JPH0725492U - ガス遮断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案はガス漏れが検出された後にガス漏れ
警報器の電源がオフになっても確実にガスを遮断できる
ようにしたガス遮断装置を提供することを目的とする。 【構成】 電源オフ、およびガス漏れ信号を送出するガ
ス漏れ警報手段と、ガス漏れ信号の発生より一定時間を
計時するタイマと、ガス流路のガス流れを検出するガス
流れ検出手段と、ガス漏れ警報手段よりガス漏れ信号が
送出された後で、前記タイマで一定時間を計時中にガス
漏れ警報手段の出力が電源オフ信号に変化した場合、前
記ガス流れ検出手段でガスが検出されたときは電磁弁を
遮断する遮断制御手段とを備える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はガス遮断装置に係り、特に、所定濃度以上のガスをガスセンサによっ て検出して警報を発生するガス漏れ警報器が出力するガス漏れ信号に応じてガス 流路に設けた電磁弁を作動してガス流路を遮断すると共にセンタに通報するガス 漏れ自動通報装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の装置として、図５に示すように構成されたものがあった。同図 において、ガスメータ１に内蔵された処理制御部１１には、ガスメータ１の計量 部１２の動作に連動して流量信号を発生する流量センサ２と、ガス流路に設けら れた電磁弁３と、宅内に設けられたガス漏れ警報器４とが信号線Ｌ₁ 乃至Ｌ₃ を 介してそれぞれ接続されている。なお、６はＬＰガスボンベ、７はボンベ切換機 能付調圧器、８はガス流路としてのガス配管、９はガス燃焼器である。

【０００３】 以上の構成により、処理制御部１１は、信号線Ｌ₁ を介して流量センサ２から 入力する流量信号によって流量を演算し、この演算によって求めた流量によって 異常流量があるかどうかを判断する。異常と判断したときには、信号線Ｌ₃ を介 してガス漏れ警報器４に遮断予告信号を送信して警報音を一定時間発生させた後 、依然異常状態が継続していれば 信号線Ｌ₂ を介して電磁弁３に対して遮断信 号を送出してガス流路８を遮断させる。

【０００４】 また、ガス漏れ警報器４は、ガス漏れを検出すると警報音を発生すると共に信 号線Ｌ₃ を介して処理制御部１１に対してガス漏れ信号を送出する。ガス漏れ信 号を受信した処理制御部１１は、ガス漏れ信号を一定時間継続して受信し続ける と電磁弁３に対して遮断信号を送出してガス流路８を遮断させる。

【０００５】 上述したガス遮断装置では、自殺などの自損行為をしようとしてガス燃焼器９ の器具栓を開放すると、ガス漏れ警報器４がガス漏れを検知して警報音を発生す ると共にガスメータ１の処理制御部１１にガス漏れ信号を送出し、このガス漏れ 信号が一定時間継続して入力されていることに応じて処理制御部１１が電磁弁３ に対して遮断信号を送出してガス流路８を遮断させるので、自損行為者は目的を 達成することができない。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、自損行為者がガス漏れ警報器４が発生する警報音を聞いて上記一定時 間内にガス漏れ警報器４の電源コンセント４ａを引き抜いたり、ガス漏れ警報器 ４と処理制御部１１との間の信号線Ｌ₃ を切断した場合、処理制御部１１には一 定時間継続してガス漏れ信号が入力されることがなくなり、処理制御部１１は電 磁弁３を作動してガス流路８を遮断することができなくなるので、自損行為を効 果的に防止することができなくなる。

【０００７】 本考案は、ガス漏れ警報器がガス漏れを検出した後でガス漏れ警報器の電源が オフになっても、またガス漏れ信号を送出する信号線が断線になっても、確実に ガスを遮断するようにしたガス遮断装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

前述の課題を解決するために本考案が採用した手段を図１を参照して説明する 。図１は本考案の基本構成図である。 ガス漏れが発生した場合、ガス流路に設けられた電磁弁を動作してガス流路を 遮断するガス遮断装置において、 電源オフ、およびガス漏れ信号を送出するガス漏れ警報手段（２１）と、 前記ガス漏れ警報手段（２１）よりのガス漏れ信号の発生より一定時間を計時 するタイマ（２２）と、 前記ガス流路のガス流れを検出するガス流れ検出手段（２３）と、 前記ガス漏れ警報手段（２１）よりガス漏れ信号が送出された後で、前記タイ マ（２２）で一定時間を計時中にガス漏れ警報手段（２１）の出力が電源オフ信 号に変化した場合、前記ガス流れ検出手段（２３）でガスが検出されたときは前 記電磁弁を動作させてガス流路を遮断する遮断制御手段（２４）と、 を備える。

