JP2642585B2 - 既存杭を用いた杭の構築工法 - Google Patents
既存杭を用いた杭の構築工法Info
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- JP2642585B2 JP2642585B2 JP5152000A JP15200093A JP2642585B2 JP 2642585 B2 JP2642585 B2 JP 2642585B2 JP 5152000 A JP5152000 A JP 5152000A JP 15200093 A JP15200093 A JP 15200093A JP 2642585 B2 JP2642585 B2 JP 2642585B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は既存杭を用いた杭の構築
工法に関するものである。
工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】新耐震基準以前に打設された杭は、鉄筋
量が少なくせん断耐力に劣って新耐震基準に適合しない
ため、これをそのまま再利用することは不可能であっ
た。したがって、建物やその他の建造物を建て替える際
などに、図9に示すように、新設杭20と既存杭30と
が接触する場合は、既存杭30を引き抜くか、或は破壊
するかして新設杭20を打設していた。
量が少なくせん断耐力に劣って新耐震基準に適合しない
ため、これをそのまま再利用することは不可能であっ
た。したがって、建物やその他の建造物を建て替える際
などに、図9に示すように、新設杭20と既存杭30と
が接触する場合は、既存杭30を引き抜くか、或は破壊
するかして新設杭20を打設していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
既存杭を引き抜くか、或は破壊するかして新設杭を構築
するには、大幅な工期及び工費を要していた。特に支持
層が深く既存杭が長い場合は、工期及び工費が莫大なも
のとなっていた。本発明はこのような問題に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、既存杭を引き抜いたり、
或は破壊したりせずにそのまま再利用して新設杭を構築
することである。
既存杭を引き抜くか、或は破壊するかして新設杭を構築
するには、大幅な工期及び工費を要していた。特に支持
層が深く既存杭が長い場合は、工期及び工費が莫大なも
のとなっていた。本発明はこのような問題に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、既存杭を引き抜いたり、
或は破壊したりせずにそのまま再利用して新設杭を構築
することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めの本発明の既存杭を用いた杭の構築工法は、建造物の
改造工事において、既存の建造物を取り除いた箇所に打
設された既存杭の杭頭部を地表面より突出させ、該杭頭
部に鋼管を被嵌し、該鋼管の先端に備えた噴射ノズルか
らの高圧水により既存杭周面の土を除去しながら鋼管を
既存杭の全長に被嵌した後、該既存杭と鋼管の間隙部に
モルタルを充填せしめてこれらを一体化したことを特徴
とする。
めの本発明の既存杭を用いた杭の構築工法は、建造物の
改造工事において、既存の建造物を取り除いた箇所に打
設された既存杭の杭頭部を地表面より突出させ、該杭頭
部に鋼管を被嵌し、該鋼管の先端に備えた噴射ノズルか
らの高圧水により既存杭周面の土を除去しながら鋼管を
既存杭の全長に被嵌した後、該既存杭と鋼管の間隙部に
モルタルを充填せしめてこれらを一体化したことを特徴
とする。
【0005】
【作用】既存杭に鋼管を被嵌し、その鋼管と既存杭との
間隙部にモルタルを充填することによりこれらが一体と
なって新設杭が構築できるので、既存杭を引き抜いた
り、或は破壊したりしなくとも、そのまま新設杭として
再利用をすることができる。
間隙部にモルタルを充填することによりこれらが一体と
なって新設杭が構築できるので、既存杭を引き抜いた
り、或は破壊したりしなくとも、そのまま新設杭として
再利用をすることができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明における既存杭を用いた杭の構
築工法の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
築工法の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0007】本実施例においては、建物を建て替える場
合の新設杭の構築工法について説明する。ここに、既存
杭1とは既製杭又は現場打造成杭をいうが、本実施例に
おいては既存杭1として現場打造成杭を使用するものと
する。まず、図1に示すように、既存の建物を取り壊し
て敷地Mを整地した後に、既存杭1の打設箇所を確認し
て杭頭部を地表面より突出させた状態とする。
合の新設杭の構築工法について説明する。ここに、既存
杭1とは既製杭又は現場打造成杭をいうが、本実施例に
おいては既存杭1として現場打造成杭を使用するものと
する。まず、図1に示すように、既存の建物を取り壊し
