JPH07253719A - トナーもれ防止機構を備えた現像器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は電子写真装置の現像器に関し、現像ロ
ーラ端部からのトナーもれの防止および現像ローラの回
転駆動トルクの減少を目的とする。 【構成】現像器の現像ローラ両端部とシール状シール部
材とが接触する部分に、回転摩擦を少なくするための円
筒状摺動部材を配置した構成である。 【効果】本発明では、シート状シール部材に圧接されて
いる現像ローラの両端部は摩擦等による経時的劣化がな
くなり、良好なシール状態が保たれトナーもれによる装
置内の汚れを防止することができるとともに、摩擦力の
減少により現像ローラの回転駆動トルクを減少する効果
がある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はレーザを用いたプリンタ
やファクシミリなどに使用されている電子写真装置にお
いて、非磁性トナーを感光体に付着させ、感光体上の潜
像を可視像化する現像器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の装置は実開平３−１１２７６３号
公報に記載のように、現像ローラの両端部に、この現像
ローラの端部からトナー流出防止のためのシール部材を
現像ローラの全周面又は半周面に沿って配設されてい
る。このシール部材は現像ローラに押しつけられてい
る。現像ローラのローラ部は、弾力性と導電性のある材
料(例えば導電性ゴム）で構成している。また前記シー
ル部材は摩擦の少ない材料(例えばポリエステルシー
ト）で構成されている。前記現像ローラはゴムのため摩
擦が大であり、また導電性のため、比較的強度的にもろ
い性質を有している。前記回転する現像ローラにシール
部材が押しつけられているため、現像ローラとシール部
材が接している部分において、経時的に現像ローラが摩
耗したり、亀裂が発生し、現像ローラの形状が変化して
くる。これによりシール部材との接触状態が悪化し、現
像ローラ端部からのトナー流出の原因となり、装置内の
汚れ、画質の汚れを起こす。また、前記現像ローラとシ
ール部材との接触により、摩耗が増大するため、現像ロ
ーラを回転させる駆動トルクが増大する欠点があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述従来の現像器にお
いては、トナーもれ防止のため、回転する現像ローラの
両端部に固定されたシール部材が押しつけられている。
現像ローラ端部とシール部材が接している部分におい
て、接触圧力により、経時的に現像ローラの摩耗，亀裂
の発生により現像ローラの外径形状が変化してくる。こ
れにより、シール部材との接触状態が悪化し、現像ロー
ラ端部からのトナーもれの原因となっていた。

【０００４】また、現像ローラとシール部材との接触に
より、摩耗力が増大するため、現像ローラを回転させる
駆動トルクが増大すると云う欠点があった。

【０００５】本発明は上記現像を改善し、現像ローラ端
部からのトナーもれの防止および現像ローラの回転駆動
トルクの減少を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば、トナーを充填するためのトナー容
器と、摩擦帯電により前記トナーを表面に保持する現像
ローラと、前記現像ローラの軸方向に沿って、前記現像
ローラの外周面の一部と接触するように配置されたドク
ターブレードと、前記現像ローラの両端部を覆うために
配置されたシール部材を有する現像器において、シール
部材と接触している前記現像ローラの両端部に低摩擦，
耐摩耗性のある円筒状の摺動部材（例、四弗化樹脂、ポ
リエステル厚さ約１００μｍ）を巻装する。

【０００７】なお、この円筒状の摺動部材は、現像ロー
ラの外径と同じ大きさで巻装してある。

【０００８】

【作用】本発明の現像器は、前記現像ローラの両端外周
部に円筒状の摺動部材を巻装することにより、現像ロー
ラの両端外周部とシール部材が接する部分に発生する摩
擦力を低減し、現像ローラの劣化によるトナーもれの防
止および現像ローラの回転駆動トルクの低減を計ること
が出来る。

【０００９】

【実施例】以下本発明の一実施例について説明する。

【００１０】本発明の現像器の構成を図１，図２および
図３を用いて説明する。現像器本体は図１に示すよう
に、トナー供給室１には、非磁性トナー３が充填されて
いる。また、トナー３を撹拌し、またトナー３を現像室
へ搬送するアジテータ９が配置されている。現像室２に
は、現像ローラ５と、トナー３を現像ローラ５に搬送す
るスポンジローラ６と、ドクターブレード７とが配置さ
れている。

