JP4639713B2 - 高純度ハイシリカモルデナイトの合成方法 - Google Patents
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ここでxは0.8〜1.2、yは10以上、zは0以上の数を表す。yの値が比較的高いことがモルデナイトの特徴であり、そのために高耐熱性を有し、プロトン交換体は強い固体酸性を示すことが特徴である。従来は、SiO2/Al2O3比の高いモルデナイトが必要な場合には、酸処理やスチーミングを行ってアルミニウムを骨格外に抽出することが行われていた。この方法によりSiO2/Al2O3比を上げることは可能であるが必然的に結合欠陥が生じるため、結晶細孔径や固体酸特性が変化してモルデナイト本来の特徴が損なわれる。そのために触媒や吸着剤への応用にも限界があった。
SiO2/Al2O3=40〜100
Na2O/SiO2=0〜0.3
TEA2O/SiO2=0.01〜0.5
NH4An/SiO2=0.01〜0.3
H2O/SiO2=0.5〜50
(ここでTEAはテトラエチルアンモニウムイオン、NH4Anはアンモニウム塩、Anは陰イオンを表す)の反応混合物を自生圧力下において100〜200℃の温度で結晶化させる方法である。
SiO2/Al2O3=40〜100
Na2O/SiO2=0〜0.3
TEA2O/SiO2=0.01〜0.5
NH4An/SiO2=0.01〜0.3
0<NaF/SiO2≦2
H2O/SiO2=0.5〜50
の反応混合物にモルデナイト型ゼオライトを種結晶として0.1〜10wt%(シリカ成分重量に対して)を添加する方法である。
参考例1(種結晶の合成)
硝酸アルミニウム・9水和物を水に溶解した後、水酸化ナトリウムを添加し、さらにこの水溶液にテトラエチルアンモニウムヒドロキシドと無定形シリカ粉末(日本シリカ工業製、ニップシール)を添加して均一になるように混合して表2に示す組成の反応混合物を調製した。この反応混合物をステンレス製オートクレーブに入れて密封し、170℃で72時間加熱した。生成物をろ過、洗浄した後、120℃で乾燥した。生成物のX線回折図は表1に示すモルデナイト型ゼオライトであり、生成物のSiO2/Al2O3比は表2に示すとおりである。また、窒素吸着法により測定した比表面積は430m2/gであった。
参考例で用いたものと同じ原料を使用して、表3に示す組成の反応混合物を調製した。これらの例では全て、TEA2O/SiO2=0.115およびH2O/SiO2=7.4とした。反応混合物を参考例で用いたものと同じステンレス製オートクレーブに入れて密封し、170℃で表3に示す時間結晶化した。生成物をろ過、洗浄した後、120℃で乾燥した。X線回折による測定の結果、生成物はいずれも表1に示したモルデナイトであった。実施例1の生成物のX線回折図を図1に示す。表3に示すとおり生成物のSiO2/Al2O3比および比表面積はいずれも40以上、450m2/g以上の高い値を示した。
参考例で用いたものと同じ原料を使用して、表4に示す組成の反応混合物を調製した。これらの例では全て、TEA2O/SiO2=0.115およびH2O/SiO2=7.4とした。参考例で用いたものと同じステンレス製オートクレーブに入れて密封し、170℃で120時間結晶化した。生成物をろ過、洗浄した後、120℃で乾燥した。X線回折による測定の結果、生成物はいずれも実施例1で得られた結晶と同等の結晶度を有するモルデナイトであった。生成物のSiO2/Al2O3比および比表面積は表4に示すとおりであった。
参考例で用いたものと同じ原料を使用して、表5に示す組成の反応混合物を調製した。これらの例では全て、TEA2O/SiO2=0.115およびH2O/SiO2=7.4とした。これらの反応混合物に、参考例1で合成したSiO2/Al2O3比=30.6のモルデナイト結晶を、種結晶としてシリカ成分重量の4wt%を添加して均一に混合した。参考例で用いたものと同じステンレス製オートクレーブに入れて密封し、170℃で72時間加熱した。生成物をろ過、洗浄した後、120℃で乾燥した。X線回折による測定の結果、生成物は全て実施例1で得られた結晶と同等の結晶度を有するモルデナイトであった。生成物のSiO2/Al2O3比および比表面積は表5に示すとおりであった。
