では強酸によって容易に結晶が破壊されるため、強酸を
使用して脱アルミニウム処理して、シリカ/アルミナ比
をさらに上げることは困難である。
ところで、フォージャサイト型ゼオライトのの粉末を四
塩化珪素等の無機ハライドとまたはこれに続いて酸と接
触させて、結晶構造中からアルミニウムを除去し、シリ
カ/アルミナモル比を増大させる方法がJ.Chem.Soc.,Fa
raday Trans.I,1985,81,2889-2901に提案されている。
この方法を使用すると高いシリカ/アルミナモル比のフ
ォージャサイト型ゼオライトを容易に得ることができ
る。
しかし、本発明者らは、上記の四塩化珪素等の処理によ
って脱アルミニウム処理した高シリカ/アルミナモル比
のフォージャサイト型ゼオライトが脱アルミニウムによ
って発現する疎水性によって結合剤との馴染みが悪くな
り、成形性が極端に悪化し、高強度の成形体を得ること
が非常に困難であることを見出した。この問題を回避す
る手段として、予め原料のフォージャサイト型ゼオライ
トを成形し、これを成形体の状態で脱アルミニウム処理
することが考えられる。しかし、本発明者らが試みた結
果、これらの成形体を四塩化珪素によって脱アルミニウ
ム処理すると結合剤成分と四塩化珪素が反応して成形体
が崩壊し、その形状を維持することができなかった。
なお、結合剤を使用することなく製造された、すなわち
バインダーレスフォージャサイト型ゼオライト成形体
(特開昭62-138320号公報)の脱アルミニウム処理は知
られていない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、このような問題を解決した、すなわち十分な
強度をもつ、脱アルミニウム処理したフォージャサイト
型ゼオライト成形体を製造する方法を提供することを目
的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の要旨は、シリカ/アルミナ(SiO2/Al2O3)モ
ル比4.5以上のバインダーレスフォージャサイト型ゼオ
ライト成形体を、活性化し、150〜550℃で四塩化珪素と
接触させ、ついで強酸で洗浄することによる、バインダ
ーレスフォージャサイト型ゼオライト成形体からアルミ
ニウムを除去する方法にある。
上記バインダーレスフォージャサイト型ゼオライト成形
体は、いかなる方法によって製造されたものでもよく、
たとえば特開昭62-138320公報に提案されている、珪酸
アルカリ水溶液,アルミン酸アルカリ水溶液および水酸
化アルカリ水溶液を混合してえられた液相物質を熟成
し、これに珪酸アルカリ水溶液を添加し混合してえられ
る構造誘発物質を含む原料混合物の成形体を珪酸アルカ
リ水溶液または水酸化アルカリ水溶液中で加熱すること
によって製造されるフォージャサイト型ゼオライト成形
体をあげることができる。
ただし、バインダーレスのフォージャサイト型ゼオライ
ト成形体のシリカ/アルミナモル比は4.5以上でなけれ
ばならない。その比が4.5未満であると、四塩化珪素の
処理により結晶が壊されて結晶度が低下するからであ
る。
バインダーレスフォージャサイト型ゼオライト成形体
は、まず活性化する、すなわち水分を十分除かなければ
ならない。これは、水と四塩化珪素が反応してシリカが
析出するのを防ぐ必要があるからである。活性化は、反
応管中で行っても反応管に入れる前に行ってもよい。具
体的には、反応管中で乾燥した空気または窒素或はヘリ
ウム等の不活性ガスで350〜600℃の温度で1〜5時間活
性化すればよい。
脱アルミニウムは、150〜550℃好適には250〜500℃で処
理しなければならない。150℃未満であると、塩化アル
ミニウムが蒸発せず、脱アルミニウムを阻害する。550
℃をこえると、結晶構造が破壊され結晶度が低下する。
このとき、四塩化珪素は単独でも、または乾燥空気か、
窒素等の不活性ガスで希釈してもよい。
四塩化珪素の使用量は、得ようとする目的のシリカ/ア
ルミナモル比に合わせて変えることが望ましい。シリカ
/アルミナモル比をできるだけ高くしようとするのなら
ば、四塩化珪素/アルミニウムモル比は1以上が望まし
い。ただし、処理温度が高いほど脱アルミニウムの速度
が速いので、処理時間を短縮したい場合は高い温度で処