【０００９】

【作用】

ガス漏れ警報手段２１からは、ガス漏警報手段２１を動作させる電源がオフで あることを示す電源オフ信号とガス漏れが発生したときガス漏れ発生を示すガス 漏れ信号を送出する。

【００１０】 タイマ２２は、ガス漏れ警報手段２１よりガス漏れ信号が送出されると動作を 開始し、定められた一定時間を計時する。 ガス流れ検出手段２３は、ガス流路にガスが流れているか否かを検出する。 遮断制御手段２４は、ガス漏れ警報手段２１でガス漏れ信号が送出された後で 、タイマ２２が一定時間を計時中に、ガス漏れ警報手段２１よりの送出信号が電 源オフ信号に変化した場合は、ガス流れ検出手段２３でガス流れが検出されたと き電磁弁を動作させてガス流路を遮断する。

【００１１】 以上のように、ガス漏れが検出された後で、一定時間内にガス漏警報器よりの 出力が電源オフ信号に変化した場合はガス流路にガス流れが検出されるとガス流 路を遮断するようにしたので、一旦ガス漏れが検出された後は、警報器の電源を オフにしても、又信号線が断線になっても確実にガスを遮断してガス漏れを防止 することができる。

【００１２】

【実施例】

本考案の一実施例を図２〜図４を参照して説明する。図２は本考案の実施例の 構成図、図３は同実施例の動作フローチャート、図４は動作を説明するためのタ イムチャートである。

【００１３】 図２において、流量センサ２、電磁弁３、ガス漏れ警報器４、および処理制御 装置１１は図５で説明した通りである。 処理制御部１１は、図示しないセンタ装置と電話回線を介して通報するための 電話回線接続部１１ａ、一定時間を計時するタイマ１１ｂ、電磁弁３の遮断を制 御する遮断制御部１１ｃ、インタフェース（Ｉ／Ｏ）１１ｅ〜１１ｇ、その他の 制御を行なう制御部１１ｄ、および処理を行なうプロセッサ（ＣＰＵ）１１ｈで 構成される。

【００１４】 制御部１１ｄは、流量センサ２よりデータを積算して検針日に電話回線接続部 １１ａを介してセンタ装置に検針データを通報したり、後述するように、ガス漏 れ警報器４よりガス漏れが検出され電磁弁が動作したことを通報する等の通常の 制御が行なわれる。

【００１５】 電話回線接続部１１ａは制御部１１ｄより図示しないセンサ装置への通報が指 令されると、電話回線を介して電話交換機より電話機に対して呼出信号が送出さ れていないことを検出し、また、電話機がオフフック状態、すなわち通信中でな いことを検出した後で、センタ装置の電話番号をダイヤルして、センタ装置との 間の回線の設定を行なう。

【００１６】 つぎに、図３を参照して、実施例の動作を説明する。 処理Ｓ１では、遮断制御部１１ｃは、ガス漏れ警報器４よりガス漏れ信号が発 生したか否かを判定し、判定がＮＯの場合はＹＥＳとなるまで待機する。 処理Ｓ２では、タイマ部１１ｂは、処理Ｓ１でＹＥＳと判定すると定められた 一定時間を計時する動作を開始する。

【００１７】 処理Ｓ３では、遮断制御部１１ｃは、タイマ部１１ｂで一定時間の計時が終了 したか否かを判定し、ＹＥＳの場合は処理Ｓ６に、ＮＯの場合は処理Ｓ４に移る 。 処理Ｓ４では、遮断制御部１１ｃは、ガス漏れ警報器４よりの出力信号の判定 を行ない、出力信号が正常信号ならば処理Ｓ１に移り、オフ信号ならば処理Ｓ５ に移り、警報信号ならば処理Ｓ３に移る。

【００１８】 すなわち、ガス漏れ警報器４からは、ガス漏れ警報器４を動作させる電源がオ ンの状態でガス漏れが検出されない状態の正常信号と、ガス漏れが検出された状 態の警報信号と、電源がオフとなって電位が０Ｖとなるオフ信号が出力されて、 処理Ｓ４では、これらの信号の判定を行なう。

【００１９】 処理Ｓ５では、遮断制御１１ｃは、流量センサ２よりのデータよりガス流路に ガス流れが或るか否かを判定し、ガス流れが検出されない場合は処理Ｓ４に移り 、ガス流れが有る場合は処理Ｓ６に移る。 処理Ｓ６では、遮断制御部１１ｃはＩ／Ｏ１１ｆを介して電磁弁３に弁を閉じ る信号を送出する。