参考例で用いたものと同じ原料を使用して、表6に示す組成の反応混合物を調製した。これらの例では全て、TEA2O/SiO2=0.115、NaF/SiO2=0.8およびH2O/SiO2=7.4とした。これらの反応混合物に、参考例1で合成したSiO2/Al2O3比=30.6のモルデナイト結晶を、種結晶としてシリカ成分重量の4wt%を添加して均一に混合した。参考例で用いたものと同じステンレス製オートクレーブに入れて密封し、170℃で72時間加熱した。生成物をろ過、洗浄した後、120℃で乾燥した。X線回折による測定の結果、生成物は全て実施例1で得られた結晶と同等の結晶度を有するモルデナイトであった。実施例11の生成物のX線回折図を図2に示す。生成物のSiO2/Al2O3比および比表面積は表6に示すとおりであった。
参考例で用いたものと同じ原料を使用して、アンモニウム塩を添加せずに表7に示した組成の反応混合物を調製した。これらの例では全てH2O/SiO2=7.4とした。種結晶もNaFも添加せずにこれらの反応混合物を参考例で用いたものと同じステンレス製オートクレーブに入れて密封し、170℃で72時間加熱した。生成物をろ過、洗浄した後、120℃で乾燥した。X線回折による測定の結果、生成物は表7に示すとおりであり、純粋なモルデナイト型ゼオライトは得られなかった。
参考例で用いたものと同じ原料を使用して表8に示す組成の反応混合物を調製した。これらの例では全てTEA2O/SiO2=0.115、Na2O/SiO2=0.1、およびH2O/SiO2=7.4とした。参考例で用いたものと同じステンレス製オートクレーブに入れて密封し、170℃で72時間加熱した。生成物をろ過、洗浄した後、120℃で乾燥した。X線回折による測定の結果、生成物は表6に示すとおりであり純粋なモルデナイト型ゼオライトは得られなかった。
Claims (5)
- 反応混合物が酸化物のモル比で表して次の組成
SiO2/Al2O3=40〜100
Na2O/SiO2=0〜0.3
TEA2O/SiO2=0.01〜0.5
NH4An/SiO2=0.01〜0.3
H2O/SiO2=0.5〜50
(ここでTEAはテトラエチルアンモニウムイオン、NH4Anはアンモニウム塩、Anは陰イオンを表す)の反応混合物を自生圧力下において100〜200℃の温度で結晶化させるSiO2/Al2O3=40〜100の高純度モルデナイト型ゼオライトの合成方法。 - 請求項1記載の高純度モルデナイト型ゼオライトの合成方法において、該反応混合物に、モルデナイト型ゼオライトを種結晶として0.1〜10wt%(シリカ成分重量に対して)を添加することを特徴とするSiO2/Al2O3=40〜100の高純度モルデナイト型ゼオライトの合成方法。
- 酸化物のモル比で表して次の組成である反応混合物に、モルデナイト型ゼオライトを種結晶として0.1〜10wt%(シリカ成分重量に対して)を添加することを特徴とするSiO2/Al2O3=40〜100の高純度モルデナイト型ゼオライトの合成方法。
SiO2/Al2O3=40〜100
Na2O/SiO2=0〜0.3
TEA2O/SiO2=0.01〜0.5
NH4An/SiO2=0.01〜0.3
0<NaF/SiO2≦2
H2O/SiO2=0.5〜50 - 種結晶として添加するモルデナイト型ゼオライトのSiO2/Al2O3のモル比が10〜100のモルデナイト型ゼオライトである請求項2〜請求項3のいずれか一項に記載の高純度モルデナイト型ゼオライトの合成方法。
- 種結晶として添加するモルデナイト型ゼオライトが、酸化物のモル比で表して次の組成
SiO2/Al2O3=30〜100
Na2O/SiO2=0〜0.2
TEA2O/SiO2=0.01〜0.5
H2O/SiO2=0.5〜50
(ここでTEAはテトラエチルアンモニウムイオンを表す)
の反応混合物を自生圧力下において、100〜200℃の温度で結晶化させることによって合成されたSiO2/Al2O3=30〜100のモルデナイト型ゼオライトである請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の高純度モルデナイト型ゼオライトの合成方法。
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