理するのが好適である。
四塩化珪素処理中に生成した塩化アルミニウムは、すぐ
にAl2Cl6の形で蒸発してしまう。しかし、同時に塩化ア
ルミニウムの外にもNaCl、NaAlCl4等の副成物が生成
し、これらは、沸点が高く550℃以下の温度では蒸発し
ない。そこで、四塩化珪素処理後洗浄する必要がある
が、NaAlCl4は水には溶解しにくいので塩酸,硫酸,硝
酸等の強酸を用いて洗浄しなければならない。洗浄液の
酸の濃度は、バインダーレスフォージャサイト型ゼオラ
イト成形体の脱アルミニウムの程度によって変えること
が望ましい。脱アルミニウムがあまり進んでなくシリカ
/アルミナモル比が低いと強酸によって結晶の強度が低
下しがちであるからである。たとえば、四塩化珪素処理
後のSiO2/Al2O3モル比10〜20の場合は塩酸は1N以下の
ものを使用するのがよく、その比が20の場合は1N以上の
塩酸を使用することができる。酸で洗浄することによ
り、NaAlCl4を除去するだけでなくさらに結晶構造中に
残っているアルミニウムも除去することが可能であり、
より高いシリカ/アルミナモル比のバインダーレスフォ
ージャサイト型ゼオライト成形体を得ることができる。
[作用と効果] 本発明による処理方法により加熱しながら四塩化珪素で
処理し、強酸で洗浄することにより、容易に水熱安定性
に富んだ高いシリカ/アルミナモル比の高純度で高強度
のバインダーレスフォージャサイト型ゼオライト成形体
を得ることができる。
以上のように本発明は工程が簡単で且つ生産性がよく工
業的に極めて有利な製造方法である。
[実施例] バインダーレスフォージャサイト型ゼオライト成形体製
造例 純水306.1gに水酸化ナトリウム(NaOH=98wt%)175.2g
を加えて溶解し、30℃まで冷却した後、アルミン酸ナト
リウム水溶液(Al2O=19.6wt%)102.5gを添加し、十分
混合した。
次いで珪酸ナトリウム水溶液(SiO2=28.9wt%,Na2O=
9.4wt%)416.2gを添加し、30℃の環境温度において攪
拌下で3時間熟成した後、すぐに珪酸ナトリウム1000g
を加えて構造誘発物質を得た。
メタカオリン(SiO2=53.8wt%,Al2O3=44.9wt%,Na2
O=0.36wt%)236.5g、珪藻土(SiO2=92.6wt%,Al2O3
=4.25wt%,Na2O=0.38wt%)302.4g、構造誘発物質46
1.1gを混練し、成形機により直径1.5mmの円柱状に成形
した。
成形した原料成形体は密閉容器に入れ、室温において一
晩放置して硬化させた。次いで、この原料成形体349.7g
と珪酸ナトリウム水溶液83.9g、水酸化ナトリウム33.3
g、純水533.1gをコンデンサー付き反応槽に入れ、105℃
で40時間反応させた。
結晶化終了後、結晶化成形体は60℃の温水で十分に洗浄
し、110℃で乾燥してバインダーレスフォージャサイト
型ゼオライト成形体を得た。結晶度を粉末X線回折法に
より測定した結果、93%のフォージャサイト型ゼオライ
トであった。また、シリカ/アルミナモル比は5.1であ
った。
同様の方法で、シリカ/アルミナモル比4.8(結晶度91
%)および4.2(結晶度94%)のバインダーレスフォー
ジャサイト型ゼオライト成形体を製造した。
実施例−1 バインダーレスフォージャサイト型ゼオライト成形体製
造例で造ったバインダーレスフォージャサイト型ゼオラ
イト成形体(シリカ/アルミナモル比=5.1)を400℃で
2時間、流通反応器中乾燥空気流通下で活性化した。そ
の後、300℃まで乾燥空気流通下で冷却し、四塩化珪素
を乾燥空気で希釈して300℃で1時間、次いで400℃で1
時間処理した。使用した四塩化珪素は、ゼオライト含有
Alに対して2当量であった。洗浄はゼオライト含有Alに
対して20当量の塩酸を2Nに希釈した希塩酸を使用し、90
℃で5時間のバッチ洗浄を2回行った。その後、150℃
で1晩乾燥した。バインダーレスフォージャサイト型ゼ
オライト成形体のシリカ/アルミナモル比は176であ
り、結晶度は、粉末X線回折法によって測定した結果、
処理前に較べて108.2%であった。また、成形体強度は
木屋式硬度計で測定した結果、2.1Kgであった。
