JPH072538U - 省力型既存杭引抜機及びその工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の方法と違い、安全にかつ確実に不要
になった既存杭の引抜きを行う機具と工法を提供する。 【構成】 ダブルオーガの外部ケーシング（１）に高圧
空気、及び高圧薬液を注入するパイプ（２）を取り付
け、ケーシング先端部に内接して、正転時には閉じてい
て、逆転時には開く構造のシャッター（３）を設置す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は建造物の建て替えにて発生する、不要既存杭の引抜きに関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来より不要になった既存杭はロックオーガ等でエーケーシングを圧入し既存 杭の周辺土圧を遮断した後、ケーシングを引き上げ、その後、既存杭にワイヤー を掛けクレーンにて引き抜いていた。又、ロックオーガにて破砕する方法もあっ た。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の方法には次のような欠点があった。 （イ） 引抜き後の地盤の緩みは甚しく、時には隣接の建造物の沈下も見られ た。 （ロ） 既存杭を強引に引き抜くため、必要以上の重機械を用した。 （ハ） 既存杭が地盤、特に先端部において完全に隔離されぬため、杭先端が 地中に残ることがあった。 本案はこれらの点を解決するために考案されたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

オーガ外部ケーシング（１）に高圧空気及び高圧薬液を注入するパイプ（２） を取り付け、ケーシング（１）の先端部に内接して、正転時にには閉じていて、 逆転時には開く構造おをもったシャッター（３）を設置したものである。

【０００５】

【作用】

本機及び本工法は従来より行なわれていた、ダブルオーガの改良であり、基本 的にはオーガ機に取り付けて使用するものであるが、少改造により、ＣＤ機、又 は全旋回オールケーシング堀削機にても使用できる。

【０００６】

【実施例】

以下、本案の実施例について設明する。 （イ） オーガ外部ケーシグ（１）に高圧空気及び高圧薬液を注入するパイプ （２）を取り付ける。 （ロ） オーガ外部ケーシグ（１）の先端部に内接して、正転時には、閉じて いて、逆転時には開く構造のシャッター（３）を設置する。 本案は以上のような構造で、これを使用する時には、オーガ外部ケーシング（ １）が不要既存杭の頭部にかぶさるように設置し、ケーシング（１）を正転方向 に回転圧入させる。同時にパイプ（２）に高圧空気を注入し、ケーシング（１） の先端より噴出させて、その空気膜により周辺土圧を軽減させる。この時、シャ ッター（３）は既存杭をケーシング（１）の中央へ導き、ケーシング（１）の先 端のカッチングエッヂが既存杭を破壊するのを防ぐ。 又、既存杭先端にケーシング（１）が達すると、回転を逆転とし先端部シャッタ ー（３）を開き、先端地盤を攪拌するとともに、引上げ時には既存杭を下方より 支える。同時にパイプ（２）を通して高圧薬液（セメント・ベレトナイト・フラ ィアッシ・砂等の調合を周辺地盤の硬度にあわせた混合硬化物）を注入し、周辺 地盤の緩みを押さえるとともに既存杭に浮力をかけ、既存杭の引き抜きを安全、 容易、かつ確実としたものである。

【０００７】

【考案の効果】

本考案により不要既存杭の引き抜きが安全、容易かつ確実になり、同時に一段 と小型化、省力化が画られるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図である。

【図２】本考案の正転時を真下から見上げた図である。

【図３】本考案の逆転時を真下から見上げた図である。

【図４】本考案のシャッター（３）を取り出した図であ
る。

【図５】本考案の使用中、（正転圧入時）の断面図であ
る。

【図６】本考案の使用中、（逆転引き抜き時）の断面図
である。

【符号の説明】

１、ケーシング ２、パイプ ３、シャッター ４、カッチッングエッヂ（堀削用刃） ５、既存杭 ６、高圧空気 ７、高圧薬液 ８、周辺地盤

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ダブルオーガ より内部スクリューを取
   り除き、替りにオーガ外部ケーシング（１）に高圧空
   気、及び高圧薬液を注入するパイプ（２）を取り付け、
   ケーシング（１）の先端内部に正転時には閉じていて、
   逆転させると開く構造のシャッター（３）を設置したこ
   とを特徴とする省力型既存杭引抜機。
2. 【請求項２】 請求項１省力型既存杭引抜機を用いた既
   存杭引抜工法、及びその関連工法。