て敷地Mを整地した後に、既存杭1の打設箇所を確認し
て杭頭部を地表面より突出させた状態とする。
【0008】次に、図2及び図3に示すように、外周部
にリブ3を備えかつ既存杭1よりも大口径な鋼管杭2を
既存杭1に被嵌する。この鋼管杭2は既存杭の耐力を補
うものであるため通常よりも厚さの薄いものを使用し、
リブ3先端の噴射ノズル4から高圧水を噴射させ、かつ
矢印の方向にスイングさせながら打設する。
にリブ3を備えかつ既存杭1よりも大口径な鋼管杭2を
既存杭1に被嵌する。この鋼管杭2は既存杭の耐力を補
うものであるため通常よりも厚さの薄いものを使用し、
リブ3先端の噴射ノズル4から高圧水を噴射させ、かつ
矢印の方向にスイングさせながら打設する。
【0009】この噴射ノズル4は垂直方向の垂直ノズル
4aと、鋼管杭2の内面方向の傾斜ノズル4bとから構
成され、送水管9aを介して圧送ポンプ9に接続され、
前記傾斜ノズル4bからの高圧水により既存杭1周面の
土を除去する。また、これらの土を除去した泥水は吸水
ポンプ10に連結した吸水管10aにより排水され、こ
の吸水管10aはリブ3内に噴射ノズル4と交互に挿入
されている。
4aと、鋼管杭2の内面方向の傾斜ノズル4bとから構
成され、送水管9aを介して圧送ポンプ9に接続され、
前記傾斜ノズル4bからの高圧水により既存杭1周面の
土を除去する。また、これらの土を除去した泥水は吸水
ポンプ10に連結した吸水管10aにより排水され、こ
の吸水管10aはリブ3内に噴射ノズル4と交互に挿入
されている。
【0010】そして、この鋼管杭2を既存杭1に被嵌し
た後、前記リブ3から噴射ノズル4を引き抜き、この代
わりに挿入したモルタル充填用ホース5により高強度モ
ルタル6を充填する。この高強度モルタル6は鋼管杭2
の下端、或は鋼管杭2周面の孔2aから既存杭1と鋼管
杭2との間隙部7に圧入されてこれらを一体に固着す
る。
た後、前記リブ3から噴射ノズル4を引き抜き、この代
わりに挿入したモルタル充填用ホース5により高強度モ
ルタル6を充填する。この高強度モルタル6は鋼管杭2
の下端、或は鋼管杭2周面の孔2aから既存杭1と鋼管
杭2との間隙部7に圧入されてこれらを一体に固着す
る。
【0011】したがって、耐力の面で最新の耐震基準に
適合しない既存杭1であっても、鋼管杭2を被嵌して高
強度モルタル6で一体形成することにより、最新の耐震
基準に適合した耐力を備えた新設杭8を構築することが
できる。
適合しない既存杭1であっても、鋼管杭2を被嵌して高
強度モルタル6で一体形成することにより、最新の耐震
基準に適合した耐力を備えた新設杭8を構築することが
できる。
【0012】図7は内面にリブ3を突設した鋼管杭2で
あり、前記と同様に矢印の方向にスイングさせて既存杭
1外周の土を除去するとともに、既存杭1の外周を欠け
削りながら打設し、リブ3に挿入したモルタル充填用ホ
ース5からの高強度モルタル6で既存杭1と一体形成さ
れる。
あり、前記と同様に矢印の方向にスイングさせて既存杭
1外周の土を除去するとともに、既存杭1の外周を欠け
削りながら打設し、リブ3に挿入したモルタル充填用ホ
ース5からの高強度モルタル6で既存杭1と一体形成さ
れる。
【0013】また、図8は内外両面にリブ3を突設した
鋼管杭2であり、これも前記と同様の方法で打設され、
かつ既存杭1と一体的に形成される。
鋼管杭2であり、これも前記と同様の方法で打設され、
かつ既存杭1と一体的に形成される。
【0014】尚、本実施例においては、建物を新築する
場合の新設杭8の構築工法について説明したが、これは
建物の新築に限らず、その他の建造物を改造する場合の
新設杭の構築にも勿論使用できるものである。また、鋼
管として鋼管杭2を用いたが、これも鋼管杭2に限定さ
れるものでなく、通常の鋼管を用いることもできる。
場合の新設杭8の構築工法について説明したが、これは
建物の新築に限らず、その他の建造物を改造する場合の
新設杭の構築にも勿論使用できるものである。また、鋼
管として鋼管杭2を用いたが、これも鋼管杭2に限定さ
れるものでなく、通常の鋼管を用いることもできる。
【0015】
【発明の効果】既存杭に鋼管杭を被嵌し、その間隙部に
充填した高強度モルタルでこれらを一体形成して新設杭
を構築することにより、既存杭を破壊することなく再利
用できるので、工期の短縮を図ることができる。
充填した高強度モルタルでこれらを一体形成して新設杭
を構築することにより、既存杭を破壊することなく再利
用できるので、工期の短縮を図ることができる。
【0016】既存杭に鋼管杭を被嵌することにより、既
存杭の耐力の少ないところを補うことができるので、耐
力の増強を図ることができる。
存杭の耐力の少ないところを補うことができるので、耐
力の増強を図ることができる。
【0017】既存の鋼管杭よりもさらに薄い厚さの鋼管
杭を使用できると共に、ケーシングを打ち込んで既存杭
を破壊する従来の作業よりも大幅に経費の節減を図るこ
とができる。また、耐力の面で最新の耐震基準に適合し
ない既存杭であっても、鋼管を被嵌して高強度モルタル
で一体形成することにより、最新の耐震基準に適合した
耐力を備えた新設杭を構築することができる。
杭を使用できると共に、ケーシングを打ち込んで既存杭
を破壊する従来の作業よりも大幅に経費の節減を図るこ
とができる。また、耐力の面で最新の耐震基準に適合し