【００２０】 処理Ｓ７では、制御部１１ｄは電話回線接続部１１ａに指令してセンタ装置と の間の回線を設定させ、ガス遮断を行なったことを通報して処理Ｓ１に移る。 図３で説明した動作を、図４で示すタイムチャートを参照すると、ガス漏れ警 報器４の電源がオフ状態および信号線Ｌ₃ が断線状態ではＩ／Ｏ１１ｅには電圧 が０Ｖのオフ信号が入力され、信号線Ｌ₃ および電源がオンでガス漏れが発生し ていないときは、例えば１Ｖの正常信号が入力され、ガス漏れが発生すると、例 えば２Ｖの警報信号が入力される。

【００２１】 図４において、時間Ｔ₁ に警報信号が入力すると、タイマ部１１ｂが動作を開 始し、一定時間の計時を行ない、時間Ｔ₄ で計時を終了する。 そこで、図４（Ａ）に示すように、警報信号が時間Ｔ₁ で発生し、時間Ｔ₄ に おいても警報信号が発生し続ける場合は、図３で説明した処理Ｓ３と処理Ｓ４が 繰り返され、処理Ｓ３でのＹＥＳの判定、すなわち時間Ｔ₄ となったとき処理Ｓ ５に移ってガス遮断が行なわれる。

【００２２】 また、図４（Ｂ）に示すように、警報信号が時間Ｔ₁ で発生し、時間Ｔ₄ 以前 に正常な信号となった場合は、ガス遮断信号は送出されず、この場合は処理Ｓ３ およびＳ４が繰り返されて、処理Ｓ４で正常信号と判定されたとき処理Ｓ１に戻 る。

【００２３】 また、図４（Ｃ）に示すように、警報信号が時間Ｔ₁ で発生し、時間Ｔ₂ でオ フ信号に変化した場合は、処理Ｓ３およびＳ４が繰り返され、処理Ｓ４でオフ信 号と判定されたとき、すなわち時間Ｔ₂ で処理Ｓ５に移って処理Ｓ４およびＳ５ が繰り返される。

【００２４】 時間Ｔ₅ に流量センサ２よりＩ／Ｏ１１ｇを介して流量パルスが入力されると 、処理Ｓ５の判定がＹＥＳとなってガス遮断信号が送出されてガスを遮断する。 以上、本考案の一実施例について説明したが、本考案はこの実施例に限定され るものではなく、考案の主旨に従った各種変形が可能である。

【００２５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば次の効果が得られる。 ガス漏れが検出された後で、一定時間内にガス漏警報器よりの出力が電源オフ 信号に変化した場合はガス流路にガス流れが検出されるとガス流路を遮断するよ うにしたので、一旦ガス漏れが検出された後は、警報器の電源をオフにしても、 又信号線が断線になっても確実にガスを遮断してガス漏れを防止することができ る。

【提出日】平成６年１月１４日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２１

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２１】 図４において、時間Ｔ₁ に警報信号が入力すると、タイマ部１１ｂが動作を開 始し、一定時間の計時を行ない、時間Ｔ₄ で計時を終了する。 そこで、図４（Ａ）に示すように、警報信号が時間Ｔ₁ で発生し、時間Ｔ₄ に おいても警報信号が発生し続ける場合は、図３で説明した処理Ｓ３と処理Ｓ４が 繰り返され、処理Ｓ３でのＹＥＳの判定、すなわち時間Ｔ₄ となったとき処理Ｓ ６ に移ってガス遮断が行なわれる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の基本構成図である。

【図２】本考案の実施例の構成図である。

【図３】同実施例の動作フローチャートである。

【図４】同実施例の動作タイムチャートである。

【図５】本考案が適用されるシステム構成図である。

【符号の説明】

２ 流量センサ ３ 電磁弁 ４ ガス漏れ警報器 １１ 処理制御部 １１ａ 電話回線接続部 １１ｂ タイマ部 １１ｃ 遮断制御部 １１ｄ 制御部 ２１ ガス漏れ警報手段 ２２ タイマ ２３ ガス流れ検出手段 ２４ 遮断制御手段

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガス漏れが発生した場合、ガス流路に設
   けられた電磁弁を動作してガス流路を遮断するガス遮断
   装置において、 電源オフ、およびガス漏れ信号を送出するガス漏れ警報
   手段（２１）と、 前記ガス漏れ警報手段（２１）よりのガス漏れ信号の発
   生より一定時間を計時するタイマ（２２）と、 前記ガス流路のガス流れを検出するガス流れ検出手段
   （２３）と、 前記ガス漏れ警報手段（２１）よりガス漏れ信号が送出
   された後で、前記タイマ（２２）で一定時間を計時中に
   ガス漏れ警報手段（２１）の出力が電源オフ信号に変化
   した場合、前記ガス流れ検出手段（２３）でガスが検出
   されたときは前記電磁弁を動作させてガス流路を遮断す
   る遮断制御手段（２４）と、 を備えたことを特徴とするガス遮断装置。