実施例−2 バインダーレスフォージャサイト型ゼオライト成形体製
造例で造ったバインダーレスフォージャサイト型ゼオラ
イト成形体(シリカ/アルミナモル比=4.8)を400℃で
2時間、流通反応器中乾燥空気流通下で活性化した。そ
の後、200℃まで乾燥空気流通下で冷却し、四塩化珪素
を乾燥空気で希釈して200℃で1時間、次いで500℃で1
時間処理した。使用した四塩化珪素は、ゼオライト含有
Alに対して2当量であった。洗浄はゼオライト含有Alに
対して20当量の塩酸を2Nに希釈した希塩酸を使用し、90
℃で5時間のバッチ洗浄を2回行った。その後、150℃
で1晩乾燥した。バインダーレスフォージャサイト型ゼ
オライト成形体のシリカ/アルミナモル比は182で、結
晶度は処理前と較べて109.6%であった。また成形体強
度は木屋式硬度計で測定した結果、2.2Kgであった。
比較例−1 フォージャサイト型ゼオライト結晶粉末(SiO2/Al2O3
=5.5)100重量部と木節粘土結合剤20重量部を混合して
成形し、550℃で2時間焼成して直径1.5mmのフォージャ
サイト型ゼオライト成形体を造った。
この成形体を実施例−1と同様の方法で処理した結果、
成形体は崩壊してしまい成形体の形状を維持できなかっ
た。
比較例−2 バインダーレスフォージャサイト型ゼオライト成形体製
造例で造ったバインダーレスフォージャサイト型ゼオラ
イト成形体(シリカ/アルミナモル比=4.8)を400℃で
2時間、流通反応器中乾燥空気流通下で活性化した。そ
の後、200℃まで乾燥空気流通下で冷却し、四塩化珪素
を乾燥空気で希釈して200℃で1時間、次いで600℃で1
時間処理した。使用した四塩化珪素は、ゼオライト含有
Alに対して2当量であった。洗浄はゼオライト含有Alに
対して20当量の塩酸を2Nに希釈した希塩酸を使用し、90
℃で5時間のバッチ洗浄を2回行った。その後、150℃
で1晩乾燥した。バインダーレスフォージャサイト型ゼ
オライト成形体の結晶度を測定した結果、処理前と比較
して結晶度は23.5%であった。
比較例−3 バインダーレスフォージャサイト型ゼオライト成形体製
造例で造ったバインダーレスフォージャサイト型ゼオラ
イト成形体(シリカ/アルミナモル比=4.8)を400℃で
2時間、流通反応器中乾燥空気流通下で活性化した。そ
の後、100℃まで乾燥空気流通下で冷却し、四塩化珪素
を乾燥空気で希釈して100℃で10時間処理した。使用し
た四塩化珪素は、ゼオライト含有Alに対して10当量であ
った。試料を取り出したとき、AlCl3の黄色の粉末が全
体的に付着していた。洗浄はゼオライト含有Alに対して
20当量の塩酸を2Nに希釈した希塩酸を使用し、90℃で9
時間のバッチ洗浄を2回行った。その後、150℃で1晩
乾燥した。バインダーレスフォージャサイト型ゼオライ
ト成形体の結晶度は処理前と較べて5.3%であった。
比較例−4 バインダーレスフォージャサイト型ゼオライト成形体製
造例で造ったバインダーレスフォージャサイト型ゼオラ
イト成形体(シリカ/アルミナモル比=4.2)を実施例
−1と同様の方法で処理した結果、処理前と比較して結
晶度は46.1%であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】SiO2/Al2O3モル比4.5以上のバインダーレ
    スフォージャサイト型ゼオライト成形体を、活性化し、
    150〜550℃で四塩化珪素と接触させ、ついで強酸で洗浄
    することを特徴とする、バインダーレスフォージャサイ
    ト型ゼオライト成形体からアルミニウムを除去する方
    法。
JP63301042A 1988-11-30 1988-11-30 バインダーレスフォージャサイト型ゼオライト成形体の脱アルミニウム方法 Expired - Lifetime JPH0725537B2 (ja)

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JPH0674129B2 (ja) * 1985-12-13 1994-09-21 東ソー株式会社 合成フオ−ジヤサイト成形体の製造法

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