ない既存杭であっても、鋼管を被嵌して高強度モルタル
で一体形成することにより、最新の耐震基準に適合した
耐力を備えた新設杭を構築することができる。
【図1】既存杭に鋼管杭を被嵌する状態の平面図であ
る。
る。
【図2】既存杭に鋼管杭を被嵌する状態の断面図であ
る。
る。
【図3】図2のa−a線拡大断面図である。
【図4】高強度モルタルを充填している状態の要部の拡
大断面図である。
大断面図である。
【図5】新設杭の縦断面図である。
【図6】図5のb−b線拡大断面図である。
【図7】リブを内面に取り付けた鋼管杭の横断面図であ
る。
る。
【図8】リブを内外両面に取り付けた鋼管杭の横断面図
である。
である。
【図9】建物を新築する場合の従来の新設杭の構築工法
を示した平面図である。
を示した平面図である。
1 既存杭 2 鋼管杭 3 リブ 4 噴射ノズル 5 モルタル充填用ホース 6 高強度モルタル 7 間隙部 8 新設杭 9 圧送ポンプ 10 吸水ポンプ
Claims (1)
- 【請求項1】 建造物の改造工事において、既存の建造
物を取り除いた箇所に打設された既存杭の杭頭部を地表
面より突出させ、該杭頭部に鋼管を被嵌し、該鋼管の先
端に備えた噴射ノズルからの高圧水により既存杭周面の
土を除去しながら鋼管を既存杭の全長に被嵌した後、該
既存杭と鋼管の間隙部にモルタルを充填せしめてこれら
を一体化したことを特徴とする既存杭を用いた杭の構築
工法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5152000A JP2642585B2 (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 既存杭を用いた杭の構築工法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5152000A JP2642585B2 (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 既存杭を用いた杭の構築工法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0711636A JPH0711636A (ja) | 1995-01-13 |
| JP2642585B2 true JP2642585B2 (ja) | 1997-08-20 |
Family
ID=15530882
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5152000A Expired - Fee Related JP2642585B2 (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 既存杭を用いた杭の構築工法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2642585B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101408054B1 (ko) * | 2013-01-16 | 2014-06-18 | 주식회사 케이씨이엔지니어링 | 씌움형 복합말뚝의 시공방법 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6497659B2 (ja) * | 2015-08-07 | 2019-04-10 | 清水建設株式会社 | 既存杭を利用した新設構造物の基礎構造およびその構築方法 |
| PL3779049T3 (pl) * | 2019-08-12 | 2025-03-24 | General Electric Renovables España S.L. | Sposoby modernizacji fundamentów turbin wiatrowych oraz fundamenty turbin wiatrowych |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54118520A (en) * | 1978-03-08 | 1979-09-14 | Hitachi Ltd | Device for measuring transformation ratio of transformer for dc measuring instrument |
-
1993
- 1993-06-23 JP JP5152000A patent/JP2642585B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101408054B1 (ko) * | 2013-01-16 | 2014-06-18 | 주식회사 케이씨이엔지니어링 | 씌움형 복합말뚝의 시공방법 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0711636A (ja) | 1995-01-13 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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