【００１１】ドクターブレード７は、現像ローラ５の軸
方向に長手方向を有し、ホルダー８で保持され、コイル
バネ１１により現像ローラ５に押し当てられている。現
像ローラ５及びスポンジローラは図示しない駆動機構に
よって矢印方向に回転する。現像ローラ５は現像器外の
感光ドラム１０に接触している。

【００１２】また、現像ローラ５の両端からトナー３の
落下を防ぐために、現像ローラ５の両端には、シート状
のシール部材１３がそれぞれ外周面の全周または半周囲
に巻きつけられている。このシート状のシール部材１３
は図２に示すように、ドクターブレード７と接するよう
に配置されている。シート状のシール部材１３は、現像
ローラ５の外周面との間隔はトナー３の平均粒径の１０
〜２０μｍより小さくするように、きつく現像ローラ５
に巻きつけられている。またシート状のシール部材１３
は保持材１９に固定されている。保持材１９は現像ケー
ス１５に固定されているので、シート状のシール部材１
３は、現像ローラの回転駆動には追従せず、ドクターブ
レード７と相対的に固定の位置関係にある。一方、現像
ローラ５の両端外周部で、シート状シール部材１３と接
触している部分には、円筒状シール部材１７を巻装して
いる。この円筒状摺動部材１７は図３に示すように、現
像ローラ５と同径にある。

【００１３】本実施例では円筒状の部材１７は厚さ約１
００μｍポリエステルシートまたは四弗化樹脂シートで
構成している。

【００１４】つぎに、本実施例の現像器の動作について
説明する。アジテータ９により搬送されたトナー３は、
互に時計方向に回転しているスポンジローラ６と現像ロ
ーラ５との間で、擦り合わされることにより摩擦帯電
し、現像ローラ５に付着する。現像ローラ５に付着した
トナーはドクターブレード７で均一の厚さに規制され
る。

【００１５】更にドクターブレード７と現像ローラ５と
の間でトナー３は擦り合わされ、さらに強く摩擦帯電す
る。現像ローラ５は、感光体ドラム１０と接しながら矢
印方向に回転し、感光体ドラムの表面にトナーを付着さ
せ、感光体ドラム１０上の潜像を可視像化する。

【００１６】現像ローラ５の両端部には、図３に示すよ
うにシート状のシール部材１３との間の摩擦係数を小さ
くするための前記円筒状摺動部材１７を巻装している。
これにより現像ローラ５はシール部材１３との摩擦力の
増大がなく回転するので、現像ローラ５の外周部の経時
的摩耗劣化を防止し、トナーもれの原因を除去すること
が出来る。

【００１７】また、摩擦力の増大による現像ローラ５の
回転駆動トルクの増大を減少することも出来る。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したことから、本発明に係る現
像器によれば、現像ローラの両端からこぼれ落ちるトナ
ーを、防止するためにシート状シール部材を配置してい
る。シート状シール部材に圧接されている現像ローラの
両端部は摩耗等による経時的劣化がなくなり、良好なシ
ール状態が保たれ、トナーもれによる装置内の汚れを防
ぐことが出来る。

【００１９】また、摩擦力の減少により、現像ローラの
回転駆動トルクの減少することも出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】現像器の断面図である。

【図２】現像ローラ部のトナーシール部の断面図であ
る。

【図３】現像ローラ自体の説明図である。

【符号の説明】

１…トナー供給室、２…現像室、３…トナー、４…トナ
ーボックス、５…現像ローラ、６…スポンジローラ、７
…ドクターブレード、８…ホルダー、９…アジテータ、
１０…感光体ドラム、１１…コイルバネ、１３…シート
状シール部材、１５…現像ケース、１７…円筒状摺動部
材、１９…保持材。

フロントページの続き (72)発明者 河津 浩二 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株式 会社日立製作所情報通信事業部内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】トナーを充填するためのトナー容器と、摩
   擦帯電によりトナーを表面に保持する現像ローラの軸方
   向の円周面に沿って接触するように配置されたドクター
   ブレードと、前記現像ローラの両端部に接触するように
   配置されたシール部材と、前記現象ローラをドクターブ
   レードおよびシール部材に対して相対的に回転駆動させ
   るための駆動手段を有する現像器において、現像ローラ
   の両端部とシート状シール部材とが接触する部分に回転
   摩擦を少なくするための摺動部材が配置されていること
   を特徴とするトナーもれ防止機構を備えた現像器。